JPH10179755A - インフュージョンカテーテル - Google Patents

インフュージョンカテーテル

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JPH10179755A
JPH10179755A JP8343853A JP34385396A JPH10179755A JP H10179755 A JPH10179755 A JP H10179755A JP 8343853 A JP8343853 A JP 8343853A JP 34385396 A JP34385396 A JP 34385396A JP H10179755 A JPH10179755 A JP H10179755A
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JP
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balloon
blood
blood flow
stenosis
dilation
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Application number
JP8343853A
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Inventor
Takehisa Matsuda
武久 松田
Nobumasa Tsutsui
宣政 筒井
Takashi Arai
崇 荒井
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BUAAYU KK
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BUAAYU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 拡張処置が完了した後、バルーンを移動させ
ることなく投薬処置を実施可能なインフュージョンカテ
ーテルを提供すること。また、そのインフュージョンカ
テーテルの血液流出口から流出する血液の量を従来より
増大させること。 【解決手段】 インフュージョンカテーテル1は、狭窄
部拡張用バルーン5を拡張して狭窄部に対する拡張処置
を施すことができ、その後、狭窄部拡張用バルーン5収
縮させる一方、血流遮断用バルーン6を拡張して血流を
遮断し、薬剤放出口23から薬剤を放出して、狭窄部拡
張用バルーン5の外周に薬剤を滞留させて投薬処置を施
すことができる。拡張処置および投薬処置の間は、血液
流入口29から流入した血液を血液流通路を介して血液
流出口25から流出させて血流を維持できる。血流遮断
用バルーン6は狭窄部拡張用バルーン5よりも短く、そ
の分上記血液流通路も短いので、血液流出口から流出す
る血液の量は増大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管内の局所に薬
剤を投与するのに用いられるインフュージョンカテーテ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、本願出願人は、特願平7−278
992号において、血管の狭窄部に対する拡張処置を施
すことができ、しかも、その拡張処置を施した箇所に対
して薬剤を投与可能で、これら一連の処置を行っている
間も、狭窄部の前後における血流を確保することのでき
るインフュージョンカテーテルを提案している。
【0003】このインフュージョンカテーテルは、図4
(a)〜同図(c)に例示するように、内部の液体を排
出させると収縮して血管の内径よりも細くなる一方、内
部へ液体を供給すると拡張して外周が血管の内壁に密接
するバルーン90と、バルーン90の配設位置よりも遠
位端側に設けられ、カテーテルシャフト91の内部に形
成された薬剤供給路(図示略)を介して供給される薬剤
を、血管内へ放出可能な薬剤放出口92と、バルーン9
0の配設位置よりも近位端側に血液流入口94、薬剤放
出口92よりも更に遠位端側に血液流出口96を有し、
これら血液流入口94と血液流出口96を連通させる形
でカテーテルシャフト91の内部に形成され、血液流入
口94から流入した血液を血液流出口96から流出させ
る血液流通路(図示略)とを備えたものである。
【0004】このようなインフュージョンカテーテルに
よれば、図4(a)に示すように、バルーン90を収縮
させた状態で血管の狭窄部Aに到達させ、バルーン90
の内部に拡張液を注入して、図4(b)に示すようにバ
ルーン90を拡張させることにより、狭窄部Aに対する
拡張処置を施すことができ、また、拡張処置が完了した
ら、バルーン90を一旦収縮させてバルーン90を僅か
に移動させ、図4(c)に示すように、再びバルーン9
0を拡張させた上で、薬剤放出口92から狭窄部A付近
に薬剤を放出することにより、薬剤放出口92と血液流
出口96との間の領域に薬剤を滞留させて、狭窄部Aに
対する投薬処置を施すことができ、しかも、これら拡張
処置および投薬処置を行っている間は、バルーン90に
よって血管が閉塞されるものの、血液流入口94から流
入する血液が血液流出口96から流出するため、狭窄部
Aの前後における血流を維持することができた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記イ
ンフュージョンカテーテルには、以下に述べるとおり、
未だ改良の余地が残されていた。上記インフュージョン
カテーテルは、上述の通り、拡張処置が完了した後、バ
ルーン90を僅かに移動させた上で投薬処置を行わなけ
ればならないが、手作業によってバルーン90を最適な
位置まで移動させることは必ずしも容易ではなく、イン
フュージョンカテーテルの移動に手間取っているような
ことがあると、その分だけ患者にかかる負担が増大する
という問題があった。
【0006】また、上記インフュージョンカテーテルで
は、血液流入口94から血液流出口96に至る血液流通
路が長くなるほど、その内部における血液の流れが悪く
なる傾向があるため、血液流通路を少しでも短くする方
が、血液流出口96側から流出する血液の量が増大し、
狭窄部Aよりも末梢側の血管へ十分な血液を供給できる
ものと考えられる。しかし、実際は、バルーン90の長
さが、拡張処置を施すのに必要な長さに設定され、しか
も、バルーン90の遠位端から血液流出口96までの長
さが、投薬処置を施すのに必要な長さに設定されるた
め、上記インフュージョンカテーテルと同様の構造のま
までは、これらの長さの合計より血液流通路を短くする
ことができず、血液流出口96側から流出する血液の量
の増大を図ることは困難であった。逆に言えば、上記イ
ンフュージョンカテーテルにおいて、仮に血液流通路を
短くするとすれば、バルーン90の長さ、あるいはバル
ーン90の遠位端から血液流出口96までの長さのいず
れか一方または両方を、ある程度短くせざるを得ないた
め、拡張処置または投薬処置を実施可能な長さが短くな
るという弊害があった。
【0007】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、その第1の目的は、拡張処置が完了し
た後、バルーンを移動させることなく投薬処置を実施可
能なインフュージョンカテーテルを提供することにあ
る。また、第2の目的は、拡張処置および投薬処置を実
施するのに必要な長さを従来と同様に確保しても、血液
流通路の長さが短くなり、血液流出口から流出する血液
の量を従来より増大させることができるインフュージョ
ンカテーテルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段、および発明の効果】ま
ず、上述の第1の目的を達成するために、請求項1記載
のインフュージョンカテーテルは、内部の流体を排出さ
せると収縮して血管の内径よりも細くなる一方、内部へ
流体を供給すると拡張して外周が血管内の狭窄部を押圧
する狭窄部拡張用バルーンと、該狭窄部拡張用バルーン
よりも近位端側に配設され、内部の流体を排出させると
収縮して血管の内径よりも細くなる一方、内部へ流体を
供給すると拡張して外周が血管の内壁に密接する血流遮
断用バルーンと、前記狭窄部拡張用バルーンと血流遮断
用バルーンの間に設けられ、薬剤供給路を介して供給さ
れる薬剤を血管内へ放出可能な薬剤放出口と、前記血流
遮断用バルーンの配設位置よりも近位端側に第1開口、
前記狭窄部拡張用バルーンよりも遠位端側に第2開口を
有し、いずれか一方の開口から流入した血液を他方の開
口から流出させる血液流通路とを備えたことを特徴とす
る。
【0009】このように構成されたインフュージョンカ
テーテルによれば、狭窄部拡張用バルーンを狭窄部に配
置して、同バルーン内部に流体を供給することにより、
狭窄部拡張用バルーンを拡張させて、狭窄部に対する拡
張処置を施すことができる。また、拡張処置を施した後
は、狭窄部拡張用バルーン内部から流体を排出させるこ
とにより、狭窄部拡張用バルーンを収縮させる一方、血
流遮断用バルーン内部に流体を供給することにより、血
流遮断用バルーンを拡張させて血管を閉塞し、その上
で、薬剤放出口から薬剤を放出することにより、血流遮
断用バルーンと血液流通路の第2開口の間の領域に薬剤
を滞留させて、狭窄部に対する投薬処置を施すことがで
きる。特に、本インフュージョンカテーテルにおいて
は、狭窄部拡張用バルーンが血流遮断用バルーンと血液
流通路の第2開口の間に配置された位置関係にあるの
で、上記薬剤の滞留する領域は、先に拡張処置を施した
部分に一致する。したがって、投薬処置を施すに当たっ
て、インフュージョンカテーテルを移動させる必要はま
ったくない。
【0010】更に、これら拡張処置および投薬処置を行
っている間は、狭窄部拡張用バルーンまたは血流遮断用
バルーンによって血管が閉塞されるが、両バルーンの配
置位置よりも近位端側と遠位端側との間は、血液流通路
を介して連絡されるので、狭窄部の上流側から下流側へ
流れる血流が維持される。したがって、比較的長時間に
わたって拡張処置および投薬処置を施すことが可能であ
り、また、虚血に敏感な患者に対して適用することもで
きる。
【0011】ところで、上記インフュージョンカテーテ
ルにおいて、狭窄部拡張用バルーンの長さは、狭窄部の
大きさに応じて必要な長さを確保しなければならない
が、血流遮断用バルーンについては、血管を閉塞できる
だけの外径を確保できれば、長さについては特に制限さ
れない。そこで、上述の第2の目的をも達成するために
は、請求項2記載の如く、前記血流遮断用バルーンの長
さが、前記狭窄部拡張用バルーンの長さよりも短くされ
ているとよい。
【0012】このように構成されたインフュージョンカ
テーテルによれば、従来技術として示したインフュージ
ョンカテーテルに比べて、血液流通路の長さを短くする
ことができる。すなわち、従来技術として示したインフ
ュージョンカテーテルにおいて、拡張に用いるバルーン
の長さと薬剤を滞留させる領域の長さは、いずれも狭窄
部の大きさを基準に確保されるので、略同一寸法にして
おくのが最も効果的であり、その場合、バルーンの長さ
と薬剤を滞留させる領域の長さの合計は、バルーンの長
さの約2倍となる。したがって、血液流通路の長さは、
少なくともバルーンの長さの約2倍を超える長さとな
る。一方、請求項2記載のインフュージョンカテーテル
は、狭窄部拡張用バルーンについて必要な長さを確保す
れば、その外周が薬剤を滞留させる領域として使われる
ので、この部分の長さについてだけみれば、従来品の約
半分で済む。また、血流遮断用バルーンが新たに必要と
なるが、これは狭窄部拡張用バルーンよりも短くするこ
とができる。
【0013】したがって、血流遮断用バルーンの長さ
を、狭窄部拡張用バルーンよりも短くした分だけ、血液
流通路の長さは短くなって、血液流通路内を血液がより
流れやすくなり、この結果、血液流出口となる開口から
流出する血液の量が増大し、狭窄部よりも末梢側の血管
へ従来よりも多くの血液を供給できるようになる。
【0014】更に、従来技術として示したインフュージ
ョンカテーテルにおいては、単独のバルーンで狭窄部に
対する拡張と血流の遮断とを行っていたため、バルーン
を構成する膜の硬さを、狭窄部に対する拡張性に優れた
比較的硬い膜にすると血流の遮断を行う際に血管壁を傷
つける恐れがある一方、血管壁を傷つけにくい比較的柔
らかい膜にすると狭窄部に対する押圧力が弱まってしま
う恐れがあり、これら2つの問題がいずれも顕著に現れ
ないように、程々の硬さを有する膜としなければならな
かった。
【0015】これに対し、本発明のインフュージョンカ
テーテルは、狭窄部拡張用バルーンと血流遮断用バルー
ンを個別に備えているので、請求項3記載のように、前
記血流遮断用バルーンが、前記狭窄部拡張用バルーンよ
りも柔軟性の高い膜で形成されている構造を採用するこ
とができる。
【0016】このように構成すれば、各バルーンでそれ
ぞれの機能を実現するのに最適な硬さの膜を選択できる
ので、各バルーンに用いる材料や膜厚についてそれぞれ
自由度が高くなり、狭窄部拡張用バルーンは、従来品よ
りも狭窄部に対する拡張性に優れたものとすることがで
き、しかも、血流遮断用バルーンは、従来品よりも血管
壁を傷つけにくいものとすることができる。
【0017】なお、狭窄部拡張用バルーンおよび血流遮
断用バルーンは、それぞれの機能を満足すれば、特にそ
の材料については限定されないが、具体的な材料につい
て例示すれば、狭窄部拡張用バルーンについては、ポリ
エチレン、ナイロン、PETなどが好適であり、血流遮
断用バルーンについては、ポリウレタン、ラテックス、
ポリエチレン、ナイロンなどが好適である。また、各バ
ルーンの膜厚についても、材質との兼ね合いがあるので
一概には特定できないが、同種の材質であれば薄い膜に
する方が柔軟性は高くなる。この他にも、膜を形成する
樹脂材料の重合度を調整することによっても、膜の硬さ
を変えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
一例を挙げて説明する。図1に示す通り、インフュージ
ョンカテーテル1は、長尺で柔軟に湾曲可能なカテーテ
ルシャフト3と、カテーテルシャフト3の遠位端側でカ
テーテルシャフト3の外周面に配設された狭窄部拡張用
バルーン5と、同じくカテーテルシャフト3の遠位端側
で狭窄部拡張用バルーン5よりも近位端側においてカテ
ーテルシャフト3の外周面に配設された血流遮断用バル
ーン6と、カテーテルシャフト3の近位端側に配設され
たコネクタ7とを備え、コネクタ7には、第1拡張液供
給ポート9、薬剤供給ポート11、ガイドワイヤポート
13、および第2拡張液供給ポート14が設けられてい
る。
【0019】これらの内、カテーテルシャフト3の内部
には、図2に示すように、互いに連通することなく並列
に形成された第1〜第4のルーメン15、16、17、
19を備えている。なお、図2では、便宜的に4つのル
ーメンを同一断面内に表してあるが、実際は、カテーテ
ルシャフト3の外径が最小となるように4つのルーメン
は最密配置される。
【0020】上記第1ルーメン15は、一端が第1拡張
液供給ポート9(図1参照)に連通すると共に、他端が
狭窄部拡張用バルーン5の内部に開口する第1バルーン
ポート21に連通しており、第1拡張液供給ポート9か
ら供給される拡張液を狭窄部拡張用バルーン5の内部へ
と導くことができる。
【0021】また、上記第2ルーメン16は、一端が第
2拡張液供給ポート14(図1参照)に連通すると共
に、他端が血流遮断用バルーン6の内部に開口する第2
バルーンポート22に連通しており、第2拡張液供給ポ
ート14から供給される拡張液を血流遮断用バルーン6
の内部へと導くことができる。
【0022】また、上記第3ルーメン17は、一端が薬
剤供給ポート11(図1参照)に連通すると共に、他端
が狭窄部拡張用バルーン5と血流遮断用バルーン6の間
に設けられた薬剤放出口23に連通しており、薬剤供給
ポート11から注入される薬剤を導いて薬剤放出口23
から放出することができる。
【0023】また、上記第4ルーメン19は、一端がガ
イドワイヤポート13(図1参照)に連通すると共に、
他端がカテーテルシャフト3の先端(最遠位端)に形成
された血液流出口25に連通し、内部にガイドワイヤ2
7を挿通することができ、しかも、カテーテルシャフト
3側面の血流遮断用バルーン6の配設位置より近位端側
には、第4ルーメン19に連通する複数の血液流入口2
9が形成され、第4ルーメン19は、血液流入口29流
入した血液を血液流出口25へと導く血液流通路となっ
ている。
【0024】なお、狭窄部拡張用バルーン5の内部に
は、X線により狭窄部拡張用バルーン5の位置を確認す
るため、金属製のマーカー31が設けられている。次
に、上記インフュージョンカテーテル1の使用方法につ
いて説明する。まず、第1拡張液供給ポート9を介して
狭窄部拡張用バルーン5の内部を陰圧にして、あらかじ
め狭窄部拡張用バルーン5を収縮させ、また、第2拡張
液供給ポート14を介して血流遮断用バルーン6の内部
を陰圧にして、あらかじめ血流遮断用バルーン6を収縮
させておく。また、先にガイドカテーテル(図示略)を
血管内へ挿入して、拡張すべき狭窄部の手前側までガイ
ドカテーテルの先端を誘導して留置し、ガイドワイヤを
挿入したインフュージョンカテーテル1をガイドカテー
テルより挿入する。そして、ガイドワイヤを先行させて
狭窄部を通過させ、インフュージョンカテーテル1をガ
イドワイヤに沿って前進させ、図3(a)に示すよう
に、狭窄部拡張用バルーン5を狭窄部Aに到達させる。
なお、狭窄部拡張用バルーン5が所期の位置に到達した
か否かは、X線によりマーカー31の位置を確認するこ
とによって判断する。
【0025】次に、狭窄部拡張用バルーン5が狭窄部A
に到達したら、第1拡張液供給ポート9から拡張液を注
入する。これにより、図3(b)に示すように、狭窄部
拡張用バルーン5が拡張して狭窄部Aが拡張される。こ
の時、狭窄部拡張用バルーン5によって血管は閉塞され
るが、血液は、血液流入口29から第4ルーメン19に
流入して、血液流出口25から流出するので、血流が維
持される。したがって、比較的長時間にわたってでも拡
張処置を施すことができ、また、虚血に敏感な患者に対
して適用することもできる。
【0026】次に、拡張処置が完了したら、第1拡張液
供給ポート9から拡張液を吸引し、その一方で、第2拡
張液供給ポート14から拡張液を注入する。これによ
り、図3(c)に示すように、狭窄部拡張用バルーン5
は収縮し、血流遮断用バルーン6が拡張して血管が閉塞
される。この状態において、薬剤供給ポート11から薬
剤を注入すると、薬剤放出口23から狭窄部A付近に薬
剤が放出され、血流遮断用バルーン6より遠位端側の血
管内には薬剤が満たされる(図示点描部)。この時も、
第4ルーメン19が血液流通路となって血流が維持され
るが、血液流出口25と血流遮断用バルーン6の間では
血管内に薬剤が滞留するため、血流を維持しながらも、
狭窄部Aに対しては比較的高濃度の薬剤を投与すること
ができる。
【0027】また特に、インフュージョンカテーテル1
は、狭窄部拡張用バルーン5の外周に薬剤を滞留させる
構造としてあり、かつ血流遮断用バルーン6の長さが狭
窄部拡張用バルーン5よりも短いため、従来技術として
示したインフュージョンカテーテルに比べ、血液流入口
29から血液流出口25に至る血液流通路の長さが短
い。したがって、血液流通路内を血液がより流れやすく
なり、この結果、血液流出口となる開口から流出する血
液の量が増大し、狭窄部よりも末梢側の血管へ従来より
も多くの血液を供給できる。
【0028】更に、狭窄部拡張用バルーン5は、比較的
硬い膜によって形成されているため、従来品よりも狭窄
部に対する拡張性に優れ、一方、血流遮断用バルーン6
は、比較的柔らかい膜によって形成されているため、従
来品よりも血管壁を傷つけにくい。
【0029】以上説明したように、このインフュージョ
ンカテーテル1を使えば、目的とする狭窄部に対しての
み拡張処置を施すことができ、しかも、バルーンの位置
を移動させることなく、引き続いて比較的高濃度の薬剤
を投与することができる。したがって、必要以上に血管
壁を傷つけたりすることがなく、また、拡張処置および
投薬処置を施すに当たって、複数種のカテーテルを交換
するといった面倒な作業が不要となる。
【0030】また、拡張処置および投薬処置の実施中
に、血管の末梢側へ従来品以上に多くの血液が供給され
るので、比較的長時間にわたって拡張処置および投薬処
置を施すことが可能であり、また、虚血に敏感な患者に
対して適用することもできる。以上、本発明の実施形態
について説明したが、本発明の実施形態については上記
のもの以外にも種々考えられ、本発明の具体的な形態が
上記一実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインフュージョンカテーテルを示す
側面図である。
【図2】 本発明のインフュージョンカテーテルのバル
ーン付近の部分断面図である。
【図3】 本発明のインフュージョンカテーテルの使用
方法を示す模式図である。
【図4】 従来のインフュージョンカテーテルの使用方
法を示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・インフュージョンカテーテル、3・・・カテー
テルシャフト、5・・・狭窄部拡張用バルーン、6・・
・血流遮断用バルーン、7・・・コネクタ、9・・・第
1拡張液供給ポート、11・・・薬剤供給ポート、13
・・・ガイドワイヤポート、14・・・第2拡張液供給
ポート、15・・・第1ルーメン、16・・・第2ルー
メン、17・・・第3ルーメン、19・・・第4ルーメ
ン、21・・・第1バルーンポート、22・・・第2バ
ルーンポート、23・・・薬剤放出口、25・・・血液
流出口、27・・・ガイドワイヤ、29・・・血液流入
口、31・・・マーカー。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部の流体を排出させると収縮して血管
    の内径よりも細くなる一方、内部へ流体を供給すると拡
    張して外周が血管内の狭窄部を押圧する狭窄部拡張用バ
    ルーンと、 該狭窄部拡張用バルーンよりも近位端側に配設され、内
    部の流体を排出させると収縮して血管の内径よりも細く
    なる一方、内部へ流体を供給すると拡張して外周が血管
    の内壁に密接する血流遮断用バルーンと、 前記狭窄部拡張用バルーンと血流遮断用バルーンの間に
    設けられ、薬剤供給路を介して供給される薬剤を血管内
    へ放出可能な薬剤放出口と、 前記血流遮断用バルーンの配設位置よりも近位端側に第
    1開口、前記狭窄部拡張用バルーンよりも遠位端側に第
    2開口を有し、いずれか一方の開口から流入した血液を
    他方の開口から流出させる血液流通路とを備えたことを
    特徴とするインフュージョンカテーテル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインフュージョンカテー
    テルにおいて、 前記血流遮断用バルーンの長さが、前記狭窄部拡張用バ
    ルーンの長さよりも短くされていることを特徴とするイ
    ンフュージョンカテーテル。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のインフュ
    ージョンカテーテルにおいて、 前記血流遮断用バルーンが、前記狭窄部拡張用バルーン
    よりも柔軟性の高い膜で形成されていることを特徴とす
    るインフュージョンカテーテル。
JP8343853A 1996-12-24 1996-12-24 インフュージョンカテーテル Pending JPH10179755A (ja)

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