JPH10192976A - 棒鋼の2ロール矯正時における表面硬化の防止方法 - Google Patents

棒鋼の2ロール矯正時における表面硬化の防止方法

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JPH10192976A
JPH10192976A JP35757096A JP35757096A JPH10192976A JP H10192976 A JPH10192976 A JP H10192976A JP 35757096 A JP35757096 A JP 35757096A JP 35757096 A JP35757096 A JP 35757096A JP H10192976 A JPH10192976 A JP H10192976A
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JP
Japan
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straightening
steel bar
roll
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load current
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JP35757096A
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English (en)
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Kazuya Shinno
員也 新野
Shinichi Kitade
真一 北出
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Sanyo Special Steel Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Special Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 棒鋼の曲がり精度を損なうことなく、2ロー
ル矯正方法における矯正時に発生する表面硬化層の防止
を行う。 【解決手段】 矯正ロール負荷電流値を数式1の範囲に
制限して凹凹型2ロール機に印加して行い、過剰応力に
よる過度のスケール飛散を抑制してスリップによる表面
硬化の防止を行い、また応力不足による曲がり精度の悪
化の防止を行う。図1のグラフに示す摩擦試験におい
て、テストピースの表面にスケール有りの場合は、スケ
ール無しの場合の3倍まで圧下力を加えても表面硬化層
の発生はないことがわかる。 【数1】(R/mm+15)A≦矯正負荷電流値≦(R/
mm+30)A ただし、Rはmm単位で示す棒鋼径、Aはアンペアを表
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧延による棒鋼の矯
正時に発生する表面硬化層を防止する凹凹型2ロール矯
正方法における棒鋼の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】棒鋼の基本的な製造工程においては、圧
延された棒鋼はその大半は伸直性を保証するために圧延
された棒鋼の曲がりを矯正する矯正作業が実施される。
この矯正作業にはいろいろな矯正方法があるが、中でも
凹凹型2ロール矯正方法は生産性、曲がりの改善度の点
では優れている。しかし、矯正時に矯正ロールと棒鋼と
の間にスリップ現象が起こりやすく、それによって棒鋼
表面に焼付きを起こす。この焼付きは棒鋼表面の表面硬
化層の発生につながり、後工程での切断不良、切削性不
良に影響を及ぼしていた。
【0003】そこで、このような現象の対策として、
(1)多ロール矯正方法を適用する、あるいは、(2)
凹凹型2ロール矯正方法に続いて、焼なまし−多ロール
矯正を追加して行う、等の方法が実施されている。
【0004】しかし、(1)の多ロール矯正方法の適用
では、棒鋼の表面硬化層の防止にはなるが、曲がりの矯
正精度は悪くなる。また、(2)の焼なまし−多ロール
矯正の追加では、焼なましにより硬さ水準が変動して低
下し、かつ、最終矯正が多ロール矯正となるために、結
局、上記(1)の方法の問題点と同様に曲がりの矯正精
度が悪くなる、などの問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
方法における問題点を解消することであり、棒鋼の曲が
り精度を損なうことなく、2ロール矯正方法における矯
正時に発生する表面硬化層の防止を行うことを目的とし
たものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】凹凹型2ロール矯正にお
いては、圧下量を軽減することによりある程度の表面硬
化層の防止はできる。しかし、ショットブラストによる
スケール除去状態で矯正した場合は表面硬化層が防止で
きる保証はできない。また、曲がり精度も悪くなる。
【0007】そこで、次に示す手段により行う。 (1)凹凹型2ロール矯正時に棒鋼の表面をスケール付
き状態である制約を設け、矯正ロールと棒鋼の間にスケ
ールを介することにより、矯正時の応力でスケールが砕
け、砕けたスケールが潤滑材の役割となり矯正ロールと
棒鋼の直接接触の防止をはかり、スリップによる表面硬
化の防止を行う。
【0008】(2)凹凹型2ロール矯正時における凹凹
型2ロール装置への矯正の応力を制限して行う。すなわ
ち、矯正ロール負荷電流値を数式1の範囲に制限して凹
凹型2ロール装置に印加して行い、過剰応力による過度
のスケール飛散を抑制してスリップによる表面硬化の防
止を行い、また逆に応力不足による曲がり精度の悪化の
防止を行う。
【0009】
【数1】(R/mm+15)A≦矯正負荷電流値≦(R/
mm+30)A ただし、Rはmm単位で示す棒鋼径、Aはアンペアを表
す。
【0010】本発明の作用について説明する。 図2に示すように、S53C材からなるテストピース
の圧延のままでスケールを有するものとスケールを有し
ないもの、S53C材の焼きなまし材でスケールを有す
るものとスケールを有しないものの4種を準備し、それ
ぞれ摩擦相手材としてSUJ2軸受鋼をNCフライス主
軸に取り付けて圧下して、図1の摩擦速度と圧下力を変
化させて摩擦試験を行い、スケール有無の影響を調べ
た。
【0011】その結果を図1のグラフに示す。図1の摩
擦試験において、テストピースの表面にスケール有りの
場合は、スケール無しの場合の3倍まで圧下力を加えて
も表面硬化層の発生はないことがわかる。逆にスケール
無しの場合では、低摩擦速度域(≦85m/min )では
摩擦速度が大きいほど、そして圧下力が大きいほど硬化
層が生成しやすくなる。スケールの状態についても圧延
のスケール有り、焼きなまましのスケール有りともに硬
化の確認が認められ、スケールの厚みによる差はなかっ
た。
【0012】凹凹型2ロール矯正機による実験を行
い、その実験条件および結果を表1に示す。実験はS5
3C材を圧延して得られたφ60mm径のスケール付きの
棒鋼を凹凹型2ロール矯正機により矯正した。表1のデ
ータにおいて、実験番号No.1、No.2の矯正条件
強圧下時(矯正負荷電流値:100A,95A)に極浅
いが表面硬化層が発生し、実験番号No.5、No.6
の軽圧下時(矯正負荷電流値:70A,60A)には曲
がり精度の悪化が認められる。しかし、No.3および
No.4にみられるとおり、矯正条件において中の適正
な圧下力、すなわち矯正負荷電流値を90A、80Aと
したものは硬化層の発生は無くかつ曲がりも矯正されて
良である。このことから、数式1で示す矯正負荷電流値
に管理することで表面硬化層の発生が防止でき、曲がり
精度も良好となることがわかる。
【0013】表面硬化層の生成に及ぼす鋼材表面のスケ
ールの効果は、摩擦係数の低減のみならず、スケールの
熱伝導度が小さいことによる断熱作用の効果も伴うこと
に起因している。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を示す。圧延
により得た棒鋼をスケールが付着したままの状態で凹凹
型2ロール矯正機にかけて曲がりを矯正する。凹凹型2
ロール機の矯正時に掛ける応力を数式1の負荷電流値の
範囲の矯正条件(a)で管理する。
【0015】
【数1】(R/mm+15)A≦矯正負荷電流値≦(R/
mm+30)A ただし、Rはmm単位で示す棒鋼径、Aはアンペアを表
す。
【0016】
【表1】
【0017】
【実施例】S53C材を圧延して得られたφ60mm径の
スケール付きの棒鋼を凹凹型2ロール矯正機により矯正
する。表1のNo.3、No.4の条件に示すように、
凹凹型2ロール矯正機による矯正時の負荷電流値を90
A或いは80Aとして中位の圧下力を掛けてスケール付
き棒鋼を矯正した。矯正の結果、棒鋼表面には表面硬化
層が発生することなく、曲がり精度が良好な棒鋼が得ら
れた。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
り圧延した棒鋼の矯正において、矯正後の棒鋼の表面の
表面硬化層の発生が皆無となり、一部棒鋼において実施
していた表面硬化層発生材に対する焼なまし−多ロール
矯正の工程追加を省略することができる。また、曲がり
矯正精度の悪い多ロール矯正工程を介さずに凹凹型2ロ
ール矯正工程で行うため、曲がりの矯正レベルも向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】摩擦速度と圧下力を変化させて摩擦試験結果を
示すグラフである。
【図2】摩擦試験の機構を模式的に示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延による棒鋼製品の凹凹型2ロールに
    よる矯正方法において、下記数式に示す条件の矯正負荷
    電流値を凹凹型2ロール装置に印加して棒鋼にスケール
    を付着させた状態のままで矯正することを特徴とする棒
    鋼製品の表面硬化の防止方法。 【数1】(R/mm+15)A≦矯正負荷電流値≦(R/
    mm+30)A ただし、Rはmm単位で示す棒鋼径、Aはアンペアを表
    す。
JP35757096A 1996-12-27 1996-12-27 棒鋼の2ロール矯正時における表面硬化の防止方法 Pending JPH10192976A (ja)

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JP35757096A JPH10192976A (ja) 1996-12-27 1996-12-27 棒鋼の2ロール矯正時における表面硬化の防止方法

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JPH10192976A true JPH10192976A (ja) 1998-07-28

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