JPH10177016A - 脱脂液中の有機物質濃度の管理方法 - Google Patents

脱脂液中の有機物質濃度の管理方法

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JPH10177016A
JPH10177016A JP8338551A JP33855196A JPH10177016A JP H10177016 A JPH10177016 A JP H10177016A JP 8338551 A JP8338551 A JP 8338551A JP 33855196 A JP33855196 A JP 33855196A JP H10177016 A JPH10177016 A JP H10177016A
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degreasing
degreasing solution
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JP8338551A
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Shinichiro Asai
信一朗 浅井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱脂液中の有機物質を安全、迅速かつ正確に
分析・管理する。 【解決手段】 鉱油および動植物油脂類を含む脱脂液
に、三価以上の原子価を持つ金属と塩素との化合物およ
び該金属と同種又は別種の三価以上の原子価を持つ金属
の硫酸塩を主成分とする分散剤を添加することにより、
懸濁物質が均一に分散した試料を得、これを燃焼酸化方
式の全有機炭素分析計による分析に供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱脂液中の有機物
質濃度の管理方法に関する。より詳しく述べるならば、
本発明は、ビルダー、界面活性剤及びキレート剤を主成
分とする脱脂剤中の有機物質と、ラインで脱脂処理を行
うことによって脱脂液中に持ち込まれる鉱油および動植
物油脂類といった油分とを含む脱脂液中の全有機炭素濃
度を迅速、正確、かつ低コストで測定することにより、
脱脂液の老化の程度を迅速に把握することを目的とする
脱脂液中の有機物質濃度の管理方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、脱脂液中の有機物質の濃度はJI
S K0102に規定されている四塩化炭素抽出法ある
いはヘキサン抽出法を用いて管理されていた。これらの
濃度管理法について以下に説明する。
【0003】四塩化炭素抽出法は、塩酸を用いて脱脂液
を酸性とした後、四塩化炭素による抽出操作を行うこと
により、脱脂液中の炭化水素、炭化水素誘導体、動植物
油脂類および脂肪酸を抽出し、抽出操作後に約80℃で
四塩化炭素のみを揮散させ、残留した有機物質の重量を
測定する方法である。四塩化炭素に抽出される有機物質
の多くは油分と界面活性剤であるので、この濃度の推移
を見ることにより、例えば、自動車生産ラインで用いて
いる脱脂液の老化の程度が推定できるので脱脂液の更新
時期を決めることもできる。したがって、一般に脱脂液
中の有機物質濃度の管理方法として広く用いられてい
る。
【0004】次にヘキサン抽出法は、微酸性とした脱脂
液をヘキサン(n−ヘキサン)を用いて抽出するもので
あって、抽出後、約80℃でヘキサンのみを揮散させた
ときに残留する有機物質量を測定する方法である。この
方法も四塩化炭素抽出法と同様にラインで脱脂液の老化
や更新時期の目安にすることができる。
【0005】しかしながら、これらの脱脂液中の有機物
質濃度の管理方法には以下の(1)〜(6)に示すよう
な問題点がある。 (1)有機物質の濃度を分析する際に多量の有機溶剤を
用いるため、作業環境が悪く、廃液の処理にも問題があ
る。 (2)現在、地球環境対策による有機溶剤の製造規制が
あり、四塩化炭素の多量入手が困難である。 (3)抽出操作、蒸留操作が煩雑であり、分析に1サン
プルあたり約2時間を要し、かなりコスト高である。 (4)分析作業者の技術習得度の差による分析の誤差が
大きい。 (5)蒸留操作時に、脱脂液中の低揮発成分が揮散する
ことがあり、誤差を生じやすい。 (6)抽出されにくい有機物質が試料溶液中に存在する
と、抽出されずに誤差となる可能性がある。
【0006】したがって、従来のこれらの抽出法による
脱脂液中の有機物質濃度の管理方法は、分析精度が低
く、分析時間および分析コストがかかり、作業環境にも
問題があるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
抱える上記問題点を解決するためになされたものであ
り、ビルダー、界面活性剤及びキレート剤を主成分とす
る脱脂剤中の有機物質と脱脂液中に持ち込まれる油分と
を含む脱脂液中の有機物質の濃度を迅速、正確かつ低コ
ストで分析定量する、脱脂液中の有機物質濃度の管理方
法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決する手段について鋭意検討を行った結果、三価以
上の原子価を持つ金属と塩素との化合物および該金属と
同種又は別種の三価以上の原子価を持つ金属の硫酸塩を
主成分とする分散剤を鉱油および動植物油脂類を含む脱
脂液に添加することで試料溶液中の懸濁物質を均一に分
散でき、かつ、燃焼酸化方式の全有機炭素分析計を用い
ることで脱脂液中の有機物質を迅速かつ正確に分析する
ことができるということを新たに見いだし、本発明を完
成するに至ったのである。
【0009】すなわち、本発明の脱脂液中の有機物質濃
度の管理方法は、(a)ビルダー、界面活性剤及びキレ
ート化合物を主成分とする脱脂剤と油分とを含む脱脂液
に、脱脂液を均一化するのに充分な量の三価以上の原子
価を持つ金属と塩素との化合物及び該金属と同種又は別
種の三価以上の原子価を持つ金属の硫酸塩を添加して混
合物を調製する工程、(b)該混合物を撹拌して各成分
が均一に分散した試料を調製する工程、及び(c)該試
料を燃焼酸化炉内に導入して燃焼酸化させ、試料中の有
機物質をすべて酸化した後、発生する二酸化炭素をキャ
リアガスと共に赤外線ガス検出器に導いて試料溶液中の
全有機炭素を分析する分析計を用いることにより、脱脂
液中の有機物質の濃度を定量する工程、を含む脱脂液中
の有機物質濃度の管理方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の脱脂液中の有機物
質濃度の管理方法について詳細に説明する。本発明の管
理方法が適用できる脱脂液は、ビルダー、界面活性剤及
びキレート剤を主成分とする脱脂剤と油分とを含むもの
である。ビルダーと呼ばれる酸性又はアルカリ性の無機
物質には、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウムおよび
硫酸などがある。脱脂剤には、界面活性剤として陽イオ
ン界面活性剤、陰イオン界面活性剤あるいは非イオン界
面活性剤も適量添加されている。キレート剤とは金属と
のキレート効果を有する無機物質あるいは有機物質をい
い、例えばEDTA、クエン酸、ヘプトグルコン酸、酒
石酸などが挙げられる。
【0011】脱脂液とは、自動車、電機、鉄鋼等の生産
ラインにおける脱脂処理に使用される液をいう。脱脂処
理を行うと、脱脂液には鉱油や動植物油脂類といった有
機物質が混入してくる。混入するこれらの有機物質(以
下本願明細書においては油分と呼ぶ)は、くりかえし使
用される脱脂液の脱脂性能に大きな影響を与える。この
ため、脱脂液中の油分濃度を一定範囲内に制御・管理す
ることはきわめて重要である。通常、脱脂液中の油分濃
度は主として四塩化炭素抽出およびヘキサン抽出法で分
析されている。
【0012】本発明の方法により分析可能な脱脂液の油
分濃度の上限下限は特にない。現在利用できる分析機器
の性能等を考慮すれば、脱脂液の油分濃度が50g/L
以下の場合、特に10g/L以下の場合には分析が比較
的容易であるとは言えるが、脱脂液の油分濃度が高すぎ
たり低すぎたりする場合には適宜希釈又は濃縮して分析
にかければよいからである。
【0013】必要により、脱脂液を分析前に水で希釈し
てもよい。その場合、希釈率に特に制限はないが、5〜
50倍に希釈するのが好ましい。希釈率が5倍未満では
試料中の油分濃度が高すぎて定量できないことがあり、
逆に50倍より希釈率を高くすると濃度が低すぎて分析
誤差を生じることがあるからである。
【0014】本発明において最も重要な点は脱脂液中に
分散剤を加えて沈降又は浮上している油分を脱脂液中に
均一に分散させることである。本発明で適用する分散剤
は、三価以上の原子価を持つ金属と塩素との化合物
(イ)及び(イ)に含まれる金属と同種又は別種の三価
以上の原子価を持つ金属の硫酸塩(ロ)の組み合わせで
ある。(イ)及び(ロ)のいずれか一方又は両方を含ま
ない分散剤では、有機物質への吸着効果が低いため、油
が均一に分散されない。(イ)及び(ロ)の三価以上の
原子価を持つ金属としてはアルミニウム、チタン、タン
グステン等が好ましく、中でもアルミニウムが最も好ま
しい。三価以上の原子価を持つ金属と塩素との化合物
(イ)には、金属塩化物のほかポリ塩化アルミニウムも
含まれる。(イ)と(ロ)の混合比は特に限定されない
が、好ましくは重量比で(イ):(ロ)=1:20〜
1:1の範囲内である。この範囲外では油が均一に分散
しないことがある。上記分散剤は、脱脂液を均一化する
のに充分な量使用すればよい。この量は脱脂液中の成分
組成等に依存するが、当業者であれば簡単な予備実験を
行うことにより容易に決定することができるはずであ
る。一例を挙げれば、水で希釈した脱脂液50mLに対
して分散剤として(イ)成分10〜100g/Lと
(ロ)成分100〜200g/Lとを含む水溶液を1〜
10mL添加するのである。この場合、1mL未満では
分散が不十分なことがあり、10mLを超えると分散剤
の凝集効果による油分の凝集沈殿で分散効果が減少する
ことがある。言うまでもないことであるが、本発明の分
散剤中には微量のNa、K、Fe、Ca、Mg等が含ま
れていてもよい。
【0015】次に、このようにして得られた混合物を撹
拌して各成分が均一に分散した試料とする。撹拌方法に
は特に制限はない。より分散性を上げるためには、ホモ
ジナイザーを用いて撹拌することが好ましい。ホモジナ
イザーを用いる場合には、例えば、5,000rpmで
5分間ほど撹拌を行うとよい。
【0016】このようにして均一に分散した試料を燃焼
酸化炉内に導入して燃焼酸化させ、試料中の有機物質を
すべて酸化した後、発生する二酸化炭素をキャリアガス
と共に赤外線ガス検出器に導いて試料溶液中の全有機炭
素を分析する分析計(全有機炭素分析計(TOC))を
用いることにより、脱脂液中の有機物質の濃度を定量す
る。導入する試料の量には特に制限はないが、10mL
程度であることが一般である。
【0017】本発明で適用する燃焼酸化法による有機物
質濃度の管理方法は、燃焼酸化法がかなり酸化力が強い
ので、仮に脱脂液中に難分解性の有機物質が含まれる場
合でも十分酸化できる。このため脱脂試料溶液中にある
程度の懸濁物質が含まれる場合であっても、均一に分散
していれば分析が可能となる。試料溶液中の有機物質を
二酸化炭素の形に酸化した後、キャリアガスと共に赤外
線ガス検出器に導くことにより試料溶液中の全有機炭素
濃度を分析することができるのである。なお、ブランク
として油分が全く含まれていないような新建浴の脱脂液
中に含まれる有機物(キレート剤や界面活性剤)をあら
かじめ定量分析しておくことにより、油分濃度のみを求
めることもできるので、ライン管理する上で有効とな
る。
【0018】なお、本発明で使用する分散剤の効果につ
いては理論的な解明は未だなされていないが、基本的に
は、分散剤の成分が有機懸濁物質に吸着することで溶液
中に分散されていると考えられる。
【0019】このようにして得られた脱脂液中の有機物
質の濃度に基づき、脱脂液の老化の程度を推定しその更
新時期を決めることもできる。脱脂液中の有機物質濃度
の管理上の上限値は生産物に要求される脱脂水準により
様々であるから、当業者は目的に応じて適切な基準値を
設定すればよい。一般には10g/Lを上限値として管
理している場合が多いが、例えば自動車生産ラインのよ
うに管理の厳しいところでは4g/Lを上限値として管
理している。
【0020】本発明の方法は例えば以下のような手順で
実施できる。ビルダー、界面活性剤及びキレート剤を主
成分とする脱脂剤と50g/L以下の油分とを含む脱脂
液を水で5〜50倍に希釈する。希釈した脱脂液50m
Lに対して、分散剤として三価以上の原子価を持つ金属
と塩素との化合物(濃度:10〜100g/L)と該金
属と同種又は別種の三価以上の原子価を持つ金属の硫酸
塩(濃度:100〜200g/L)とを含有する水溶液
を1〜10mL添加する。こうして得られた混合物をホ
モジナイザーで撹拌分散させ、各成分が均一に分散した
試料を調製する。この試料10mLを全有機炭素分析計
(TOC)を用いて分析し、脱脂液中の有機物質の濃度
を定量する。前記有機物質の濃度は0.5〜10,00
0mg/Lの範囲であるのが好ましい。また、前記三価
以上の原子価を持つ金属はアルミニウムが好ましい。
【0021】
【実施例】次に本発明の実施例と比較例を共に挙げて、
より具体的に説明する。 実施例、比較例 日本パーカライジング(株)製の鋼板用脱脂剤(登録商
標:ファインクリーナー4460、A剤16g/L、B
剤12g/L)溶液1L中に、成分組成の異なるパーカ
ー興産(株)製の防錆油(登録商標:ノックスラスト5
50KH、ノックスラスト4678)を0〜10g/L
まで段階的に添加し、ホモジナイザーを用いて物理的な
攪拌を行い、防錆油を十分に脱脂液に乳化させた後、こ
の脱脂液から正確に1mlを採取した。採取した脱脂液
に、脱イオン水を小量添加し、さらに分散剤として塩化
アルミニウムを95g/Lの濃度で、硫酸アルミニウム
を185g/Lの濃度で、それぞれ含有する水溶液を1
mL添加して、ホモジナイザーで攪拌分散させた後、脱
イオン水を用いて全量を50mLとした。このようにし
て得られた試料の全有機炭素濃度を島津製作所製の全有
機炭素分析計TOC−5000Aを用いて測定した。ま
た、比較として従来法である四塩化炭素抽出法による分
析を同じ試料で実施した。その結果を図1、2に示し
た。図1は、脱脂液「ファインクリーナー4460」に
防錆油「ノックスラスト550KH」又は「ノックスラ
スト4678」を添加して得られた試料中の油分濃度を
TOC分析計によって分析した結果を示したものであ
る。図2は、四塩化炭素抽出法による同試料の油分濃度
分析結果を示したものである。図1の結果より明らかな
ように、本発明の脱脂液中の有機物質の管理方法を用い
ると、添加された防錆油の種類に関係無く、理論量とも
かなり近い値となり、添加量に対して良好な相関が確認
された。一方、図2および表2に示した従来法である四
塩化炭素抽出法では、防錆油の種類によっては防錆油添
加量に対してかなり抽出量が少なくなることが確認され
た。これは四塩化炭素抽出法では、抽出操作による損失
および四塩化炭素の蒸留操作時に低揮発成分が揮散する
ことによる損失等により分析精度が低下したものと考え
られる。TOC法では、全有機炭素量を分析している
が、従来法での分析誤差を考慮すると全有機炭素濃度を
油分濃度とみなして表示しても脱脂液のライン管理方法
としては十分である。生産ラインに持ち込まれる油分の
種類が既知の場合には、全有機炭素濃度と油分量の関係
から、係数を乗じて補正することも可能である。
【0022】また、表1は、脱脂液「ファインクリーナ
ー4460」に防錆油「ノックスラスト550KH」又
は「ノックスラスト4678」を添加して得られた試料
中の油分濃度をTOC分析計によって繰り返し分析した
結果を示したものである。表1に示されるように本発明
の管理方法を用いる場合の分析精度は、変動係数として
5%以下とかなり低いので、十分な分析精度が得られる
ことがわかる。表2は、脱脂液「ファインクリーナー4
460」に防錆油「ノックスラスト550KH」又は
「ノックスラスト4678」を添加して得られた試料中
の油分濃度を四塩化炭素抽出法によって分析した結果を
示したものである。一方、従来法では、変動係数は10
%以上でありばらつきが大きかった。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】従来法では、一試料につき分析時間に約
2時間要していたが、本発明による管理法では、一試料
につき約20分で分析を行うことが可能となり、かなり
分析時間が短縮でき、より多くの試料に対応する事が可
能となった。また、試料を希釈し、分散剤を添加して測
定するだけなので、分析に要する時間も短く、また方法
が単純なため特別な知識や技術も必要としないという長
所を有する。また燃焼酸化法による全有機炭素分析計
は、装置管理が容易であり、従来法では、多量の有機溶
剤を使用していたが、本発明の管理方法ではこれも不要
なため、作業環境が改善された上、廃溶剤の処理も不要
になった。以上のことから、全有機炭素分析計を用いた
本発明の管理方法は、コストの大幅な低減が可能とな
り、脱脂処理工程のある自動車、鉄鋼、電気および塑性
加工といったほとんどの生産ラインに適用できるので、
その実用上の価値は大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】脱脂液に防錆油を添加して得られた試料中の油
分濃度をTOC分析計によって分析した結果を示したも
のである。
【図2】四塩化炭素抽出法による同試料の油分濃度分析
結果を示したものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ビルダー、界面活性剤及びキレー
    ト化合物を主成分とする脱脂剤と油分とを含む脱脂液
    に、脱脂液を均一化するのに充分な量の三価以上の原子
    価を持つ金属と塩素との化合物及び該金属と同種又は別
    種の三価以上の原子価を持つ金属の硫酸塩を添加して混
    合物を調製する工程、 (b)該混合物を撹拌して各成分が均一に分散した試料
    を調製する工程、及び (c)該試料を燃焼酸化炉内に導入して燃焼酸化させ、
    試料中の有機物質をすべて酸化した後、発生する二酸化
    炭素をキャリアガスと共に赤外線ガス検出器に導いて試
    料溶液中の全有機炭素を分析する分析計を用いることに
    より、脱脂液中の有機物質の濃度を定量する工程、を含
    む脱脂液中の有機物質濃度の管理方法。
  2. 【請求項2】 前記の試料中の油分の濃度を前記分析計
    で分析可能な油分濃度の上限以下とする、請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記の工程(b)をホモジナイザーを用
    いて行う、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記三価以上の原子価を持つ金属と塩素
    との化合物が塩化アルミニウムである、請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記三価以上の原子価を持つ金属の硫酸
    塩が硫酸アルミニウムである、請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 さらに、(d)該試料中の全有機炭素の
    定量結果から算出した脱脂液中の有機物質濃度が所定の
    範囲をはずれたときに脱脂剤を更新する工程、を含む請
    求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
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