JPH10184956A - 流体の高圧送給用逆止弁 - Google Patents

流体の高圧送給用逆止弁

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JPH10184956A
JPH10184956A JP8351501A JP35150196A JPH10184956A JP H10184956 A JPH10184956 A JP H10184956A JP 8351501 A JP8351501 A JP 8351501A JP 35150196 A JP35150196 A JP 35150196A JP H10184956 A JPH10184956 A JP H10184956A
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pressure
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JP8351501A
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Tsutomu Kaminari
力 神成
Fumio Yasuda
文夫 安田
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HAKUSUI CHEM IND
HAKUSUI CHEM IND Ltd
JIINASU KK
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HAKUSUI CHEM IND
HAKUSUI CHEM IND Ltd
JIINASU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体の高圧送給に用いられる逆止弁の寿命を
延長し、長期間に渡って逆流を確実に阻止して高圧送給
性を安定に維持することのできる逆止弁を提供するこ
と。 【解決手段】 逆止弁における固定側弁部材と移動側弁
部材のいずれか一方もしくは双方を弾性高分子材によっ
て構成し、あるいは両者の接触部の少なくとも1方を弾
性高分子材で構成し、弾性による衝撃緩和作用によって
損傷を抑えると共に、損傷を受けたときでも弾性的圧着
作用によって流体漏れを阻止し、逆止弁としての寿命を
大幅に延長する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体を高圧で送給
する高圧ポンプ等に用いられる逆止弁に関し、例えば液
状物質、多相の液状分散液、もしくは固形粒子が分散さ
れた懸濁液などの如き液体、あるいは気体の高圧送給用
として、寿命を飛躍的に高めた高圧送給用逆止弁に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】高圧ポンプは、オイルジャッキ、オイル
プレス、ウォータージェットカッター等の高圧発生用と
して広く活用されている他、例えば医薬分野、食品分
野、化粧品分野、化学工業分野などにおける高圧乳化・
分散装置の高圧発生用等として広く活用されている。
【0003】即ち、例えば高圧乳化・分散装置等におい
て高圧を得る際には、例えば図3に示す如く被処理液体
槽1から高圧処理装置2を結ぶラインに2組の逆止弁3
a,3b,3cと3x,3y,3zを設けると共に、そ
の間には、高圧ポンプヘッドP1 ,P2 ,P3 とクラン
ク軸KおよびモータMを備えた高圧ポンプ4を設け、高
圧処理装置2から被処理液体槽1方向への被処理液体の
逆流を阻止しつつ、高圧処理装置2方向への被処理流体
の送給を円滑に遂行できる様に構成されている。
【0004】上記逆止弁3a,3b,3cと3x,3
y,3zは、被処理液体の高圧処理装置2方向への流れ
は許すが、被処理液体槽1方向への逆流は阻止する機能
を有しており、モータMによって回転するクランク軸K
に接続された高圧ポンプヘッドP1 ,P2 ,P3 を、た
とえば120度程度の位相差をもって1分間に60〜3
00サイクルといった短いサイクルで進退させることに
より、被処理流体を高圧で連続送給される。
【0005】ここで用いられる逆止弁3は、前記高圧ポ
ンプの吸・排液サイクルと同じサイクルで開・閉を繰り
返す過酷な条件に曝されるので、逆止弁3を構成する移
動側弁部材と固定側弁部材(弁座)は短期間のうちに著
しく損耗する。
【0006】こうした用途に用いられる逆止弁として
は、例えば図4に示す様な構造のものが実用化されてい
る。即ち図4は、ボール状の移動側弁部材を用いた逆止
弁3を示しており、弁座ケース5内に配置される固定側
弁部材(以下、弁座ということがある)6には円形流路
7が設けられると共に、該弁座6に対面してボールハウ
ジング8が設けられ、該ハウジング8内には、前記弁座
6の円形流路7の開口部に対面して、移動側弁部材を構
成するボール9がコイルバネ10により弁座6方向に付
勢して配置されている。図中11は、弁座ケース5とボ
ールハウジング8を一体に締結固定するための袋ナッ
ト、Sはシール用パッキンを示している。
【0007】この逆止弁3においては、図4の矢印A方
向から液体圧がかかった場合、コイルバネ10により円
形流路7の開口面に圧接されたボール9によって流路が
閉塞されるので、液体は該逆止弁3内を通過することが
できないが、矢印B方向から液体圧がかかると、該液体
の圧力に押されてコイルバネ10が縮んでボール9と円
形流路7との間に隙間ができ、液体は該逆止弁3内を矢
印B方向へ流れることになる。即ち図示する構成の逆止
弁3では、液体は矢印B方向には流れるが、矢印A方向
への逆流は阻止されることになる。そしてこの種の逆止
弁3としては、移動側弁部材としてボール(球体)を使
用したものの他、円盤状、円錐形状、円錐台状など様々
の構造のものが知られており、弁座(固定側弁部材)に
ついては上記移動側弁部材の形状、構造に応じて適宜変
更される。
【0008】ところで、この様な構造の逆止弁3を流体
の高圧送給に適用する場合、前述の如く逆止弁において
接触と離反を短いサイクルで繰り返す移動側弁部材と弁
座の接触部は、繰り返し衝撃と摩耗の過酷な環境に曝さ
れるので、それらの構成素材としては耐衝撃性、耐摩耗
性、耐久性に優れたステンレス鋼、超硬合金、セラミッ
クス等の硬質乃至超硬質素材が使用され、あるいは硬質
金属材の表面に金属炭化物系や金属硼化物系などの超硬
皮膜を溶射、蒸着等の手段により形成して耐摩耗性を高
めたものが使用されている。
【0009】しかしながらその様な超硬素材からなる移
動側弁部材や弁座でも、前述の様な接触と離反が極めて
短いサイクルで繰り返されると、両者の接触部が衝撃に
よって短時間のうち割れ等の破損を起こしたり摩耗す
る。そして、両者の接触面に極く僅かな割れや傷ができ
ると、該損傷部から流体の漏れが起こって逆止弁として
の機能が大幅に低下し、高圧送給機能が失われるばかり
でなく液体の一部が逆流をおこして高圧そのものが確保
できなくなる。こうした傾向は、供給流体として気体を
高圧送給する場合にも生じ、更には、多相液状分散液や
固形粒子含有懸濁液を用いたときには、移動側弁部材と
弁座間の隙間を高速で流れる上記分散液や懸濁液による
摩耗によっても更に加速され、短期間のうちに使用不能
に至る。
【0010】上記の様な硬質素材からなる弁座の損傷を
抑えるため、例えば図5(要部断面図)に示す如く、弁
座6における移動側弁部材9との接触部に緩衝用リング
12を配置し、これによって弁座6と移動側弁部材9と
の衝突による衝撃を緩和して割れ等を抑える方法も採用
されている。ところがこの緩衝用リング12は、あくま
でも衝撃を緩和する為の緩衝材として用いられるもので
あり、実際の使用時には該リング12が大きく弾性変形
し、実際の逆流防止は図5に破線で示す如く硬質素材か
らなる弁座6の開口端面に移動側弁部材9が直接接触す
ることによって行なわれる。その為、前述の如く高圧条
件下で接触(衝突)と離反が短サイクルで繰り返される
高圧送給用逆止弁として使用した場合は、その寿命が多
少延長される程度であって弁座6の開口端面は矢張り短
時間のうちに損傷し、使用不能に至る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目して成されたものであって、その目的は、特に
流体の高圧送給に用いられる逆止弁の寿命を延長し、長
期間に渡って逆流を確実に阻止して高圧送給性を安定に
維持することのできる逆止弁を提供しようとするもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明に係る逆止弁とは、逆止弁における固定側弁部材と移
動側弁部材のいずれか一方もしくは双方が、弾性高分子
材によって構成され、あるいは逆止弁における上記各部
材における少なくとも一方の接触面が、弾性高分子材に
よって構成されているところに要旨が存在する。
【0013】このとき、上記弾性高分子材を、固定側弁
部材および/または移動側弁部材における両者の接触部
を含む位置に着脱可能に設けておけば、該弾性高分子材
が劣化した時にこれを取り替えるだけで逆止弁としての
機能を回復させることができ、また、上記固定側弁部材
を線対称構造のものとして形成しておき、後述する如く
流体の入側と出側を入れ替えて使用できる様にしておけ
ば、前記移動側弁部材の一方の接触側が摩耗したときこ
れを入れ替えて使用することにより、弁座の寿命を2倍
に延長することが可能となるので好ましい。
【0014】そしてこうした本発明の逆止弁は、気体お
よび液体(固形微粒子が懸濁したスラリーや乳濁液を含
む)の高圧送給に有効に活用することができ、特に弾性
高分子材として耐摩耗性の素材を選択使用すれば、スラ
リーの高速流れによる摩耗も抑えられ、逆止弁としての
寿命を更に延長することができるので好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】従来より、例えば水道等の開閉弁
としてゴムやプラスチック等の弾性高分子材料が汎用さ
れている。ところがこれらは何れも低圧の流体を取り扱
う弁であり、本発明で意図する様な高圧流体の処理に用
いられる逆止弁では、高レベルの強度と耐摩耗性が求め
られるところから、移動側弁部材や弁座の構成素材とし
ては前述の如く超硬材料の使用が最も有効と考えられて
おり、事実本発明者らの知る限りでは、これらの素材と
してゴムやプラスチック等の弾性高分子材を用いた例は
ない。
【0016】ところが、本発明者らが実際の高圧処理設
備に付設する逆止弁として、移動側弁部材または弁座の
接触部に耐摩耗性の弾性高分子材を配置しておけば、逆
止弁としての寿命が飛躍的に延長されることを知った。
この理由は次の様に考えられる。
【0017】すなわち流体を高圧で処理する場合、高圧
・高速で流れる流体による摩耗を抑えると共に、高圧下
の変形を抑える上でも超硬材料が有効と思い込まれてお
り、高圧処理設備に付設される逆止弁としては前述の如
く超硬材料が使用されていた訳であるが、超硬材料は非
常に硬質であるため、これらを移動側弁部材や弁座に用
いて前述の如き短サイクルの開・閉作動を行なうと、両
者が接触と離反を繰り返すうちにその接触部で生じる両
者の衝突による衝撃力も、両素材が超硬素材であるが故
に非常に大きく、これが災いして両者の接触部が比較的
短時間のうちに損傷される。そして、この損傷により一
旦極く僅かでも接触部に隙間ができると、該隙間から高
圧流体が漏れ出して逆止弁の機能が極端に低減もしくは
失われてしまう。
【0018】ところが、移動側弁部材もしくは弁座の接
触部に耐摩耗性の弾性高分子材を配置しておくと、上記
開・閉作動時における両者の衝突が該高分子材の弾性に
よって緩和され、移動側弁部材と弁座の衝撃による破損
が著しく抑えられるばかりでなく、移動側弁部材または
弁座に多少の傷ができたとしても、弾性高分子材が高圧
で圧接された時に当該傷に沿って弾性変形して密着し、
損傷部からの流体漏れを阻止する機能が発揮される。
【0019】こうした機能は、操作圧力が高くなればな
る程顕著に現われてくる。即ち、超硬部材同士の衝突エ
ネルギーは圧力が高くなればなる程累乗的に大きくなっ
て衝撃破壊をおこし易くなるのに対し、弾性高分子材を
用いることによる衝撃吸収力は圧力が高くなる程有効に
発揮されて破壊抑制機能は高まり、また超硬部材を用い
た場合に接触部に傷ができた時の流体漏れは、圧力が高
くなればなる程顕著になるのに対し、弾性高分子材を用
いた場合は、圧力が高くなればなる程該損傷部への弾性
による圧着力は大きくなって液止め作用が高まる。
【0020】即ち、移動側弁部材と弁座との接触部に弾
性高分子材を配置すると、先ず高圧条件下における衝撃
緩和による損傷抑制効果が発揮され、もし損傷を起こし
たとしても当該損傷部への弾性的圧着力の向上による流
体漏れ防止効果が発揮され、言わば逆止弁としての性能
低下要因を二重に阻止して寿命延長を図ることができる
のであり、こうした作用効果は、低圧の流体供給用とし
て汎用されている通常の弁や逆止弁、更には超硬素材か
らなる高圧流体供給用硬逆止弁からは到底予測すること
のできないものである。
【0021】以下、図面に示した実施形態に基づいて本
発明を詳細に説明する。図1は、本発明の逆止弁を例示
する断面説明図であり、ボール状の移動側弁部材を用い
た逆止弁3を示しており、弁座ケース5内に配置される
固定側弁部材(即ち弁座)6には流路7が貫通して設け
られると共に、該弁座6の開口端面に対面して移動弁側
ハウジング8が設けられ、該ハウジング8内には、前記
弁座6の円形流路7の開口部に対面して、ボール状の移
動側弁部材9がコイルバネ10により弁座6方向に付勢
して配置されている。図中11は、弁座ケース5と移動
弁側ハウジング8を一体に締結固定するための袋ナッ
ト、Sはシール用パッキンを示している。
【0022】この逆止弁3においては、図1の矢印A方
向から流体体圧がかかった場合、コイルバネ10により
流路7の開口面に圧接された移動側弁部材9によって流
路が閉塞されるので、流体は該逆止弁3内を通過するこ
とができないが、矢印B方向から流体圧がかかると、該
流体の圧力に押されてコイルバネ10が縮んで移動側弁
部材9と流路7端面との間に隙間ができ、流体は該逆止
弁3内を矢印B方向に流れることになる。即ち図示する
構成の逆止弁3では、流体は矢印B方向には流れるが、
矢印A方向への逆流は阻止される。
【0023】本発明の逆止弁は、こうした逆止弁全体と
しての構造の点では、図4で示した様な従来の逆止弁と
本質的に異なるものではないが、該逆止弁3を構成する
移動側弁部材9および固定側弁部材(弁座)6の一方も
しくは双方を弾性高分子材によって形成し、前述の如く
短サイクルの開・閉作動により移動側弁部材9および固
定側弁部材(弁座)6が接触と離反を繰り返したときで
も、先に説明した様に衝撃緩和効果によって両者の接触
部に傷ができるのを阻止すると共に、仮に多少の傷がで
きたとしても、弾性的圧着力によって流体漏れを阻止
し、逆止弁としての寿命を飛躍的に高めることができる
のである。
【0024】即ち本発明では、上記の様に移動側弁部材
9および固定側弁部材(弁座)6における両者の接触部
を弾性高分子材Dによって構成したところに特徴を有す
るものであり、具体的には移動側弁部材9と固定側弁部
材6のいずれか1方を弾性高分子材Dによって形成し、
あるいは、それらの双方を弾性高分子材Dによって形成
することによってその目的が達成される。
【0025】また、上記の様な衝撃緩和効果および弾性
的圧着効果は、少なくとも両弁部材の接触部を弾性高分
子材によって構成しておけば目的を達成することができ
るので、移動側弁部材9や固定側弁部材6の全体を弾性
高分子材によって形成することも可能であるが、高圧を
取り扱う逆止弁の場合、全体を弾性高分子材によって形
成すると高圧により弾性変形を起こし過ぎて耐圧不足の
問題を起こす恐れが生じてくるので、好ましくは、図1
にも示した様に例えば固定側弁部材6の基材は硬質金属
材M等によって形成し、移動側弁部材9との接触部のみ
に弾性高分子材Dを着脱可能に設けておくことが望まし
い。この様に接触部のみに弾性高分子材Dを着脱可能に
設けておけば、該弾性高分子材Dが長時間の使用によっ
て損耗を受けたとき、当該損耗を受けた高分子材Dのみ
を取り替えて再使用することも可能になるので、好まし
い実施形態として推奨される。もっとも、それ自身剛性
の高い弾性高分子材を選択使用すれば、全体を弾性高分
子材Dによって形成することも勿論可能である。
【0026】また移動側弁部材9についても、全体を弾
性高分子材Dで形成し得る他、同様に固定側弁部材6と
の接触部のみに弾性高分子材Dを着脱可能に配置し、基
材部分は硬質金属材などで形成することが有効である。
【0027】更に図1の例では、固定側弁部材9を軸心
方向に見て線対称、即ち左右対称に構成し、長時間の使
用によって図面右方側の開口部が損耗した時にはこれを
左右入れ替えて左側の開口部を移動側弁部材側にして使
用できる様にしておけば、固定側弁部材としての寿命は
更に2倍に延長されるので、実用化するに当たっては極
めて有利となる。
【0028】本発明で上記接触部に配置される弾性高分
子材Dの具体的な構成素材は、適用される高圧の程度、
あるいは高圧送給される流体の種類等を考慮して適宜選
択すればよく、代表的なものとしては、弾性と耐摩耗性
を兼ね備えた所謂エンジニアリングプラスチックとして
知られた高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン等のポリオレフィン、ポリエチルエチルケトン、ポ
リアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフ
ェニレンオキシド、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
サルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド
イミド、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂などが代表的
なものとして例示され、これらは被処理流体の種類に応
じて適宜使い分けられる。
【0029】図2は、本発明に係る逆止弁の他の例を示
す断面説明図であり、移動側弁部材9をフラット弁形状
とし、固定側弁部材6の開口端面に面接触して逆流を阻
止できる様にした以外は前記図1の例と実質的に変わら
ない。この様に本発明に係る逆止弁3を構成する移動側
弁部材9の形状構造は、ボール状、フラット弁状の他、
円錐状、円錐台状など公知の逆止弁用として知られた様
々の形状・構造とすることができ、固定側弁部材6の形
状・構造については、それら移動側弁部材9の形状・構
造に応じてこれらと適合し得るよう任意に変更すればよ
い。いずれにしても本発明によれば、固定側弁部材6と
移動側弁部材9における両者の接触部のいずれか一方も
しくは両方を弾性高分子材Dで構成することにより、本
発明の特徴を有効に発揮せることができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範
囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であ
り、それらは何れも本発明の技術的範囲に包含される。
【0031】実施例 図1に示した様な弁座とボールを組合せた逆止弁を使用
し、圧力:150MPa、流量30リットル/時間、開
閉サイクル:90回/分で珪酸ジルコン粉30重量%と
水70重量%のスラリーを高圧送給することとし、使用
する弁座のボールとの接触部にポリエチルエチルケトン
またはポリアミド系樹脂(日本ポリペンコ社製の「MC
ナイロン」)を着脱可能に配置した弁座、並びに従来タ
イプの弁座としてボロン鋼、Ti、SUS−630、ジ
ルコニア焼結体を夫々使用し、何れもアルミナ焼結体か
らなるボールと組合せた逆止弁を用いて、上記スラリー
の連続加圧供給を行なった時の各逆止弁の寿命を比較し
た。
【0032】結果は表1に示す通りであり、弁座のボー
ルとの接触部に弾性高分子材(ポリエチルエチルケトン
またはポリアミド系樹脂)を配置した本発明の逆止弁
は、代表的な超硬素材であるボロン鋼を弁座素材として
用いたものはもとより、比較的軟質のTi、更には汎用
のSUS材、更には硬質セラミックス材であるジルコニ
ア焼結体を弁座素材として用いた逆止弁に比べても、格
段に優れた寿命を有していることが分かる。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】以上説明したことから明らかな様に本発
明によれば、高圧送給用逆止弁における固定側弁部材と
移動側弁部材のいずれか一方若しくは双方を弾性高分子
材によって構成し、その衝撃緩和作用を活用することに
よって両者の接触部の衝撃による損傷を著しく緩和する
ことができ、また多少の損傷が起こっても当該損傷部へ
の弾性的圧着作用によって流体漏れを阻止することがで
きるので、逆止弁としての寿命を大幅に延長することが
できる。
【0035】また、上記固定側弁部材や移動側弁部材の
本体部を硬質金属材で構成し、両者の接触部のみに弾性
高分子材を着脱可能に配置しておけば、弁全体としての
耐高圧性を高めることができるばかりでなく、両者の接
触部が損傷して使用不能に至った時でも、当該接触部の
弾性高分子材のみを取り替えて再使用することができる
ので、消耗品としてのコストも著しく低減することがで
きる。更に、固定側弁部材をその軸心方向に見て線対称
に構成しておき、一方側が損耗した時はこれを入れ替え
て再使用できる様にすれば、固定側弁部材としての寿命
を更に2倍に延長することができるので、実用上極めて
有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高圧送給用逆止弁の1実施形態を
例示する断面説明図である。
【図2】本発明に係る他の高圧送給用逆止弁を例示する
断面説明図である。
【図3】高圧送給設備における逆止弁の利用態様を示す
説明図である。
【図4】公知の逆止弁の構造を例示する断面説明図であ
る。
【図5】緩衝材により衝撃緩和を図った従来の弁を示す
要部断面説明図である。
【符号の説明】
1 原料液体槽 2 高圧処理装置 3,3a,3b,3c,3x,3y,3z 逆止弁 4 高圧ポンプ 5 弁座(固定側弁部材)ケース 6 弁座(固定側弁部材) 7 流路 9 移動側弁部材(ボールなど) 10 コイルバネ 11 袋ナット 12 緩衝用リング D 弾性高分子材 M 硬質金属材 P1 ,P2 ,P3 高圧ポンプヘッド K クランク軸 M モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16L 55/00 F16L 55/00 N

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逆止弁における固定側弁部材と移動側弁
    部材のいずれか一方もしくは双方が、弾性高分子材によ
    って構成されていることを特徴とする流体の高圧送給用
    逆止弁。
  2. 【請求項2】 逆止弁における固定側弁部材と移動側弁
    部材の少なくとも一方の接触部が、弾性高分子材によっ
    て構成されていることを特徴とする液状物の高圧送給用
    逆止弁。
  3. 【請求項3】 前記高分子材が、固定側弁部材および/
    または移動側弁部材における両者の接触部を含む位置に
    着脱可能に設けられている請求項1または2に記載の高
    圧送給用逆止弁。
  4. 【請求項4】 固定側弁部材が線対称構造として形成さ
    れている請求項1〜3のいずれかに記載の高圧送給用逆
    止弁。
  5. 【請求項5】 気体の高圧送給に使用されるものである
    請求項1〜4のいずれかに記載の逆止弁。
  6. 【請求項6】 液体の高圧送給に使用されるものである
    請求項1〜4のいずれかに記載の逆止弁。
  7. 【請求項7】 液体が、固形微粒子を含むスラリーであ
    る請求項6記載の逆止弁。
  8. 【請求項8】 液体が乳液である請求項6に記載の逆止
    弁。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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