JPH10139419A - 非結晶性中間細孔モレキュラーシーブの製造方法及びそのモレキュラーシーブ - Google Patents

非結晶性中間細孔モレキュラーシーブの製造方法及びそのモレキュラーシーブ

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JPH10139419A
JPH10139419A JP8299132A JP29913296A JPH10139419A JP H10139419 A JPH10139419 A JP H10139419A JP 8299132 A JP8299132 A JP 8299132A JP 29913296 A JP29913296 A JP 29913296A JP H10139419 A JPH10139419 A JP H10139419A
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kit
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リョン リョー
Jiman Kim
ジマン キム
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Yukong Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弱い水熱安定性と一次元線形空孔の閉塞によ
る分子拡散の障害のない新たな中間細孔性モレキュラー
シーブを製造する方法とその方法により製造された新規
の非結晶性中間細孔性分子体物資を提供することであ
る。 【解決手段】 界面活性剤として下記式(I)のハロゲ
ン化アルキルトリメチルアンモニウムと珪酸塩の混合水
溶液を製造し、1価陽イオンと結合可能でありかつ水に
溶ける有機塩又は無機塩の1つ又は2つ以上を選択して
前記混合水溶液に添加混合し、前記混合物を、最終目的
とするモレキュラーシーブの沈殿物を形成し得るよう
に、pH、温度及び時間を維持して水熱反応させ、前記
形成されたモレキュラーシーブの沈殿物を濾過及び乾燥
させ、前記濾過及び乾燥された沈殿物を焼成させること
を含む非結晶性中間細孔モレキュラーシーブの製造方
法。 Cn 2n+1N (CH3) 3X (I) 〔上式で、nは12〜18の整数であり、XはCl又は
Brである。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、非結晶性中間細孔
(mesoporuous)モレキュラーシーブの製造方法及びその
方法により製造したモレキュラーシーブに関する。より
詳しくは、既存の米国モービル社製M41S系モレキュ
ラーシーブの触媒的応用の妨げになっている熱安定性及
び水熱(hydorothermal)安定性の低さを改善し、直径の
均一な空孔を三次元的に無秩序に有し、反応物の拡散が
容易に行われる新規の非結晶性中間細孔モレキュラーシ
ーブの製造方法及びこの方法により製造されたモレキュ
ラーシーブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで知られている固体物質のうち、
多孔結晶性珪酸アルミニウム系のゼオライトや多孔結晶
性燐酸アルミニウム系のAlPO4 等のように空孔の大
きさが均一な物質はその空孔(channel)の入口径以下の
分子のみを空孔内部に選択的に吸着するか空孔を介して
通過し得るため、モレキュラーシーブと定義された。ゼ
オライト又はAlPO4 は結晶学的には構成原子の配列
と内部空孔が全て規則的に配置されている特徴を有する
完全結晶性物質である。このような完全結晶性モレキュ
ラーシーブは数百種あり、天然で産出されるか、水熱反
応により製造されている。選択的吸着性、酸性度及びイ
オン交換能力等の固有特性を有するため、現代の化学工
業で触媒又は触媒担体として重要な役割を占めている。
【0003】ZZSM−5を用いる石油クラッキング反
応、又は白金が担持されたKL−ゼオライトを用いるパ
ラフィンの芳香族転換反応等がゼオライトの特性を用い
る触媒工程の例である。しかし、完全結晶性モレキュラ
ーシーブは空孔の大きさが1.3nm以下で比較的小さ
いため、その空孔径より大きい分子の反応には用いるこ
とができないという欠点を有している。
【0004】モービル社の研究者らの米国特許第5,0
57,296号及び第5,102,643号等には、M
CM−41及びMCM−48等を包含するM41S系中
間細孔モレキュラーシーブが開示されている。このモレ
キュラーシーブは均一な大きさの中間細孔が規則的に配
置されている構造を有する。既存のモレキュラーシーブ
は無機陽イオン又は有機陽イオンをテンプレートとして
使用して製造されるのに対し、中間細孔モレキュラーシ
ーブは界面活性剤をテンプレートとして液晶テンプレー
ト経路によって製造されるもので、製造過程で界面活性
剤の種類又はその製造条件を調節することにより空孔の
大きさを1.6〜10nmに調節し得る利点を有してい
る。
【0005】その後、前記M41S系以外に、米合衆国
カリフォルニア州立大学のStucky教授と共同研究
者はScience,268,1324(1995)で
中間細孔モレキュラーシーブSBA−1,2,3を報告
している。このような中間細孔モレキュラーシーブは、
結晶学的には、空孔の配置は規則的であるが、構成原子
の配列がアモルファスシリカに類似している。
【0006】中間細孔モレキュラーシーブは空孔の大き
さが既存のゼオライトの空孔径より大きく、空孔の配置
も規則的であるので、大きな分子の吸着や分離、触媒転
換反応に応用できる。このような中間細孔モレキュラー
シーブのうち、最も広く研究されているものは前記MC
M−41である。このMCM−41は、一次元線形の中
間細孔が六角形配列、つまり蜂の巣形状に均一に並んだ
構造を有し、通常BET法で測定した比表面積が100
0m2 /g程度である。合成条件によって少しずつ異な
るが、初期の研究者により提供されたMCM−41試料
はテンプレートを除去するために焼成すると、処理前に
比べて20〜25%程度の構造の収縮が生じる。これは
焼成前にシラノール基が縮合されながら起こる現象であ
る。しかし、J.Chem.Soc.Chem. Cm
mun., 1995 p711での本発明者の研究結
果によると、MCM−41の水熱製造過程中に反応混合
物のpHを調節することにより珪酸縮合反応の平衡を生
成物側に移動させると、反応混合物内でシラノール基の
縮合が予め完結されるので、このような弱い熱安定性が
克服でき、構造の均一性も大きく向上させ得る。このよ
うにして製造したMCM−41は空気又は2.3kPa
の水蒸気を包含する酸素雰囲気下で900℃まで加熱し
ても僅かに構造の収縮が生ずるだけで、安定した構造を
有し、1気圧の100%−水蒸気の雰囲気下でも500
℃まで構造が崩壊されない優秀な熱安定性を有してい
る。さらに、アルミニウムがMCM−41骨格内に置換
された時は既存のゼオライトと同様な酸部位(acid sit
e) とイオン交換特性を有するので、これを必要とする
多くの応用分野に使用できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記M
CM−41は熱安定性が優れているにもかかわらず、6
0℃以上の水中では、モレキュラーシーブを形成する珪
酸塩が加水分解されて構造が徐々に崩壊し始め、100
℃の沸騰水中に入れて12時間以上維持するとその構造
的特性を全く失ってしまう。このような弱い水熱安定性
は、チタンが構造内に置換されたモレキュラーシーブを
部分酸化反応に用いる時、過酸化水素を酸化剤として使
用するときのように水熱条件が必要な触媒転換反応の場
合、又は白金イオンのような遷移金属を触媒活性物質と
してモレキュラーシーブ内に担持させる時に60℃以上
の温度を必要とする場合などに、非常に深刻な制約を生
ずる。又、MCM−41は直線形の空孔を有するため、
テンプレートを除去するために焼成すると、テンプレー
トが分解しながらコークスを形成して中間細孔を塞いで
しまうのが普通である。白金又はパラジウムのような触
媒活性物質を担持させる時にも孔が容易に塞がり分子の
拡散を妨げるので、塞がった孔の内側に存在する金属粒
子は反応物と接触できなくて両側端に存在する金属粒子
のみが触媒活性を表す。このため、触媒の活性は急激に
低下する。従って、これらの中間細孔モレキュラーシー
ブの水熱安定性を高め、空孔の閉塞による分子の拡散問
題を解決しようとする研究が急であった。
【0008】本発明は、前記内容で提起された中間細孔
モレキュラーシーブの問題点、つまり弱い水熱安定性と
一次元線形空孔の閉塞による分子拡散の障害のない新た
な中間細孔モレキュラーシーブを製造する方法を提供す
ることにその目的がある。本発明の他の目的は、前記方
法により製造された新規の非結晶性中間細孔モレキュラ
ーシーブを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の製造方法は、(A)界面活性剤として下記式
(I)のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウムと
珪酸塩の混合水溶液を製造する段階と、(B)1価陽イ
オンと結合可能であり水に溶ける有機塩又は無機塩の一
つ又は二つ以上を選択し前記(A)段階の混合水溶液に
添加し混合する段階と、(C)前記(B)段階の混合物
を、最終目的とするモレキュラーシーブの沈殿物を形成
し得るよう、pH、温度及び時間を維持して水熱反応さ
せる段階と、(D)前記(C)段階で形成されたモレキ
ュラーシーブの沈殿物を濾過及び乾燥させる段階と、
【0010】(E)前記(D)段階で濾過及び乾燥され
た沈殿物を焼成させる段階とから構成させる。 Cn 2n+1N(CH3 3 X (I) 〔式中形多孔性分子体8の整数であり、XはCl又はB
rである。〕他の本発明の製造方法は、(1)界面活性
剤として下記式(I)のハロゲン化アルキルトリメチル
アンモニウム、及び珪酸塩、アルミン酸塩、硼酸塩及び
周期律表の3d遷移金属酸塩で構成された群から選択し
た1つ又は2つ以上の塩の混合水溶液を製造する段階
と、
【0011】(2)1価陽イオンと結合可能であり、か
つ水に溶ける有機塩又は無機塩の1つ又は2つ以上を選
択し前記(1)段階の混合水溶液に添加し混合する段階
と、(3)前記(2)段階の混合物を、最終目的とする
モレキュラーシーブの沈殿物を形成し得るように、p
H、温度及び時間を維持して水熱反応させる段階と、
(4)前記(3)段階で形成されたモレキュラーシーブ
の沈殿物を濾過及び乾燥させる段階と、(5)前記
(4)段階で濾過及び乾燥された沈殿物を焼成させる段
階とから構成される。本発明を他の目的を達成するた
め、本発明は前記(A)、(B)、(C)、(D)、
(E)段階又は前記(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)段階により製造された、直径が均一な空孔を三次
元的に無秩序に有する非結晶性中間細孔モレキュラーシ
ーブを提供する。
【0012】
【発明の実施の態様】以下、本発明を後述する実施例と
添付図面に基づいてより具体的に説明する。前記本発明
で使用される界面活性剤としては、前述した前記式
(I)のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウムが
使用され、好ましくは塩化ヘキサデシルトリメチルアン
モニウム(HTACI)、臭化ドデシルトリメチルアン
モニウム(DTABr)、臭化テトラデシルトリメチル
アンモニウム(TTABr)及び臭化オクタデシルトリ
メチルアンモニウム(OTABr)である。
【0013】又、前記(A)段階で使用される珪酸塩の
例としては珪酸ナトリウム等がある。前記(I)段階で
使用されるアルミン酸塩、硼酸塩及び周期律表の3d遷
移金属酸塩で構成された群から選択した1つ又は2つ以
上の塩の例としてはアルミン酸ナトリウム(NaAlO
2 )等がある。又は、前記(B)段階及び(2)段階で
使用される1価陽イオン(例えば、Na+ 、K+ 、NH
4 + 等)と結合可能であり、かつ水に溶ける有機塩又は
無機塩としては、NaCl、KCl、CH3 COON
a、NaBr、Na2 SO4 、NaNO3 、NaClO
4 、 NaClO3 、エチレンジアミンテトラ酢酸ナト
リウム(EDTANa4 )、アジピン酸二ナトリウム、
1,3−ベンゼンジスルホン酸二ナトリウム、ニトリロ
トリ酢酸ナトリウムが好ましい。
【0014】前記一番目の製造方法において、前記式
(I)のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム1
モルを基準として、1価陽イオン(例えば、Na+ 、K
+ 、NH 4 + 等)と結合可能でありかつ水に溶ける有機
塩又は無機塩は1.0〜15.0モル、及び前記珪酸塩
は1.0〜15.0モルが使用されることが好ましい。
又、前記二番目の製造方法において、前記式(I)のハ
ロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム1モルを基準
として、1価陽イオン(例えば、Na+ 、K+、NH 4
+ 等がある)と結合可能でありかつ水に溶ける有機塩又
は無機塩は1.0〜15.0モル、前記珪酸塩は1.0
〜15.0モル、そしてアルミン酸塩、硼酸塩及び周期
律表の3d遷移金属塩で構成された群から選択した1つ
の又は2つ以上の塩は0.0025〜1.5モルが使用
されることが好ましい。
【0015】又、前記(A)及び(1)段階でアンモニ
ア水を加えて前記界面活性剤の役割を円滑にすることが
好ましい。又、前記最終段階では、空気雰囲気下でかつ
500〜600℃で焼成するのが好ましい。前記KIT
−1とMCM−41はともに比表面積が非常に大きく
(BET法で測定して、約1000m2 /g)、空孔の
大きさ分布が極めて均一である(窒素の吸着等温線から
Horvath−Kawazoeの方法により求めた空
孔径の分布曲線の中間高さで線幅が1nm以下)点で共
通点する。空孔の連結方式が異なるのが構造上の特徴的
な差である。モービル社のMCM−41は均一な直径
(2nm以上で、製造条件によって調節ができる)の円
筒又は六角孔形の空孔が蜂の巣の構造のように六角形に
配置された構造を有しており、孔の長さは直径に比べて
非常に大きい。これに対し、本発明のKIT−1は孔の
長さが2〜10nmで短く、このような孔が糸瓜繊維の
構造のように三次元的に無秩序に連結されている。した
がって、触媒又は触媒担体として使用する時、構造の特
性上、一次元孔の閉塞現象を防止することができる。さ
らに、本発明のKIT−1はMCM−41に比べて優れ
た熱安定性と水熱安定性を有している。
【0016】KIT−1に使用されるハロゲン化アルキ
ルトリメチルアンモニウムは界面活性剤でミセルを形成
し、添加した塩(NaCl、KCl、EDTANa
4 等)が乖離して形成されたイオンがミセルと静電気的
相互作用を起こし、ミセルの構造を無秩序化させてい
る。この水溶液に珪酸イオンを加えると、水溶液内で無
秩序に形成された液晶構造の周囲を珪酸イオンが取り囲
み、水熱反応により珪酸イオンが重合されることによ
り、中間細孔モレキュラーシーブ界面活性剤とKIT−
1が形成される。このように得られたKIT−1を空気
雰囲気下で500〜600℃で焼成すると、テンプレー
トを除去することができる。
【0017】図1は下記実施例1において、反応混合物
内の反応物のモル比をHTACI:(NH4 2 O:E
DTANa4 :SiO2 :H2 O=1:0.15:4:
4:400として製造したKIT−1のX線回析結果を
示すもので、(a)は焼成前のKIT−1であり、
(b)は焼成後のKIT−1である。図2は下記実施例
3において、アジピン酸ナトリウムを塩として使用し、
反応混合物内の反応物のモル比をHTAC1:(N
4 2 O:アジピン酸二ナトリウム:SiO2 :Na
2 O:H2 O=1:0.15:4:4:1:400とし
て製造したKIT−1のX線回析結果を示すもので、
(a)は焼成前のKIT−1であり、(b)は焼成後の
KIT−1である。図3は下記実施例3において、1,
3−ベンゼンジスルホン酸ナトリウムを塩として使用
し、反応混合物内の反応物のモルをHTAC1:(NH
4 2 O:1,3−ベンゼンジスルホン酸二ナトリウ
ム:SiO2 :Na2 O:H2 O=1:0.15:8:
4:1:400として製造したKIT−1のX線回析結
果を示すもので、(a)は焼成前のKIT−1であり、
(b)は焼成後のKIT−1である。図4は下記実施例
3において、NaClを塩として使用し、反応混合物内
の反応物のモル比がHTAC1:(NH4 2 O:Na
Cl:SiO2 :Na2 O:H2 O=1:0.15:
4:4:1:400として製造したKIT−1のX線回
析結果を示すもので、(a)は焼成前のKIT−1であ
り、(b)は焼成後のKIT−1である。前記図1〜図
4は種々の塩を使用して製造したKIT−1のX線回析
結果である。全てのX線回析結果は強度の強い一つのピ
ークと強度の弱い二つのピークを有している。又、図5
は図1のKIT−1(界面活性剤のアルキル基の炭素数
が16であるもの)、下記実施例3のアルキル基の炭素
数がそれぞれ12、14、18である臭化ドデシルトリ
メチルアンモニウム(DTABr)、臭化テトラデシル
トリメチルアンモニウム(TTABr)及び臭化オクタ
デシルトリメチルアンモニウム(OTABr)を用いて
検討した、前記式(I)の界面活性剤のアルキル鎖の長
さとX線回析のd100 値との関係を示すものである。
(○)は焼成前、(□)は焼成後を示す。
【0018】前記図1〜図4において、各ピークは便宜
上(100)、(200)、(300)で表示した。d
100 値は、図5に示すように、テンプレートとして使用
される界面活性剤のアルキル鎖の長さが長くなるほど大
きくなった。KIT−1を500〜600℃で焼成して
テンプレートである界面活性剤を除去した時、X線回析
結果は焼成前よりその強度が2〜3倍増加しただけで、
その特徴的な形状の変化はなかった。又、d100 値の大
きさは焼成により約0.1nm以下に減った。即ち、焼
成により2〜3%以下の構造収縮だけが観察された。
【0019】X線回析結果において、各ピークの幅が広
い理由はKIT−1の空孔が一定に配置されておらず無
秩序に連結されているためである。これは図1のKIT
−1に対する電気顕微鏡写真からも観察できる(図6参
照)。この電子顕微鏡写真を見ると、KIT−1は3n
m程度の直径を有する空孔が2〜5nm程度で三次元的
に大変短く連結されている。連結方式は無秩序なプラス
チックスポンジ状であり、構造上の方向性のない等方性
構造を有している。又、電子回析(図示ぜず)において
も、X線回析又は電子顕微鏡写真と同様にKIT−1が
無秩序な構造を形成していることを確認することができ
た。しかし、電子顕微鏡写真では本当に短い孔が互いに
連結されているか又は長い線形の空孔がそばのようにも
つれているかという点に関しては判断しにくい。図7の
電子顕微鏡写真は図1のKIT−1の構造内部に形成さ
れた空孔に沿って金属白金をワイヤー形状に成長させた
後に得たもので、この写真から、KIT−1の空孔が三
次元的に不規則に互いに連結されており、これからKI
T−1は長い直線形の空孔構造を有するMCM−41と
は全く異なる構造であることが分かった。
【0020】図8は図1のEDTANa4 を塩として使
用して製造したKIT−1に対する液体窒素温度から求
めた窒素の吸着−脱着等温線であり、MCM−41の場
合のようにP/P0 が0.4付近で窒素の吸着量の急激
な増加が認められる。図9は窒素の吸着等温線からHo
rvath−Kawazoeの方法により求めた空孔径
分布曲線である。前記図9によると、KIT−1は空孔
が無秩序に連結されている構造を有するが、空孔径3
3.4nmの非常に狭い空孔径分布曲線(中間高さで線
幅が1nm以下)を表す。図10は図5の場合のように
界面活性剤のアルキル鎖の長さを変化させた各試料に対
してBJH方法により求めた空孔径分布曲線である。こ
れはX線回析分析で得たd100 値の変化に類似してい
る。
【0021】図11は図1の焼成されたKIT−1試料
に対して次の種々の熱処理を行って熱安定性を測定した
後に得たX線回析形態である。(a)は別の熱処理なし
に焼成されたKIT−1であり、(b)は2.3kPa
の水蒸気を包含する酸素雰囲気下で900℃まで時間当
たり100℃の速度で温度を上昇させた後、2時間維持
した後の試料であり、(c)は1気圧の100%−水蒸
気雰囲気下で750℃まで時間当たり100℃の速度で
温度を上昇させた後、2時間維持した試料である。前記
図11をみると、このような条件下で少なくとも900
℃までKIT−1の構造をそのまま維持していたことが
分かる。又、KIT−1は100%水蒸気の雰囲気下で
2時間維持した時にも少なくとも750℃まで構造が安
定していたことが分かる。
【0022】図12は図1の焼成されたKIT−1試料
を100℃の沸騰水中に入れた後、時間の経過によるX
線回析の変化を示す図である。(a)は1時間後、
(b)は6時間後、(c)は12時間後、(d)は48
時間後を示す。従来のMCM−41又はMCM−48の
ような中間細孔モレキュラーシーブがこのような条件下
で12時間以内に全て崩壊してしまうのに対して、本発
明のKIT−1は少なくとも48時間経過してもその構
造の変化が殆どないことが観察された。即ち、KIT−
1は他の中間細孔モレキュラーシーブに比べて水熱安定
性が非常に優れているという特性を有している。
【0023】本発明の内容である中間細孔モレキュラー
シーブKIT−1の骨格内に存在するシリコンの一部を
アルミニウムで置換させた構造(以下KIT−2とい
う、Si/Al=5〜200)を有するモレキュラーシ
ーブも製造した。X線回析結果と電子顕微鏡写真から、
KIT−2の構造がKIT−1の構造と同一であること
が確認できた。図13は、Si/Al比が40である試
料(後述する実施例4でz値が0.05に当たるもの)
に対して多様な熱安定性と水熱安定性の実験を行った後
の固体上マジック角回転(MAS)アルミニウム−27
核磁気共鳴分光(NMR)の結果である。図13は次の
ように種々の処理後に得た固体上MASアルミニウム−
27核磁気共鳴実験結果である。(a)は焼成前、
(b)は焼成後、(c)は2.3kPaの水蒸気を包含
する酸素雰囲気下で500℃まで時間当たり100℃の
速度で温度を上昇させてから2時間維持した後、(d)
は2.3kPaの水蒸気を包含する酸素雰囲気下で90
0℃まで時間当たり100℃の速度で温度を上昇させて
から2時間維持した後、(e)100℃の沸騰水中で1
2時間維持した後を示す。前記KIT−2はKIT−1
と同様に熱処理又は水熱処理による構造崩壊が殆どな
く、構造内にあるアルミニウムも四面体構造を維持し続
けていることが確認できた。図14は各試料に対するア
ンモニアガスの温度調節脱着(TPD;Temperature Pr
ogrammed Desorption)実験の結果である。図14は焼成
されたKIT−2試料(Si/Al=40)に対して次
のような種々の処理を行った後に得た試料に吸着された
アンモニアの温度調節脱着試験結果である。(a)は焼
成前、(b)は焼成後、(c)は2.3kPaの水蒸気
を包含する酸素雰囲気下で500℃まで時間当たり10
0℃の速度で温度を上昇させてから2時間維持した後、
(d)は2.3kPaの水蒸気を包含する酸素雰囲気下
で900℃まで時間当たり100℃の速度で温度を上昇
させてから2時間維持した後、(e)100℃の沸騰水
中で12時間維持した後を示す。このTPD結果から、
KIT−2は弱い酸部位と強い酸部位を同時に有してい
ることが分かった。図14を見ると、KIT−2に対し
900℃で2.3kPaの水蒸気を包含する酸素雰囲気
下で2時間処理するか、100℃の沸騰水中で少なくと
も12時間処理しても酸部位が殆ど維持されることか
ら、KIT−2は高い熱安定性と水熱安定性を有するこ
とが分かる。KIT−2はゼオライトと同様にイオン交
換能力があるため、触媒活性点を有する物質を担持させ
るのに適する。下記表1はKIT−2(Si/Al=4
0、これは後述する実施例4において、z値が0.05
に当たるもの)に種々の金属イオンを表に示す重量割合
で担持させた後、空気中で550℃で10時間焼成した
後、水素雰囲気下で還元して金属クラスタを形成させ、
水素又は酸素吸着実験を行った結果である。図15は、
KIT−2(Si/Al=40、これは後述する実施例
4において、z値が0.05に当たるもの)にイオン交
換により白金イオンを2重量%だけ担持させ、前述した
焼成及び還元処理により白金クラスタを形成させてから
得た下記表1の(1)のキセノン−129核磁気共鳴分
光スペクトルである。(a)はKIT−2(Si/Al
=40、これは後述する実施例4において、z値が0.
05に当たるもの)、(b)は下記表1の(1)の2重
量%Pt/KIT−2である。各結果からわかるよう
に、KIT−1に1nmの非常に小さい金属クラスタを
形成させることができる。
【0024】
【表1】 以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。し
かし、下記の実施例は本発明の範囲を限定するものでは
ない。
【0025】
【実施例】
実施例1 溶液Aは、20gの25重量%塩化ヘキサデシルトリメ
チルアンモニウム(HTACl)水溶液に0.29gの
28重量%アンモニア水と下記表2に示す量の33.3
重量%エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム(EDT
ANa4 )水溶液を添加混合して調整した。溶液Bは、
9.4gのLudox HS40(コロイドシリカDu
Pont社の商品名)に31gの1.0M水酸化ナト
リウム水溶液を混合した後、80℃で2時間加熱して調
製した。溶液Aをポリプロピレン瓶に入れ、磁力攪拌装
置で強力に攪拌混合させるとともに溶液Bを一滴ずつ落
としながら二つの溶液を常温で1時間混合した。反応混
合物内の各成分のモル比は、HTACl:(NH4 2
Oが1:0.05であり、EDTANa4 /HTACl
が下記表2に示すとおりであり、HTACl:Si
2 :Na2 Oが1:4:1であった。反応混合物を1
00℃で2日間反応させた後、常温に冷却した。
【0026】30重量%酢酸水溶液を使用して反応混合
物のpHが10.2となるように調整した。この混合物
を再び100℃で2日間反応させ、常温に冷却した後、
pHを10.2にて調整する過程をさらに二度繰り返し
た。沈殿物を濾過し、二次蒸留水できれいに洗浄した
後、100℃で乾燥した。乾燥した試料内にある界面活
性剤を除去するために、空気中で550℃で10時間焼
成した。このようにして製造したKIT−1は全て図1
(反応物のモル比をHTACl:(NH4 2 O:ED
TANa4 :SiO2 :H2 O=1:0.15:4:
4:400として製造したもの)のようなX線回析結果
を示し、焼成前後のX線回析結果は殆ど差がなかった。
各々のKIT−1に対するX線回析のd100 値と窒素吸
着に基づいてBET法により求めた表面積は1000±
50m2 /gであり、各々の値は表2に示すとおりであ
った。窒素吸着結果においてHorvarth−Kaw
azoe法により求めたKIT−1(反応物のモル比を
HTACl:(NH4 2 O:EDTANa4 :SiO
2 :H2 O=1:0.15:4:4:400として製造
したもの)の空孔大きさ分布曲線は図9に示すとおりで
あり、各物質がこれに類似した結果を示した。
【0027】
【表2】
【0028】実施例2 実施例2では実施例1で用いた溶液Aに含まれている界
面活性剤のアルキル鎖の長さを12、14、18に変化
させた。即ち、溶液Aは、表3に示す量の25重量%臭
化ドデシルトリメチルアンモニウム(DTABr)水溶
液、25重量%臭化テトラデシルトリメチルアンモニウ
ム(TTABr)溶液及び25重量%臭化オクタデシル
トリメチルアンモニウム(OTABr)水溶液にそれぞ
れ0.29gの28重量%アンモニア水と71.3gの
33.3重量%EDTANa4 水溶液を添加混合して製
造した。溶媒Bは実施例1で製造した珪酸ナトリウム水
溶液(Ludox HS40を使用する)と同じものを
使用した。その後の製造過程は実施例1と同様であり、
反応混合物内の反応物のモル比は、下記表1の界面活性
剤:(NH4 2 O:EDTANa4 :SiO2 :Na
2 O:H2 Oは1:0.15:4:4:400であっ
た。このようにして得た試料のX線回析結果は図1に類
似していた。アルキル鎖の長さによるd100 値の変化は
図5と表3に示した。窒素吸着に基づきBET法により
求めた表面積は1000±50m2 /gであり、各々の
値は表3に示すとおりであった。アルキル鎖の長さによ
ってBJH法により求めた空孔の大きさは図10に示す
ように変化した。
【0029】
【表3】
【0030】実施例3 実施例1で使用した塩であるEDTANa4 の代わりに
それぞれアジピン酸二ナトリウム、1,3−ベンゼンジ
スルホン酸二ナトリウム、NaCl及びKClを使用し
てKIT−1を製造した。溶液Aは、20gの25重量
%HTACl水溶液に0.29gの28重量%アンモニ
ア水と種々の30重量%塩水溶液を入れて調製した。こ
の際に、各々の塩水溶液の量は表4のとおりとした。溶
液Bは実施例1で使用した珪酸ナトリウム水溶液と同じ
ものを使用した。反応混合物内の反応物のモル比はHT
ACl:(NH4 2 O:SiO2 :Na2 O:H2
が1:0.15:4:1:yであり、前記塩/HTAC
l比が下記表4に示すとおりであり、前記yは使用した
水の量である。その後の製造方法は実施例1と同様であ
る。このようにして得た各KIT−1のX線回析結果は
図2〜図4に示すとおりであり、窒素吸着からBET法
により求めた表面積は表4のように1000±50m2
/gであった。
【0031】
【表4】
【0032】実施例4 溶液4は20gの25重量%HTACl水溶液に0.2
9gの28重量%アンモニア水と71gの33.3重量
%EDTANa4 水溶液を添加混合して調製し、溶液B
は実施例1で使用した珪酸ナトリウム水溶液と同じもの
を用いた。溶液Cはアルミン酸ナトリウム(NaAlO
2 )を蒸留水に5重量%となるように溶解させて調製し
た。溶液Aをポリプロピレン瓶に入れ、磁力攪拌装置で
強力に攪拌混合するとともに溶液Bを一滴ずつ滴下しな
がら二つの溶液を常温で1時間混合した後、溶液Cを再
び一滴ずつ滴下しながら混合した。反応混合物内の反応
物のモル比はHTACl:(NH4 2 O:EDTAN
4 :SiO2 :Na2 O:Al2 3 :H2 Oが1:
0.15:4:4:1:yであり、ここでzは下記表5
に示すとおりであり、yは400〜500であった。そ
の後の製造方法は実施例1と同様にした。このようにし
て得た試料のX線回析結果は実施例1で得た結果に類似
し、窒素吸着に基づきBET法により求めた表面積は表
5に示すとおりであった。試料(z値が0.05に当た
るもの)において、図13の固体上MASアルミニウム
−27核磁気共鳴測定結果から、全てのアルミニウムが
四角形構造を有することを確認し、これから全てのアル
ミニウムが構造内に存在することが分かった。zが異な
る場合も類似の結果を示した。又、試料(z値が0.0
5にあたるもの)において、図14の吸着されたアンモ
ニアのTPD結果から、100〜200℃の弱い酸部位
と400〜700℃の強い酸部位が存在することが分か
った。zが異なる場合も類似する結果を示した。このよ
うにして製造されたKIT−2には、金属イオンのイオ
ン交換及び還元、焼成により、表1と図15に示すよう
に、小さな金属クラスタを形成させることができた。
【0033】
【表5】
【0034】
【発明の効果】前述したように、本発明のモレキュラー
シーブは前記KIT−1とMCM−41に比べて優れた
熱安定性と水熱安定性を示し、一次元線形空孔の閉塞に
よる分子拡散の障害がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で製造したKIT−1のX線
回析結果を示すもので、(a)は焼成前のKIT−1で
あり、(b)は焼成後のKIT−1である。
【図2】本発明の他の実施例で製造したKIT−1のX
線回析結果を示すもので、(a)は焼成前のKIT−1
であり、(b)は焼成後のKIT−1である。
【図3】本発明のさらに他の実施例で製造したKIT−
1のX線回析結果を示すもので、(a)は焼成前のKI
T−1であり、(b)は焼成後のKIT−1である。
【図4】本発明のさらに他の実施例で製造したKIT−
1のX線回析結果を示すもので、(a)は焼成前のKI
T−1であり、(b)は焼成後のKIT−1である。
【図5】図1のKIT−1の界面活性剤のアルキル鎖の
長さの変化によるX線回析でのd100 値の変化を示すも
ので、(○)は焼成前の物質であり、(□)は焼成後の
物質である。
【図6】図1のKIT−1に対する電子顕微鏡写真であ
る。
【図7】図1のKIT−1に白金クラスタを担持させた
後に得た電子顕微鏡写真である。
【図8】図1のEDTANa4 を塩として使用して製造
したKIT−1に対する液体窒素温度で求めた窒素の吸
着−脱着等温線である。
【図9】図8の窒素の吸着−脱着等温線からHorva
th−Kawazoe法により得たKIT−1の空孔径
分布曲線である。
【図10】図5の場合のように界面活性剤のアルキル鎖
の長さを変化させた各々の試料に対してBJH方法によ
り求めた空孔大きさ分布曲線である。
【図11】図1の焼成されたKIT−1に対して種々の
熱処理を行って熱安定性を測定した後に得たX線回析結
果である。
【図12】図1の焼成されたKIT−1を100℃の沸
騰水中に入れた後の時間の経過に伴うX線回析結果の変
化を示す図である。
【図13】本発明のさらに他の実施例でのKIT−2の
種々の処理後の固体上マジック角回転(MAS)アルミ
ニウム−27核磁気共鳴分光(NMR)測定結果を示す
図である。
【図14】本発明のさらに他の実施例でのKIT−2
(Si/Al=40)の種々の処理後のアンモニアガス
の温度調節脱着(TPD)試験結果を示す図である。
【図15】本発明のさらに他の実施例でのKIT−2
(Si/Al=40)にイオン交換法により担持した2
重量%Pt/KIT−2に対して測定したキセノン−1
29核磁気共鳴測定結果を示す図である。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)界面活性剤として下記式(I)の
    ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウムと珪酸塩の
    混合水溶液を製造する段階と、(B)1価陽イオンと結
    合可能であり、かつ水に溶ける有機塩又は無機塩の1つ
    又は2つ以上を選択し、前記(A)段階の混合水溶液に
    添加し混合する段階と、(C)前記(B)段階の混合物
    を、最終目的とするモレキュラーシーブの沈殿物を形成
    し得るようにpH、温度及び時間を維持して水熱反応さ
    せる段階と、(D)前記(C)段階で形成されたモレキ
    ュラーシーブの沈殿物を濾過及び乾燥させる段階と、
    (E)前記(D)段階で濾過及び乾燥された沈殿物を焼
    成させる段階とから構成される非結晶性中間細孔モレキ
    ュラーシーブの製造方法。 【化1】 Cn 2n+1N(CH3)3 X (I) 〔式中、nは12〜18の整数であり、XはCl又はBrで
    ある〕
  2. 【請求項2】 前記界面活性剤が塩化ヘキサデシルトリ
    メチルアンモニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニ
    ウム、臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム又は臭
    化オクタデシルトリメチルアンモニウムであることを特
    徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記珪酸塩が珪酸ナトリウムであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記1価陽イオンと結合可能であり、か
    つ水に溶ける有機塩又は無機塩がNaCl、KCl 、CH3COON
    a、NaBr、Na2SO4、NaNO3 、NaClO4、NaClO3、エチレン
    ジアミンテトラ酢酸ナトリウム、アジピン酸二ナトリウ
    ム、1,3−ベンゼンジスルホン酸二ナトリウム、又は
    ニトリロトリ酢酸ナトリウムであることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記式(I)のハロゲン化アルキルトリ
    メチルアンモニウム1モルを基準として、1価陽イオン
    と結合可能であり、かつ水に溶ける有機塩又は無機塩
    1.0〜15.0モル及び前記珪酸塩1.0〜15.0
    モルが使用されることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 (A)段階でアンモニア水を添加するこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 (E)段階の焼成温度が500〜600
    ℃であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方
    法により製造された、直径が均一な空孔を3次元的に無
    秩序に有する非結晶性中間細孔モレキュラーシーブ。
  9. 【請求項9】 (1)界面活性剤として下記式(I)の
    ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム、及び珪酸
    塩、アルミン酸塩、硼酸塩及び周期律表の3d遷移金属
    酸塩で構成された群から選択した1つ又は2つ以上の塩
    の混合水溶液を製造する段階と、(2)1価陽イオンと
    結合可能であり、かつ水に溶ける有機塩又は無機塩の1
    つ又は2つ以上を選択し、前記(1)段階の混合水溶液
    に添加し混合する段階と、(3)前記(2)段階の混合
    物を、最終目的とするモレキュラーシーブの沈殿物を形
    成し得るようにpH、温度及び時間を維持して水熱反応
    させる段階と、(4)前記(3)段階で形成されたモレ
    キュラーシーブの沈殿物を濾過及び乾燥させる段階と、
    (5)前記(4)段階で濾過及び乾燥された沈殿物を焼
    成させる段階とから構成される非結晶性中間細孔モレキ
    ュラーシーブの製造方法。 【化2】 Cn 2n+1N(CH3)3 X (I) 〔式中、nは12〜18の整数であり、XはCl又はBrで
    ある〕
  10. 【請求項10】 前記アルミン酸塩がアルミン酸ナトリ
    ウム(NaAlO2) であることを特徴とする請求項9に記載
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記式(I)のハロゲン化アルキルト
    リメチルアンモニウム1モルを基準として、1価陽イオ
    ンと結合可能であり、かつ水に溶ける有機塩又は無機塩
    1.0〜15.0モル、前記珪酸塩1.0〜15.0モ
    ル、及びアルミン酸塩、硼酸塩及び周期律表の3d遷移
    金属酸塩で構成された群から選択した1つ又は2つ以上
    の塩0.0025〜1.5モルが使用されることを特徴
    とする請求項9又は10に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記界面活性剤が塩化ヘキサデシルト
    リメチルアンモニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモ
    ニウム、臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム又は
    臭化オクタデシルトリメチルアンモニウムであることを
    特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 前記珪酸塩が珪酸ナトリウムであるこ
    とを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の
    製造方法。
  14. 【請求項14】 前記1価陽イオンと結合可能であり、
    かつ水に溶ける有機塩又は無機塩がNaCl、KCl 、CH3COO
    Na、NaBr、Na2SO4、NaNO3 、NaClO4、NaClO3、エチレン
    ジアミンテトラ酢酸ナトリウム、アジピン酸二ナトリウ
    ム、1,3−ベンゼンジスルホン酸二ナトリウム又はニ
    トリロトリ酢酸ナトリウムであることを特徴とする請求
    項9〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 (1)段階でアンモニア水を添加する
    ことを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 (5)段階の焼成温度が500〜60
    0℃であることを特徴とする請求項9〜15のいずれか
    1項に記載の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項9〜16のいずれか1項に記載
    の方法により製造された、直径の均一な空孔を3次元的
    に無秩序に有する非結晶性中間細孔モレキュラーシー
    ブ。
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