JPH10138586A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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JPH10138586A
JPH10138586A JP29836796A JP29836796A JPH10138586A JP H10138586 A JPH10138586 A JP H10138586A JP 29836796 A JP29836796 A JP 29836796A JP 29836796 A JP29836796 A JP 29836796A JP H10138586 A JPH10138586 A JP H10138586A
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JP
Japan
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drum
printing
medium
color
ink
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JP29836796A
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English (en)
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Tsugio Narushima
次夫 鳴嶋
Tadao Kamano
忠雄 鎌野
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TEC CORP
Original Assignee
TEC CORP
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速度でかつ連続して多色カラー印字可能とす
る。 【解決手段】軸線(10S)を中心に一定の周速度で回
転可能かつ外周面11で印字媒体Mを保持可能なドラム
10と,印字媒体Mをドラム10の周速に対応する速度
でドラム側へ供給する媒体供給手段90と,ドラム10
の回転方向に位置ずれ配設されかつそれぞれに多数のイ
ンクジェットノズル207を有する各色用ノズルユニッ
ト200と,印字後の印字媒体Mをドラム10から剥離
する媒体剥離手段140と,剥離された印字媒体Mをド
ラム10の周速度に対応する速度で排出搬送する媒体排
出搬送手段16とを設け、ドラム10の回転中に各色用
ノズルユニット200を駆動してドラム10に供給・保
持され当該印字媒体Mにカラー印字を実行可能かつ所定
の方向に剥離・排出搬送可能に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多色カラー印字を
高速印字できかつ多枚数について連続印字運転可能なイ
ンクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】パソコンの普及拡大に伴ってカラー印字
用のプリンタの普及も拡大している。多くのカラープリ
ンタは、シリアル型のインクジェットプリンタとして知
られている。
【0003】図15において、インクジェットプリンタ
500は、印字ヘッド501と,これを図15(A)に
示すX方向に往復移動させる移動手段510と,制御部
および給紙手段(いずれも図示省略)とから形成されて
いる。
【0004】印字ヘッド501は、ヘッドケース503
内に格納された各色用ノズルユニット502からなり、
各色用ノズルユニット502には図15(B)に示すY
方向に所定解像度(例えば、300dpi)を得るに必
要なピッチP(1/300インチ)で配設された多数の
各色用インクジェットノズルを有する。各インクジェッ
トノズルは、下向きとされその下方で用紙長手方向つま
り図15(B)に示すY方向に1行送りされる用紙(印
字媒体)M上に、各色インクを吹付けることができる。
【0005】なお、この明細書における“印字”には、
文字や記号等々の他に画像等の描画(印刷)も含まれ
る。
【0006】ヘッドケース503には、インクカセット
504が着脱可能とされている。一般的には、各色
(Y,M,C)用の一体化インクカセットと黒(B)色
用のインクカセットとの2つからなる。
【0007】移動手段510は、ヘッドケース503を
搭載可能なキャリア505と,ガイドロッド511と,
スプロケット512およびタイミングベルト513と,
ステッピングモータ(図示省略)等から形成され、印字
ヘッド501を用紙幅方向のX方向に往復移動すること
ができる。
【0008】かかるインクジェットプリンタ500で
は、用紙MをY方向に供給すると、キャリア505がガ
イドロッド511に沿って所定速度でX方向に往動され
かつ各色用インクジェットノズルから各色用インクを吹
付けてカラー印字(印刷)を行う。1行印字が終了する
と、キャリア505を復動させかつしかる後に用紙Mを
1行送りしかつ再び往動させて2行印字に進む。以下、
これを繰り返すことによって1枚用紙をカラー印字でき
る。カラー印字済の用紙Mは、プリンタの前方側で載置
台上の排出スペースSに排出される。
【0009】このシリアル型インクジェットプリンタに
対するものとしてレーザー型のカラープリンタが知られ
る。図16において、レーザーカラープリンタ600
は、本体ケース601内に各色(イエローY,マゼンタ
M,シアンC,ブラックB)用のプロセス手段610
Y,610M,610C,610BをY方向に整列配設
し、搬送手段620を用いて用紙Mを各手段610を通
してY方向に搬送する。
【0010】各プロセス手段610は、感光ドラム61
1(Y,M,C,B)の周辺にレーザービーム発光器,
帯電器,現像器,転写器,廃トナー回収器,除電器等々
を配設したものとされ、用紙M上に各色をカラー印字
(印刷)する。具体的には、感光ドラム611上に静電
潜像を描写し、これに各色トナーを付着させる。そし
て、転写器を用いて用紙M上にトナー像を転写し、Y方
向の最下流側において熱定着器(図示省略)を用いて定
着する構造とされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクジェ
ットプリンタ500を用いたカラー印字は、非常に遅
い。したがって、連続印字運転時間も非常に短い。1枚
の用紙(例えば、A4サイズ)を高解像度カラー印字す
るのに例えば5〜10分以上を費す。なお、インクカセ
ットを小さくすることによって印字速度を上記値よりも
高くしたものがあるが、これではインク交換のインター
バルが短く例えば200枚以上の連続印字運転ができな
いので意味がない。また、主にインク乾燥時間確保のた
めに印字後用紙Mは例えば載置台上でプリンタの前方側
に放置する構造とされているので、取扱いが煩わしくか
つ平面的かつ実質的には大型である。さらに、大きなイ
ンクカセット504を実装したキャリア505をX方向
に繰り返し往復移動させるので、騒音が高くその解消が
難しい。
【0012】これに対し、レーザーカラープリンタ60
0は、A4サイズを例えば15〜20秒でカラー印字す
ることができる。すなわち、連続印字した時に1分間に
印字できる用紙は4枚である。つまり4ppmである。
しかも感光ドラム611が回転運動でありかつ用紙搬送
が一方向(Y)に連続送りされるから、比較的に低騒音
である。しかし、高価なプロセス手段610を4連とし
なければならないので、大型かつコスト高である。
【0013】かくして、インクジェットプリンタ500
では、例えば家庭で数枚のハガキを印字する場合には問
題ないが、一般オフィスのカラー化に対する要求印字速
度及び取扱い性等を満すことができない。また、レーザ
ーカラープリンタ600でも十分に満すことができな
い。
【0014】本発明の目的は、高速度で多色カラー印字
可能かつ多枚数について連続印字運転可能なインクジェ
ットプリンタを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記従来構造のカラープ
リンタ(500,600)を印字速度の点から分析す
る。
【0016】まず、例えばA4サイズ用紙(面)の印字
を考えると、従来インクジェットプリンタ500は、ノ
ズルユニットを行(X)方向へ全長に渡って往復移動さ
せつつ1行印字しかつ1行印字後に列(Y)方向への送
りを介して次の行に移る。したがって、面の印字完成に
5〜10分も掛る。対するレーザープリンタ600の場
合は、レーザービームによる主走査という高速な行
(X)方向の送りで1行を印字可能に走査しかつドラム
回転による列(Y)方向送りを利用して次の行に移る。
したがって、面を印字完成するのにインクジェットプリ
ンタ500の場合よりも早いが、1つの面を印字完成さ
せるのにドラム外周面(感光面)の残存トナークリーニ
ング,除電,再帯電等をしなければならない。つまり、
ドラム外周面を何回も再利用することから、ドラムの回
転高速化にも一定の制約が生じるので15秒程度と制限
される。
【0017】このように、いずれのプリンタ500,6
00も、行印字の積重ねにより結果として列印字を印字
完成する考え方である。してみると、行方向と列方向と
を同時的に進行させれば大幅な印字高速化を図れると推
定できる。そこで、まず、従来プリンタ500,600
の印字高速化阻害要因をより詳細に分析するとともに同
時的進行方式の実現可能性について検討する。
【0018】インクジェットプリンタ500は、各色用
ノズルユニット502をX方向で用紙Mの全幅以上に渡
って往復移動させることを前提としているので、各色用
ノズルユニット502とインクカセット504とは一体
的である。換言すれば、各色用ノズルユニット502と
インクカセット504とを一体化せざるを得ないことか
ら、全体を全幅方向に往復移動しなければならないわけ
である。つまり、精巧な各色用ノズルユニット502お
よび大型かつ大重量のインクカセット504を含む印字
ヘッド501の全体をX方向に往復動させかつ復動中は
印字中断となるために、印字高速化が至難でかつ直線運
動および移動方向反転のために騒音が高くなる。
【0019】また、各インクジェットノズルは、そのイ
ンクジェット方式の種類に拘わらず、所定解像度(例え
ば、300dpi)を得るに必要なピッチP(1/30
0インチ)でY方向に整列配設されかつX方向は1ドッ
ト分とされている。換言すれば、カラー印字の高速化を
考えると、用紙幅に渡る長さの各色用ノズルユニット5
02を用いて1ドット行を1度で印字するいわゆるライ
ンプリンタ構造とすればよい。しかし、各色用ノズルユ
ニットをその全長に渡って仕上精度的に均一な一体型の
各色用ノズルユニット502を製作することは技術的か
つコスト的に至難であることから、各色用ノズルユニッ
ト502を用紙幅(X)方向の全長に渡って移動させる
ことにより妥協しているわけである。
【0020】したがって、各インクジェットノズルの動
作時間(例えば、0.1〜0.5mSec)に比較して
キャリアごとの起動−停止−起動に要する時間の方が非
常に長いので、X方向における移動速度を早くすること
ができない。これが、カラー印字高速化阻害要因となっ
ている。と同時に、送り誤差による印字品質の低下も招
く。
【0021】そこで、1つの考え方として、例えば従来
各色用ノズルユニット502を各色用ノズルユニット要
素として促えかつ複数の各色用ノズルユニット要素をY
方向に位置ずれさせかつX方向に一部を重ねて配設する
ことにより疑似的なラインプリンタ構造を構築すること
が考えられる。かくすれば、各ノズルユニット要素の各
インクジェットノズル間ピッチPを例えば1/75イン
チとしてかつ各インクジェットノズルをX方向に同期往
復移動させつつ当該ピッチP(1/75インチ)内で1
/300インチを進むごとに印字させると、解像度30
0dpiでの1ドット行分時間は約0.4秒(=0.0
1mSec×4ドット)である。つまり、論理的には、
Y方向が例えば3000ドットの1枚を約1.2秒で印
字できる。
【0022】しかし、大型かつ大重量のインクカセット
504と一体的な複数の各色用ノズルユニット(要素)
をY方向に並べつつX方向に一部を重ねて配設すること
はその大きさからして現実的でない。しかも、Y方向の
間歇用紙送りも直線運動でかつ起動−停止の繰り返しと
なるから、カラー印字高速化阻害要因となってしまう。
騒音発生の原因ともなる。
【0023】このことは、従来インクジェットプリンタ
(500)が印字済用紙Mを排出スペースSにいわば放
置するということからもカラー印字の高速化困難性の裏
返しとして理解される。つまり、次の用紙Mのカラー印
字終了までに必要な長時間を利用して先の用紙M上のイ
ンクの自然乾燥を行うという考え方がとられているわけ
である。したがって、用紙Mを例えば30枚以上セット
しても意味がないので、30枚以上の用紙Mをセットで
きるようには構成されていない。
【0024】また、他の1つの考え方としては、複数
(N個)の上記各色用ノズルユニット要素をX方向に離
隔配設してかつ印字媒体の全幅の1/NだけX方向に往
復移動させることが考えられる。しかし、大型かつ大重
量のインクカセット504が一体的に装着されている状
態では、それに伴う機構の付加や改変の必要性を考える
と実用性に欠ける。
【0025】一方のレーザーカラープリンタ600の場
合は、感光ドラム611の回転運動を利用することか
ら、低騒音でインクジェットプリンタ500に比較して
少なくとも5倍以上の高速化が図れる。しかし、小型化
やコスト低減要請等の観点から感光ドラム611は直径
が例えば20mmとされかつ4ppm程度とされている
のが、一般的である。したがって、A4サイズ1枚のカ
ラー印字時間は例えば15秒である。このように、イン
クジェットプリンタ500に比較して数倍〜数十倍のカ
ラー印字速度を達成でき得るが、例えばA4サイズ1枚
を10秒以下でカラー印字したいとの要請に応えること
は至難である。また、大型化する問題は解消し得ない。
【0026】してみると、インクジェットプリンタ50
0を採用するとして、各色用ノズルユニット502と用
紙MとのY方向における相対移動は直線運動に対して回
転運動が望ましく、かつX方向の相対移動を高速とし
て、さらに相対回転移動中に連続してY(列)方向のカ
ラー印字可能であるなら従来インクジェットプリンタ5
00に比較して、大幅な印字高速化を達成できる筈であ
る。騒音も低減できる。しかも、各色用ノズルユニット
502と用紙Mとの相対回転移動中に、各色カラー印字
を1つのドラムを用いて実行できるならば、レーザーカ
ラープリンタ600に比較して1/4倍に小型化できる
筈である。加えて、相対回転移転中の周囲外気との相対
流を利用して用紙M上のインクの乾燥促進も図れ得ると
考えられる。
【0027】ここに、用紙Mをその長手(Y)方向に高
速回転移動することができるなら、用紙Mと各色用ノズ
ルユニットとのY方向の送りに関するカラー印字高速化
阻害要因を払拭できる。特に、用紙Mをドラム等によっ
て回転移動するものとすれば、各色用ノズルユニットを
X方向でなくY方向(回転方向)に容易に位置ずれ配設
することができるから、各インクカセットを別置とする
ことが可能となる。したがって、短小な複数の各色用ノ
ズルユニット要素をX方向に直接または間接的に直列配
設することにより見掛上で一体的な各色用ノズルユニッ
トを形成することが可能となる。つまり、見掛上のライ
ンプリンタ構造を構築し得る。
【0028】さらに、インクカセットを離れた位置に配
設することができるなら、印字ヘッド全体を軽量化でき
この点からもX方向の一層の移動高速化を図れる。つま
り、用紙Mと各色用ノズルユニットとのX方向における
送りに関する、最も影響の大きな、カラー印字高速化阻
害要因も払拭でき得る。しかも、短小の各色用ノズルユ
ニット要素であれば、技術的にもコスト的にも現実化が
容易である。さらに、インクカセットを大きくできるの
で、多枚数(例えば、200枚以上)について連続印字
運転が可能となる。
【0029】以上の検討結果からすれば、行方向の印字
と列方向の印字とを同時的に進行させることにより印字
高速化を達成し得る。加えて、高速カラー印字が可能と
なるなら、多くの印字媒体を連続的に供給かつ排出する
ことができるので多数枚の連続印字運転が可能となる。
【0030】かくして、本発明は、印字媒体と各色用ノ
ズルユニットとの印字媒体長手方向の相対移動(高速回
転運動)を利用しかつ各色用ノズルユニットを例えばイ
ンクジェットノズル間ピッチ分の短距離を往復移動可能
な複数の各色用ノズルユニット要素の組合せとして一体
的あるいは一体型に形成可能とすることにより見掛上の
ラインプリンタ構造を具現化可能として、X方向の往復
移動およびY方向の相対回転移動の高速化を図りつつ相
対回転移動中に各色用ノズルユニットを用いて連続印字
可能として多色カラー印字高速化および多枚数について
の連続印字運転可能化を図るとともに、印字媒体の供給
と剥離と排出搬送とを円滑化して従来インクジェットプ
リンタの前方側で載置台上の排出スペースを省略して実
質的小型化及び印字媒体の取扱い容易化を図れるように
形成したものである。
【0031】すなわち、請求項1の発明は、軸線を中心
に一定の周速度で回転可能かつ外周面で印字媒体を保持
可能なドラムと,印字媒体をドラムの周速度に対応する
速度でドラム側へ供給する媒体供給手段と,ドラムの回
転方向に位置ずれ配設されかつそれぞれに多数のインク
ジェットノズルを有する各色用ノズルユニットと,印字
後の印字媒体をドラムから剥離する媒体剥離手段と,剥
離された印字媒体をドラムの周速度に対応する速度で排
出搬送する媒体排出搬送手段とを設け、ドラムの回転中
に各色用ノズルユニットを駆動してドラムに保持された
印字媒体にカラー印字を実行可能かつ所定の方向に排出
搬送可能に形成した、ことを特徴とする。
【0032】かかる発明では、媒体供給手段から供給さ
れた印字媒体は、回転中のドラムの外周面に保持され
る。そして、ドラムを一定の周速度で回転すると、ドラ
ムの回転方向に位置ずれ配設された各色用ノズルユニッ
トと印字媒体とが印字媒体長手方向に相対回転移動す
る。極低騒音でありかつ高速で回転移動できる。ドラム
の高速回転は、印字後のインクの自然乾燥を促進する。
したがって、例えば、印字媒体の幅方向に一体型の各色
用ノズルユニットの選択された各色用インクジェットノ
ズルを用い、ドラム回転方向に位置ずれ配置された各色
用ノズルユニットを形成する各色用ノズルユニット要素
あるいは各色用ノズルユニット要素を同時にドラム軸線
方向に例えばインクジェットノズル間ピッチ分だけ同期
移動可能な各色用ノズルユニット要素の選択された各色
用インクジェットノズルを用いて、回転中の印字媒体に
印字できるので、飛躍的な多色カラー印字高速化を達成
できるとともに多数枚についての連続印字運転が可能で
ある。
【0033】しかも、印字後の印字媒体は媒体剥離手段
によってドラムから剥離されるとともに、媒体排出搬送
手段によってドラムの周速度と同期した速度で所定の方
向へ排出搬送されるので、一段と多色カラー印字の高速
化を図れるとともに印字後媒体の取扱いが容易で省スペ
ース化も図れる。
【0034】また、請求項2の発明は、前記媒体剥離手
段が、前記ドラムとドラムに保持された前記印字媒体と
の間に割込み可能かつカラー印字中は前記ドラムから離
反可能な剥離爪を含み形成されているインクジェットプ
リンタである。
【0035】かかる発明では、媒体剥離手段を形成する
剥離爪は、印字中はドラムから離反し、印字終了後にド
ラムと印字媒体との間に割込み当該印字媒体をドラムか
ら剥離する。したがって、請求項1の発明の場合と同様
な作用効果を奏し得る他、さらに印字媒体のドラムへの
供給,剥離,排出搬送の一層の円滑化および迅速化を図
れるので、一層の多色カラー印字高速化を促進できる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。本インクジェットプリンタは、図1
〜図4に示す如く、軸線(10S)を中心に一定の周速
度で回転可能かつ外周面11で印字媒体Mを保持可能な
ドラム10と,印字媒体Mをドラム10の周速に対応す
る速度でドラム側へ供給する媒体供給手段90と,ドラ
ム10の回転方向に位置ずれ配設されかつそれぞれに多
数のインクジェットノズル207を有する各色用ノズル
ユニット200と,印字後の印字媒体Mをドラム10か
ら剥離する媒体剥離手段140と,剥離された印字媒体
Mをドラム10の周速度に対応する速度で排出搬送する
媒体排出搬送手段16とを設け、ドラム10の回転中に
各色用ノズルユニット200を駆動してドラム10に保
持された印字媒体Mにカラー印字を実行可能かつ所定の
方向に排出搬送可能に形成されている。
【0037】まず、図2を参照して全体構成を説明す
る。高速回転可能なドラム10の一方(右)側には媒体
供給手段90が配設されかつその他方(左)側には媒体
排出搬送手段160が配設されている。各色用ノズルユ
ニット200C,200M,200Y,200Bは、ド
ラム10の回転(Y)方向に位置ずれ配設され、その上
方に媒体排出搬送手段160が設けられている。
【0038】媒体供給手段90は、給紙手段60から給
送された印字媒体Mの姿勢を修正した後にドラム10側
へ供給することができる。供給された印字媒体Mは、媒
体保持手段20によってドラム10の外周面11に保持
される。
【0039】カラー印字後の印字媒体Mは、媒体剥離手
段140(141)によってドラム10(11)から剥
離されかつ媒体引渡手段(141)を介して媒体排出搬
送手段160側へ引渡されるとともに媒体排出搬送手段
160によって所定方向へ排出搬送される。方向切換手
段190は、選択的に排出トレイ192に印字面を上と
した排出搬送と上部排出トレイ193に印字面を下とし
た排出搬送とを切換可能である。
【0040】ドラム10の周辺には、インク乾燥手段1
30(131,132)が設けられ、印字高速化のため
にドラム10に保持された印字媒体M上のインクを直接
または間接的に乾燥したり供給される印字媒体Mの帯電
容易化等のための強制予熱ができる。また、媒体排出搬
送手段160の終端(左)側には、インク乾燥を完璧化
するために印字媒体M上のインクを強制乾燥するインク
乾燥手段181が設けられている。
【0041】各色用ノズルユニット200C,200
M,200Y,200Bとインク供給手段210とは隔
離配設されている。したがって、ユニット移動手段11
0は、小型軽量化された各色用ノズルユニット200を
迅速に印字媒体Mの幅(X)方向つまりドラム10の軸
線方向に高速往復移動させることができる。また、各色
用ノズルユニット200は、進退移動手段220によっ
て、ドラム10(11)に図2で左右方向に進退移動可
能とされ、離隔状態において各色用インクジェットノズ
ル207をキャップ246で覆ってインク乾きを防止可
能に形成されている。キャップ246は、キャップ昇降
手段240によって昇降される。なお、全体的には、制
御ユニット250で駆動制御される。
【0042】これら各手段は、本体ケース1内に格納さ
れる。また、上部排出トレイ193を形成する上ケース
2(排出ローラ2R)は、図2に2点鎖線で示すように
開放可能である。
【0043】さて、ドラム10は、その外周面11に巻
回保持された印字媒体M(普通紙,OHP用紙等)をY
方向に高速回転移動させるものであり、この実施形態で
は直径dが130mmでかつドラム軸線(シャフト10
S)を中心として20ppmの連続印字を可能とする一
定の回転数(120rpm)で回転可能である。すなわ
ち、0.5秒でドラム10を1回転させることができ
る。ドラム10は、高速応答や定速性に優れたサーボモ
ータからなるメインモータ93で回転駆動される。
【0044】詳しくは、図6に示すように、ドラム10
はシャフト10Sを左右のブラケット5L,5Rにベア
リングを介して回転自在に装着され、メインモータ93
の回転動力をスプロケット,タイミングベルトあるいは
ギヤを介して軸線(10S)を中心に回転される。
【0045】すなわち、印字媒体Mを列(Y)方向に移
動させる速度を、従来例(600)に比較して大幅な高
速でかつ一定の周速度(816mm/Sec=120π
d/60)を得られる。この高周速度は、インクの自然
的乾燥を促進することにも利用できる。また、外周長が
408mm(=πd)であるから、A4サイズ(長さ:
297mm,幅:210mm)の印字媒体Mをその長さ
方向において余裕をもって保持できるとともに、それ以
上の長い印字媒体(M)を保持可能である。ドラム軸線
方向の長さは、A4サイズ(210mm)よりも長い約
220mmとされている。このドラム10は、アルミニ
ウム合金等の中空(10E)円筒形状とされ、アース
(グランド)されている。
【0046】なお、ドラム10の直径dは、A4サイズ
以上の印字媒体Mを保持可能かつインク自然乾燥を促進
可能な高い周速度を得ることから、100mm以上とす
るのがよい。
【0047】各色用ノズルユニット200は、当該各イ
ンク供給手段210(インクカセット211)と別置と
されているので、複数(N)の各色用ノズルユニット要
素205の組合せとして一体的に形成できる。この実施
形態では、技術的,コスト的な優位性を担保するために
図4に示す4個(=N)のノズルユニット要素205
A,205B,205C,205Dの組合せとしてかつ
ドラム10の回転移動(Y)方向に位置ずれさせて配設
されている。換言すれば、各色用ノズルユニット200
を、図4に示すように、ドラム軸線(X)方向にN(=
4)分割したノズルユニット要素205A〜205Dか
ら一体的に形成してある。各ノズルユニット要素205
A,205B,205C,205Dの分割行の長さは、
図4に示すS1,S2,S3,S4である。
【0048】詳しくは、ノズルユニット要素205A,
205Cとノズルユニット要素205B,205Dとを
連結支持バー204を介してドラム軸線方向つまりX方
向に離隔配設しかつY方向に位置ずれ配設し、全体とし
てY方向に段違いで間接的にX方向に連続したいわゆる
千鳥形状に配設してある。
【0049】但し、インクジェットノズル間ピッチPT
を任意に選択できるので、インクジェットノズル間ピッ
チPTを大きくすれば、各ノズルユニット200をX方
向に伸る一体型として形成することも可能である。
【0050】各ノズルユニット要素(205A)には、
長さLxa(2.11インチ)内に多数(159個)の
インクジェットノズル207a〜207nが一定ピッチ
PT(1/75インチ)で配設されている。高さ(図4
で上下方向)Lyは、9mmである。X(X1,X2)
方向において隣合いかつY方向に位置ずれされた各ノズ
ルユニット要素205の各端のインクジェットノズル2
07n,207a間は、一定ピッチPT(1/75イン
チ)が保たれている。
【0051】また、各色用ノズルユニット200は、Y
方向に所定ピッチYp(例えば、20mm)だけ位置ず
れさせて配設してある。この実施形態におけるY方向の
上流側から下流側への配設順序は、シアンC,マゼンタ
M,イエロ−Y,ブラックBの順(200C,200
M,200Y,200B)とされている。
【0052】なお、多色用ノズルユニット200は、4
色(C,M,Y,B)用とされているが、Y方向に位置
ずれ配設できるから、これに例えば薄い赤と青とを加え
た6色用以上を配設することが容易化され、一層の高品
質で鮮明な多色カラー印字の実行が可能となる。
【0053】さらに、各色用ノズルユニット200C,
200M,200Y,200Bつまり各ノズルユニット
要素205内のそれぞれに対応する各インクジェットノ
ズル(例えば、207a)は、ドラム軸線(X)方向に
おいて同一位置(図4でいえば、F1上の位置)となる
ようにして、この実施形態では図2に示す取付部材11
2を介して往復移動機構111に取付けられている。し
たがって、各色ドット(インクジェットノズル)をX方
向において正確に重ね合わせることができる。つまり、
各列が同一となる。
【0054】さらにまた、各色用ノズルユニット200
C,200M,200Y,200Bをドラム10の回転
(Y)方向に位置ずれ配設することから、各インクジェ
ットノズル207をドラム10に対しその各法線上に配
設し、ドラム10つまり印字媒体Mに吹付けられたカラ
ーインクが形成するドットDの大きさ,形状を同一化し
て印字品質の向上維持を図っている。なお、各インクジ
ェットノズル207の先端(吹付孔)とドラム10との
隙間は、印字運転中において例えば1mmとされる。
【0055】ここに、各色用ノズルユニット200へ当
該各色用インクを供給するインク供給手段210は、図
11に示す如く、フィルタ214を有するインクタンク
213と,このインクタンク213に液面一定化手段2
12を介して着脱可能なインクカセット211と,イン
クタンク213とノズルユニット200(205)とを
接続するインク供給チューブ215と,付勢手段21
6,インク戻りチューブ217と,チューブ開閉手段2
18とからなる。インクカセット211は、従来例
((10〜20CC)に比較して大量(例えば200C
C以上)のインクを供給することができる。
【0056】各チューブ開閉手段218でインク戻りチ
ューブ217を閉じた状態で各付勢手段216を駆動す
れば、当該各色用ノズルユニット200(インクバッフ
ァ206)内にインクタンク213から当該色インクを
加圧供給(付勢)することができるとともに、そのまま
プライムやスピットをすることにより、各ノズル近傍の
空気抜きや各ノズルの目詰を防止することができる。ま
た、しかる後に、インク戻りチューブ217を開けば、
インクバッファ206内の空気抜きもできる。さらに、
付勢手段216を停止させかつチューブ開閉手段218
でインク戻りチューブ217を開いた状態として印字を
すれば、インクジェットにより減じたインクは毛細管効
果によってインクタンク213からインク戻りチューブ
217を介してインクバッファ206内に自動的に補給
される。なお、インクタンク213内のインク液面は、
液面一定化手段212により常に一定化される。
【0057】各付勢手段216は、図12に示す如く、
同(B)に示す複数(4つ)の押圧ローラ216Rを有
しかつモータ216Mで回転される回転型とされ、各イ
ンク供給チューブ215と関与(回転押圧係合)して各
色インクを当該各色用ノズルユニット200側へ付勢
(加圧供給)することができる。また、チューブ開閉手
段218は、1つの押圧ローラ218Rを有する回転型
とされている。なお、ソレノイド片等による構造として
もよい。
【0058】さらに、この実施形態では、各色用インク
タンク213(詳しくは、インク液面)と当該各色用ノ
ズルユニット200のインク吐出口(吹付孔)とのそれ
ぞれの高低差は、インク特性により微調整される。イン
クジェット特性(メニスカス)の均一化により一層の高
品質印字を安定して行えるようにするためである。な
お、各色用インクタンク213は、当該各色用ノズルユ
ニット200のインク吐出口よりも低い位置に配設され
るとともに、各色用インクタンク213は印字運転中に
大気開放される。
【0059】吹付け制御エレメント208は、インクジ
ェット方式によって適宜に選択されるが、この実施形態
では圧電アクチュエータとされインクジェットノズル2
07の剪断変形を利用して所定のインク量を吹付け可能
とされている。前ドットの印字終了から後ドットの印字
終了までに必要とする動作時間は、0.1mSec(1
0KHz)である。なお、電気・熱変換,電気・機械変
換等々のインクジェット方式を採用してもよい。
【0060】このように、大容量,大重量かつ大寸法の
当該インクタンク213およびインクカセット211を
各色用ノズルユニット200に対して離隔配設できるの
で、各色用ノズルユニット200(ノズルユニット要素
205)を従来例(500)の場合に比較してX方向お
よびY方向ともに密に配設できかつ小型軽量化できる。
さらに、インクカセット交換のインターバールも長くで
きるから、連続印字運転時間を大幅に長くできる。。
【0061】したがって、各色用ノズルユニット200
(ノズルユニット要素205)をX方向に軽負荷かつ高
速で同期移動させることが可能となる。このためのユニ
ット移動手段110は、図2,図9に示す往復移動機構
111と往復移動ロッド122を有するモータユニット
121とから形成され、X(X1,X2)方向の往復移
動を迅速かつ円滑に行える。各色用ノズルユニット20
0は、取付部材112を介して往復移動機構111に取
付けられている。全体としては、図2に示す進退移動手
段220で進退動される。
【0062】往復移動機構111は、図9に示す如く、
ベース111Bに取付けられた一対のガイドレール11
1Gにテーブル111Tを摺動自在に装着し、このテー
ブル111Tを左右一対のスプリング111SPで左右
一対のストッパー111Sに当接するように図で下方向
に付勢して、常態において定位置となるように形成して
ある。モータユニット121は、フレーム111Fに固
定装着され、各スプリング111SPの付勢力に抗して
テーブル111T上に固定された各色用ノズルユニット
200をX方向で2点鎖線で示す位置まで往動(X1)
させることができる。復動(X2)は、各スプリング1
11SPの付勢力により行われる。
【0063】また、モータユニット121は、一般的な
ステッピングモータの前部軸受をねじ構造とすることに
より回転力を直接推進力つまり往復移動ロッド(12
2)の出没つまり往復動に変換可能に形成されている。
この実施形態では、リニアステッピングアクチュエータ
〔SPS20Eシリーズ…コパル電子(株)製〕を利用
している。
【0064】すなわち、1台のモータ(121)の回転
力を利用しかつモータ(121)の回転方向の切換えに
よって出没切換え可能な往復移動ロッド122の往復運
動を利用するとともに往復移動機構111を介して、各
色用ノズルユニット200C,200M,200Y,2
00BをX(X1,X2)方向に同期往復移動させるこ
とができる。したがって、従来例(500)の如くタイ
ミングベルト等を一掃できるので、騒音を解消できる。
【0065】しかも、モータユニット121が回転速度
可変型とされ、かつ回転速度切換制御手段(250)に
よってカラー印字運転中の往動(X1)回転速度に対し
てカラー印字運転後の復動(X2)回転速度を高速に切
換えることができる。一層の印字高速化を図るためであ
る。
【0066】また、先の印字終了後の剥離から次の印字
媒体Mの吸着までのドラム2回転以内に復動され、次の
印字に対し待機するものと形成されている。
【0067】なお、モータユニット121をテーブル1
11Tの下方で進退移動手段220の駆動により移動す
るテーブルに取付けかつテーブル111Tとリンク機構
を介して連結するようにしてもよい。かくすれば、モー
タユニット121の負荷を一段と軽減できる。
【0068】かくして、図1に示す如く、当該ノズルユ
ニット要素205A,205B,205C,205Dの
それぞれをX1方向にインクジェットノズル間ピッチP
T(1/75インチ)だけ往復移動させかつ往動中に印
字させるものとして、図3,図4に示す各分割行分(S
1,S2,S3,S4)の最初の各1ドット(D1)の
みを印字させることを考えると、インクジェットノズル
207の動作時間(0.1mSec)内で印字させるこ
とが可能であると理解される。
【0069】しかし、これを従来例(500)の場合と
同様にY(列)方向に例えば3000ドット分だけ繰り
返したのでは飛躍的な高速化は図れない。ここに、1行
(L)分長さ(例えば、A4サイズの幅210mm)を
N(=4)分割することにより決る各分割行(52.5
mm)S1,S2,S3,S4内で、インクジェットノ
ズル間ピッチPT(1/75インチ)分だけ離れた前ド
ット(例えば、D1)から後ドット(例えば、D2)へ
当該ノズルユニット要素(例えば、205A)がX1方
向へ送られる間に、つまり1/300インチだけ進む間
に、印字媒体Mの列(Y)方向の高速回転(0.5秒で
1回転)を利用してかつ選択された当該ノズルユニット
要素205A内のインクジェットノズル207からイン
クを吹付け(ジェット)つつ前ドットD1に対応する列
(F1)に属する各ドット(〜D1n−1,D1n)を
ドラム10が1回転するまでにカラー印字させれば、行
(X)方向印字と列(Y)方向印字とを同時的に進行で
きる。つまり、0.5秒で300dpi相当の1列を印
字できる。
【0070】したがって、各インクジェットノズル20
7は、ドラム10が4回転する間に4列を印字できる。
つまり、各ノズルユニット205は、4回転する間に当
該分割行(S1,S2,S3,S4)に属する全列を全
て印字することができる。すなわち、2秒(=0.5秒
×4)で全面を印字することができる。余裕をもって、
印字開始前後に各1回転(0.5秒)を印字媒体Mの着
脱に利用することを考えても、A4サイズ1枚を3(=
2+1)秒という飛躍的高速度で多色カラー印字するこ
とができる。
【0071】また、各色用ノズルユニット200(20
5)の各インクジェットノズル間ピッチPT(例えば、
1/75インチ)の1/N(例えば、8)だけX1方向
に移動(往動)させかつドラムのN(=8)回転を利用
すれば従来例(500)でいうインクジェットノズル間
ピッチPT(1/75インチ)で決まる解像度(75d
pi)のN(=8)倍の解像度(600dpi)で多色
カラー印字をすることができる。つまり、インクノズル
間ピッチPTの大小に拘わらずドラム10の高速回転移
動を利用しつつ各色用ノズルユニット200(205)
のX1方向への同期移動量とそのドラム回転回数Nとを
切換えれば、所望する解像度に切換えた運用ができると
ともに、各色用ノズルユニット200(205)を技術
的に容易かつより低コストで製作可能となるわけであ
る。
【0072】さらに、運用方法によっては、この印字媒
体(面)Mの高速印字を利用すれば、各インクジェット
ノズル間ピッチPTを所定解像度(例えば、300dp
i)を得るに必要な図1に示す基準ピッチPTp(1/
300インチ)のN(4)倍の1/75インチに形成す
るとともに、ドラム10が1回転する間に各色用ノズル
ユニット200(205)をドラム軸線(X)方向に基
準ピッチPTp(1/300インチ)だけ移動(往動)
させ、かつドラム10をN(=4)回転させることによ
り解像度(75dpi)の各色用ノズルユニット200
(205)を用いて所定解像度(300dpi)の多色
カラー印字ができる。
【0073】給送手段60は、印字媒体Mを媒体供給手
段90側へ1枚ずつ給送する手段で、図2,図5に示す
如く、本体ケース1の側方3に開閉(自在)可能に装着
された手差トレイ62に手差しされたものを給送ローラ
65を用いて給送する手差給送手段61と,カセット7
2(載置板73)上の印字媒体Mを給送ローラ75を用
いて1枚ずつ給送するカセット給送手段71と、給送ロ
ーラ65および75を選択的に給送動作可能に形成され
た給送切換手段81とからなる。カセット72(73)
は、500枚の印字媒体Mを収容できる。
【0074】この給送切換手段81は、駆動源(回転動
力)とその回転方向の切換えによって両者(65,7
5)を切換可能に形成されている。駆動源は、ギヤトレ
イン83を介して可逆回転切換可能なモータ82から得
る。また、給送駆動状態と給送停止状態とを選択切換え
する起動停止状態切換手段84を設けてある。
【0075】すなわち、モータ82が一方回転方向に切
換えられると、ワンウエイクラッチ65Cによって給送
ローラ65が回転し、他方回転方向に切換えられるとワ
ンウエイクラッチ75Cにより給送ローラ75が回転す
る。起動停止状態切換手段84は、アクチュエータ85
と切換機構86からなり、この切換機構86はレバー8
7(ピン87P,係合ピン87K),レバー88(ピン
88P),レバー89(ピン89P)等からなる。アク
チュエータ85の動作によって給送ローラ75を印字媒
体Mから上方に離隔接近させるとともに給送ローラ65
に対応する摩擦板65Fをホルダ65H(ピン65P)
を介して下方に離隔接近することにより、起動(接近)
状態と停止(離隔)状態とを切換えることができる。
【0076】ここに、媒体供給手段90は、図2に示す
姿勢修正機能を有する一対の供給ローラ(91,92)
ユニットから形成され、給送手段60側から給送されて
来た印字媒体Mを、所定のタイミングでドラム10側へ
供給することができる。供給速度は、ドラム10の周速
度に対応する速度である。
【0077】姿勢修正は、給送されて来た印字媒体Mの
先端Mf(図1を参照)を停止状態にある両供給ローラ
91,92の接触部99に衝突(突当て)させることに
より、その先端Mfをドラム軸線(X)方向に伸る接触
部99の成す直線に位置合せすることで実行される。ま
た、給送手段60と媒体供給手段90との間に図2に示
す撓み空間SPを設け、印字媒体Mの撓みを許容可能に
形成してある。
【0078】すなわち、給送ローラ65(75)の1回
の給送量を、当該給送ローラ65(75)と両供給ロー
ラ91,92との間の距離よりも僅かに大きくし、印字
媒体Mの途中の弾性撓みを積極的に生じさせかつその弾
性力で先端Mfの接触部99への押付力を強化して、よ
り確実な姿勢修正を可能としている。
【0079】供給ローラユニット(90)の少なくとも
一方〔91,(92)〕には、メインモータ93,ギャ
トレイン,クラッチ等からなる供給動力付与手段(9
3)から回転用の供給動力が付与される。姿勢修正後
に、供給動力付与手段(93)は、供給ローラ回転駆動
制御手段(250)によって両供給ローラ91,92で
当該印字媒体Mを弾性撓み相当分だけドラム10側へ送
る。詳しくは、図示しないセンサで印字媒体Mの先端が
検出されるまで送る。すなわち、印字媒体Mの先端Mf
側を両供給ローラ91,92で噛込んで、スタンバイ状
態とする。
【0080】そして、このスタンバイ状態(待機)中
は、起動停止状態切換手段84が働き、供給ローラ75
を印字媒体Mから離しかつ摩擦板65Fを給送ローラ6
5から離す。したがって、何時でも給送可能であるとと
もに、次の印字媒体Mが誤って給送されてしまうことを
完全に防止できる。
【0081】すなわち、供給ローラ回転駆動制御手段
(250)は、印字媒体Mの姿勢が修正される迄は供給
回転動力の付与を禁止しかつ姿勢修正終了後に供給回転
動力の付与を許可する。詳しくは、給送手段60の給送
動作との時間管理により行う。印字媒体Mをドラム10
側へ斜行なく供給可能とするためである。なお、供給動
力は、モータ82から取ってもよい。
【0082】さらに、ドラム10側とのタイミング調整
をするための供給タイミング調整制御手段250は、図
6に示す発光器と受光器とを含む位置検出手段100に
よってドラム10の回転位置が予めセットされた設定位
置となった場合に、媒体供給手段90つまり供給動力付
与手段(93)と関与(例えば、駆動指令を入力)して
印字媒体Mを供給させる。
【0083】媒体保持手段20は、印字媒体Mをドラム
10の外周面11に保持させるための手段で、負圧吸着
保持,電荷吸着保持,機械的保持等の中から適宜に選択
することができるが、この実施形態では電荷吸着保持に
より行うものとされ、かつこれの補助手段として負圧吸
着保持および機械的保持を導入している。
【0084】すなわち、電荷吸着保持は、帯電ローラ方
式の図2に示す帯電手段51で行われる。印字媒体Mを
正電荷で帯電させ、アースされたドラム10との間に発
生する電荷吸着力を利用して印字媒体Mをその外周面1
1に吸着保持する。
【0085】なお、吸着時の負荷を軽減するために、供
給ローラ91,92のニップを開放する手段(図示省
略)を設けてある。また、帯電手段51は、ドラム10
への印字媒体Mの吸着が終了したら、ドラム10(1
1)から離隔可能に形成されている。これにより印字媒
体M上に形成されたインク画像に接触してその画像を乱
すことを防止することができる。
【0086】また、帯電手段51による帯電効率を高め
るために、ドラム10へ供給する印字媒体Mを強制予熱
するための予熱手段を設けてある。この実施形態におけ
る予熱手段は、下記するインク乾燥手段130を兼用す
るものとして形成されている。
【0087】すなわち、従来例(500)の印字高速化
阻害要因に係るインク乾燥長時間化を改善するために導
入されたインク乾燥手段130は、ドラム10の周辺を
利用して配設された図2に示す熱源131と暖気流動手
段(ファン)132とからなり、外気を流動させつつ熱
源131で温めかつその暖気をドラム10に保持された
印字媒体Mに吹付けることにより、印字されたインクを
直接または印字媒体Mの加熱を介して間接的に乾燥す
る。かくして、その暖気の一部を媒体供給手段90と帯
電手段51との間に流動させれば、ドラム10へ供給す
るに先立って印字媒体Mを強制予熱することができる。
この予熱は、印字媒体Mへのインク乗りを良くする。
【0088】また、補充用帯電手段53を設け、インク
ジェットによるカラー印字の実行に伴う電荷吸着力の減
衰分を補充可能としてある。この帯電手段51を補充用
帯電手段53として兼用可能である。この場合には、帯
電手段51を帯電能力可変形に形成し、かつ帯電手段5
1の帯電能力は印字媒体Mの供給が始りかつドラム10
がY方向に1回転される間は大きく、1回転後に小さく
切換可能とすればよい。但し、この場合の帯電手段51
は、ドラム10(印字媒体M)と非接触の非接触型(例
えば、コロナチャージャー)とすべきである。
【0089】なお、カラー印字後は、電荷除去手段55
によって吸着用電荷を除去する。帯電手段51の場合と
反対の負極電荷を加えて行う。
【0090】補助手段としての負圧吸着保持手段21
は、負圧確立手段31によってドラム10内に負圧を形
成するとともにドラム10の内外を径方向に貫通する多
数の吸込孔12を介して印字媒体Mを負圧吸着保持可能
に形成されている。但し、帯電手段51と主従を変えて
も実施できる。
【0091】負圧確立手段31は、図6に示す如く、ド
ラム10側の吸込口14に対応する対応吸込口34と,
この対応吸込口34からダクト35を介してドラム内
(中空部10E)を負圧を確立するために空気を吸込む
吸込ファン32とから形成されている。
【0092】吸込口14は、ドラム10の側端板(端
面)15Rに設けられ、対応吸込口34は本体ケース1
内のブラケット5Rに固定配設されている。したがっ
て、ドラム10(15R)と負圧確立手段30(5R)
とは、ドラム軸線方向に接近するが非接触とされてい
る。したがって、ドラム10の回転負荷を小さくするこ
とができる。また、両者15R,15R間の隙間は、印
字媒体Mを負圧吸着したときとしない場合との吸込ファ
ン負荷変動を小さくするのに役立つ。側端板(端面)1
5Lは盲板である。
【0093】なお、この実施形態では,吸込孔12は、
印字媒体Mの先端側のみを吸着する位置に設けたが、そ
の後端側のみあるいは先端側および後端側の双方を吸着
可能な位置に設けてもよい。さらには、ドラム外周面1
1の全面に均一に配設してもよい。
【0094】機械的保持用の挟持爪保持手段41は、図
7,図8に示す如く、供給されて来た印字媒体Mの周辺
部を挟持するもので、この実施形態では、印字媒体Mの
先端側を挟持爪42によりドラム10へ挟持するものと
形成されている。
【0095】すなわち、挟持爪保持手段41は、挟持爪
42と常時挟持機構43と常時解放ロック機構44とロ
ック解除機構45とロック復帰機構46とからなり、挟
持爪42,常時挟持機構43および常時解放ロック機構
44を可動側たるドラム10の一方側端側に装着し、か
つロック解除機構45およびロック復帰機構46は静止
側たる本体ケース1内のブラケット(図示省略)に取付
けてある。しかも、ロック解除機構45およびロック復
帰機構46は、ドラム10の回転運動を巧に利用しつつ
常時挟持機構43および常時解放ロック機構44と関与
して挟持爪42の挟持と挟持解放とを行うものと形成さ
れている。
【0096】挟持爪42は、爪42F,係合部42C,
セクタギヤ42Gを有し、ピン42Pを中心に回動自在
に取付けられている。常時挟持機構43は、ピン43P
を中心に回動自在なレバー43L(基端部43B,先端
部43F)と,この先端部43Fに設けられかつ上記セ
クタギヤ42Gと噛合うセクタギヤ43Gと,基端部4
3Bと固定部43Rとの間に張設されたスプリング43
SPとからなり、スプリング43SPの付勢力(引張
力)を利用して、挟持爪42を図7に2点鎖線で示す挟
持状態に常時的に保つ。
【0097】常時解放ロック機構44は、ピン44Pを
中心に回動可能なロックレバー44Lからなり、このロ
ックレバー44Lの係合溝44Cが挟持爪42の係合部
42Cと係合分離可能に形成され、両者44C,42C
の係合により挟持爪42を実線で示す挟持解放状態に常
時的にロック可能に形成されている。
【0098】ロック解除機構45は、静止側のピン45
Pを中心に回動可能なレバー(先端部45F,基端部4
5B)45Lと,アクチュエータ45Aとからなる。こ
のアクチュエータ45Aでレバー45Lをピン45Pを
中心に時計回転方向に回転させると、ピンからなる先端
部45Fがドラム10の回転に伴って移動して来たロッ
クレバー44Lの基端部44Bと係合する。すると、ロ
ックレバー44Lが時計回転方向に回動し挟持爪42
(42C)との係合が解ける。したがって、挟持爪42
は、スプリング43SPの付勢力で挟持可能状態とな
る。つまり、常時解放ロック状態を解除できる。
【0099】ロック復帰機構46は、図8に示す如く、
静止側のピン46Pを中心に回動可能なレバー(先端部
46F,基端部46B)46Lと,アクチュエータ46
Aとからなる。このアクチュエータ46Aでレバー46
Lをピン46Pを中心に時計回転方向に回転させると、
ドラム10の回転に伴って移動して来たレバー43Lが
レバー46Lのピンからなる先端部46Fを押圧しかつ
セクタギヤ43G,42Gを介して挟持爪42を2点鎖
線で示す挟持解放状態とすることができる。したがっ
て、挟持爪42の係合部42Cがロックレバー44L
(44F)の係合溝44Cに係合する。つまり、挟持爪
42の常時挟持ロック状態に復帰できる。
【0100】なお、この実施形態では、媒体供給手段9
0および媒体保持手段20による印字媒体Mのドラム1
0への供給および保持のために、ドラム10の1回転
(0.5Sec)を割当てている。
【0101】ここにおいて、カラー印字後の印字媒体M
は、図2に示すドラム10と印字媒体Mとの間に割込み
(挿入)可能な剥離爪141を含む媒体剥離手段140
によって、ドラム10(11)から剥離可能に形成され
ている。この剥離爪141は、印字運転中は、ドラム1
0から離反される。この媒体剥離手段140と媒体保持
手段20(21,41)との同調化のために除去タイミ
ング調整制御手段(250)が設けられている。
【0102】すなわち、除去タイミング調整制御手段
(250)は、媒体剥離手段140の剥離をするのに好
適として予め決められたタイミングで媒体保持手段20
(21,41)の各保持力を除去させ、しかる後に剥離
爪141を印字媒体Mとドラム10(11)との間に割
込み(挿入)させることにより剥離を行わせる。
【0103】この剥離爪141は、図示しないリンク機
構によってカラー印字中はドラム10(11)から離反
可能かつ剥離時に接近(割込み)可能とされるととも
に、剥離後の印字媒体Mを媒体排出搬送手段160側へ
引渡す媒体引渡手段も兼ねるものと形成されている。但
し、媒体引渡手段は、例えばエア圧力,真空力,機械力
等を用いて印字媒体Mをより積極的に媒体排出搬送手段
160側へ引渡し可能に形成し、剥離爪141とは別個
に形成してもよい。
【0104】これらの除去タイミング調整制御手段(2
50),媒体保持手段20および媒体剥離手段140に
よる印字媒体Mのドラム10からの保持解除,剥離のた
めに、ドラム10の1回転(0.5Sec)を割当てて
いる。
【0105】さらに、帯電手段51,補充用帯電手段5
3,電荷除去手段55および媒体剥離手段140は、図
2に示すように、この順序でドラム10の回転(Y)方
向の上流側から下流側に離隔配設し、帯電−印字−剥離
の円滑化を図っている。
【0106】ここに、媒体排出搬送手段160は、剥離
された印字媒体Mを所定の方向に排出搬送する手段で、
この実施形態では図10に示す如く、その非印字面側
(裏面)に接するベルトコンベア161と,印字媒体M
をベルトコンベア161側へ押圧する媒体押圧手段とか
ら形成されている。したがって、印字後印字媒体Mを所
望の方向へ円滑排出可能となる。
【0107】ベルトコンベア161は、図10(A),
(B)に示す如く、剥離された印字媒体Mをドラム10
の周速度に対応する速度で排出搬送可能であるととも
に、印字媒体Mの後端がドラム10から離れた以降は次
の印字媒体Mのカラー印字に支障を及ぼさない範囲内の
最長時間を利用した低速に切換えて排出搬送することが
できる。インクの自然的乾燥を一段と促進することがで
きる。このためにベルトコンベア161の長さは、A4
サイズの長さよりも大きくしてある。
【0108】媒体押圧手段は、印字面側の媒体両側(印
字禁止域)に接する押えベルトコンベア171と、常態
では印字媒体Mに非接触で印字媒体Mが浮上りつつある
場合に接触してその浮上りを防止するいわゆるスターホ
イール176〔図10(C)参照〕とから形成されてい
る。179は、スターホイール176の各接触部177
に付着したインクを清掃するもので、スポンジやフェル
トからなる。
【0109】このベルトコンベア161に対向しかつそ
の終端側には、図2に示すインク乾燥手段181が設け
られ、排出搬送中の印字媒体Mの印字面側を強制乾燥す
ることによりインク乾燥の完璧化を図っている。インク
を直接にあるいは印字媒体Mの加熱を介して間接的に乾
燥する。したがって、方向切換手段190によって、カ
ラー印字済印字媒体Mを手差トレイ62の場合と同様に
本体ケース1の側方4に開閉(自在)可能に装着された
排出トレイ192に印字面を上向きとして排出切換えし
たり、非印字面を上向きとして上部排出トレイ193へ
排出させることができる。すなわち、方向切換手段19
0は2方向のいずれかに選択的に切換えて排出すること
ができる。なお、3方向以上を切換可能に形成してもよ
い。
【0110】カラー印字終了後には、各色用ノズルユニ
ット200の当該各インクジェットノズル207をドラ
ム外周面11に離隔接近させるための進退移動手段22
0が働き、各色用ノズルユニット200C,200M,
200Y,200Bを図2で左方向に退動(離隔)させ
ることができる。退動後にキャップ昇降手段240によ
って上昇されたキャップ246が各インクジェットノズ
ル207を覆いインク乾きを防止する。このキャップ2
46は図14に示す弾性変形可能なシール部材(例え
ば、合成ゴム製の中空円筒体)からなり、各インクジェ
ットノズル207の吹付孔(先端)を押圧可能である。
したがって、各インクジェットノズル207がドラム1
0の法線上に配設されていても確実にシールすることが
できる。
【0111】この進退移動手段220は、図2に示す如
く、ユニット移動手段110(往復移動機構111)が
配設されたテーブルに設けられたラック221と本体ケ
ース1内のブラケットに回転可能に装着されかつラック
221と噛合うピニオン222とから形成されている。
【0112】また、キャップ昇降手段240は、図1
3,図14に示す如く、基端がピン243Pを中心に回
動可能で先端がスライドピン243Sを介してガイド溝
243H内を摺動可能な一方リンクバー243と,基端
がスライドピン244Sを介してガイド溝242H内を
摺動可能で先端がピン244Pを中心に回動可能な他方
リンクバー244と,ギヤ247で回転されるねじ軸2
42等からなる。両リンクバー243,244は、中間
部がピン245で回転可能に連結されている。したがっ
て、ねじ軸242を回転させれば、昇降フレーム241
を昇降させることができる。
【0113】この昇降フレーム241には、キャップ2
46が取付けられた廃インク受け231が固定装着され
ている。すなわち、進退移動手段220によって各色用
ノズルユニット200が図2で左方向(ドラム10から
離れる方向)に退動されると、キャップ昇降手段240
がキャップ246を上昇させる。すると、進退移動手段
220が各色用ノズルユニット200を右方向(ドラム
10に近づく方向)に進動させかつ各インクジェットノ
ズル207が各キャップ246に当接したところで停止
する。すなわち、キャップ246で覆うことができる。
【0114】なお、図14に示す249はワイパーブレ
ードであって、支軸248Pを中心とする回動体248
によって回動され、キャップ246で覆う前に、各イン
クジェットノズル207を清掃する。
【0115】この廃インク回収手段230は、図11に
示す廃インク受け231,廃インクチューブ232,廃
インクポンプ233,スポンジ235を含む廃インクタ
ンク234からなり、各吹付け制御エレメント208を
駆動して行うスピット時の各インクや各色用ノズルユニ
ット200(205)内のインクバッファ206の内圧
を高めてプライムされた各色インクを回収することがで
きる。
【0116】なお、図2に示す制御ユニット250は、
CPU,ROM,RAM等を含むコンピュータから形成
され、印字制御手段はもとより上記した供給ローラ駆動
制御手段,供給タイミング調整制御手段,回転速度切換
制御手段および除去タイミング調整制御手段等を形成す
る。
【0117】次に、この実施形態の作用を説明する。メ
インモータ93によりドラム10を一定の周速度(回転
速度)でY方向に回転させておく。給送手段60を形成
する給送切換手段81を用いて選択された例えばカセッ
ト給送手段71により1枚の印字媒体Mが給送される
と、その先端Mfは媒体供給手段90の両供給ローラ9
1,92の接触部99に衝突してその姿勢が修正され
る。撓み空間SP内における印字媒体Mの撓みは、その
修正能力を助長する。
【0118】供給ローラ回転駆動制御手段(250)
は、突当りによる姿勢修正が終了しその印字媒体Mが斜
行なくドラム10側へ供給可能になると、供給回転動力
の付与を許可する。すなわち、印字媒体Mの先端Mfが
両供給ローラ91,92に噛込まれスタンバイ状態とな
る。すると、駆動停止状態切換手段84が働き、給送手
段60を停止状態とする。
【0119】しかる後に、供給タイミング調整制御手段
(250)は、位置検出手段100によって検出された
ドラム10の回転位置が設定位置になると、媒体供給手
段90(91,92)を駆動させることにより、印字媒
体Mをドラム10側へ供給させる。すなわち、印字媒体
Mは、ドラム10の周速度に対応する速度で供給され
る。
【0120】すると、補助手段としての負圧吸着保持手
段21が、負圧確立手段31で確立されたドラム10内
の負圧を利用して印字媒体Mを負圧吸着保持する。同時
的に、挟持爪保持手段41(45,43)が働き、挟持
爪42で印字媒体Mの一部(先端側)をドラム10(1
1)に挟持する。かくして、媒体保持手段20を形成す
る帯電手段51が印字媒体Mを帯電させる。これに先立
ち予熱手段(130)が印字媒体Mを強制予熱して乾燥
するので、効率良く帯電できる。よって、印字媒体Mを
ドラムの外周面11でY方向の所定位置に確実に電荷吸
着保持できる。
【0121】また、挟持爪141による挟持の前に、負
圧吸着により印字媒体Mの先端側が保持されているの
で、挟持を安定して行える。さらに、両供給ローラ9
1,92のニップ圧を解放させれば、ドラム10への保
持位置精度を向上できる。
【0122】制御ユニット250は、各色用ノズルユニ
ット200C,200M,200Y,200B(各ノズ
ルユニット要素205A,205B,205C,205
D)を駆動制御して、図4に示す当該各分割行S1,S
2,S3,S4内の1行(L1)目のドットD1,D
5,D9,…を同時印字させる。各色用の各インクジェ
ットノズル207a〜207nが行(X1)の同一位置
に配設されているので、各色ごとの同一ドット(D1)
の色重ねを正確に行える。
【0123】ユニット移動手段110は、各色用ノズル
ユニット200C,200M,200Y,200Bを同
期させて図4に示すX1方向に往動させる。この際、前
ドットD1から後ドットD2に移動する間で、定速往動
させる。ここに、制御ユニット250は、この期間中に
Y方向の高速回転移動を利用して各インクジェットノズ
ル207を駆動制御させ、前ドットD1が属する列(F
1)の各ドット(〜D1n−1,D1n)をドラム10
を1回転させながら印字させる。各ノズルユニット要素
205は、同時に印字する。
【0124】したがって、ドラム10が1回転すると、
図1に示す仮想軌跡R1上に当該列(F1)に属する各
ドット(〜D1n−1,Dn)のカラー印字をさせるこ
とができる。以下、同様に、前ドットD2から後ドット
D3に移動させる間に仮想軌跡R2上に前ドットD2の
属する列F2の各ドット(〜D2n−1,D2n)を印
字させる。すなわち、インクジェットノズル207aを
所定ピッチPTだけX1方向に移動する間に、行(L)
と列(F)との面〔(L1,L2,〜Ln)×(F1,
F2,〜F4)〕を同時的に進行させつつ2秒でA4サ
イズを多色カラー印字することができる。印字媒体Mの
着脱に割当てた2回転分(1Sec)を加えても、3秒
以下である。
【0125】また、各色用ノズルユニット200のX方
向への移動量とドラム10の回転回数Nとを選択すれ
ば、インクジェットノズル207のピッチの大小(P
T,PTp)に拘わらず所望の解像度に切換えたカラー
印字を行える。さらに、所定基準ピッチPTp(=1/
300インチ)をN(=4)倍した粗いピッチPT(=
1/75インチ)を用いて基準ピッチPTpに相当する
解像度(300dpi)のカラー印字を行える。
【0126】なお、図1,図4で、1列(F1)目の印
字媒体Mの先端側の1行(L1)目ドットD1と同列
(F1)に属するその後端側の最終行(Ln)目ドット
Dnとは、X1方向に1ドット分だけ位置ずれするが、
その位置ずれ量は当該解像度(300dpi)に相応す
る1/300インチであるから、目視上は全く識別でき
ない。
【0127】さらに、X1方向の往復移動量とを一定と
しておき、ドラム10の1回転後の第1行(L1)目に
回帰した時にドットD2に達するように制御すれば、第
1列(F1)目の印字媒体Mの先端側の第1行(L1)
目ドットD1と同列(F1)に属するその後端側の最終
行(Ln)目ドットDnとのX1方向の位置ずれ量を1
ドットより小さくすることができる。
【0128】さて、このカラー印字による印字媒体M上
のインクは、ドラム10(印字媒体M)の高速回転によ
る周囲外気との相対流によって乾燥促進される他、さら
にインク乾燥手段130によって積極的かつ迅速に乾燥
促進されるから高品質印字を保てる。
【0129】1枚の印字後は、ユニット移動手段110
が各色用ノズルユニット200を同期させかつ高速でX
2方向に所定ピッチPTだけ復動させる。次の印字に備
える。
【0130】これと同時的に、除去タイミング調整制御
手段(250)が、媒体保持手段20(21,41)の
保持力を所定タイミングで除去するとともに媒体剥離手
段140を働かせる。すなわち、剥離爪141が、ドラ
ム10と印字媒体Mとの間に割込んで、印字媒体Mをド
ラム10(11)から剥離するとともに、剥離後は媒体
引渡手段として当該印字媒体Mを各色用ノズルユニット
200の上方に配設された媒体排出搬送手段160側へ
引渡す。
【0131】この媒体排出搬送手段160は、印字媒体
Mの終端がドラム10(11)から離れるまではその周
速度に対応する速度で排出搬送しかつ離れた以降は自然
的な乾燥時間を長くできる低速に切換える。そして、排
出搬送された印字媒体Mの印字面側は、その終端に配設
されたインク乾燥手段181によって強制乾燥される。
しかる後に、方向切換手段190の切換えにより、排出
トレイ192または上部排出トレイ193に迅速に排出
できる。排出後の印字媒体Mに手を触れてもインクにじ
み等は生じない。
【0132】印字運転終了時には、進退移動手段220
が各色用ノズルユニット200を退動させ、かつチュー
ブ開閉手段218をインク戻りチューブを閉じた状態に
働かせて、インクバッファ206内の圧力を高め各イン
クジェットノズル207からインクを強制ジェットさせ
クリーニングする。これによる廃インクは、廃インク回
収手段230によって回収される。しかる後に、各イン
クジェットノズル207は、キャップ昇降手段240に
よって上昇されたキャップ246で覆われ乾燥防止され
る。
【0133】しかして、この実施形態によれば、軸線
(10S)を中心に一定の周速度で回転可能かつ外周面
11で印字媒体Mを保持可能なドラム10と,印字媒体
Mをドラム10の周速に対応する速度でドラム側へ供給
する媒体供給手段90と,ドラム10の回転方向に位置
ずれ配設されかつそれぞれに多数のインクジェットノズ
ル207を有する各色用ノズルユニット200と,印字
後の印字媒体Mをドラム10から剥離する媒体剥離手段
140と,剥離された印字媒体Mをドラム10の周速度
に対応する速度で排出搬送する媒体排出搬送手段16と
を設け、ドラム10の回転中に各色用ノズルユニット2
00を駆動してドラム10に供給・保持された印字媒体
Mにカラー印字を実行可能かつドラム10から剥離され
た印字後印字媒体Mを所定の方向に排出搬送可能に形成
されているので、多色カラー印字高速化および多数枚
(500枚)の連続印字運転化を達成できるとともに、
印字媒体Mの取扱いが容易で省スペース化も図れる。
【0134】また、媒体供給手段90は一対ローラ9
1,92の接触部99に印字媒体Mの先端Mfが突当っ
てその姿勢が修正された後にドラム10側へ斜行なく供
給することができるように形成されているので、印字媒
体Mをドラム10に正確に保持できる。
【0135】また、位置検出手段100によって検出さ
れたドラム10の回転位置が予めセットされた設定位置
になった場合に印字媒体Mをドラム10側へ供給するも
のと形成されているので、印字媒体Mをドラム10によ
り正確に保持させることができる。
【0136】媒体剥離手段がドラム10とこのドラム1
0に保持された印字媒体Mとの間に割込み可能かつカラ
ー印字中にはドラム10(11)から離反可能な剥離爪
141から形成されているので、印字媒体Mのドラム1
0への供給,剥離,排出搬送の一層の円滑化および迅速
化を図れるとともに印字高速化を一段と助長できる。
【0137】また、剥離爪141を媒体引渡手段として
兼用するものと形成されているので、剥離した印字媒体
を媒体排出搬送手段160側へより円滑に引渡せる。
【0138】また、帯電手段51と補充用帯電手段53
とから形成された媒体保持手段20を設け印字媒体Mを
電荷吸着力を利用してドラム10に保持させ、かつ電荷
除去手段55と機械的な媒体剥離手段140とを用いて
印字媒体Mをドラム10から剥離するものと形成されて
いるので、印字媒体Mのドラム10への保持をより安定
かつ確実に行えるとともにドラム10からの円滑な剥離
を行える。したがって、高速カラー印字を連続かつ安定
して行える。
【0139】また、媒体排出搬送手段160が印字媒体
Mの非印字面に接するベルトコンベア161と印字面側
に接触可能な媒体押圧手段(171)とから形成されて
いるので、印字後印字媒体Mをより安定かつ円滑に排出
搬送することができる。媒体引渡手段(141)は、こ
れを一段と助長する。
【0140】また、媒体排出搬送手段160の下流側に
方向切換手段190を設け、印字媒体Mを2方向のいず
れかに選択的に切換え排出可能に形成されているので、
印字後の印字媒体Mの取扱いをより容易とすることがで
きる。
【0141】また、各ノズルユニット要素205の同期
移動による行(X)方向印字と印字媒体Mの高速回転を
利用した列(Y)方向印字とを同時的に進行可能とされ
ているので、一層の印字高速化を図れる。
【0142】また、各インクジェットノズル間ピッチP
Tが所定解像度を得るに必要な基準ピッチPTpのN倍
とされかつ各色用ノズルユニット200をドラム10の
1回転当りにドラム軸線(X)方向に基準ピッチPTp
だけ移動可能に形成され、ドラム10のN回転で所定解
像度のカラー印字が可能に形成されているので、各色用
ノズルユニット200の大幅なコスト低減ができるとと
もにX方向に直接または間接的に並べた組合せにより一
体的あるいはX方向全長に渡る一体型に形成できる。
【0143】また、各色用ノズルユニット200のX方
向の往復移動量が、全幅(例えば、2400ドット)の
例えば1/600(=4ドット)分とされているので、
最も重要なX方向の印字高速化阻害要因を確実に払拭す
ることができる。
【0144】また、各色用インクジェットノズル207
がドラム10に対しその法線上に配設されているので、
吹付けられた各色インクの印字媒体M上での形状,大き
さを均一とすることができる。したがって、一層の高品
質印字を行える。
【0145】また、各色用ノズルユニット200がユニ
ット移動手段110によってドラム10が1回転する間
にインクジェットノズル間ピッチPTの1/Nだけ移動
可能でかつドラム10のN回転を利用してインクジェッ
トノズル間ピッチPTで決まる解像度のN倍の解像度で
カラー印字可能に形成されているので、ドラム10の1
回転当りの移動量(PT×1/N)とこれを移動する間
のドラム回転数(N)を切換えれば、インクジェットノ
ズル間ピッチPTを一定としながら解像度を切換えたカ
ラー印字ができる。
【0146】また、各色用ノズルユニット200内の対
応する各インクジェットノズル207がドラム軸線
(X)方向において同一位置に配設されているので、こ
の点からも一層の高品質印字を行える。
【0147】また、各色用ノズルユニット200がドラ
ム軸線(X)方向に配設されかつドラム回転方向に位置
ずれ配設された複数(4つ)のノズルユニット要素20
5A〜205Dから形成されているので、技術的かつコ
スト的に容易に入手できる。
【0148】また、各ノズルユニット要素205A〜2
05Dがドラム軸線方向で隣合う他のノズルユニット要
素205とドラム回転方向に段違いとして千鳥形状に配
設されているので、配設スペースの最小化ができるとと
もに軽量化によるX方向の一段の高速化を介して一層の
カラー印字高速化を図れる。
【0149】また、ユニット移動手段110の駆動源が
出没切換え可能な往復移動ロッド122を有する1台の
モータユニット121から形成されているので、各色用
ノズルユニット200のX方向の往復移動を静かに円滑
かつ迅速に行える。したがって、一段と高品質でかつ一
層の印字高速化を図れる。高速度に切換えて往動(X
2)するように形成されている点も、より一層の印字高
速化を図れる。
【0150】また、給送手段60を手差給送手段61と
カセット給送手段71と給送切換手段81とから形成す
るとともに給送されて来た印字媒体Mを姿勢修正機能を
有する媒体供給手段(供給ローラユニット)90を介し
てドラム10側へ供給可能とされているので、印字対象
媒体(M)の変更(切換)に対する適用性が広くかつ取
扱い容易であるとともに、印字高速化と相俟って例えば
500枚を連続的に高速カラー印字させることができ
る。
【0151】また、媒体保持手段20(51)の補助と
して負圧吸着保持手段21を設け、ドラム内外を径方向
に貫通する吸込孔12を介しかつ負圧を利用してドラム
外周面11に吸着保持するものと形成されているので、
印字媒体Mをより確実かつ安定して保持できる。
【0152】また、挟持爪保持手段41を設け、負圧吸
着保持手段21で負圧吸着保持された印字媒体Mの周辺
部を挟持してドラム外周面11に押圧保持可能に形成さ
れているので、より一層の確実かつ安定した保持を保障
できる。
【0153】また、挟持爪保持手段20(41)がドラ
ム10の回転を利用しつつ挟持爪42による挟持と挟持
解放とを行うものとされているので、ドラム10に装着
する機構(43,44)が少なくてすみ回転負荷を軽減
できる。
【0154】また、インク乾燥手段130を設け、ドラ
ム10に保持された印字媒体M上のインクを積極的に乾
燥するものと形成されているので、一層の印字高速化お
よび印字高品質化を図れる。
【0155】また、ドラム10から剥離された排出搬送
中の印字媒体Mの印字面側をインク乾燥手段181によ
って強制乾燥するものと形成されているので、排出され
た印字媒体Mに直ちに手を触れてもインクのにじみや混
りが起こらない。したがって、この点からも印字高速化
を一段と助長できかつ取扱いが一段と容易である。
【0156】また、各色用インクタンク213が当該各
色用ノズルユニット200から離れた位置に配設されて
いるので、インクタンク213を大容量化できる。した
がって、煩雑なインクタンク213の交換インターバル
を長期化できるので長時間連続カラー印字を行えるとと
もに、各色用ノズルユニット200の軽負荷化により一
層のX方向往復移動の高速化を図れる。
【0157】また、インク供給手段210が、各色用ノ
ズルユニット200と各色用インクタンク213とをイ
ンク供給チューブ215で接続しかつ付勢手段216に
よって各色インク圧力を同圧化可能に形成されているの
で、レイアウトの自由度を大幅に拡大できるとともに一
層の高品質印字を行える。
【0158】さらに、各色用ノズルユニット200の各
インクジェットノズル207が進退動手段220によっ
てドラム10に離隔接近可能とされかつ離隔状態におい
てキャップ昇降手段240によって上昇されたキャップ
246で覆われるものと形成されているので、ノズルの
インク乾きを防止できる。
【0159】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ドラムと媒体
供給手段と各色用ノズルユニットと媒体剥離手段と媒体
排出搬送手段とを設け、ドラムの回転中に各色用ノズル
ユニットを駆動してドラムに保持された印字媒体にカラ
ー印字を実行可能かつ所定の方向に排出搬送可能に形成
されているので、多色カラー印字高速化および多数枚
(500枚)の連続印字運転化を達成できるとともに、
印字媒体Mの取扱いが容易で省スペース化も図れる。
【0160】また、請求項2の発明によれば、媒体剥離
手段がドラムとドラムに保持された印字媒体との間に割
込み可能かつカラー印字中はドラムから離反可能な剥離
爪を含み形成されているので、請求項1の発明の場合と
同様な効果を奏し得る他、さらに印字媒体のドラムへの
供給,剥離,排出搬送の一層の円滑化および迅速化を図
れるので、一層の多色カラー印字高速化を促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の技術的根拠と実施形態の印字動作とを
説明するための図である。
【図2】本発明の実施形態を示す全体構成図である。
【図3】同じく、ドラムとノズルユニットとの関係を説
明するための概略図である。
【図4】同じく、ノズルユニットを説明するための図で
ある。
【図5】同じく、給送手段を説明するための図である。
【図6】同じく、負圧吸着保持手段を説明するための図
である。
【図7】同じく、挟持爪保持手段と挟持動作とを説明す
るための図である。
【図8】同じく、挟持爪保持手段と挟持解放動作とを説
明するための図である。
【図9】同じく、ユニット移動手段を説明するための図
である。
【図10】同じく、媒体排出搬送手段を説明するための
図である。
【図11】同じく、インク供給手段を説明するための図
である。
【図12】同じく、付勢手段を説明するための図であ
る。
【図13】同じく、キャップ昇降手段を説明するための
正面図である。
【図14】同じく、キャップ昇降手段を説明するための
側面図である。
【図15】従来例(1)を説明するための図である。
【図16】従来例(2)を説明するための図である。
【符号の説明】
1 本体ケース 10 ドラム 11 外周面 20 媒体保持手段 21 負圧吸着保持手段 31 負圧確立手段 41 挟持爪保持手段 51 帯電手段 53 補充用帯電手段 55 電荷除去手段 60 給送手段 61 手差給送手段 71 カセット給送手段 81 給送切換手段 90 媒体供給手段 100 位置検出手段 110 ユニット移動手段 111 往復移動機構 130 インク乾燥手段(予熱手段) 140 媒体剥離手段 141 剥離爪 160 媒体排出搬送手段 181 インク乾燥手段 190 方向切換手段 200 各色用ノズルユニット 205 ノズルユニット要素 207 インクジェットノズル 210 インク供給手段 216 付勢手段 218 加圧調整手段 220 進退移動手段 230 廃インク回収手段 240 キャップ昇降手段 250 制御ユニット M 印字媒体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線を中心に一定の周速度で回転可能か
    つ外周面で印字媒体を保持可能なドラムと,印字媒体を
    ドラムの周速度に対応する速度でドラム側へ供給する媒
    体供給手段と,ドラムの回転方向に位置ずれ配設されか
    つそれぞれに多数のインクジェットノズルを有する各色
    用ノズルユニットと,印字後の印字媒体をドラムから剥
    離する媒体剥離手段と,剥離された印字媒体をドラムの
    周速度に対応する速度で排出搬送する媒体排出搬送手段
    とを設け、ドラムの回転中に各色用ノズルユニットを駆
    動してドラムに保持された印字媒体にカラー印字を実行
    可能かつ所定の方向に排出搬送可能に形成した、ことを
    特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記媒体剥離手段が、前記ドラムとドラ
    ムに保持された前記印字媒体との間に割込み可能かつカ
    ラー印字中は前記ドラムから離反可能な剥離爪を含み形
    成されている請求項1記載のインクジェットプリンタ。
JP29836796A 1996-11-08 1996-11-11 インクジェットプリンタ Withdrawn JPH10138586A (ja)

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JP29836796A JPH10138586A (ja) 1996-11-11 1996-11-11 インクジェットプリンタ
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