JPH10182704A - 新規シクロデキストリン誘導体 - Google Patents

新規シクロデキストリン誘導体

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JPH10182704A
JPH10182704A JP35071796A JP35071796A JPH10182704A JP H10182704 A JPH10182704 A JP H10182704A JP 35071796 A JP35071796 A JP 35071796A JP 35071796 A JP35071796 A JP 35071796A JP H10182704 A JPH10182704 A JP H10182704A
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JP
Japan
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cyclodextrin
group
derivative
maleimide
formula
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JP35071796A
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Tomomi Suzuki
智美 鈴木
Mitsuo Hiramatsu
光夫 平松
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BUNSHI BIO PHOTONICS KENKYUSHO
Bunshi Biophotonics Kenkyusho KK
Original Assignee
BUNSHI BIO PHOTONICS KENKYUSHO
Bunshi Biophotonics Kenkyusho KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規シクロデキストリン誘導体を提供する。 【解決手段】 一般式(I)で表される化合物。 【化1】 (ここで、nは5〜7の整数を表し、mは、1〜5の整
数を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規シクロデキストリ
ン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】シクロデキストリン(以下CDと略す
る)は、環状構造のグルコース誘導体であり、種々のゲ
スト分子を包接し、その結果液体物質を固形化したり、
刺激性、苦み、悪臭等をマスクする効果があることが知
られている。この性質を利用して、医薬、農薬、食品、
化粧品等へ応用されている。
【0003】さらに、CDの利用が拡大されるにつれ
て、基本となるα、β、γ−CD(それぞれアミロース
単位が6、7、8個)以外の種々の誘導体が知られてい
る。そのうち、シクロデキストリン環状骨格にさらに分
岐していくつかの糖鎖(マルトースや、グルコース)が
結合した分岐CDやアルキル基化したCD等は、水溶性
が向上したCD誘導体であることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、生体内に多く存
在するチオール基を含む各種有機化合物に、上記のCD
の特性を導入するためのCD誘導体に対する開発の要望
は強いが、チオールを含む各種化合物に効率的に反応結
合するCD誘導体は知られていない。このような方法が
開発されればゲスト分子の基本的な機能(溶解性、会合
性、光学特性等)を上記包接に基づき改善されたラベル
化試薬の構築が可能となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の要望を満たすCD
誘導体を開発するべく鋭意研究した結果、CD誘導体の
第一級水酸基の少なくとも1つを、マレイミド基に置換
した、チオール基にラベル化可能なCD誘導体を合成し
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、少な
くとも一つのマレイミド基を有するシクロデキストリン
誘導体を提供するものである。
【0007】また、本発明は 一般式(I)で表される
化合物を提供するものである。
【0008】
【化1】 (ここで、nは5〜7の整数を表し、mは、1〜5の整
数を表す)
【0009】以下実施の態様に基づいて本発明をより詳
細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、チオール基に
反応可能な基を有するCD誘導体を得るため、CD誘導
体にチオール基に対する反応活性基であるマレイミド基
を導入するものであり、出発物質であるCD誘導体、お
よびその誘導体へのマレイミド基の導入方法について以
下に詳しく説明する。
【0011】(出発物質)原材料の利用性の点からは、
種々のシクロデキストリン類が市販され使用可能であ
る。例えば、グルコースの数により、α−シクロデキス
トリン、β−シクロデキストリン、またはγ−シクロデ
キストリンが高純度で入手可能である。従って、これ
ら、またはこれらに類似している構造を有するシクロデ
キストリン誘導体は本発明の出発物質として好適に使用
可能である。例えば、α−シクロデキストリン、β−シ
クロデキストリン、またはγ−シクロデキストリン、さ
らには分岐のある構造を有するグルコシルーα−シクロ
デキストリン、グルコシルーβ−シクロデキストリン、
グルコシルーγ−シクロデキストリン、マルトシル−α
−シクロデキストリン、マルトシル−β−シクロデキス
トリン、マルトシル−γ−シクロデキストリン等、また
はアルキル化されたシクロデキストリン誘導体であ6−
O−メチル−α−シクロデキストリン、6−O−メチル
−β−シクロデキストリン、6−O−メチル−γ−シス
クロデキストリン、2、6−ジ−O−メチル−α−シク
ロデキストリン、2、6−ジ−O−メチル−β−シクロ
デキストリン、2、6−ジ−O−メチル−γ−シクロデ
キストリン、2、3、6−トリ−O−メチル−α−シク
ロデキストリン、2、6−ジ−O−エチル−α−シクロ
デキストリン、2,3,6−トリ−O−エチル−α−シ
クロデキストリン、およびそれらに相当するβ−シクロ
デキストリンおよびγ−シクロデキストリン等、または
ヒドロキシアルキル化されたシクロデキストリンである
2−ヒドロキシエチル−α−シクロデキストリン、2−
ヒドロキシプロピル−α−シクロデキストリン、3−ヒ
ドロキシプロピル−α−シクロデキストリン、2、3−
ジヒドロキシプロピル−α−シクロデキストリン、2,
3,6−トリ−O−アシル(C2〜C18)−α−シクロ
デキストリン、O−カルボキシルメチル−O−エチル−
α−シクロデキストリン、α−シクロデキストリンスル
フェート、およびα−シクロデキストリンホスフェート
等およびそれらに相当するβ−シクロデキストリンおよ
びγ−シクロデキストリン等が好ましく使用可能である
(上釜兼人、第12回シクロデキストリンシンポジウム
講演要旨集、1(1993))。すなわち、少なくとも
1つ以上の水酸基、好ましくは1級の水酸基を含むシク
ロデキストリン類であればよい。
【0012】実際、以下に説明するマレイミド基の導入
方法においては、上記のいずれのシクロデキストリンに
おいても、実質的に同様の反応を示す。
【0013】(マレイミド基の導入方法)本発明におい
ては、チオール基に反応可能な基を有するCD誘導体を
得るため、CD誘導体にチオール基に対する高い反応活
性を有する基であるマレイミド基を導入するものである
が、該マレイミド基を導入する結合位置および、結合方
法については特に制限はない。
【0014】該基の導入位置についていえば、好ましく
はCD誘導体の有する水酸基を利用してマレイミド基で
置換することであるが、CD誘導体は第1級水酸基(−
CH2OH)および、第2級水酸基(−CH(OH))
を有し、そのどちらの水酸基をも利用してマレイミド基
を導入することも可能である。さらには、導入されるマ
レイミド基の数も特に制限されず、目的に応じて複数の
マレイミド基を導入することも可能である。
【0015】マレイミド基をCD誘導体の有する水酸基
を利用して導入する方法についても特に制限はないが、
図1に示される合成経路に基づく方法が好ましく使用可
能である。すなわち、CDのアミノ基を有する誘導体
(1)と、N−(3−プロピオン酸−N−ヒドロキシス
クシイミドエステル)−マレイミド(2)との反応によ
り合成する方法である。
【0016】ここで、CDのアミノ基を有する誘導体
は、例えば以下のステップにより合成可能である。CD
誘導体の水酸基をスルホン化し、次にアジド化、得られ
るアジド基をアミノ基に変換するものである。以下それ
ぞれのステップに従って詳しく説明する(図2)。
【0017】第1ステップ:前記の水酸基をアジド基に
定量的に置換するために、該置換反応に対して活性化す
る方法は特に制限されないが、まず芳香族スルホン酸エ
ステル化による活性化方法は好ましい方法の1つであ
る。特にp−トルエンスルホン酸ハライドによるp−ト
ルエンスルホニル基化は好ましい方法の1つである。
【0018】定量的に上記の活性化を可能とするには、
反応の溶媒の選択、反応の触媒の選択、反応温度等で制
御可能である。本発明においても一般的な芳香族スルホ
ニル化の条件が使用可能である(参考文献Org.Syn.20,5
0(1940),J.Org.Chem.,37,1259(1972))。例えばピリジ
ンを溶媒とし、0℃での反応条件が好ましく使用可能で
ある。反応生成物の単離および、精製については、通常
の分離方法および精製方法等が使用可能である。例えば
シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフ等による分離
手段や、適当な溶媒からの再結晶法等が使用可能であ
る。本発明においての必要な純度は80%以上あればよ
く、より好ましくは90%以上の純度があればよい。生
成物の確認は、通常の構造決定法により可能である。例
えば、水酸基からスルホン酸エステル基への変換は、赤
外線吸収スペクトル(IR)法や、核磁気共鳴吸収スペ
クトル(NMR)法、質量分析法(MS)、元素分析、
融点測定等である。生成物の純度は、以上の各スペクト
ルの他、薄層クロマトグラフ(TLC)や、高速液体ク
ロマトグラフ(HPLC)等で推定可能である。
【0019】第2ステップ:アジド基への変換は、通常
の置換反応条件に従い実施可能である(文献Carbohydra
rte Research,18,29(1971))。この場合、反応溶媒は極
性溶媒であることが好ましく、例えばジメチルホルムア
ミド(DMF)等である。アジド基の導入は、種々のア
ジド塩(例えばナトリウム塩)が好適に使用可能であ
る。反応は温度、反応時間等に依存し、適当な手段によ
り、反応の進行はモニター可能である。モニターの方法
としては、TLC、HPLC等で可能である。反応生成
物の単離および、精製については、通常の分離方法およ
び精製方法等が使用可能である。例えばシリカゲルを用
いたカラムクロマトグラフ等による分離手段や、適当な
溶媒からの再結晶法等が使用可能である。本発明におい
ての必要な純度は80%以上あればよく、より好ましく
は90%以上の純度があればよい。生成物の確認は、通
常の構造決定法により可能である。例えば、水酸基から
アジド基への変換は、赤外線吸収スペクトル(IR)法
や、核磁気共鳴吸収スペクトル(NMR)法、質量分析
法(MS)、元素分析、融点測定等である。生成物の純
度は、以上の各スペクトルの他、薄層クロマトグラフ
(TLC)や、高速液体クロマトグラフ(HPLC)等
で推定可能である。
【0020】第3ステップ:得られたアジド基をアミノ
基に変換する方法は特に制限されず、一般的な水素添加
反応、還元反応が使用可能である(文献Can.J.Chem.,5
0,3886,(1972))。本発明においては、通常の接触水素
添加反応が好適に使用可能である。例えば、パラジウム
炭素を触媒とし、水素添加する方法が望ましく使用可能
である。反応の進行はモニター可能である。モニターの
方法としては、TLC、HPLC等で可能である。反応
生成物の単離および、精製については、通常の分離方法
および精製方法等が使用可能である。例えばシリカゲル
を用いたカラムクロマトグラフ等による分離手段や、適
当な溶媒からの再結晶法等が使用可能である。本発明に
おいての必要な純度は80%以上あればよく、より好ま
しくは90%以上の純度があればよい。生成物の確認
は、通常の構造決定法により可能である。例えば、水酸
基からアミノ基への変換は、赤外線吸収スペクトル(I
R)法や、核磁気共鳴吸収スペクトル(NMR)法、質
量分析法(MS)、元素分析、融点測定等である。生成
物の純度は、以上の各スペクトルの他、薄層クロマトグ
ラフ(TLC)や、高速液体クロマトグラフ(HPL
C)等で推定可能である。なお、スルホン酸エステル基
から無水アンモニアとの反応により直接アミノ基へ変換
する方法を使用することも好まし方法である(Aust.J.C
hem.,46,953(1993))。
【0021】上記マレイミド誘導体(2)の合成の出発
原料を変更することにより、CDと、マレイミド基の間
に種々の長さの結合部分を導入することが可能となる。
以下、図3に示される合成経路に従い説明する。
【0022】合成経路中アミノ基をカルボキシベンジル
基で保護されたカルボン酸のメチレン基の数は種々変更
可能である。すなわち、種々の長さの長鎖α、γアミノ
酸が利用可能である。アミノ基の保護化反応は、通常公
知の手段にて実施可能である。従って、得られるN−
(3−プロピオン酸−N−ヒドロキシスクシイミドエス
テル)−マレイミドの中間部のメチレン鎖は種々の数を
有するものが可能である。
【0023】さらに、アミノ化CDとマレイミド誘導体
の反応は通常の公知の反応条件を使用可能である。
【0024】得られたマレイミド基の導入されたCDの
確認は、通常の構造決定法により可能である。すなわ
ち、マレイミド基が結合した位置およびその数について
は、例えば、赤外線吸収スペクトル(IR)法や、核磁
気共鳴吸収スペクトル(NMR)法、質量分析法(M
S)、元素分析、融点等のデーターの測定及びその比較
をすることで可能であり、生成物の純度は、以上の各ス
ペクトルの他、薄層クロマトグラフ(TLC)や、高速
液体クロマトグラフ(HPLC)等で推定可能であり、
また、本発明に係るマレイミド化CD誘導体を含む混合
物においては、同じく以上の各スペクトルの他、薄層ク
ロマトグラフ(TLC)や、高速液体クロマトグラフ
(HPLC)等でその存在および濃度確認が可能であ
る。
【0025】(チオール基を有する化合物との反応)本
発明のマレイミド誘導体とチオール基を有する化合物と
の反応は特に制限はなく、通常の条件を使用可能であ
る。例えば生物化学実験法10、SH基の定量法74−
82ページ(学研出版センター)〜に記載の方法が使用
できる(図4)。この際、図4で示されるようにマレイ
ミド基の2重結合への付加反応が起こる。
【0026】以下実施例に即してさらに詳しく説明す
る。
【0027】(実施例1)β−アラニン−t−ブチルエ
ステルの合成 常法に従い合成したN−ベンジルカルボキシ−β−アラ
ニン(Cbz−β−アラニン)10.9g(48.9m
mol)、t−ブタノール22g(122mmol)、
4−N、N−ジメチルアミノピリジン6.0g(48m
mol)を200mlの塩化メチレンに溶解し、窒素気
流下で4℃に冷却した。この溶液に撹拌しながらN−エ
チル−N’−(N、N−ジメチル−3−アミノプロピ
ル)−カルボジイミド塩酸塩11.0g(58mmo
l)のクロロホルム溶液を反応温度を5℃以下に保ちな
がら約30分で滴下した。滴下終了後、室温で終夜撹拌
を続けた。反応溶液を水で洗い、有機層を無水硫酸ナト
リウム上で乾燥後濃縮してからオイル状のN−Cbz−
β−アラニン−t−ブチルエステル9.6g(34mm
ol)(収率69%)を得た。得られたN−Cbz−β
−アラニン−t−ブチルエステルをメタノール100m
l、酢酸10mlに溶解し、パラジウムカーボン500
mgを添加し、激しく撹拌しながら水素ガスを吹込み、
接触還元によりCbz基を除去した。4時間後、触媒を
濾別し、濾液を減圧濃縮しオイル状のβ−アラニン−t
−ブチルエステル酢酸塩7.2g(35mmol)を得
た。
【0028】(実施例2) 1−(N−3−プロピオン
酸−t−ブチルエステル)−マレイン酸モノアミドの合
成 β−アラニン−t−ブチルエステル酢酸塩7.2g(3
5mmol)のクロロホルム溶液100mlに炭酸カリ
ウム5.5g(40mmol)を加え、撹拌しながら無
水マレイン酸3.9g(40mmol)のクロロホルム
溶液を室温で滴下した。4時間後、反応液に水を加え1
N塩酸で水層のpHを約3に調節した。クロロホルム層
を分離し、水層を100mlのクロロホルムで更に2回
抽出した。クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、溶媒を減圧下除き、粗生成物として1−(N−3−
プロピオン酸−t−ブチルエステル)−マレイン酸モノ
アミド7.8g(32mmol)を得た(収率94
%)。生成物は、薄層クロマトグラム(TLC、シリカ
ゲル、展開溶媒クロロホルム:メタノール=9:1、R
f=0.6)で確認した。1-HNMR(日立製作所
製、A206)(重クロロホルム、TMS、δpp
m):8.22(b、カルボン酸OH)、6.8(q、
2H、マレイン酸2重結合)、3.60(q,2H、N
−C2 CH2−)、2.54(t、2H、N−CH2
2 −)、1.44(s、9H、t−ブチル)。
【0029】(実施例3) N−(3−プロピオン酸)
−マレイミドの合成 1−(N−3−プロピオン酸−t−ブチルエステル)−
マレイン酸モノアミドのに無水酢酸20ml、酢酸ナト
リウム4gを加え撹拌しながら炭酸水素ナトリウムの粉
末を水層のpHが9程度になるまで少量ずつ添加した。
水層を分離して、さらに水層をクロロホルムで抽出しク
ロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒
を減圧下除去した。得られた粗生成物をカラムクロマト
グラムにより精製し、N−(3−プロピオン酸−t−ブ
チルエステル)−マレイミドを単離した。
【0030】得られたN−(3−プロピオン酸−t−ブ
チルエステル)−マレイミド3.7g(16mmol)
を10mlのトリフルオロ酢酸(以下TFAとする)に
溶解し約1時間室温で放置後、減圧下溶媒を除いた。得
られた粗生成物にイソプロピルエーテル(以下IPEと
する)を加えて結晶化させ、さらにIPEで洗浄後、乾
燥し、N−(3−プロピオン酸)−マレイミド4.8g
(11mmol)を得た(34%)。
【0031】(実施例4) N−(3−プロピオン酸−
N−ヒドロキシスクシイミドエステル)−マレイミドの
合成 N−(3−プロピオン酸)−マレイミド4.8g(11
mmol)とN−ヒドロキシスクシンイミド1.9g
(16mmol)を50mlのクロロホルム溶液を約3
0分で滴下した。反応液を終夜室温で撹拌後、クロロホ
ルム溶液を水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、後溶媒を減圧で除き、得られた粗生成物をクロ
ロホルムから再結晶させ、N−(3−プロピオン酸−N
−ヒドロキシスクシイミドエステル)−マレイミド2.
1g(7.9mmol)を得た(収率72%)。
【0032】(実施例5) モノ−6−(3−プロピオ
アミド)−マレイミド−γ−シクロデキストリン モノ−6−アミノ−γ−シクロデキストリン1.5g
(1.1mmol)と、N−(3−プロピオン酸−N−
ヒドロキシスクシイミドエステル)−マレイミド400
mg(1.5mmol)をジメチルホルムアミド(以下
DMFとする)50mlに溶解し、室温にて終夜撹拌し
た。後、溶媒を除き300mlのアセトンを加え沈殿を
析出させた。得られた沈殿を、アセトニトリル:水=
1:2の溶媒に溶解した。アセトニトリルを除いて濃縮
した後、得られた水溶液を凍結乾燥してモノ−6−(3
−プロピオアミド)−マレイミド−γ−シクロデキスト
リンを1.1g(0.73mmol)得た(収率69
%)。
【0033】構造確認は以下のように行った。
【0034】1H−NMR(日本電子(株)製、LA3
00、重DMSO、TMS、δppm):6.97
(S、2H、2重結合)、 高速液体クロマトグラム(以下HPLCとする):カラ
ム、Kaseisorb SuperNH2、移動相;アセトニトリル:水
=3:2、 TLC:シリカゲル、展開溶媒n−ブタノール:メタノ
ール:水=5:4:3、Rf=0.2(硫酸発色) 質量分析:島津製作所(株)レーザーイオン化時間非行
型質量分析装置MALDI IV、マトリックス;Gent
isic Acid;[M+Na−1]+:1469 (実施例6) システインのラベル化反応 pH程度の調製した5mMのモノ−6−(3−プロピオ
アミド)−マレイミド−γ−シクロデキストリン水溶液
1mlに、同様にpH7程度に調製した50mMシステ
イン水溶液1mlを加え、室温で2時間撹拌した。質量
分析より、システインにγ−シクロデキストリンをラベ
ル化したことを確認した。
【0035】質量分析:島津製作所(株)レーザーイオ
ン化時間非行型質量分析装置MALDI IV、マトリ
ックス;Gentisic Acid;[M+Na]+:1591 (実施例7)グルタチオンのラベル化 pH6程度の調製した5mMモノ−6−(3−プロピオ
アミド)−マレイミド−γ−シクロデキストリン水溶液
1mlに、同様にpH7程度に調製した5mMグルタチ
オン水溶液1mlを加え、室温で10分撹拌した。TL
C、質量スペクトルよりグルタチオンラベル化γ−シク
ロデキストリンを確認した。
【0036】TLC条件 HPTLC−Fertigplatten RP−18
(メルク社製) 展開溶媒:80%アセトニトリル Rf値:0.06 質量分析条件 装置:島津製作所レーザーイオン化時間飛行型質量分析
装置MALDIIV マトリックス:DHBA(Gentisic acid) [M+K+1]+:1795
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るCD誘導体の合成経路の一例を示
す図である。
【図2】アミノ化CDの合成経路の一例を示す図であ
る。
【図3】マレイミド誘導体の合成経路の一例を示す図で
ある。
【図4】本発明に係るマレイミド化CD誘導体とチオー
ル化合物との反応を示す図である。
【図5】本発明に係るマレイミド化CD誘導体のNMR
スペクトルを示す図である。
【図6】本発明に係るマレイミド化CD誘導体の赤外線
吸収スペクトルを示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つのマレイミド基を有する
    シクロデキストリン誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表される化合物 【化1】 (ここで、nは5〜7の整数を表し、mは、1〜5の整
    数を表す)。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7700914B2 (en) 2007-06-19 2010-04-20 Canon Kabushiki Kaisha Substrate for mass spectrometry, mass spectrometry, and mass spectrometer

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7700914B2 (en) 2007-06-19 2010-04-20 Canon Kabushiki Kaisha Substrate for mass spectrometry, mass spectrometry, and mass spectrometer

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