JPH10187369A - 印刷制御装置および印刷制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷装置を共有使用する環境の下で、印刷装
置の使用を自在に制限する印刷環境を自在に構築して、
印刷装置の使用者を確実に管理することである。 【解決手段】 印刷装置転送データ生成手段１１２が印
刷要求時に入力されるパスワードに基づくパスワードキ
ー情報を生成して印刷装置に転送した後、印刷許可判定
手段１１３がパスワードキー情報に対して印刷記録装置
１２から返送される照合結果を判定して前記印刷記録装
置１２に対する印刷情報の生成転送を制御する構成を特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、所定の通信媒体を
介して印刷装置と情報処理装置とが通信可能な印刷シス
テム内で印刷情報の処理を制御する印刷制御装置および
印刷制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプロ
グラムを格納した記憶媒体に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、印刷記録装置はホストコンピュー
タ等の情報処理装置よりの印刷用データとして、実際に
画像や文字の情報と記録装置制御コマンド（情報）とを
受信し印刷制御を行うものである。制御コマンドもＥＳ
Ｃ／Ｐや各プリンタメーカのネイティブコマンドといっ
たように体系化されており、それに続く文字や画像の情
報もＪＩＳやＡＳＣＩＩコード，ビットイメージ等体系
化されている。プリンタによっては、記述言語をもとに
作られた印刷情報を解析し印刷する。

【０００３】最近のパーソナルコンピュータにおけるＯ
Ｓ（オペレーティングシステム）の進歩により、ユーザ
は使用アプリケーションソフトウェア上より必要な情報
ファイルを画面上に開き、必要に応じて印刷を行わせ
る。グラフィカル・ユーザ・インタフェース（ＧＵＩ）
を有するソフトウェア上では、ユーザは印刷命令のアイ
コン（表示項目）を選択するだけでよい。

【０００４】また、印刷データは、前記情報ファイルの
形式をそのまま送る場合もありうるが、大概はプリント
専用情報として展開、該コンピュータ上のメモリにスプ
ールされてから、インタフェースを通じて印刷記録装置
へと転送される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来の印
刷記録装置は受信した印刷情報を直に印刷処理し、結果
出力媒体に対して記録していくものであり、転送されて
きたデータが処理可能であれば内容如何に問わず印刷す
るものである。

【０００６】また、近年は組織化された部署にて情報処
理装置のネットワーク化がなされている。そこでは、印
刷記録装置をネットワークに接続し、各個人が該印刷記
録装置を共有化して使うのが効率が良いとされている。

【０００７】しかしながら、最近のネットワーク整備に
伴い印刷記録装置の絶対数が足りなくなるフェーズがし
ばしば発生するようになった。例えばネットワーク化し
ている部所内において、数人〜十数人に一台の割合でプ
リンタを使用しているときに、一台のプリンタの調子が
落ちたときに他のプリンタに接続を替えるユーザがい
る。そのような時に、任意の一台へのアクセスが異常に
増え、従来そのプリンタを使用していたユーザが緊急に
印刷出力をしたい場合にも印刷を実行できない場合があ
る。

【０００８】このような設定の容易性は、プリンタ故障
に直面したユーザは迅速に他の装置により印刷出力を可
能とするが、その結果故障のあるプリンタをしばらく放
置して問題の根本を解決しない場合や、記録媒体である
トナーやインク，インクリボンの交換を報知する場合が
大体なのである。

【０００９】また、従来パーソナルコンピュータ等の情
報処理装置においては、ユーザパスワードが存在する。
しかし、一旦該端末にアクセスしてしまえば、その周辺
機器装置端末は不当に使い放題であるのが現状である。

【００１０】特に、消耗材を抱える印刷記録装置を所有
する者は、その許可なくして他人に機器を使用されたく
ないと考えるのが普通であるが、何らそのように制限を
設定することができず、印刷記録装置の使用環境を管理
することができないという問題点があった。

【００１１】本発明は、上記の問題点を解消するために
なされたもので、本発明に係る第１の発明〜第１１の発
明の目的は、印刷要求時に印刷装置側のパスワードと照
合するためのパスワードキー情報を印刷装置に転送し、
該パスワードキー情報を解読して得られるパスワードと
該パスワードとの照合結果を取得して、印刷要求されて
いる印刷情報の転送を制御することにより、印刷装置を
共有使用する環境の下で、印刷装置の使用を制限する印
刷環境を自在に構築して、印刷装置の使用者を確実に管
理できる印刷制御装置および印刷制御方法およびコンピ
ュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体
を提供することである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明に係る第１の発明
は、所定の通信媒体を介して印刷装置と通信可能な印刷
制御装置であって、印刷要求時に入力されるパスワード
に基づくパスワードキー情報を生成して前記印刷装置に
転送する転送手段と、前記パスワードキー情報に対して
前記印刷装置から返送される照合結果を判定して前記印
刷装置に対する印刷情報の生成転送を制御する制御手段
とを有するものである。

【００１３】本発明に係る第２の発明は、所定の通信媒
体を介して情報処理装置から受信する印刷情報に基づい
て印刷部を制御する印刷制御装置であって、前記印刷部
の使用者を特定するためのパスワード情報を設定する設
定手段と、前記設定手段により設定されるパスワード情
報を保持する保持手段と、前記情報処理装置から転送さ
れるパスワードキー情報を解読して前記保持手段に保持
される前記パスワード情報と一致するかどうかを判定す
る判定手段と、前記判定手段による判定結果を前記情報
処理装置に通知する通知手段とを有するものである。

【００１４】本発明に係る第３の発明は、所定の通信媒
体を介して情報処理装置から受信する印刷情報に基づい
て印刷部を制御する印刷制御装置であって、前記情報処
理装置から受信するデータ種別を判定する第１の判定手
段と、前記第１の判定手段が受信したデータが印刷要求
者を照合するためのパスワード情報であると判定した場
合に、受信した前記パスワードデータを保持する保持手
段と、前記情報処理装置から転送されるパスワードキー
情報を解読して前記保持手段に保持される前記パスワー
ド情報と一致するかどうかを判定する第２の判定手段
と、前記第２の判定手段による判定結果を前記情報処理
装置に通知する通知手段とを有するものである。

【００１５】本発明に係る第４の発明は、前記通信媒体
は、所定のネットワーク路または所定のインタフェース
とするものである。

【００１６】本発明に係る第５の発明は、前記通知手段
は、前記判定結果をステータスとして前記情報処理装置
に通知するものである。

【００１７】本発明に係る第６の発明は、所定の通信媒
体を介して印刷装置と通信可能な印刷制御方法であっ
て、印刷要求時に入力されるパスワードに基づくパスワ
ードキー情報を生成して前記印刷装置に転送する転送工
程と、前記パスワードキー情報に対して前記印刷装置か
ら返送される照合結果から前記印刷装置の使用権取得状
態を判定する判定工程と、該使用権が取得されたと判定
された場合に、前記印刷装置に対する印刷情報を生成し
て前記印刷装置に転送する生成転送工程とを有するもの
である。

【００１８】本発明に係る第７の発明は、所定の通信媒
体を介して通信可能な印刷装置に印刷情報を転送するコ
ンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶
媒体であって、印刷要求時に入力されるパスワードに基
づくパスワードキー情報を生成して前記印刷装置に転送
する転送工程と、前記パスワードキー情報に対して前記
印刷装置から返送される照合結果から前記印刷装置の使
用権取得状態を判定する判定工程と、該使用権が取得さ
れたと判定された場合に、前記印刷装置に対する印刷情
報を生成して前記印刷装置に転送する生成転送工程とを
含む、コンピュータが読み出し可能なプログラムを記憶
媒体に格納したものである。

【００１９】本発明に係る第８の発明は、所定の通信媒
体を介して情報処理装置から受信する印刷情報に基づい
て印刷部を制御する印刷制御方法であって、前記印刷部
の使用者を特定するためのパスワード情報を設定する設
定工程と、該設定されるパスワード情報をメモリに登録
する登録工程と、前記情報処理装置から転送されるパス
ワードキー情報を解読して前記メモリに保持される前記
パスワード情報と一致するかどうかを判定する判定工程
と、該判定結果を前記情報処理装置に通知する通知工程
とを有するものである。

【００２０】本発明に係る第９の発明は、所定の通信媒
体を介して情報処理装置から受信する印刷情報に基づい
て印刷部を制御するコンピュータが読み出し可能なプロ
グラムを格納した記憶媒体であって、前記印刷部の使用
者を特定するためのパスワード情報を設定する設定工程
と、該設定されるパスワード情報をメモリに登録する登
録工程と、前記情報処理装置から転送されるパスワード
キー情報を解読して前記メモリに保持される前記パスワ
ード情報と一致するかどうかを判定する判定工程と、該
判定結果を前記情報処理装置に通知する通知工程とを含
む、コンピュータが読み出し可能なプログラムを記憶媒
体に格納したものである。

【００２１】本発明に係る第１０の発明は、所定の通信
媒体を介して情報処理装置から受信する印刷情報に基づ
いて印刷部を制御する印刷制御方法であって、前記情報
処理装置から受信するデータ種別を判定する第１の判定
工程と、第１の判定工程により受信したデータが印刷要
求者を照合するためのパスワード情報であると判定した
場合に、受信した前記パスワードデータをメモリに登録
する登録工程と、前記情報処理装置から転送されるパス
ワードキー情報を解読して前記メモリに保持される前記
パスワード情報と一致するかどうかを判定する第２の判
定工程と、第２の判定工程による判定結果を前記情報処
理装置に通知する通知工程とを有するものである。

【００２２】本発明に係る第１１の発明は、所定の通信
媒体を介して情報処理装置から受信する印刷情報に基づ
いて印刷部を制御するコンピュータが読み出し可能なプ
ログラムを格納した記憶媒体であって、前記情報処理装
置から受信するデータ種別を判定する第１の判定工程
と、第１の判定工程により受信したデータが印刷要求者
を照合するためのパスワード情報であると判定した場合
に、受信した前記パスワードデータをメモリに登録する
登録工程と、前記情報処理装置から転送されるパスワー
ドキー情報を解読して前記メモリに保持される前記パス
ワード情報と一致するかどうかを判定する第２の判定工
程と、前記第２の判定工程による判定結果を前記情報処
理装置に通知する通知工程とを含む、コンピュータが読
み出し可能なプログラムを記憶媒体に格納したものであ
る。

【００２３】

【発明の実施の形態】

〔第１実施形態〕図１は、本発明の第１実施形態を示す
印刷制御装置を適用可能な印刷システムの構成を説明す
るブロック図であり、情報処理装置１１と印刷記録装置
１２とが通信媒体を介して通信可能に構成された場合に
対応する。

【００２４】情報処理装置１１において、１１１はパス
ワード解読用キー設定手段で、本実施形態ではプリンタ
ドライバ（プリンタ制御プログラム）に常駐し、任意の
他のアプリケーションソフトウエア上で任意のファイル
内容の印刷命令を受けて起動するものである。

【００２５】従来システムでは、この印字要求を受け情
報処理装置は直ちに印字記録装置への印字情報転送用の
データファイルを端末内メモリにスプールする。プリン
タに対しては接続インタフェース１１４のホスト側ステ
ータスを制御しプリンタに対して印刷要求を出すまたは
プリンタ側ステータスを監視し、印字可能である場合に
は印刷データの転送を開始するといった様である。

【００２６】１１２は印刷装置転送データ生成手段で、
印刷データの生成と前記印刷記録装置１２への転送及び
本発明の特徴である前記パスワード解読用キー設定手段
１１１へのキー入力を該印刷記録装置使用件獲得のため
のパスワードキーとして転送する機能を有する。

【００２７】１１３は印刷許可判定手段で、前記印刷記
録装置１２へ転送したパスワードキーが該印刷記録装置
にて照会され印刷動作を許可されたかどうかを該印刷記
録装置側からの返送データ（またはステータス状態）を
受信（または監視）し前記プリントスプールデータを転
送するかどうかを判定する。

【００２８】なお、本実施形態では、上記パスワード解
読用キー設定手段１１１，印刷装置転送データ生成手段
１１２，印刷許可判定手段１１３ともプリンタドライバ
により動作（制御）が支配的であるものとして説明を進
めていくが、勿論、（例えば）他の割り込み動作として
プリンタドライバとネスティングさせて存在させること
も可能である。

【００２９】一方、印刷記録装置１２は、印刷データ受
信手段１２１及びインタフェース手段１２４を含む従来
印刷記録装置構成の他に、本発明の特徴であるパスワー
ド設定手段１２２と、印刷データ受信手段１２１にて受
信したパスワードキーと、前記パスワード設定手段１２
２に設定されている該パスワード内容とを照合し、結果
を前記情報処理装置１１へ返送し、かつパスワード不一
致の場合には前記印刷データ受信手段１２１に次に印刷
記録データが受信されてもそれを破棄すべく制御する機
能を有するパスワード解読手段１２３等を備えている。

【００３０】以下、本実施形態と第１〜第５の発明の各
手段との対応及びその作用について図１等を参照して説
明する。

【００３１】第１の発明は、所定の通信媒体を介して印
刷装置と通信可能な印刷制御装置であって、印刷要求時
にパスワード解読用キー設定手段１１１により入力され
るパスワードに基づくパスワードキー情報を生成して前
記印刷装置に転送する転送手段（印刷装置転送データ生
成手段１１２）と、前記パスワードキー情報に対して前
記印刷装置から返送される照合結果を判定して前記印刷
装置に対する印刷情報の生成転送を制御する制御手段
（印刷許可判定手段１１３）とを有し、印刷装置転送デ
ータ生成手段１１２が印刷要求時に入力されるパスワー
ドに基づくパスワードキー情報を生成して前記印刷装置
に転送した後、印刷許可判定手段１１３が前記パスワー
ドキー情報に対して前記印刷記録装置１２から返送され
る照合結果を判定して前記印刷記録装置１２に対する印
刷情報の生成転送を制御するので、印刷要求時に、印刷
装置を使用可能なユーザからの印刷要求以外の印刷要求
を確実に制限する印刷環境を容易に構築することができ
る。

【００３２】第２の発明は、所定の通信媒体を介して情
報処理装置から受信する印刷情報に基づいて印刷部を制
御する印刷制御装置であって、前記印刷部の使用者を特
定するためのパスワード情報を設定する設定手段（パス
ワード設定手段１２２）と、前記設定手段により設定さ
れるパスワード情報を保持する保持手段（パスワード解
読手段１２３内の図示しないメモリ）と、前記情報処理
装置から転送されるパスワードキー情報を解読して前記
保持手段に保持される前記パスワード情報と一致するか
どうかを判定する判定手段と（パスワード解読手段１２
３）、前記判定手段による判定結果を前記情報処理装置
に通知する通知手段（パスワード解読手段１２３の通信
機能による）とを有し、パスワード設定手段１２２によ
り前記印刷部の使用者を特定するためのパスワード情報
を設定し、該設定されるパスワード情報をメモリに保持
させた状態で、パスワード解読手段１２３が前記情報処
理装置１１から転送されるパスワードキー情報を解読し
て該保持される前記パスワード情報と一致するかどうか
を判定し、該判定結果を情報処理装置１１に通知するの
で、印刷要求時に、印刷装置を使用可能なユーザからの
印刷要求とそれ以外の印刷要求とを確実に判定して、印
刷要求の可否を情報処理装置に通知し、印刷装置の使用
可能なユーザを制限する印刷環境を容易に構築すること
ができる。

【００３３】第３の発明は、所定の通信媒体を介して情
報処理装置から受信する印刷情報に基づいて印刷部を制
御する印刷制御装置であって、前記情報処理装置から受
信するデータ種別を判定する第１の判定手段（パスワー
ド解読手段１２３）と、前記第１の判定手段が受信した
データが印刷要求者を照合するためのパスワード情報で
あると判定した場合に、受信した前記パスワードデータ
を保持する保持手段（パスワード解読手段１２３内の図
示しないメモリ）と、前記情報処理装置から転送される
パスワードキー情報を解読して前記保持手段に保持され
る前記パスワード情報と一致するかどうかを判定する第
２の判定手段（パスワード解読手段１２３）と、前記第
２の判定手段による判定結果を前記情報処理装置に通知
する通知手段（パスワード解読手段１２３）とを有し、
パスワード解読手段１２３が前記情報処理装置１１から
受信するデータが印刷要求者を照合するためのパスワー
ド情報であると判定した場合に、受信した前記パスワー
ドデータをメモリに保持させて状態で、パスワード解読
手段１２３が前記情報処理装置１１から転送されるパス
ワードキー情報を解読して該保持される前記パスワード
情報と一致するかどうかを判定し、通知手段が該判定結
果を前記情報処理装置に通知するので、印刷装置側にパ
スワードを設定するための操作部を備えていない場合で
も、情報処理装置から転送する情報により、印刷要求時
に、印刷装置を使用可能なユーザからの印刷要求とそれ
以外の印刷要求とを確実に判定して、印刷要求の可否を
情報処理装置に通知し、印刷装置の使用可能なユーザを
制限する印刷環境を容易に構築することができる。

【００３４】第４の発明は、前記通信媒体は、所定のネ
ットワーク路または所定のインタフェースとするので、
印刷記録装置１２と情報処理装置１１とが所定のネット
ワーク路または所定のインタフェースを介した通信によ
り、印刷要求時に、印刷装置を使用可能なユーザからの
印刷要求とそれ以外の印刷要求とを確実に判定して、印
刷要求の可否を情報処理装置に通知し、印刷装置の使用
可能なユーザを制限する印刷環境を容易に構築すること
ができる。

【００３５】第５の発明は、前記通知手段（パスワード
解読手段１２３）は、前記判定結果をステータスとして
前記情報処理装置に通知するので、前記通知手段は、前
記判定結果をステータスとして前記情報処理装置に通知
するので、簡単な通信制御で照合結果を情報処理装置に
即座に通知することができる。

【００３６】これにより、機器所有者等限られた人間の
みが所定の印刷記録装置を使用でき、不特定多数の印刷
記録装置の使用を制限することを可能とするものであ
る。

【００３７】図２は、本発明に係る印刷制御装置の第１
のデータ処理手順を説明するフローチャートであり、情
報処理装置１１側の処理に対応する。なお、（１）〜
（１０）は各ステップを示す。

【００３８】先ず、ステップ（１）は、印刷処理指示待
ちのフェーズを示す。まず印刷要求が来なければ、以下
の処理はしない。上述の如く、任意のアプリケーション
上より印刷命令が発生すると、印刷システムは前記情報
処理装置１１内パスワード解読用キー設定手段（キー設
定手段）１１１が起動する。該キー設定手段１１１が起
動すると、例えば図示しないディスプレイ上にユーザに
対してパスワード入力を要求するダイアログボックス
（ウィンドウ）が出現する（２）。該ウィンドウに対し
てユーザは前記印刷記録装置１２（以下、プリンタ）に
予め設定してあると等しいパスワードをキー入力する
（３）。パスワード解読キー設定手段１１１がユーザか
らキー入力されたパスワード入力を受け取ると、それが
プリンタ使用権を得るためのパスワードキーとしてその
文字データを前記印刷装置転送データ生成手段１１２に
格納する。なお、印刷装置転送データ生成手段１１２は
印刷記録データの展開とパスワードキーの格納とで共通
に使用しても何の問題もない。印刷装置転送データ生成
手段１１２によりプリンタ転送用のデータフォーマット
に基づくプリンタ転送データを生成する（４）。該プリ
ンタ転送データ（パスワード器情報）は、１１４インタ
フェース手段１１４を介して印刷記録装置１２へと転送
され、プリンタ機器内にてパスワード照会が成される
（５）。

【００３９】プリンタ側処理は、前記装置側処理フロー
として、以下に図３で詳細を述べる。プリンタ側処理を
経て、パスワードキーがプリンタパスワードと一致した
かどうかを印刷許可判定手段１１３により判断する
（６）。このパスワード判定結果は、インタフェース手
段１１４信号上のプリンタステータスを監視して判断す
るものでもよいし、返送データを格納するレジスタを用
意してデータ値を参照して判断してもよいが、ユーザ秘
匿性を考慮してプリンタ自体がプリンタ設定パスワード
そのものを返送することはしない。

【００４０】一方、ステップ（６）によりパスワード一
致が確認されたならば、プリンタ使用は許可されたこと
になる。プリンタドライバはこれを受けて印刷情報の生
成を開始する（７）。なお、アプリケーションとの印刷
要求データの受け渡しは、ここで行われもよいし、ＯＳ
がマルチタスクであり他処理の為にホスト解放をすぐし
たい場合や、該アプリケーションとのインタフェース構
成によっては先のアプリケーションによる印刷要求が出
たときにデータのみの受け渡しを行ってしまってもよい
が、少なくともユーザに対して本ステップ（７）を通過
するまでは印刷要求が受け入れられた訳ではないことを
明示するようなアラートを表示するものである。これ
は、パスワード要求のダイアログボックスと共通化して
もよい。

【００４１】次に、プリンタへの転送が可能な状態に印
刷情報が展開されたならば、情報処理装置１１はインタ
フェース１１４より印刷情報のプリンタ転送を開始する
（８）。全てのデータが転送完了するまで、データ転送
を行う（９）。

【００４２】一方、ステップ（６）で、前記パスワード
キーがプリンタ側にて照会不一致であった場合には、ユ
ーザに対して（印刷は拒否された旨）警告を表示し（１
０）。一連の制御を終了する。

【００４３】以下、本実施形態と第６，第７の発明の各
工程との対応及びその作用について図２等を参照して説
明する。

【００４４】第６の発明は、所定の通信媒体を介して印
刷記録装置１２と通信可能な印刷制御方法であって、印
刷要求時に入力されるパスワードに基づくパスワードキ
ー情報を生成して前記印刷装置に転送する転送工程（図
２のステップ（１）〜（５））と、前記パスワードキー
情報に対して前記印刷装置から返送される照合結果から
前記印刷装置の使用権取得状態を判定する判定工程（図
２のステップ（６））と、該使用権が取得されたと判定
された場合に、前記印刷装置に対する印刷情報を生成し
て前記印刷装置に転送する生成転送工程（図２のステッ
プ（７）〜（９））とを情報処理装置１１の図示しない
ＣＰＵがＲＯＭまたは図示しないメモリ資源に記憶され
た制御プログラムを実行するので、印刷要求時に、印刷
装置を使用可能なユーザからの印刷要求以外の印刷要求
を確実に制限する印刷環境を容易に構築することができ
る。

【００４５】第７の発明は、所定の通信媒体を介して通
信可能な印刷装置に印刷情報を転送するコンピュータが
読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体であっ
て、印刷要求時に入力されるパスワードに基づくパスワ
ードキー情報を生成して前記印刷装置に転送する転送工
程（図２のステップ（１）〜（５））と、前記パスワー
ドキー情報に対して前記印刷装置から返送される照合結
果から前記印刷装置の使用権取得状態を判定する判定工
程（図２のステップ（６））と、該使用権が取得された
と判定された場合に、前記印刷装置に対する印刷情報を
生成して前記印刷装置に転送する生成転送工程（図２の
ステップ（７）〜（９））とを含む、コンピュータが読
み出し可能なプログラムを記憶媒体に格納したものであ
る。すなわち、後述する外部記憶媒体または内部の記憶
資源に図２に示す工程に対応するプログラムコードを記
憶させ、該プログラムコードを記憶した記憶媒体から図
示しないＣＰＵが読み出して実行する形態も本発明の実
施形態に含まれるものである。

【００４６】図３は、本発明に係る印刷制御装置の第１
のデータ処理手順を説明するフローチャートであり、印
刷記録装置１２側の処理に対応する。なお、（１）〜
（９）は各ステップを示す。また、印刷記録装置１２
（以下、プリンタ）はあるい印刷処理の発生に対して毎
回、パスワードを必要とする。印刷処理発生の定義とい
うものは存在しないが、アプリケーションがプリンタド
ライバに要求を出す毎でもよいし、スプーリングしたデ
ータ全てを一つと見なしてもよい。本実施形態では、一
回の印刷要求に対してパスワードキーを必要とするが、
パスワードキー要求の回数を特には規定しない。

【００４７】先ず、情報処理装置１１よりパスワード照
会要求として、印刷データ受信手段１２１に前記パスワ
ードキー情報が格納されたならば（１）、パスワード照
会を実行する（２）。該パスワード照会は前記印刷デー
タ受信手段１２１よりパスワードキーデータを、またパ
スワード設定手段１２２に事前に設定しているプリンタ
パスワード双方をパスワード解読手段１２３に伝達し、
一致かどうかを比較するものである。パスワード設定手
段１２２はレジスタ構成、パスワード解読手段１２３は
コンパレータ等、極めて簡単な要素にて構成可能であ
る。ここで、パスワード解読手段１２３における結果パ
スワード一致であれば（３）、前記情報処理装置１１に
対して印刷許可を、照会結果として返送する（４）。

【００４８】一方、ステップ（３）で、パスワード不一
致であれば、プリンタ側も印刷制御を禁止とし移行パス
ワードの再送のみを受け付け、到着データが印刷データ
であれば破棄する（８）。そして、印刷データ転送中止
（プリンタステータスをオフラインとしてもよい）を返
送する（９）。

【００４９】一方、ステップ（３）で、一連のパスワー
ド照会動作により印刷許可された場合は、プリンタは印
刷データ受信フェーズへ移行する（５）。該受信データ
が印刷処理加工可能な量蓄積したら、プリンタは印刷処
理を開始し（６）、印刷終了を判定して（７）、ＮＯな
らばステップ（５）へ戻り、ＹＥＳならば処理を終了す
る。

【００５０】これにより、機器所有者等限られた人間の
みが所定の印刷記録装置を使用でき、不特定多数の印刷
記録装置の使用を制限することを可能とするものであ
る。

【００５１】以下、本実施形態と第８，第９の発明の各
工程との対応及びその作用について図３等を参照して説
明する。

【００５２】第８の発明は、所定の通信媒体を介して情
報処理装置から受信する印刷情報に基づいて印刷部を制
御する印刷制御方法であって、前記印刷部の使用者を特
定するためのパスワード情報を設定する設定工程（ステ
ップ（１）の前工程）と、該設定されるパスワード情報
をメモリに登録する登録工程（ステップ（１）の前工
程）と、前記情報処理装置から転送されるパスワードキ
ー情報を解読して前記メモリに保持される前記パスワー
ド情報と一致するかどうかを判定する判定工程（図３の
ステップ（１）〜（３））と、該判定結果を前記情報処
理装置に通知する通知工程（図３のステップ（４），
（９））とを印刷記録装置１２の図示しないＣＰＵがＲ
ＯＭまたは図示しないメモリ資源に記憶された制御プロ
グラムを実行するので、印刷要求時に、印刷装置を使用
可能なユーザからの印刷要求とそれ以外の印刷要求とを
確実に判定して、印刷要求の可否を情報処理装置に通知
し、印刷装置の使用可能なユーザを制限する印刷環境を
容易に構築することができる。

【００５３】第９の発明は、所定の通信媒体を介して情
報処理装置から受信する印刷情報に基づいて印刷部を制
御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納
した記憶媒体であって、前記印刷部の使用者を特定する
ためのパスワード情報を設定する設定工程（ステップ
（１）の前工程）と、該設定されるパスワード情報をメ
モリに登録する登録工程（ステップ（１）の前工程）
と、前記情報処理装置から転送されるパスワードキー情
報を解読して前記メモリに保持される前記パスワード情
報と一致するかどうかを判定する判定工程（図３のステ
ップ（１）〜（３））と、該判定結果を前記情報処理装
置に通知する通知工程（図３のステップ（４），
（９））とを含む、コンピュータが読み出し可能なプロ
グラムを記憶媒体に格納したものである。すなわち、後
述する外部記憶媒体または内部の記憶資源に図３に示す
工程に対応するプログラムコードを記憶させ、該プログ
ラムコードを記憶した記憶媒体から図示しないＣＰＵが
読み出して実行する形態も本発明の実施形態に含まれる
ものである。

【００５４】〔第２実施形態〕上記第１実施形態では、
情報処理装置と印刷機録装置とからなる印刷システムの
印刷制御装置側にパスワードを持たせ、印刷記録前に該
パスワードキーを前記情報処理装置から前記印刷記録装
置へ記録動作権を得る際に、前記印刷記録装置における
パスワード設定を記録装置自身で（操作キーなどを用い
て）行うことを前提とする場合について説明したが、現
在プリンタ自体には操作ボタンを有せず、情報処理装置
からデータを転送してプリンタ環境を設定しているシス
テムも少なくないので、前記印刷記録装置へのパスワー
ド設定を前記情報処理装置から施行するように構成して
もよい。以下、その実施形態について説明する。

【００５５】本実施形態において、プリンタ側では、ビ
ジー状態でないオンライン状態においてデータ受信待機
状態をとる。情報処理装置１１からのデータ受信によ
り、プリンタ側はそのデータ解析を行う。パスワードデ
ータフォーマットは、原稿プリンタコマンドで使用され
ている命令を避け、任意の情報列により構成するもので
ある。

【００５６】図４は、本発明の第２実施形態を示す印刷
制御装置を適用可能な印刷システムで使用するパスワー
ド設定データフォーマットを説明する図であり、データ
の１パケットを示している。データ幅はプリンタにより
適宜定まるので特に示していない。

【００５７】この図に示すように、データパケットフォ
ーマットは、先頭にオペコードを、オペコードに続きオ
ペランドが位置し、データ転送の清浄終了を示すＥＯＤ
（エンド オブ フラグ）を添付した単純なデータ構成
を採っている。オペコードにより３つの制御状態を有す
るものである。

【００５８】第１はパスワード使用／未使用設定であ
り、該プリンタを使用する際のパスワード機能を使用す
るか、未使用として従来記録装置と同様な環境にて使用
するかを設定するコマンドである。このコマンドには引
き続くオペランドは、（パスワード）使用／未使用設定
フラグの書き換え内容である。

【００５９】第２はパスワード登録コマンドであり、パ
スワード使用状態において新規（又は変更）パスワード
値をパスワード設定レジスタにライトをするのがこの制
御である。続くオペランドは、該パスワード値である。
該パスワード設定に際しては設定値に対して再送要求を
返す。そして、再送値が設定値と一致したならばパスワ
ード設定を受諾する構成を採る。

【００６０】第３は、パスワードキー受信，照会コマン
ドであり、該照会結果は、印刷許可の合否判定結果であ
り、前記情報処理装置側に対して同様のフォーマットの
データを返送するものである。このパスワード照会と結
果返送のフォーマットは、前記発明実施形態の同様のデ
ータ転送に置いても適用可能であることは、いうまでも
ない。

【００６１】図５は、本発明に係る印刷制御装置の第２
のデータ処理手順を説明するフローチャートであり、印
刷記録装置１２側の処理に対応する。なお、（１）〜
（２０）は各ステップを示す。

【００６２】プリンタ側では、ビジー状態でないオンラ
イン状態においてデータ受信待機状態となり、該プリン
タがデータを受信すると、まず、パスワード環境の設定
データかどうかを判定し（１）、もし、パスワード環境
設定のコマンド受信であると判定した場合は、プリンタ
は前記（パスワード）使用／未使用設定フラグに、オペ
ランド内容をライトするようにレジスタ設定され（２
０）、処理を終了する。

【００６３】本発明実施形態における、該パスワード設
定環境は、デフォルトとしてパスワード未使用状態を採
るものとする。これにより、ドライバ側でパスワード設
定選択を採らない限りは、プリンタ印刷の手順と同様に
印刷動作が許可されるものである。

【００６４】一方、ステップ（１）で、受信データがパ
スワード環境設定でないと判定された場合は、データ処
理のため現在のパスワード使用設定が選択されているか
どうかを判定し（２）、ＹＥＳならばステップ（３）
に、パスワード未使用状態であればステップ（５）へと
処理は遷移する（１）。

【００６５】ステップ（３）で、パスワード設定時にお
いて、該受信データがパスワードコマンド中のパスワー
ド変更要求（前記パスワード登録コマンドによる新規／
変更パスワードの受け付け制御）かどうかを判定し、Ｙ
ＥＳならば、ステップ（１２）へと処理は遷移し、ま
ず、新しい設定パスワードを図４に示したオペランドよ
り読み取り、新規データであるかどうかを判定し、ＹＥ
Ｓならばパスワード仮登録を実行し（１８）、プリンタ
はデータ送信側（前記情報処理装置）に対して設定パス
ワード再送要求を出して（１９）、処理を終了する。

【００６６】一方、ステップ（１２）で、新規データで
ないと判定された場合は、受信データが新規データ仮登
録後の内容確認のための再送された確認データであるか
どうかを判定し（１３）、ＹＥＳならばパスワード照合
を実行し（１４）、一致するかどうかを判定して（１
５）、一致する場合には該値を設定パスワードとして正
式にパスワード登録して（１６）、処理を終了する。

【００６７】一方、ステップ（１５）で一致しない場合
には、すなわち、照合の結果不一致ならば、仮登録され
ているパスワード情報は、前記パスワード設定レジスタ
より棄却して（１７）、処理を終了する。

【００６８】なお、パスワードが仮登録状態か、正式登
録状態かの状態識別も環境情報としてフラグを立てるこ
とにて実行可能である。

【００６９】一方、ステップ（３）で、ＮＯと判定され
た場合には、プリンタ受信データが、パスワードキー受
信・照会コマンドかどうかを判定して（４）、ＹＥＳな
らばステップ（８）へと遷移し、パスワードキー照会を
行う。ここで、登録パスワードと、受信パスワードキー
が一致しているかどうかを判定し（９）、ＹＥＳならば
ステップ（１１）へ進み、受信パスワードキーが登録パ
スワードとが一致した場合には、プリンタは印刷許可を
返送し、時期印刷情報の受信待機状態となる。

【００７０】一方、ステップ（９）で不一致と判定した
場合には、印刷機構内印刷処理禁止状態となり（１
０）、ホスト側に対してもパスワード不一致，印刷不許
可を返送して（１１）、処理を終了する。

【００７１】一方、ステップ（４）でＮＯと判定された
場合には、すなわち、図４に示したフォーマットのコマ
ンドの範疇にないときは印刷データとして解析を開始す
るため、受信データを待機し（５）、受信したデータは
前記印刷データ受信手段１２１に蓄積され、ある程度蓄
積された後印刷処理を実行し（６）、印刷終了を判定し
て（７）、ＮＯならばステップ（５）へ戻り、ＹＥＳな
らば処理を終了する。

【００７２】以下、本実施形態と第１０，第１１の発明
の各工程との対応及びその作用について図５等を参照し
て説明する。

【００７３】第１０の発明は、所定の通信媒体を介して
情報処理装置から受信する印刷情報に基づいて印刷部を
制御する印刷制御方法であって、前記情報処理装置から
受信するデータ種別を判定する第１の判定工程（図５の
ステップ（１）〜（４））と、第１の判定工程により受
信したデータが印刷要求者を照合するためのパスワード
情報であると判定した場合に、受信した前記パスワード
データをメモリに登録する登録工程（図５のステップ
（１２）〜（１９））と、前記情報処理装置から転送さ
れるパスワードキー情報を解読して前記メモリに保持さ
れる前記パスワード情報と一致するかどうかを判定する
第２の判定工程（図５のステップ（９））と、第２の判
定工程による判定結果を前記情報処理装置に通知する通
知工程（図５のステップ（１１））とを印刷記録装置１
２の図示しないＣＰＵがＲＯＭまたは図示しないメモリ
資源に記憶された制御プログラムを実行するので、印刷
装置側にパスワードを設定するための操作部を備えてい
ない場合でも、情報処理装置から転送する情報により、
印刷要求時に、印刷装置を使用可能なユーザからの印刷
要求とそれ以外の印刷要求とを確実に判定して、印刷要
求の可否を情報処理装置に通知し、印刷装置の使用可能
なユーザを制限する印刷環境を容易に構築することがで
きる。

【００７４】第１１の発明は、所定の通信媒体を介して
情報処理装置から受信する印刷情報に基づいて印刷部を
制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格
納した記憶媒体であって、前記情報処理装置から受信す
るデータ種別を判定する第１の判定工程（図５のステッ
プ（１）〜（４））と、第１の判定工程により受信した
データが印刷要求者を照合するためのパスワード情報で
あると判定した場合に、受信した前記パスワードデータ
をメモリに登録する登録工程（図５のステップ（１２）
〜（１９））と、前記情報処理装置から転送されるパス
ワードキー情報を解読して前記メモリに保持される前記
パスワード情報と一致するかどうかを判定する第２の判
定工程（図５のステップ（９））と、前記第２の判定工
程による判定結果を前記情報処理装置に通知する通知工
程（図５のステップ（１１））とを含む、コンピュータ
が読み出し可能なプログラムを記憶媒体に格納したもの
である。すなわち、後述する外部記憶媒体または内部の
記憶資源に図５に示す工程に対応するプログラムコード
を記憶させ、該プログラムコードを記憶した記憶媒体か
ら図示しない印刷記録装置側のＣＰＵが読み出して実行
する形態も本発明の実施形態に含まれるものである。

【００７５】以下、図６に示すメモリマップを参照して
本発明に係る印刷制御装置を適用可能な印刷システムで
読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説
明する。

【００７６】図６は、本発明に係る印刷制御装置を適用
可能な印刷システムで読み出し可能な各種データ処理プ
ログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する
図である。

【００７７】なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶
されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン
情報，作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し
側のＯＳ等に依存する情報、例えばプログラムを識別表
示するアイコン等も記憶される場合もある。

【００７８】さらに、各種プログラムに従属するデータ
も上記ディレクトリに管理されている。また、各種プロ
グラムをコンピュータにインストールするためのプログ
ラムや、インストールするプログラムが圧縮されている
場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もあ
る。

【００７９】本実施形態における図２，図３，図５に示
す機能が外部からインストールされるプログラムによっ
て、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。
そして、その場合、ＣＤ−ＲＯＭやフラッシュメモリや
ＦＤ等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介し
て外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力
装置に供給される場合でも本発明は適用されるものであ
る。

【００８０】以上のように、前述した実施形態の機能を
実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記
憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステ
ムあるいは装置のコンピュータ（またはＣＰＵやＭＰ
Ｕ）が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し
実行することによっても、本発明の目的が達成されるこ
とは言うまでもない。

【００８１】この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が本発明の新規な機能を実現すること
になり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本
発明を構成することになる。

【００８２】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピーディスク，ハードディ
スク，光ディスク，光磁気ディスク，ＣＤ−ＲＯＭ，Ｃ
Ｄ−Ｒ，磁気テープ，不揮発性のメモリカード，ＲＯ
Ｍ，ＥＥＰＲＯＭ等を用いることができる。

【００８３】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムコードを実行することにより、前述した実施形態の機
能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指
示に基づき、コンピュータ上で稼働しているＯＳ（オペ
レーティングシステム）等が実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。

【００８４】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指
示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに
備わるＣＰＵ等が実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。

【００８５】なお、本実施形態では、印刷装置の使用権
取得後印刷データを生成したが、印刷データ生成のタイ
ミングは、特に印刷装置からの使用権取得を待つことな
く、先行して情報処理装置内に展開、保持しても差し支
えなく、ただ、そのデータの印刷装置への転送が該印刷
装置によって拒否された場合には、該データを該印刷装
置へ転送せず、破棄することを要求するものである。

【００８６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る第１
の発明によれば、転送手段が、印刷要求時に入力される
パスワードに基づくパスワードキー情報を生成して前記
印刷装置に転送した後、制御手段が前記パスワードキー
情報に対して前記印刷装置から返送される照合結果を判
定して前記印刷装置に対する印刷情報の生成転送を制御
するので、印刷要求時に、印刷装置を使用可能なユーザ
からの印刷要求以外の印刷要求を確実に制限する印刷環
境を容易に構築することができる。

【００８７】第２の発明によれば、設定手段により前記
印刷部の使用者を特定するためのパスワード情報を設定
し、該設定されるパスワード情報を保持手段に保持させ
た状態で、判定手段が前記情報処理装置から転送される
パスワードキー情報を解読して該保持される前記パスワ
ード情報と一致するかどうかを判定し、該判定結果を通
知手段が前記情報処理装置に通知するので、印刷要求時
に、印刷装置を使用可能なユーザからの印刷要求とそれ
以外の印刷要求とを確実に判定して、印刷要求の可否を
情報処理装置に通知し、印刷装置の使用可能なユーザを
制限する印刷環境を容易に構築することができる。

【００８８】第３の発明によれば、第１の判定手段が前
記情報処理装置から受信するデータが印刷要求者を照合
するためのパスワード情報であると判定した場合に、受
信した前記パスワードデータを保持手段に保持させて状
態で、第２の判定手段が前記情報処理装置から転送され
るパスワードキー情報を解読して該保持される前記パス
ワード情報と一致するかどうかを判定し、通知手段が該
判定結果を前記情報処理装置に通知するので、印刷装置
側にパスワードを設定するための操作部を備えていない
場合でも、情報処理装置から転送する情報により、印刷
要求時に、印刷装置を使用可能なユーザからの印刷要求
とそれ以外の印刷要求とを確実に判定して、印刷要求の
可否を情報処理装置に通知し、印刷装置の使用可能なユ
ーザを制限する印刷環境を容易に構築することができ
る。

【００８９】第４の発明によれば、前記通信媒体は、所
定のネットワーク路または所定のインタフェースとする
ので、印刷装置と情報処理装置とが所定のネットワーク
路または所定のインタフェースを介した通信により、印
刷要求時に、印刷装置を使用可能なユーザからの印刷要
求とそれ以外の印刷要求とを確実に判定して、印刷要求
の可否を情報処理装置に通知し、印刷装置の使用可能な
ユーザを制限する印刷環境を容易に構築することができ
る。

【００９０】第５の発明によれば、前記通知手段は、前
記判定結果をステータスとして前記情報処理装置に通知
するので、簡単な通信制御で照合結果を情報処理装置に
即座に通知することができる。

【００９１】第６，第７の発明によれば、印刷要求時に
入力されるパスワードに基づくパスワードキー情報を生
成して前記印刷装置に転送した後、前記パスワードキー
情報に対して前記印刷装置から返送される照合結果から
前記印刷装置の使用権取得状態を判定し、該使用権が取
得されたと判定された場合に、前記印刷装置に対する印
刷情報を生成して前記印刷装置に転送するので、印刷要
求時に、印刷装置を使用可能なユーザからの印刷要求以
外の印刷要求を確実に制限する印刷環境を容易に構築す
ることができる。

【００９２】第８，第９の発明によれば、前記印刷部の
使用者を特定するためのパスワード情報を設定し、該設
定されるパスワード情報をメモリに登録し、前記情報処
理装置から転送されるパスワードキー情報を解読して前
記メモリに保持される前記パスワード情報と一致するか
どうかを判定し、該判定結果を前記情報処理装置に通知
するので、印刷要求時に、印刷装置を使用可能なユーザ
からの印刷要求とそれ以外の印刷要求とを確実に判定し
て、印刷要求の可否を情報処理装置に通知し、印刷装置
の使用可能なユーザを制限する印刷環境を容易に構築す
ることができる。

【００９３】第１０，第１１の発明によれば、前記情報
処理装置から受信するデータ種別を判定し、受信したデ
ータが印刷要求者を照合するためのパスワード情報であ
ると判定した場合に、受信した前記パスワードデータを
メモリに登録し、前記情報処理装置から転送されるパス
ワードキー情報を解読して前記メモリに保持される前記
パスワード情報と一致するかどうかを判定し、該判定結
果を前記情報処理装置に通知するので、印刷装置側にパ
スワードを設定するための操作部を備えていない場合で
も、情報処理装置から転送する情報により、印刷要求時
に、印刷装置を使用可能なユーザからの印刷要求とそれ
以外の印刷要求とを確実に判定して、印刷要求の可否を
情報処理装置に通知し、印刷装置の使用可能なユーザを
制限する印刷環境を容易に構築することができる。

【００９４】従って、印刷装置を共有使用する環境の下
で、印刷装置の使用を制限する印刷環境を自在に構築し
て、印刷装置の使用者を確実に管理できる等の効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態を示す印刷制御装置を適
用可能な印刷システムの構成を説明するブロック図であ
る。

【図２】本発明に係る印刷制御装置の第１のデータ処理
手順を説明するフローチャートである。

【図３】本発明に係る印刷制御装置の第１のデータ処理
手順を説明するフローチャートである。

【図４】本発明の第２実施形態を示す印刷制御装置を適
用可能な印刷システムで使用するパスワード設定データ
フォーマットを説明する図である。

【図５】本発明に係る印刷制御装置の第２のデータ処理
手順を説明するフローチャートである。

【図６】本発明に係る印刷制御装置を適用可能な印刷シ
ステムで読み出し可能な各種データ処理プログラムを格
納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。

【符号の説明】

１１ 情報処理装置 １２ 印刷記録装置 １１１ パスワード解読用キー設定手段 １１２ 印刷装置転送データ生成手段 １１３ 印刷許可判定手段 １１４ インタフェース手段 １２１ 印刷データ受信手段 １２２ パスワード設定手段 １２３ パスワード解読手段 １２４ インタフェース手段

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の通信媒体を介して印刷装置と通信
   可能な印刷制御装置であって、 印刷要求時に入力されるパスワードに基づくパスワード
   キー情報を生成して前記印刷装置に転送する転送手段
   と、 前記パスワードキー情報に対して前記印刷装置から返送
   される照合結果を判定して前記印刷装置に対する印刷情
   報の生成転送を制御する制御手段と、を有することを特
   徴とする印刷制御装置。
2. 【請求項２】 所定の通信媒体を介して情報処理装置か
   ら受信する印刷情報に基づいて印刷部を制御する印刷制
   御装置であって、 前記印刷部の使用者を特定するためのパスワード情報を
   設定する設定手段と、 前記設定手段により設定されるパスワード情報を保持す
   る保持手段と、 前記情報処理装置から転送されるパスワードキー情報を
   解読して前記保持手段に保持される前記パスワード情報
   と一致するかどうかを判定する判定手段と、 前記判定手段による判定結果を前記情報処理装置に通知
   する通知手段と、を有することを特徴とする印刷制御装
   置。
3. 【請求項３】 所定の通信媒体を介して情報処理装置か
   ら受信する印刷情報に基づいて印刷部を制御する印刷制
   御装置であって、 前記情報処理装置から受信するデータ種別を判定する第
   １の判定手段と、 前記第１の判定手段が受信したデータが印刷要求者を照
   合するためのパスワード情報であると判定した場合に、
   受信した前記パスワードデータを保持する保持手段と、 前記情報処理装置から転送されるパスワードキー情報を
   解読して前記保持手段に保持される前記パスワード情報
   と一致するかどうかを判定する第２の判定手段と、 前記第２の判定手段による判定結果を前記情報処理装置
   に通知する通知手段と、を有することを特徴とする印刷
   制御装置。
4. 【請求項４】 前記通信媒体は、所定のネットワーク路
   または所定のインタフェースであることを特徴とする請
   求項１〜３のいずれかに記載の印刷制御装置。
5. 【請求項５】 前記通知手段は、前記判定結果をステー
   タスとして前記情報処理装置に通知することを特徴とす
   る請求項１〜３のいずれかに記載の印刷制御装置。
6. 【請求項６】 所定の通信媒体を介して印刷装置と通信
   可能な印刷制御方法であって、 印刷要求時に入力されるパスワードに基づくパスワード
   キー情報を生成して前記印刷装置に転送する転送工程
   と、 前記パスワードキー情報に対して前記印刷装置から返送
   される照合結果から前記印刷装置の使用権取得状態を判
   定する判定工程と、 該使用権が取得されたと判定された場合に、前記印刷装
   置に対する印刷情報を生成して前記印刷装置に転送する
   生成転送工程と、を有することを特徴とする印刷制御方
   法。
7. 【請求項７】 所定の通信媒体を介して通信可能な印刷
   装置に印刷情報を転送するコンピュータが読み出し可能
   なプログラムを格納した記憶媒体であって、 印刷要求時に入力されるパスワードに基づくパスワード
   キー情報を生成して前記印刷装置に転送する転送工程
   と、 前記パスワードキー情報に対して前記印刷装置から返送
   される照合結果から前記印刷装置の使用権取得状態を判
   定する判定工程と、 該使用権が取得されたと判定された場合に、前記印刷装
   置に対する印刷情報を生成して前記印刷装置に転送する
   生成転送工程とを含む、コンピュータが読み出し可能な
   プログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
8. 【請求項８】 所定の通信媒体を介して情報処理装置か
   ら受信する印刷情報に基づいて印刷部を制御する印刷制
   御方法であって、 前記印刷部の使用者を特定するためのパスワード情報を
   設定する設定工程と、 該設定されるパスワード情報をメモリに登録する登録工
   程と、 前記情報処理装置から転送されるパスワードキー情報を
   解読して前記メモリに保持される前記パスワード情報と
   一致するかどうかを判定する判定工程と、 該判定結果を前記情報処理装置に通知する通知工程と、
   を有することを特徴とする印刷制御方法。
9. 【請求項９】 所定の通信媒体を介して情報処理装置か
   ら受信する印刷情報に基づいて印刷部を制御するコンピ
   ュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体
   であって、 前記印刷部の使用者を特定するためのパスワード情報を
   設定する設定工程と、 該設定されるパスワード情報をメモリに登録する登録工
   程と、 前記情報処理装置から転送されるパスワードキー情報を
   解読して前記メモリに保持される前記パスワード情報と
   一致するかどうかを判定する判定工程と、 該判定結果を前記情報処理装置に通知する通知工程とを
   含む、コンピュータが読み出し可能なプログラムを格納
   したことを特徴とする記憶媒体。
10. 【請求項１０】 所定の通信媒体を介して情報処理装置
    から受信する印刷情報に基づいて印刷部を制御する印刷
    制御方法であって、 前記情報処理装置から受信するデータ種別を判定する第
    １の判定工程と、 第１の判定工程により受信したデータが印刷要求者を照
    合するためのパスワード情報であると判定した場合に、
    受信した前記パスワードデータをメモリに登録する登録
    工程と、 前記情報処理装置から転送されるパスワードキー情報を
    解読して前記メモリに保持される前記パスワード情報と
    一致するかどうかを判定する第２の判定工程と、 第２の判定工程による判定結果を前記情報処理装置に通
    知する通知工程と、を有することを特徴とする印刷制御
    方法。
11. 【請求項１１】 所定の通信媒体を介して情報処理装置
    から受信する印刷情報に基づいて印刷部を制御するコン
    ピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒
    体であって、 前記情報処理装置から受信するデータ種別を判定する第
    １の判定工程と、 第１の判定工程により受信したデータが印刷要求者を照
    合するためのパスワード情報であると判定した場合に、
    受信した前記パスワードデータをメモリに登録する登録
    工程と、 前記情報処理装置から転送されるパスワードキー情報を
    解読して前記メモリに保持される前記パスワード情報と
    一致するかどうかを判定する第２の判定工程と、 前記第２の判定工程による判定結果を前記情報処理装置
    に通知する通知工程とを含む、コンピュータが読み出し
    可能なプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒
    体。