JPH10167721A - 青酸の製造方法 - Google Patents
青酸の製造方法Info
- Publication number
- JPH10167721A JPH10167721A JP32850996A JP32850996A JPH10167721A JP H10167721 A JPH10167721 A JP H10167721A JP 32850996 A JP32850996 A JP 32850996A JP 32850996 A JP32850996 A JP 32850996A JP H10167721 A JPH10167721 A JP H10167721A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acetonitrile
- oxygen
- catalyst
- reaction
- activated carbon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Catalysts (AREA)
Abstract
良く青酸に転化させる触媒を開発することを課題とす
る。 【解決手段】 アセトニトリルを酸素あるいは酸素およ
びアンモニアと反応させて青酸を製造する方法におい
て、触媒として活性炭を用いることを特徴とする青酸の
製造方法。
Description
媒の存在下、酸素あるいは酸素およびアンモニアと反応
させて青酸を製造する方法に関する。
ンモニアと酸素からアクリロニトリルを製造するプロセ
スにおいて、副生物として青酸やアセトニトリルが生成
する。この青酸は多彩な反応性を利用して工業原料とし
て幅広く利用されている。これに対し、アセトニトリル
は溶剤等に一部使われているにすぎず、工業的価値は低
い。従って、このアセトニトリルを青酸に変換し利用す
ることは非常に有意義なことである。
する方法としては、特公昭48−14560号公報で、
白金族金属触媒の存在下でアセトニトリルとアンモニア
から青酸および水素を製造するにあたり、1100〜1
400℃で反応させる方法が報告されている。更に、特
公昭49−33039号公報ではアンチモン−鉄系触媒
の存在下アセトニトリルとアンモニアと空気を反応させ
る方法、特開昭53−125999号公報では不揮発生
の酸性物質を含有するアルミナ触媒の存在下アセトニト
リルとアンモニアを反応させる方法、特開昭54−71
100号公報ではモリブデン−鉄酸化物触媒の存在下ア
セトニトリルとアンモニアと酸素を反応させる方法、特
開昭54−71800号公報ではモリブデン−鉄−アル
カリ金属系触媒の存在下アセトニトリルとアンモニアと
酸素を反応させる方法、特開昭61−86416号公報
では白金−ロジウム合金触媒の存在下アセトニトリルと
酸素と場合によりアンモニアとを反応させる方法、など
が検討, 報告されている。
の方法は、反応温度が高く装置上もしくはエネルギー
上、工業的には有利でない、触媒として使用する金属
がその特性上、揮散等により触媒の強度低下、触媒寿命
という点で問題、触媒に使用する金属が貴金属で高
価、触媒の形状がメッシュ上あるいは管内面に担持し
ている等でその製法および使用方法が煩雑であり工業的
に有利でない、青酸の反応選択率が満足すべきものと
はいえない、などの問題あるいは課題があり、解決が求
められている。
リルを簡易な方法で効率良く青酸に変換させる触媒につ
いて鋭意検討した結果、安価な活性炭を触媒に用いるこ
とで前記の課題を解決することを見出し、本発明に到達
した。すなわち、本発明の目的は、アセトニトリルを活
性炭触媒の存在下、酸素あるいは酸素およびアンモニア
と反応させることを特徴とする青酸の製造方法に関す
る。
本発明に使用される触媒は、特に制限はなく、通常、工
業的に使用される活性炭を用いることができる。活性炭
は石炭系あるいは石油系、ヤシ殻系、おがくず等いずれ
でも良く、その形状は粒状炭でも粉末炭でも良い。通
常、粒状炭の場合は熱媒により加熱可能なカラムに充填
しアセトニトリルを酸素と、場合によっては酸素および
アンモニアと一緒に通気させる。粉末炭の場合は流動床
により反応させる。
のようにアセトニトリルと酸素との反応であると考えら
れる。
+ CO2 + H2 O
した場合は、上記の反応のほかに一部以下の反応式で進
行して青酸の収率が増加できると考えられる。
2HCN + 2H2 O
ずしも純粋なものである必要なく、混合物であってもよ
い。例えば、工業的に好適には、アクリロニトリルの製
造工程での副生物が使用される。
スにより希釈してもよいし、空気で供給してもよい。酸
素の使用量は、アセトニトリルに対して化学量論的には
1.5倍モルであるが、1〜5倍モルが適当であり、好
ましくは2〜3倍モルである。ただし、反応温度、触媒
単位当たりのアセトニトリルの供給量などの反応条件に
より適宜調整することができる。
はアクリロニトリルの製造プロセス中の青酸精製工程に
送られ、蒸留精製して青酸を得ることができる。また、
反応ガス中に未反応のアセトニトリルを含む場合は、蒸
留塔を設けてアセトニトリルを回収し反応器にリサイク
ルすることで効率よく青酸を製造することができる。
り、好ましくは400〜500℃である。温度が低いと
反応の進行が遅く、未反応のアセトニトリルが多く得ら
れる。温度が高いと、酸化反応が更に進行し二酸化炭素
の多量の生成となり、好ましくない。
高圧が好ましいが、設備を簡単なものにすることを考慮
すると常圧ないし微加圧でもよい。
酸の収率を高めることができる。しかし、アンモニアの
供給設備、反応後の過剰のアンモニアの処理などに問題
がある。アンモニアを供給する場合はアセトニトリルに
対し0.5倍モル以上が適当であり好ましくは1〜2倍
モルである。低い場合はアンモニア添加の効果が低く、
高すぎても効果は変わらない。
に依存し、0.1〜10秒が適当であり、好ましくは
0.5〜5秒である。反応時間が短いと目的の反応の進
行が遅く、反応時間が長いと酸化反応が更に進み、青酸
の収率が下がり、また設備が大きくなり、コストアップ
となり、好ましくない。
は、これらの実施例により限定されるものではない。
材質のメッシュを軽く詰め、活性炭(三菱化学(株)製
ダイアホープS80)を24メッシュの篩で微粉を除去
し10mlを充填した。これに加熱装置で100℃に予
熱した試薬のアセトニトリル、空気あるいは空気および
アンモニアの混合ガスを所定流量で供給した。全ガス流
量は12Nl/h、混合ガス中のアセトニトリルのモル
濃度は3.0%に固定した。反応は常圧で行い、反応温
度は触媒床上面に挿入した熱電対により測定した。表1
に反応条件および反応成績を示す。
〜4と同様の実験を繰り返した。反応条件および反応成
績を同じく表1に示す。
される。 1) 触媒として使用される活性炭は、通常吸着剤とし
て用いられる安価なものである。また金属含有触媒に見
られる金属成分の揮散による収率の低下も見られない。
これらのことにより、触媒の購入および交換に要する費
用を大幅に低減することができ、経済的な効果が得られ
る。 2) 青酸収率は低いが、用途の少ない、かつ焼却処理
しているアセトニトリルを有効利用することができ、工
業的なメリットが大きい。 3) 反応ガス組成は、ほとんどがアセトニトリルの生
成場所であるアクリロニトリル反応のガスに含まれるも
のであるため、同じプロセスでの青酸精製が容易であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 アセトニトリルを酸素あるいは酸素およ
びアンモニアと反応させて青酸を製造する方法におい
て、触媒として活性炭を用いることを特徴とする青酸の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32850996A JP3603509B2 (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | 青酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32850996A JP3603509B2 (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | 青酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10167721A true JPH10167721A (ja) | 1998-06-23 |
JP3603509B2 JP3603509B2 (ja) | 2004-12-22 |
Family
ID=18211077
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32850996A Expired - Fee Related JP3603509B2 (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | 青酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3603509B2 (ja) |
-
1996
- 1996-12-09 JP JP32850996A patent/JP3603509B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3603509B2 (ja) | 2004-12-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR20010041635A (ko) | 알파-,오메가-디니트릴을 수소화하는 철을 기재로 한 촉매 | |
JP2010521408A (ja) | シアン水素(hcn)製造方法 | |
JP2002068737A (ja) | シアン化水素の製造法 | |
KR100592011B1 (ko) | 헥사메틸렌디아민의 개선된 제조 방법 | |
KR20000035972A (ko) | 지방족 디니트릴의 부분 수소화에 의한 지방족 알파-, 오메가-아미노니트릴의 제조에 적합한 촉매 | |
EP0367364B1 (en) | Integrated process for the production of aminoacetonitriles | |
CN110088085B (zh) | 制备甲硫氨酸的方法 | |
US5961945A (en) | Method of producing cyano compounds by ammoxidation | |
RU2311404C2 (ru) | Аммоксидирование карбоновых кислот в смесь нитрилов | |
JP3603509B2 (ja) | 青酸の製造方法 | |
US5204079A (en) | HCN by catalytic ammoxidation of crude acetonitrile | |
KR100516342B1 (ko) | 시안화수소산의제법 | |
CN114100652B (zh) | 一种甲醇气相催化氨氧化生产氰化氢的催化剂及其制备方法和应用 | |
US4335056A (en) | Processing acrylonitrile waste gas | |
US20100048936A1 (en) | Process for the preparation of nitrogen-containing compounds | |
Haefele et al. | Catalyzed hydration of nitriles to amides | |
US4115523A (en) | Synthesis of hydroxylamine from hydrogen sulfide and nitric oxide | |
US3949061A (en) | Process for oxidizing hydrocyanic acid to cyanogen | |
US5439661A (en) | Process for producing hydrogen cyanide | |
JP3876682B2 (ja) | 一酸化窒素の製造方法 | |
US3465028A (en) | Process for preparing unsaturated aliphatic nitriles | |
WO2009080241A2 (en) | Process for the preparation of melamine | |
JPH0940628A (ja) | アクリロニトリルの製造方法 | |
CH409928A (fr) | Procédé de préparation de nitriles non saturés | |
JP3746109B2 (ja) | 四塩化珪素の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040729 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040907 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040920 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101008 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |