JPH10167061A - 振り子装置を備えた鉄道車両 - Google Patents

振り子装置を備えた鉄道車両

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JPH10167061A
JPH10167061A JP33236696A JP33236696A JPH10167061A JP H10167061 A JPH10167061 A JP H10167061A JP 33236696 A JP33236696 A JP 33236696A JP 33236696 A JP33236696 A JP 33236696A JP H10167061 A JPH10167061 A JP H10167061A
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JP
Japan
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pendulum
burr
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track
center
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JP33236696A
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Hiroshi Inoue
浩 井上
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Niigata Engineering Co Ltd
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Niigata Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軌道に負担をかけることなく曲線部の高速走
行を行わせる。 【解決手段】 軌道2に乗る台車3(5)にはリンク機
構22を以て振り子バリ21が傾斜可能とされている。車体
4は空気バネ24を介して振り子バリ21上に載置され、そ
の底部に設けられた中心ピン25が左右に牽引バリ26を有
して振り子バリ21側に延出された状態で支持されてい
る。また振り子バリ21と台車3側との間には供給シリン
ダ31が設けられ、振り子バリ21と牽引バリ26との間には
追従シリンダ32が設けられている。供給シリンダ31は振
り子バリ21の傾斜に連動して伸縮し、追従シリンダ32は
供給シリンダ31の伸縮に伴って伸縮する。カントの走行
時には、振り子バリ21の傾斜で共に車体4が傾斜し、こ
れと連動する各シリンダ31,32の動作による牽引バリ26
の押し引きによって車体4が左右方向に移動するので、
遠心力が打ち消され軌道への負担の増加が抑止されて高
速走行が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振り子装置を備え
た曲線通過速度が大きい気動車等の鉄道車両に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道線において、運送能率を向上する為
には鉄道車両の走行速度を上げることが要され、それに
は、特に鉄道線における曲線部を高速で走行することが
望まれる。一般に曲線部を走行させる際には、図9に示
すように鉄道線の曲線部においてカント(横断勾配)を
設けている。そして、車両がカントと釣り合う遠心力と
なる曲線走行速度であれば、重力Wと遠心力Q1との合
力P1が車体の中心線Sと重なるとともに、合力P1が
軌道接線Rに対して垂直方向に作用するので適宜に曲線
部の走行が行われる。
【0003】ところが、図9に示す状態で、更に高速で
走行させた際には、重心Gに上記遠心力Q1よりも大き
い遠心力Q2がかかることとなり、これにより重力Wと
遠心力Q2との合力P2が車体の中心線S上から遠ざか
るので、一方では乗客の乗り心地を悪化させることにな
り、他方では軌道が遠心力Q2の負荷に耐えなくなるの
で軌道自体の保守を要して費用がかかることになる。そ
の為、軌道の曲線半径やカント(横断勾配)を改造する
のが一つの方法であるが、これでは設備投資がかかるな
どの問題がある。
【0004】そこで従来では、乗客に対する乗り心地対
策として曲線半径やカント(横断勾配)を改造すること
なく曲線部を高速走行させるために、図10に示すよう
に、車両に対し、所定の振り子中心Oを以て車体が傾斜
するような振り子装置を備え、曲線部の走行の際に車体
を軌道の内側に傾斜させるように構成している。
【0005】このように構成することにより、曲線部の
走行時において重心Gに遠心力Q2がかかっても、車体
が傾斜することにより、重力Wと遠心力Q2との合力P
2が傾斜した車体の中心線S上に近づけられて、乗客に
対して超過遠心力分(遠心力Q2−遠心力Q1)を打ち
消すこととなるので、乗り心地が改善される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の振り子装置を備えた鉄道車両は、一般的には車
体の傾斜によって重心Gが外軌道側に移動するので、合
力P2が外軌道側に移動して外軌道に更なる負担がかか
ってしまうという問題が生じる。
【0007】そこで本発明は、上記課題を解消するため
に、軌道に負担をかけることなく曲線部の高速走行を行
わせることができる振り子装置を備えた鉄道車両を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の請求項1に記載された振り子装置を備えた鉄道
車両は、車体を支持し、かつ台車に対して傾斜可能に設
けられた振り子バリを有した振り子装置と、前記台車と
振り子バリとの間で振り子バリの傾斜に伴って伸縮され
る供給シリンダと、前記振り子バリと車体側との間に設
けられて前記供給シリンダの伸縮に伴って伸縮される追
従シリンダとによる重心移動装置と、を備えたことを特
徴としている。
【0009】請求項2に記載された振り子装置を備えた
鉄道車両は、車体を支持し、かつ台車に対して傾斜可能
に設けられた振り子バリを有した振り子装置と、前記振
り子バリの傾斜に伴って移動する所定箇所と前記車体側
との間を連結する追従ロッドによる重心移動装置と、を
備えた構成とされている。
【0010】請求項3に記載された振り子装置を備えた
鉄道車両は、請求項2の記載において、前記振り子バリ
に設けられた支点に、その一端が取り付けられた梃子
と、該梃子の他端と前記振り子バリの傾斜に伴って移動
する所定箇所との間を連結するべく設けられた変位伝達
ロッドと、を備え、前記追従ロッドが、前記変位伝達ロ
ッドの所定箇所と前記車体側との間を連結するように設
けられた構成とされている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して具体的に説明する。図1は本発明による振り
子装置を備えた鉄道車両の要部を示す側面図、図2は同
振り子装置を備えた鉄道車両の要部を示す平面図、図3
は図1における中央部断面図である。
【0012】鉄道車両1(以下車両という)は、軌道2
を走行するために、複数(一般には二つ)の台車3上に
車体4が支持されている。台車3は、図1乃至図3に示
すように骨組となる台車枠5を以て構成されている。こ
の台車枠5は、台車3の左右側部に添ってそれぞれ平行
配置される側枠6と、各側枠6の略中央部分を連結する
二つの内枠7とにより略H字状に構成されている。
【0013】各側枠6の所定箇所(図2中四箇所)に
は、軸箱8が対向配設されているとともに、各軸箱8が
二つの軸バネ装置9によって前後左右を位置決めされて
いる。そして、軌道2上に乗る車輪10を有した輪軸1
1の両端部が、対向する軸箱8にコロ軸受で支持されて
いる。これにより、台車枠5は、軌道2に乗る二つの輪
軸11に対し、軸箱8を介した軸バネ装置9によって前
後左右方向が位置決めされるとともに、軸バネ装置9の
防振効果によって上下荷重が支持される。
【0014】また、側枠6には、各車輪10に添ってそ
れぞれブレーキ装置12が設けられている。このブレー
キ装置12は、制動が必要な際に動作し、車両1を減速
または停止させる。
【0015】二つの輪軸11の一方には第一減速機13
が配設されている。この第一減速機13は、図示しない
原動機からの動力を変速機を経由して推進軸により回転
が伝達されるとともに、一方の輪軸11を回転駆動させ
る。また、他方の輪軸11には第二減速機14が配設さ
れている。この第二減速機14は、第二推進軸15を介
して伝達された前記第一減速機13の動力が伝達され
て、他方の輪軸11を回転駆動させる。
【0016】第一減速機13および第二減速機14と、
内枠7から上方に立設された支持部7aとの間には、減
速機吊16が設けられていて、第一減速機13および第
二減速機14の駆動反力を台車3側に伝えて支持し得る
ように構成されている。
【0017】ところで、上記台車3と車体4との間には
振り子装置20が設けられている。この振り子装置20
は、台車枠5における内枠7に対して設けられていて振
り子バリ21とリンク機構22とを備えている。振り子
バリ21は、図3に示すように、台車3における二つの
輪軸11の間に設けられていて、台車3および車体4に
おける左右方向に長手の略板状に形成され、その下方に
支持アーム21aを有している。
【0018】リンク機構22は、振り子バリ21の支持
アーム21aと、内枠7の支持部7aとの間に略ハ字状
に配置された二つの傾斜リンク23からなり、振り子バ
リ21を内枠7(台車枠5)に対して傾斜可能に支持し
ている。
【0019】そして、振り子バリ21の長手方向の各端
部上面には、空気バネ24が設けられ、該空気バネ24
上に車体4が支持されている。これにより、車体4は、
空気バネ24によって防振されるとともに、振り子バリ
21およびリンク機構22を介して台車3に対して左右
方向に傾斜可能に支持される。なお、上記空気バネ24
は、車体4の左右方向には、ある柔らかいバネ定数を以
て支持する作用を有している。
【0020】ここで、車体4における底面中央部分に
は、車体4の傾斜方向の中心線と重なる中心ピン25が
設けられている。この中心ピン25は、振り子バリ21
の中央部分に設けられた開口部21b内に延出形成され
ているとともに、車体4の傾斜方向にそれぞれ延出され
た牽引バリ26を有している。そして、各牽引バリ26
と、台車3における内枠7との間には、それぞれ規制リ
ンク27が設けられていて、車体4の左右方向への移動
を多少許容しながら車体4の前後左右方向の位置決めを
する。また、振り子バリ21における開口部21b内の
左右内壁には、それぞれストッパ28が設けられてい
て、空気バネ24等で緩衝された車体4の左右方向の動
きを牽引バリ26の端部と当接して所定変位で止める。
このストッパ28は、牽引バリ26との当接時に、その
ショックが少ないように比較的柔らかいバネ定数とす
る。
【0021】さらに、上記リンク機構22には、傾斜リ
ンク23と連動する重心移動装置30が設けられてい
る。この重心移動装置30は、油圧式の供給シリンダ3
1および追従シリンダ32を有している。供給シリンダ
31は、台車3における内枠7と、振り子バリ21にお
ける一方の支持アーム21a(図3中右側)との間に設
けられていて、振り子バリ21(車体4)の左右方向の
傾斜に対応して伸縮される。追従シリンダ32は、一方
の牽引バリ26(図3中左側)と、振り子バリ21にお
ける供給シリンダ31の位置と相対する位置(図3中左
側)との間に設けられているとともに、供給シリンダ3
1の伸縮による作動油が供給/吸引されるように油供給
路33を介して接続されていて、供給シリンダ31の伸
縮に伴って伸縮される。
【0022】なお、重心移動装置30において、油供給
路33にアキュムレータ34を設けて、作動油を加圧状
態で蓄えて油圧のエネルギーを蓄積させるようにすると
よい。
【0023】さらに、供給シリンダ31および追従シリ
ンダ32の位置は、それぞれ上述した配置と相対する位
置の同構成に設けられていてもよい。
【0024】また、上記台車3において、各側枠6と車
体4との間には、ヨーイングダンパ35が設けられてい
る。このヨーイングダンパ35は、台車3と車体4との
間における蛇行動を減衰させる為のものである。
【0025】さらに、台車3における各側枠6の前側
(走行方向側)には、排障器36が設けられていて、軌
道2上に障害物がある場合に、該障害物が排除できるよ
うになっている。
【0026】以下、上述のように構成された台車3にお
ける軌道2の曲線部の走行動作を図3及び図4を参照し
て説明する。図3に示すように平坦な軌道2を走行する
際には、振り子装置20および重心移動装置30は作動
せず、台車3の内枠7と振り子バリ21と車体4とは平
行な位置関係とされている。
【0027】そして、図4に示すように、軌道2の曲線
部においてカント(横断勾配)が設けられている部分で
は、車体4に対して外軌道2a側に遠心力が働くことに
よって自動的に振り子装置20が作動し、リンク機構2
2を介して振り子バリ21が内軌道2b側に傾斜する。
【0028】さらに、図4に示すように、振り子装置2
0の作動によって重心移動装置30が作動する。まず、
振り子バリ21の支持アーム21aが揺動して供給シリ
ンダ31が延伸される。そして、供給シリンダ31の延
伸に伴い追従シリンダ32が縮退して牽引バリ26を振
り子バリ21の傾斜方向に引張する。
【0029】すなわち、車両1が軌道2の曲線部を走行
する際には、振り子装置20により車体4が振り子バリ
21を介して台車3に対して内軌道2b側に傾斜すると
ともに、重心移動装置30により、車体4が振り子バリ
21の傾斜に対応して内軌道2b側に移動することとな
る。
【0030】また、逆方向にカント(横断勾配)が設け
られている場合にも、車体4に対して外軌道2a側に遠
心力が働くことによって自動的に振り子装置20が作動
し、リンク機構22を介して振り子バリ21が内軌道2
b側に傾斜する。さらに、振り子バリ21の支持アーム
21aが揺動して供給シリンダ31が縮退される。そし
て、供給シリンダ31の縮退に伴い追従シリンダ32が
延伸して牽引バリ26を振り子バリ21の傾斜方向に押
出すことにより、車体4が振り子バリ21の傾斜に対応
して内軌道2b側に移動することとなる。
【0031】この一連の動作を、図10で示す従来例と
対比させると、本発明の振り子装置を備えた鉄道車両
は、図5に示すように、従来と同様な遠心力Q2が重心
Gにかかった場合、振り子装置20の作動により車体4
が内軌道2b側に傾斜することにより、重力Wと遠心力
Q2との合力P2が傾斜した車体4の中心線S上に近づ
けられる。そして、振り子装置20の作動に伴う重心移
動装置30の作動により車体4の重心Gが図 中で示す
振り子中心Oの移動した移動量T分だけ内軌道2b側に
移動することにより、合力P2が軌道接線Rを横切る交
点Xにおける左右方向寸法a,bが略等間隔となる。
【0032】したがって、振り子装置20の作動によっ
て、乗客に対して超過遠心力分(遠心力Q2−遠心力Q
1)を打ち消すこととなるので乗り心地が改善され、重
心移動装置30の作動によって、内軌道2bおよび外軌
道2aへの負担荷重が略均等となり、軌道2に対する負
担増を抑止することができる。
【0033】また、重心移動装置30は、重心移動の変
化割合を供給シリンダ31および追従シリンダ32の伸
縮率(例えばシリンダの径の大きさ)を以て任意に設定
できるので、軌道の状態等に応じて最適な条件に合わせ
ることが可能である。
【0034】一般的には、振り子動作で大きくきな移動
量が得られる支持アーム21aの先端部などに供給シリ
ンダ31を設けるとともに、この供給シリンダ31の径
を小さくして振り子動作を阻害しないように構成し、追
従シリンダ32を大径として大きい動作力が得られるよ
うに構成すれば、車体を安定して保持することができ
る。この際、追従シリンダ32の動作力が不足する場合
には、サーボ油圧機構を採用することにより、別の油圧
源からの力を以て十分な動作力をえることが可能とな
る。
【0035】ところで、上述した実施の形態では、重心
移動装置30として油圧式シリンダを用いた構成である
が、別の実施の形態である重心移動装置40として、以
下に示すものがあり、図6および図7を参照して説明す
る。この実施の形態における重心移動装置40も傾斜リ
ンク23と連動するように構成されている。振り子バリ
21の一端側(図6中右側)には支点41が設けられ、
該支点41に梃子42の一端が取り付けられている。そ
して、梃子42の他端と、一方の傾斜リンク23(図6
中右側)の所定位置との間には、変位伝達ロッド43
が、所謂リンク構造をなすように設けられている。さら
に、梃子42の中間部分の所定位置と、牽引バリ26の
他端(図6中右側)との間には、追従ロッド44が、所
謂リンク構造をなすように設けられている。
【0036】なお、重心移動装置40としての梃子4
2、変位伝達ロッド43、および追従ロッド44位置
は、それぞれ上述した配置と相対する位置の同構成に設
けられていてもよい。
【0037】このように構成された重心移動装置40
は、図6に示すように、平坦な軌道2を走行する際に
は、振り子装置20が作動しないので作動せず、台車3
の内枠7と振り子バリ21と車体4とは平行な位置関係
とされている。
【0038】そして、図7に示すように、軌道2の曲線
部においてカント(横断勾配)が設けられている部分で
は、車体4に対して外軌道2a側に遠心力が働くことに
よって自動的に振り子装置20が作動し、リンク機構2
2を介して振り子バリ21が内軌道2b側に傾斜する。
【0039】さらに、図7に示すように、振り子装置2
0の作動によって重心移動装置40が作動し、振り子バ
リ21の傾斜における傾斜リンク23の移動量に比例し
た変位分だけ変位伝達ロッド43および梃子42が移動
することにより、梃子42を介して追従ロッド44が振
り子バリ21の傾斜方向に牽引バリ26を押出すように
作用する。
【0040】すなわち、車両1が軌道2の曲線部を走行
する際には、振り子装置20により車体4が振り子バリ
21を介して台車3に対して内軌道2b側に傾斜すると
ともに、重心移動装置40により、車体4が振り子バリ
21の傾斜に対応して内軌道2b側に移動することとな
る。
【0041】また、逆方向にカント(横断勾配)が設け
られている場合にも、車体4に対して外軌道2a側に遠
心力が働くことによって自動的に振り子装置20が作動
し、リンク機構22を介して振り子バリ21が内軌道2
b側に傾斜する。さらに、振り子バリ21の傾斜におけ
る傾斜リンク23の移動量に比例した変位分だけ変位伝
達ロッド43および梃子42が移動することにより、梃
子42を介して追従ロッド44が振り子バリ21の傾斜
方向に牽引バリ26を引張すように作用するので、車体
4が振り子バリ21の傾斜に対応して内軌道2b側に移
動することとなる。
【0042】したがって、別の実施の形態としての重心
移動装置40であっても、振り子装置20の作動によっ
て、乗客に対して超過遠心力分(遠心力Q2−遠心力Q
1)を打ち消して乗り心地を改善し、重心移動装置40
の作動によって、内軌道2bおよび外軌道2aへの負担
荷重を略均等として、軌道2に対する負担増を抑止する
ことができる。
【0043】また、別の実施の形態としての重心移動装
置40において、図8に示すように、傾斜リンク23の
動作寸法比の適宜な位置に対し、梃子42および変位伝
達ロッド43を介さずに直接追従ロッド44を設けた構
成としてもよい。
【0044】さらに、上述の重心移動装置40は、重心
移動の変化割合を、支点41、梃子42、変位伝達ロッ
ド43、追従ロッド44における各位置または移動率を
以て任意に設定できるので、軌道の状態等に応じて最適
な条件に合わせることが可能である。
【0045】なお、上述した全ての実施の形態における
重心移動装置30,40は、振り子装置20として自然
振り子タイプのリンク式に対応した構造を主に説明した
が、別の振り子装置として、強制振り子タイプあるいは
制御付自然振り子タイプのリンク式であってもよく、こ
のような振り子装置であっても上述の重心移動装置3
0,40を適用することができる。
【0046】また、重心移動装置30,40は、その他
の振り子装置として、例えば車体(振り子バリ21)と
台車との間にコロ機構を設けて車体を支持するコロ式、
あるいは車体(振り子バリ21)と台車との間にリニア
ベアリング機構を設けて車体を支持するリニアベアリン
グガイド式であっても、適用することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明による振り子
装置を備えた鉄道車両は、車両側の機構において、軌道
曲線部のカント(横断勾配)走行時の走行状態に応じて
車体を傾斜させる振り子装置の動作に連動して車体を適
宜位置に移動させる重心移動装置を設けたことにより、
乗り心地を改善するとともに、超過された遠心力を打ち
消して軌道への負担の増加を抑止するので、車両側の設
備投資のみで、現状の軌道曲線部に対する走行速度の高
速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による振り子装置を備えた鉄道車両の要
部を示す側面図である。
【図2】同振り子装置を備えた鉄道車両の要部を示す平
面図である。
【図3】図1における中央部断面図である。
【図4】同振り子装置を備えた鉄道車両の動作を示す図
である。
【図5】同振り子装置を備えた鉄道車両の作用を示す模
式図である。
【図6】別の実施の形態を示す要部断面図である。
【図7】別の実施の形態の動作を示す図である。
【図8】別の実施の形態における応用例を示す図であ
る。
【図9】一般的な車両構成と作用を示す模式図である。
【図10】従来の振り子装置を備えた構成の作用を示す
模式図である。
【符号の説明】
1…鉄道車両、2…軌道、2a…外軌道、2b…内軌
道、3…台車、4…車体、5…台車枠、20…振り子装
置、21…振り子バリ、30…重心移動装置、31…供
給シリンダ、32…追従シリンダ、40…(別の実施の
形態での)重心移動装置、41…支点、42…梃子、4
3…変位伝達ロッド、44…追従ロッド。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体を支持し、かつ台車に対して傾斜可
    能に設けられた振り子バリを有した振り子装置と、 前記台車と振り子バリとの間で振り子バリの傾斜に伴っ
    て伸縮される供給シリンダと、前記振り子バリと車体側
    との間に設けられて前記供給シリンダの伸縮に伴って伸
    縮される追従シリンダとによる重心移動装置と、 を備えたことを特徴とする振り子装置を備えた鉄道車
    両。
  2. 【請求項2】 車体を支持し、かつ台車に対して傾斜可
    能に設けられた振り子バリを有した振り子装置と、 前記振り子バリの傾斜に伴って移動する所定箇所と前記
    車体側との間を連結する追従ロッドによる重心移動装置
    と、 を備えたことを特徴とする振り子装置を備えた鉄道車
    両。
  3. 【請求項3】 前記振り子バリに設けられた支点に、そ
    の一端が取り付けられた梃子と、 該梃子の他端と前記振り子バリの傾斜に伴って移動する
    所定箇所との間を連結するべく設けられた変位伝達ロッ
    ドと、 を備え、前記追従ロッドが、前記変位伝達ロッドの所定
    箇所と前記車体側との間を連結するように設けられたこ
    とを特徴とする請求項2に記載の振り子装置を備えた鉄
    道車両。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105293018A (zh) * 2015-11-20 2016-02-03 合肥合锻机床股份有限公司 一种汽车纵梁压机自动上下料机构
CN111678496A (zh) * 2020-06-19 2020-09-18 中车四方车辆有限公司 一种轨道车辆落成找平的预警方法

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