JPH10167714A - 炭素材料の製法 - Google Patents

炭素材料の製法

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JPH10167714A
JPH10167714A JP8335702A JP33570296A JPH10167714A JP H10167714 A JPH10167714 A JP H10167714A JP 8335702 A JP8335702 A JP 8335702A JP 33570296 A JP33570296 A JP 33570296A JP H10167714 A JPH10167714 A JP H10167714A
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carbon material
absorption band
synthesized
observed
absorption
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JP8335702A
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Hisaji Matsui
久次 松井
Chiharu Yamaguchi
千春 山口
Ayumi Yasuda
歩 安田
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】室温或いは室温に近い温度で、高度に構造の制
御された炭素材料を工業的に大量に合成しうる技術を提
供する。 【解決手段】下記一般式(1)および(2) で表される有機溶剤可溶なポリオレフィンオリゴマ−誘
導体および芳香族縮合環炭化水素誘導体の少なくとも1
種を支持電解質を溶解した非水系有機溶媒中において不
活性ガス雰囲気下で電極還元することにより炭素材料を
製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グラファイト、菱面体
グラファイト、ロンズダライト、チャオアイト、カルビ
ン(カーボンVIとも呼ぱれる)、ガラス状カーボン或い
は少なくともこれらを含む炭素材料の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】炭素材料には、フィラーコークスとバイ
ングーとの混練、焼成および黒鉛化によって作られる人
造黒鉛製品、大きな表面積を有する材料を賦活すること
により作られる活性炭、炭化水素ガスの熱分解によって
作られるカーポンプラック、さらに気相成長あるいは有
機繊維プリカーサーの焼成によって作られる炭素繊維な
どがある。しかしながら、これら炭素材料の製造方法
は、いずれも、高温を必要とするか、あるいは物理的に
厳しい製造条件を必要とするため、材料の化学構造を高
度にコントロールすることは、困難である。現在、化学
構造を高度にコントロ−ルした新しい炭素材料の製造の
ために、新たな合成法の開発が進められている。
【0003】例えば、新しい炭素材料であるフラーレン
(H.W.Kroto,et a1.,Nature,318(1985)162)およびナノ
チュープが物理的合成法を用いて合成されて以来、物理
的合成法あるいは化学的合成法を用いて、構造の制御さ
れた炭素材料を合成する研究が進められている(W.Welt
ner,Chem.Rev.,89(1989)1713)。
【0004】高度に構造が制御された新しい炭素材料の
合成法は、アーク放電、レーザーなどの高エネルギービ
ームを使った物理的な方法と化学的な方法とに大別され
る。報告されている代表的な合成法は、以下の通りであ
る。
【0005】炭素材料の一つであり、3重結合と1重結
合が交互に繁がった線状構造をもつカルビンは、196
9年に物理的な合成方法が報告されている(A.G.Whitta
kerand P.L.Kintner,Science,165(1969)589)。この方
法では、パイロリティックグラファイトの角棒の(0001)
面の両側に電極を締め付けて電流を流し、抵抗加熱によ
り2700〜3000Kのある温度に達したところで15〜20秒保
持した。このときの雰囲気は、10-4torrのアルゴンであ
った。2550K以上に加熱した場合に限り、グラファイト
棒の一部にデンドライト構造を有する銀白色に輝く物質
が生成した。これは、炭素原子がグラファイト中でマイ
グレーションして形成されたもので、自由蒸発した炭素
原子が再び凝着したものと考えられる。パイロリティッ
クグラファイト表面に生じた白い炭素の被覆は、透明で
複屈折性であるとすると、白色はデンドライト構造から
の乱反射によるものであろう。この実験では、加熱は常
圧で行われているから、白い炭素の合成には、隕石衝突
から想像されるような高圧力は、必要とされない。
【0006】Kudryavtseyらは、黒鉛のイオンスパッタ
リングやアーク放電によって、カルビンを含む炭素材料
を合成している。生成した膜の厚みは200〜500Åで、単
結晶のα-カルビン或いはアモルファス状のものができ
ていることを確認している(Y.P.Kudryavtsey,et al.,C
arbon,30(1992)213)。
【0007】下山らは、ポリ塩化ビニル膜に真空中でレ
ーザーを照射し、8個の三重結合炭素と20個の二重結合
炭素からなるカルビン状炭素材料の形成をラマンスペク
トルなどから明らかにしている(M.Shimoyama,et a1.,M
acromol.Chem.,193(1992)569)。
【0008】また、2種の方法でのカルビン膜の合成が
報告されている(Y.P.Kudryavtsev,et a1.,Carbon,30(1
992)213)。(a)1つは、純グラファイトをターゲット
としてスパッタさせ、同時にAr+イオンで衝撃して作っ
た膜であり、(b)他の1つは、2個のグラファイト電
極間に約3000℃のアークを飛ばして、炭素を蒸発させ、
冷却した基板上に凝縮させた膜である。(a)膜は、ほ
とんど単結晶で、これはα-カルビンとみなされた。
(b)膜は、アモルファス部分と配向した部分とが混在
し、配向した膜は、6方晶形であることが示された。
【0009】カルビンを含む炭素材料の化学的な合成方
法は、1973年に報告されている(V.I.Kasatochikin,et
al.,Carbon,,11(1973)70)。この報告によれば、アセチ
レンの脱水素反応をCuCl2溶液中で行ったところ、鎖状
のポリイン構造(-C≡C-C≡C-)n、キュムレン構造(=C=C=
C=C)nを含む無定形炭素を得ている。ここにおいて、CuC
l2は、脱水素反応触媒の役割も果たしている。生成物が
鎖状構造であることは、赤外スペクトルのデ−タの解析
により立証されている。この生成物を真空中で1000℃に
加熱すると、炭素マクロ分子の鎖状構造を保存した新し
い白色の同質異形炭素結晶が得られた。著者らは、これ
を炭素材料の一つである“carbyne”と名付けた。電子
線解析とX線回折とにより、二つの異形α-カルビンと
β-カルビンとが存在することを示した。この論文の方
法によりアセチレンから得られたカルビンは、α相が主
体で、これを90kbar、1800℃で5分間処理すると、より
密度の高いβ-カルビンに転移する。
【0010】ポリアセチレンを塩素化(CHCI)xし、立体
規則性に優れたハロゲン化ポリアセチレンを作り、その
脱ハロゲン化水素を試みて、キュムレンを得ることを期
待したが、ポリイン型の共役三重結合型のカルビンを得
た。このことは、赤外スペクトルから結論付けられた。
しかしながら、十分に規則正しい結晶を得るには至ら
ず、(-C≡C-)nとしてn=10〜65の鎖長の混合したもの
となった。(K.Akagi,et al.,Synth.Metal,17(1987)55
7)。
【0011】また、酸素存在下で、第一銅塩と配位子と
しての第三級アミンからなる触媒を用いて、アセチレン
からポリイン組成物を合成する方法が開示されている
(特公平3-44582号公報)。
【0012】Kavanらは、ポリテトラフルオロエチレン
膜をLiの水銀アマルガム中で脱フッ素化し、膜の表面に
カルビンとLiFとからなる複合体が生成することを報告
している(L.Kavan,Synth.Metal,58(1993)63)。LiF
は、線状のカルビン同士が結合して黒鉛状構造(graphi
te)に変化するのを抑え、安定化させている。しかしな
がら、空気や水が複合体に入ってくると、LiFが移動し
て、カルビン構造は、破壊されるようである。
【0013】カルビンは、鎖長が短いと末端の反応性が
非常に高くなり、不安定である。そこで、環状のカルビ
ンを合成し、単離しようという試みが始まっている。玉
置らは、現在までに16個の環状炭素に6個のOH基が付い
た中間体の合成に成功している(玉置信之他、日本化学
会第67春季年会、3L1(1994)48)。
【0014】ポリフッカピニリデン(PVDF)のN,N‐ジ
メチルホルムアミド溶液から作ったPVDP単結晶膜をアセ
トンを混ぜたエタノールの10%カリウムエチレート溶液
で室温下40分間処理し、脱フッ化水素化してカルビンが
得られている(Y.P.Kudryavtsev et a1.,Carbon,30(199
2)213)。元のPVDF膜が単結晶であったにもかかわら
ず、アモルファスになったが、真空中400℃のアニ−ル
でキュムレン型のカルビンの結晶化が生じ、膜面の30%
が単結晶になった。
【0015】ポリテトラフルオロエチレンフィルムを化
学的にあるいは電気化学的に還元して、その表面をカ−
ポン状材料とし、フィルムの接着性を改善する試みが以
前よりなされてきた(US Patent 3,967,018,1976:US Pat
ent 3,296,011,1967:BritishPatent 765,284,1957)。た
だし、これらの方法は、フィルム表面だけをカーポン状
材料にするもので、炭素材料を得るためには、収率が低
いという問題点がある。
【0016】以上に構造の制御された炭素材料の合成法
の概要を述べたが、構造を高度に制御するためには、ま
だ多くの課題が残されている。
【0017】物理的合成については、抵抗加熱法、イオ
ンスパッタリング法、アーク放電法などの方法が用いら
れてきた。カルビンには、6種以上の異形があることが
すでに知られており、また、2800K以上の高温では、反
応性活性種が多数知られている。実際2800K以上では、C
1、C2、C3、C4、C5などの分子種が知られ、特にC3の分
子種が多量に生成する。従って、再現性よく、特定のカ
ルビンを合成するためには、反応性活性種のコントロ−
ルが不可欠で、この分野での開発が望まれている。
【0018】化学的合成については、アセチレンの脱水
素重合およびハロゲン化した鎖状の炭化水素から脱ハロ
ゲン化水素によって共役鎖を構築していくアプロ−チが
とられてきた。前者は、爆発の危険性のある方法で、今
後の発展は望みにくい。後者は、部分的にハロゲンが残
存することが指摘されている。したがって、脱ハロゲン
化水素反応を完全に進める方法の開発が望まれる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従来の炭素材料の製造
法は、高温を要するため、高度に構造を制御した炭素材
料を得るのは困難である。また、アーク放電やレーザー
など高エネルギービームを使った物理的な方法により、
フラーレンやナノチュ−プが合成されてきたが、これら
の方法は、工業的な大量合成には適していない。
【0020】従って、本発明は、室温或いは室温に近い
温度で、高度に構造の制御された炭素材料を工業的に大
量に合成しうる技術を提供することを主な目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者は、高度に構造
の制御された炭素材料の合成に関する従来技術の問題点
に留意しつつ研究を重ねた結果、アニオンとして脱離す
る官能基を有するポリオレフィン誘導体或いは芳香族縮
合環炭化水素誘導体を窒素、アルゴンガスなどの不活性
ガス中で電極電解還元するに際し、支持電解質或いは支
持電解質と通電助剤とを浴解した非水系溶媒中でマグネ
シウム、アルミニウム、亜鉛などの反応性電極を、2電
極法においては陽極として、また3電極法においては対
電極として用いることにより、上記の目的を達成するこ
とに成功した。
【0022】すなわち、本発明は、下記の炭素材料の製
造方法を提供するものである: 1.下記一般式(1)および(2)
【0023】
【化3】
【0024】(式中、X1、X2、X3およびX4は同一或いは
2つ以上が相異なってF、Cl、Br、I、H、N+CR1R2R3、SO2
R1およびS+R1R2を意味する:X5および X6は同一或いは
相異なってF、Cl、Br、I、H、N+CR1R2R3、SO2R1およびS
+R1R2を意味する(ただし、X5とX6がともにFである場合
を除く):R1、R2およびR3は、同一或いは2以上が相異
なって、CmH2m+1(m≦4)で表されるアルキル基を意味
する:n≦50である。)、および
【0025】
【化4】
【0026】(式中、lは、1、2または3である:C41+2
は、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ナフタセン
およびピレンから誘導される芳香族縮合環炭化水素基を
意味する:X7は、F、Cl、Br、I、H、N+CR1R2R3、SO2R1
およびS+R1R2を意味する)で表される有機溶剤可溶なポ
リオレフィンオリゴマ−誘導体および芳香族縮合環炭化
水素誘導体の少なくとも1種を支持電解質を溶解した非
水系有機溶媒中において不活性ガス雰囲気下で電極還元
することにより炭素材料を製造する方法であって、2電
極法においては陽極として、3電極法においては対電極
として、マグネシウム、亜鉛およびアルミニウムの1種
またはこれらの合金を用いることを特徴とする炭素材料
の製造方法。
【0027】2.支持電解質が、LiCl、Li2SO4、LiB
F4、LiClO4,LiPF6、(C4H9)4NF、(C4H9)4NCl、(C4H9)4N
Br、(C4H9)4NI、(C4H9)4NSO4、(C4H9)4NBF4、(C4H9)4NC
lO4および(C4H9)4NPF6の少なくとも1種である上記項1
に記載の炭素材料の製造方法。
【0028】3.支持電解質と通電助剤とを併用する上
記項1または2に記載の炭素材料の製造方法。
【0029】4.通電助剤が、AlCl3、FeCl2、FeCl3、C
oCl2、CuCl2、SnCl2、PdCl2、VCl3およびZnCl2の少なく
とも1種である上記項3に記載の炭素材料の製造方法。
【0030】5.非水系有機溶媒として、テトラヒドロ
フラン、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルホルムア
ミド、ホルムアミド、エチレンジアミン、1,2-ジメトキ
シエタンおよびジオキサンの少なくともI種を10%以上
含む溶媒を使用する上記項1に記載の炭素材料の製造方
法。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明における還元反応は、反応
物であるポリオレフィン誘導体或いは芳香族縮合環炭化
水素誘導体に電子が移動し、その反応中間体から脱椎す
る官能基がアニオンとして脱離することにより、ポリオ
レフィン誘導体或いは芳香族縮合環炭化水素誘導体に炭
素ラジカルが生成し、隣り含う炭素ラジカルがカップリ
ングすることにより進行する。この反応が連続すること
により、ポリオレフィン誘導体或いは芳香族縮合環炭化
水素誘導体から高度に多重結合が発達しており、高分子
の構造として、反応物であるポリオレフィン誘導体或い
は芳香族縮合環炭化水素誘導体の構造を残すポリマーが
得られる。
【0032】下記スキームにLiを還元剤として用いる場
合の反応物中のテトラフルオロエチレンユニットの反応
例を示す。
【0033】
【化5】
【0034】得られたオリゴマー間でクロスリンクが起
こる場合には、3次元の高度に多重結合が発達した高分
子が得られる。本発明においては、「炭素材料」とは、
ポリオレフィン誘導体或いは芳香族縮合環炭化水素誘導
体の構造を残しつつ高度に多重結合が発達したオリゴマ
ーと、それらのクロスリンクした3次元の高度に多重結
合が発達したオリゴマーおよびポリマ−を意味する。
【0035】本発明で反応物として用いるポリナレフィ
ン誘導体および芳香族縮合環炭化水素誘導体は、アニオ
ンとして脱離する官能基を有することが必要であり、そ
れぞれ下記一般式(1)および(2)で表される。
【0036】
【化6】
【0037】(式中、X1、X2、X3およびX4は同一或いは
2つ以上が相異なってF、Cl、Br、I、H、N+CR1R2R3、SO2
R1およびS+R1R2を意味する:X5および X6は同一或いは
相異なってF、Cl、Br、I、H、N+CR1R2R3、SO2R1およびS
+R1R2を意味する(ただし、X5とX6がともにFである場合
を除く):R1、R2およびR3は、同一或いは2以上が相異
なって、CmH2m+1(m≦4)で表されるアルキル基を意味
する:n≦50である。)
【0038】
【化7】
【0039】(式中、lは、1、2または3である:C41+2
は、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ナフタセン
およびピレンから誘導される芳香族縮合環炭化水素基を
意味する:X7は、F、Cl、Br、I、H、N+CR1R2R3、SO2R1
およびS+R1R2を意味する。) ただし、一般式(1)で示されるポリオレフィン誘導体
においてXl、X2、X3およびX4のすべてがHである場含お
よび一般式(2)で示される芳香族縮合環炭化水素誘導
体においてX7がHである場含には、本反応条件ではHが脱
離しないため、除く。nおよびlは、溶剤に溶解する限
りにおいては、特に限定されず、大きな値であっても差
し支えないが、通常nは50以下程度、好ましくは5〜30
程度であり、lは1〜3程度である。また、mも、特に限
定されないが、l〜4程度が好ましい。
【0040】本発明においては、溶媒として非水系溶媒
を用い、且つ窒素、アルゴンなどの不活性ガス中で反応
を行うことが必要である。
【0041】非水系溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン、N,N-ジメチルホルムアミド、N‐メチルボルムアミ
ド、ホルムアミド、エチレンジアミン、1,2-ジメトキシ
エタン、ジオキサンなどが例示され、これらの1種を単
独で或いは2種以上を使用する。非水系溶媒において
は、水を十分に除いておくことが望ましい。また、これ
らの非水系溶媒は、他の非水系非プロトン系溶媒と混合
して用いることも可能である。この様な混合溶媒におい
ては、非水系溶媒を10%以上含有することが好ましい。
非水系溶媒と併用する他の非水系非プロトン系溶媒とし
ては、ジオキサン、トリオキサン、フラン、2-メチルフ
ラン、テトラヒドロピラン、シネオール、1,2-ジメトキ
シエタン、1,2-ジエトキシメタン、1,2-ジブトキシエタ
ン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール
ジブチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジ
ヘキシルエーテルなどが例示される。
【0042】本発明においては、支持電解質と反応性電
極との組合わせが重要である。
【0043】支持電解質としては、LiCl、Li2SO4、LiBF
4、LiClO4、LiPF6、(C4H9)4NF、(C4H9)4NCl、(C4H9)4NB
r、(C4H9)4NI、(C4H9)4NSO4、(C4H9)4NBF4、(C4H9)4NCl
O4および(C4H9)4NPF6を使用する。
【0044】反応性電極(すなわち、2電極法における
陽極、或いは3電極法における対電極)としては、マグ
ネシウム、亜鉛およびアルミニウムの1種またはこれら
金属の合金を用いる。これら金属の合金としては、特に
限定されるものではないが、マグネシウム合金(「マグ
ノックス」;Mg=98.89%、Al=1%、Ca=0.1%、Ba=0.01
%)、アルミニウム合金(「ジュラルミン」;Al=95
%、Cu=4.6%、Mg=0.5%)、亜鉛−アルミニウム合金
(Zn=78%、Al=22%)などが例示される。
【0045】また、支持電解質を溶解した溶液の導電率
が高い場合には必須ではないが、導電率が低い場合に
は、通電助剤を使用することが好ましい。通電助剤とし
ては、AlCL3、FeCl2、FeCl3、CoCl2、CuCl2、SnCl2、Pd
Cl2、VCl3、ZnCl2などの1種または2種以上を用いる。
通電助剤の濃度は、所定の導電率が得られる限り、特に
限定されない。
【0046】電解還元条件は、特に限定されるものでは
ないが、例えば、N2、Ar、Heなどの乾燥不活性ガス雰囲
気中0℃程度で5〜10時間程度にわたり、電極間に3〜30V
程度の電位を印加し、反応させる。電位は高いが、本発
明では、反応液の抵抗が高く、反応液内部での電位低下
が大きいので、このレベルの電位が必要である。
【0047】本発明における還元反応のメカニズムは、
複雑である。還元は、(1)電極との直接の接触による
ポリオレフィン誘導体或いは芳香族縮合環炭化水素誘導
体の還元、(2)電極により還元された支持電解質のカ
チオンによるポリオレフィン誘導体或いは芳香族縮合環
炭化水素誘導体の還元、および(3)2電極法において
は陽極として、3電極法においては対電極として用いる
マグネシウム、亜鉛、アルミニウム或いはその合金が、
カチオンとして溶解し、これが電極で還元され、この還
元体によるポリオレフィン誘導体或いは芳香族縮合環炭
化水素誘導体の還元という3つの反応が同時に進行する
ことにより、行われる。
【0048】還元反応(2)および(3)においては、
溶液中で還元反応が進行するため、通常の電極還元法に
おける(1)だけの反応を用いる場合よりも効率が良
く、高収率且つ短い反応時間で炭素材料の製造を行うこ
とができる。また、必要に応じて使用する通電助剤のカ
チオンも電極で還元され、この還元体がポリオレフィン
誘導体或いは芳香族縮合環炭化水素誘導体を還元する。
【0049】化学的還元法では、危険性のある或いは取
り扱いに注意を要する還元剤を用いて加熱下に反応を行
うのに比して、本発明方法では、室温で実施可能で且つ
危険の少ない電極還元反応により、炭素材料の製造を行
うことができる。
【0050】2電極法における陰極および3電極法にお
ける作用電極の材料、形状などは、特に限定されない。
これらの材料としては、白金、金、ステンレス鋼などを
用いることができる。また、電極形状は、ワイヤー、メ
ッシュ、プレートなどの任意の形状を選択することがで
きる。
【0051】また、電解還元中には、2電極法において
は陰極と陽極との間で、3電極法においては作用電極と
対電極の間で印加電位の極性を1回以上切り替えること
ができる。これにより、電極表面上の不純物などを取り
除くことができるので、反応の進行とともに生じやすい
反応速度の低下、副反応の増大などの弊害の発生を抑制
することも可能である。切り替えの回数は、必要に応じ
て、これら弊害を抑制する様に適宜の間隔で適当な回数
行えばよい。
【0052】本発明により得られる炭素材料は、その優
れた特性を利用して、種々の分野での応用に適してい
る。例えば、高耐摩耗性を利用した摺動材料;高耐熱高
弾性率を利用した航空宇宙および核融合機器用材料;超
高層建築部材用光ファイバー材料などとして、有用であ
る。その他、本発明により得られる炭素材料は、ダイヤ
モンド、カーボンナノチューブ、フラーレンなどの炭素
材料の原料としての有用である。
【0053】
【発明の効果】本発明方法によれば、室温下大気圧中に
おいて、高度に構造を制御された炭素材料を工業的に大
量に製造することが可能になる。また、合成物である炭
素材料の構造は、反応物であるポリオレフィン誘導体或
いは芳香族縮合環炭化水素の構造によって決まるので、
反応物を選択することにより、炭素材料の構造を高度に
制御することができる。
【0054】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明らかにする。
【0055】実施例1 30mlの3つロフラスコに表1に示す組成のCH2=CH(CF2)8
CH=CH2(1,8-ジビニルヘキサデカフルオロオクタン;以
下「DVHDFO」とする)、LiClおよびFeCl3を溶解したテ
トラヒドロフランを仕込んだ。テトラヒドロフランは、
市販の脱水テトラヒドロフランをさらにモレキユラーシ
ーブで乾燥して使用し、LiClおよびFeCl3は、いずれも
無水物を用いた。
【0056】反応に際しては、陰極のリード線をとりつ
けたステンレス(SUS304)板と陽極のリード線をとりつ
けたマグネシウムリポンとをフラスコ内にいれ、フラス
コのゴム栓を通じて、機密性を保ちつつ、低電圧電源と
接続した。フラスコ内部を窒素ガスと交換した後、スタ
ーラーチップで撹拌しながら、4Vで電解を行った。8時
間後には、黒色の沈殿物が得られた。これをFT‐IRで分
析すると、DVHDPOには見られなかったC=Cの吸収バンド
(1630cm-1)とC≡Cの吸収バンド(2100cm-1)とが観測
された。また、DVHDFOにみられるC‐Fの吸収バンド(14
00cm-1)の吸収が著しく減少していた。これらの結果
は、本発明方法により、炭素材料が合成されたことを示
している。
【0057】実施例2 リード線をとりつけたアルミニウムリボンを陽極として
使用する以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を
行った。得られた材料のIR分析において、C=Cの吸収バ
ンドとC≡Cの吸収バンドとが観測され、C‐Fの吸収バン
ドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素
材料が合成されたことを示している。
【0058】実施例3 リード線をとりつけた亜鉛リボンを陽極として使用する
以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を行った。
得られた材料のIR分析において、C=Cの吸収バンドとC≡
Cの吸収バンドとが観測され、C‐Fの吸収バンドの吸収
が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料が合
成されたことを示している。
【0059】
【表1】
【0060】注:表1および以下の各表中の記号乃至表
記の意味は、以下の通りである。
【0061】1)2電極の場合には陽極を意味し、3電極
の場合には対電極を意味する。
【0062】2)2電極の場合には陰極を意味し、3電極
の場合には作用電極を意味する。
【0063】3)1,8-ジビニルヘキサデカフルオロオクタ
ン 4)strong;強い吸収バンドが観測される。
【0064】medium;中程度の吸収バンドが観測され
る。
【0065】weak;弱い吸収バンドが観測される。
【0066】none;吸収バンドが観測されない。
【0067】比較例1 リード線をとりつけたステンレス鋼(SUS304)リボンを
陽極として使用する以外は実施例1と同様にして炭素材
料の合成を行ったが、実施例1で得られた様な黒色の沈
殿物は得られなかった。また、生成物のIR分析におい
て、C=Cの吸収バンドは観測されず、C-Fの吸収バンドの
減少も認められなかった。
【0068】実施例1〜3の結果と比較例1の結果との
対比から、電解反応時に溶解して、還元反応に関与する
マグネシウム、アルミニウム、亜鉛のような材料を陽極
として用いない場合には、反応が進行しないことが明ら
かである。
【0069】実施例4 リード線をとりつけたマグネシウム合金(「マグノクッ
ス」:Mg=98.89%、Al=1%、Ca=0.1%、Be=0.01%)板を陽
極として使用する以外は実施例1と同様にして炭素材料
の合成を行った。得られた材料のIR分析において、C=C
の吸収バンドとC≡Cの吸収バンドとが観測され、C‐Fの
吸収バンドの吸収が著しく減少していた。これらの結果
は、炭素材料が合成されたことを示している。
【0070】実施例5 リード線をとりつけたアルミニウム合金(「ジュラルミ
ン」:Al=95%、Cu=4%、Mg=0.5%、Mn=0.5%)板を陽極と
して使用する以外は実施例1と同様にして炭素材料の合
成を行った。得られた材料のIR分析において、C=Cの吸
収バンドとC≡Cの吸収バンドとが観測され、C‐Fの吸収
バンドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、
炭素材料が合成されたことを示している。
【0071】
【表2】
【0072】実施例6 リード線をとりつけた亜鉛−アルミニウム合金(Zn=78
%、Al=22%)板を陽極として使用する以外は実施例1と
同様にして炭素材料の合成を行った。得られた材料のIR
分析において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドと
が観測され、C‐Fの吸収バンドの吸収が著しく減少して
いた。これらの結果は、炭素材料が合成されたことを示
している。
【0073】実施例7 リード線をとりつけた白金板を陰極として使用する以外
は実施例1と同様にして炭素材料の合成を行った。IR分
析において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが観
測され、C-Fの吸収バンドの吸収が著しく減少してい
た。これらの結果は、炭素材料が合成されたことを示し
ている。
【0074】実施例8 リード線をとりつけた金板を陰極として使用する以外は
実施例1と同様にして炭素材料の合成を行った。IR分析
において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測
され、C-Fの吸収バンドの吸収が著しく減少していた。
これらの結果は、炭素材料が合成されたことを示してい
る。
【0075】
【表3】
【0076】実施例1、7および8に示す結果は、本発
明における陰極に関しては、導電性材料である限り、特
に制限はないことを示している。
【0077】実施例9 予めモレキュラーシーブを用いて乾燥したN,N-ジメチル
ホルムアミドを溶媒として使用する以外は実施例1と同
様にして炭素材料の合成を行った。IR分析において、C=
Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸
収バンドの吸収が著しく減少していた。これらの結果
は、炭素材料が合成されたことを示している。
【0078】実施例10 予めモレキュラーシーブを用いて乾燥したN-メチルホル
ムアミドを溶媒として使用する以外は実施例1と同様に
して炭素材料の合成を行った。IR分析において、C=Cの
吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収
バンドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、
炭素材料が合成されたことを示している。
【0079】実施例11 予めモレキュラーシーブを用いて乾燥したホルムアミド
を溶媒として使用する以外は実施例1と同様にして炭素
材料の合成を行った。IR分析において、C=Cの吸収バン
ドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの
吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料
が合成されたことを示している。
【0080】
【表4】
【0081】実施例12 予めモレキュラーシーブを用いて乾燥したエチレンジア
ミンを溶媒として使用する以外は実施例1と同様にして
炭素材料の合成を行った。IR分析において、C=Cの吸収
バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バン
ドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素
材料が合成されたことを示している。
【0082】実施例13 予めモレキュラーシーブを用いて乾燥した1,2-ジメトキ
シエタンを溶媒として使用する以外は実施例1と同様に
して炭素材料の合成を行った。IR分析において、C=Cの
吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収
バンドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、
炭素材料が合成されたことを示している。
【0083】実施例14 予めモレキュラーシーブを用いて乾燥したジオキサンを
溶媒として使用する以外は実施例1と同様にして炭素材
料の合成を行った。IR分析において、C=Cの吸収バンド
とC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸
収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料が
合成されたことを示している。
【0084】
【表5】
【0085】実施例15 モレキュラーシーブを用いてそれぞれ乾燥したテトラヒ
ドロフラン(50vol.%)とエチレングリコールジエチルエ
ーテル(50vol.%)とからなる混合物を溶媒として使用す
る以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を行っ
た。IR分析において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バ
ンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸収が著しく減少
していた。これらの結果は、炭素材料が合成されたこと
を示している。
【0086】実施例16 モレキュラーシーブを用いてそれぞれ乾燥したテトラヒ
ドロフラン(10vol.%)とエチレングリコールジエチルエ
ーテル(90vol.%)とからなる混合物を溶媒として使用す
る以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を行っ
た。IR分析において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バ
ンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸収が著しく減少
していた。これらの結果は、炭素材料が合成されたこと
を示している。
【0087】比較例2 エチルアルコールを溶媒として使用する以外は実施例1
と同様にして炭素材料の合成を行った。溶媒は、予めCa
H2を加え、リフラックスおよび蒸留した後、モレキュラ
ーシーブを用いて乾燥した。しかしながら、実施例1で
得られた様な黒色の沈殿物は得られなかった。また、生
成物のIR分析において、C=Cの吸収バンドは観測され
ず、C-Fの吸収バンドの減少も認められなかった。
【0088】エチルアルコール溶媒を使用する場合に
は、DVHDFOの還元による炭素材料の合成はできないこと
がわかる。
【0089】比較例3 酢酸エチルを溶媒として使用する以外は実施例1と同様
にして炭素材料の合成を行った。溶媒は、予めCaH2を加
え、リフラックスおよび蒸留した後、モレキュラーシー
ブを用いて乾燥した。しかしながら、実施例1で得られ
た様な黒色の沈殿物は得られなかった。また、生成物の
IR分析において、C=Cの吸収バンドは観測されず、C-Fの
吸収バンドの減少も認められなかった。
【0090】酢酸エチルを使用する場合には、DVHDFOの
還元による炭素材料の合成はできないことがわかる。
【0091】比較例4 予めモレキュラーシーブを用いて乾燥したクロロホルム
を溶媒として使用する以外は実施例1と同様にして炭素
材料の合成を行った。しかしながら、実施例1で得られ
た様な黒色の沈殿物は得られなかった。また、生成物の
IR分析において、C=Cの吸収バンドは観測されず、C-Fの
吸収バンドの減少も認められなかった。
【0092】クロロホルムを使用する場合には、DVHDFO
の還元による炭素材料の合成はできないことがわかる。
【0093】
【表6】
【0094】実施例1、実施例9〜16、比較例2〜4
の結果を総合すると、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチ
ルホルムアミド、N-メチルホルムアミド、ホルムアミ
ド、エチレンジアミン、1,2-ジメトキシエタン、ジオキ
サンなどの非水系非プロトン系有機溶媒を使用する場合
には、DVHDFOから炭素材料が合成されることが明らかで
ある。これは、本発明の反応系において、電極表面にお
いて生成した還元剤、例えばAl、Mg、Zn、Liなどが、溶
媒和して安定化されるかどうかと関係するものと推測さ
れる。
【0095】実施例17 支持電解質としてLiSO4を使用する以外は実施例1と同
様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒
色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バン
ドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの
吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料
が合成されたことを示している。
【0096】実施例18 支持電解質としてLiBF4を使用する以外は実施例1と同
様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒
色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バン
ドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの
吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料
が合成されたことを示している。
【0097】実施例19 支持電解質としてLiCl4を使用する以外は実施例1と同
様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒
色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バン
ドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの
吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料
が合成されたことを示している。
【0098】
【表7】
【0099】実施例20 支持電解質としてLiPF6を使用する以外は実施例1と同
様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒
色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バン
ドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの
吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料
が合成されたことを示している。
【0100】実施例21 支持電解質として(C4H9)4NFを使用する以外は実施例1
と同様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後
に黒色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収
バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バン
ドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素
材料が合成されたことを示している。
【0101】実施例22 支持電解質として(C4H9)4NClを使用する以外は実施例1
と同様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後
に黒色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収
バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バン
ドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素
材料が合成されたことを示している。
【0102】
【表8】
【0103】実施例23 支持電解質として(C4H9)4NBrを使用する以外は実施例1
と同様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後
に黒色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収
バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バン
ドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素
材料が合成されたことを示している。
【0104】実施例24 支持電解質として(C4H9)4NIを使用する以外は実施例1
と同様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後
に黒色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収
バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バン
ドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素
材料が合成されたことを示している。
【0105】実施例25 支持電解質として(C4H9)4NSO4を使用する以外は実施例
1と同様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間
後に黒色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸
収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バ
ンドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭
素材料が合成されたことを示している。
【0106】
【表9】
【0107】実施例26 支持電解質として(C4H9)4NBF4を使用する以外は実施例
1と同様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間
後に黒色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸
収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バ
ンドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭
素材料が合成されたことを示している。
【0108】実施例27 支持電解質として(C4H9)4NClO4を使用する以外は実施例
1と同様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間
後に黒色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸
収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バ
ンドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭
素材料が合成されたことを示している。
【0109】実施例28 支持電解質として(C4H9)4NPF6を使用する以外は実施例
1と同様にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間
後に黒色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸
収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バ
ンドの吸収が著しく減少していた。これらの結果は、炭
素材料が合成されたことを示している。
【0110】
【表10】
【0111】実施例29 支持電解質としてLiClと(C4H9)4NClとの等重量混合物を
使用する以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を
行ったところ、8時間後に黒色沈殿物が得られた。IR分
析において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが観
測され、C-Fの吸収バンドの吸収が著しく減少してい
た。これらの結果は、炭素材料が合成されたことを示し
ている。
【0112】実施例30 支持電解質としてLiBF4と(C4H9)4NBF4との等重量混合物
を使用する以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成
を行ったところ、8時間後に黒色沈殿物が得られた。IR
分析において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが
観測され、C-Fの吸収バンドの吸収が著しく減少してい
た。これらの結果は、炭素材料が合成されたことを示し
ている。
【0113】比較例5 支持電解質を使用しない以外は実施例1と同様にして炭
素材料の合成を試みた。しかしながら、8時間後におい
ても、黒色沈殿物は得られなかった。また、反応液のIR
分析において、C=Cの吸収バンドおよびC≡Cの吸収バン
ドはいずれも観測されなかったのに対し、C-Fの強い吸
収バンドが観測された。
【0114】この結果は、支持電解質を用いない合成条
件では、炭素材料は合成されないことを示している。こ
れは、支持電解質を用いない場合には、反応溶液の抵抗
が大きく、したがって電極表面に電位差が生じず、電極
反応による還元性活性物質が生成されないことによるも
のと推測される。
【0115】
【表11】
【0116】実施例1、実施例17〜30および比較例
5において得られた結果から明らかな様に、本発明によ
る炭素材料の合成法では、支持電解質の少なくとも1種
を使用することが必須である。
【0117】実施例31 通電助剤としてAlCl3を使用する以外は実施例1と同様
にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒色
沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バンド
とC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸
収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料が
合成されたことを示している。
【0118】実施例32 通電助剤としてFeCl2を使用する以外は実施例1と同様
にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒色
沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バンド
とC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸
収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料が
合成されたことを示している。
【0119】実施例33 通電助剤としてCoCl2を使用する以外は実施例1と同様
にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒色
沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バンド
とC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸
収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料が
合成されたことを示している。
【0120】
【表12】
【0121】実施例34 通電助剤としてCuCl2を使用する以外は実施例1と同様
にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒色
沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バンド
とC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸
収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料が
合成されたことを示している。
【0122】実施例35 通電助剤としてSnCl2を使用する以外は実施例1と同様
にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒色
沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バンド
とC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸
収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料が
合成されたことを示している。
【0123】実施例36 通電助剤としてPdCl2を使用する以外は実施例1と同様
にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒色
沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バンド
とC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸
収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料が
合成されたことを示している。
【0124】
【表13】
【0125】実施例37 通電助剤としてVCl3を使用する以外は実施例1と同様に
して炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒色沈
殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バンドとC
≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸収が
著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料が合成
されたことを示している。
【0126】実施例38 通電助剤としてZnCl2を使用する以外は実施例1と同様
にして炭素材料の合成を行ったところ、8時間後に黒色
沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バンド
とC≡Cの吸収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸
収が著しく減少していた。これらの結果は、炭素材料が
合成されたことを示している。
【0127】実施例39 通電助剤としてAlCl3とFeCl3との等重量混合物を使用す
る以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を行った
ところ、8時間後に黒色沈殿物が得られた。IR分析にお
いて、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測さ
れ、C-Fの吸収バンドの吸収が著しく減少していた。こ
れらの結果は、炭素材料が合成されたことを示してい
る。
【0128】
【表14】
【0129】実施例40 通電助剤としてCuCl2とFeCl3との等重量混合物を使用す
る以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を行った
ところ、8時間後に黒色沈殿物が得られた。IR分析にお
いて、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測さ
れ、C-Fの吸収バンドの吸収が著しく減少していた。こ
れらの結果は、炭素材料が合成されたことを示してい
る。
【0130】実施例41 通電助剤を使用しない以外は実施例1と同様にして炭素
材料の合成を行ったところ、8時間後に黒色沈殿物が得
られた。IR分析において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸
収バンドが観測され、C-Fの吸収バンドの吸収が著しく
減少していた。これらの結果は、炭素材料が合成された
ことを示している。ただし、C-Fの吸収バンドが明らか
に観測され、また、C≡Cの吸収バンドは観測されるもの
の、吸収は大きくない。従って、電解反応生成物中に
は、炭素化部分とともに未反応分が一部残存しているも
のと推測される。
【0131】実施例42 支持電解質として(C4H9)9NBF4を使用し且つ通電助剤は
使用しない以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成
を行ったところ、8時間後に黒色沈殿物が得られた。IR
分析において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが
観測され、C-Fの吸収バンドの吸収が著しく減少してい
た。これらの結果は、炭素材料が合成されたことを示し
ている。ただし、C-Fの吸収バンドが明らかに観測さ
れ、また、C≡Cの吸収バンドは観測されるものの、吸収
は大きくない。従って、電解反応生成物中には、炭素化
部分とともに未反応分が一部残存しているものと推測さ
れる。
【0132】比較例6 支持電解質および通電助剤を使用しない以外は実施例1
と同様にして炭素材料の合成を試みた。しかしながら、
8時間後においても、黒色沈殿物は得られなかった。ま
た、反応液のIR分析において、C=Cの吸収バンドおよびC
≡Cの吸収バンドはいずれも観測されなかったのに対
し、C-Fの強い吸収バンドが観測された。
【0133】この結果は、本比較例の条件下では炭素材
料は合成されないことを示している。これは、反応溶液
の抵抗が大きいために、電極反応が進まなかったことに
よるものと推測される。
【0134】
【表15】
【0135】実施例1、実施例31〜42および比較例
6で得られた結果から、支持電解質のみでは十分な導電
率が得られない場合にも、通電助剤を溶媒に添加するこ
とにより、炭素材料が得られることが明らかである。す
なわち、反応物として使用したDVHDFOは、実施例1およ
び実施例31〜42においては、いずれも黒色にカ−ボ
ン化し、IR分析においても、カ−ボン化していることが
確認された。
【0136】実施例43 反応物としてパーフルオロヘキシルヨーダイド(PFHI)
を使用する以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成
を行うことにより、8時問後に黒色沈殿物が得られた。
IR分析において、C=Cの吸収バンドが観測されたが、C≡
Cの吸収バンドは観測されなかった。これらの観測結果
から、ポリアセチレン様の炭素材料が合成されたことが
明らかである。
【0137】実施例44 反応物としてパーフルオロオクチルヨーダイド(PFOI)
を使用する以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成
を行うことにより、8時問後に黒色沈殿物が得られた。
IR分析において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンド
が観測された。これにより、炭素材料が合成されたこと
が確認された。
【0138】実施例45 反応物としてパーフルオロデシルヨーダイド(PFDI)を
使用する以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を
行うことにより、8時問後に黒色沈殿物が得られた。IR
分析において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが
観測された。これにより、炭素材料が合成されたことが
確認された。
【0139】
【表16】
【0140】実施例46 反応物としてパーフルオロデシルエチレン(PFDE)を使
用する以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を行
うことにより、8時問後に黒色沈殿物が得られた。IR分
析において、C=Cの吸収バンドは観測されたが、C≡Cの
吸収バンドは観測されなかった。これにより、ポリアセ
チレン様の炭素材料が合成されたことが確認された。
【0141】実施例47 反応物としてヘキサフルオロベンゼン(HFB)を使用す
る以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を行うこ
とにより、8時問後に黒色沈殿物が得られた。IR分析に
おいて、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測さ
れた。これにより、炭素材料が合成されたことが確認さ
れた。
【0142】実施例48 反応物としてヘキサブロモベンゼン(HBB)を使用する
以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を行うこと
により、8時問後に黒色沈殿物が得られた。IR分析にお
いて、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測され
た。これにより、炭素材料が合成されたことが確認され
た。
【0143】
【表17】
【0144】実施例49 反応物としてオクタフルオロナフタレン(OFN)を使用
する以外は実施例1と同様にして炭素材料の合成を行う
ことにより、8時問後に黒色沈殿物が得られた。IR分析
において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収バンドが観測
された。これにより、炭素材料が合成されたことが確認
された。
【0145】実施例50 反応物としてドデカフルオロ-1,6-ジヨードヘキサン(D
FDIH)を使用する以外は実施例1と同様にして炭素材料
の合成を行うことにより、8時問後に黒色沈殿物が得ら
れた。IR分析において、C=Cの吸収バンドとC≡Cの吸収
バンドが観測された。これにより、炭素材料が合成され
たことが確認された。
【0146】実施例5I 反応物としてヘキサデカフルオロ-1,8-ジヨードオクタ
ン(HFDIO)を使用する以外は実施例1と同様にして炭
素材料の合成を行うことにより、8時問後に黒色沈殿物
が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バンドとC≡C
の吸収バンドが観測された。これにより、炭素材料が合
成されたことが確認された。
【0147】比較例7 反応物としてオクタデカン(OD)を使用する以外は実施
例1と同様にして炭素材料の合成を試みたが、8時間後
においても、黒色沈殿物は得られなかった。IR分析にお
いて、C=Cの吸収パンドおよびC≡Cの吸収バンドは観測
されず、炭素材料は合成されなかったことが確認され
た。
【0148】比較例8 反応物としてベンゼン(BN)を使用する以外は実施例1
と同様にして炭素材料の合成を試みたが、8時間後にお
いても、黒色沈殿物は得られなかった。IR分析におい
て、C=Cの吸収パンドおよびC≡Cの吸収バンドは観測さ
れず、炭素材料は合成されなかったことが確認された。
【0149】
【表18】
【0150】実施例43〜51と比較例7〜8との対比
から明らかな様に、本発明においては、反応物がアニオ
ンとして脱離しうる官能基を有することが必須である。
【0151】実施例52 ステンレスを作用極として、マグネシウムを対電極とし
て、また金線を参照電極としてそれぞれ用い、実施例1
と同様にして、3電極法で炭素材料を合成した。作用極
と参照電極間には2.2Vを印加した。反応開始から8時間
後に黒色沈殿物が得られた。IR分析において、C=Cの吸
収バンドとC≡Cの吸収バンドとが観測された。これによ
り、炭素材料が合成されたことが確認された。
【0152】3電極法によれば、より低電位で合成が可
能なので、安全であり、また、C≡Cの吸収が2電極法
の場合よりも大きく、還元反応がより進行した合成物が
得られた。
【0153】実施例53 合成反応中に下記表19のスケジュールに従って陽極と
陰極との極性を切り替えつつ、実施例1と同様にして炭
素材料の合成を行った。
【0154】
【表19】
【0155】反応開始から5時間後には黒色沈殿物が得
られ、極性の切り替えを行わない場合に比して、短時間
で合成物が得られた。IR分析において、C=Cの吸収バ
ンドとC≡Cの吸収バンドとが観測され、炭素材料が合成
されたことが確認された。
【0156】
【表20】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)および(2) 【化1】 (式中、X1、X2、X3およびX4は同一或いは2つ以上が相
    異なってF、Cl、Br、I、H、N+CR1R2R3、SO2R1およびS+R1
    R2を意味する:X5および X6は同一或いは相異なってF、
    Cl、Br、I、H、N+CR1R2R3、SO2R1およびS+R1R2を意味す
    る(ただし、X5とX6がともにFである場合を除く):
    R1、R2およびR3は、同一或いは2以上が相異なって、Cm
    H2m+1(m≦4)で表されるアルキル基を意味する:n≦50
    である)、および 【化2】 (式中、lは、1、2または3である:C41+2は、ベンゼ
    ン、ナフタレン、アントラセン、ナフタセンおよびピレ
    ンから誘導される芳香族縮合環炭化水素基を意味する:
    X7は、F、Cl、Br、I、H、N+CR1R2R3、SO2R1およびS+R1R
    2を意味する)で表される有機溶剤可溶なポリオレフィ
    ンオリゴマ−誘導体および芳香族縮合環炭化水素誘導体
    の少なくとも1種を支持電解質を溶解した非水系有機溶
    媒中において不活性ガス雰囲気下で電極還元することに
    より炭素材料を製造する方法であって、2電極法におい
    ては陽極として、3電極法においては対電極として、マ
    グネシウム、亜鉛およびアルミニウムの1種またはこれ
    らの合金を用いることを特徴とする炭素材料の製造方
    法。
  2. 【請求項2】支持電解質が、LiCl、Li2SO4、LiBF4、LiC
    lO4,LiPF6、(C4H9)4NF、(C4H9)4NCl、(C4H9)4NBr、(C4
    H9)4NI、(C4H9)4NSO4、(C4H9)4NBF4、(C4H9)4NClO4およ
    び(C4H9)4NPF6の少なくとも1種である請求項1に記載
    の炭素材料の製造方法。
  3. 【請求項3】支持電解質と通電助剤とを併用する請求項
    1または2に記載の炭素材料の製造方法。
  4. 【請求項4】通電助剤が、AlCl3、FeCl2、FeCl3、CoC
    l2、CuCl2、SnCl2、PdCl2、VCl3およびZnCl2の少なくと
    も1種である請求項3に記載の炭素材料の製造方法。
  5. 【請求項5】非水系有機溶媒として、テトラヒドロフラ
    ン、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルホルムアミ
    ド、ホルムアミド、エチレンジアミン、1,2-ジメトキシ
    エタンおよびジオキサンの少なくともI種を10%以上含
    む溶媒を使用する請求項1に記載の炭素材料の製造方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999043613A1 (fr) * 1998-02-27 1999-09-02 Osaka Gas Company Limited Procede de production d'un nano-tube en carbone
WO2000006488A1 (fr) * 1998-07-30 2000-02-10 Osaka Gas Company Limited Procédé de production de matière carbonée fonctionnelle
KR100406480B1 (ko) * 1999-03-29 2003-11-19 삼성에스디아이 주식회사 전지용 비수전해액
WO2005003409A1 (ja) * 2003-07-02 2005-01-13 Japan Science And Technology Agency ナノカーボン材料の製造方法、及び配線構造の製造方法

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