JPH10176913A - 凹凸情報検出装置 - Google Patents

凹凸情報検出装置

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JPH10176913A
JPH10176913A JP8353181A JP35318196A JPH10176913A JP H10176913 A JPH10176913 A JP H10176913A JP 8353181 A JP8353181 A JP 8353181A JP 35318196 A JP35318196 A JP 35318196A JP H10176913 A JPH10176913 A JP H10176913A
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plano
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JP8353181A
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Inventor
Satoru Moriya
哲 守屋
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系を用いた指紋検出装置において、全領
域でひずみがなく鮮明な画像が検出できる装置をより簡
単で安価な光学系で実現する。 【解決手段】 平面側1aを指5のひらの当接面とした平
凸レンズ1と、撮影レンズ2aの光軸を平凸レンズ1の光軸
1bに一致させて配置した撮像部2と、光源4と、光源4の
照射光を反射して平凸レンズ1へ入射させ、平凸レンズ1
の平面側1aで反射した後の集光光束を透過させるハーフ
ミラー3とからなり、光源4と撮影レンズ2aの入射瞳2bと
を共役位置に配置すると共に、平凸レンズ1の平面側1a
と撮像部2の撮像素子板2cの面とを共役関係にする。指
紋の凸部が水分や油分の湿潤した膜を介して平凸レンズ
1に密着するため、平凸レンズ1の平面側1aで反射した光
は指紋の画像光となってその指紋画像が撮像部2の撮像
素子板2cに結像する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は凹凸情報検出装置に
係り、指紋照合システム等に適用され、ひずみのない鮮
明な画像を得て凹凸情報を検出するための光学的改善に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化社会の発展によりコンピュ
ータ等のOA機器が広範に普及し、企業内では大量の機
密情報を格納した情報ファイルが外部に漏洩しないよう
に情報システムのセキュリティ化を図ることが重要な課
題になっており、コンピュータ・ルーム等への入退室者
を管理する方式が採用されている場合が多い。
【0003】その場合の管理システムとしては、IDカ
ードや暗証番号のデータ入力によって本人確認を行って
入退室を制限する方式が一般的であるが、終生不変で且
つ万人不同である「指紋」の照合方式が最も確実な方式で
あり、既に一部の高級なセキュリティシステムにおいて
実施されている。また、前記の指紋照合による本人確認
方式は、従来から犯罪捜査において採用されており、図
書館等での貸出し管理や銀行等でのキャッシングサービ
スにおいても暗証番号等に代わるものとして有効である
ことから、各方面において指紋照合システムの研究がな
されている。
【0004】ところで、前記の管理システム等では、入
退室者の指から指紋の画情報を検出し、予め登録されて
いる指紋の画情報と照合する手順をとるため、指紋検出
装置が不可欠である。そして、従来の指紋検出装置で一
般的に採用されている光学系の構成は図7(A)に示され
るようなものである。同図において、51はプリズム、52
は撮像部、53は光源、54はコンデンサレンズであり、プ
リズム51の斜面(反射面)51aに指55のひらを当接させて
撮像部52でその指紋画像を検出するようになっている。
【0005】具体的には、光源53からの光がプリズム51
の斜面51aに対して内部側から照射されており、その斜
面51aで反射してプリズム51から射出した光をコンデン
サレンズ54で撮像部52の撮影レンズ52aの入射瞳52bに集
光させて撮像素子板52cに結像させる。従って、その光
路において光源53と撮像部52側の入射瞳52aとは共役位
置に配置されている。その場合、指55のひらは湿分や油
分で湿潤しており、指紋の凸部がその湿分等の膜を介し
てプリズム51の斜面51aに密着するが、光源53の照射光
がその斜面51aで反射する際の反射率が指紋の凸部に対
応した線状部分では減衰し、他の領域ではほぼ全反射す
るため、撮像部52の撮像素子板52cには指紋画像が結像
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の指紋
検出装置では次のような問題点が指摘されている。 (1) 撮像部52からみるとプリズム51の斜面51aが被写体
になるが、撮影レンズ52aの光軸とプリズム51の斜面51a
が垂直でないために上下の領域は撮像素子板52cの撮像
面との間で共役関係からズレることになり、その領域の
画像が不鮮明になって全体として高精度な画像が得られ
ない。 (2) 指紋は正面からみた画像として検出されるべきであ
るが、前記のようにプリズム51の斜面51aが被写体にな
るため、図7(B)に示されるように正規の画像(図の実
線で示す画像)に対して上下方向に縮小された画像(図の
点線で示す画像)として検出される。
【0007】一方、前記の問題点に関して光源53とコン
デンサレンズ54と撮像部52の撮影レンズ52bを“あおり"
方式で配置して補正する構成が考えられるが、撮影レン
ズ52bに画角が90°を超えるような広角レンズを用い
なければならず、撮像部52が高価になると共に装置全体
の大型化を招くために実現性に欠ける。また、前記の指
紋検出装置ではプリズム51を用いているが、一般にプリ
ズムはその大きさに伴って価格が急激に増大し、指紋だ
けでなく掌紋を検出するような場合にはコスト面で採用
し難い。
【0008】そこで、本発明は、上記の各問題点に鑑
み、ひずみがなく全体として鮮明な指紋画像を検出でき
る指紋検出装置、更に一般的には湿潤した検出対象から
その凹凸情報を高精度に検出することが可能な凹凸情報
検出装置を提供することを目的として創作された。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の各発明は、内側か
ら光を照射した透明な光学要素の面に対して検出対象の
湿潤した凹凸面を当接させ、その当接面での反射光によ
る画像を構成して前記検出対象の凹凸情報を検出する凹
凸情報検出装置にあって、次のような特徴を有したもの
である。
【0010】第1の発明は、片側面を前記検出対象の当
接面とした凸レンズと、撮像光学系の光軸を前記凸レン
ズの光軸に一致させて配置した画像検出手段と、光源
と、前記凸レンズと前記画像検出手段の間に配置され、
前記光源の光を前記凸レンズへ入射させると共に、前記
凸レンズから得られる集光性光束を透過させるハーフミ
ラーとからなり、前記光源と前記画像検出手段の撮像光
学系の入射瞳とが共役位置に配置されていることを特徴
とした凹凸情報検出装置に係る。
【0011】この発明によれば、凸レンズの光軸と画像
検出手段の撮像光学系の光軸が一致しており、凸レンズ
における検出対象の当接面はその光軸と垂直になってい
る。従って、当接面と画像検出手段の結像面の間で全領
域にわたって共役関係をもたせることができ、画像検出
手段において検出対象の凹凸面を正面からみた画像を全
領域にわたって鮮明に結像させることができる。尚、こ
の発明における凸レンズは、平凸レンズ又は両凸レンズ
の何れであってもよい。
【0012】第2の発明は、透明平板と平凸レンズの間
又は2枚の平凸レンズの間に1/4波長板を介装させ、
前者の場合は前記透明平板の表面を、後者の場合は一方
の平凸レンズの表面を前記検出対象の当接面とした対象
当接部と、撮像光学系の光軸を前記対象当接部の光軸に
一致させて配置した画像検出手段と、光源と、前記対象
当接部と前記画像検出手段の間に配置され、前記光源の
光の一方の偏光成分のみを反射して前記対象当接部へ入
射させると共に、前記対象当接部から得られる前記偏光
成分と直交した偏光成分の集光性光束のみを透過させる
偏光ビームスプリッタとからなり、前記光源と前記画像
検出手段の撮像光学系の入射瞳とが共役位置に配置され
ていることを特徴とした凹凸情報検出装置に係る。
【0013】前記の第1の発明によると、光源からハー
フミラーで反射して凸レンズへ向かう光は凸レンズへ入
射すると共にその一部が凸レンズの表面で反射してハー
フミラー側へ戻り、その戻り光が画像検出手段の撮像光
学系に入射して結像画像の中心領域のコントラスト比を
悪化させる傾向がある。この発明では、偏光ビームスプ
リッタで一方の偏光成分のみを対象当接部へ入射させて
おり、その入射光は対象当接部において[1/4波長板]
→[当接面での反射]→[1/4波長板]を経て射出される
ため、対象当接部から得られる検査対象の凹凸面に対応
した画像光は入射光の偏光成分と直交した偏光成分とな
って偏光ビームスプリッタへ入射する。従って、偏光ビ
ームスプリッタによって画像光である偏光成分のみを透
過させて画像検出手段に入射させることができ、対象当
接部の入射面で反射した光が画像に影響することを防止
できる。尚、この発明においても対象当接部の凸レンズ
の光軸と画像検出手段の撮像光学系の光軸が一致してい
ると共に、検出対象の当接面が前記の光軸と垂直になっ
ているため、第1の発明と同様にひずみのない鮮明な画
像が得られる。
【0014】第3の発明は、透明平板と平凸レンズの間
又は2枚の平凸レンズの間に1/4波長板を介装させ、
前者の場合は前記透明平板の表面を、後者の場合は一方
の平凸レンズの表面を前記検出対象の当接面とした対象
当接部と、光源の光を偏光板を介して前記対象当接部に
照射する照射系と、前記対象当接部から得られる集光性
光束を前記照射系の偏光板と偏光軸が直交した偏光板を
介して受光して画像を構成する画像検出手段を有した検
出系とからなり、前記照射系の光軸と検出系の光軸が前
記対象当接部の平凸レンズの光軸に対して対称性を有す
ると共に、前記光源と前記画像検出手段の撮像光学系の
入射瞳とが共役位置に配置されていることを特徴とした
凹凸情報検出装置に係る。
【0015】この発明は、2枚の偏光板だけを用いた極
めて簡単な構成で、第2の発明と同様に対象当接部の入
射面で反射した光が画像に影響することを防止する。即
ち、照射系から対象当接部に入射する偏光成分とその入
射面で反射した偏光成分は同一の偏光成分であるが、対
象当接部から射出する画像光は前記偏光成分と直交した
偏光成分になっており、検出系の偏光板はその画像光の
偏光成分のみを透過させて画像検出手段へ入射させるた
め、対象当接部の入射面で反射した光が画像に影響する
ことを防止できる。尚、この発明では、対象当接部の光
軸に対する前記照射系の光軸と検出系の光軸のなす角度
を比較的小さく設定できる。従って、画像検出手段に特
別な撮像光学系を用いなくても対象当接部の全領域を被
写界深度内に入れることが可能であり、また画像の歪率
も小さいためにその補正も容易である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の「凹凸情報検出装
置」の各実施形態(指紋検出装置)を、図1から図6を用
いて詳細に説明する。 《実施形態1》この実施形態の光学系の構成は図1に示
される。同図において、1は平凸レンズ、2は撮像部、3
はハーフミラー、4は光源であり、平凸レンズ1の平面側
1aを指5の当接面とし、その指紋の画像を撮像部2で検出
するようになっている。
【0017】ここに、平凸レンズ1の光軸1bと撮像部2の
撮影レンズ2aの光軸は一致しており、平凸レンズ1の焦
点に撮影レンズ2aの入射瞳2bが配置されている。また、
ハーフミラー3は45°の傾斜角をなして平凸レンズ1と
撮像部2の間に配置されており、光源4はハーフミラー3
の反射面と平凸レンズ1の光軸1bとが交差する点を通っ
て前記光軸1bと垂直な線上に配置されている。
【0018】そして、光源4から射出された光はハーフ
ミラー3で反射されて平凸レンズ1に入射し、平凸レンズ
1の平面側1aで反射して集光光束となった光がハーフミ
ラー3を透過して撮像部2の入射瞳2bへ集光せしめられる
が、その光学系において、光源4と撮像部2の入射瞳2bは
共役位置に配置されており、また平凸レンズ1の平面側1
aと撮像部2の撮像素子板2cの面も共役関係を有した位置
に配置されている。
【0019】次に、この実施形態による指紋画像の検出
原理を説明する。前記の光学系において、ハーフミラー
3側から平凸レンズ1に入射した光はその凸面側1cで屈折
し、垂直入射光となって平面側1aを内側から照射する
が、平面1aにおける垂直入射光に対する反射率は約4%
程度あり、平凸レンズ1に指5のひらが当接されていない
場合には、前記比率の反射光が凸面側1cで屈折され、ハ
ーフミラー3でその50%が光源4側へ戻るが、他の50
%の光がハーフミラー3を透過して撮像部2の入射瞳2aに
集光される。一方、平凸レンズ1の平面側1aに湿分や油
分で湿潤している指5のひらが当接されている場合に
は、図7で説明したように指紋の凸部がその湿分等の膜
を介して平凸レンズ1の平面側1aに密着し、その凸部に
対応した密着領域における前記垂直入射光に対する反射
率が減衰する。従って、平凸レンズ1から反射光として
得られる集光光束は指紋画像に対応した画像光であり、
それが撮像部2の入射瞳2bに集光せしめられて撮像素子
板2cの面に結像されることになるため、撮像部2で指紋
画像を検出することができる。
【0020】ところで、この実施形態では、前記のよう
に平凸レンズ1の光軸1bと撮像部2の撮影レンズ2aの光軸
が一致しており、光源4と撮像部2の入射瞳2b、及び平凸
レンズ1の平面側1aと撮像部2の撮像素子板2cの面がそれ
ぞれ共役関係を有して配置されている。従って、平凸レ
ンズ1から得られる画像光は指5の当接領域を正面からみ
た画像に対応したものであり、撮像部2の撮像素子板2c
から検出される指紋画像には何れの方向についてもひず
みが発生しない。また、平凸レンズ1の平面側1aと撮像
部2の撮像素子板2cの面は、光軸の近傍だけでなく全領
域にわたって共役関係を有しているため、ピンボケ領域
が発生せずに指紋全体の鮮明な画像を検出できる。
【0021】《実施形態2》前記の実施形態1の説明に
おいて、平凸レンズ1の凸面側1cでの反射を問題として
いない。しかし、実際にはハーフミラー3側から入射す
る光の一部が凸面側1cで反射してハーフミラー3へ戻
り、その戻り光の一部が撮像部2の撮影レンズ2aへ入射
し、結果的に撮像部2で得られる指紋画像のコントラス
ト比を低下させるという不具合がある。特に、平凸レン
ズ1の凸面1cの光軸1bに近い領域で反射した光が大きく
影響し、指紋画像の中央領域が見づらくなる傾向があ
る。この問題について、平凸レンズ1の凸面側1cに反射
防止膜をコーティングしておく、光源4に単色光のもの
を用いる、平凸レンズ1の平面側1aに反射増加膜をコー
ティングしておく等の対策を施すことも有効であるが、
工数が増加すると共に装置の製造コストが高くなってし
まうことは避けられない。そこで、この実施形態では、
従来から光ディスクのピックアップに組み込まれている
光学系を応用して前記の問題点を解消させた指紋検出装
置を実現する。
【0022】この実施形態の光学系の構成は図2に示さ
れる。同図において、撮像部2と光源4は実施形態1の装
置と同様であるが、実施形態1における平凸レンズ1に
代えて、ガラス板11と平凸レンズ12の間に1/4波長板
13を介装させてそれらを接合した対象当接部14が用いら
れており、また実施形態1におけるハーフミラー3に代
えて、偏光ビームスプリッタ15が用いられている点に特
徴がある。そして、この装置では指5の当接面が対象当
接部14のガラス板11の表面11aとなるが、対象当接部14
内の光路中に1/4波長板13が介在する点、及びハーフ
ミラー3の面が偏光ビームスプリッタ15の偏光膜面15aに
置き換えられている点を除いて、各光学要素の配置関係
は実施形態1の装置と同様である。
【0023】この実施形態の装置によれば、光源4の光
は偏光ビームスプリッタ15の偏光膜面15aに入射する
が、その偏光膜面15aは入射面に平行な振動成分である
P偏光成分を透過させ、入射面に垂直な振動成分である
S偏光成分を反射し、反射光となったS偏光成分が対象
当接部14の平凸レンズ12に入射する。そして、平凸レン
ズ12への入射光は凸面側12aで屈折されて1/4波長板1
3に入射するが、その入射光は前記のようにS偏光成分
の直線偏光であるため、1/4波長板13を通過すること
によって円偏光に変換される。次に、1/4波長板13か
らガラス板11に入射した円偏光はガラス板11の表面11a
を内側から照射するが、指5のひらが当接されている場
合には、実施形態1に説明した原理に基づいて指紋画像
に対応した画像光となって反射し、その反射光が再び1
/4波長板13へ再入射する。但し、その場合の再入射光
はガラス板11の表面11aの内部側で反射したものである
ために前記の円偏光と逆回転の円偏光となる。従って、
1/4波長板13へ再入射した円偏光はP偏光成分に変換
されて平凸レンズ12へ入射し、平凸レンズ12の凸部12a
側で屈折された集光光束となって偏光ビームスプリッタ
15へ入射する。
【0024】ところで、偏光ビームスプリッタ15で反射
して平凸レンズ12へ入射するS偏光成分は、その一部が
平凸レンズ12の凸面12aの表面で反射し、そのまま偏光
ビームスプリッタ15へ入射する。但し、この場合の反射
は位相差を生じさせるものではないため、S偏光成分の
反射光がそのまま戻り光となる。
【0025】従って、偏光ビームスプリッタ15の偏光膜
面15aには画像光であるP偏光成分の集光光束と平凸レ
ンズ12の凸面12aの表面で反射したS偏光成分の反射光
が入射することになるが、偏光ビームスプリッタ15の偏
光膜面15aは前記のようにP偏光成分は透過させるがS
偏光成分を反射させる。従って、指紋画像の集光光束の
みが偏光膜面15aを透過し、不要な戻り光は偏光膜面15a
で反射され、その結果、前者の画像光だけが撮像部2の
撮影レンズ2aの入射瞳2bに集光せしめられて撮像素子板
2cの面に指紋画像が結像する。換言すれば、撮像素子板
2cに結像した指紋画像に対して平凸レンズ12の凸面側12
aで反射した戻り光が影響することを防止でき、実施形
態1の問題点とされた指紋画像の中央領域でコントラス
ト比が低下する不具合を解消させることが可能になる。
【0026】尚、この実施形態では偏光ビームスプリッ
タ15を用いたが、図3に示すようにそれをハーフミラー
16と2枚の偏光板17,18に置き換えて同一の機能を果た
させることも可能である。ここに、各偏光板17,18は相
互に逆の偏光軸を有したものであり、例えば、偏光板17
がP偏光成分のみを透過させるものである場合には、対
象当接部14からの画像光はS偏光成分になり、平凸レン
ズ12の凸面側12aで反射した戻り光はP偏光成分になる
ことから、偏光板18にS偏光成分のみを透過させるもの
を適用すればS偏光成分である画像光だけを撮像部2側
に集光・結像させることができ、凸面側12aで反射した戻
り光の影響を排除できる。図2で用いた偏光ビームスプ
リッタ15は光学要素として高価であり、比較的安価なハ
ーフミラー16と2枚の偏光板17,18の構成に置き換える
ことで装置のコストダウンが図れる。
【0027】《実施形態3》この実施形態の光学系の構
成は図4に示される。この実施形態においては、対象当
接部14の構成は実施形態2のものと同様であるが、ハー
フミラーや偏光ビームスプリッタを用いていないこと、
及び対象当接部14に対する光の照射系21と指紋画像の検
出系22の配置態様において基本的に異なっている。先
ず、照射系21は光源4と偏光板23とからなり、検出系22
は撮像部2と偏光板24とからなり、各系21,22の偏光板2
3,24はそれぞれの偏光軸が相互に直交した関係で配置さ
れている。そして、照射系21の光軸25と検出系22の光軸
26が対象当接部14の平凸レンズ12の光軸12bに関して対
称性を有し、また光源4と撮像部2の撮像レンズ2aの入射
瞳2bとが共役位置となるように照射系21と検出系22が配
置されており、且つ対象当接部14のガラス板11の表面11
aと撮像部2の撮像素子板2cの面の各光軸に対応した点が
共役関係を有している。尚、対象当接部14に対して照射
系21と検出系22が十分な距離を隔てて配置される場合に
は、平凸レンズ12の光軸12bに対して各系21,22の光軸2
5,26のなす角度θは十分に小さくなる。
【0028】次に、この実施形態による指紋画像の検出
原理を説明する。但し、説明の便宜上、偏光板23はS偏
光成分のみを透過させる偏光軸を有し、偏光板24はP偏
光成分のみを透過させる偏光軸を有しているものとす
る。先ず、光源4の光は偏光板23を透過してS偏光成分
のみとなり、そのS偏光成分が対象当接部14へ入射す
る。対象当接部14では実施形態2で説明した原理に基づ
いて指紋画像に対応したP偏光成分の画像光が得られ、
撮像部2の入射瞳2bへ集束する集束性光束として射出さ
れる。
【0029】前記のP偏光成分の画像光は偏光板24へ入
射するが、その偏光板は前記のようにP偏光成分を透過
させるため、画像光はそのまま撮像部2の入射瞳2bへ集
束し、撮像素子板2cに結像せしめられる。一方、対象当
接部14へ入射する照射光のS偏光成分は、その一部が平
凸レンズ12の凸面12aで反射されて偏光板24へ向かう
が、偏光板24はS偏光成分を透過させないために撮像部
2の撮影レンズ2aへ入射することはない。従って、実施
形態2の場合と同様に、平凸レンズ12の凸面12aで反射
した光が撮像部2で得られる指紋画像に影響を与えない
ようにでき、コントラスト比の低下を防止できる。
【0030】そして、この実施形態の装置で用いられて
いる光学要素は対象当接部14と2枚の偏光板23,24だけ
であり、偏光ビームスプリッタやハーフミラーを用いる
必要がなく、極めて簡単な構成に基づく安価な装置を実
現できるという利点を有している。ただ、照射系21と検
出系22の光軸25,26が対象当接部14の平凸レンズ12の光
軸12bに対して傾斜しているため、厳密には対象当接部1
4のガラス板11aの面と撮像部2の撮像素子板2cの面が全
領域で共役関係を有しておらず、撮像素子板2cに結像し
た指紋画像は光軸26の近傍領域から外れた領域でひずみ
が発生したり不鮮明になる傾向を呈する。しかし、前記
のように光軸12bに対する各光軸25,26のなす角度θは小
さくすることが可能であり、撮像部2側において対象当
接部14のガラス板11aの面全体を被写界深度内に入れる
ことは容易であり、またひずみに関してもその量は小さ
く、検出系側で光学的な補正手段を設けたり、撮像部2
側で画像の補正処理を施すことによって正規の指紋画像
に補正できる。更に、前記の角度θは、被写界深度や画
像のひずみの問題だけでなく、光源4の大きさや平凸レ
ンズ12の凸面12aの球面収差等によっても制限を受ける
が、それらの複合的条件を考慮しても適正な指紋画像が
得られる範囲で設定することができる。
【0031】《変形例》以上に説明した実施形態におい
て、実施形態1では平凸レンズ1の平面側1aを指5の当接
面としており、また実施形態2,3では対象当接部14の
ガラス板14側の表面を指5の当接面としている。即ち、
平坦な面に指5のひらを当接させて指紋画像を検出する
ようにしている。一方、この種の指紋検出装置において
も、平凸レンズ1や対象当接部14と撮像部2の間の距離を
短縮して小型化を図ることが要求される。そして、その
距離の短縮は、実施形態1,2の場合には光源4と平凸レ
ンズ1の光軸との間の距離の短縮、実施形態3の場合に
は各系21,22の間の距離の短縮にもつながり、装置の小
型化に関して相乗的な効果を有する。
【0032】その場合、平凸レンズ1や対象当接部14の
平凸レンズ12の凸面1c,12aの曲率半径を小さくして焦点
距離を短縮すればよいが、凸面1c,12aの曲率半径が小さ
くなると球面収差が大きくなり、その結果、指5の当接
面を内側から均一に照射できずに、撮像部2で得られる
指紋画像の周辺部が暗くなったり、逆に周辺部を明るく
すると中央部が暗くなったりする。
【0033】そこで、この変形例では、図5に示すよう
に、実施形態1の光学系において平凸レンズ1に代えて
当接面側31aも曲率半径が比較的大きい球面となった両
凸レンズ31を用い、光が入射・出射する側の凸面側31bの
曲率半径を小さくすることなく、画像光に係る焦点距離
を短くして装置全体の小型化を図っている。同様に、実
施形態2,3の対象当接部14に関しても、図6に示すよ
うに、ガラス板11に代えて曲率半径が比較的大きい球面
となった平凸レンズ32を適用すれば、光が入射・出射す
る側の平凸レンズ12の曲率半径を小さくせずに、焦点距
離を短くできる。従って、この変形例は、指紋画像に球
面収差による明暗ムラを生じさせないで装置の小型化を
図る上で極めて有効である。
【0034】
【発明の効果】本発明の「凹凸情報検出装置」は、以上の
構成を有していることにより、次のような効果を奏す
る。請求項1の発明は、指の指紋等の湿潤した凹凸面の
情報を、簡単で安価な光学系の構成により、全領域でひ
ずみのない鮮明な画像として正確に検出することを可能
にする。請求項2の発明は、請求項1の発明と同等の効
果を有すると共に、請求項1の発明では光源の照射光が
凸レンズへ入射する際にその入射面での反射光が画像検
出手段へ入射してコントラスト比を低下させるが、偏光
ビームスプリッタと1/4波長板による偏光成分を利用
した光学系を適用してその不具合を解消する。請求項3
の発明は、請求項2の発明における偏光ビームスプリッ
タをハーフミラーと2枚の偏光板に置き換えて同機能を
もたせ、より安価な光学系による装置を実現する。請求
項4の発明は、偏光ビームスプリッタやハーフミラーを
用いない極めて簡単な構成で請求項2の発明と同様の効
果を実現し、より安価な装置を提供する。尚、請求項1
の発明では検出対象の当接面側も凸面とした両凸レンズ
を採用し、請求項2乃至請求項4の発明では2枚の平凸
レンズの間に1/4波長板を介装した対象当接部を採用
することにより装置の小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の凹凸情報検出装置の実施形態1に係る
指紋検出装置の光学系の構成図である。
【図2】実施形態2に係る指紋検出装置の光学系の構成
図である。
【図3】実施形態2の他の構成例に係る光学系の構成図
である。
【図4】実施形態3に係る指紋検出装置の光学系の構成
図である。
【図5】実施形態1において両凸レンズを適用した場合
(変形例に対応)の光学系の構成図である。
【図6】実施形態2及び実施形態3で用いる対象当接部
を2枚の平凸レンズの間に1/4波長板を介装したもの
とした場合の構造図である。
【図7】従来技術に係る指紋検出装置の光学系の構成図
(A)、及び検出画像のひずみ状態を示す概略図(B)であ
る。
【符号の説明】
1,12,32…平凸レンズ、1a…平面側、1b,12b,25,26…光
軸、1c,12a,31b…凸面側、2,52…撮像部、2a,52b…撮影
レンズ、2b,52a…入射瞳、2c,52c…撮像素子板、3,16…
ハーフミラー、4,53…光源、5…指、11…ガラス板、11a
…表面、13…1/4波長板、14…対象当接部、15…偏光
ビームスプリッタ、15a…偏光膜面、17,18,23,24…偏光
板、21…照射系、22…検出系、31…両凸レンズ、31a…
当接面側、51…プリズム、51a…斜面、54…コンデンサ
レンズ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側から光を照射した透明な光学要素の
    面に対して検出対象の湿潤した凹凸面を当接させ、その
    当接面での反射光による画像を構成して前記検出対象の
    凹凸情報を検出する凹凸情報検出装置において、片側面
    を前記検出対象の当接面とした凸レンズと、撮像光学系
    の光軸を前記凸レンズの光軸に一致させて配置した画像
    検出手段と、光源と、前記凸レンズと前記画像検出手段
    の間に配置され、前記光源の光を前記凸レンズへ入射さ
    せると共に、前記凸レンズから得られる集光性光束を透
    過させるハーフミラーとからなり、前記光源と前記画像
    検出手段の撮像光学系の入射瞳とが共役位置に配置され
    ていることを特徴とした凹凸情報検出装置。
  2. 【請求項2】 内側から光を照射した透明な光学要素の
    面に対して検出対象の湿潤した凹凸面を当接させ、その
    当接面での反射光による画像を構成して前記検出対象の
    凹凸情報を検出する凹凸情報検出装置において、透明平
    板と平凸レンズの間又は2枚の平凸レンズの間に1/4
    波長板を介装させ、前者の場合は前記透明平板の表面
    を、後者の場合は一方の平凸レンズの表面を前記検出対
    象の当接面とした対象当接部と、撮像光学系の光軸を前
    記対象当接部の光軸に一致させて配置した画像検出手段
    と、光源と、前記対象当接部と前記画像検出手段の間に
    配置され、前記光源の光の一方の偏光成分のみを反射し
    て前記対象当接部へ入射させると共に、前記対象当接部
    から得られる前記偏光成分と直交した偏光成分の集光性
    光束のみを透過させる偏光ビームスプリッタとからな
    り、前記光源と前記画像検出手段の撮像光学系の入射瞳
    とが共役位置に配置されていることを特徴とした凹凸情
    報検出装置。
  3. 【請求項3】 偏光ビームスプリッタを、ハーフミラー
    と、そのハーフミラーの光源側と画像検出手段側に設け
    られて相互に偏光軸が直交する2枚の偏光板とで構成し
    た請求項2の凹凸情報検出装置。
  4. 【請求項4】 内側から光を照射した透明な光学要素の
    面に対して検出対象の湿潤した凹凸面を当接させ、その
    当接面での反射光による画像を構成して前記検出対象の
    凹凸情報を検出する凹凸情報検出装置において、透明平
    板と平凸レンズの間又は2枚の平凸レンズの間に1/4
    波長板を介装させ、前者の場合は前記透明平板の表面
    を、後者の場合は一方の平凸レンズの表面を前記検出対
    象の当接面とした対象当接部と、光源の光を偏光板を介
    して前記対象当接部に照射する照射系と、前記対象当接
    部から得られる集光性光束を前記照射系の偏光板と偏光
    軸が直交した偏光板を介して受光して画像を構成する画
    像検出手段を有した検出系とからなり、前記照射系の光
    軸と検出系の光軸が前記対象当接部の平凸レンズの光軸
    に対して対称性を有すると共に、前記光源と前記画像検
    出手段の撮像光学系の入射瞳とが共役位置に配置されて
    いることを特徴とした凹凸情報検出装置。
JP8353181A 1996-12-16 1996-12-16 凹凸情報検出装置 Pending JPH10176913A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2007096992A1 (ja) * 2006-02-24 2009-07-09 パナソニック株式会社 撮像装置及び携帯端末装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2007096992A1 (ja) * 2006-02-24 2009-07-09 パナソニック株式会社 撮像装置及び携帯端末装置

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