JPH1018802A - 冷媒回収型ガスタービン - Google Patents

冷媒回収型ガスタービン

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JPH1018802A
JPH1018802A JP16962196A JP16962196A JPH1018802A JP H1018802 A JPH1018802 A JP H1018802A JP 16962196 A JP16962196 A JP 16962196A JP 16962196 A JP16962196 A JP 16962196A JP H1018802 A JPH1018802 A JP H1018802A
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JP
Japan
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refrigerant
flow passage
heat shield
shield tube
gas turbine
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JP16962196A
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English (en)
Inventor
Manabu Matsumoto
学 松本
Shinya Marushima
信也 圓島
Takashi Ikeguchi
隆 池口
Kazuhiko Kawaike
和彦 川池
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷媒経路からロータ軸体,あるいはロータ部材
への伝熱を構造簡単にして遮蔽することができ、動翼へ
の供給冷媒と回収冷媒の温度差に起因して生ずるロータ
構成部材の熱応力を低減することが可能な冷媒回収型ガ
スタービンを提供する。 【解決手段】動翼25を冷却する冷却媒体の供給および
回収がロータ部材内に形成さた冷媒流通路を介して行わ
れるように形成されている冷媒回収型ガスタービンにお
いて、前記ロータ部材内に形成されている冷媒流通路内
に、この流路径より小さな径を有する遮熱管65を装着
するとともに、この遮熱管の内部に動翼冷却用の冷媒を
流通させ、かつ遮熱管の外壁と前記流路内壁の間,すな
わち隙間の流路70に遮熱管内の冷却媒体とは温度の異
なる冷却媒体を流通させるように形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動翼を冷却した後
の冷却媒体を回収するように形成されている翼冷媒回収
型ガスタービンの改良に係わり、特に冷却媒体を供給お
よび回収する冷媒流通路がタービンロータの内部に形成
されている翼冷媒回収型ガスタービンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来一般に採用されているガスタービン
は、空気(大気)を圧縮する圧縮機と、この圧縮機で圧
縮された空気と燃料とを燃やして高温の燃焼ガスを生成
する燃焼器と、動力を発生するタービン部とを有してい
る。燃焼器では、1400℃級以上の燃焼ガスが生成さ
れ、この温度が高いほど出力を大きくすることができ
る。
【0003】タービン部は、さらに、燃焼ガスの通路
(以下、ガスパス)、静翼、動翼、およびタービンロー
タからなり、燃焼ガスがガスパスを流れることによって
ロータが高速回転し、動力を発生する。タービンロータ
は、段数と同数のディスクをボルトで締結して構成され
ており、初段側には圧縮機ロータ、最終段側には回転軸
を有する。ディスクの外周には、動翼が翼根元のダブテ
ールを介して固着されている。
【0004】ロータ内部には、動翼に冷媒を供給する供
給系統と、動翼から冷媒をロータ外に回収する回収系統
が構成されている。供給系統は主としてディスク間の空
間部(以下、キャビティ)を利用して形成され、回収系
統は、主としてディスク等の構成部材に穿孔して冷媒の
流れる範囲を制限するように形成されている。冷媒とし
ては、空気、蒸気、その他のガスが適用されている。
【0005】ガスタービンにおいて最も高温に曝される
翼は、翼材料の耐熱にも限界があることから充分な冷却
が要求される。翼の冷却手段の一つの例として、翼の内
部に冷媒流路を設け、この冷媒流路に冷却媒体,すなわ
ち冷媒を流通させ、翼を内部から冷却するものがある。
この場合、冷却に供した冷媒を翼の表面から高温の燃焼
ガス中に排出するものと、冷却に供した冷媒を回収する
いわゆるクローズド冷却のものがある。
【0006】このクローズド冷却(翼冷却冷媒回収)型
ガスタービンにおいて、動翼に冷媒を供給あるいは排出
するには、ロータの内部に冷媒流通路を設け、この冷媒
流通路を経由して行うのが最も簡便であり、現在では最
も多く採用されている。動翼に供した冷媒を回収するこ
とによって、動翼から高温の燃焼ガス中に冷媒を放出す
ることがなくなるために、冷媒を放出した際の希釈によ
る燃焼ガスの温度低下の問題や、ガスの流れを乱すこと
による圧力損失の問題等が回避でき、ガスタービンの効
率向上および特性上非常に有効な手段である。また、こ
の場合ロータの回転軸中心部近傍から回収することによ
って、冷媒の駆動動力を低減することができ、さらにガ
スタービンの効率向上を図ることができる。
【0007】また、ガスタービンの排熱により蒸気を生
成して蒸気タービンを駆動するコンバインド発電プラン
トにおいては、蒸気の一部を利用してガスタービンの動
翼を冷却することにより、排熱を一層効果的に利用する
ことができ、さらに冷却空気に比べて伝熱的に優れた特
性を活かして翼の冷却効率を高めることにより、燃焼ガ
スを高温化できるためにコンバインドサイクルの効率は
大幅に向上する。
【0008】この翼冷媒回収型ガスタービンの冷媒給排
路は、一般にはロータの内部,すなわちロータ軸の内部
に配管を設け、この配管によって冷媒の供給、回収経路
を構成したり、またロータ構成部材の内部に穿孔して冷
媒の供給、回収経路を構成するようにしている。なお、
この翼冷媒給排路の形成に関連するものとしては、例え
ば特開昭54−13809号公報あるいは特開平3−2
75946号公報などが挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このようにロータ軸体
の内部に冷媒流通路を有するガスタービンにおいては、
この冷媒流通路はロータとともに高速で回転することお
よび熱伸縮の関係から、その構造はできるだけ簡素であ
ることが必要であり、また応力集中を避けるためには、
流路の結合および流路の保持に際してねじ締結構造等は
極力避けなければならない。
【0010】また、作動ガス温度が1400℃以上のガ
スタービンにおいては、翼を冷却することによって冷媒
の温度上昇は200度以上にも達するため、回収経路は
供給経路より200度も高い環境に曝されることにな
り、ロータ軸体に穿孔によって形成した流路の場合には
その配置構成によっては、多大な熱応力が発生する恐れ
がある等、この冷媒の給排路の形成には難しい幾多の問
題点がある。
【0011】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、冷媒経路からロータ軸体,あるい
はロータ部材への伝熱を構造簡単にして遮蔽することが
でき、動翼への供給冷媒と回収冷媒の温度差に起因して
生ずるロータ構成部材の熱応力を低減することが可能な
この種の冷媒回収型ガスタービンを提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、動翼
を冷却する冷却媒体の供給および回収がロータ部材内に
形成さた冷媒流通路を介して行われるように形成されて
いる冷媒回収型ガスタービンにおいて、前記ロータ部材
内に形成されている冷媒流通路内に、この流路径より小
さな径を有する遮熱管を装着するとともに、この遮熱管
の内部に動翼冷却用の冷媒を流通させ、かつ遮熱管の外
壁と前記流路内壁の間,すなわち隙間の流路に、遮熱管
内の冷却媒体とは温度の異なる冷却媒体を流通させるよ
うに形成し所期の目的を達成するようにしたものであ
る。
【0013】また、この場合前記遮熱管内を流れる冷却
媒体が、動翼を冷却した後の回収冷媒である場合には前
記隙間流路に供給冷媒を流し、かつ遮熱管内を流れる冷
却媒体が、動翼を冷却する前の供給冷媒である場合には
前記隙間流路に回収冷媒を流すようにしたものである。
【0014】また、前記隙間流路を形成するに際し、前
記遮熱管の外壁に、前記隙間流路を形成保持する突出リ
ブを設けるようにしたものである。また、この突出リブ
を螺旋状に形成するようにしたものである。
【0015】すなわちこのように形成されている翼冷媒
回収型ガスタービンであると、ロータ内に動翼への冷媒
供給系統とロータ外に回収する回収系統を構成し、供給
経路をディスク間キャビティに形成する一方、ロータ構
成部材の内部に穿孔して回収経路を形成し、かつ回収流
路内にはリブを有する遮熱管を装着して、遮熱管と孔内
壁間の隙間流路に供給蒸気の一部を流すことにより、デ
ィスク外壁の大部分は供給冷媒に曝されるため、回収経
路から離れた部分はほぼ供給冷媒の温度に近い温度に安
定する。
【0016】これに対して回収経路の周りは、供給冷媒
より200℃以上も高温の回収冷媒によって熱が負荷さ
れる。この熱はリブを介して熱伝導によりディスク側に
流れるのと、遮熱管の外壁から隙間流路を流れるガスに
流れるが、部材に穿けた孔の内壁の大部分は低温の供給
冷媒によって保護されているために、回収冷媒からディ
スクに流れる熱は大幅に減少する。
【0017】これにより、高速回転を伴う遮熱管をリブ
によって支持した状態で、ディスクの回収流路周りに発
生する熱応力が緩和され、ロータ温度分布の比較的均一
なクローズド冷却式のガスタービンの実現が可能とな
り、ひいては高効率のガスタービンとすることができ
る。また、供給経路をロータ部材の内部に形成し、回収
経路をディスク間キャビティに形成した場合において
も、熱の流れ方向は逆になるが、伝熱防止の原理は全く
同様であり、同等の効果が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図示した実施例に基づいて本
発明を詳細に説明する。図1にはその冷媒回収型ガスタ
ービンのロータの要部が断面で示されている。この図
は、4段タービンの場合で、軸の端部に冷媒の供給口と
回収口を有する場合のロータの上半部構造を示してい
る。
【0019】ロータ軸体1は、4個のディスク11、1
2、13、14と、ディスク間に設けたスペーサ16、
17、18および最終段ディスク14の側面に配置した
回転支持軸2等の部材によって構成されており、スタッ
キングボルト6によって強固に締結されている。
【0020】回転支持軸の2の中心部は仕切管3を介し
て2重管構造になっており、軸端には供給口4と回収口
5が配置されている。初段ディスク11側には、ディス
タントピース7を介して、図示していないが、圧縮機ロ
ータが連結されている。
【0021】各ディスクの外周には初段から4段までの
動翼21、22、23、24がダブティル26を介して
ディスクの外周に植設されており、この中で初段動翼2
1から3段動翼23までは翼の内部に熱負荷に見合った
構造の冷却流路25等が形成されている。
【0022】ダブティル26部には翼に冷媒を導入する
導入口27と排出口28があり、初段ディスク11の外
周部には、同口に対向してキャビティ35、38に連通
する供給孔51と回収孔55が形成され、翼と同じ個数
の孔が周方向に配置されている。2段および3段ディス
ク外周部においても、同様にしてキャビティ36、37
に連通する供給孔52、53、およびキャビティ39、
40に連通する回収孔56、57が形成されている。
【0023】スペーサの側面には、ロータ軸体中心部の
キャビティ31、32、33と外周部のキャビティ3
5、36、37がそれぞれ連通するように、複数個のス
リット45、46、47が周方向に配置されている。
【0024】一方、スペーサ16の外周部からロータ軸
体のスタッキング接合部、回転支持軸2の円錐部にかけ
ては、多数の回収孔55や56から流出する冷媒の合流
の役目を担うキャビティ38、39、40の部分を除
き、主としてロータ軸体構成部材に穿孔して回収経路6
1、62、63が形成されている。回収経路62の中間
に位置するスペーサ12の側面には、同回収経路と外周
側のキャビティ40を連通する複数のスリット48が形
成されており、経路の終端は軸端の回収口5に連通して
いる。遮熱管の外壁と孔の内壁間には、隙間流路68、
69、70が形成されている。
【0025】図2は、回収経路の構造をさらに分かりや
すくするために、図1のA部を拡大して示したものであ
る。遮熱管66の外壁には螺旋状の突出部,すなわちリ
ブ72が形成されており、その外周はディスクに穿孔し
た孔71の内壁に接している。また遮熱管の終端近傍に
は、環状のリブ73が形成されており、図3に示すよう
に、周方向に均等に配置した複数の切欠き溝75が形成
されている。
【0026】螺旋状のリブは、前図に示した遮熱管65
および67の外壁においても同様に形成されており、ま
た切欠き溝も、遮熱管65においては切欠き溝74、遮
熱管67においては切欠き溝76が同一目的で形成され
ている。さらに、回転支持軸内の遮熱管67の中間位置
には、キャビティ34と隙間流路70が連通するよう
に、複数の連通孔77が形成されている。
【0027】図4は図2のY−Y断面を示している。半
径方向に形成したスリット46と軸方向に形成した回収
流路62とは同一位相に形成されて交差しているが、遮
熱管65によって仕切られているために連通することは
無く、また遮熱管の周囲には円形状の迂回路49が形成
されて、スリット流路面積が確保されている。この構造
は、スペーサ18のスリット47部においても、全く同
様に形成されている。
【0028】そこで図1において、圧縮空気を用いて生
成された燃焼ガス8がガスパス9を膨張しながら流れる
ことによってタービンロータ5が回転し、動力が発生さ
れる。この際、動翼は高温の燃焼ガスに曝されるために
多大な熱が負荷され、燃焼ガスの温度が1500℃級の
ガスタービンでは、初段動翼でタービン出力の1.5%
(翼材料の許容温度を850℃として換算)以上にも達
する。
【0029】この熱負荷から動翼を保護するために、軸
端の供給口4からロータ内に供給された冷媒は、ディス
ク中心孔15を経た後、初段動翼21へは中心部キャビ
ティ31、スリット45、外周部キャビティ35および
供給孔51、2段動翼22へはキャビティ32、スリッ
ト46、外周部キャビティ36および供給孔52、さら
に3段動翼へはキャビティ33、スリット47および外
周部のキャビティ37に至る供給経路を経て供給され
る。
【0030】そして、初段動翼を冷却した後の冷媒は外
周部キャビティ38、2段動翼を冷却した後の冷媒はキ
ャビティ39を経た後に回収経路61内で合流し、さら
に回収経路62および63を経て、軸端の回収経路5か
らロータ外に回収される。また3段動翼冷却後の冷媒は
キャビティ40およびスリット48を経た後に、回収経
路62内で前段回収冷媒と合流して回収される。
【0031】かかる冷媒の供給、回収経路を構成するこ
とによって、部材内部に形成した回収経路の周囲を除
き、ロータ軸体内部の大部分が供給冷媒に曝されるため
に、同冷媒の温度レベルに保持される。
【0032】一方、前記した熱負荷によって冷媒の温度
は、比熱の大きい蒸気を用いた場合でも約200度上昇
する。この冷媒がスタッキング接合部の部材内部を経由
する回収経路を流れることによって遮熱対策を施さない
単に孔のみの回収経路では、孔近傍のディスク内部に温
度勾配が形成されて多大な熱応力が発生する。また、同
部の熱膨張がディスクの中心部に対して引張力を及ぼす
ため、同中心部の応力をも増大ならしむる。
【0033】これに対して本発明では、遮熱管の外側に
形成した隙間流路の一端が、スリット流路46、47の
迂回路および連通孔77を介して供給経路に、他端が環
状リブに形成した切欠き溝74、75、76を介して回
収経路に連通しているため、供給冷媒と回収冷媒間の差
圧によって隙間流路内に供給冷媒が流入し、螺旋状に形
成したリブ間を旋回しながら流れる。
【0034】これによってディスクには、リブを介して
供給蒸気から伝わる伝導熱と、隙間流路に流れる冷媒か
らの熱伝達による熱が負荷されるが、ディスクの温度が
上昇すると、ディスクから逆に冷媒側に伝熱するように
なるため、遮熱に対して大きな効果が期待できる。
【0035】図5は、遮熱管の内径を40mm、肉厚1
mm、リブを幅2mm、高さ1mmでピッチ25mmの
2条矩形ネジ状に形成した場合に対して伝熱量を試算し
た結果を示している(冷媒の伝熱による温度変化を考
慮)。冷媒として過熱蒸気を用い、供給温度を300
℃、回収温度を500℃として、翼に供給する冷媒の2
%を流した場合のリブからの伝導熱量と、隙間流路を流
れる冷媒からの伝熱量の積算値Q1は、ディスクの温度
が約350℃で零になっている。
【0036】すなわちディスクの温度は350℃以上に
高まることはなく、遮熱管を装着しない場合の伝熱量に
比べて大幅に減少していることが分かる。なお図には、
隙間流路の冷媒を流さずに単に遮熱管のみを装着した場
合の計算値Q2も示してあるが、この場合、遮熱管外の
熱伝達率を小さくできるが、反面、遮熱管の温度が上昇
するためにリブからの伝導熱量が増大し、遮熱の効果は
すくない。
【0037】以上説明してきたように、回収流路に遮熱
管を装着して同遮熱管とロータ部材間の隙間部に僅かの
供給冷媒を流すことにより、回収冷媒からディスクへの
伝熱量は減少して熱応力の発生は大幅に低減する。ま
た、スペーサ16の側面に、一端が隙間流路68、他端
がキャビティ41および42に連通するスリット81、
82を形成し、隙間流路を流れる低温冷媒の一部をキャ
ビティ内に導入すれば、キャビティを形成しているディ
スクおよびスペーサ側面に低温冷媒層が形成されるため
に、ロータの温度はより均一化される。
【0038】なお、以上の実施例では、部材内部に回収
経路を構成した場合について示しているが、耐高温性、
高強度のロータ材を使用する場合には、部材内部に供給
経路構成してキャビティに回収冷媒を流す高温保持型の
冷却系統を構成することもできる。この場合は、隙間流
路に高温の回収蒸気を流すことによって、部材から遮熱
管内の供給冷媒側への伝熱を遮蔽することによって、前
実施例と同等の効果を得ることができる。
【0039】また、隙間流路に流すガスとしては隙間流
路専用のガスをロータ外から導入しても良いが、キャビ
ティに供給冷媒を流すことによってディスクの温度は供
給冷媒の温度に強く影響されるため、供給冷媒温度をデ
ィスク設定温度(300℃〜400℃で、ロータ材料の
許容温度以下)にして、供給冷媒の一部を利用するのが
簡便で好ましい。
【0040】冷媒のロータへの冷媒供給口および回収口
は圧縮機ロータ側もしくは回転軸側のいずれに形成して
も良く、特に冷媒として前記圧縮機の圧縮空気を利用す
る場合は圧縮機ロータの中心部から直接供給しても良い
が、冷媒の駆動動力を低減するとの観点から、回収口は
極力回転半径の小さい位置に配置するのが望ましい。
【0041】なお、ロータ材として許容温度の高い材料
(500℃)を使用した場合は、前記した供給系統と回
収系統の配置を全く逆にして、供給系統をロータ部材の
内部に形成し、回収系統をディスク間キャビティに形成
しても良い。この場合はロータの温度が回収冷媒の温度
に支配されるために、遮熱管と孔内壁間の隙間流路には
回収冷媒を流す必要がある。
【0042】なお、タービンの基本仕様やロータの構造
によってロータ内の冷却系統の構成法も変わるが、本発
明は、冷却系統構成および配置等が異なる場合において
も、同一思想に基づいて適用できる。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、冷媒経路からロータ部材への伝熱を比較的簡単な構
造で遮蔽し、動翼への供給冷媒と回収冷媒の温度差に起
因してロータ構成部材に発生する熱応力を低減すること
ができ、ひいては効率の良い冷媒回収型ガスタービンを
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の翼冷媒回収型ガスタービンのロータの
一実施例を示す縦断側面図である。
【図2】本発明の翼冷媒回収型ガスタービンのロータの
冷媒路を拡大して示す縦断側面図である。
【図3】図2のX−X線に沿う断面図である。
【図4】図2のY−Y線に沿う断面図である。
【図5】冷媒路の遮熱効果を示す特性図である。
【符号の説明】
1…ロータ軸体、2…回転支持軸、3…仕切管、4…供
給口、5…回収口、6…スタッキングボルト、7…ディ
スタントピース、11〜14…ディスク、16,17,
18…スペーサ、31〜42…キャビティ、45〜48
…スリット、65〜67…遮熱管、68…隙間流路、7
0…隙間流路、74,75,76…切欠き溝、77…連
通孔、81,82…スリット。
フロントページの続き (72)発明者 川池 和彦 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に動翼冷却用冷媒流路を有する動翼
    と、この動翼の冷媒流路に連通するとともに、ロータ部
    材の内部に形成されている冷媒流通路とを備え、前記動
    翼を冷却する冷却媒体の供給および回収がこのロータ部
    材内に形成さた冷媒流通路を介して行われるように形成
    されている冷媒回収型ガスタービンにおいて、 前記ロータ部材内に形成されている冷媒流通路内に、こ
    の流路径より小さな径を有する遮熱管を装着するととも
    に、この遮熱管の内部に動翼冷却用の冷媒を流通させ、
    かつ遮熱管の外壁と前記流路内壁の間に、遮熱管内の冷
    却媒体とは温度の異なる冷却媒体を流通させるように形
    成したことを特徴とする冷媒回収型ガスタービン。
  2. 【請求項2】 内部に動翼冷却用冷媒流路を有する動翼
    と、この動翼の冷媒流路に連通するとともに、ロータ部
    材の内部に形成されている冷媒流通路とを備え、前記動
    翼を冷却する冷却媒体の供給および回収がこのロータ部
    材内に形成さた冷媒流通路を介して行われるように形成
    されている冷媒回収型ガスタービンにおいて、 前記ロータ部材内に形成されている冷媒流通路内に、こ
    の流路径より小さな径を有する遮熱管を装着して遮熱管
    の外壁と前記流路内壁の間に隙間流路を形成し、かつ前
    記遮熱管の内部には動翼冷却用の冷媒を流通させ、かつ
    前記隙間流路には、遮熱管内の冷却媒体の温度とは異な
    る温度の冷却媒体を流通させるように形成したことを特
    徴とする冷媒回収型ガスタービン。
  3. 【請求項3】 前記遮熱管外壁と前記流路内壁間に、ガ
    スタービン定格運転時のディスク設定温度に近いガスを
    流すように形成してなる請求項1または2記載の冷媒回
    収型ガスタービン。
  4. 【請求項4】 前記遮熱管内を流れる冷却媒体が動翼を
    冷却した後の回収冷媒である場合には前記隙間流路に供
    給冷媒を流し、かつ遮熱管内を流れる冷却媒体が動翼を
    冷却する前の供給冷媒である場合には前記隙間流路に回
    収冷媒を流すようにした請求項2記載の冷媒回収型ガス
    タービン。
  5. 【請求項5】 内部に動翼冷却用冷媒流路を有する動翼
    と、この動翼の冷媒流路に連通するとともに、ロータ部
    材の内部に形成されている冷媒流通路とを備え、前記動
    翼を冷却する冷却媒体の供給および回収がこのロータ部
    材内に形成さた冷媒流通路を介して行われるように形成
    されている冷媒回収型ガスタービンにおいて、 前記ロータ部材内に形成されている冷媒流通路内に、こ
    の流路径より小さな径を有する遮熱管を装着して遮熱管
    の外壁と前記流路内壁の間に隙間流路を形成し、かつ前
    記遮熱管の内部には動翼冷却用の冷媒を流通させ、かつ
    前記隙間流路には、遮熱管内の冷却媒体の温度と前記流
    路壁面温度との中間の温度を有する冷却媒体を流通させ
    るように形成したことを特徴とする冷媒回収型ガスター
    ビン。
  6. 【請求項6】 前記遮熱管の外壁に、前記隙間流路を形
    成保持する突出リブを設けてなる請求項2,3,4また
    は5記載の冷媒回収型ガスタービン。
  7. 【請求項7】 前記遮熱管の外壁に形成された突出リブ
    を螺旋状に形成してなる請求項6記載の冷媒回収型ガス
    タービン。
JP16962196A 1996-06-28 1996-06-28 冷媒回収型ガスタービン Pending JPH1018802A (ja)

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JP16962196A JPH1018802A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 冷媒回収型ガスタービン

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0936350A3 (en) * 1998-02-17 2000-12-13 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Steam cooled gas turbine

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0936350A3 (en) * 1998-02-17 2000-12-13 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Steam cooled gas turbine
US6224327B1 (en) 1998-02-17 2001-05-01 Mitsubishi Heavy Idustries, Ltd. Steam-cooling type gas turbine

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