JPH10159704A - 波のエネルギーで作動する波力ポンプ - Google Patents

波のエネルギーで作動する波力ポンプ

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JPH10159704A
JPH10159704A JP8323093A JP32309396A JPH10159704A JP H10159704 A JPH10159704 A JP H10159704A JP 8323093 A JP8323093 A JP 8323093A JP 32309396 A JP32309396 A JP 32309396A JP H10159704 A JPH10159704 A JP H10159704A
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cylinder
pipe
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piston
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B17/00Pumps characterised by combination with, or adaptation to, specific driving engines or motors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/30Energy from the sea, e.g. using wave energy or salinity gradient

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)
  • Electromagnetic Pumps, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構造で効率よく水を送水することや、
上層水と底層水とを混合し続けることのできる波力ポン
プを提供する。 【解決手段】 波のエネルギーで作動し、水を送水する
波力ポンプ1Aにおいて、下部が水中に設けた管17と
連通すると共に、上部が水面Sに向かって起立して延び
る中空ピストン管3を傾倒可能に設け、中空ピストン管
3の上部外周にピストン部4を形成し、ピストン部4の
外周に、その上方にシリンダ室5aを区画するシリンダ
6aを上下摺動自在に嵌合し、シリンダ6aに、そのシ
リンダ6aを上下動させるためのフロート7aを設け、
上記水中に設けた管17の中に水の流れを生じさせるも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地球温暖化ならび
に地球環境破壊、エネルギー資源の枯渇化等が大きな問
題となっている今日において、クリーンな自然エネルギ
ーである波のエネルギーを利用して作動させ、海洋やダ
ム湖沼等の水を送水することで養殖場の給水、海水揚水
発電、海水淡水化等を行うことや、閉鎖性水域で外海水
と内海水を換水させて浄化すること、上層水と底層水を
循環させて浄化させること、または、湖沼等で葦林等の
再奥部にこの湖沼等の底層部にある汚染水を送水し、こ
の水が葦林の中を流れ出るその間に、植生の呼吸作用等
を利用して水を浄化させることのできる高効率の波力ポ
ンプに関するものである。
【0002】そして、港湾の換水、海洋及びダム湖沼、
水源等を浄化させることにより、人類の生活に欠かすこ
とのできない魚介類や海草類等の水産資源ならびに、飲
料水等の水資源を確保する分野にも関するものである。
【0003】
【従来の技術】港湾等、外洋から隔離されて一部閉鎖さ
れている水域にあっては、水の流れが緩慢で水面と水底
の水が混ざり難いため、水底近傍に形成される層(以
下、底層という)に酸素が行き届かずに澱みやすい。ま
た、水面近傍に形成される層(以下、上層という)には
プランクトンの生長に欠かせない栄養が乏しくなりがち
である。
【0004】このため、上述のような閉鎖性水域にあっ
ては上層水と底層水とを混合することが望まれる。
【0005】一方、自然エネルギーを利用したもので海
水等の送水手段としては、波力を利用して送水する「波
力ポンプ」(特公平8−6677号公報)が一般的に知
られている。この波力ポンプ110は、図9に示すよう
に、水中に支持されたシリンダ111の中にピストン1
12を上下摺動自在に配置し、このピストン112を、
チェーン113を介して連結されたフロート114で上
下動させて送水するものである。
【0006】波力ポンプ110は、波の上下動を利用し
て作動するものであるため、石油等環境汚染につながる
エネルギー源を一切必要とせず、一旦設置した後は半永
久的に作動しつづける非常に優れたポンプである。
【0007】よって、閉鎖性水域の上層水と底層水とを
混合する送水手段として波力ポンプ110を用いた場
合、安価な費用で半永久的に上層水と底層水とを混合し
続けることが期待できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この波
力ポンプ110で上層水を取水するためには、取水口を
水面近くに位置させなくてはならないため、取水管11
5を水面近傍に届く長さに形成すると共に別個のブイ等
に吊らなければならない。また、これとは逆に底層水を
上層水に送水する場合にも同じことが言える。このた
め、装置全体が雑然となると共に送水効率が落ち、製作
費もかさむという課題がある。
【0009】また、このポンプはフロート114の力を
チェーン113を介してピストン112に伝えているた
めに、チェーン等の摩耗が激しく破壊されやすいという
課題があった。
【0010】つぎに、このポンプはチェーン等でフロー
トを係留しているために防波堤等のコンクリートケーソ
ンの中に組み込むにはポンプ出力の割りにクンクリート
ケーソンが大きくなり過ぎる等の課題があった。
【0011】そして、シリンダ111の外周にジョイン
トリングのリング管116が形成されているために、こ
れに対する曲げモーメントやねじりモーメント等の強度
上の課題だけでなく、この中を流れる流体の脈動流によ
る慣性力の抵抗が大きくなり、送水効率が劣化するとい
う課題もあった。
【0012】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、簡易な構造で効率よく半永久的に上層水と底層水と
を混合し続けることや、空気に接触し、酸素の多く含ま
れた上層水を養殖場やそれ以外の送水目的の場所に送水
すること、または、本発明の装置より得られる圧力水を
利用して、海水揚水発電や海水淡水化等を行うことによ
り、省エネルギー、省資源の効果を発揮することのでき
る波力ポンプを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、波のエネルギーで作動し、水を送水する波
力ポンプにおいて、下部が水中に設けた管と連通すると
共に、上部が水面に向って起立して延びる中空ピストン
管を傾倒可能に設け、この中空ピストン管の上部外周に
ピストン部を形成し、このピストン部の外周に、その上
方にシリンダ室を区画するシリンダを上下摺動自在に嵌
合し、シリンダに、そのシリンダを上下動させるための
フロートを設け、上記水中に設けた管の中に水の流れを
生じさせたものである。
【0014】また、波のエネルギーで作動し、水面近傍
の水を送水する波力ポンプにおいて、下部が水底近傍に
設けた送水用逆止弁に接続する送水管と連通すると共
に、上部が水面に向って起立して延びる中空ピストン管
を傾倒可能に設け、この中空ピストン管の上部外周にピ
ストン部を形成し、このピストン部の外周に、その上方
にシリンダ室を区画するシリンダを上下摺動自在に嵌合
し、シリンダに、そのシリンダを上下動させるためのフ
ロートを設け、上記シリンダに、水を取水するための取
水用逆止弁を介してシリンダ室に導水するとよい。
【0015】そして、上記シリンダに、水を取水するた
めの取水用逆止弁を介してシリンダ室に導水する取水管
を接続し、その取水管を上記フロート内に設けるとよ
い。
【0016】また、波のエネルギーで作動し、水面近傍
の水を送水する波力ポンプにおいて、下部が水底近傍に
設けた送水用逆止弁に接続する送水管と連通すると共
に、上部が水面に向って起立して延びる中空ピストン管
を傾倒可能に設け、この中空ピストン管の上部外周にピ
ストン部を形成し、ピストン部の外周に、その上方にシ
リンダ室を区画するシリンダを上下摺動自在に嵌合し、
このシリンダに環状のフロートを隙間をおいて連結し、
上記シリンダに、水を取水するための取水用逆止弁を介
してシリンダ室に導水する取水管を接続すると共に、そ
の取水管をシリンダと環状のフロートの隙間を通して下
向きに延ばして設けたものとしてもよい。
【0017】そして、波のエネルギーで作動し、水底近
傍の水を送水する波力ポンプにおいて、下部が水底近傍
に設けた取水用逆止弁と送水用逆止弁に連通すると共
に、上記取水用逆止弁と送水用逆止弁の連通管の途中よ
り、上部が水面に向って起立して延びる中空ピストン管
を傾倒可能に設け、該中空ピストン管の上部外周にピス
トン部を形成し、該ピストン部の外周に、その上方にシ
リンダ室を区画するシリンダを上下摺動自在に嵌合し、
該シリンダに、そのシリンダを上下動させるためのフロ
ートを設けるとよい。
【0018】また、波のエネルギーで作動し、水底近傍
の底層水を汲み上げて水面近傍の上層水と混合する波力
ポンプにおいて、下部が水底近傍に設けた取水用逆止弁
に接続する取水管と連通すると共に、上部が水面に向っ
て起立して延びる中空ピストン管を傾倒可能に設け、こ
の中空ピストン管の上部外周にピストン部を形成し、こ
のピストン部の外周に、その上方にシリンダ室を区画す
るシリンダを上下摺動自在に嵌合し、シリンダに、その
シリンダを上下動させるためのフロートを設け、上記シ
リンダに、シリンダ室内の底層水を排水用逆止弁を介し
て上層水に流す排水管を接続したものである。
【0019】そして、上記中空ピストン管の下端は、水
底に設置したサドルに設けた自在継手で傾倒可能に連結
され、そのサドルが設置されたベースブロックに管が設
けられると共に、その管と中空ピストン管とが伸縮管で
連結されたものとするとよい。
【0020】また、上記ピストン部を上下方向に分割し
てその間に浮体を設けると共に、その下方に延びる中空
ピストン管の下端を傾倒可能に支持して上記中空ピスト
ン管をほぼ鉛直に起立させるとよい。
【0021】そして、波のエネルギーで作動する波力ポ
ンプにおいて、下部が水底近傍に設けた管に傾倒可能に
設けられ、その上部が水面に向って起立して延びる中空
ピストン管と、その中空ピストン管の上端に形成したピ
ストン部に上下摺動自在に形成され、ピストン部の上方
にシリンダ室を区画するシリンダと、そのシリンダに固
定されてシリンダを上下摺動させるためのフロートと、
上記中空ピストン管を吊り上げるための索を上記シリン
ダ内に挿通させるべく上記シリンダの上部に上下方向に
貫通して形成された開閉可能なハッチとを備えるとよ
い。
【0022】また、上記シリンダ室と上記ハッチとの間
に上記シリンダ室内の水を上記ハッチ内へ流すための流
路を形成すると共に、上記ハッチの上部に開閉可能な蓋
を設け、上記ハッチの下部に自重で閉じる弁を設け、上
記ハッチ内に水を充たすことにより上記弁に背圧をかけ
て締めるようにしたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の好適実施の形態を添付図
面に基づいて詳述する。
【0024】図1に示すように、波力ポンプ1Aは、海
洋上もしくは閉鎖性水域等である港湾内にベースブロッ
ク2を介して設置されている。
【0025】波力ポンプ1Aは、水面Sに向って起立し
て延びる中空ピストン管3と、中空ピストン管3の上部
外周に形成されたピストン部4と、ピストン部4の上方
にシリンダ室5aを区画するシリンダ6aと、シリンダ
6aの上部に固定して設けられたフロート7aと、シリ
ンダ室5aに上層水を導水する取水管8aとからなる。
【0026】中空ピストン管3は、ピストンロッド状の
管であり、内部にはシリンダ室5aと後述する送水管1
7とを結ぶ水路9が形成されている。また、中空ピスト
ン管3は、ベースブロック2に強固に固定されたサドル
10にその下部をユニバーサル機構11(自在継手)を
介して傾倒可能に支持されている。
【0027】ユニバーサル機構11は、具体的には、中
空ピストン管3の外周を環状に囲むリングの径方向内方
と外方とにそれぞれ平面視十字状に交叉するように内軸
12及び外軸13を突出させてリング体14を形成し、
リング体14の径方向内方に突出する内軸12を中空ピ
ストン管3の下部外周に形成された軸受15に回動可能
に支持させると共に、リング体14の径方向外方に突出
する外軸13をそれぞれサドル10に回動可能に支持さ
せてなる自在継手である。
【0028】サドル10は、リング体14の径方向外側
を挟むようにベースブロック2に起立して固着された一
対の支持脚であり、それぞれサドル10の上部には、リ
ング体14の外軸13を回動可能に支持するための軸穴
16が互いに向き合うように形成されている。
【0029】また、中空ピストン管3の下部は、水底に
沿って設けられた送水管17に屈曲可能な伸縮管18を
介して接続されている。送水管17には送水用逆止弁1
9が接続されており、シリンダ室5aの水は中空ピスト
ン管3から流出する方向だけに水を流すようになってい
る。
【0030】中空ピストン管3内の上端には中空ピスト
ン管3を吊るための吊金具20が設けられている。吊金
具20は、中空ピストン管3の管内上端を十字に区画す
るようにして中空ピストン管3の管内上端に固定されて
おり、管内を流れる水の流通を妨げないようになってい
る。
【0031】ピストン部4は、中空ピストン管3の上部
外周を拡径するようにして、かつ、上下方向の長さを直
径程度に長く形成されており、シリンダ6a内で円滑に
往復動するようになっている。ピストン部4は、上下方
向に分割されてなる上部ピストン部21及び下部ピスト
ン部22と、上部ピストン部21及び下部ピストン部2
2の中間部分に設けられた浮体23とからなり、浮体2
3の浮力により中空ピストン管3をほぼ鉛直に起立させ
るようになっている。
【0032】また、上部ピストン部21の外周上部に
は、鋭角をした刃物状の付着物除去装置24が配置され
ており、シリンダ6aの内部を擦り付けてシリンダ6a
内部に付着した付着物を刮ぎ落とすようになっている。
そして、付着物除去装置24、上部ピストン部21、浮
体23及び下部ピストン部22は、互いに重ね合わされ
た状態のままこれらを上下に貫通する締結ボルト25で
十分に締め付けられており、常に一体になっている。ま
た、締結ボルト25が浮体23内を通過する部分には、
図示しない管が溶接して設けられており、浮体23内に
水が入らないようになっている。
【0033】シリンダ6aは、起立した筒体の上端に天
井部26aを形成して塞いだ形状を有し、ピストン部4
の外周に上下摺動自在に嵌合されている。天井部26a
の中央には、中空ピストン管3の吊金具20を吊る索を
通すためのハッチ27が設けられている。
【0034】ハッチ27はシリンダ6aの天井部26a
に上下方向に貫通する長い孔を形成してなるものであ
り、上端はフロート7aの上方に突出している。また、
ハッチ27の上端は取り外し可能な蓋板28で閉じられ
ると共に、下端には自重で閉じる弁29が設けられてい
る。弁29は、ハッチ27下端を縮径させて形成された
弁座30と、弁座30上に載置されて弁座30を液密に
塞ぐ重い弁体31とからなる。
【0035】ハッチ27内側方にはシリンダ室5aにつ
ながるバイパス管32(流路)が設けられると共に、バ
イパス管32にはシリンダ室5aから流出する方向にの
み水を流す逆止弁33が設けられ、シリンダ室5a内に
水が満ちているときにはハッチ27内を水で満たすよう
になっている。また、蓋板28には上方に貫通する空気
抜き管34が設けられると共に空気抜き管34には空気
のみを外部に放出する自動空気抜き弁35が設けられて
いる。
【0036】そして、シリンダ6aの下端にはリング状
のストッパー36が設けられている。このストッパー3
6の内径は、ピストン部4の外径よりも小さく形成され
ており、万一、フロート7aが予測外に大きな上下動を
おこしても、ストッパー36がピストン部4に当たって
ピストン部4からシリンダ6aが抜けないようになって
いる。
【0037】また、シリンダ6aの下部外周には、ウェ
ート37が設けられており、シリンダ6aを常にほぼ鉛
直に起立させておくようになっている。
【0038】フロート7aは、シリンダ6aの上部を覆
うように、かつハッチ27を上方に突出させるようにし
てシリンダ6aと一体に設けられた浮きであり、水面S
に浮かされて、水面Sの上下動に伴って上下動するよう
になっている。そして、浮力のあるフロート7aの下
に、重量があってあまり浮力のないシリンダ6aを位置
させることにより、浮心を重心の真上に位置させ、シリ
ンダ6aの姿勢をほぼ鉛直に保つようになっている。
【0039】取水管8aは、シリンダ室5aの上側部か
ら径方向放射状に延びるように接続されると共に、中間
から下方に屈曲されてシリンダ6aに沿って下方に延び
ている管であり、フロート7a内に一体に埋め込まれて
シリンダ6aの上側部に接続されている。取水管8aの
延長端には、上層水を取り込むための取水口38が下方
を向いて形成されている。
【0040】また、取水口38には、サクションストレ
ーナー39が設けられると共に取水用逆止弁40a,4
0bが設けられている。サクションストレーナー39
は、取水を整流する共に取水管8a内への異物の混入を
防ぐためのものであり、取水口38に一体に設けられて
いる。取水用逆止弁40a,40bは、シリンダ室5a
に流入する方向だけに水を流すようにするためのもので
あり、サクションストレーナー39の下流側に設けられ
ている。
【0041】また、波力ポンプ1Aの下部には、中空ピ
ストン管3の傾斜角度を制限するための傾斜角度規制手
段41が設けられている。傾斜角度規制手段41は、中
空ピストン管3の下部から径方向外方に突出して設けら
れたストッパー42と、このストッパー42を受け止め
るためのサドル43とからなる。
【0042】ストッパー42は、中空ピストン管3から
同心状に径方向外方に延びるフレーム44の突端に環状
の止め部材45を設けてなるものであり、中空ピストン
管3が所定角度まで傾倒すると止め部材45がサドル4
3に当たってそれ以上は中空ピストン管3を傾倒させな
いようになっている。止め部材45の下端には、ゴム等
からなる緩衝材(図示せず)が設けられており、止め部
材45がサドル43に当たった際の衝撃を吸収するよう
になっている。
【0043】サドル43は、ベースブロック2に固着さ
れて設けられた受け台であり、中空ピストン管3が所定
角度まで傾倒したときに止め部材45が当る位置に、中
空ピストン管3の外周を囲むようにリング状に設けられ
ている。止め部材45が当るサドル43の上面にはゴム
等からなる緩衝材(図示せず)が設けられており、止め
部材45がサドル43上面に当たった際の衝撃を更に吸
収するようになっている。
【0044】また、ストッパー42の上部には降下する
シリンダ6aの下端を受け止めるための停止サドル46
が設けられており、シリンダ6aが降下しすぎたときに
シリンダ6a下端のストッパー36を受け止めてシリン
ダ6aの降下を止めるようになっている。そして、停止
サドル46の上面にもゴムシート等からなる緩衝材(図
示せず)が設けられている。
【0045】次に作用を述べる。
【0046】波により水面Sが上昇した場合、水面Sに
浮いているフロート7aも水面Sの上昇に伴って上昇す
る。このとき、シリンダ6aも同時に上昇し、シリンダ
6a内に区画形成されているシリンダ室5aの容積も大
きくなる。そして、シリンダ室5a内は膨張され、バキ
ューム作用が生じる。このため、シリンダ室5a内の水
圧は下がり、取水用逆止弁40a,40bが開いてサク
ションストレーナー39及び取水管8aを介して水がシ
リンダ室5a内に流入する。このとき、送水用逆止弁1
9は閉じたままであり、送水管17側から中空ピストン
管3内に水が逆流することはない。
【0047】そして、波が引き、水面Sが下降した場
合、水面Sに浮いているフロート7aは、水面Sの下降
に伴って下降する。このとき、シリンダ6aも同時に降
下し、シリンダ室5a内の水に圧縮方向の力が働いて取
水用逆止弁40a,40bが閉じる。そして、シリンダ
室5a内の水が、中空ピストン管3内に押し込まれ、中
空ピストン管3内の水は、送水管17内に押し込まれ
る。このため、送水管17内の水圧は上がり、送水用逆
止弁19が開いて送水管17内の水が目的地に送水され
ることとなる。このとき、取水用逆止弁40a,40b
は閉じたままであり、取水管8aからシリンダ室5a内
の水が流れ出ることはない。
【0048】ただし、送水管17に接続する送水用逆止
弁19の下流側にアキュムレーター等を設けて送水管1
7内の流体の慣性力等を有効に利用して送水する場合に
は、上述の作用と一致しない場合もある。
【0049】また、シリンダ6aが降下する際、シリン
ダ6aの内面は、ピストン部4の上部に取り付けられた
付着物除去装置24に擦られ、シリンダ6aの内面に付
着した付着物が刮ぎ落とされる。そして、刮ぎ落とされ
た付着物は中空ピストン管3の内部を落下して、送水管
17内に流れ込むこととなる。なお、シリンダ6aは波
と共に常に上下動しており、取水に異物が混入すること
もないため、シリンダ6a内に大きな付着物が付着する
ことはない。
【0050】そして、波風等によりフロート7a、シリ
ンダ6a及び中空ピストン管3に横向きの力がかかった
場合、中空ピストン管3は、ユニバーサル機構11を中
心にして傾倒し、その横向きの力を逃がす。そして、中
空ピストン管3が所定角度以上傾きそうになると、スト
ッパー42がサドル43に当たり、それ以上の傾倒を規
制する。このため、中空ピストン管3にリング体14が
当ったり、伸縮管18を限界以上に伸縮させる等して波
力ポンプ1Aを破壊させることはない。なお、安全のた
めに、フロート7aの要所には、ゴム等の緩衝材を設け
るとなおさら安全である。
【0051】また、水面Sが下降しすぎた場合、シリン
ダ6a下端のストッパー36が停止サドル46に当たっ
てシリンダ6aの下降を制限することからシリンダ6a
が下降しすぎて波力ポンプ1Aを破損させることもな
い。
【0052】このように、下部が水底近傍に設けた送水
用逆止弁19に接続する送水管17と連通すると共に上
部が水面Sに向って起立して延びる中空ピストン管3を
傾倒可能に設け、中空ピストン管3の上部外周にピスト
ン部4を形成し、ピストン部4の外周に、その上方にシ
リンダ室5aを区画するシリンダ6aを上下摺動自在に
嵌合し、シリンダ6aに、そのシリンダ6aを上下動さ
せるためのフロート7aを設け、上記シリンダ6aに、
水を取水するための取水用逆止弁40a,40bを介し
てシリンダ室5aに導水する取水管8aを接続して波力
ポンプ1Aを構成したため、簡易な構造で効率よく水を
送水し続けることができる。
【0053】また、中空ピストン管3の下端を、サドル
10に設けた自在継手で傾倒自在に連結し、そのサドル
10が設置されているベースブロック2に送水管17を
設けると共に、送水管17と中空ピストン管3とを伸縮
管18で連結し、送水用逆止弁19を送水管17に接続
したため、フロート7a及びシリンダ6a等にかかる横
向きの力を逃がすことができ、波力ポンプ1Aに無理な
力がかかるのを防ぐことができる。
【0054】そして、ピストン部4の上端外周に鋭利な
刃物状の付着物除去装置24を設けたために、シリンダ
6a内の付着物を波力を利用して自動的に除去でき、シ
リンダ6a内に付着物が付着するのを防ぐことができ
る。
【0055】また、ピストン部4を上部ピストン部2
1、下部ピストン部22及び浮体23とからなるものと
し、ピストン部4の下方に延びる中空ピストン管3の下
端をユニバーサル機構11を介して揺動自在に支持する
ために、中空ピストン管3をほぼ鉛直に起立させること
ができ、さらにピストン部4の上下方向の長さを直径程
度に長く形成するため、ピストン部4をシリンダ6a内
で円滑に相対的往復動させることができる。
【0056】そして、中空ピストン管3の内側に水路9
を形成し、水路9の下方にシリンダ室5aの水を出入り
させて送水するようにしたため、フロート7aの上下動
によりシリンダ室5a内の水の圧力が圧縮、バキューム
作用を繰り返しても、この圧縮、バキューム作用の全て
の力を中空ピストン管3に直接作用させて支持するので
はなくて、水路9内の水に作用させて取水管8aから送
水管17へ水を送水させるためのエネルギーに変換され
るために、中空ピストン管3の耐久力を著しく増すこと
ができる。
【0057】また、フロート7a内に取水管8aを一体
に設けたため、非常に簡単な手段で安定した取水をする
ことができる。
【0058】そして、シリンダ6aの上部に開閉可能な
ハッチ27を設けたため、ハッチ27を開いて索を通
し、中空ピストン管3を吊り上げることで非常に簡単な
手段で装置を運搬することができる。
【0059】また、ハッチ27に逆止弁33を有するバ
イパス管32を設けたため、シリンダ6a内の圧力水を
ハッチ27内に押し込むことができ、ハッチ27内に設
けた弁29を強固に締め付けることができる。
【0060】次に他の実施の形態を添付図面に基づいて
述べる。
【0061】図2に示す波力ポンプ1Bは、図1に示す
波力ポンプ1Aのシリンダ6aと、取水系(取水口3
8、サクションストレーナー39、取水用逆止弁40
a、40b)と、フロート7aに変更を加えたものであ
る。
【0062】波力ポンプ1Bのフロート7bは、略環状
の形状を有し、後述するシリンダ6b上に固定されてい
る。
【0063】シリンダ6bは、起立した筒体の上端に天
井部26bを形成して塞いだ形状を有し、この天井部2
6bのほぼ中央部に空気抜管34とその上端には自動空
気抜き弁35が設けられている。天井部26bは、シリ
ンダから径方向外方に延出するように形成されており、
天井部26bのシリンダから延出される部分とシリンダ
との間にはリブ120等のサポート部材が設けられてお
り、天井部26bの変形を防止するようになっている。
【0064】そして、天井部26bの上面中央にはフロ
ート7bを保持するための第1締め付けパイプ47aが
起立して設けられている。第1締め付けパイプ47a
は、フロート7bの中央に形成された穴部121に挿入
できる程度の外径に形成されており、第1締め付けパイ
プ47aを穴部121に挿入することによりフロート7
bの水平方向の移動を規制するようになっている。ま
た、第1締め付けパイプ47aの上端には締め付けボル
ト47cを係合させるための第1つば部122が径方向
内方に延出して形成されている。
【0065】そして、フロート7bの上にはフロート7
bを挟んで固定するための押え蓋48が設けられてい
る。押え蓋48は、環状に形成された板であり、フロー
ト7bと同等の外径に形成されている。押え蓋48の中
央には第1締め付けパイプ47aと同径の第2締め付け
パイプ47bが垂下して形成されており、フロート7b
の穴部121に挿入されている。
【0066】第2締め付けパイプ47bの上端には締め
付けボルト47cを係合させるための第2つば部123
が径方向内方に延出して形成されており、第1つば部1
22と第2つば部123に締め付けボルト47cを貫通
させて締め付けることにより押え蓋48と天井部26b
とでフロート7bを挟んで固定するようになっている。
【0067】また、押え蓋48の外周端は、フロート7
bの形状に沿うように下方に折り曲げられており、フロ
ート7bを更に確実に保持するようになっている。
【0068】取水管8bは、平面視放射状となるように
シリンダ6bの上部から径方向外方に延出されており、
その延出端にサクションストレーナー39が設けられて
取水口38が形成されている。また、取水管8bの中間
には流入方向にのみ水を流す取水用逆止弁40bがそれ
ぞれ設けられており、シリンダ室5b内の水が取水管8
bから流出しないようになっている。
【0069】次にこの実施の形態の作用を述べる。
【0070】フロート7bをシリンダ6bに固定する場
合、まず、天井部26bの上にフロート7bを載置し、
その上に押え蓋48を載せる。つぎに、第1締め付けパ
イプ47aと第2締め付けパイプ47bとを締め付けボ
ルト47cで強固に締め付ける。その結果、フロート7
bは天井部26bの上にしっかりと固定され、フロート
7bとシリンダ6bは、ほぼ一体となって波の上下動に
俊敏に応答することとなる。
【0071】このように、シリンダ6bの上にフロート
7bを押え蓋48で挟んで固定するようにしたため、シ
リンダ6bに対してフロート7bを着脱自在とすること
ができ、用途に応じて高さの異なるフロート7bに換え
ることができる。
【0072】そして更に、他の実施の形態を添付図面に
基づいて述べる。
【0073】図3に示す波力ポンプ1Cは、図2に示す
波力ポンプ1Bのシリンダ6b及びフロート7bに変更
を加えたものである。
【0074】シリンダの6cの上端には天井部26cが
一体に形成されており、天井部26cの上には略円筒形
の形状を有するフロート7cが固定されている。
【0075】天井部26cは、フロート7cの下部に沿
うように湾曲して形成されており、シリンダ6cの最上
部左右両側にはシリンダ6c内の気泡を抜き取るための
ベントホール49が形成されている。
【0076】また、フロート7cと天井部26cとは、
ワイヤー、ロープ、チェーンもしくはバンド等の索12
4でしっかりと締め付けられて一体化されている。
【0077】取水管8b、サクションストレーナー39
は、図2に示す波力ポンプ1Bのものと同じである。
【0078】つぎにこの実施の形態の作用を述べる。
【0079】シリンダ内に気泡が入った場合、気泡は天
井部26cに沿ってベントホール49のある側方に集め
られる。そして、水面Sが下降してシリンダ室5cの容
積が縮小されるときに気泡はベントホール49を通じて
シリンダ6c外に押し出される。
【0080】このため、シリンダ室5cに入った気泡は
速やかにシリンダ6c内から除去され、シリンダ室5c
に気泡が蓄積されてポンプ機能を大きく劣化させること
はない。
【0081】また、シリンダ6cの上下動によってシリ
ンダ室5c内に給排水する際、ベントホール49を通じ
て水が出入りすることもあるが、装置の規模(大きさ)
に比してベントホール49は十分小さな径に形成されて
いるため、ベントホール49を通じて出入りする水量は
極僅かであり、ポンプ効率に影響を及ぼすことはない。
【0082】このように、天井部26cを湾曲させてシ
リンダ6cの側方に気泡を集めるようにすると共にシリ
ンダの最上部にベントホール49を形成したため、気泡
をベントホール49のある位置に集めてベントホール4
9からシリンダ6c外に排出することができ、シリンダ
6cに気泡が溜って給排水できなくなるというピストン
ポンプにとって致命的ともいえる問題を回避することが
できる。
【0083】図4に示す波力ポンプ50は、図1に示す
波力ポンプ1Aのシリンダ6、フロート7、取水管8及
び送水系(送水管17,伸縮管18,送水用逆止弁1
9)に変更を加えたものであり、平面視略矩形状に形成
されたベースブロック2の中央の位置に載置して設けら
れている。
【0084】シリンダ51は、起立した筒体の上端に天
井部52を設けて塞いだ形状を有し、ピストン部4の外
周に上下摺動自在に嵌合されている。天井部52は、中
央近傍が最も高くなるように緩やかな傾斜が形成されて
おり、シリンダ室53内の気泡を中央近傍に集めるよう
になっている。また、天井部52の中央近傍には、中空
ピストン管3の吊金具20を吊る索を通すためのハッチ
54が設けられている。
【0085】ハッチ54はシリンダ51の天井部52に
上下方向に貫通する長い孔を形成してなるものであり、
ハッチ54の上端は取り外し可能な蓋板28で閉じられ
ると共に、下端には自重で閉じる弁29が設けられてい
る。弁29は、ハッチ54下端に形成された弁座30
と、弁座30上に載置される弁体31とからなる。そし
て、ハッチ54内側方には逆止弁33を有するバイパス
管32が設けられ、蓋板28には自動空気抜き弁35を
有する空気抜き管34が設けられている。
【0086】また、ハッチ54の上下方向中間には水平
方向に延びてシリンダ51の径方向外方に突出するフラ
ンジ状の受け板55が設けられており、受け板55を介
してフロート57をシリンダ51に固定するようになっ
ている。
【0087】そして、シリンダ51の外周にはシリンダ
51の上端から下端近傍まで延びるガイドレール56が
複数並行に設けられている。これらガイドレール56
は、シリンダ51からフロート57を取り外した後シリ
ンダ51を吊り上げて装置を引き上げる時に、水面Sに
浮いた状態のフロート57の中で昇降するシリンダ51
をガイドするためのものであり、十分に強固にシリンダ
51に固定されている。
【0088】フロート57はほぼ環状の形状をしてお
り、その内周面58でシリンダ51の外周を所定の隙間
を隔てて囲むように設けられている。フロート57の内
周面58にはガイドレール56に沿って昇降するための
ガイド部(図示せず)が設けられており、シリンダ51
に沿って円滑に昇降するようになっている。またフロー
ト57の内周上端には外側に捲り上がった当て板59が
設けられており、シリンダ51の受け板55に当たって
フロート57がシリンダ51の上方に抜けないように、
かつ、稼動時には受け板55に当て板59をボルト(図
示せず)等で十分に締め付けて固定するようになってい
る。
【0089】取水管60は、シリンダ室53の上側部か
ら径方向放射状に延びるように接続されると共に、接続
部からすぐに下方に屈曲されてシリンダ51の外周面6
1に沿って下方に延びている管であり、ガイドレール5
6の径方向内側に位置されてシリンダ51の外周面61
とフロート57の内周面58との隙間にしかもフロート
57と接触しないように配置されている。取水管60の
延長端には、取水口62が形成されており、取水口62
にはサクションストレーナー39及び取水用逆止弁40
a,40bが設けられている。
【0090】図4及び図5に示すように、送水系63
は、ベースブロック2の略中央に固定された送水室64
と、送水室64に中空ピストン管3を揺動可能に接続す
る伸縮管65と、送水室64からベースブロック2に沿
って放射状に分岐された4本の送水管66と、これら送
水管66を再度集合する集合管67とからなる。
【0091】送水管66には、それぞれ送水用逆止弁6
8が接続され、送水用逆止弁68の下流側には中空ピス
トン管3から送り出される水の脈動流を整流して平滑流
とするアキュムレーター69が設けられている。アキュ
ムレーター69は、ベースブロック2の上に平面視前後
左右対称となるように配置されて固定されている。
【0092】集合管67は、上流端がベースブロック2
の上に位置され、ベースブロック2の外方に延びてい
る。また、集合管67の中間には伸縮管72が接続され
ており、設置位置の誤差を吸収して設置工事を容易なも
のとすると共に、水温の変化等による管の熱伸縮を吸収
するようになっている。
【0093】この実施の形態の作用を述べる。
【0094】水面Sの動きに伴ってフロート57が上方
に動いた場合、この上方への動きがフロート57の当て
板59からシリンダ51の受け板55に伝わってシリン
ダ51を上方に引き上げる。このとき、ハッチ54の中
には水が充填されており、弁体31に背圧がかかってい
ることや、シリンダ室53内の圧力は負の圧力であるた
めに、弁29が勝手に開くことはない。そしてフロート
57が下方に動いた場合、シリンダ51はフロート57
によって強制的に下降させられる。このときシリンダ室
53の水圧がハッチ54内の水圧より高くなった場合に
は、シリンダ室53内の水がバイパス管32及び逆止弁
33を通過してハッチ54内に入り、ハッチ54内の水
圧が上昇し、弁体31にかかる背圧が上昇するために、
弁29は開くことはない。そして、万一ハッチ54内に
気泡が入っても、気泡は空気抜き管34及び自動空気抜
き弁35を通過して外部に放出される。
【0095】波力ポンプ50を運搬する場合、フロート
57の上方に仮架台70をシリンダ51上を跨ぐように
掛け渡して取り付けると共に、仮架台70に中空ピスト
ン管3を吊り上げるための電動ウィンチ(図示せず)を
シリンダ51の真上に位置させるように取り付ける。そ
して、サドルの上に運搬用架台71を設け、運搬用架台
71の上端にフロート57の底面に当たるゴム板等の緩
衝材(図示せず)を設ける。このとき、装置の設計次第
によっては、運搬用架台71を設けないでシリンダ51
の下部に設けたストッパ36をシリンダ51の停止サド
ル46に直接当ててもよい。
【0096】つぎに、アキュムレーター69内に空気を
注入して水を抜き、浮力を生じさせる。そして、蓋板2
8をハッチ54から取り外すと共に弁体31を弁座30
上から外す。この時、はじめてシリンダ室53内の圧力
が無負荷(ニュートラル)状態となる。つぎに、前述し
たフロート57の当て板59とシリンダ51の上端に設
けた受け板55を締め付けてあるボルトを取り除く。
【0097】そして、ハッチ54内に電動ウィンチに巻
かれた索(図示せず)を通す。索の先端にあるフックを
吊金具20に引っ掛けたら、電動ウィンチを巻き、中空
ピストン管3を吊り上げる。このとき、波力ポンプ50
がベースブロック2の中央近傍に配置されていると共
に、アキュムレーター69がベースブロック2上に平面
視前後左右対称となるように配置されて固定されている
ため、波力ポンプ50は設置時の姿勢を保ったまま上昇
されることとなる。
【0098】シリンダ51内のピストン部4ならびに中
空ピストン管3が上方に移動して運搬用架台71がシリ
ンダ51の下部に設けたストッパ36に当たったら、運
搬用架台71にシリンダ51の下部を万力(シャコマ
ン)等を用いて仮締め付けをする。そして、更に電動ウ
ィンチを巻くと、シリンダ51は、受け板55をフロー
ト57の当て板59から次第に離しながら上昇し、最上
部に達するまで巻き上がる。このとき、シリンダ51
は、ガイドレール56を介してフロート57側に接する
ため、取水管60がフロート57側に接することはな
い。
【0099】そして、運搬時の最低水深等を確認した上
で、フロート57の上部に設けた当て板59とシリンダ
51上部に設けた受け板55間に固定サポート(図示せ
ず)等を設けて固着させ、運搬する。
【0100】このように、シリンダ51に環状のフロー
ト57を隙間をおいて連結し、シリンダ51に、水を取
水するための取水用逆止弁40a,40bを介してシリ
ンダ室53に導水する取水管60を接続すると共に、そ
の取水管60をシリンダ51と環状のフロート57の隙
間を利用して下向きに延ばして設けたため、フロート5
7及びシリンダ51を簡易かつ強固な構造とすることが
できると共に、取水高さの変更を取水管60の長さを変
更するだけででき、用途に応じた給水を容易にすること
ができる。
【0101】また、送水管66にアキュムレーター69
を接続したため、中空ピストン管3から送り出される水
の脈動流を整流して平滑流とすることができる。
【0102】そして、更に他の実施の形態を添付図面に
基づいて述べる。
【0103】図6に示すように、波力ポンプ75は、水
底近傍の低層水を水底近傍に配置した取水管77を介し
て取り込み、送水するものである。
【0104】波力ポンプ75は、取水管77と送水管1
25の間に接続された連通管80と、連通管80より水
面Sに向って起立して設けられた中空ピストン管3と、
中空ピストン管3の上部外周に形成されたピストン部4
と、ピストン部4の上方にシリンダ室81を区画するシ
リンダ82と、シリンダ82の上部にほぼ一体に固定さ
れて設けられたフロート7b(図2に示す波力ポンプ1
Bのものと同じ)とからなる。
【0105】取水管77は、水底近傍に敷設されてお
り、中空ピストン管3の下端に伸縮管18を介して接続
されている。取水管77の中間には連通管80及び中空
ピストン管3に向けて流入する方向にのみ水を流す取水
用逆止弁78が設けられている。取水管77の先端は上
方に折れ曲がるように屈曲されており、その先端にサク
ションストレーナー76が設けられている。
【0106】中空ピストン管3は、ピストンロッド状の
管であり、シリンダ室81と、連通管80とを結ぶ水路
9が形成されている。また、中空ピストン管3は、サド
ル10にユニバーサル機構11を介して傾倒可能に支持
されており、中空ピストン管3の下部は水底に沿って設
けられた連通管80の中間に伸縮管18を介して接続さ
れている。
【0107】シリンダ82の上端に設けた天井部26b
には空気抜き管34ならびに自動空気抜き弁35等も設
けられている。
【0108】また、波力ポンプ75の下部には傾倒角度
規制手段41が設けられている。傾倒角度規制手段41
は、中空ピストン管3の下部に設けられたストッパー4
2とベースブロック2に固定されてストッパー42を受
け止めるサドル43とからなる。
【0109】つぎに作用を述べる。
【0110】波により水面Sが上昇した場合、フロート
7bとシリンダ82は上昇し、シリンダ室81内が膨脹
され、バキューム作用が生じる。このため、シリンダ室
81内の水圧は下がり、取水用逆止弁78が開いて底層
近傍の水が、サクションストレーナー76及び取水管7
7を介して中空ピストン管3内の水路9に入り、水路9
内の水がシリンダ室81に流入する。このとき、送水用
逆止弁79は閉じたままであり、送水管125から水が
逆流することはない。
【0111】水面Sが下降した場合、フロート7bとシ
リンダ82は下降し、シリンダ室81内の水に圧縮方向
の力が働いて取水用逆止弁78が閉じる。
【0112】そして、シリンダ室81内の水の圧力が上
がり送水用逆止弁79が開き送水される。また、このと
き取水用逆止弁78は閉じたままであり、取水管77か
らシリンダ室81内の水が逆流することはない。
【0113】このように、下部が水底近傍に設けた取水
用逆止弁78と送水用逆止弁79に連通すると共に、上
部が水面に向って起立して延びる中空ピストン管3を傾
倒可能に設け、中空ピストン管3の上部外周にピストン
部4を形成し、ピストン部4の外周に、その上方にシリ
ンダ室81を区画するシリンダ82を上下摺動自在に嵌
合し、シリンダ82に、そのシリンダ82を上下動させ
るためのフロート7bを設けたために、簡易な機構で容
易かつ効率よく水を送水することができる。
【0114】さらに、他の実施の形態を添付図面に基づ
いて述べる。
【0115】図7に示すように、波力ポンプ90Aは、
水底近傍の底層水を汲み上げて水面S近傍の上層水と混
合するものであり、水面Sに向って起立して延びる中空
ピストン管3と、中空ピストン管3の上部外周に形成さ
れたピストン部4と、ピストン部4の上方にシリンダ室
91aを区画するシリンダ92aと、シリンダ92aの
上部に一体に固定して設けられたフロート93aと、シ
リンダ室91a内の底層水を水面S近傍に流す排水管9
4とからなる。
【0116】中空ピストン管3は、ピストンロッド状の
管であり、内部にはシリンダ室91aと後述する取水管
95とを結ぶ水路9が形成されている。また、中空ピス
トン管3は、サドル10にユニバーサル機構11を介し
て傾倒可能に支持されており、中空ピストン管3の下部
は、水底に沿って設けられた取水管95に伸縮管18を
介して接続されている。
【0117】取水管95の先端にはサクションストレー
ナー96が設けられており、サクションストレーナー9
6の下流側には中空ピストン管3に流入する方向にだけ
水を流す取水用逆止弁97が設けられている。サクショ
ンストレーナー96は、取水を整流する共に取水管95
内への異物の混入を防ぐためのものであり、取水管95
に一体に設けられている。
【0118】また、中空ピストン管3内上端には吊金具
20が設けられている。
【0119】シリンダ92aは、起立した筒体の上端に
天井部98aを形成して塞いだ形状を有し、ピストン部
4の外周に上下摺動自在に嵌合されている。天井部98
aの中央には、ハッチ27が設けられている。ハッチ2
7の上端は取り外し可能な蓋板28で閉じられると共
に、下端には自重で閉じる弁29が設けられている。
【0120】ハッチ27内にはシリンダ室91aにつな
がるバイパス管32が設けられると共に、バイパス管3
2にはシリンダ室91aから流出する方向にのみ水を流
す逆止弁33が設けられている。蓋板28には上方に貫
通する空気抜き管34が設けられると共に空気抜き管3
4には空気のみを外部に放出する自動空気抜き弁35が
設けられている。
【0121】そして、シリンダ92aの下端にはストッ
パー36が設けられており、シリンダ92aの下部外周
には、ウェート37が設けられている。
【0122】フロート93aは、シリンダ92aの上部
を覆うように、かつハッチ27を上方に突出させるよう
にしてシリンダ92aと一体に設けられた浮きであり、
水面Sに浮かされて、水面Sの上下動に伴って上下動す
るようになっている。
【0123】排水管94は、天井部98aから上方に延
びるように接続されると共に、中間から径方向外方に屈
曲されて平面視放射状に延びる管であり、フロート93
a内に一体に埋め込まれている。排水管94の延長端に
は、水を排出するための排水口99が水平方向を向いて
形成されており、排水口99は水面S乃至水面S下に位
置されている。また、この排水口99には異物等が入ら
ぬような対策もとられている。
【0124】シリンダ92aの天井部98a近傍には、
シリンダ室91aから流出する方向にのみ水を流す排水
用逆止弁100a,100bが設けられており、上層水
がシリンダ室91a内に逆流しないようになっている。
【0125】また、波力ポンプ90Aの下部には、傾斜
角度規制手段41が設けられている。傾斜角度規制手段
41は、中空ピストン管3の下部に設けられたストッパ
ー42と、ベースブロック2に固定されてストッパー4
2を受け止めるサドル43とからなる。ストッパー42
の上部には停止サドル46が設けられており、シリンダ
92a下端のストッパー36を受け止めてシリンダ92
aの降下を止めるようになっている。そして、停止サド
ル46の上面にもゴムシート等からなる緩衝材(図示せ
ず)が設けられている。
【0126】次に作用を述べる。
【0127】波により水面Sが上昇した場合、フロート
93aとシリンダ92aは上昇し、シリンダ室91a内
が膨張され、バキューム作用が生じる。このため、シリ
ンダ室91a内の水圧は下がり、取水用逆止弁97が開
いてサクションストレーナー96及び取水管95を介し
て底層水が中空ピストン管3及びシリンダ室91a内に
流入する。このとき、排水用逆止弁100a,100b
は閉じたままであり、排水管94側から中空ピストン管
3内に上層水が逆流することはない。
【0128】水面Sが下降した場合、フロート93aと
シリンダ92aは下降し、シリンダ室91a内の水に圧
縮方向の力が働いて取水用逆止弁97が閉じる。そし
て、シリンダ室91a内の水の水圧が上がり、排水用逆
止弁100a,100bが開き、排水管94内の水が水
面S近傍に排出される。このとき、排水口99が水面S
乃至水面S下に位置されているためヘッド差によるロス
はなく、かつ、中空ピストン管3が上下方向に動くこと
もないため、安定して送水されることとなる。また、こ
のとき取水用逆止弁97は閉じたままであり、取水管9
5からシリンダ室91a内の水が流れ出ることはない。
【0129】ただし、図1に示す波力ポンプ1Aと同様
に、排水管94に設けた排水用逆止弁100a,100
bの下流側にアキュムレーター等を設けて排水管94内
の流体の慣性力等を有効に利用して送水する場合には、
上述の作用と一致しない場合がある。
【0130】このように、下部が水底近傍に設けた取水
用逆止弁97に接続する取水管95と連通すると共に、
上部が水面Sに向って起立して延びる中空ピストン管3
を傾倒可能に設け、中空ピストン管3の上部外周にピス
トン部4を形成し、ピストン部4の外周に、その上方に
シリンダ室91aを区画するシリンダ92aを上下摺動
自在に嵌合し、シリンダ92aに、そのシリンダ92a
を上下動させるためのフロート93aを設け、上記シリ
ンダ92aに、シリンダ室91a内の底層水を排水用逆
止弁100a,100bを介して上層水に流す排水管9
4を接続して波力ポンプ90Aを構成したため、簡易な
構造で容易かつ効率良く底層水を水面S近傍まで汲み上
げることができる。
【0131】また、排水口99を水面S乃至水面S下に
位置させたため、ヘッド差によるロスはなく、大量の底
層水を効率よく、かつ、安定して上層水に混合させるこ
とができる。
【0132】そして、中空ピストン管3をユニバーサル
機構11(自在継手)及びサドル10を介してベースブ
ロック2に連結したため、中空ピストン管3が上下方向
に動くことがなく、シリンダ92aの上下動を効率よく
利用することができ、大量の底層水を効率よく、かつ、
安定して上層水に混合させることができる。
【0133】そして、更に他の実施の形態を添付図面に
基づいて述べる。
【0134】図8に示す波力ポンプ90Bは、図7に示
す波力ポンプ90Aの天井部98a、フロート93a、
排水系(排水口99、排水管94、排水用逆止弁100
a,100b)及び取水系(取水管95、サクションス
トレーナー96)に変更を加えたものである。
【0135】波力ポンプ90Bの天井部26b、フロー
ト7bは、図2に示す波力ポンプ1Bのものと同じもの
であり、フロート7bは押え蓋48と天井部26bとに
挟まれて締め付けボルト47cに締め付けられることに
より固定されるようになっている。
【0136】排水管106は、平面視放射状となるよう
にシリンダ92bの上部から径方向外方に延出されてお
り、その延出端に排水用防護網108が設けられて排水
口105が形成されている。また、排水管106の中間
には流出方向にのみ水を流す排水用逆止弁107がそれ
ぞれ設けられており、シリンダ室91b内に外部の水が
排水管106から流入しないようになっている。
【0137】取水管77は、水底近傍に敷設されてお
り、中空ピストン管3の下端に伸縮管18を介して接続
されている。取水管77の中間には中空ピストン管3に
向けて流入する方向にのみ水を流す取水用逆止弁78が
設けられている。取水管77の先端は上方に折れ曲がる
ように屈曲されており、その先端にサクションストレー
ナー76が設けられている。
【0138】つぎに作用を述べる。
【0139】水面Sが上昇した場合、フロート7bと共
にシリンダ92bが上昇してシリンダ室91bの容積が
拡がり、サクションストレーナー76から取水管77及
び中空ピストン管3を介してシリンダ室91b内に水が
流入する。このとき、取水用逆止弁78は開いた状態と
なり、排水用逆止弁107は閉じた状態となっており、
水が排水口105からシリンダ92b内に逆流すること
はない。
【0140】水面Sが下降した場合、フロート7bと共
にシリンダ92bが下降してシリンダ室91b内の容積
が小さくなり、シリンダ室91b内の水が排水管106
を介してシリンダ92bの外に排出される。このとき、
排水用逆止弁107は開いた状態となり、取水用逆止弁
78は閉じた状態となっており、シリンダ92b内の水
が取水管77を通じて排出されることはない。
【0141】このように、下部が取水管77と連通する
と共に、上部が水面Sに向って起立して延びる中空ピス
トン管3を傾倒可能に設け、中空ピストン管3の上部外
周にピストン部4を形成し、ピストン部4の外周に、そ
の上方にシリンダ室91bを区画するシリンダ92bを
上下摺動自在に嵌合し、シリンダ92bに、そのシリン
ダ92bを上下動させるためのフロート7aを設け、上
記シリンダ92bに、シリンダ室91b内の底層水を排
水用逆止弁107介して上層水に流す排水管106を接
続して波力ポンプ90Bを構成したため、簡易な構造で
容易かつ効率良く底層水を水面S近傍まで汲み上げるこ
とができる。
【0142】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を奏する。
【0143】(1)請求項1に記載の発明によれば、波
のエネルギーを有効に利用して水中に設けた管内に水の
流れを生じさせることができる。
【0144】(2)請求項2に記載の発明によれば、簡
易な構造で効率よく水面近傍の水を送水することができ
る。
【0145】(3)請求項3に記載の発明によれば、フ
ロート内に取水管を設けることで非常に簡単な手段で安
定した取水をすることができる。
【0146】(4)請求項4に記載の発明によれば、フ
ロート及びシリンダを簡易かつ強固な構造とすることが
できると共に、取水高さの変更を取水管の長さを変更す
るだけでできる。
【0147】(5)請求項5に記載の発明によれば、水
底近傍の水を効率よく養殖場や送水目的の場所に送水す
ることができる。
【0148】(6)請求項6に記載の発明によれば、簡
易な構造で容易かつ効率良く水底近傍の水を水面近傍ま
で汲み上げることができる。
【0149】(7)請求項7に記載の発明によれば、フ
ロート及びシリンダ等にかかる横向きの力を逃がすこと
ができる。
【0150】(8)請求項8に記載の発明によれば、比
較的簡単な手段で中間ピストン管を起立させることがで
きる。
【0151】(9)請求項9に記載の発明によれば、フ
ロートの上方に突出する開閉可能なハッチを開いて索を
通し、中空ピストン管を吊り上げることで非常に簡単な
手段で装置を運搬することができる。
【0152】(10)請求項10に記載の発明によれ
ば、シリンダ内の圧力水をハッチ内に押し込むことでハ
ッチ内の下部に設けた自重で閉じる弁を強固に締め付け
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施の形態を示す波力ポンプの側
断面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態を示す波力ポンプの側
断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示す波力ポンプの側
断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態を示す波力ポンプの側
断面図である。
【図5】図4のV −V 線矢視平面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示す波力ポンプの側
断面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態を示す波力ポンプの側
断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を示す波力ポンプの側
断面図である。
【図9】従来の波力ポンプの側断面図である。
【符号の説明】
1A 波力ポンプ 1B 波力ポンプ 1C 波力ポンプ 3 中空ピストン管 4 ピストン部 5a シリンダ室 5b シリンダ室 5c シリンダ室 6a シリンダ 6b シリンダ 6c シリンダ 7a フロート 7b フロート 7c フロート 8a 取水管 8b 取水管 10 サドル 11 ユニバーサル機構(自在継手) 17 送水管 18 伸縮管 19 排水用逆止弁 20 吊金具 23 浮体 27 ハッチ 28 蓋板 29 弁 30 弁座 31 弁体 32 バイパス管(流路) 33 逆止弁 34 空気抜き管 35 自動空気抜き弁 40a 取水用逆止弁 40b 取水用逆止弁 50 波力ポンプ 51 シリンダ 53 シリンダ室 54 ハッチ 57 フロート 60 取水管 65 伸縮管 66 送水管 68 送水用逆止弁 69 アキュムレーター 72 伸縮管 75 波力ポンプ 77 取水管 78 取水用逆止弁 79 送水用逆止弁 80 連通管 81 シリンダ室 82 シリンダ 90A 波力ポンプ 90B 波力ポンプ 91a シリンダ室 91b シリンダ室 92a シリンダ 92b シリンダ 93a フロート 94 排水管 95 取水管 97 取水用逆止弁 100a 排水用逆止弁 100b 排水用逆止弁 106 排水管 107 排水用逆止弁 125 送水管 S 水面

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波のエネルギーで作動し、水を送水する
    波力ポンプにおいて、下部が水中に設けた管と連通する
    と共に、上部が水面に向かって起立して延びる中空ピス
    トン管を傾倒可能に設け、該中空ピストン管の上部外周
    にピストン部を形成し、該ピストン部の外周に、その上
    方にシリンダ室を区画するシリンダを上下摺動自在に嵌
    合し、該シリンダに、そのシリンダを上下動させるため
    のフロートを設け、上記水中に設けた管の中に水の流れ
    を生じさせることを特徴とする波力ポンプ。
  2. 【請求項2】 波のエネルギーで作動し、水面近傍の水
    を送水する波力ポンプにおいて、下部が水底近傍に設け
    た送水用逆止弁に接続する送水管と連通すると共に、上
    部が水面に向って起立して延びる中空ピストン管を傾倒
    可能に設け、該中空ピストン管の上部外周にピストン部
    を形成し、該ピストン部の外周に、その上方にシリンダ
    室を区画するシリンダを上下摺動自在に嵌合し、該シリ
    ンダに、そのシリンダを上下動させるためのフロートを
    設け、上記シリンダに、水を取水するための取水用逆止
    弁を介してシリンダ室に導水することを特徴とする波力
    ポンプ。
  3. 【請求項3】 上記シリンダに、水を取水するための取
    水用逆止弁を介してシリンダ室に導水する取水管を接続
    し、その取水管を上記フロート内に設けた請求項1又は
    2に記載の波力ポンプ。
  4. 【請求項4】 波のエネルギーで作動し、水面近傍の水
    を送水する波力ポンプにおいて、下部が水底近傍に設け
    た送水用逆止弁に接続する送水管と連通すると共に、上
    部が水面に向って起立して延びる中空ピストン管を傾倒
    可能に設け、該中空ピストン管の上部外周にピストン部
    を形成し、該ピストン部の外周に、その上方にシリンダ
    室を区画するシリンダを上下摺動自在に嵌合し、該シリ
    ンダに環状のフロートを隙間をおいて連結し、上記シリ
    ンダに、水を取水するための取水用逆止弁を介してシリ
    ンダ室に導水する取水管を接続すると共に、その取水管
    をシリンダと環状のフロートの隙間を通して下向きに延
    ばして設けたことを特徴とする波力ポンプ。
  5. 【請求項5】 波のエネルギーで作動し、水底近傍の水
    を送水する波力ポンプにおいて、下部が水底近傍に設け
    た取水用逆止弁と送水用逆止弁に連通すると共に、上記
    取水用逆止弁と送水用逆止弁の連通管の途中より、上部
    が水面に向って起立して延びる中空ピストン管を傾倒可
    能に設け、該中空ピストン管の上部外周にピストン部を
    形成し、該ピストン部の外周に、その上方にシリンダ室
    を区画するシリンダを上下摺動自在に嵌合し、該シリン
    ダに、そのシリンダを上下動させるためのフロートを設
    けたことを特徴とする波力ポンプ。
  6. 【請求項6】 波のエネルギーで作動し、水底近傍の底
    層水を汲み上げて水面近傍の上層水と混合する波力ポン
    プにおいて、下部が水底近傍に設けた取水用逆止弁に接
    続する取水管と連通すると共に、上部が水面に向って起
    立して延びる中空ピストン管を傾倒可能に設け、該中空
    ピストン管の上部外周にピストン部を形成し、該ピスト
    ン部の外周に、その上方にシリンダ室を区画するシリン
    ダを上下摺動自在に嵌合し、該シリンダに、そのシリン
    ダを上下動させるためのフロートを設け、上記シリンダ
    に、シリンダ室内の底層水を排水用逆止弁を介して上層
    水に流す排水管を接続したことを特徴とする波力ポン
    プ。
  7. 【請求項7】 上記中空ピストン管の下端は、水底に設
    置したサドルに設けた自在継手で傾倒可能に連結され、
    そのサドルが設置されたベースブロックに管が設けられ
    ると共に、該管と中空ピストン管とが伸縮管で連結され
    た請求項1、2、3、4、5又は6に記載の波力ポン
    プ。
  8. 【請求項8】 上記ピストン部を上下方向に分割してそ
    の間に浮体を設けると共に、その下方に延びる中空ピス
    トン管の下端を傾倒可能に支持して上記中空ピストン管
    をほぼ鉛直に起立させた請求項1、2、3、4、5、6
    又は7に記載の波力ポンプ。
  9. 【請求項9】 波のエネルギーで作動する波力ポンプに
    おいて、下部が水底近傍に設けた管に傾倒可能に設けら
    れ、その上部が水面に向って起立して延びる中空ピスト
    ン管と、その中空ピストン管の上端に形成したピストン
    部に上下摺動自在に形成され、ピストン部の上方にシリ
    ンダ室を区画するシリンダと、そのシリンダに固定され
    てシリンダを上下摺動させるためのフロートと、上記中
    空ピストン管を吊り上げるための索を上記シリンダ内に
    挿通させるべく上記シリンダの上部に上下方向に貫通し
    て形成された開閉可能なハッチとを備えた請求項1、
    2、3、4、5、6、7または8に記載の波力ポンプ。
  10. 【請求項10】 上記シリンダ室と上記ハッチとの間に
    上記シリンダ室内の水を上記ハッチ内へ流すための流路
    を形成すると共に、上記ハッチの上部に開閉可能な蓋を
    設け、上記ハッチの下部に自重で閉じる弁を設け、上記
    ハッチ内に水を充たすことにより上記弁に背圧をかけて
    締めるようにした請求項9に記載の波力ポンプ。
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