JPH10169895A - 集中潤滑油システム用複合弁および集中潤滑油システム - Google Patents

集中潤滑油システム用複合弁および集中潤滑油システム

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JPH10169895A
JPH10169895A JP33353296A JP33353296A JPH10169895A JP H10169895 A JPH10169895 A JP H10169895A JP 33353296 A JP33353296 A JP 33353296A JP 33353296 A JP33353296 A JP 33353296A JP H10169895 A JPH10169895 A JP H10169895A
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Akinori Kima
彰紀 来間
Masahiko Tanaka
政彦 田中
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 単一で4種の集中潤滑油システムに容易に適
用でき、安価で汎用性に富む複合弁を提供する。 【解決手段】 4ポート3位置でオープンセンタの電磁
操作方向切換弁2と、5ポート3位置でオープンセンタ
のパイロット操作方向切換弁3とからなる。電磁切換弁2
は、Pポートが給油通路6を介してポンプ入口4および第
1検圧通路9を介して第1圧力取出口8に,Tポートが排
油通路7を介してタンク入口5に夫々連通し、かつAポー
トが第1油路16を介してパイロット切換弁3の右パイロ
ットポートXおよび第1出口11に,Bポートが第2油路17
を介してパイロット切換弁3の左パイロットポートYおよ
び第2出口12に夫々連通する。パイロット切換弁3は、
Pポートが第2圧力取出口10に,Tポートがタンク入口5
に夫々連通し、A,B,Cの各ポートが第3出口13,第4
出口14,第5出口15に夫々連通している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプから複数の
分配弁への給油経路を切り換える汎用性に優れた集中潤
滑油システム用複合弁およびこの複合弁を用いた集中潤
滑油システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、単一のポンプから各軸受用の複数
の分配弁へ、方向切換弁と複数の管路を経て潤滑油を供
給する集中潤滑油システムとして、例えば図5〜図8に
示すような4種類の方式、つまりループ,エンド,N形エ
ンド,シングルリターンの4タイプが知られている。
【0003】図5に示すループタイプの潤滑油システム
は、パイロット操作方向切換弁52のPポートにポンプ
51を,Tポートに潤滑油のタンク53を接続する一
方、上記切換弁52のポートA1,A2を第1ループ管路
54により、ポートB1,B2を第2ループ管路55により
夫々接続するとともに、第1ループ管路54に一方の1
次ポートAを,第2ループ管路55に他方の1次ポート
Bを夫々接続した複数の分配弁56(図では1つのみを
示す)の2次ポートCから給油管57を経て軸受58に
潤滑油を供給するものである。上記パイロット操作方向
切換弁52は、A1,A2,B1,B2の2次ポートをもち、
図中右のシンボル位置でポートP-A1間とポートT-
1,B2間が夫々連通し、ポートA2が閉鎖され、左のシ
ンボル位置でポートP-B2間とポートT-A1,A2間が夫
々連通し、ポートB1が閉鎖される6ポート2位置切換弁
であり、一方のパイロットポートXにポートB1から,他
方のパイロットポートYにポートA2から夫々操作油圧
を導いている。リミットスイッチ59は、上記切換弁5
2のスプールに連なるロッドの先端のノブ60により、
軸受58への給油完了毎に切換弁52が左,右に切り換
わり始めるときに作動されて、制御装置61にパルス信
号を出力し、制御装置61は、このパルス信号に基づき
ポンプ51の駆動モータ62を弁切換に要する時間だけ
一時停止させる。
【0004】上記ループタイプの潤滑油システムによる
給油は、次のように行なわれる。ポンプ51がモータ6
2で駆動され、切換弁52が図示の右のシンボル位置に
あるとき、ポンプ51から圧送される潤滑油は、第1ル
ープ管路54を経て分配弁56のポートAに供給され
る。供給された潤滑油は、パイロットピストン63を押
し下げ、メインピストン64の上部室に入ってこれを押
し下げる。これに伴って、下部室の1ストローク分の潤
滑油が、パイロットピストン63の両ランド部間からポ
ートCを経て給油管57に吐出され、軸受58が給油さ
れる。なお、パイロットピストン63の押し下げに伴っ
て、下部室の潤滑油はポートBから第2ループ管路5
5,切換弁52のポートTを経てタンク53に戻る。メ
インピストン64が下端まで押し下げられて、1ストロ
ークの給油が終わると、圧送され続ける潤滑油で第1ル
ープ管路54内の圧力が上がり、この圧力上昇は、ルー
プ管路54端のポートA2からパイロットポートYに導
かれて、切換弁52を右に動かして左のシンボル位置に
切り換える。このとき、右動するロッドのノブ60によ
りリミットスイッチ59が作動され、制御装置61にパ
ルス信号を送ってポンプ51のモータ62を一時停止さ
せる。切換弁52が左のシンボル位置への切換を完了す
ると、制御装置61によりモータ62が再起動され、ポ
ンプ51から吐出される潤滑油は、今度は切換弁52の
ポートB2から第2ループ管路55を経て、分配弁56
のポートBに供給される。
【0005】供給された潤滑油は、パイロットピストン
63を押し上げ、メインピストン64の下部室に入って
これを押し上げ、これに伴って上部室の潤滑油が、ポー
トCから給油管57に吐出されて軸受58に供給され
る。なお、パイロットピストン63の押し上げに伴い、
上部室の潤滑油はポートAから第1ループ管路54,切
換弁52のポートTを経てタンク53に戻る。そして、
メインピストン64が上端まで押し上げられて1ストロ
ークの給油が終わると、圧送され続ける潤滑油による第
2ループ管路55内の圧力上昇は、ループ管路55端の
ポートB1からパイロットポートXに導かれて、切換弁
52を左に動かして右のシンボル位置に切り換える。こ
のとき左動するロッドのノブ60によりリミットスイッ
チ59が再び作動され、制御装置61にパルス信号を送
ってポンプ51のモータ62を弁切換に要する時間だけ
一時停止させる。次いで、制御装置61によりモータ6
2が再起動されると、最初に述べた給油過程が繰り返さ
れるのである。
【0006】次に、図6に示すエンドタイプの潤滑油シ
ステムは、図5の切換弁52に代えてオープンセンタの
4ポート3位置の電磁操作方向切換弁65を用い、その
ポートAに第1管路66を,ポートBに第2管路67を
夫々接続するとともに、両管路66,67の末端に圧力
スイッチ68を設けた点が図5の潤滑油システムと異な
る。上記圧力スイッチ68は、両端のポートを第1,第
2管路66,67の末端に接続したシリンダ69と、こ
のシリンダ69の両ランド部間のラックに上端のギヤを
噛合させ,反時計回りにばねで付勢されて回動自在に枢
支されたアーム70と、このアーム70の先端に係合し
て往復動しうる摺動片71と、この摺動片71で作動さ
れるリミットスイッチ72からなる。
【0007】図6のエンドタイプの潤滑油システムで
は、ポンプ51がモータ62で駆動され、切換弁65が
制御装置61により図示の右のシンボル位置に切り換え
られると、ポンプ51から吐出される潤滑油は、第1管
路66を経て分配弁56のポートAに供給され、上述と
同様にメインピストン64の押し下げによりポートCか
ら軸受58に給油が行なわれる。メインピストン64の
下死点到達による第1管路66内の圧力上昇は、シリン
ダ69のピストンを左動させ、アーム70の右方回動に
よる摺動片71の右動で接触が離れたリミットスイッチ
72は、制御装置61にパルス信号を出力する。パルス
信号を受けた制御装置61は、切換弁65の左のソレノ
イドを励磁してこれを左のシンボル位置に切り換えると
ともに、弁切換に要する時間だけポンプ51のモータ6
2を一時停止させる。次いで、制御装置61によりモー
タ62が再起動され、ポンプ51から吐出される潤滑油
は、今度はポートBから第2管路67を経て分配弁56
のポートBに供給され、メインピストン64の押し上げ
によりポートCから軸受58に給油が行なわれる。メイ
ンピストン64の上死点到達による第2管路67内の圧
力上昇は、シリンダ69のピストンを右動させ、アーム
70の左方回動による摺動片71の左動で再接触するリ
ミットスイッチ72は、パルス信号を出力して、制御装
置61をして切換弁65の右のソレノイドの励磁により
これを右のシンボル位置に切り換えさせ、かつ弁切換に
要する時間だけポンプ51のモータ62を一時停止さ
せ、モータ62の再起動で最初の給油過程に戻って繰返
しが行なわれる。
【0008】また、図7に示すN形エンドタイプの潤滑
油システムは、図5のパイロット操作方向切換弁52と
図6のエンドタイプの管路66,67を用いた折衷シス
テムであり、図6の圧力スイッチ68に代えて切換弁5
2の近傍の管路73,74に圧力制御弁76,77を介設
している。この潤滑油システムでは、切換弁52が図示
の右のシンボル位置にあってポンプ51がモータ62で
駆動されると、吐出される潤滑油は、第1管路73を経
て分配弁56のポートAに供給され、メインピストン6
4の押し下げによりポートCから軸受58に給油が行な
われる。メインピストン64の下死点到達による第1管
路73内の圧力上昇は、圧力制御弁76のピストンを押
し上げてシリンダ側部のバイパス管路73aを開き、こ
の圧力上昇はバイパス管路73aを経て左のパイロット
ポートYに導かれて、切換弁52を右に動かして左のシ
ンボル位置に切り換える。このとき、右動するロッドの
ノブ60によりリミットスイッチ59が作動され、制御
装置61にパルス信号を送ってポンプ51のモータ62
を一時停止させる。
【0009】切換弁52の左のシンボル位置への切換完
了で、制御装置61によりモータ62が再起動される
と、ポンプ51から吐出される集中潤滑油は、今度は第
2管路74を経て分配弁56のポートBに供給され、メ
インピストン64の押し上げによりポートCから軸受5
8に給油が行なわれる。メインピストン64の上死点到
達による第2管路74内の圧力上昇は、圧力制御弁77
のピストンを押し上げてシリンダ側部のバイパス管路7
4aを開き、この圧力上昇はバイパス管路74aを経て右
のパイロットポートXに導かれて、切換弁52を左に動
かして右のシンボル位置に切り換える。このとき、左動
するロッドのノブ60によりリミットスイッチ59が再
び作動され、制御装置61に信号を送ってポンプ51の
モータ62を弁切換に要する時間だけ一時停止させる。
次いで、制御装置61によりモータ62が再起動される
と、最初に述べた給油過程が繰り返される。
【0010】さらに、図8に示すシングルリターンタイ
プの潤滑油システムは、図5の第1,第2ループ管路5
4,55に代えて第1,第2供給管路80,81と1本の
戻り管路82を用い、これらの管路とパイロット操作方
向切換弁52の間に圧力開放弁78を、これらの管路の
末端にシャトル弁79を夫々図示の如く介設している。
圧力開放弁78は、切換弁52の切り換えでポンプ51
からの潤滑油が両端のポートP1,P2のどちらかに供給
され、潤滑油がポートP1に供給されると、ポートP2
よびスプールの左動に伴ってポートT1〜T4のいずれか
が次々に2つのランド間室に連通してこれを常にタンク
53に開放し、潤滑油がポートP2に供給されると、ポ
ートP1およびスプールの右動に伴って同様に2つのラ
ンド間室がタンク53に開放されるので、スプールが潤
滑油供給ポートと反対端まで摺動して停止する。
【0011】図8のシングルリターンタイプの潤滑油シ
ステムでは、切換弁52が図示の右のシンボル位置にあ
ってポンプ51がモータ62で駆動されると、吐出され
る潤滑油は、圧力開放弁78のポートP1,Aから第1管
路80を経て分配弁56のポートAに供給され、メイン
ピストン64の押し下げによりポートCから軸受58に
給油が行なわれる。メインピストン64の下死点到達に
よる第1管路80の圧力上昇は、シャトル弁79のポー
トAから2次ポートC,戻り管路82,圧力開放弁78の
ポートT3を経て切換弁52の左のパイロットポートY
に導かれて、切換弁52を右に動かして左のシンボル位
置に切り換える。このとき、右動するロッドのノブ60
によりリミットスイッチ59が作動され、制御装置61
にパルス信号を送ってポンプ51のモータ62を一時停
止させる。
【0012】切換弁52の左のシンボル位置への切換完
了で、制御装置61によりモータ62が再起動される
と、ポンプ51から吐出される潤滑油は、今度は圧力開
放弁78のポートP2,Bから第2管路81を経て分配弁
56のポートBに供給され、メインピストン64の押し
上げによりポートCから軸受58に給油が行なわれる。
メインピストン64の上死点到達による第2管路81の
圧力上昇は、シャトル弁79のポートBから2次ポート
C,戻り管路82,圧力開放弁78のポートT4を経て切
換弁52の右のパイロットポートXに導かれて、切換弁
52を左に動かして右のシンボル位置に切り換える。こ
のとき、左動するロッドのノブ60によりリミットスイ
ッチ59が再び作動され、制御装置61にパルス信号を
送ってポンプ51のモータ62を弁切換に要する時間だ
け一時停止させる。次いで、制御装置61によりモータ
62が再起動されると、最初に述べた給油過程が繰り返
される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の4種類の集
中潤滑油システムのうち、例えば、図5のループタイプ
は、ループ状の管路54,55を用いているため配管が
長くなって圧損が増加する欠点があるが、電磁弁等がな
いので電気配線が要らないという利点があり、逆に、図
6のエンドタイプは、戻り管路がないので配管が簡素化
する利点があるが、電磁弁等により電気配線が複雑にな
るという欠点がある。従って、給油すべき軸受群の種類
や配置に応じて上記4種類のうちから適用すべき最適な
集中潤滑油システムが選ばれている。ところが、図5の
ループタイプと図7のN形エンドタイプと図8のシング
ルリターンタイプは,パイロット操作切換弁52を用
い、図6のエンドタイプは,電磁操作切換弁65を用い
るとか、図7のN形エンドタイプは1対の圧力制御弁7
5を、図8のシングルリターンタイプは圧力開放弁78
を付属部品として夫々要するとかいう具合に採用するシ
ステムが異なるごとに構成部材が異なる。そのため、個
々のシステムが汎用性に乏しいうえ、生産上のロスが増
えてコストダウンが図れないという問題がある。また、
システムごとに構成部材が異なるため、部品や在庫の管
理が煩雑化するという問題もある。
【0014】他方、図5のループタイプのシステムで
は、切換弁52の左,右のパイロットポートX,Yに末端
から圧油を夫々導く第1,第2ループ管路54,55が、
同一の管路ではあり得ないため管路抵抗に差が生じ、
左,右のシンボル位置間で切換圧力が異なり、その結
果、軸受58への給油圧力が変動するという問題があ
る。この問題は、切換弁52の近傍の第1,第2管路7
3,74に管路抵抗の差を惹起する圧力制御弁76,77
を介設した図7のN形エンドタイプのシステムでは一層
顕著となる。また、図5のループタイプのシステムで
は、ポンプ51からの吐出潤滑油の供給側の管路(切換
弁52の右シンボル位置で54、左シンボル位置で5
5)の末端が、常に閉鎖ポート(右シンボル位置でA2
左シンボル位置でB1)によって閉ざされているため、ポ
ンプ51の停止時でも室温が上昇しただけで供給側管路
内の潤滑油の膨張により分配弁56のメインピストン6
4が昇降して、ポートCから軸受58に給油されるとい
う問題もある。
【0015】そこで、本発明の目的は、電磁操作とパイ
ロット操作の方向切換弁を組み合わせてループ,エンド,
N形エンド,シングルリターンのどの集中潤滑油システ
ムにも容易に適用でき、汎用性に富み,かつコストダウ
ンを図れるとともに、一定の圧力で給油管路を正確に切
り換え,かつ室温上昇による異常給油を無くすことがで
きる集中潤滑油システム用複合弁およびこの複合弁を用
いた種々の集中潤滑油システムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に記載の集中潤滑油システム用複
合弁は、P,Tの1次ポートとA,Bの2次ポートをも
ち、3つの切換位置をもつオープンセンタの電磁操作方
向切換弁と、P,Tの1次ポートとA,B,Cの2次ポー
トおよび3つの切換位置をもち、中立位置で5つのポー
トP,T,A,B,Cが互いに連通し、一方のオフセット位
置でポートPとポートA,Cとが連通するとともにポー
トTとポートBが連通し、他方のオフセット位置でポー
トTとポートAが連通するとともにポートPとポート
B,Cが連通するパイロット操作方向切換弁と、給油通
路を介して上記電磁操作方向切換弁のPポートに連通す
るポンプ入口と、排油通路を介して上記電磁操作方向切
換弁およびパイロット操作方向切換弁の各Tポートに連
通するタンク入口と、第1検圧通路を介して上記給油通
路に連通する第1圧力取出口と、第2検圧通路を介して
上記パイロット操作方向切換弁のPポートに連通する第
2圧力取出口と、上記電磁操作方向切換弁のAポートお
よび上記パイロット操作方向切換弁の一方のパイロット
ポートに第1油路を介して連通する第1出口と、上記電
磁操作方向切換弁のBポートおよび上記パイロット操作
方向切換弁の他方のパイロットポートに第2油路を介し
て連通する第2出口と、上記パイロット操作方向切換弁
のAポートに第3油路を介して連通する第3出口と、上
記パイロット操作方向切換弁のBポートに第4油路を介
して連通する第4出口と、上記パイロット操作方向切換
弁のCポートに第5油路を介して連通する第5出口とを
備えたことを特徴とする。
【0017】請求項1の集中潤滑油システム用複合弁
は、4ポート3位置でオープンセンタの電磁操作方向切
換弁と、5ポート3位置でオープンセンタのパイロット
操作方向切換弁とからなり、電磁操作方向切換弁は、1
次側のPポートが給油通路を介してポンプ入口および第
1検圧通路を介して第1圧力取出口に,Tポートが排油
通路を介してタンク入口に夫々連通するとともに、2次
側のAポートが第1油路を介してパイロット操作方向切
換弁の一方のパイロットポートおよび第1出口に,Bポ
ートが第2油路を介してパイロット操作方向切換弁の他
方のパイロットポートおよび第2出口に夫々連通してい
る。パイロット操作方向切換弁は、1次側のPポートが
第2検圧通路を介して第2圧力取出口に,Tポートが上
記排油通路を介してタンク入口に夫々連通するととも
に、2次側のA,B,Cの各ポートが第3油路を介して第
3出口に,第4油路を介して第4出口に,第5油路を介し
て第5出口に夫々連通している。
【0018】上記電磁操作方向切換弁は、従来のエンド
タイプのシステムに用いられる切換弁と同じであり、上
記パイロット操作方向切換弁は、従来のループ,N形エ
ンド,シングルリターンの各システムに用いられる6ポ
ートの切換弁が左,右切換位置で夫々B1,A2ポートが閉
鎖されることからこの切換弁にオープンセンタの中立位
置を加えただけの5ポート3位置切換弁に相当する。加
えて、上記パイロット操作方向切換弁は、電磁操作方向
切換弁の一方,他方のオフセット位置への切り換えに応
じて一方,他方のパイロットポートにポンプ圧力を導い
て一方,他方のオフセット位置に切り換えることができ
るので、これを従来のシングルリターンタイプの圧力開
放弁に兼用することができるとともに、ポンプ入口に連
なる第1圧力取出口を検圧に用いれば、分配弁の上下死
点到達時の給油管路内の圧力上昇を第1または第2油路
を介して検出できるので、従来のN形エンドタイプの圧
力制御弁として兼用することができる。
【0019】従って、上記集中潤滑油システム用複合弁
は、ポンプ入口、タンク入口、第1,第2圧力取出口、第
1〜第5出口を適切に選んで管路等を接続すれば、単体
で従来のループ,エンド,N形エンド,シングルリターン
の4システムの総てに適用することができる。それ故、
潤滑油システム用の弁として汎用性に富み、コストダウ
ンを図り、部品や在庫の管理の簡素化を図ることができ
る。また、分配弁の上,下死点到達による管路内の昇圧
を検知して電磁操作方向切換弁に切換信号を出力せしめ
る圧力スイッチ等は、給油通路を経てポンプに直結する
第1圧力取出口か、給油管路の末端に連なり得るパイロ
ット操作方向切換弁のPポートに連通する第2圧力取出
口かに接続されるが、パイロット操作方向切換弁の切換
自体は、電磁操作方向切換弁つまりポンプに直結する第
1,第2油路のパイロット圧で行なわれるので、従来の
ような給油管路抵抗の差による左右切換圧力の差がなく
なり、軸受への給油圧力の変動が生じない。さらに、電
磁操作方向切換弁をオープンセンタ位置(中立位置)にし
ておけば、オープンセンタの中立位置になるパイロット
操作方向切換弁により給油管路を常にタンクに開放する
ことができるので、従来品のような次の給油状態になっ
て停止し、ポンプ停止時の室温上昇で潤滑油が膨張して
圧力が上昇することによる分配弁の異常給油をなくすこ
とができる。
【0020】本発明の請求項2に記載のループタイプの
集中潤滑油システムは、請求項1に記載の集中潤滑油シ
ステム用複合弁と、上記ポンプ入口に吐出管を介して接
続されたポンプと、上記タンク入口に戻り管を介して接
続された潤滑油のタンクと、上記第1圧力取出口および
第5出口を閉塞するプラグと、上記第1出口と第3出口
を接続するように延設された第1ループ管路と、上記第
2出口と第4出口を接続するように延設された第2ルー
プ管路と、上記第1ループ管路に一方の1次ポートを、
第2ループ管路に他方の1次ポートを夫々接続し、2次
ポートを経て軸受に所定量の潤滑油を繰り返し供給する
分配弁と、上記第2圧力取出口に接続され、上記軸受へ
の給油完了時の所定油圧を検出して、検出信号を出力す
る圧力スイッチと、上記圧力スイッチからの検出信号を
受けて、上記ポンプの駆動モータを所定時間停止させる
とともに、上記電磁操作方向切換弁に位置切換信号を出
力する制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0021】請求項2のループタイプの集中潤滑油シス
テムの複合弁のうち、4ポート3位置でオープンセンタ
の電磁操作方向切換弁は、Pポートにポンプが,Tポー
トにタンクが夫々接続され、Aポートが第1油路,第1
出口を介して第1ループ管路に,Bポートが第2油路,第
2出口を介して第2ループ管路に夫々接続される一方、
上記第1ループ管路の末端が,第3出口を介して5ポー
ト3位置でオープンセンタのパイロット操作方向切換弁
のAポートに、上記第2ループ管路の末端が,第4出口を
介して上記パイロット操作方向切換弁のBポートに夫々
接続され、第1,第2ループ管路の間に一方,他方の1次
ポートを接続して分配弁が介設され、第1圧力取出口と
第5出口はプラグで閉塞され、パイロット操作方向切換
弁のPポートに連なる第2圧力取出口に圧力スイッチが
接続され、両切換弁のTポートは排油通路で接続されて
いる。
【0022】従って、電磁操作方向切換弁が一方のオフ
セット位置にあってポンプが駆動されると、第1油路の
圧力上昇でパイロット操作方向切換弁が一方のオフセッ
ト位置に切り換わり、ポンプから吐出された潤滑油は、
第1出口から第1ループ管路を経て分配弁の一方の1次
ポートに供給され、分配弁のピストンの往動により2次
ポートから軸受に所定量の潤滑油が供給される。分配弁
のピストンが往動端に達すると、第1ループ管路内の圧
力が上昇し、この圧力上昇は、第3出口からパイロット
操作方向切換弁のA,Pポートおよび第2圧力取出口を
経て圧力スイッチに伝わる。圧力上昇を検出した圧力ス
イッチは、検出信号を制御装置に出力し、検出信号を受
けた制御装置は、ポンプの駆動モータを所定時間停止さ
せ、かつ電磁操作方向切換弁にこれを他方のオフセット
位置に切り換える位置切換信号を出力する。電磁操作方
向切換弁の他方のオフセット位置への切換完了で、モー
タが再起動されると、ポンプから吐出される潤滑油は、
第2油路の昇圧で他方のオフセット位置に切り換わった
パイロット操作方向切換弁,第2出口,第2ループ管路を
経て分配弁の他方の1次ポートに供給され、分配弁のピ
ストンの復動により軸受に給油が行なわれる。分配弁の
ピストンが復動端に達すると、第2ループ管路内の圧力
上昇は、第4出口からパイロット操作方向切換弁のB,
Pポートを経て圧力スイッチに伝わる。圧力スイッチ
は、この圧力上昇を検出して同様に制御装置を介して弁
切換に要する所定時間だけポンプのモータを一時停止さ
せる。次いで、制御装置によりモータが再起動される
と、最初に述べた給油過程が繰り返される。
【0023】なお、請求項1でも述べたように、圧力ス
イッチは、給油管路である第1,第2ループ管路の末端
になるパイロット操作方向切換弁のPポートの圧力を検
出するが、パイロット操作方向切換弁の切換自体は、ポ
ンプに直結する第1,第2油路のパイロット圧で行なわ
れるので、従来のような給油管路抵抗の差による切換弁
の左右切換間での圧力差がなくなり、軸受への給油圧力
の変動が生じない。また、電磁操作方向切換弁をオープ
ンセンタの中立位置にしておけば、オープンセンタの中
立位置になるパイロット操作方向切換弁のTポートを介
して常に第1,第2ループ管路をタンクに開放すること
ができるので、ポンプ停止時の室温上昇による分配弁の
異常給油をなくすことができる。
【0024】本発明の請求項3のエンドタイプの集中潤
滑油システムは、請求項1に記載の集中潤滑油システム
用複合弁と、上記ポンプ入口に吐出管を介して接続され
たポンプと、上記タンク入口に戻り管を介して接続され
た潤滑油のタンクと、上記第1,第2圧力取出口および
第3,第4,第5出口を閉塞するプラグと、上記第1出口
に接続された第1管路と、上記第2出口に接続された第
2管路と、上記第1管路に一方の1次ポートを、第2管
路に他方の1次ポートを夫々接続し、2次ポートを経て
軸受に所定量の潤滑油を繰り返し供給する分配弁と、上
記第1管路の末端に一方のポートを、上記第2管路の末
端に他方のポートを夫々接続し、これらの管路内に上記
軸受への給油完了時に生じる所定油圧を検出して、検出
信号を出力する圧力スイッチと、上記圧力スイッチから
の検出信号を受けて、上記ポンプの駆動モータを所定時
間停止させるとともに、上記電磁操作方向切換弁に位置
切換信号を出力する制御装置とを備えたことを特徴とす
る。
【0025】上記請求項3のエンドタイプの集中潤滑油
システムは、請求項2で述べたループタイプのシステム
の圧力スイッチを除去した第2圧力取出口および第3,
第4出口をプラグで閉塞し、第1出口に接続した第1管
路と第2出口に接続した第2管路の間に分配弁を介設
し、両管路の末端に従来と同じ圧力スイッチを介設した
ものである。従って、電磁操作方向切換弁が一方のオフ
セット位置にあってポンプが駆動されると、第1油路の
圧力上昇でパイロット操作方向切換弁が一方のオフセッ
ト位置に切り換わるとともに、ポンプから吐出された潤
滑油は、第1出口から第1管路を経て分配弁の一方の1
次ポートに供給され、分配弁のピストンの往動により所
定量の潤滑油が軸受に供給される。分配弁のピストンの
往動端到達に伴う第1管路内の圧力上昇は、両管路末端
の圧力スイッチで検出され、検出信号が制御装置に出力
され、検出信号を受けた制御装置は、ポンプの駆動モー
タを弁切換に要する所定時間だけ停止させ、かつ電磁操
作方向切換弁を位置切換信号により他方のオフセット位
置に切り換える。
【0026】電磁操作方向切換弁の他方のオフセット位
置への切換完了で、モータが再起動されると、ポンプか
ら吐出される潤滑油は、第2油路を介してパイロット操
作方向切換弁を他方のオフセット位置に切り換えるとと
もに、第2出口,第2管路を経て分配弁の他方の1次ポ
ートに供給され、分配弁のピストンの復動により所定量
の潤滑油が軸受に供給される。分配弁のピストンの復動
端到達に伴う第2管路内の圧力上昇は、両管路末端の圧
力スイッチで検出され、検出信号を受けた制御装置は、
ポンプの駆動モータを同様に一時停止させる。次いで、
制御装置によりモータが再起動されると、最初に述べた
給油過程が繰り返される。なお、請求項2で述べたと同
じ理由、つまりパイロット操作方向切換弁の切換自体
は、ポンプに直結する第1,第2油路のパイロット圧で
行なわれ、また電磁操作方向切換弁の中立位置で中立位
置になるパイロット操作方向切換弁を介して常に第1,
第2管路がタンクに開放されるので、従来のループタイ
プのシステムにおけるような給油管路抵抗の差による切
換弁の左右切換間での圧力差がなくなり、軸受への給油
圧力の変動が生じず、またポンプ停止時の室温上昇によ
る分配弁の異常給油がなくなる。
【0027】本発明の請求項4のN形エンドタイプの集
中潤滑油システムは、請求項1に記載の集中潤滑油シス
テム用複合弁と、上記ポンプ入口に吐出管を介して接続
されたポンプと、上記タンク入口に戻り管を介して接続
された潤滑油のタンクと、上記第2圧力取出口および第
3,第4,第5出口を閉塞するプラグと、上記第1出口に
接続された第1管路と、上記第2出口に接続された第2
管路と、上記第1管路に一方の1次ポートを、第2管路
に他方の1次ポートを夫々接続し、2次ポートを経て軸
受に所定量の潤滑油を繰り返し供給する分配弁と、上記
第1圧力取出口に接続され、上記軸受への給油完了時の
所定油圧を検出して、検出信号を出力する圧力スイッチ
と、上記圧力スイッチからの検出信号を受けて、上記ポ
ンプの駆動モータを所定時間停止させるとともに、上記
電磁操作方向切換弁に位置切換信号を出力する制御装置
とを備えたことを特徴とする。
【0028】このN形エンドタイプの集中潤滑油システ
ムは、請求項3で述べたエンドタイプのシステムの圧力
スイッチを第1,第2管路末端から第1圧力取出口に繋
ぎ替えたものである。従って、この集中潤滑油システム
は、請求項3のシステムの圧力スイッチの圧力検出箇所
がポンプ入口に連なる第1圧力取出口に変わっただけな
ので、請求項3で述べたと同様に動作するとともに、軸
受への給油圧力の変動および室温上昇による分配弁の異
常給油をなくすことができる。
【0029】本発明の請求項5のシングルリターンタイ
プの集中潤滑油システムは、請求項1に記載の集中潤滑
油システム用複合弁と、上記ポンプ入口に吐出管を介し
て接続されたポンプと、上記タンク入口に戻り管を介し
て接続された潤滑油のタンクと、上記第1圧力取出口お
よび第3,第4出口を閉塞するプラグと、上記第1出口
に接続された第1管路と、上記第2出口に接続された第
2管路と、上記第5出口に接続された戻り管路と、上記
第1管路の末端に一方の入口ポートを、上記第2管路の
末端に他方の入口ポートを、上記戻り管路の末端に出口
ポートを夫々接続したシャトル弁と、上記第1管路に一
方の1次ポートを、第2管路に他方の1次ポートを夫々
接続し、2次ポートを経て軸受に所定量の潤滑油を繰り
返し供給する分配弁と、上記第2圧力取出口に接続さ
れ、上記軸受への給油完了時の所定油圧を検出して、検
出信号を出力する圧力スイッチと、上記圧力スイッチか
らの検出信号を受けて、上記ポンプの駆動モータを所定
時間停止させるとともに、上記電磁操作方向切換弁に位
置切換信号を出力する制御装置とを備えたことを特徴と
する。
【0030】上記請求項5のシングルリターンタイプの
集中潤滑油システムは、請求項2で述べたループタイプ
のシステムの第3,第4出口をプラグで閉塞し、第1出
口に接続した第1管路と第2出口に接続した第2管路の
間に分配弁を介設し、両管路の末端にシャトル弁の両側
の1次ポートを接続するとともに、このシャトル弁の2
次ポートと第5出口を戻り管路で接続したものである。
従って、ポンプからの吐出潤滑油は、電磁操作方向切換
弁、したがってパイロット操作方向切換弁のオフセット
位置が一方,他方にあるに応じて、夫々第1,第2管路を
経て分配弁に供給され、分配弁のピストンの往,復動に
伴って軸受に所定量の潤滑油が供給される。また、分配
弁のピストンの往,復動端到達による供給側管路内の圧
力上昇は、常に高圧1次ポート側に連通するシャトル弁
の2次ポートから戻り管路,第5出口,パイロット操作方
向切換弁のPポートを経て常に第2圧力取出口の圧力ス
イッチで検出されて、制御装置に検出信号が出力され
る。それ故、請求項5の集中潤滑油システムも、請求項
2で述べたと同様に動作するとともに、軸受への給油圧
力の変動および室温上昇による分配弁の異常給油をなく
すことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
により詳細に説明する。図1は、本発明の請求項1に係
る複合弁1を用いた請求項2に係るループタイプの集中
潤滑油システムの一例を示す回路図である。まず、上記
集中潤滑油システム用複合弁1について説明すると、こ
の複合弁1は、4ポート3位置でオープンセンタの電磁
操作方向切換弁2と、この切換弁2によって操作油圧が
切り換えられる5ポート3位置でオープンセンタのパイ
ロット操作方向切換弁3からなる。上記電磁操作方向切
換弁2は、中立位置で4つのポートP,T,A,B間が総
て連通し、右のオフセット位置でポートP-A間,ポート
T-B間が夫々連通し、左のオフセット位置でポートP-
B間,ポートT-A間が夫々連通する。一方、上記パイロ
ット操作方向切換弁3は、中立位置で5つのポートP,
T,A,B,C間が総て連通し、右のオフセット位置でポ
ートP-A,C間、ポートT-B間が夫々連通し、左のオフ
セット位置でポートT-B間、ポートT-B,C間が夫々連
通する。
【0032】上記複合弁1は、2つの入口4,5と、2
つの圧力取出口8,10と、5つの出口11,12,13,
14,15を有しており、電磁操作方向切換弁2は、P
ポートが給油通路6を介してポンプ入口4,および第1
検圧通路9を介して第1圧力取出口8に、Tポートが排
油通路7を介してタンク入口5および切換弁3のTポー
トに、Aポートが第1油路16を介して第1出口11お
よび切換弁3の右のパイロットポートXに、Bポートが
第2油路17を介して第2出口12および切換弁3の左
のパイロットポートYに夫々連通している。また、パイ
ロット操作方向切換弁3は、Pポートが第2検圧通路2
1を介して第2圧力取出口10に、Aポートが第3油路
18を介して第3出口13に、Bポートが第4油路19
を介して第4出口14に、Cポートが第5油路20を介
して第5出口15に夫々連通している。
【0033】上記構成の複合弁1は、電磁操作方向切換
弁2が、図6で述べた従来のエンドタイプのシステムの
切換弁65と同じであり、パイロット操作方向切換弁3
が、図5,7,8で述べた従来のループ,N形エンド,シン
グルリターンの各システムに用いたB1,A2のどちらか
が閉鎖される6ポート2位置の切換弁52にオープンセ
ンタの中立位置を加えたものに相当する。また、上記パ
イロット操作方向切換弁3は、電磁操作方向切換弁2の
右,左のオフセット位置への切り換えに応じて右,左のパ
イロットポートX,Yにポンプ51の吐出圧を導いて右,
左のオフセット位置に切り換えることができるので、こ
れを図8で述べた従来のシングルリターンタイプの圧力
開放弁78に兼用することができるとともに、ポンプ入
口4に連なる第1圧力取出口8を検圧に用いれば、分配
弁の上下死点到達時の給油管路内の圧力上昇を第1また
は第2油路16,17を介して検出できるので、図7で
述べた従来のN形エンドタイプの圧力制御弁75として
兼用することができる。
【0034】従って、上記集中潤滑油システム用複合弁
1は、ポンプ入口4、タンク入口5、第1,第2圧力取
出口8,10、第1〜第5出口11〜15をシステムに
応じて適切に選んで管路等を接続すれば、図1〜4を用
いて後述するように、単体で従来のループ,エンド,N形
エンド,シングルリターンの4システムの総てに適用す
ることができる。それ故、集中潤滑油システム用の弁と
して汎用性に富み、コストダウンを図り、部品や在庫の
管理の簡素化を図ることができる。
【0035】次に、図1に示されたループタイプの集中
潤滑油システムについて説明する。この集中潤滑油シス
テムは、上述の複合弁1と、ポンプ入口4に吐出管22
を介して接続したポンプ51と、タンク入口5に戻り管
23を介して接続した潤滑油のタンク53と、第1圧力
取出口8および第5出口15を閉塞するプラグPgと、
第1出口11と第3出口13を接続するように延設され
た第1ループ管路54と、第2出口12と第4出口14
を接続するように延設された第2ループ管路55と、第
1ループ管路54に一方の1次ポートAを,第2ループ
管路55に他方の1次ポートBを夫々接続し、2次ポー
トCから給油管57を経て軸受58に所定量の潤滑油を
繰り返し供給する複数の分配弁56(1つのみを図示)
と、第2圧力取出口10に接続され、上記軸受58への
給油完了時の所定油圧を検出して、検出信号を出力する
圧力スイッチ25と、この圧力スイッチ25からの検出
信号を受けて、上記ポンプのモータ62を弁切換に要す
る所定時間だけ一時停止させるとともに、上記電磁操作
方向切換弁2に位置切換信号を出力する制御装置61と
で構成される。
【0036】上記ループタイプの集中潤滑油システム
は、次のように動作する。まず、電磁装置方向切換弁2
が図中右のオフセット位置にあってポンプ51のモータ
62が駆動されると、ポンプ51から吐出された潤滑油
は、第1油路16,第1出口11,第1ループ管路54を
経て分配弁56の1次ポートAに供給され、そのパイロ
ットピストン63を押し下げ、メインピストン64の上
部室に入ってこれを押し下げる。これに伴って、下部室
から1ストローク分の潤滑油が、パイロットピストン6
3の両ランド部間から2次ポートCを経て給油管57に
吐出され、軸受58に給油される。なお、パイロットピ
ストン63の押し下げに伴って、その下部室の潤滑油は
1次ポートBから第2ループ管路55,第2出口12,第
2油路17,タンク出口5を経てタンク53に戻る。
【0037】分配弁56のメインピストン64が下死点
まで押し下げられて1ストロークの給油が終わると、ポ
ンプ51から圧送され続ける潤滑油で第1管路54内の
圧力が上がり、この圧力上昇は、第1管路54末端の第
3出口13から第3油路18,切換弁3のA,Pポート,
第2検圧通路21を経て圧力スイッチ25に伝わる。圧
力スイッチ25は、この圧力上昇を検出して検出信号を
制御装置61に出力し、検出信号を受けた制御装置61
は、ポンプ51の駆動モータ62を所定時間停止させ、
かつ電磁操作方向切換弁2の左のソレノイドに励磁信号
を出力してこれを左のオフセット位置に切り換える。す
ると、吐出管22内に残留する高圧の潤滑油が、第2油
路17を経てパイロット操作方向切換弁3の左のパイロ
ットポートYに導かれ、右のパイロットポートXが第1
油路16を介してタンク53に開放されるので、パイロ
ット操作方向切換弁3は、左のオフセット位置に切り換
わる。
【0038】続いて、制御装置61によりモータ62が
再起動されると、ポンプ51から吐出される潤滑油は、
今度は第2油路17,第2出口12,第2ループ管路55
を経て分配弁56の1次ポートBに供給され、パイロッ
トピストン63およびメインピストン64を押し上げ
て、上述と同様に1ストローク分の潤滑油が、2次ポー
トCを経て軸受58に給油される。なお、パイロットピ
ストン63の押し上げに伴って、上部室の潤滑油は1次
ポートAから第1ループ管路54,第1出口11,第1油
路16,タンク出口5を経てタンク53に戻る。分配弁
56のメインピストン64が上死点に達すると、第2ル
ープ管路55内の圧力上昇は、末端の第4出口14から
第4油路19,切換弁3のB,Pポート,第2検圧通路2
1を経て圧力スイッチ25に伝わる。圧力スイッチ25
は、この圧力上昇を検出して同様に制御装置61を介し
て弁切換に要する所定時間だけポンプ51のモータ62
を一時停止させ、かつ電磁操作方向切換弁2の右のソレ
ノイドに励磁信号を出力してこれを右のオフセット位置
に切り換える。パイロット操作方向切換弁3の右のオフ
セット位置への切り換えは、上述と同様に、吐出管22
内に残留する高圧の潤滑油が第1油路16を経て右のパ
イロットポートXに導かれ、左のパイロットポートYが
第2油路17を介してタンク53に開放されることによ
って行なわれる。こうして、制御装置61によりモータ
62が再起動されると、最初に述べた給油過程が繰り返
されることになる。
【0039】このように、圧力スイッチ25は、給油側
である第1または第2ループ管路54,55の末端で分
配弁56の上,下死点到達時の圧力上昇を検出するが、
パイロット操作方向切換弁3の切換自体は、吐出管22
内に残留する高圧の潤滑油によるパイロット圧で行なわ
れるので、図5の従来例のような両給油管路抵抗の差に
よる切換弁52の左右切換間での圧力差がなくなり、軸
受58への給油圧力の変動が生じない。また、電磁操作
方向切換弁2をオープンセンタの中立位置にしておけ
ば、両パイロットポートX,Yがタンク53に開放され
てオープンセンタの中立位置になるパイロット操作方向
切換弁3のTポートを介して常に第1,第2ループ管路
54,55をタンク53に開放することができるので、
図5の従来例で述べたようなポンプ停止時の室温上昇に
よる分配弁56からの異常給油を無くすことができる。
【0040】図2は、上記複合弁1を用いた請求項3に
係るエンドタイプの集中潤滑油システムの一例を示す回
路図である。このエンドタイプの集中潤滑油システム
は、図1で述べたループタイプのシステムの圧力スイッ
チ25を除去した第2圧力取出口10および第3,第4
出口13,14をプラグPgで閉塞し、第1出口11に接
続した第1管路66と第2出口12に接続した第2管路
67の間に分配弁56を介設するとともに、両管路6
6,67の末端に図6の従来例と同じ圧力スイッチ68
を介設したものである。
【0041】従って、図2のエンドタイプの集中潤滑油
システムは、次のように動作する。電磁操作方向切換弁
2が右のオフセット位置にあってモータ62が駆動され
ると、第1油路16の圧力上昇と第2油路17のタンク
53への開放とにより、パイロット操作方向切換弁3が
右のオフセット位置に切り換わるとともに、ポンプ51
から吐出された潤滑油は、第1油路16,第1出口11,
第1管路66を経て分配弁56の1次ポートAに供給さ
れ、図1で述べたと同様に分配弁56のメインピストン
64の押し下げにより所定量の潤滑油が軸受58に供給
される。なお、パイロットピストン63の押し下げに伴
う潤滑油は、1次ポートBから第2管路67,第2出口
12,第2油路17,タンク出口5を経てタンク53に戻
る。分配弁56のメインピストン64の下死点到達に伴
う第1管路66内の圧力上昇は、管路末端の圧力スイッ
チ68で検出され、検出信号を受けた制御装置61は、
ポンプ51の駆動モータ62を弁切換に要する所定時間
だけ停止させ、かつ電磁操作方向切換弁2を励磁信号に
より左のオフセット位置に切り換える。
【0042】電磁操作方向切換弁の左のオフセット位置
への切換完了で、モータ62が再起動されると、ポンプ
51から吐出される潤滑油は、第2油路17を介してパ
イロット操作方向切換弁3を左のオフセット位置に切り
換えるとともに、第2出口12,第2管路67を経て分
配弁56の1次ポートBに供給され、分配弁56のメイ
ンピストン64の押し上げにより所定量の潤滑油が軸受
58に供給される。分配弁56のピストン64の上死点
到達に伴う第2管路67内の圧力上昇は、管路末端の圧
力スイッチ68で検出され、検出信号を受けた制御装置
61は、ポンプ51の駆動モータ62を同様に一時停止
させる。次いで、制御装置61によりモータ62が再起
動されると、最初に述べた給油過程が繰り返される。な
お、図1で述べたと同じ理由、つまりパイロット操作方
向切換弁3の切換自体は、吐出管22内に残留する高圧
の潤滑油によるパイロット圧で行なわれ、また電磁操作
方向切換弁2の中立位置で中立位置になるパイロット操
作方向切換弁3を介して常に第1,第2管路66,67が
タンク53に開放されるので、図5の従来例のループタ
イプのシステムにおけるような給油管路抵抗の差による
切換弁52の左右切換間での圧力差がなくなり、軸受5
8への給油圧力の変動が生じず、またポンプ停止時の室
温上昇による分配弁56の異常給油がなくなる。
【0043】図3は、上記複合弁1を用いた請求項4に
係るN形エンドタイプの集中潤滑油システムの一例を示
す回路図である。このN形エンドタイプの集中潤滑油シ
ステムは、図2で述べたエンドタイプのシステムの圧力
スイッチ68を第1,第2管路66,67の末端から第1
圧力取出口8に繋ぎ替えたものである。従って、この集
中潤滑油システムは、図2で述べたシステムの圧力スイ
ッチの圧力検出箇所がポンプ入口4に給油通路6および
第1検圧通路9を介して連なる第1圧力取出口8に変わ
っただけなので、分配弁56のメインピストン64の
上,下死点到達による第1管路73または第2管路74
の圧力上昇が、第1油路16と右のオフセット位置にあ
る切換弁2または第2油路17と左のオフセット位置に
ある切換弁2を経て圧力スイッチ25で検出され、圧力
スイッチ25が制御装置61に検出信号を出力するのが
異なるだけで、本質的には図2で述べたと同様に動作す
る。それ故、図3のN形エンドタイプの集中潤滑油シス
テムでは、図7の従来例で述べたような1対の圧力制御
弁75が要らずに済んで、簡素でコンパクトな構成にで
きるとともに、図2で述べたと同じ理由で、軸受58へ
の給油圧力の変動および室温上昇による分配弁56の異
常給油をを無くすここができる。
【0044】図4は、上記複合弁1を用いた請求項5に
係るシングルリターンタイプの集中潤滑油システムの一
例を示す回路図である。このシングルリターンタイプの
集中潤滑油システムは、図1で述べたループタイプのシ
ステムの第3,第4出口14,15をプラグPgで閉塞
し、第1出口11に接続した第1管路80と第2出口1
2に接続した第2管路81の間に分配弁56を介設し、
両管路80,81の末端にシャトル弁79を接続すると
ともに、このシャトル弁79の2次ポートCを戻り管路
82を介して第5出口15に接続したものである。
【0045】従って、図1で述べたと同様に、ポンプ5
1からの吐出潤滑油は、電磁操作方向切換弁2、したが
ってパイロット操作方向切換弁3のオフセット位置が
右,左にあるに応じて、夫々第1管路16,第2管路17
を経て分配弁56に供給され、分配弁56のメインピス
トン64の下降,上昇動に伴って軸受58に所定量の潤
滑油が供給される。また、分配弁56のメインピストン
64の上,下死点到達による供給側管路内の圧力上昇
は、常に高圧1次ポート側に連通するシャトル弁79の
2次ポートCから戻り管路82,第5出口15,第5通路
20,パイロット操作方向切換弁3のPポートを経て常
に第2圧力取出口10の圧力スイッチ25で検出され
て、制御装置61に検出信号が出力される。それ故、図
4のシングルリターンタイプの集中潤滑油システムも、
図1で述べたと同様に動作するとともに、図8の従来例
で述べたような圧力開放弁78が要らずに済んで、簡素
でコンパクトな構成にできるとともに、図2で述べたと
同じ理由で、軸受58への給油圧力の変動および室温上
昇による分配弁56の異常給油をを無くすことができ
る。
【0046】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
請求項1に記載の集中潤滑油システム用複合弁は、4ポ
ート3位置でオープンセンタの電磁操作方向切換弁と、
5ポート3位置であって、右オフセット位置でポートP-
A,C間およびポートT-B間が夫々連通し、左オフセッ
ト位置でポートT-A間およびポートP-B,C間が夫々
連通するオープンセンタのパイロット操作方向切換弁と
からなり、電磁操作方向切換弁は、1次側のPポートが
給油通路を介してポンプ入口および第1検圧通路を介し
て第1圧力取出口に,Tポートが排油通路を介してタン
ク入口に夫々連通するとともに、2次側のAポートが第
1油路を介してパイロット操作方向切換弁の右のパイロ
ットポートおよび第1出口に,Bポートが第2油路を介
してパイロット操作方向切換弁の左のパイロットポート
および第2出口に夫々連通する一方、パイロット操作方
向切換弁は、1次側のPポートが第2検圧通路を介して
第2圧力取出口に,Tポートが上記排油通路を介してタ
ンク入口に夫々連通するとともに、2次側のA,B,Cの
各ポートが第3油路を介して第3出口に,第4油路を介
して第4出口に,第5油路を介して第5出口に夫々連通
している。
【0047】従って、上記電磁操作方向切換弁は、従来
のエンドタイプシステム用の切換弁と同じであり、上記
パイロット操作方向切換弁は、従来のループ,N形エン
ド,シングルリターンの各システム用の6ポートの切換
弁に相当するうえ、従来システムの付帯部品だった圧力
開放弁および圧力制御弁に兼用することができる。それ
故、この集中潤滑油システム用複合弁は、ポンプ入口、
タンク入口、第1,第2圧力取出口、第1〜第5出口を適
切に選んで管路等を接続すれば、単体で従来のループ,
エンド,N形エンド,シングルリターンの4システムの総
てに適用することができ、集中潤滑油システム用の弁と
して汎用性に富み、コストダウンを図り、部品や在庫の
管理の簡素化を図ることができる。また、分配弁の上,
下死点到達による管路内の昇圧は給油管路の末端で検出
されることもあるが、パイロット操作方向切換弁の切換
自体は、電磁操作方向切換弁を経る吐出潤滑油による第
1,第2油路のパイロット圧で行なわれるので、従来の
ような給油管路抵抗の差による左右切換圧力の差がなく
なり、軸受への給油圧力の変動がなくなるとともに、電
磁操作方向切換弁をオープンセンタ位置にすることで、
オープンセンタ位置になるパイロット操作方向切換弁に
より給油管路を常にタンクに開放することができるの
で、従来のポンプ停止時の室温上昇による分配弁の異常
給油をなくすことができる。
【0048】本発明の請求項2に記載のループタイプの
集中潤滑油システムは、上記複合弁のうちの電磁操作方
向切換弁は、Pポートにポンプが,Tポートにタンクが
夫々接続され、Aポートが第1油路,第1出口を介して
第1ループ管路に,Bポートが第2油路,第2出口を介し
て第2ループ管路に夫々接続される一方、上記第1ルー
プ管路の末端が,第3出口を介して上記複合弁のうちの
パイロット操作方向切換弁のAポートに、上記第2ルー
プ管路の末端が,第4出口を介して上記パイロット操作
方向切換弁のBポートに夫々接続され、第1,第2ルー
プ管路の間に一方,他方の1次ポートを接続して分配弁
が介設され、第1圧力取出口と第5出口はプラグで閉塞
され、パイロット操作方向切換弁のPポートに連なる第
2圧力取出口に圧力スイッチが接続されている。
【0049】従って、電磁操作方向切換弁の左,右のオ
フセット位置への切換に応じて、吐出圧が第1,第2油
路に導かれてパイロット操作方向切換弁が同じく左,右
のオフセット位置に切り換わるとともに、吐出潤滑油が
第1,第2ループ管路を経て分配弁の一方,他方の1次ポ
ートに供給され、ピストンの往,復動により2次ポート
から軸受に所定量の潤滑油が供給される一方、ピストン
の往,復動端到達による給油側管路内の圧力上昇が、パ
イロット操作方向切換弁を経て第2圧力取出口の圧力ス
イッチに伝わり、圧力スイッチが検出信号を出力して、
制御装置をしてポンプの駆動モータを弁切換に要する所
定時間だけ停止させ、かつ電磁操作方向切換弁を反対の
オフセット位置に切り換えさせ、給油経路の切り換えを
行なう。また、請求項1で述べた如く、切換弁の左右切
換間での圧力差がなくなって、従来の軸受への給油圧力
の変動をなくし、パイロット操作方向切換弁のオープン
センタへの位置づけで第1,第2ループ管路を常にタン
クに開放できて、従来のポンプ停止時の室温上昇による
分配弁の異常給油をなくすことができる。
【0050】本発明の請求項3に記載のエンドタイプの
集中潤滑油システムは、請求項2のループタイプのシス
テムの圧力スイッチを除去した第2圧力取出口および第
3,第4出口をプラグで閉塞し、第1出口に接続した第
1管路と第2出口に接続した第2管路の間に分配弁を介
設し、両管路の末端に従来と同じ圧力スイッチを介設し
たものである。従って、ポンプからの吐出潤滑油は、請
求項2のループ状の給油経路と異なり、第1管路を経て
分配弁へ供給され,第2管路を経て複合弁に戻り、また
はこれと逆の経路で給排されて軸受への繰り返し給油が
行なわれる一方、分配弁のピストンの往,復動端到達に
伴う給油側管路内の圧力上昇は、第1,第2管路末端の
圧力スイッチで検出され、この検出信号によって制御装
置を介してポンプの一時停止と電磁操作方向切換弁の切
換が行なわれるが、請求項2で述べたと同じ理由から、
従来の軸受への給油圧力の変動をなくし、ポンプ停止時
の室温上昇による分配弁の異常給油をなくすことができ
る。
【0051】本発明の請求項4に記載のN形エンドタイ
プの集中潤滑油システムは、請求項3のエンドタイプの
システムの圧力スイッチを第1,第2管路末端から第1
圧力取出口に繋ぎ替えたものである。従って、請求項3
のシステムの圧力スイッチの圧力検出箇所がポンプ入口
に連なる第1圧力取出口に変わっただけなので、請求項
3で述べたと同様に動作するとともに、軸受への給油圧
力の変動および室温上昇による分配弁の異常給油をなく
すことができる。
【0052】本発明の請求項5に記載のシングルリター
ンタイプの集中潤滑油システムは、請求項2のループタ
イプのシステムの第3,第4出口をプラグで閉塞し、第
1出口に接続した第1管路と第2出口に接続した第2管
路の間に分配弁を介設し、両管路の末端にシャトル弁の
両側の1次ポートを接続するとともに、このシャトル弁
の2次ポートと第5出口を戻り管路で接続したものであ
る。従って、ポンプからの吐出潤滑油は、電磁操作方向
切換弁、したがってパイロット操作方向切換弁のオフセ
ット位置が右,左にあるに応じて、夫々第1,第2管路を
経て分配弁に供給され、分配弁のピストンの往,復動に
伴って軸受に所定量の潤滑油が供給される一方、分配弁
のピストンの往,復動端到達による供給側管路内の圧力
上昇は、シャトル弁の2次ポートから戻り管路,パイロ
ット操作方向切換弁を経て圧力スイッチで検出され、こ
の検出信号によって制御装置を介してポンプの一時停止
と電磁操作方向切換弁の切換が行なわれるが、請求項2
で述べたと同じ理由から、軸受への給油圧力の変動およ
び室温上昇による分配弁の異常給油をなくすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の請求項1に係る複合弁を用いた請求
項2に係るループタイプの集中潤滑油システムの一例を
示す回路図である。
【図2】 上記複合弁を用いた請求項3に係るエンドタ
イプの集中潤滑油システムの一例を示す回路図である。
【図3】 上記複合弁を用いた請求項4に係るN形エン
ドタイプの集中潤滑油システムの一例を示す回路図であ
る。
【図4】 上記複合弁を用いた請求項5に係るシングル
リターンタイプの集中潤滑油システムの一例を示す回路
図である。
【図5】 従来のループタイプの集中潤滑油システムを
示す回路図である。
【図6】 従来のエンドタイプの集中潤滑油システムを
示す回路図である。
【図7】 従来のN形エンドタイプの集中潤滑油システ
ムを示す回路図である。
【図8】 従来のシングルリターンタイプの集中潤滑油
システムを示す回路図である。
【符号の説明】
1…複合弁、2…電磁操作方向切換弁、3…パイロット
操作方向切換弁、4…ポンプ入口、5…タンク入口、6
…給油通路、7…排油通路、8…第1圧力取出口、9…
第1検圧通路、10…第2圧力取出口、11…第1出
口、12…第2出口、13…第3出口、14…第4出
口、15…第5出口、16…第1油路、17…第2油
路、、18…第3油路、19…第4油路、20…第5油
路、21…第2検圧通路、22…吐出管、23…戻り
管、25…圧力スイッチ、51…ポンプ、53…タン
ク、54…第1ループ管路、55…第2ループ管路、5
6…分配弁、58…軸受、61…制御装置、62…モー
タ、66,73,80…第1管路、67,74,81…第2
管路、68…圧力スイッチ、79…シャトル弁、82…
戻り管路、Pg…プラグ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 P,Tの1次ポートとA,Bの2次ポート
    をもち、3つの切換位置をもつオープンセンタの電磁操
    作方向切換弁(2)と、 P,Tの1次ポートとA,B,Cの2次ポートおよび3つ
    の切換位置をもち、中立位置で5つのポートP,T,A,
    B,Cが互いに連通し、一方のオフセット位置でポート
    PとポートA,Cとが連通するとともにポートTとポー
    トBが連通し、他方のオフセット位置でポートTとポー
    トAが連通するとともにポートPとポートB,Cが連通
    するパイロット操作方向切換弁(3)と、 給油通路(6)を介して上記電磁操作方向切換弁(2)のP
    ポートに連通するポンプ入口(4)と、 排油通路(7)を介して上記電磁操作方向切換弁(2)およ
    びパイロット操作方向切換弁(3)の各Tポートに連通す
    るタンク入口(5)と、 第1検圧通路(9)を介して上記給油通路(6)に連通する
    第1圧力取出口(8)と、 第2検圧通路(21)を介して
    上記パイロット操作方向切換弁(3)のPポートに連通す
    る第2圧力取出口(10)と、 上記電磁操作方向切換弁(2)のAポートおよび上記パイ
    ロット操作方向切換弁(3)の一方のパイロットポート
    (X)に第1油路(16)を介して連通する第1出口(11)
    と、 上記電磁操作方向切換弁(2)のBポートおよび上記パイ
    ロット操作方向切換弁(3)の他方のパイロットポート
    (Y)に第2油路(17)を介して連通する第2出口(12)
    と、 上記パイロット操作方向切換弁(3)のAポートに第3油
    路(18)を介して連通する第3出口(13)と、 上記パイロット操作方向切換弁(3)のBポートに第4油
    路(19)を介して連通する第4出口(14)と、 上記パイロット操作方向切換弁(3)のCポートに第5油
    路(20)を介して連通する第5出口(15)とを備えたこ
    とを特徴とする集中潤滑油システム用複合弁。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の集中潤滑油システム用
    複合弁(1)と、 上記ポンプ入口(4)に吐出管(22)を介して接続された
    ポンプ(51)と、 上記タンク入口(5)に戻り管(23)を介して接続された
    潤滑油のタンク(53)と、 上記第1圧力取出口(8)および第5出口(15)を閉塞す
    るプラグ(Pg)と、 上記第1出口(11)と第3出口(13)を接続するように
    延設された第1ループ管路(54)と、 上記第2出口(12)と第4出口(14)を接続するように
    延設された第2ループ管路(55)と、 上記第1ループ管路(54)に一方の1次ポート(A)を、
    第2ループ管路(55)に他方の1次ポート(B)を夫々接
    続し、2次ポート(C)を経て軸受(58)に所定量の潤滑
    油を繰り返し供給する分配弁(56)と、 上記第2圧力取出口(10)に接続され、上記軸受(58)
    への給油完了時の所定油圧を検出して、検出信号を出力
    する圧力スイッチ(25)と、 上記圧力スイッチ(25)からの検出信号を受けて、上記
    ポンプ(51)の駆動モータ(62)を所定時間停止させる
    とともに、上記電磁操作方向切換弁(2)に位置切換信号
    を出力する制御装置(61)とを備えたことを特徴とする
    ループタイプの集中潤滑油システム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の集中潤滑油システム用
    複合弁(1)と、 上記ポンプ入口(4)に吐出管(22)を介して接続された
    ポンプ(51)と、 上記タンク入口(5)に戻り管(23)を介して接続された
    潤滑油のタンク(53)と、 上記第1,第2圧力取出口(8,10)および第3,第4,第
    5出口(13,14,15)を閉塞するプラグ(Pg)と、 上記第1出口(11)に接続された第1管路(66)と、 上記第2出口(12)に接続された第2管路(67)と、 上記第1管路(66)に一方の1次ポート(A)を、第2管
    路(67)に他方の1次ポート(B)を夫々接続し、2次ポ
    ート(C)を経て軸受(58)に所定量の潤滑油を繰り返し
    供給する分配弁(56)と、 上記第1管路(66)の末端に一方のポートを、上記第2
    管路(67)の末端に他方のポートを夫々接続し、これら
    の管路(66,67)内に上記軸受(58)への給油完了時
    に生じる所定油圧を検出して、検出信号を出力する圧力
    スイッチ(68)と、 上記圧力スイッチ(68)からの検出信号を受けて、上記
    ポンプ(51)の駆動モータ(62)を所定時間停止させる
    とともに、上記電磁操作方向切換弁(2)に位置切換信号
    を出力する制御装置(61)とを備えたことを特徴とする
    エンドタイプの集中潤滑油システム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の集中潤滑油システム用
    複合弁(1)と、 上記ポンプ入口(4)に吐出管(22)を介して接続された
    ポンプ(51)と、 上記タンク入口(5)に戻り管(23)を介して接続された
    潤滑油のタンク(53)と、 上記第2圧力取出口(10)および第3,第4,第5出口
    (13,14,15)を閉塞するプラグ(Pg)と、 上記第1出口(11)に接続された第1管路(73)と、 上記第2出口(12)に接続された第2管路(74)と、 上記第1管路(73)に一方の1次ポート(A)を、第2管
    路(74)に他方の1次ポート(B)を夫々接続し、2次ポ
    ート(C)を経て軸受(58)に所定量の潤滑油を繰り返し
    供給する分配弁(56)と、 上記第1圧力取出口(8)に接続され、上記軸受(58)へ
    の給油完了時の所定油圧を検出して、検出信号を出力す
    る圧力スイッチ(25)と、 上記圧力スイッチ(25)からの検出信号を受けて、上記
    ポンプ(51)の駆動モータ(62)を所定時間停止させる
    とともに、上記電磁操作方向切換弁(2)に位置切換信号
    を出力する制御装置(61)とを備えたことを特徴とする
    N形エンドタイプの集中潤滑油システム。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の集中潤滑油システム用
    複合弁(1)と、 上記ポンプ入口(4)に吐出管(22)を介して接続された
    ポンプ(51)と、 上記タンク入口(5)に戻り管(23)を介して接続された
    潤滑油のタンク(53)と、 上記第1圧力取出口(8)および第3,第4出口(13,1
    4)を閉塞するプラグ(Pg)と、 上記第1出口(11)に接続された第1管路(80)と、 上記第2出口(12)に接続された第2管路(81)と、 上記第5出口(15)に接続された戻り管路(82)と、 上記第1管路(80)の末端に一方の入口ポート(A)を、
    上記第2管路(81)の末端に他方の入口ポート(B)を、
    上記戻り管路(82)の末端に出口ポート(C)を夫々接続
    したシャトル弁(79)と、 上記第1管路(80)に一方の1次ポート(A)を、第2管
    路(81)に他方の1次ポート(B)を夫々接続し、2次ポ
    ート(C)を経て軸受(58)に所定量の潤滑油を繰り返し
    供給する分配弁(56)と、 上記第2圧力取出口(10)に接続され、上記軸受(58)
    への給油完了時の所定油圧を検出して、検出信号を出力
    する圧力スイッチ(25)と、 上記圧力スイッチ(25)からの検出信号を受けて、上記
    ポンプ(51)の駆動モータ(62)を所定時間停止させる
    とともに、上記電磁操作方向切換弁(2)に位置切換信号
    を出力する制御装置(61)とを備えたことを特徴とする
    シングルリターンタイプの集中潤滑油システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008286217A (ja) * 2007-05-15 2008-11-27 Fuji Heavy Ind Ltd 集中潤滑装置
CN105135190A (zh) * 2015-06-19 2015-12-09 武汉船用机械有限责任公司 一种应用于拖缆机的润滑系统及其试验方法
CN113339686A (zh) * 2021-07-12 2021-09-03 中国铁建重工集团股份有限公司 一种凿岩机及其阀控可计量的润滑系统

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