JPH1018120A - スイミングキャップ - Google Patents
スイミングキャップInfo
- Publication number
- JPH1018120A JPH1018120A JP8193953A JP19395396A JPH1018120A JP H1018120 A JPH1018120 A JP H1018120A JP 8193953 A JP8193953 A JP 8193953A JP 19395396 A JP19395396 A JP 19395396A JP H1018120 A JPH1018120 A JP H1018120A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- swimming cap
- projections
- resistance
- swimming
- cap
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A42—HEADWEAR
- A42B—HATS; HEAD COVERINGS
- A42B1/00—Hats; Caps; Hoods
- A42B1/04—Soft caps; Hoods
- A42B1/12—Bathing caps
Landscapes
- Toys (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、スイミングキャップの抵抗削減
技術に関わり、水泳競技において泳者が水から受ける抵
抗を小さくし、記録向上に役立つスイミングキャップを
提供することを目的とする。 【構成】 本発明に係るスイミングキャップは、伸縮性
を有する素材からなるスイミングキャップであって、ス
イミングキャップ本体の表面に、独立した微細な突起4
によって構成された突起群4aを、後頭部に設けたこと
を特徴とするスイミングキャップであり、前記突起群4
aを構成する突起4が、千鳥状になるよう配列されて設
けられたことを特徴とするに記載のスイミングキャップ
である。
技術に関わり、水泳競技において泳者が水から受ける抵
抗を小さくし、記録向上に役立つスイミングキャップを
提供することを目的とする。 【構成】 本発明に係るスイミングキャップは、伸縮性
を有する素材からなるスイミングキャップであって、ス
イミングキャップ本体の表面に、独立した微細な突起4
によって構成された突起群4aを、後頭部に設けたこと
を特徴とするスイミングキャップであり、前記突起群4
aを構成する突起4が、千鳥状になるよう配列されて設
けられたことを特徴とするに記載のスイミングキャップ
である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイミングキャッ
プの抵抗削減技術に関わり、水泳競技において泳者が水
から受ける抵抗を小さくし、記録向上に役立つスイミン
グキャップに関するものである。
プの抵抗削減技術に関わり、水泳競技において泳者が水
から受ける抵抗を小さくし、記録向上に役立つスイミン
グキャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】1/100秒を争う水泳競技において、
記録向上は水の抵抗との戦いである。その中に占める頭
部の抵抗の割合は大きくスイミングキャップの抵抗が大
きく記録に影響する。従来、スイミングキャップの抵抗
を小さくする手段として、スイミングキャップの表面
に、水の流れに平行に形成された微細な凸条を有する非
通水整流シ−トをスイミングキャップに装着したもの
(実公平4−44313号)がある。また、スイミング
キャップの全表面に微細な突起を設ける技術も用いられ
ていた。
記録向上は水の抵抗との戦いである。その中に占める頭
部の抵抗の割合は大きくスイミングキャップの抵抗が大
きく記録に影響する。従来、スイミングキャップの抵抗
を小さくする手段として、スイミングキャップの表面
に、水の流れに平行に形成された微細な凸条を有する非
通水整流シ−トをスイミングキャップに装着したもの
(実公平4−44313号)がある。また、スイミング
キャップの全表面に微細な突起を設ける技術も用いられ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】水泳競技において泳者
が受ける全抵抗は、表面摩擦抵抗、形状抵抗及び造波抵
抗の総和として捉えられるが、この中でスイムキャップ
の影響を受けるのは表面摩擦抵抗と形状抵抗(圧力抵
抗)であり、そのうちの大半が形状抵抗であると言われ
ている。形状抵抗発生のメカニズムを図4(a)に示
す。水泳中に頭部付近を流れる水の流れは、頭頂部7に
衝突し頭部表面に沿って後頭部8に向かって流れる。頭
部の表面に沿って流れる水流は頭部に圧力を及ぼしなが
ら後方へ流れてゆくが、頭頂部7から後頭部8にかけて
圧力が減少し、後頭部8の最も膨出した頂上部10を越
えると圧力が増加する。頂上部10を越えた付近で、頭
部表面に沿っていた水の流れが剥離点9aで剥離を起こ
し、頭部の後方に渦11が発生し抵抗となる。この抵抗
が所謂形状抵抗である。一方、流水中の物体の表面を流
れる水流の剥離を防止し、形状抵抗を低減する目的で、
物体の表面付近の水流を強制的に乱して乱流とし、物体
の表面から剥離しにくくする方法などが、一般流体力学
において認められている。また、物体の表面付近の水流
を流れの方向に整流し、表面摩擦抵抗を低減させる方法
も提案されている。
が受ける全抵抗は、表面摩擦抵抗、形状抵抗及び造波抵
抗の総和として捉えられるが、この中でスイムキャップ
の影響を受けるのは表面摩擦抵抗と形状抵抗(圧力抵
抗)であり、そのうちの大半が形状抵抗であると言われ
ている。形状抵抗発生のメカニズムを図4(a)に示
す。水泳中に頭部付近を流れる水の流れは、頭頂部7に
衝突し頭部表面に沿って後頭部8に向かって流れる。頭
部の表面に沿って流れる水流は頭部に圧力を及ぼしなが
ら後方へ流れてゆくが、頭頂部7から後頭部8にかけて
圧力が減少し、後頭部8の最も膨出した頂上部10を越
えると圧力が増加する。頂上部10を越えた付近で、頭
部表面に沿っていた水の流れが剥離点9aで剥離を起こ
し、頭部の後方に渦11が発生し抵抗となる。この抵抗
が所謂形状抵抗である。一方、流水中の物体の表面を流
れる水流の剥離を防止し、形状抵抗を低減する目的で、
物体の表面付近の水流を強制的に乱して乱流とし、物体
の表面から剥離しにくくする方法などが、一般流体力学
において認められている。また、物体の表面付近の水流
を流れの方向に整流し、表面摩擦抵抗を低減させる方法
も提案されている。
【0004】スイミングキャップの抵抗を減少させる手
段として前述の実公平4−44313号があるが、整流
効果はある程度期待できるが、形状抵抗を低減させる効
果は期待できない。また、スイミングキャップの全表面
に微細な突起を設けたものは、一部の突起は形状抵抗の
減少には寄与するが、形状抵抗の減少に寄与しない突起
もあり、該突起を全表面に設けたことにより、逆に表面
摩擦抵抗が増加するといった問題点があった。
段として前述の実公平4−44313号があるが、整流
効果はある程度期待できるが、形状抵抗を低減させる効
果は期待できない。また、スイミングキャップの全表面
に微細な突起を設けたものは、一部の突起は形状抵抗の
減少には寄与するが、形状抵抗の減少に寄与しない突起
もあり、該突起を全表面に設けたことにより、逆に表面
摩擦抵抗が増加するといった問題点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスイミング
キャップは、伸縮性を有する素材からなるキャップの本
体の表面に、独立した微細な突起によって構成された突
起群を、最も効果的な部位に最も効果的な形態で設けた
ことにより、スイミングキャップの表面を流れる水流を
乱して乱流とし、水流の剥離位置を後退させ表面摩擦抵
抗を増加させることなく、形状抵抗を低減させるもので
ある。
キャップは、伸縮性を有する素材からなるキャップの本
体の表面に、独立した微細な突起によって構成された突
起群を、最も効果的な部位に最も効果的な形態で設けた
ことにより、スイミングキャップの表面を流れる水流を
乱して乱流とし、水流の剥離位置を後退させ表面摩擦抵
抗を増加させることなく、形状抵抗を低減させるもので
ある。
【0006】図5に示すように、前記突起群を構成する
突起を千鳥状になるよう配列し、スイミングキャップの
表面を流れる層流状態の水流を乱流に変化させることに
より、該キャップの後頭部付近で発生する水流の剥離を
後方に移動させることができる。更に、前記突起群を構
成する突起が、スイミングキャップの前後方向、若しく
は水流の流れの方向に対して千鳥状になるように配列す
ることにより一層効果的に乱流を生じさせることができ
る。即ち、突起群の表面を流れる水流は第一列目の突起
に当たって、その流れを乱しながら後方へ流れて行く。
第一列目の突起のより流れを乱された水流は、第一列目
の各突起に対してそれぞれ千鳥状に配置された第二列目
の突起により更に流れを乱され後方へ流れてゆく。この
ように突起群を形成する各突起がそれぞれ千鳥状に配置
されているため、スイミングキャップの表面を流れる水
流を効果的に乱すことができ、乱流を発生させることが
できる。
突起を千鳥状になるよう配列し、スイミングキャップの
表面を流れる層流状態の水流を乱流に変化させることに
より、該キャップの後頭部付近で発生する水流の剥離を
後方に移動させることができる。更に、前記突起群を構
成する突起が、スイミングキャップの前後方向、若しく
は水流の流れの方向に対して千鳥状になるように配列す
ることにより一層効果的に乱流を生じさせることができ
る。即ち、突起群の表面を流れる水流は第一列目の突起
に当たって、その流れを乱しながら後方へ流れて行く。
第一列目の突起のより流れを乱された水流は、第一列目
の各突起に対してそれぞれ千鳥状に配置された第二列目
の突起により更に流れを乱され後方へ流れてゆく。この
ように突起群を形成する各突起がそれぞれ千鳥状に配置
されているため、スイミングキャップの表面を流れる水
流を効果的に乱すことができ、乱流を発生させることが
できる。
【0007】このように、スイミングキャップの表面に
突起を設けることにより、キャップ表面に乱流を発生さ
せ、水流の剥離位置を後退させることにより頭部の後方
に発生する渦を小さくさせて形状抵抗を減少させること
ができる反面、表面の摩擦抵抗を増加させてしまうこと
にもつながる。そこで、前記突起群を形成する各突起間
の距離で示される突起の密度、及び各突起の高さ、直
径、形状などを実験により最適化を図った。
突起を設けることにより、キャップ表面に乱流を発生さ
せ、水流の剥離位置を後退させることにより頭部の後方
に発生する渦を小さくさせて形状抵抗を減少させること
ができる反面、表面の摩擦抵抗を増加させてしまうこと
にもつながる。そこで、前記突起群を形成する各突起間
の距離で示される突起の密度、及び各突起の高さ、直
径、形状などを実験により最適化を図った。
【0008】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明に係るスイミン
グキャップは、シリコーン、ポリウレタン、各種ラバー
等伸縮性を有する素材からなるキャップの本体の表面
に、独立した微細な突起によって構成された突起群を設
けることにより実施される。
グキャップは、シリコーン、ポリウレタン、各種ラバー
等伸縮性を有する素材からなるキャップの本体の表面
に、独立した微細な突起によって構成された突起群を設
けることにより実施される。
【0009】該スイミングキャップ本体は上記伸縮性に
富む素材からなり、厚さ約0.3 mm〜1.5 mmでほぼ均
一であって、ほぼ人頭形状に添った形に形成されてい
る。図2及び図4(b)に示すように前記突起群4a
は、該スイミングキャップ3本体の後頭部8であって、
後頭部の最も膨出した頂上部10若しくは後頭部の最も
膨出した頂上部10のやや下部から下方に向けて幅約3
0.0mm〜50.0mmの領域に設けられる。この場合、前
記突起群は図2に示すスイミングキャップの底辺の中心
点Aからキャップの後頭部へ底辺と約25°〜30°の角度
をなす線に沿って突起を配列してゆき、前記突起群を形
成する。
富む素材からなり、厚さ約0.3 mm〜1.5 mmでほぼ均
一であって、ほぼ人頭形状に添った形に形成されてい
る。図2及び図4(b)に示すように前記突起群4a
は、該スイミングキャップ3本体の後頭部8であって、
後頭部の最も膨出した頂上部10若しくは後頭部の最も
膨出した頂上部10のやや下部から下方に向けて幅約3
0.0mm〜50.0mmの領域に設けられる。この場合、前
記突起群は図2に示すスイミングキャップの底辺の中心
点Aからキャップの後頭部へ底辺と約25°〜30°の角度
をなす線に沿って突起を配列してゆき、前記突起群を形
成する。
【0010】図4(b)及び図5に示すように該突起群
4aを構成する各突起4は、それぞれ水泳時に水の流れ
に対して千鳥状になるよう配列される。また、該突起群
を形成する各突起は、前方から後方に向かって見て千鳥
状に配列することも可能である。このように、該突起群
を形成する各突起を千鳥状に配列することにより、より
効果的にスイミングキャップの表面を流れる層流状態の
水流を乱流に変化させることができ、該キャップの後頭
部付近で発生する水流の剥離点9bを剥離点9aに比し
て後方に移動させることができる。その結果、後方に発
生する渦11の発生を抑制し、形状抵抗の低減に寄与す
る。
4aを構成する各突起4は、それぞれ水泳時に水の流れ
に対して千鳥状になるよう配列される。また、該突起群
を形成する各突起は、前方から後方に向かって見て千鳥
状に配列することも可能である。このように、該突起群
を形成する各突起を千鳥状に配列することにより、より
効果的にスイミングキャップの表面を流れる層流状態の
水流を乱流に変化させることができ、該キャップの後頭
部付近で発生する水流の剥離点9bを剥離点9aに比し
て後方に移動させることができる。その結果、後方に発
生する渦11の発生を抑制し、形状抵抗の低減に寄与す
る。
【0011】次に、前記突起群を形成する各突起間の距
離で示される突起の密度、及び各突起の高さ、直径、形
状などを最適化するため図3に示す装置を用いて実験を
行った。即ち、動ひずみ計7を備えた支柱5に人頭模型
6を適当な角度で固定する。該人頭模型6に各突起をそ
の間隔、高さ、径及び形状を様々に変えて形成したスイ
ミングキャップ3を被らせ、流水路中に適当な深さに沈
め、人頭模型6にかかる全抵抗を支柱5を介して前記動
ひずみ計7で測定する。なお、流速は水泳競技において
競技者の泳ぐ速度である約1.4 m/s 〜2.0 m/sに設定し
た。
離で示される突起の密度、及び各突起の高さ、直径、形
状などを最適化するため図3に示す装置を用いて実験を
行った。即ち、動ひずみ計7を備えた支柱5に人頭模型
6を適当な角度で固定する。該人頭模型6に各突起をそ
の間隔、高さ、径及び形状を様々に変えて形成したスイ
ミングキャップ3を被らせ、流水路中に適当な深さに沈
め、人頭模型6にかかる全抵抗を支柱5を介して前記動
ひずみ計7で測定する。なお、流速は水泳競技において
競技者の泳ぐ速度である約1.4 m/s 〜2.0 m/sに設定し
た。
【0012】その結果、該突起群を構成する各突起の間
隔は、3.0 mm〜10.0mmであることが好適であり、6.
0 mm程度が最適であることが判明した。また、前記突
起の高さは、0.5 mm〜2.0 mmであることが好適であ
り、1.0mm程度が最適であることがわかった。この場
合、すべての突起の高さを同一に構成しても良いし、該
突起が設けられる部位ごとに高さを変えることもでき
る。ただし、突起の高さが0.5 mm未満であると乱流の
発生が期待できず、一方、2.0 mmを越えるとスイミン
グキャップの表面の摩擦抵抗が大きくなり過ぎてしま
い、乱流の発生による形状抵抗の低減を相殺してしまう
こととなる。更に、突起の径に関しては、0.5 mm〜2.
0 mmが好適であり、1.0 mm程度が最適であることが
判明した。各突起の形状に関しては、半球形状、円錐形
状、円錐台形状、円柱形状または円柱と半球を組み合わ
せた形状などが好適である。
隔は、3.0 mm〜10.0mmであることが好適であり、6.
0 mm程度が最適であることが判明した。また、前記突
起の高さは、0.5 mm〜2.0 mmであることが好適であ
り、1.0mm程度が最適であることがわかった。この場
合、すべての突起の高さを同一に構成しても良いし、該
突起が設けられる部位ごとに高さを変えることもでき
る。ただし、突起の高さが0.5 mm未満であると乱流の
発生が期待できず、一方、2.0 mmを越えるとスイミン
グキャップの表面の摩擦抵抗が大きくなり過ぎてしま
い、乱流の発生による形状抵抗の低減を相殺してしまう
こととなる。更に、突起の径に関しては、0.5 mm〜2.
0 mmが好適であり、1.0 mm程度が最適であることが
判明した。各突起の形状に関しては、半球形状、円錐形
状、円錐台形状、円柱形状または円柱と半球を組み合わ
せた形状などが好適である。
【0013】本発明に係る前記突起は、シリコーン、ポ
リウレタン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂または
天然ゴムや合成ゴムで形成されているが、スイミングキ
ャップ本体と同一素材により、ディッピング製法で一体
に成形する方法にて形成される。また、他の製法として
は、あらかじめ形成された該突起を伸縮性を有する基材
表面に接着剤等により接着したり、該伸縮性を有する基
材表面に直接、スクリ−ン印刷法や、金型を用いてイン
ジェクション製法、熱成形法や高周波接着法で一体に形
成することも可能である。
リウレタン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂または
天然ゴムや合成ゴムで形成されているが、スイミングキ
ャップ本体と同一素材により、ディッピング製法で一体
に成形する方法にて形成される。また、他の製法として
は、あらかじめ形成された該突起を伸縮性を有する基材
表面に接着剤等により接着したり、該伸縮性を有する基
材表面に直接、スクリ−ン印刷法や、金型を用いてイン
ジェクション製法、熱成形法や高周波接着法で一体に形
成することも可能である。
【0014】
【実施例】本発明に係るスイミングキャップは、以下に
示す方法で実施される。図1に示すように、ディッピン
グ成形用アルミ金型1おいて、金型底辺の中心位置Aか
らキャップの後頭部へ底辺と約25°の角度をなす線に
沿って、直径1.0 mm、深さ1.0 mmの半球形状の孔2
を、その孔2の中心間の間隔で6.0 mmで金型の円弧B
Cから前記中心位置Aに向かって5個掘設する。次に、
円弧BC上でBに向かって8.0 mm間隔で穴の位置が前
に開けた穴とそれぞれ千鳥状になるように2列の孔2を
掘設し、金型とする。次に、天然ゴムエマルジョン溶液
に金型1をディッピングし、引き上げた後乾燥する。乾
燥後金型からキャップを取はずし、裏表を返すと前記金
型の孔2に当たる部位に突起4が形成された図2に示す
スイミングキャップ3となる。
示す方法で実施される。図1に示すように、ディッピン
グ成形用アルミ金型1おいて、金型底辺の中心位置Aか
らキャップの後頭部へ底辺と約25°の角度をなす線に
沿って、直径1.0 mm、深さ1.0 mmの半球形状の孔2
を、その孔2の中心間の間隔で6.0 mmで金型の円弧B
Cから前記中心位置Aに向かって5個掘設する。次に、
円弧BC上でBに向かって8.0 mm間隔で穴の位置が前
に開けた穴とそれぞれ千鳥状になるように2列の孔2を
掘設し、金型とする。次に、天然ゴムエマルジョン溶液
に金型1をディッピングし、引き上げた後乾燥する。乾
燥後金型からキャップを取はずし、裏表を返すと前記金
型の孔2に当たる部位に突起4が形成された図2に示す
スイミングキャップ3となる。
【0015】このようにして形成されたスイミングキャ
ップを発明品とし、突起のついていない同様のスイミン
グキャップを比較品とする。これらのスイミングキャッ
プを図3のような装置を用いて、人頭模型に着用させ
て、1.8m/sの流水中で人頭模型全体にかかる抵抗を測定
し、その時の抵抗係数を算出した。その結果、比較品に
対して発明品の方が1.0 %抵抗が小さかった。
ップを発明品とし、突起のついていない同様のスイミン
グキャップを比較品とする。これらのスイミングキャッ
プを図3のような装置を用いて、人頭模型に着用させ
て、1.8m/sの流水中で人頭模型全体にかかる抵抗を測定
し、その時の抵抗係数を算出した。その結果、比較品に
対して発明品の方が1.0 %抵抗が小さかった。
【0016】
【発明の効果】本発明に係るスイミングキャップは、上
記のように構成されており、以下の効果を奏する。即
ち、伸縮性を有する素材からなるキャップの本体の表面
に、独立した微細な突起によって構成された突起群を、
最も効果的な部位に、最も効果的な形態で設けたことに
より、表面の摩擦抵抗の増加を最小限に押さえつつ、形
状抵抗を低減させる効果を奏する。
記のように構成されており、以下の効果を奏する。即
ち、伸縮性を有する素材からなるキャップの本体の表面
に、独立した微細な突起によって構成された突起群を、
最も効果的な部位に、最も効果的な形態で設けたことに
より、表面の摩擦抵抗の増加を最小限に押さえつつ、形
状抵抗を低減させる効果を奏する。
【0017】特に、前記突起群を構成する突起を千鳥状
になるよう配列することにより、スイミングキャップの
表面を流れる層流状態の水流を効果的に乱流に変化させ
ることにより、該キャップの後頭部付近で発生する水流
の剥離を後方に移動させることができる。そのため、水
流の剥離によって発生する後方渦を最小限に低減させる
ことができ、本発明に係るスイミングキャップを着用し
た競技者の受ける抵抗を低減する効果を奏し、ひいては
競技の記録の向上に大きく寄与するものである。
になるよう配列することにより、スイミングキャップの
表面を流れる層流状態の水流を効果的に乱流に変化させ
ることにより、該キャップの後頭部付近で発生する水流
の剥離を後方に移動させることができる。そのため、水
流の剥離によって発生する後方渦を最小限に低減させる
ことができ、本発明に係るスイミングキャップを着用し
た競技者の受ける抵抗を低減する効果を奏し、ひいては
競技の記録の向上に大きく寄与するものである。
【図1】図1は本発明に係るスイミングキャップのディ
ッピング製法に用いられる金型の概略を示した図であ
る。
ッピング製法に用いられる金型の概略を示した図であ
る。
【図2】図2は本発明に係るスイミングキャップの側面
図である。
図である。
【図3】図3はスイミングキャップにかかる抵抗を測定
するための装置の概略を示した図である。
するための装置の概略を示した図である。
【図4】図4は競泳者の後頭部付近で水流が剥離し後方
に渦が発生する様子を示した図であり、(a)は従来の
スイミングキャップを示し、(b)は本発明に係るスイ
ミングキャップを示した図である。
に渦が発生する様子を示した図であり、(a)は従来の
スイミングキャップを示し、(b)は本発明に係るスイ
ミングキャップを示した図である。
【図5】図5は本発明に係るスイミングキャップの表面
に千鳥状に設けられた突起の間を流れる水流の様子を示
す概念図である。
に千鳥状に設けられた突起の間を流れる水流の様子を示
す概念図である。
1 金型 2 孔 3 スイミングキャップ 4 突起 4a 突起群 5 支柱 6 人頭模型 7 動ひずみ計 8 後頭部 9a 剥離点 9b 剥離点 10 頂上部 11 渦
Claims (6)
- 【請求項1】 伸縮性を有する素材からなるスイミング
キャップにおいて、スイミングキャップ本体の表面に、
独立した微細な突起によって構成された突起群を、後頭
部に設けたことを特徴とするスイミングキャップ。 - 【請求項2】 前記突起群を構成する突起が、千鳥状に
なるよう配列された突起群が設けられたことを特徴とす
る請求項1に記載のスイミングキャップ。 - 【請求項3】 前記突起群を構成する突起が、流れの方
向に対し千鳥状になるよう配列された突起群が設けられ
たことを特徴とする請求項1に記載のスイミングキャッ
プ。 - 【請求項4】 前記突起群を構成する突起が、スイミン
グキャップの前後方向に対し千鳥状になるように配列さ
れた突起群が設けられたことを特徴とする請求項1に記
載のスイミングキャップ。 - 【請求項5】 前記突起群を構成する各突起間の距離が
3.0 mm〜10.0mmであることを特徴とする請求項1乃
至請求項4のいずれか1記載のスイミングキャップ。 - 【請求項6】 前記突起群を形成する各突起の高さが0.
5 mm〜2.0 mmであることを特徴とする請求項1乃至
請求項5のいずれか1記載のスイミングキャップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19395396A JP3382464B2 (ja) | 1996-07-03 | 1996-07-03 | スイミングキャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19395396A JP3382464B2 (ja) | 1996-07-03 | 1996-07-03 | スイミングキャップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1018120A true JPH1018120A (ja) | 1998-01-20 |
JP3382464B2 JP3382464B2 (ja) | 2003-03-04 |
Family
ID=16316511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19395396A Expired - Fee Related JP3382464B2 (ja) | 1996-07-03 | 1996-07-03 | スイミングキャップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3382464B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2411816A (en) * | 2004-03-09 | 2005-09-14 | Speedo Int Ltd | Surface flow modifiers and swimsuits |
KR100879603B1 (ko) | 2008-09-11 | 2009-01-21 | 정동화 | 표면마찰항력 저감을 위한 수영모자 |
JP2012188798A (ja) * | 2011-02-25 | 2012-10-04 | Mizuno Corp | 水泳用キャップ |
-
1996
- 1996-07-03 JP JP19395396A patent/JP3382464B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2411816A (en) * | 2004-03-09 | 2005-09-14 | Speedo Int Ltd | Surface flow modifiers and swimsuits |
KR100879603B1 (ko) | 2008-09-11 | 2009-01-21 | 정동화 | 표면마찰항력 저감을 위한 수영모자 |
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JP3382464B2 (ja) | 2003-03-04 |
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