JPH1014905A - サンプル・アセンブリ - Google Patents

サンプル・アセンブリ

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JPH1014905A
JPH1014905A JP8164858A JP16485896A JPH1014905A JP H1014905 A JPH1014905 A JP H1014905A JP 8164858 A JP8164858 A JP 8164858A JP 16485896 A JP16485896 A JP 16485896A JP H1014905 A JPH1014905 A JP H1014905A
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JP
Japan
Prior art keywords
layer
barrier coating
polymer
parylene
sample assembly
Prior art date
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Pending
Application number
JP8164858A
Other languages
English (en)
Inventor
G Trosha Eleannor
ジー. トロシャ エレナ
P Clark Richard
ピー. クラーク リチャード
K Antune Michel
ケー. アンツーン ミッチェル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Becton Dickinson and Co
Original Assignee
Becton Dickinson and Co
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Publication date
Application filed by Becton Dickinson and Co filed Critical Becton Dickinson and Co
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器の通気性に対して有効なバリヤーとなる
バリヤー被膜を容器に設けることによって、容器、特に
血液採集管の使用可能期間を延ばす。 【解決手段】 サンプル・アセンブリは、プラスチック
容器の少なくとも外側周面に多層バリヤー被膜を設けた
ものである。この多層バリヤー被膜は、酸化アルミニウ
ムまたは酸化珪素からなるプラズマ蒸着無機材料を含む
第一の層と、熱硬化性樹脂、パリレン重合体、または塩
化ビニリデン/アクリロニトリル/メチルメタクリレー
ト/メチルアクリレート/アクリル酸ポリマーからなる
被膜を有して前記第一の層上に設けられた第二の層とを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器、特にプラス
チック製の吸引式血液採取管の透水性および通気性に対
して有効なバリヤー層となりうるバリヤー被膜、および
該バリヤー被膜が設けられた管、容器等からなるサンプ
ル・アセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】医療用プラスチック製品の需要が高まる
一方で、特にポリマー製品のバリヤー特性を改善する必
要性がある。
【0003】血液採取管は、医療上の用途において許容
される性能標準規格を必要とする。そのような性能標準
規格には、1年以上の期間にわたり、当所の吸引容量の
約90%以上を維持すること、放射線による滅菌が可能
であること、さらに試験および分析に際して干渉を生じ
ないこと等が含まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来から
ポリマー製品の遮断(バリヤー)特性を改善することが
求めれている。特に、ある種の性能標準規格に適合し、
かつ医療上の用途に有効であるプラスチック製吸引血液
採取管のバリヤー特性を改善する必要がある。
【0005】したがって、本発明は、このような解決す
べき課題を解決し、医療上の用途において許容される性
能標準規格に適合するとともに、従来のものと比べて優
れたバリヤー特性等を示すことが可能なサンプル・アセ
ンブリを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求の範囲第1項に記載のサンプル・アセンブリ
は、開口端部、底部、内面部、および外面部を有するプ
ラスチック容器と、前記プラスチック容器の前記外面部
に設けられた多層バリヤー被膜とを有し、さらに、前記
多層バリヤー被膜は、酸化アルミニウムまたは酸化珪素
からなるプラズマ蒸着無機材料を含むもので、かつ前記
プラスチック容器の前記外面部に設けられた第一の層
と、熱硬化性樹脂、パリレン重合体、または塩化ビニリ
デン/アクリロニトリル/メチルメタクリレート/メチ
ルアクリレート/アクリル酸ポリマーからなる被膜を有
して前記第一の層上に設けられた第二の層とが設けられ
たことを特徴とする。
【0007】好ましくは、前記バリヤー被膜は、前記容
器と前記閉鎖界面とに隣接して不正な扱いを記録するた
めの刻みが形成されている。
【0008】好ましくは、前記第一の層は酸化アルミニ
ウム、酸化珪素またはダイアモンドを主成分とする組成
物である。
【0009】好ましくは、前記第二の層は、熱硬化性樹
脂、パリレン重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリ
ル/メチルメタクリレート/メチルアクリレート/アク
リル酸ポリマー、またはポリエステルである。
【0010】好ましくは、前記第一の層は酸化アルミニ
ウムを含み、また前記第二の層は塩化ビニリデン/アク
リロニトリル/メチルメタクリレート/メチルアクリレ
ート/アクリル酸ポリマー、またはポリエステルを含
む。
【0011】好ましくは、前記第一の層は酸化珪素を含
み、また前記第二の層は塩化ビニリデン/アクリロニト
リル/メチルメタクリレート/メチルアクリレート/ア
クリル酸ポリマー、またはポリマーを含む。
【0012】好ましくは、前記第二の層はパリレン重合
体である。
【0013】好ましくは、前記パリレンポリマーはパリ
レンN、パリレンCまたはパリレンである。
【0014】好ましくは、さらに前記容器の内面部に設
けられた多層バリヤー被膜を有し、該多層バリヤー被膜
は、酸化アルミニウムまたは酸化珪素からなるプラズマ
蒸着無機材料を有し、かつ前記プラスチック容器の前記
内面部に設けられた第一の層と、熱硬化性樹脂、パリレ
ン重合体、または塩化ビニリデン/アクリロニトリル/
メチルメタクリレート/メチルアクリレート/アクリル
酸ポリマーからなる被膜を有し、かつ前記第一の層上に
設けられた第二の層と、を含む。
【0015】特許請求の範囲第10項に記載のサンプル
・アセンブリは、開口端部、底部、内面部、および外面
部を有するプラスチック容器と、前記プラスチック容器
の前記内面部に設けられた多層バリヤー被膜とを有し、
さらに、前記多層バリヤー被膜は、酸化アルミニウムま
たは酸化珪素からなるプラズマ蒸着無機材料を有し、か
つ前記プラスチック容器の前記内面部に設けられた第一
の層と、熱硬化性樹脂、パリレン重合体、または塩化ビ
ニリデン/アクリロニトリル/メチルメタクリレート/
メチルアクリレート/アクリル酸ポリマーからなる被膜
を有し、かつ前記第一の層上に設けられた第二の層と、
を含むことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明にもとづくサンプル
・アセンブリの好ましい実施形態の一例を具体的に説明
する。しかし、本発明は以下の実施形態に限定されるこ
となく、本発明の技術的思想の範囲内において当業者が
想到する種々の変更等が可能である。
【0017】本発明にもとづくサンプル・アセンブリと
してのプラスチック製複合容器は、少なくとも2種類の
バリヤー物質を含むバリヤー被膜が被覆されている。好
ましくは、バリヤー被膜は無機材料からなる第一の層と
ポリマー材料からなる第二の層とを有する。
【0018】バリヤー被膜の第一層は、好ましくは酸化
アルミニウムを主成分とする組成物、例えばAlOx、
式中xは0.3から約0.9;酸化シリコンを主成分と
する組成物、ダイアモンドを主成分とする組成物であ
る。もっとも好ましくは、第一の層は酸化アルミニウム
を主成分とする組成物である。
【0019】第二の層は、好ましくは塩化ビニリデン/
アクリロニトリル/メチルメタクリレート/メチルアク
リレート/アクリル酸の共重合体である。上記バリヤー
塗装膜は、容器の内側表面部分、外側表面部分、あるい
はその両方に設けられる。好ましくは、第二層はパリレ
ン重合体である。パリレンはユニオン・カーバイド社に
よって開発された一連のポリマーの総称である。この一
連のポリマーの基盤的存在がパリレンNと呼ばれる直鎖
状結晶物質のポリ−p−キシレンである。
【0020】
【化1】
【0021】また、パリレンの第二の化合物であるパリ
レンCは、パリレンNと同様のモノマーから製造される
もので、芳香族水素の一つが塩素原子によって置換され
ることにより修飾される。
【0022】
【化2】
【0023】パリレンDは、パリレンの第三の化合物で
あり、パリレンNと同様のモノマーから製造されるもの
で、芳香族水素の2つが塩素原子によって置換されるこ
とにり修飾される。
【0024】
【化3】
【0025】もっとも好ましくは、ポリマー層が塩化ビ
ニリデン・メチルメタクリレート・メタクリレートアク
リル酸重合体からなる。この重合体は、DARAN(登
録商標)8600−C(W.R.グレース・アンド・カ
ンパニー(W.R.Grace and Co.) )としてグレース(GR
ACE)社の化学部門(米国マサチューセッツ州レキシ
ントン)によって販売されている。
【0026】バリヤー材を含まないポリマー組成物およ
びその配合物からなる従来の管と比較すると、バリヤー
被膜が被覆されているプラスチック管のほうが実質的に
優れた真空保持率および吸引容量保持率を示す。
【0027】目的とする容器に塗布されたバリヤー被膜
上に印刷を施してもよい。例えば、生成物についての情
報、バー・コード、商標名、会社のシンボルマーク、ロ
ット番号、期限、およびその他のデータと情報をバリヤ
ー被膜上に含めるこができる。
【0028】さらに、艶消し仕上げまたはコロナ放電処
理をバリヤー被膜に施してもよい。それによって、情報
を追加してラベル上に記載することが可能となる。さら
に、粘着テープをバリヤー被膜上に設けてもよい。例え
ば、病院で用いられる種々のラベルを繰り返して貼り付
けることが可能となる。
【0029】また、はじめに基材に対して酸素、水素、
空気、または水蒸気を用いた第一プラズマコーティング
によって前処理を施し、続いて酸化珪素または酸化アル
ミニウムを蒸着してもよい。より好ましくは、第一プラ
ズマコーティングに酸素を用いる。前処理によって酸化
珪素または酸化アルミニウムと成型品との間の粘着性が
改善される。
【0030】以下、図面を参照して本発明の具体的実施
形態を説明する。なお、各図において同一参照符号は同
一構成要素を示す。
【0031】図1および図2に示すように、一般的な血
液採取管10は開口端16から底部18に続いた側壁部
11と、前記開口端16に着脱自在にして嵌合する栓1
4とを有する。この栓14の下側には、円環形状または
外側に広がるようなスカート状となったは下部15が設
けられており、栓を管14にはめる際に、このはめ込み
部分の周面が上記側壁部11の内面12を押しつけるの
で、栓10が管10から抜けることなく密閉状態を維持
することができる。
【0032】図3は、本発明の好ましい実施形態を示す
もので、基本的には図1および図2に示す構成と同一の
ものは同一の参照符号を付しており、異なる点を有する
構成要素の場合は参照符号の後に“a”を付している。
本実施形態ではバリヤー材からなる少なくとも2つの層
がプラスチック製の管に被覆されている。
【0033】図3に示すように、本発明の好ましい実施
形態では、採取管アセンブリ20は、開口端16aから
底部18aに続いた側壁部11aを持つプラスチック管
10aを有する。このプラスチック管10aの開口端1
6aを除く長さ方向全体にわたってバリヤー被膜25が
広がっている。このバリヤー被膜25は、無機材料から
なる第一の層26とポリマー材料からなる第二の層27
とを有する。
【0034】図4は、本発明の別の実施形態を示すもの
である。採取管アセンブリ40は栓48を有するもの
で、栓48は管42の開口端41を閉じる状態に置かれ
ている。また、側壁部43が開口端41から底部44に
続いている。一方、栓48は管42の開口端41側の縁
部を覆う円環状上部50と、円環形状または外側に広が
るようなスカート状となった下部49が設けられてお
り、その周面が上記側壁部43の内面46を押しつける
ので、栓48が管42から抜けることはない。
【0035】開口端41を除く管45の長さ方向全体に
わたってバリヤー被膜45が被覆されている。このバリ
ヤー被膜45は、無機材料からなる第一の層54とポリ
マー材料からなる第二の層56とを有する。図3の実施
形態との違いは、管にバリヤー被膜45を塗布した後に
排気と同時に栓48がはめられているという点である。
あるいは、管を排気処理した後にバリヤー被膜45を塗
布してもよい。
【0036】本発明の他の実施形態では、管全体をバリ
ヤー被膜で覆うとともに栓の上部もバリヤー被膜で覆
う。そのような形態は、例えば栓で管を密閉する場合に
用いられる。すなわち、試料が管に一度入れられると、
栓を抜かないかぎり試料を勝手にいじることはできな
い。また、栓との境界面部分の管上に刻みを形成しても
よい。それによって、刻みを密閉された管からなる容器
が勝手にいじられたかどうかを判断するための印とする
ことができる。
【0037】上記の管のなかに添加剤として、あるいは
管の内壁を覆う被膜として試薬を加えてもよいことは、
当業者には理解されよう。
【0038】バリヤー被膜は、実質的に透明または透光
性のバリアを形成する。したがって、バリヤー材料から
なる少なくとも2つの層によってなるバリヤー被膜が積
層されたプラスチック管の含有物を観察者が見ることが
できるとともに、プラスチック管にバリヤー被膜が塗布
された後でもプラスチック管上に付された情報を読み取
ることが可能である。
【0039】米国特許第4,698,256 号、第4,809,876
号、第4,992,298 号、および第5,055,3118号に記載され
ているように、無線周波数放出(radio frequency disch
arge)、直接またはデュアルイオンビームめっき、スパ
ッタリングまたはプラズマ化学真空めっきによって、バ
リヤー被膜の無機材料を第一の層として基材上に形成さ
れる。
【0040】バリヤー被膜の第二層であるポリマー材料
は、米国特許第3,342,754 号および第3,300,332 号に記
載されているように、真空めっきと同様の方法によって
第一の層に塗布されたパリレン重合体であってもよい。
あるいは、第二の層は塩化ビニリデン・アクリロニトリ
ル・メチル メタクリレート・メチル アクリレート・
アクリル酸重合体であってもよく、米国特許第5,093,11
94号および第4,497,859 号に記載されているように、デ
ィップコーティング、ロール・コーティングまたは該ポ
リマーの水溶性エマルジョンをコーティングすることに
よって第一の層上に塗布する。
【0041】本発明のバリヤー被膜は、好ましくは酸化
アルミニウムを含む第一の層と、この第一の層上に、塩
化ビニリデン・アクリロニトリル・メチルメタクリレー
ト・メチルアクリレートアクリル酸重合体を塗布してな
る第二の層とからなる。バリヤー被膜が被覆されたプラ
スチック製血液採取管は、試験管内の血液に対して通常
行われる試験あるいは分析に対して何等影響を及ぼすも
のではない。そのような試験としては、例えば日常の化
学分析、生物学的不活性、血液学、血液化学、血液型決
定、毒性学が含まれる。また、分析または治療薬のモニ
タリングおよび体液に関わる他の試験等も含まれる。も
ちろん、ここに挙げたものに限定されることなく、他の
試験および分析等が含まれよう。さらに、バリヤー被膜
を被覆したプラスチック製血液採取管は自動化された機
器類、例えば遠心分離器にセットすることができる。ま
た、ある程度の放射線照射による滅菌処理を行ったとし
ても光学的あるいは機械的かつ機能的特性が損なわれる
ことはない。
【0042】バリヤー被膜を有するプラスチック製血液
採取管の吸引容量は、1年経過後であっても当初の90
%を維持することができる。吸引容量の保持率は、管内
の部分真空の存在、あるいは減圧に依存している。吸引
容量の変化は真空(減圧)の変化に比例して起こる。し
たがって、吸引容量の保持率は真空状態を良好に保つこ
とによって保たれる。バリヤー被膜が被覆されたプラス
チック管は、管を構成する材料を気体が透過するのを防
ぎ、それによって管の吸引容量保持率および真空保持率
の維持および強化を行う。
【0043】プラスチック製血液採取管の内側表面にバ
リヤー被膜がコーティングあるいは塗布されていた場
合、もしこのバリヤー被膜の第一の層がダイアモンド組
成物であるとすると血液粘着阻止性および(あるいは)
血液凝固活性化因子としての性質を呈する。
【0044】本発明によれば、プラスチック複合材から
なる容器が真空になるかどうかにかかわりがない。容器
の外面にバリヤー層が被覆されていることによって、汚
染することなくユーザが取り扱うことができるので試料
を収納した容器の一般的な完全性が保たれる。注目すべ
きことは、容器にコーティングあるいは塗布されたバリ
ヤー被膜が透明性を有するということ、さらにその摩擦
および引っかきに対する抵抗性を有するということであ
る。
【0045】本発明にもとづくバリヤー被膜は、副作用
等を生ずるものでない限り従来の添加物あるいは成分を
含むものであってもよい。
【0046】<実施形態例1>プラスチック基材からな
る管に多層のバリヤー被膜をコーティングする方法の一
例を以下説明する。
【0047】ポリプロビレン管およびフィルム(基材)
に対して酸化珪素被膜を以下のようにして塗布した。
【0048】等量のマイクロデタージェントと脱イオン
(DI)水溶液とを含む混合液を用いて基材を洗浄し
た。この基材をDI水ですすぎ、その後乾燥させた。コ
ーティングを施すまでの間、洗浄した基材を真空オーブ
ンに入れて室温で保管した。
【0049】洗浄した基材を、ガラス製真空チェンバー
内の電極間の中間に置かれたホルダーに取り付けた。チ
ェンバーを閉じ、メカニカルポンプを用いてベース圧を
5mTorrとした。
【0050】特定の構成によって、電極間のグローを制
限することができる。なぜなら、電子と反応気体分子と
の間の衝突確率が高くなるからである。磁場をかけるこ
とによる最終結果は、電極に印加される電力の増加に類
似しているけれども、ボンバードメントエネルギーの上
昇および基板の加熱という問題は生じない。マグネトロ
ン放電を用いることによって低圧力領域での操作が可能
となり、また重合体の沈着速度が上昇する。
【0051】トリメチルシラン(TMS)と酸素との混
合物からなるモノマーを、電極近傍のステンレス鋼製の
管に通した。また、気体をチェンバーに導入する前に、
複数の気体をモノマー導入経路内で混合した。流束の制
御は、ステンレス鋼製の軽量バルブを用いて手動で行っ
た。電極への電力供給は、音性周波数40kHzで動作
する電力供給源を用いて行った。重合体基材へのプラズ
マ重合TMS/O2 の薄膜蒸着は、以下の条件で行っ
た。
【0052】 表面前処理: ベース圧力 = 5mTorr 酸素流量 = 10 sccm 系統圧力 = 140mTor 電力 = 50ワット 時間 = 2分 酸素蒸着: TMS流量 = 0.75〜1.0 sccm 酸素流量 = 2.5〜3.0 sccm 系統圧力 = 90〜100 mTorr 電力 = 30ワット 蒸着時間 = 5分 薄膜を蒸着した後、リアクターを冷却した。このリアク
タを開き、酸化珪素の被覆がなされた基材を取り出し
た。つぎに、このような被覆がなされた基材に対してさ
らに別のコーティングを施した。すなわち、米国特許第
5,093,194 号および第4,497,859 号に記載されているよ
うな塩化ビニリデン・アクリロニトリル・メチルメタク
リレート・メチルアクリレート・アクリル酸からなる重
合体(PVDC)を基材にコーティングした。
【0053】<実施形態2>多層からなるバリヤー被膜
を有する基材とそのような膜を有しない基材との比較を
以下のようにして行った。
【0054】実施例1にもとづいて調製した基材のすべ
てについて、酸素透過率(OTR)を以下のようにして
測定した。
【0055】測定装置(MO CON Ox-TRAN 2/20, 販売
元:Mordern Controls, Inc.)を用い、フイルム状ある
いはプラーク状の試料について酸素透過率を調べた。フ
イルム状試料の一面を1気圧の100%酸素雰囲気下に
曝した。この試料を透過する酸素を、この試料の反対側
の窒素キャリアガスの流れに取り込み、クーロメトリー
・センサーによって検知した。試料を透過する酸素の量
に比例して電気信号が生じた。試料を30℃および0%
相対湿度(R.H)下で試験した。酸素透過率の測定に
先だって、試料の濃縮を行った。その結果をcc/m2
−atm−日の単位で表1に示す。
【0056】管をサンプルとして、測定装置(MO CON O
x-TRAN 2/20, 販売元:Mordern Controls, Inc.)を用
いて酸素透過率(OTR)について試験した。管の外側
が100%O2 雰囲気に浸し、一方管の内側に窒素キャ
リアガスを流した。その後、20℃、50%RH条件下
で試験した。安定した酸素透過率が決定されるまで2な
いし14日の間、管を平衡状態に保った。結果をcc/
2 −atm−日の単位で表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にもとづく
サンプル・アセンブリはプラスチック等からなる管また
は容器の少なくとも外面に多層バリヤー被膜を施すこと
により、従来のものに比べて顕著なバリヤー特性が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用可能な血液採取管の一例を示す斜
視図である。
【図2】本発明にもとづくサンプル・アセンブリの一実
施形態を説明するための斜視図である(第1の実施形態
例)。
【図3】本発明にもとづくサンプル・アセンブリの一実
施形態を説明するための斜視図である(第2の実施形態
例)。
【図4】本発明にもとづくサンプル・アセンブリの一実
施形態を説明するための斜視図である(第3の実施形態
例)。
【符号の説明】
10 血液採取管 11 側壁部 12 内面 14 栓 15 下部 16 開口部 18 底部 25 バリヤー被膜 26 第一の層 27 第二の層 40 採取管アセンブリ 41 開口端 42 管 43 側壁部 44 底部 45 バリヤー被膜 48 栓 49 下部 50 円環状上部 54 第一の層 56 第二の層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 595117091 1 BECTON DRIVE, FRA NKLIN LAKES, NEW JE RSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA (72)発明者 リチャード ピー. クラーク アメリカ合衆国 27606 ノース カロラ イナ州 ローレイ スウィフト リッジ ロード 5000 (72)発明者 ミッチェル ケー. アンツーン アメリカ合衆国 45241 オハイオ州 シ ンシナチ ニュー ブランズウィック ド ライブ 8048

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口端部、底部、内面部、および外面部
    を有するプラスチック容器と、前記プラスチック容器の
    前記外面部に設けられた多層バリヤー被膜とを有し、さ
    らに、前記多層バリヤー被膜は、 酸化アルミニウムまたは酸化珪素からなるプラズマ蒸着
    無機材料を含むもので、かつ前記プラスチック容器の前
    記外面部に設けられた第一の層と、 熱硬化性樹脂、パリレン重合体、または塩化ビニリデン
    /アクリロニトリル/メチルメタクリレート/メチルア
    クリレート/アクリル酸ポリマーからなる被膜を有して
    前記第一の層上に設けられた第二の層と、 が設けられたことを特徴とするサンプル・アセンブリ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のサンプル・アセンブリ
    であって、前記バリヤー被膜は、前記容器と前記閉鎖界
    面とに隣接して不正な扱いを記録するための刻みが形成
    されていることを特徴とするサンプル・アセンブリ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のサンプル・アセンブリ
    であって、前記第一の層は酸化アルミニウム、酸化珪素
    またはダイアモンドを主成分とする組成物であることを
    特徴とするサンプル・アセンブリ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のサンプル・アセンブリ
    であって、前記第二の層は、熱硬化性樹脂、パリレン重
    合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メチルメタ
    クリレート/メチルアクリレート/アクリル酸ポリマ
    ー、またはポリエステルであることを特徴とするサンプ
    ル・アセンブリ。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のサンプル・アセンブリ
    であって、前記第一の層は酸化アルミニウムを含み、ま
    た前記第二の層は塩化ビニリデン/アクリロニトリル/
    メチルメタクリレート/メチルアクリレート/アクリル
    酸ポリマー、またはポリエステルを含むことを特徴とす
    るサンプル・アセンブリ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のサンプル・アセンブリ
    であって、前記第一の層は酸化珪素を含み、また前記第
    二の層は塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メチルメ
    タクリレート/メチルアクリレート/アクリル酸ポリマ
    ー、またはポリマーを含むことを特徴とするサンプル・
    アセンブリ。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のサンプル・アセンブリ
    であって、前記第二の層はパリレン重合体であることを
    特徴とするサンプル・アセンブリ。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載のサンプル・アセンブリ
    であって、前記パリレンポリマーはパリレンN、パリレ
    ンCまたはパリレンであることを特徴とするサンプル・
    アセンブリ。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のサンプル・アセンブリ
    であって、さらに、前記容器の内面部に設けられた多層
    バリヤー被膜を有し、該多層バリヤー被膜は、 酸化アルミニウムまたは酸化珪素からなるプラズマ蒸着
    無機材料を有し、かつ前記プラスチック容器の前記内面
    部に設けられた第一の層と、 熱硬化性樹脂、パリレン重合体、または塩化ビニリデン
    /アクリロニトリル/メチルメタクリレート/メチルア
    クリレート/アクリル酸ポリマーからなる被膜を有し、
    かつ前記第一の層上に設けられた第二の層と、 を含むことを特徴とするサンプル・アセンブリ。
  10. 【請求項10】 開口端部、底部、内面部、および外面
    部を有するプラスチック容器と、前記プラスチック容器
    の前記内面部に設けられた多層バリヤー被膜とを有し、
    さらに、前記多層バリヤー被膜は、 酸化アルミニウムまたは酸化珪素からなるプラズマ蒸着
    無機材料を有し、かつ前記プラスチック容器の前記内面
    部に設けられた第一の層と、 熱硬化性樹脂、パリレン重合体、または塩化ビニリデン
    /アクリロニトリル/メチルメタクリレート/メチルア
    クリレート/アクリル酸ポリマーからなる被膜を有し、
    かつ前記第一の層上に設けられた第二の層と、 を含むことを特徴とするサンプル・アセンブリ。
JP8164858A 1996-06-25 1996-06-25 サンプル・アセンブリ Pending JPH1014905A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8684951B2 (en) 2002-12-30 2014-04-01 Roche Diagnostics Operations, Inc. Blood acquisition suspension system

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US8684951B2 (en) 2002-12-30 2014-04-01 Roche Diagnostics Operations, Inc. Blood acquisition suspension system

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