JPH10196792A - シリンダヘッドガスケット - Google Patents
シリンダヘッドガスケットInfo
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- JPH10196792A JPH10196792A JP363897A JP363897A JPH10196792A JP H10196792 A JPH10196792 A JP H10196792A JP 363897 A JP363897 A JP 363897A JP 363897 A JP363897 A JP 363897A JP H10196792 A JPH10196792 A JP H10196792A
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Abstract
凹部に硬質合成樹脂層を充填しストッパー部を構成した
ガスケットにおいて、硬質合成樹脂層がシリンダヘッド
等の接合面により擦られ、摩耗する危険をなくし、かつ
ビードのバネ力を向上させる。 【解決手段】 燃焼室用穴3を包囲しガスケットの外側
へ突出する凸形ビード5を備え、該ビードの凹部51の
深さの一部を充填する硬質合成樹脂層からなるストッパ
ー部6を備える第1の金属板1と、金属板1のビード5
に対応する位置において燃焼室用穴3を包囲しビード5
の突出方向と同一方向に突出する凸形ビード7を備える
第2の金属板2とからなり、金属板2を金属板1のビー
ド5の凹部51側に積層する。
Description
ヘッドガスケットに関するものであり、詳しくは、燃焼
室用穴の周りにストッパー部を内蔵する凸形ビードを備
えたシリンダヘッドガスケットに関するものである。
しくは複数の金属板からなる金属ガスケットにおいて、
金属板の少なくとも1層に燃焼室用穴を包囲しシールす
るビードを設けるとともに、該ビードよりも燃焼室用穴
側の位置に該ビードの圧縮を制限するストッパー部を金
属板の折り返し部或いはシム板等により形成することは
既によく知られている。かかるシリンダヘッド用金属ガ
スケットにおいては、ガスケットをシリンダヘッドとシ
リンダブロックとの間に装着し締付けたときに、前記ス
トッパー部がビードの全屈すなわちビードが平らになる
まで完全に圧縮されるのを防止し、また燃焼室内のガス
圧に基づき反復繰り返されるビードの圧縮、復元の変形
の大きさを制限するので、ガスケットの長期使用中にビ
ードにへたりや損傷を生じるのを防止することができ
る。
ッパー部を備える金属ガスケットとして、燃焼室用穴を
包囲しシールする凸形ビードの凹部の深さの一部を硬質
合成樹脂例えばエポキシ樹脂で充填した金属ガスケッ
ト、殊にビードの凹部に充填した硬質合成樹脂層の充填
高さをボルト穴に近接する部位においては低くし、ボル
ト穴から離隔する部位においては高くした金属ガスケッ
トを特願平8−38787号において提案した。
は、ガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロックと
の間に装着して締付けたとき、圧縮されたビードは凹部
に充填された硬質合成樹脂層により支えられるので、ビ
ードの高さが該樹脂層の充填高さよりも低くなるように
ビードが圧縮されることはない。すなわちビードの凹部
に充填された硬質合成樹脂層がビードの圧縮を制限する
ストッパー部として機能し、該金属ガスケットは凸形ビ
ード自身の内部にストッパー部を備え、ビードと別個に
これと並列するストッパー部を設けることを必要としな
い。
返し部やシム板等により形成したストッパー部を備え、
燃焼室用穴の周りにストッパー部とビードとが並列し、
この並列する両者において高いシール面圧を生じさせる
従来のシリンダヘッドガスケットに較べると、前記出願
に係る金属ガスケットにおいてはビードの凹部に充填さ
れた硬質合成樹脂層によるガスケットの厚さ増大効果と
ビードの弾性力とがビード部分に集中するので、燃焼室
用穴周りのシール線の面圧が高くなり、しかもエンジン
の燃焼室の直ぐ周縁にストッパー部による高い面圧が加
わらないので燃焼室を変形させるおそれが少ない利点が
ある。
ための専用の場所を必要としないので、エンジンのコン
パクト化の傾向に有利に対応できる利点がある。更に該
ガスケットはストッパー部の高さすなわち硬質合成樹脂
層の充填高さをボルト穴からの距離に応じて変化させる
ことが容易であり、ストッパー部の高さを上記のように
変化させた場合は、ビードによるシール線の面圧を燃焼
室用穴の周りにおいて均等化できる利点がある。
穴を包囲する凸形ビードの内部すなわち凹部に充填した
エポキシ樹脂等の硬質合成樹脂層からなるストッパー部
を備えた前記出願の金属ガスケットをシリンダヘッドと
シリンダブロックとの間に装着し締付けたときに、前記
硬質合成樹脂層がシリンダヘッドもしくはシリンダブロ
ックの接合面に当接していると、エンジンの運転中にお
けるシリンダヘッド及びシリンダブロックの振動並びに
エンジンの運転および停止に伴うシリンダヘッド及びシ
リンダブロックの熱的な膨張収縮に基づいて硬質合成樹
脂層がこれに当接する接合面により擦られ、摩耗して長
期使用中にストッパー部の機能が損なわれまた、硬質合
成樹脂層が与えるガスケットの厚さ増大効果が減少し、
シール面圧を低下させるおそれがある。更に、前記出願
の金属ガスケットにおいては燃焼室用穴を包囲するビー
ドのバネ力が充填された硬質合成樹脂のために減少する
ので、これを補償しバネ力を向上させる構造とすること
が望まれることがある。
で、本発明の目的は燃焼室用穴の周りを包囲しシールす
る凸形ビードの凹部に充填した硬質合成樹脂層からなる
ストッパー部を備えたシリンダヘッドガスケットにおい
て、前記硬質合成樹脂層がシリンダヘッドもしくはシリ
ンダブロックの接合面により擦られて摩耗する危険をな
くし、また燃焼室用穴をシールするビードのバネ力を向
上させることにある。
明の金属ガスケットは、少なくとも燃焼室用穴とボルト
穴とを備える弾性金属板を少なくとも2層積層してな
り、第1の金属板が燃焼室用穴を包囲しかつガスケット
の外側へ突出する凸形ビードを備えるとともに、該ビー
ドの凹部に該凹部の深さの一部を充填する硬質合成樹脂
層からなり該ビードの圧縮を制限するストッパー部を備
え、第2の金属板が第1の金属板の前記ビードに対応す
る位置において燃焼室用穴を包囲しかつ該ビードの突出
方向と同一方向に突出する凸形ビードを備えることを特
徴とするものである。
ては、上記のとおり、第1の金属板の燃焼室用穴周りの
凸形ビードの凹部にストッパー部を構成する硬質合成樹
脂層が充填されているので、該ビードが位置する部分は
他の部分に較べてガスケットの厚さが厚くなっている。
従って、該ビード部には厚さ増大効果による高いシール
面圧とビードの弾性力による高いシール面圧とが重畳し
集中する。これに加えて、第2の金属板の凸形ビードが
第1の金属板の前記ビードに対応する位置に配設され、
第1の金属板の前記ビードの突出方向と同一方向に突出
するので、第1の金属板のビードのバネ力と第2の金属
板のビードのバネ力とが重畳される。従って、本発明の
ガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロックとの間
に装着し締付けたとき、燃焼室用穴の周りにきわめて高
い面圧のシール線が形成される。
1の金属板のビードの凹部側に積層されているので、該
ビードの凹部内に充填された硬質合成樹脂層からなるス
トッパー部は第1金属板と第2の金属によって覆われ、
シリンダヘッドもしくはシリンダブロックの接合面に当
接することがない。従って、ストッパー部を構成する硬
質合成樹脂層が接合面により擦られ、摩耗する危険がな
い。
ビード凹部への充填高さを調整することは後記するよう
に比較的容易である。従って本発明のガスケットにおい
てはストッパーの高さすなわち硬質合成樹脂層の充填高
さを位置により調整し、ボルト穴から離隔する位置にお
けるストッパー部の高さをボルト穴に近接する位置にお
けるストッパー部の高さより高くするように調整するこ
とが比較的容易に実現できる。そして、このようにスト
ッパー部の高さをボルト穴からの距離に応じて調整する
ことにより燃焼室用穴周りのシール面圧を均等化するこ
とができる。
づき以下に説明する。図1は本発明の実施例のシリンダ
ヘッドガスケットの平面図であり、図2は図1のA−A
線による拡大断面図であり、図3は図1のB−B線によ
る拡大断面図である。ただし、図1は図面を簡単化する
ために冷却水通路穴、オイル通路穴及びこれらをシール
するビード等の図示を省略している。また、図1は金属
板1の表面にシール材層を被覆していない状態で示して
いる。各図において同一の符号は同一の部分を示してい
る。
はエンジンの燃焼室に整合する位置及び形状に設けられ
た燃焼室用穴3及びシリンダヘッドをシリンダブロック
に締結するボルトを挿通するボルト穴4並びに図示を省
略した冷却水通路穴、オイル通路穴及びこれらをシール
するビード等を備え、ステンレス鋼板等の弾性金属板か
らなり厚さが例えば0.2〜0.3mmの第1及び第2
の金属板1及び2を積層して構成されている。
にこれを包囲しシールする断面形状山形の凸形ビード5
を備え、該ビード5はガスケットの外側へすなわちシリ
ンダヘッド(図の上方側)へ向かって突出している。ビ
ードの高さは例えば80〜200μmである。該ビード
5の凹部51には、硬質合成樹脂層すなわち応力を受け
ても殆ど圧縮されずまた変形しない或いは僅かしか圧縮
されずまた僅かしか変形しない合成樹脂層例えばエポキ
シ樹脂層が凹部51の深さの一部を埋めるように充填さ
れ、凸型ビード5の圧縮を制限するストッパー部6を構
成している。
キシ樹脂等の液状コーティング材を凹部51に塗布もし
くは注入し、これを硬化させることにより容易に行うこ
とができる。硬質合成樹脂層の充填高さすなわちストッ
パー部6の高さはビード5の全長にわたりほぼ一定であ
ってもよいが、ボルト穴4からの距離に応じてストッパ
ー部6の高さを変え、図2及び図3に示すように、ボル
ト穴4から離隔する位置(例えばA−A線と交わる位
置)におけるストッパー部6の高さh1をボルト穴4に
近接する位置(例えばB−B線と交わる位置)における
ストッパー部6の高さh2よりも高くすることが望まし
い。このようにストッパー部6の高さをボルト穴4から
の距離に応じて調整することにより、シール面圧を燃焼
室用穴周りにおいて均等化できる。
的には、例えば、80〜200μmのビード高さに対し
て、ボルト穴に近接する位置におけストッパー部6の高
さは30〜60μmの範囲に、ボルト穴から離隔する位
置におけるストッパー部6の高さは凹部51の深さを越
えない範囲で70〜190μmの範囲に選ばれる。ただ
し、燃焼室用穴3の周り全体にわたって凸形ビード5が
弾性的変形を確保できるようにストッパー部6の高さは
凹部51の深さすなわちビード5の高さよりも少なくと
も10μm低くするのが好ましい。
るための硬質合成樹脂層の充填高さの調整は、例えば、
エポキシ樹脂等の液状コーティング材のスクリーンコー
ティングを複数回行い、充填高さが高い部分のみ追加塗
装する、或はディスペンサーによる塗布量の調整、部分
的な複数回塗装等により比較的容易に行うことができ
る。
ード5の凹部51側に該凹部51を覆うように積層され
ている。そして第2の金属板2は第1の金属板1の前記
ビード5に対応する位置において燃焼室用穴3を包囲し
これをシールする凸形ビード7を備えている。該ビード
7の突出方向は第1金属板のビード5の突出方向と同一
方向であり、図の上方側すなわちシリンダヘッド側へ突
出している。従ってビード7のバネ力とビード5のバネ
力とが重なり合い、ビードのバネ力が増大する。ビード
7の断面形状は金属板1の前記ビード5の断面形状とほ
ぼ同一であってもよく、或はビード5とは異なる断面形
状の凸形ビードであってもよい。
属板2の外側表面21及び内側表面22に被覆されたシ
ール材層で、ふっ素ゴム、シリコーン樹脂等の耐熱性か
つ比較的柔軟なゴム及び合成樹脂からなり、シリンダヘ
ッド及びシリンダブロックの接合面及び金属板1及び2
の表面の傷、表面粗さ、歪み等の不整を補償するいわゆ
るミクロシールとして機能する。図ではビード5及び7
とその両側部分だけにシール材層を被覆しているが、も
っと広い範囲にわたり被覆しても差支えはない。
ガスケットGにおいては、金属板1の凸形ビード5の凹
部51にストッパー部6を構成する硬質合成樹脂層が充
填されているので、ビード5が位置する部分は他の部分
に較べてガスケットの厚さが厚く、しかも金属板2の凸
形ビード7がビード5と同じ位置で同じ方向に突出し、
ビード5のバネ力とビード7のバネ力とが重畳されるよ
うに配設されているので、ガスケットGをシリンダヘッ
ドとシリンダブロックとの間に装着し締付ければ、前記
説明したとおり、燃焼室用穴3の周りにきわめて高い面
圧のシール線が形成され、シール能力が大である。そし
て、ガスケットGにおいては金属板1の凸形ビード5に
内蔵されたストッパー部6を構成する硬質合成樹脂層が
金属板1及び2に覆われているので、シリンダヘッドも
しくはシリンダブロックの接合面により擦られ、摩耗す
る危険がない。
ー部6を内蔵する凸形ビード5及び金属板2の凸形ビー
ド7がシリンダヘッド側(図の上方側)へ突出し、金属
板2は凸形ビード5の凹部側であるシリンダブロック側
(図の下方側)に積層されるものとして説明したが、逆
に、金属板1及び2の凸形ビード5及び7がシリンダブ
ロック側へ突出し、金属板2がシリンダヘッド側に配設
されて金属板1の凸形ビード5のストッパー部6を構成
する硬質合成樹脂層が充填された凹部51を覆うように
積層されてもよい。凸形ビード5及び7をシリンダヘッ
ド及びシリンダブロックの何れの側に突出させるかはエ
ンジンの構造、作動特性に応じて決めるのが望ましい。
ヘッドガスケットは下記の顕著な効果を奏する。すなわ
ち本発明のガスケットにおいては燃焼室用穴を包囲する
凸形ビード部分にガスケットの厚さ増大効果とビードの
弾性力とが集中し集積されるので、燃焼室用穴周りに面
圧がきわめて高いシール線が形成され、シール能力が大
である。しかも、ストッパーを構成し、厚さ増大効果を
与える硬質合成樹脂充填層が第1及び第2の金属板によ
り覆われているので、シリンダヘッド及びシリンダブロ
ックの接合面により擦られ、摩耗する危険がない。更
に、ストッパー部の高さがボルト穴からの距離に応じて
調整されているときは、シール面圧を燃焼室用穴周りに
おいて均等化できる利点がある。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも燃焼室用穴とボルト穴とを備
える弾性金属板を少なくとも2層積層してなり、第1の
金属板が燃焼室用穴を包囲しかつガスケットの外側へ突
出する凸形ビードを備えるとともに、該ビードの凹部に
該凹部の深さの一部を充填する硬質合成樹脂層からなり
該ビードの圧縮を制限するストッパー部を備え、第2の
金属板が第1の金属板の前記ビードの凹部側に積層さ
れ、第1の金属板の前記ビードに対応する位置において
燃焼室用穴を包囲しかつ該ビードの突出方向と同一方向
に突出する凸形ビードを備えることを特徴とするシリン
ダヘッドガスケット。 - 【請求項2】 前記ストッパー部の高さがボルト穴から
の距離に応じて調整され、ボルト穴から離隔する位置に
おけるストッパー部の高さがボルト穴に近接する位置に
おるストッパー部の高さよりも高くされた請求項1に記
載のシリンダヘッドガスケット。 - 【請求項3】 硬質合成樹脂層がエポキシ樹脂からなる
請求項1又は2記載のシリンダヘッドガスケット。
Priority Applications (5)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20040031267A (ko) * | 2002-10-04 | 2004-04-13 | 현대자동차주식회사 | 실린더헤드 가스켓 |
EP1180621A3 (en) * | 2000-08-07 | 2005-07-13 | Ishikawa Gasket Co. Ltd. | Cylinder head gasket with partial resin layer |
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KR20160073541A (ko) * | 2014-12-17 | 2016-06-27 | 현대자동차주식회사 | 단면 높이차를 갖는 가스켓이 적용된 터보엔진 배기계 |
-
1997
- 1997-01-13 JP JP00363897A patent/JP3898791B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US6343795B1 (en) | 1999-08-23 | 2002-02-05 | Elringklinger Ag | Flat gasket |
EP1079155B2 (de) † | 1999-08-23 | 2008-10-29 | ElringKlinger AG | Flachdichtung |
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US10227909B2 (en) | 2014-12-17 | 2019-03-12 | Hyundai Motor Company | Turbocharger engine exhaust system mounted with gasket having difference in cross section height |
Also Published As
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---|---|
JP3898791B2 (ja) | 2007-03-28 |
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