JPH10190194A - 樹脂の粗化処理方法 - Google Patents

樹脂の粗化処理方法

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JPH10190194A
JPH10190194A JP34085996A JP34085996A JPH10190194A JP H10190194 A JPH10190194 A JP H10190194A JP 34085996 A JP34085996 A JP 34085996A JP 34085996 A JP34085996 A JP 34085996A JP H10190194 A JPH10190194 A JP H10190194A
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resin
roughening
inorganic filler
complexing agent
treatment
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JP34085996A
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Tomoaki Takahashi
知顕 高橋
Haruo Akaboshi
晴夫 赤星
Toyofusa Yoshimura
豊房 吉村
Akira Sato
亮 佐藤
Toshiyuki Oaku
俊幸 大阿久
Yoshiyuki Ando
好幸 安藤
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Hitachi Cable Ltd
Hitachi Ltd
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Hitachi Cable Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂表面の粗化処理方法を提供すること。 【解決手段】 無機充填剤を含有する樹脂表面を粗化処
理しその後めっき処理をして樹脂表面に導体回路を形成
する方法において,粗化処理液として錯化剤を含むもの
を使用することを特徴とする樹脂の粗化処理方法及び前
記粗化処理液。 【効果】 粗化処理液中に錯化剤を使用することによ
り、樹脂中の無機充填剤を選択的に粗化することができ
るため、従来の方法よりも配線パターンのピール強度を
上げることができ、また基材表面に形成された金属皮膜
の表面粗さも小さくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、樹脂の表面を粗化処
理する方法及び該方法に用いる粗化処理液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来樹脂の表面に導体回路を形成するた
めには樹脂の表面を粗す必要がある。これは樹脂の表面
が平坦であるとそのうえに形成される金属との密着力が
低いため,部品を実装するはんだ付けなどの際に金属層
が樹脂から剥がれてしまうからである。樹脂の表面を細
かく粗化する方法としては,可溶性の無機フィラーを樹
脂中に加えてそれを粗化液で処理する方法がある(特開
平5ー267840号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような強酸
や強アルカリ溶液による処理を行った後湿式のめっき処
理を行って配線パターンを形成する場合、めっき膜と樹
脂との密着力を上げるためには、樹脂表面の粗度を上げ
ていく必要がある。しかし樹脂表面の粗度を上げるに
は、処理液である強酸や強アルカリの濃度を高くした
り,処理温度を上げる必要がある。このような処理を施
すと樹脂が大幅に溶解されるため樹脂自身の強度が低く
なり,また、表面の粗度が大きくなるためめっき銅が十
分に基材表面に充填されず空洞(ボイド)が発生し,そ
の結果ピール強度が低下する問題があった。またこれら
の問題を解決するための手段として,従来技術にみられ
るように,樹脂中に溶出しやすい無機フィラーを加え、
強酸や強アルカリ溶液で処理する方法がある。しかし、
樹脂中に強酸や強アルカリに溶解しやすい無機フィラー
などの添加剤を混入した場合,無機フィラーは必ずしも
樹脂の表面には存在しないため、これらが表面に現れる
まで樹脂を溶解しなければならない。このため,樹脂が
溶解され表面に形成される凹凸が大きくなる。その結果
樹脂の表面に形成するめっき銅が凹凸を十分に充填でき
ないため,ボイドが形成されピール強度が低下すること
となる。
【0004】そこで本発明者等は、樹脂表面を必要以上
に粗化処理せず,なおかつピール強度を向上させる方法
を開発すベく鋭意研究を行った結果、樹脂中に充填され
ている無機充填剤と金属錯化物を形成する錯化剤を粗化
処理に使用することによって,樹脂中に含まれている無
機充填剤を選択的に粗化し、樹脂を必要以上に溶解する
ことなくまた樹脂の表面を適度に粗すことによってピー
ル強度を向上させることに成功し、本発明を完成するに
至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、無機充填
剤を含有する樹脂表面を粗化処理しその後めっき処理を
して樹脂表面に導体回路を形成する方法において,粗化
処理液として錯化剤を含むものを使用することを特徴と
する樹脂の粗化処理方法である。上記無機充填剤として
は、周期律表II族元素及びその酸化物、硫酸塩、リン
酸塩、ケイ酸塩、炭酸塩、またはアルミニウム、ケイ
素、スズ、鉛、アンチモン、ビスマスの元素及びそれら
の酸化物からなる群より選ばれた一種または二種以上の
微粉状無機物質が用いられる。そして、この無機充填剤
の配合量は組成物全重量に対して5〜80重量%であ
る。
【0006】さらに、本発明は無機充填剤を含有する成
形体表面の樹脂を粗化処理しその後めっき処理をして成
形体表面に導体回路を形成する方法において,粗化処理
液中に無機充填剤と金属錯化物を形成する錯化剤を使用
することを特徴とした樹脂の粗化処理方法である。そし
て、上記成形体は射出成形、押出成形及び圧縮成形のう
ち少なくとも一種類以上の方法を用いて成形されたもの
である。
【0007】さらに、本発明は錯化剤を含んでなる樹脂
の粗化処理用の樹脂粗化処理液である。本発明で用いる
錯化剤は、無機充填剤と金属錯化物を形成し得るもので
あって、その化学構造の中に次式で示されるアミノアセ
テックアシッド残基の少なくとも一つを有する化合物で
ある。
【0008】>NCH2COOH (式中、>で表されるN原子の結合手は水素又は炭素で
ある)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用する粗化処理液は、
錯化剤を含む酸またはアルカリ溶液からなる粗化処理液
であって、特にアルカリ金属の水酸化物またはアルカリ
土類金属の水酸化物を主成分とする処理液、即ち水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム処理液が好ましい。前記の
処理液を用いた場合の好ましい処理条件は、粗化処理液
として水酸化物5〜50重量%と錯化剤0.1〜40重
量%の混合溶液を調製し、この混合溶液で樹脂表面を4
0〜90℃で5分〜2時間粗化処理を行う。特に好まし
い処理条件を示せば、粗化処理液として水酸化ナトリウ
ム約40重量%と錯化剤約20重量%との混合溶液を調
製し、この混合溶液で樹脂表面を70℃で80分程度粗
化処理を行う方法である。また錯化剤を含むアルカリ水
溶液で粗化処理を行った場合には、導体回路を形成する
無電解銅めっき液などはアルカリ液であることから、粗
化処理液がめっき液に悪影響を与える心配がないため、
粗化処理後に成形品をそのまま直接めっき液に投入する
ことができる。またすぐに投入できない場合には、十分
に水洗処理を行った後脱水乾燥を行うこともできる。
【0010】本発明で用いる錯化剤は、無機充填剤と金
属錯化物を形成し得るものであって、その例として,エ
チレンジアミンテトラアセティックアシッド(EDTA)及び
そのナトリウム塩,、ニトリロトリアセテックアシッド
(NTA) 、トランス-1、2-ジアミノシクロヘキサン- N,N,
N',N-テトラアセテックアシッド, モノハイドレート(Cy
DTA) 、ジエチレントリアミン-N,N,N ,,N ,,,N ,,- ペ
ンタアセテックアシッド(DTPA)、N-(2- ヒドロキシエチ
ル) エチレンジアミン-N,N ,,N ,-トリアセテックアシ
ッド(EDTA-OH) 、O,O ,- ビス(2- アミノエチル) エチ
レングリコール-N,N,N ,,N ,-テトラアセテックアシッ
ド(GEDTA) 、トリエチレンテトラミン-N,N,N ,,N ,,,N
,,,,N ,,,- ヘキサアセテックアシッド(TTHA)、N,N -
ビス(2- ヒドロキシエチル) グリシン(DHEG)、イミノジ
アセテックアシッド(IDA) 、1,3 -ジアミノ-2- ヒドロ
キシプロパン-N,N,N ,,N ,-テトラアセテックアシッド
(DTPA-OH) 、1,2-ジアミノプロパン-N,N,N ,,N ,-テト
ラアセテックアシッド(Methyl-EDTA)、N-(2-ヒドロキシ
エチル) ジアセテックアシッド(HIDA)等が挙げられる
が,特にEDTAが好ましい。錯化剤としては、上記化合物
のほかにエチレンジアミン-N,N,N ,,N ,-テトラキス(
メチレンホスホニックアシッド(EDTPO) 、ロッシェル塩
(KNaC4H4O6),[CH3CH(OH)CH2]2NCH2CH2N[CH2CH(OH)CH3]
2(商品名Quadrol)なども使用することができ
る。
【0011】本発明で用いられる無機充填剤としては、
周期律表II族元素及びその酸化物、硫酸鉛、リン酸
塩、ケイ酸塩、炭酸塩、またはアルミニウム、珪素、ス
ズ、鉛、アンチモン、ビスマスの元素及びその酸化物か
らなる群より選ばれた一種または二種以上のものが好ま
しく、特に周期律表II族の元素の酸化物、硫酸鉛、リ
ン酸塩及びケイ酸塩からなる群より選ばれる一種または
二種以上が好ましい。周期律表II族の元素の酸化物と
は、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウ
ム、酸化亜鉛などの化合物が挙げられ、リン酸塩として
はリン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸バリ
ウム、リン酸亜鉛、ピロリン酸マグネシウム、ピロリン
酸カルシウムなどの化合物が挙げられ、硫酸塩としては
硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど
の化合物であり、ケイ酸塩とはケイ酸マグネシウム、ケ
イ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、カオリン、タル
ク、クレー、珪藻土、ウォラスナイトなどの化合物が挙
げられる。またドロマイトなどの天然無機物なども本発
明で使用される無機充填剤として用いられる。
【0012】これらの無機充填剤の配合量は、成形品表
面に形成される樹脂組成物全量に対して5〜80重量
%、好ましくは20〜70重量%である。80重量%を
越えると、樹脂の流動性が低下し、表面の良好な樹脂成
形物が得られず、粗化処理により表面にざらつきを生じ
てしまうのと同時に樹脂自身の機械的強度も低下してし
まい好ましくない。
【0013】また、無機充填剤は微粉状であるのが好ま
しく、その粒径は平均粒径0.01〜100μmの範
囲、好ましくは0.1〜30μm、さらに好ましくは
0.5〜10μmが適切である。0.01μm未満では分
散不良により樹脂表面に凝集塊が生じやすく、100μ
mを越えると成形品の平滑性が悪くなり、微細配線パタ
ーンを形成するのが困難になり、更には良い外観が得ら
れない。
【0014】従来無機充填剤を含んだ樹脂を強酸や強ア
ルカリ溶液による粗化処理を行った後にめっき処理をし
て配線パターンを形成する場合、樹脂と配線パターンの
密着力を上げるため樹脂表面の粗度を上げる必要があっ
た。このため、樹脂表面の粗さが大きくなってしまうた
め、逆に密着力が下がってしまう傾向があった。しかし
本発明によれば、粗化処理液中に無機充填剤と金属錯化
物を形成する錯化剤を使用することにより、従来の強酸
や強アルカリ溶液のみによる粗化処理に比べて、樹脂中
の無機充填剤を選択的に粗化することにより、樹脂表面
を適度に粗すことができるため,従来よりも配線パター
ンのピール強度を上げることができることが分かった。
また基材表面に形成された金属皮膜の表面粗さも小さく
できることが分かった。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 〔実施例1〕めっき触媒と無機充填剤として炭酸カルシ
ウムを含む樹脂(液晶ポリマー)を用い,射出成形によ
り板状に形成した。この成形品を下記による粗化処理条
件で処理した。
【0016】粗化処理条件 水酸化ナトリウム溶液 水酸化ナトリウム 100g/l 処理温度 60℃ 処理時間 15分 水洗 5分 錯化剤ーアルカリ混合溶液(粗化処理液) 水酸化ナトリウム 40g/l エチレンジアミンテトラ アセティックアシッド 30g/l 処理温度 60℃ 処理時間 40分 水洗 5分
【0017】粗化処理後に下記によるめっき処理を行っ
て樹脂上に約30μmの金属皮膜を形成した。 めっき処理条件 硫酸銅・五水和物 10g/l エチレンジアミンテトラ アセティックアシッド 30g/l ポリエチレングリコール (Mw600) 0.8g/l 2、2’−ジピリジル 30ml/l 37%ホルムアルデヒド 3ml/l pH(水酸化ナトリウムで調整)12.5 液温 70℃ 処理時間 14時間
【0018】金属皮膜を形成した成形品の表面を10m
mの帯状になるようにナイフでカットし、金属皮膜のピ
ール強度(基材とめっき膜の密着力)を測定したところ
0.9kgf/cmであった。また金属皮膜の表面粗さ
(Rmax)を測定したところ±13μmであった。
【0019】〔実施例2〕めっき触媒と無機充填剤とし
て炭酸カルシウムとドロマイトを含む樹脂(液晶ポリマ
ー)を用い,射出成形により板状に形成した。この成形
品を下記による粗化処理条件で処理した。
【0020】粗化処理条件 水酸化ナトリウム溶液 水酸化ナトリウム 100g/l 処理温度 60℃ 処理時間 15分 水洗 5分 錯化剤ーアルカリ混合溶液(粗化処理液) 水酸化ナトリウム 40g/l エチレンジアミンテトラ アセティックアシッド 30g/l 処理温度 60℃ 処理時間 40分 水洗 5分
【0021】粗化処理後に下記によるめっき処理を行っ
て樹脂上に約30μmの金属皮膜を形成した。 めっき処理条件 硫酸銅・五水和物 10g/l エチレンジアミンテトラ アセティックアシッド 30g/l ポリエチレングリコール (Mw600) 0.8g/l 2、2’−ジピリジル 30ml/l 37%ホルムアルテ゛ヒト゛ 3ml/l pH(水酸化ナトリウムで調整) 12.5 液温 70℃ 処理時間 14時間
【0022】金属皮膜を形成した成形品の表面を10m
mの帯状になるようにナイフでカットし、金属皮膜のピ
ール強度(基材とめっき膜の密着力)を測定したところ
1.1kgf/cmであった。また金属皮膜の表面粗さ
(Rmax)を測定したところ±12μmであった。
【0023】〔比較例1〕実施例1と同様に形成した成
形品を下記による粗化処理条件で処理した。 粗化処理条件 水酸化ナトリウム溶液(粗化処理液) 水酸化ナトリウム 100g/l 処理温度 60℃ 処理時間 40分 水洗 5分
【0024】粗化処理後実施例1と同様のめっき処理を
行って樹脂上に金属皮膜を形成した。表面に金属皮膜を
形成した成形品の金属皮膜のピール強度(基材とめっき
膜の密着力)は、そのままでは測定できなかったため、
前記のめっき処理後に電気銅めっきを施し膜厚を約40
μmにした。この成形品を10mmの帯状になるように
ナイフでカットし、ピール強度を測定したところ,0.
4kgf/cmであった。また金属皮膜の表面粗さ(R
max)を測定したところ±36μmであった。
【0025】〔比較例2〕実施例1と同様に形成した成
形品を下記による粗化処理条件で処理した。 粗化処理条件 水酸化ナトリウム溶液(粗化処理液) 水酸化ナトリウム 100g/l 処理温度 60℃ 処理時間 40分 水洗 5分
【0026】粗化処理後実施例1と同様のめっき処理を
行って樹脂上に金属皮膜を形成した。表面に金属皮膜を
形成した成形品の金属皮膜のピール強度(基材とめっき
膜の密着力)は、そのままでは測定できなかったため、
前記のめっき処理後に電気銅めっきを施し膜厚を約40
μmにした。この成形品を10mmの帯状になるように
ナイフでカットし、ピール強度を測定したところ,0.
5kgf/cmであった。また金属皮膜の表面粗さ(R
max)を測定したところ±28μmであった。
【0027】〔実施例3〕実施例1と同様に作製した板
状の樹脂を下記による粗化処理条件で処理した。それ以
外は実施例1と同様に行った。 粗化処理条件 水酸化ナトリウム溶液 水酸化ナトリウム 100g/l 処理温度 60℃ 処理時間 15分 水洗 5分 錯化剤ーアルカリ混合溶液(粗化処理液) 水酸化ナトリウム 40g/l CyDTA 35g/l 処理温度 60℃ 処理時間 60分 水洗 5分
【0028】金属皮膜を形成した成形品の表面を10m
mの帯状になるようにナイフでカットし、金属皮膜のピ
ール強度(基材とめっき膜の密着力)を測定したところ
0.8kgf/cmであった。また金属皮膜の表面粗さ
(Rmax)を測定したところ±18μmであった。
【0029】〔実施例4〕実施例1と同様に作製した板
状の樹脂を下記による粗化処理条件で処理した。それ以
外は実施例1と同様に行った。 粗化処理条件 水酸化ナトリウム溶液 水酸化ナトリウム 100g/l 処理温度 60℃ 処理時間 15分 水洗 5分 錯化剤ーアルカリ混合溶液(粗化処理液) 水酸化ナトリウム 40g/l Methyl-EDTA 30g/l 処理温度 50℃ 処理時間 45分 水洗 5分
【0030】金属皮膜を形成した成形品の表面を10m
mの帯状になるようにナイフでカットし、金属皮膜のピ
ール強度(基材とめっき膜の密着力)を測定したところ
0.9kgf/cmであった。また金属皮膜の表面粗さ
(Rmax)を測定したところ±21μmであった。
【0031】以上の実施例及び比較例の結果、従来の粗
化処理に対して、錯化剤を含むアルカリ溶液による粗化
処理を行うことによって、ピール強度が約2〜3倍に、
金属皮膜の表面粗さが約1/2〜1/3になった。
【0032】
【発明の効果】粗化処理液中に錯化剤を使用することに
より、樹脂中の無機充填剤を選択的に粗化することがで
きるため、従来の方法よりも配線パターンのピール強度
を上げることができ、また基材表面に形成された金属皮
膜の表面粗さも小さくできることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 豊房 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 佐藤 亮 茨城県日立市日高町五丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 大阿久 俊幸 茨城県日立市日高町五丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 (72)発明者 安藤 好幸 茨城県日立市日高町五丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機充填剤を含有する樹脂表面を粗化処
    理しその後めっき処理をして樹脂表面に導体回路を形成
    する方法において,粗化処理液として錯化剤を含むもの
    を使用することを特徴とする樹脂の粗化処理方法。
  2. 【請求項2】 無機充填剤が、周期律表II族元素及び
    その酸化物、硫酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、炭酸塩、ま
    たはアルミニウム、ケイ素、スズ、鉛、アンチモン、ビ
    スマスの元素及びそれらの酸化物からなる群より選ばれ
    た一種または二種以上の微粉状無機物質であることを特
    徴とする請求項1記載の樹脂の粗化処理方法。
  3. 【請求項3】 無機充填剤の配合量が組成物全重量に対
    して5〜80重量%であることを特徴とする樹脂の粗化
    処理方法。
  4. 【請求項4】 無機充填剤を含有する成形体表面の樹脂
    を粗化処理しその後めっき処理をして成形体表面に導体
    回路を形成する方法において,粗化処理液中に無機充填
    剤と金属錯化物を形成する錯化剤を使用することを特徴
    とした樹脂の粗化処理方法。
  5. 【請求項5】 成形体が射出成形、押出成形及び圧縮成
    形のうちの少なくとも一種類以上の方法により成形され
    たものであることを特徴とする請求項4記載の成形品の
    粗化処理方法。
  6. 【請求項6】 錯化剤を含んでなることを特徴とする樹
    脂の粗化処理用の樹脂粗化処理液。
  7. 【請求項7】 錯化剤が、その化学構造の中に次式で示
    されるアミノアセテックアシッド残基の少なくとも一つ
    を含む化合物であることを特徴とする請求項6記載の樹
    脂粗化処理液。 >NCH2COOH (式中、>で表されるN原子の結合手は水素又は炭素で
    ある)
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