JPH10174461A - 高電圧発生装置 - Google Patents

高電圧発生装置

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JPH10174461A
JPH10174461A JP33526096A JP33526096A JPH10174461A JP H10174461 A JPH10174461 A JP H10174461A JP 33526096 A JP33526096 A JP 33526096A JP 33526096 A JP33526096 A JP 33526096A JP H10174461 A JPH10174461 A JP H10174461A
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voltage
fixed
potential portion
charge
ground potential
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JP33526096A
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Kiyotaka Ishibashi
清隆 石橋
Chikara Ichihara
主税 一原
Kenichi Inoue
憲一 井上
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械的構成により生成された交流電圧を逓倍整
流することにより,直流高電圧を発生する高電圧発生装
置において,電圧を逓倍するための電荷搬送ユニット2
と電圧発生ユニット3との組み合わせである複数の電圧
逓倍ユニットV間で電極に印加される電荷が,接続部で
生じる浮遊容量により一部吸収されるために,高電圧を
得るのに多数の上記電圧逓倍ユニットVが必要になると
いう問題があった。 【解決手段】本発明は上記電圧逓倍ユニットV間で生じ
る浮遊容量に関わらず,接続線Lにより接続された固定
電極に所定の電荷を保持させる整流蓄電回路を備えるこ
とより,従来より少ない段数で高電圧を発生することの
できる高電圧発生装置を提供することを目的としたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば高エネルギー
イオン分析装置,イオン注入装置等において,荷電粒子
を加速させるための直流高電圧を発生させる高電圧発生
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高エネルギーイオン分析装置や半導体製
造装置用のイオン注入装置等において,荷電粒子を加速
させるために直流高電圧を発生する高電圧発生装置に関
する技術としては,例えば,本発明者等が開発した特開
平05─324102号公報に記載の技術が知られてい
る。図6は上記公知文献記載の従来の高電圧発生装置の
概略構成を示す図,図7は該概略構成の電気回路部分を
展開表示した電気回路図である。図6において,従来の
高電圧発生装置は,絶縁円盤(回転円盤)5(5a,5
b,5c)の周縁に偶数個の金属ペレット(回転電極)
6が配置された電荷搬送ユニット(電荷搬送手段)2
(2a,2b,2c)と,上記金属ペレット6に対峙し
て偶数個の固定電極7が環状に配置された円環体(固定
円環体)10(10a,10b,10c)上に逓倍整流
回路を配した電圧発生ユニット(電圧発生手段)3(3
a,3b,3c)とを1組として,この組み合わせ(以
下,電圧逓倍ユニットV(Va,Vb,Vc)と記す)
が3段に構成されている。各段の絶縁円盤5a,5b,
5cは共通の回転軸4に固定されて,駆動モータ11に
よって回転される。各段の電荷搬送ユニット2a,2
b,2cは,絶縁円盤5に配置された金属ペレット6の
隣り合う間を順方向及び逆方向にダイオード(整流素
子)Kで交互に接続する結線がなされている。また,各
段の電圧発生ユニット3a,3b,3cは,固定電極7
の隣り合う間を2つのダイオードKと1つのコンデンサ
Cで形成された逓倍整流回路によって結線されている。
更に,各段の電圧発生ユニット3a,3b,3cの間
は,発生させた電圧が直列に加算されるように結線され
る。
【0003】上記各電圧逓倍ユニットVa,Vb,Vc
の結線及び各電圧逓倍ユニットVa,Vb,Vcの間の
結線は,図7に示す展開表示のようになされている。電
圧発生ユニット3(3a,3b,3c)は1段毎に,1
/2が接地電位部位から高電位部位に正電圧を加算する
正電荷移送(図7における上向き点線矢印)と,高電位
部位から接地電位部位に負電圧を加算する負電荷移送
(図7における下向き点線矢印)とで構成されている。
更に,各電圧発生ユニット3a,3b,3cでの上記正
電荷移送及び負電荷移送がそれぞれ加算されるように結
線されている。3段に形成された電圧逓倍ユニットV
a,Vb,Vcは,最下段Vcを接地電位側,最上段V
aを高電位側として,接地電位側の電圧発生ユニット3
cに接地電位側インダクタ電源(電圧印加手段に相当)
8,高電位側の電圧発生ユニット3aに高電位側インダ
クタ電源(電圧印加手段に相当)9が接続されている。
接地電位側の電圧発生ユニット3cに接地電位側インダ
クタ電源8から印加される電荷を電荷搬送ユニット2
(2a,2b,2c)の金属ペレット6に正負交互に帯
電させて高電位側に移動させ,高電位側の電圧発生ユニ
ット3aに高電位側インダクタ電源9から印加される電
荷を電荷搬送ユニット2(2a,2b,2c)の金属ペ
レット6に正負交互に帯電させて接地電位側に移動させ
る機械的動作により,固定電極7に交流を発生させ,こ
の交流をダイオードKとコンデンサCとからなる逓倍整
流回路によって電圧上昇させ,高電圧を発生させる。こ
の動作により,接地電位側の接地電極12と高電位側の
高電圧電極13との間に高電圧が得られる。
【0004】上記高電圧発生装置の動作を図8,図9及
び図10に基づいて詳細に説明する。図8は接地側イン
ダクタ電源8が接続された電圧逓倍ユニットVcを例と
して,上記電圧逓倍ユニットVcにおける接地電位側か
ら高電位側に正電荷を引き上げる正電荷移送の等価回路
を示す図,図9は高電位側インダクタ電源9が接続され
た電圧逓倍ユニットVaを例として,負電荷を上記電圧
逓倍ユニットVaにおける接地電位側に引き下ろす負電
荷移送の等価回路を示す図である。いずれも金属ペレッ
ト6が固定電極7に対して1つづつ移動していく状態が
(a),(b),(c),(d)に順を追って示されて
いる。図8(a)に示すように,接地電位側インダクタ
電源8が接続された固定電極7A,7Bの位置に近接し
た金属ペレット6A,6Bには,金属ペレット6A,6
B間を接続するダイオードKの正方向導通により,図示
するように電荷が分極帯電する。この金属ペレット6
A,6Bの帯電状態は,ダイオードKの正逆交互の接続
により保持される。帯電した金属ペレット6A,6B
は,図8(b),(c),(d)に示す位置に順次移動
するので,固定電極7C,7D・・・には正負交互に帯
電した金属ペレット6B,6A・・・が近接してくる。
即ち,各固定電極7には交流が誘起されることになる。
発生した交流は,各固定電極7に接続された2つのダイ
オードKとコンデンサCとからなる逓倍整流回路により
逓倍整流されてコンデンサCを充電する。このコンデン
サCの充電方向は図示するように高電位側を正とする同
一方向であるため,電圧逓倍ユニットVcにおける接地
電位側と高電位側とで直列に接続された各コンデンサC
の充電電荷は加算され,電圧逓倍ユニットVcにおける
高電位側に正電荷が引き上げられる。
【0005】一方,図9に示す電圧発生ユニット3aの
負電荷移送側でも同様の動作がなされて,高電位側イン
ダクタ電源9から印加される電圧により,高電位側から
接地電位側に移動する各金属ペレット6に正負交互の電
荷が帯電保持され,帯電した金属ペレット6の移動によ
り各固定電極7に交流電圧が発生し,これを逓倍整流回
路により逓倍整流した電圧が各コンデンサCに充電され
る。このコンデンサCへの充電方向は高電位側を正とす
る同一方向になるため,電圧逓倍ユニットVaにおける
高電位側から接地電位側に負電荷が引き下ろされること
になる。また,各電圧逓倍ユニットV(Va,Vb,V
c)の間の接続部を詳細に示したものが図10であり,
電圧発生ユニット3bと電圧発生ユニット3cとを接続
する接続回路を例にしたものである。上記逓倍整流回路
のコンデンサCは,この接続部においても充電方向が同
一方向になるように導線Dにより結線される。このた
め,接地電位側の接地電極12と高電位側の高電位電極
13との間で高電圧が発生する。また図10において,
インダクタ電源が接続されていない,例えば電圧発生ユ
ニット3bの低電位側の一端の固定電極71b,72b
は,導線(接続線)Lにより電圧発生ユニット3cの高
電位側の一端の固定電極71c,72cにそれぞれ接続
されている。これは,固定電極71c,72cに誘起さ
れた電荷を利用して,固定電極71b,72bに電荷を
誘起させるためである。例えば,電荷Q及び−Qをそれ
ぞれ保持している,下段側の電荷搬送ユニット2c上の
金属ペレット61c,62cが,上記固定電極71c,
72cと対向する位置に来た場合,同じ大きさで逆符号
の電荷−Q及びQが,上記固定電極71c,72cに静
電誘起され,それに連結されている上記固定電極71
b,72bには電荷Q及び−Qが静電誘起され,最終的
には上段側の電荷搬送ユニット3bの金属ペレット61
b,62bに電荷−Q及びQが,それぞれ静電誘起され
る。このように,各電圧逓倍ユニットV(Va,Vb,
Vc)における接地電位側及び/若しくは高電位側の一
端の固定電極に,電荷を供給する電源が接続されていな
い場合でも,隣接する電圧逓倍ユニットV(Va,V
b,Vc)で保持されている電荷を利用することによっ
て,電荷を供給することが可能となっている。従って,
各電圧逓倍ユニットV(Va,Vb,Vc)における接
地電位側と高電位側との間で正電荷の高電位側への引き
上げと,負電荷の接地電位側への引き下ろしとが行わ
れ,接地電位部位と高電位部位との間に高電圧が発生す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし,図10のよう
に隣接する各電圧逓倍ユニットV(Va,Vb,Vc)
間が導線Lで直結されている上記のような場合,電圧発
生ユニット3bの低電位側の一端の固定電極71b,7
2bと,金属ペレット61b,62bとに静電誘起され
る電荷量の一部が,接続回路付近で生じる浮遊容量によ
り吸収されて,電源から供給する電荷と同じ量の電荷を
供給できない恐れがあった。例えば,最下段の電圧発生
ユニット3cの金属ペレット61c,62cがそれぞれ
電荷Q,−Qを保持している場合に,各電圧逓倍ユニッ
トV(Va,Vb,Vc)間の接続回路内で浮遊容量に
より電荷の10%が吸収されたとすると,2段目の電圧
発生ユニット3bの金属ペレット61b,62bで保持
される電荷量はそれぞれ,0.9Q,−0.9Qとな
り,3段目の電圧発生ユニット3cの金属ペレットで
は,その90%,即ち0.81Q,−0.81Qしか保
持できない。このように,上段側へ行くほど昇圧能力が
低下し,ある程度の段数になると,発生電圧があまり大
きくならないという問題が生じる。各段毎の昇圧能力
は,逓倍整流回路を構成する整流素子やコンデンサの耐
圧の限界により,高々200kV程度であるが,上記の
ような場合,例えば高エネルギーイオビーム分析に必要
とされる1MVの電圧を発生させるには,最低でも7段
の電圧逓倍ユニットが必要となり,浮遊容量により電荷
が吸収されない場合よりも2段余計に電圧逓倍ユニット
が必要となってしまう。本発明は,このような従来の技
術における課題を解決するために,高電圧発生装置を改
良し,従来より少ない段数の電圧逓倍ユニットにより直
流高電圧を発生する高電圧発生装置を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は,接地電位部位と,該接地電位部位と絶縁離
隔された高電位部位との間で電荷を移送することによ
り,上記接地電位部位と上記高電位部位との間に高電圧
を発生させる高電圧発生装置であって,相互に絶縁され
た回転電極が円環状に複数個配列され,各回転電極の間
が順方向と逆方向とに交互に配列された整流素子を介し
て直列に接続されてなる多段の回転円盤が適宜間隔を設
けて同軸一体的に固定されてなる電荷搬送手段と,上記
回転円盤に対向して配置された多段の固定円環体に上記
回転電極と近接対峙して円環状に配置された複数個の相
互に絶縁された固定電極と,上記各固定電極の間を接続
する整流素子とコンデンサとからなる逓倍整流回路とを
具備してなり,上記コンデンサが上記接地電位部位と上
記高電位部位との間で直列に接続された電圧発生手段
と,上記電圧発生手段の上記接地電位部位及び/若しく
は高電位部位側の一端の固定電極に所定量の電荷を印加
する電圧印加手段と,隣接する上記各固定円環体間で,
上記接地電位部位側にある固定円環体の高電位部位側の
一端の固定電極と,上記高電位部位側にある固定円環体
の接地電位部位側の一端の固定電極とを直結する1対の
接続線とを具備してなる高電圧発生装置において,上記
1対の接続線に対して生じる浮遊容量に関わらず,上記
1対の接続線により接続される固定電極に上記所定量と
同じ程度の電荷を保持させる電荷保持手段を具備してな
ることを特徴とする高電圧発生装置として構成されてい
る。この構成によれば,上記接続線に対して生じる浮遊
容量に関わらず,上記接続線に接続された固定電極に上
記所定量と同じ程度の電荷を保持させるので,上記回転
円盤と固定円環体との組み合わせを多段にした場合の出
力電圧の低下を防止することができる。
【0008】例えば,上記電荷保持手段が上記1対の接
続線間に設けられた抵抗とコンデンサとを有する回路で
ある場合には,上記電荷保持手段の出力電圧は,上記抵
抗の値を調節することにより,上記接続線により接続さ
れる固定電極に印加する電荷の量を上記所定量と一致さ
せることができる。さらに,上記1対の接続線により接
続される固定電極の一部が隣接した他の固定電極と短絡
され,短絡された固定電極に上記電荷保持手段を接続す
れば,短絡された上記固定電極間で閉回路が形成され,
実質的に外部から供給される電荷量が零となるから,上
記電荷保持手段の出力電圧が安定し,以て,上記高電圧
発生装置の出力電圧を安定させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して,本発明
の実施の形態につき説明し,本発明の理解に供する。
尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であ
って,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではな
い。ここに,図1は本発明の一実施の形態に係る高電圧
発生装置の浮遊容量低減手段の電気回路図である。図1
をもとに本発明の特徴点である整流蓄電回路(電荷保持
手段)について説明する。尚,接続部以外の構成は,従
来の技術と同様であるので省略する。上記整流蓄電回路
は,複数のダイオード100,該複数のダイオードに並
列に接続されたコンデンサ101,該ダイオードに並列
に接続され,上記整流蓄電回路の出力電圧を決定するた
めの負荷抵抗(抵抗)102より構成されている。上記
整流蓄電回路により導線Lに対して生じる浮遊容量に関
わらず,導線Lにより接続された固定電極にインダクタ
電源8,9により供給される電荷と同程度の電荷を保持
させることができる。また,インダクタ電源8,9によ
り供給される電荷と同じ大きさに設定するには,上記整
流蓄電回路の負荷抵抗102の値を調節すればよい。
【0010】以下で,上記整流蓄電回路をより詳細に説
明する。尚,従来例の説明と同様に,最下段にある電圧
発生ユニット3cとその上段にある電圧発生ユニット3
bとの接続部について考える。図1において,電荷搬送
ユニット2cの金属ペレット61c,62cにそれぞれ
電荷量−Q,Qの電荷が保持されている場合,静電誘導
により,電圧発生ユニット3cの高電位側の一端の固定
電極71c,72cに,同じ電荷量で逆向きの符号の
Q,−Qの電荷量を有する電荷が誘起される。この時,
固定電極71cと固定電極72cとの間には,低電位側
インダクタ電源8から供給された電圧と同じ大きさの電
圧が生じる。従来の高電圧発生装置では,この電圧のた
めに導線L間で生じた浮遊容量により電荷の一部が回路
外に吸収されて,結果として固定電極71b,72bに
供給される電荷量が減少していたが,本実施の形態に係
る高電圧発生装置では,導線L間が整流蓄電回路の抵抗
102により接続されているため,固定電極71b,7
2bに印加される電圧の値が調整可能となる。このた
め,固定電極71b,72bにそれぞれ電荷量−Q,Q
の電荷が誘起され,さらに,電荷搬送ユニット2bの金
属ペレット61b,62bにそれぞれ電荷量Q,−Qの
電荷が誘起される。尚,上記コンデンサ101は,上記
電圧を平滑化するために用いられ,その値を調整するこ
とにより,抵抗102とコンデンサ101との値で決定
される時定数を変化させることができる。また,上記整
流蓄電回路内の複数のダイオード100は,電荷の搬送
方向を制限して,固定電極71c,72cに生じる交流
を整流するものである。このように,本実施の形態に係
る高電圧発生装置は整流蓄電回路を有するため,接続部
にある固定電極の電荷量の低下が回避され,電圧逓倍ユ
ニットの段数増加による昇圧能力の低下を防止すること
ができる。従って,従来より少ない段数で高電圧を発生
することができる。
【0011】
【実施例】上記実施の形態において,整流蓄電回路内の
コンデンサ101に並列に接続されたダイオード100
の数を増やして,図2に示すような整流蓄電回路を用い
てもよい。このような整流蓄電回路を備えた高電圧発生
装置も本発明における高電圧発生装置の一例である。ま
た,上記実施の形態では,整流蓄電回路により,例えば
固定電極71bと固定電極72bそれぞれに,インダク
タ電源8,9が供給する電荷と同程度の電荷を保持させ
ていたが,固定電極71bと固定電極72bを短絡した
図3に示すような整流蓄電回路を用いてもよい。該整流
蓄電回路では,電圧発生ユニット3bの高電位部位側で
隣接する固定電極71bと72bとが短絡されており,
上記整流蓄電回路は短絡された上記高電位側固定電極7
1b及び72bと,該固定電極71bに隣接する他の固
定電極73bに接続されている。このような整流蓄電回
路では,固定電極71bと固定電極72bとが回路的に
閉じているため,両固定電極71b,72bを結ぶ回路
外からの電荷の移送は原理的に零となり,上記両固定電
極71b,72bに誘起される電荷量は,外部の変動の
影響を受けにくくなる。このような整流蓄電回路を備え
た高電圧発生装置も本発明における高電圧発生装置の一
例である。また,上記実施の形態では,絶縁円盤5(5
a,5b,5c)の周縁に対向して円環体10(10
a,10b,10c)を設けた,特開平5−32410
2号公報に開示された高電圧発生装置について本発明を
適用したが,本発明者等が発明した他の高電圧発生装
置,例えば特願平7−80994号に記載された高電圧
発生装置A1等に本発明を適用してもよい。図4は上記
高電圧発生装置A1の概略構成を示す図,図5は上記高
電圧発生装置A1の電気的な構成を示す図である。図4
に示すように,絶縁体により形成された円盤21の表裏
両面に導電体プレート20が等間隔で円環状に配置さ
れ,モータにより回転駆動される回転軸4に固定された
回転円盤18(18a,18b,18c)と,絶縁体に
より形成された円環板23,24が上記回転円盤18の
表裏両面にそれぞれ対向して配設され,該円環板23,
24の回転円盤18に対向する面に固定電極22が等間
隔に配列された表面側円環体25(25a,25b,2
5c)及び裏面側円環体26(26a,26b,26
c)とからなる電圧逓倍ユニット16が,図示するよう
に3段(16a,16b,16c)に構成されている。
図5は回転円盤18と表裏円環体25,26との組み合
わせからなる各電圧逓倍ユニット16(16a,16
b,16c)を平面的に展開し,電気接続関係を明らか
にしたもので,図解の煩雑さを避けるために2段構成と
して表示している。図4に示した3段構成の場合の2段
目の構成を省略したものと理解されたい。図4に示す3
段構成の場合には,同様の電圧逓倍ユニット16bの構
成が同図に示す電圧逓倍ユニット16aと電圧逓倍ユニ
ット16cとの間に配置されることになる。上記高電圧
発生装置A1が,上記実施の形態において本発明の適用
された高電圧発生装置と異なるのは,上記高電圧発生装
置A1では導電体プレート(回転電極)20及び固定電
極22が面状に形成されている点である。このため,上
記高電圧発生装置の構成によるよりも1段当たりの電圧
逓倍量が増加する。上記のような高電圧発生装置におい
ても,図5に示すように導線Lに上記整流蓄電回路を接
続して,導線Lに対して生じる浮遊容量のために,装置
の出力電圧が低下してしまうのを回避することができ
る。また,上記高電圧発生装置A1に上記実施例に係る
整流蓄電回路を用いてもよい。このような高電圧発生装
置も本発明における高電圧発生装置の一例である。
【0012】
【発明の効果】本発明は,接地電位部位と,該接地電位
部位と絶縁離隔された高電位部位との間で電荷を移送す
ることにより,上記接地電位部位と上記高電位部位との
間に高電圧を発生させる高電圧発生装置であって,相互
に絶縁された回転電極が円環状に複数個配列され,各回
転電極の間が順方向と逆方向とに交互に配列された整流
素子を介して直列に接続されてなる多段の回転円盤が適
宜間隔を設けて同軸一体的に固定されてなる電荷搬送手
段と,上記回転円盤に対向して配置された多段の固定円
環体に上記回転電極と近接対峙して円環状に配置された
複数個の相互に絶縁された固定電極と,上記各固定電極
の間を接続する整流素子とコンデンサとからなる逓倍整
流回路とを具備してなり,上記コンデンサが上記接地電
位部位と上記高電位部位との間で直列に接続された電圧
発生手段と,上記電圧発生手段の上記接地電位部位及び
/若しくは高電位部位側の一端の固定電極に所定量の電
荷を印加する電圧印加手段と,隣接する上記各固定円環
体間で,上記接地電位部位側にある固定円環体の高電位
部位側の一端の固定電極と,上記高電位部位側にある固
定円環体の接地電位部位側の一端の固定電極とを直結す
る1対の接続線とを具備してなる高電圧発生装置におい
て,上記1対の接続線に対して生じる浮遊容量に関わら
ず,上記1対の接続線により接続される固定電極に上記
所定量と同じ程度の電荷を保持させる電荷保持手段を具
備してなることを特徴とする高電圧発生装置として構成
されている。この構成によれば,上記接続線に対して生
じる浮遊容量に関わらず,上記接続線により接続される
固定電極に上記所定量と同じ程度の電荷を保持させるの
で,上記回転円盤と固定円環体との組み合わせを多段に
した場合の出力電圧の低下を防止することができる。
【0013】例えば,上記電荷保持手段が上記1対の接
続線間に設けられた抵抗とコンデンサとを有する回路で
ある場合には,上記電荷保持手段の出力電圧は,上記抵
抗の値を調節することにより,上記接続線により接続さ
れる固定電極に印加する電荷の量を上記所定量と一致さ
せることができる。さらに,上記1対の接続線により接
続される固定電極の一部が隣接した他の固定電極と短絡
され,短絡された固定電極に上記電荷保持手段を接続す
れば,短絡された上記固定電極間で閉回路が形成され,
実質的に外部から供給される電荷量が零となるから,上
記電荷保持手段の出力電圧が安定し,以て,上記高電圧
発生装置の出力電圧を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る高電圧発生装置
の接続部の電気回路図。
【図2】 本発明の一実施例に係る高電圧発生装置の接
続部の電気回路図。
【図3】 本発明の他の実施例に係る高電圧発生装置の
接続部の電気回路図。
【図4】 本発明の第3の実施例に係る高電圧発生装置
A1の概略構成を示す図。
【図5】 高電圧発生装置A1の電気回路図。
【図6】 従来の高電圧発生装置の概略構成を示す図。
【図7】 従来の高電圧発生装置の電気回路図。
【図8】 正電荷移送を説明する図。
【図9】 負電荷移送を説明する図。
【図10】 従来の高電圧発生装置の接続部の電気回路
図。
【符号の説明】
2…電荷搬送ユニット(電荷搬送手段) 3…電圧発生ユニット(電圧発生手段) 4…回転軸 5…絶縁円盤(回転円盤) 6,61b,61c,62b,62c…金属ペレット
(回転電極) 7,71b,71c,72b,72c,73b,74b
…固定電極 8,9…インダクタ電源(電圧印加手段) 10…円環体(固定円環体) 12…接地電極(接地電位部位) 13…高電圧電極(高電位部位) 100…ダイオード(整流素子) 101…コンデンサ 102…負荷抵抗(抵抗)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接地電位部位と,該接地電位部位と絶縁離
    隔された高電位部位との間で電荷を移送することによ
    り,上記接地電位部位と上記高電位部位との間に高電圧
    を発生させる高電圧発生装置であって,相互に絶縁され
    た回転電極が円環状に複数個配列され,各回転電極の間
    が順方向と逆方向とに交互に配列された整流素子を介し
    て直列に接続されてなる多段の回転円盤が適宜間隔を設
    けて同軸一体的に固定されてなる電荷搬送手段と,上記
    回転円盤に対向して配置された多段の固定円環体に上記
    回転電極と近接対峙して円環状に配置された複数個の相
    互に絶縁された固定電極と,上記各固定電極の間を接続
    する整流素子とコンデンサとからなる逓倍整流回路とを
    具備してなり,上記コンデンサが上記接地電位部位と上
    記高電位部位との間で直列に接続された電圧発生手段
    と,上記電圧発生手段の上記接地電位部位及び/若しく
    は高電位部位側の一端の固定電極に所定量の電荷を印加
    する電圧印加手段と,隣接する上記各固定円環体間で,
    上記接地電位部位側にある固定円環体の高電位部位側の
    一端の固定電極と,上記高電位部位側にある固定円環体
    の接地電位部位側の一端の固定電極とを直結する1対の
    接続線とを具備してなる高電圧発生装置において,上記
    1対の接続線に対して生じる浮遊容量に関わらず,上記
    1対の接続線により接続される固定電極に上記所定量と
    同じ程度の電荷を保持させる電荷保持手段を具備してな
    ることを特徴とする高電圧発生装置。
  2. 【請求項2】上記電荷保持手段が,上記1対の接続線間
    に設けられた抵抗とコンデンサとを有する回路である請
    求項1記載の高電圧発生装置。
  3. 【請求項3】上記1対の接続線により接続される固定電
    極の一部が隣接した他の固定電極と短絡され,短絡され
    た固定電極に上記電荷保持手段が接続されてなる請求項
    1若しくは2記載の高電圧発生装置。
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