JPH10138535A - 画像処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像データを変換するためにコンピュータ処
理時間を実質的に増加させることなく、直接画像と鏡像
画像をプリント可能とする。 【解決手段】 正方向と逆方向の画像を形成する画像処
理装置１０において、複数の光源を有するプリンタヘッ
ド２００と、第１の方向にプリンタヘッドを移動させる
ための親ネジ３１０と、画像ドラム１１０と、画像ドラ
ム１１０に取り付けられたサーマルプリント媒体４０
と、画像ドラム１１０を正逆両方向に回転競るためのモ
ータ３３０とを設け、画像ドラム１１０が正方向に回転
するときにサーマルプリント媒体４０に直接画像を形成
し、画像ドラム１１０が逆方向に回転するときにサーマ
ルプリント媒体４０に鏡像を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置に関
し、特に、正逆両方向に画像を印刷可能なレーザ式サー
マルプリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】カラー校正は実際に高速、大容量のプレ
ス印刷に要求されるコストと時間をかけることなく、意
図した画像の例を形成するために印刷工業の分野で用い
られる手法である。一般的に市販されている機械には、
サーマルプリンタの一種であるカラー校正装置(color p
roofer) がある。このカラー校正装置は、米国特許第５
２７６４６４号に開示されているハーフトーンカラー校
正能力を備えている。このカラー校正装置はサーマルプ
リント媒体に画像を形成するように構成されており、意
図した画像を形成するのに充分な熱エネルギが供与体に
与えられると、供与体からの染料がサーマルプリント媒
体に輸送される。カラー校正装置は、材料供給装置と、
ラスベッド走査補助装置と、排送装置とを具備してい
る。ラスベッド走査補助装置は、走査フレームと、移送
駆動装置と、プリンタヘッドと、真空画像ドラムとを備
えている。

【０００３】このカラー校正装置では、供給装置からサ
ーマルプリント媒体の一部が取り出され、サーマルプリ
ント媒体が切断され、真空画像ドラムに移送され、位置
決めされ、真空画像ドラム上にサーマルプリント媒体が
巻き付けられ、固定される。供与体が所定長さを以て供
給装置から取り出され、長さが測定され、切断され、真
空画像ドラムへ移送され、真空画像ドラムに巻き付けら
れ、真空画像ドラムに固定されているサーマルプリント
媒体に対して位置決めされ支持される。

【０００４】供与体が真空画像ドラムの周囲に固定され
ると、ドラムが回転している間に直動装置によりプリン
タヘッドが真空画像ドラムに沿って軸方向に移動し、サ
ーマルプリント媒体に画像が形成される。プリンタヘッ
ドは、回転自在に支持されたネジ軸を有する親ネジに取
り付けられている。親ネジは、その両端においてベアリ
ングによりフレームの両側部に支持されている。駆動側
端部において、親ネジは前記ベアリングを貫通し、一対
のバネリテーナを通過して親ネジを回転させる駆動モー
タに連結されている。一対のバネリテーナは、圧縮バネ
により予荷重が掛けられており、親ネジの軸方向の移動
を制限している。

【０００５】プリンタヘッドは駆動ナットを介して親ネ
ジのネジ軸に取り付けられている。駆動ナットは、親ネ
ジが駆動モータにより回転駆動されるとき、ネジ軸に沿
ってプリンタヘッドを移動させる。プリンタヘッドの横
方向の移動は、親ネジの回転方向を切り換えることによ
り制御される。

【０００６】プリンタヘッドは複数のレーザダイオード
を含む。レーザダイオードは、情報信号に従い供与体の
選択された領域にエネルギを供給するように個別に変調
することができる。プリンタヘッドには、更に、レーザ
ダイオードに接続された複数の光ファイバを有するファ
イバ光学部品の一端がアレー状に設けられている。プリ
ンタヘッドは、真空画像ドラムの長手の中心軸線に平行
に移動する。光ファイバによりレーザダイオードから前
記供与体に放射が輸送され供与体において熱エネルギに
変換されると、サーマルプリント媒体に染料が輸送され
る。

【０００７】画像がサーマルプリント媒体に書き込まれ
ると、供与体はサーマルプリント媒体を乱すことなく真
空画像ドラムから取り外され、排送装置によりカラー校
正装置から排出される。画像が完成するまで、真空画像
ドラムに取り付けられたサーマルプリント媒体に更にシ
ート状の他の供与体が順次に重ねられ、サーマルプリン
ト媒体に画像が形成されていく。サーマルプリント媒体
上に完成した画像は、排送装置によりカラー校正装置に
取り付けられた外部保持トレーに移送される。

【０００８】真空画像ドラムは円筒形状をなし中空内部
を有している。真空画像ドラムには複数の貫通孔が設け
られており、該貫通孔を通して真空画像ドラムの内部か
ら真空が適用されて、真空画像ドラムが回転する間サー
マルプリント媒体の位置が保持される。真空画像ドラム
の両端は円筒プレートにより閉じられている。円筒プレ
ートの中心部から軸が外方にベアリングを貫通して延び
ている。駆動側端部の軸はベアリングを貫通して、ナッ
トにより駆動モータのアーマチュアに連結されている。

【０００９】駆動モータのステータはフレームに固定さ
れており、かつ、前記アーマチュアを包囲して真空画像
ドラムのための逆転自在の可変速度駆動モータを形成し
ている。ドラム軸の端部に、タイミング信号を提供する
ためのエンコーダが配設されている。反対側のドラム軸
には、真空を供給するための中心開口部が形成されてお
り、中心開口部は真空継手に対して一直線状に位置決め
されている。真空継手はフレームに固定されており、か
つ、ドラム軸の真空側の開口部内に延びる延長部を有し
ている。この構成により、真空継手の外周とドラム軸の
真空側開口部の内周との隙間から僅かに真空が漏れる
が、真空継手と真空画像ドラムとの間は接触せず、真空
画像ドラムが回転するときに動作が均一になり、かつ、
振動が防止される。真空継手の他端は大容量真空ポンプ
に接続されている。この真空ポンプは、流量１．７から
２．０m³/min (６０から７０cfm)において１２７０から
１５２４mm水柱（５０から６０in水柱）の真空を作る真
空画像ドラムの外面には軸方向に延びる平坦部が形成さ
れている。この平坦部は、真空画像ドラムの外周におい
て約８°にわたって広がっている。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】これまで周知となり利
用されているカラー校正装置は充分に機能しているが改
良の余地がある。レーザ式サーマルプリンタでは、画像
ドラムが回転すると、プリンタヘッドが画像ドラムに沿
って画像ドラムの長手の中心軸線に平行に移動する。駆
動モータがプリンタヘッドを原点位置（画像データの書
込を開始する位置）からドラムの反対側へ「低速走査」
方向に移動させる。プリンタヘッドの動作と、該プリン
タヘッドの動作に対して垂直な画像ドラムの回転動作と
の組み合わせにより、ドラムを中心とする単一の連続螺
旋にて画像が書き込まれる。然しながら、紙や圧縮素材
(press stock) または印刷プレートなどのレシーバ（受
容体）に直接的に画像を形成したり、或いは、鏡像が必
要となる中間体に間接的に画像を形成しラミネータ装置
により紙や圧縮素材に転写する必要がある。

【００１１】画像を中間体に形成する場合には、直接レ
シーバに適用する画像に対して鏡像となる。このデータ
を反転させるためには、画素を異なる順序で書き換える
必要がある。画像ファイルデータを実際の画素に変換す
るラスタカラー校正装置(RIP) は、この変換において中
間レシーバのために画像を鏡像化しなければならない。
従来のレーザサーマルプリンタ装置および多くの登録さ
れたフォーマットであるポストスクリプト等のグラフィ
ックイメージフォーマットでは、データを鏡像化するこ
とは処理量に重大な影響を与える。ラスタカラー校正装
置の作用にもよるが、４色のフルカラー画像を鏡像化す
るためには数分の時間を要する。

【００１２】鏡像データの処理は典型的にメモリーを拘
束する演算処理となる。と言うのは、大きなカラー画像
データを記憶するために要するメモリーが、ラスタカラ
ー校正装置で通常使用されるメモリーよりも実質的に大
きなメモリーとなるからである。また、これらの演算処
理は、ディスクを拘束する演算処理となる。と言うの
は、ディスクをシークすることが多くなり処理が遅くな
るので、ディスクに記憶される画像が迅速に鏡像化され
ないからである。画素の記憶方法にもよるが、画像デー
タを鏡像化することは、コンピュータの実質的な処理時
間を必要とし、或いは、例えばビットマップ画像用の専
用プロセッサを必要とする。

【００１３】本発明は、データを変換するためにコンピ
ュータ処理時間を実質的に増加させることなく、直接画
像と鏡像画像をプリント可能な装置を提供することを目
的としている。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明は、正方向と逆方
向の画像を形成する画像処理装置において、複数の光源
を有するプリンタヘッドと、第１の方向に前記プリンタ
ヘッドを移動させるための親ネジと、画像ドラムと、前
記画像ドラムに取り付けられたサーマルプリント媒体
と、前記画像ドラムを正逆両方向に回転させるためのモ
ータとを具備し、前記プリンタヘッドは、前記画像ドラ
ムが正方向に回転するときに前記サーマルプリント媒体
に直接画像を形成し、前記画像ドラムが逆方向に回転す
るときに前記サーマルプリント媒体に鏡像を形成する画
像処理装置を要旨とする。

【００１５】

【発明の実施の形態】図１を参照すると、本発明実施形
態による画像処理装置としてのカラープリンタ１０は、
保護カバーを形成するハウジング１５を有している。２
つの媒体トレー、すなわち下媒体トレー３０ａと上媒体
トレー３０ｂにアクセスするために、ヒンジ止めされた
可動ドア２０がハウジング１５の前方部に取り付けられ
ている。下媒体トレー３０ａおよび上媒体トレー３０ｂ
は、サーマルプリント媒体４０、典型的には紙を支持す
るためにハウジング１５内部に配設されている。１つの
媒体トレーのみにより、その上に支持されたサーマルプ
リント媒体４０を給送し、該媒体上に画像を形成するよ
うにしてもよい。この媒体トレー３０ａ、３０ｂの一方
に他の種類の紙を保持させたり、或いは、一方をバック
アップとすることができる。この点に関し、下媒体トレ
ー３０ａは、紙４０を下回転ローラ６０ａへ、そして最
終的には上回転ローラ６０ｂへ向けて上方に持ち上げる
ためのカム５０ａを有している。下回転ローラ６０ａお
よび上回転ローラ６０ｂが回転しているとき、サーマル
プリント媒体４０は、移動式の媒体ガイド７０へ向けて
上方に牽引される。上媒体トレー３０ｂもまたサーマル
プリント媒体４０を媒体ガイド７０へ移送する上回転ロ
ーラ６０ｂへ同サーマルプリント媒体を持ち上げるため
のカム５０ｂを有している。

【００１６】移動式の媒体ガイド７０によりサーマルプ
リント媒体４０は一対のローラ８０へ移送される。ロー
ラ８０は、サーマルプリント媒体４０に係合して、上回
転ローラ６０ｂが該サーマルプリント媒体を中間トレー
９０に移送することを補助する。媒体ガイド７０は、そ
の一端においてハウジング１５内にヒンジ式に取り付け
られ、他端は拘束されておらず、媒体ガイド７０の複数
の位置に位置決め可能となっている。次いで、媒体ガイ
ド７０が、拘束されていない端部を図示する位置へ下方
に回動させ、上回転ローラ６０ｂの回転方向が逆転す
る。これにより、中間トレー９０上のサーマルプリント
媒体４０がローラ８０の下を逆方向に通過し、入口通路
１００を通過して上方へ画像ドラム１１０へ移動する。

【００１７】供与体から成る４つのロール１２０（４つ
のロールのうち１つのみ図示する）が、ハウジング１５
の下方部において回転台１３０に取り付けられており、
ロール１２０の各々は異なる色、典型的には黒、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの供与体を有している。これらの
供与体は最終的にはシート状に裁断され、画像ドラムへ
移送される。そして、供与体に含浸されていた染料が、
この供与体からサーマルプリント媒体へ輸送される。こ
の工程は詳細に後述する。この点に関し、駆動装置１４
０がロール１２０の各々に取り付けられており、かつ、
３つのローラ１５０を具備している。ローラ１５０を通
過して関心供与体がナイフ装置１６０へ向け上方に引き
出される。供与体が所定位置に到達すると、ロール１５
０は供与体１２０の駆動を停止し、前記ナイフ装置の底
部に配設された２つの切刃１７０が供与体をシート状に
切断する。次いで、該供与体は、サーマルプリント材料
４０を画像ドラム１１０に移送するために既述したのと
同様に、媒体ローラ６０ａ、６０ｂおよび媒体ガイド７
０を通過して画像ドラム１１０へ移送され、サーマルプ
リント媒体４０に対して位置決めされる。供与体は、小
さな間隙を保ちながらサーマルプリント材料の表面に置
かれる。この間隙は、サーマルプリント媒体４０に設け
られたマイクロビードにより形成される。

【００１８】レーザ装置１８０が、その内部に２０のレ
ーザ１８５を具備しており、これらのレーザは光繊維ケ
ーブル１８７により分配ブロック１９０に接続され、最
終的にプリンタヘッドまたは書込ヘッド２００に接続さ
れている。プリンタヘッド２００はレーザ１８５から熱
エネルギを受け、供与体を前記間隙を横断してサーマル
プリント媒体４０へ輸送する。プリンタヘッド２００
は、ナット（図１には図示されていない）を介して親ネ
ジ３１０に取り付けられており、サーマルプリント媒体
４０の上にデータを書き込むための画像ドラム１１０の
長手の中心軸線に沿って軸方向に移動可能となってい
る。書き込むために、画像ドラム１１０は、一定速度で
回転し、プリンタヘッド２００はサーマルプリント媒体
４０の一端から開始して、サーマルプリント媒体４０の
全長にわたって移動し、サーマルプリント媒体４０の上
に配置された特定の供与体の転写工程を完了する。供与
体がその染料の転写を完了すると、排出シュート２１０
からハウジング１５の外部に排出される。供与体は最終
的に排出ビン２１２に集められ除去される。上記工程が
他の３つの供与体に関して繰り返される。

【００１９】４つの全ての供与体について、その染料が
サーマルプリント媒体４０に転写されると、サーマルプ
リント材料４０は移送装置２２０により入口ドア２３０
を通って染料結合装置２４０ヘ移送される。染料結合装
置内においてサーマルプリント媒体４０は出口ドア２５
０に当接する。入口ドア２３０が開くとサーマルプリン
ト媒体４０が染料結合装置２４０内に進入可能となり、
サーマルプリント材料が染料結合訴追２４０内に進入す
ると、前記入口ドアが閉じる。染料結合装置２４０によ
りサーマルプリント媒体４０が加熱され、該サーマルプ
リント媒体４０に転写された染料が更に結合され、か
つ、マイクロビードがサーマルプリント媒体に結合され
る。加熱後、出口ドア２５０が開き、画像が形成された
サーマルプリント媒体４０がハウジング１５から排送さ
れ停止部２６０に当接する。

【００２０】図２を参照すると、カラープリンタ１０の
画像ドラム１１０とプリンタヘッド２００が斜視図にて
図示されている。画像ドラム１１０は軸線Ｘを中心とし
て回転自在にフレーム２７０に取り付けられている。プ
リンタヘッド２００は、画像ドラムに対して相対移動可
能となっており、かつ、光化学作用を有する光を供与体
へ照射するように構成されている。プリンタヘッド２０
０は、その内部に複数の書込素子（図示せず）を具備し
ている。この書込素子は、レーザダイオード１８５から
の原画像の形状および色を代表する信号により個別に変
調させることができ、これにより染料が加熱されて、原
画像の色を再生するためにサーマルプリント媒体４０に
おいて必要とされる領域内にのみ染料を揮発させる。

【００２１】プリンタヘッド２００は移動部材２８０に
取り付けられている。移動部材は、バー２９０、３００
にスライド自在に支持されている。バー２９０、３００
は、両端の支持点の間で撓んだり変形したりしなように
充分な剛性を備えており、かつ、画像ドラム１１０の中
心軸線Ｘに対して可及的平行に配設されている。上バー
３００は、プリンタヘッド２００の中心軸線が画像ドラ
ム１１０の中心軸線Ｘに対して垂直となるように、プリ
ンタヘッド２００を正確に位置決めするように設けられ
ている。上バー３００は、画像ドラム１１０の中心軸線
に関して移動部材２８０を鉛直方向および水平方向に位
置決めする。下バー２９０は、移動部材２８０を拘束し
過ぎて画像を形成する間にカジリやチャターまたはプリ
ンタヘッド２００の振動が発生しないように、移動部材
を下バー２９０を中心とする回転に関してのみ位置決め
する。

【００２２】図２、３を参照すると、親ネジ３１０は長
尺のネジ軸３２０を具備している。ネジ軸３２０は、そ
の駆動側端部においてモータ３３０に取り付けられると
共に、フレーム２７０に取り付けられている。ナット３
４０は、その中空の中心部３５０にネジ軸３２０と係合
する溝を有しており、ネジ軸３２０が回転することによ
りナットがネジ軸３２０に沿って移動する。ナット３４
０はプリンタヘッド３４０に固着されており、モータ３
３０によりネジ軸３２０を回転させることにより、ナッ
ト３４０がネジ軸３２０に沿って軸方向に移動し、プリ
ンタヘッド２００が画像ドラム１１０に沿って軸方向に
移動する。

【００２３】図３に示すように、環状の磁石３６０ａが
ネジ軸３２０の駆動側端部の反対側の被駆動側端部に取
り付けられている。磁石３６０ａは、フレーム２７０に
取り付けられた環状の磁石３６０ｂに対して離間配置さ
れている。磁石３６０ａ、３６０ｂは、好ましくはネオ
ジム−鉄−ホウ素などの希土類物質から成る。概ね円形
のインサート３８０が磁石３６０ａ内に取り付けられ
る。インサート３８０は、ボール３９０を受承するため
に一端に断面が概ねＶ字形の面が形成され、他端は概ね
平坦に形成されており、ネジ軸３２０の一端に取り付け
られる。磁石３６０ｂにも同様に円形のインサート４０
０が取り付けられる。インサート４００は、ボール３９
０を受承するために一端に断面が概ね円弧状の面が形成
され、他端はエンドキャップ４１０を受けるために概ね
平坦に形成されている。エンドキャップ４１０は、磁石
３６０ｂを保護するために該磁石３６０ｂを覆うように
設けられフレーム２７０に取り付けられている。インサ
ート３８０、４００は、好ましくは公知のルーロン・ジ
ェー(Rule J)やデルリン・エー・エフ(Delray AF) によ
り形成される。

【００２４】親ネジは以下のように作用する。モータ３
３０が励磁すると親ネジ３１０が矢印で示すように回転
し、ナットがネジ軸に沿って軸方向に移動する。磁石３
６０ａ、３６０ｂが磁気的に引き合い、親ネジ３１０の
軸方向移動を防止する。ボール３９０は、然しながら、
磁石３６０ａ、３６０ｂの位置関係、すなわち僅かに離
間した位置関係を維持しながら回転を許容する。これに
より、磁石３６０ａ、３６０ｂ間の機械的摩擦を防止し
ながらネジ軸３２０が回転回転可能となる。

【００２５】プリンタヘッド２００は、図４に示すよう
に、画像ドラム１１０の回転に同期し、かつ、プリンタ
ヘッドによる書込帯４１２の幅に比例した速度で画像ド
ラム１１０に沿う移動径路を移動する。回転する画像ド
ラム上に形成されるヘッドの軌跡は螺旋となる。明瞭に
表現するために螺旋状の書込帯４１２は軸方向に隙間を
あけて図示されているが、実際には画像ドラム１１０の
表面に形成される書込帯には隙間が形成されない。

【００２６】プリンタヘッド２００は、最終画像に関し
て図５、６に示すように第１画素４１４を書き込む点を
有している。第１画素４１４は、画像ドラムの光学的中
心線４１６から所定距離に固定されている。このこと
は、直接プリントの場合に、画像ドラム１１０が回転し
てプリンタヘッド２００を通過した後に、プリンタヘッ
ド２００が第１画素４１４を画像ドラムの表面において
所定距離の位置に書き込むことを意味している。サーマ
ルプリント媒体に直接書き込む場合には、図５、６の上
半分に示すように、画像はユーザから見たように形成さ
れる。

【００２７】図５、６の下半分に示すように像を中間レ
シーバにプリントする場合（以下、間接プリントと記載
する）には、画像は最終製品に対して鏡像となる。中間
レシーバに鏡像を書き込む場合、走査の開始点である第
１画像４１８は、光学的中心線４１６から第１画素４１
４までの距離に等しい距離を以て光学的中心線４１６か
ら反対方向の位置となる。このことは、いずれのタイプ
のレシーバ（受容体）についても第１画素を書き込むた
めに、レシーバのタイプにより正しい回転方向に画像ド
ラムを回転させることにより、同じ画像データを用いる
ことができることを意味しており、従って、ソフトウェ
アを用いて画像を反転または鏡像化する複雑なアルゴリ
ズムが必要なくなる。

【００２８】傾角プリンタヘッド(canted printhead)を
有する本発明の他の実施形態では、画像ドラム１１０の
水平軸線に概ね平行な走査線上に画素を適切に確実に配
置するためにチャンネル遅れ(channel delay) が用いら
れる。各走査の後端において、プリンタヘッドが活性化
する画素数を連続的に少なくしながら書込を停止し、正
味の効果として矩形の画像領域が形成されるようにす
る。同様に、各走査の前端でプリンタヘッドが活性化す
る画素数を連続的に多くしながら書込を開始し、正味の
効果として矩形の画像領域が形成されるようにする。画
像ドラムが回転しているので、出力画像上に画素が正確
に一列に並ぶように、プリンタヘッドは１セットのチャ
ンネル遅れを備えている。逆方向に回転する画像ドラム
に書き込むために、これらの遅れは反転される。チャン
ネル遅れのタイミングはヘッド制御論理回路に組み込ま
れたソフトウェアにより行われる。

【００２９】

【発明の効果】本発明によれば、コンピュータソフトウ
ェアにより前処理をデータを鏡像化することなく、同じ
画像データを用いて直接レシーバおよび中間レシーバに
書き込むことが可能である。画像装置は、意図する媒体
に適合させて画像ドラムの回転方向を単純に制御する。
更に、本発明によれば、画像データが準備できるとすぐ
に鏡像データを形成することなくデータの書込を開始す
ることが可能である。また、データをプリンタヘッドへ
送出するラスタカラー校正装置は、直接校正シート或い
は中間校正シートへ同じデータを送出することが可能と
なる。印刷への応用では、これは、１つのタイプの直接
媒体に校正画像を形成するために用いられる正確なデー
タを、中間カラー校正に用いる複数の異なるタイプの媒
体に校正画像を形成するために利用することができる。
こうして、他の方法では処理を開始する前にデータを反
転させる必要があるレーザサーマルプリンタの処理量が
増加される。好ましい実施形態を参照して本発明を説明
したが、本発明はこれに限定されずその精神と範囲とを
逸脱することなく、その改良と変形が可能であることは
言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施形態によるカラー校正装置の縦断面
図である。

【図２】画像ドラム、プリンタヘッド、親ネジの斜視図
である。

【図３】親ネジの断面図である。

【図４】画像ドラムの回転と親ネジの移動により中間レ
シーバに形成される書込帯の斜視図である。

【図５】画像ドラムの斜視図であり、本発明により鏡像
化されたデータの方向を示す図である。

【図６】画像ドラムの平面図であり、本発明により鏡像
化されたデータの方向を示す図である。

【符号の説明】

１０…カラープリンタ（画像処理装置） １５…ハウジング ４０…サーマルプリント媒体 １１０…画像ドラム １２０…供与体ロール ２００…プリンタヘッド ３１０…親ネジ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 正方向と逆方向の画像を形成する画像処
   理装置において、 複数の光源を有するプリンタヘッドと、 第１の方向に前記プリンタヘッドを移動させるための親
   ネジと、 画像ドラムと、 前記画像ドラムに取り付けられたサーマルプリント媒体
   と、 前記画像ドラムを正逆両方向に回転させるためのモータ
   とを具備し、 前記プリンタヘッドは、前記画像ドラムが正方向に回転
   するときに前記サーマルプリント媒体に直接画像を形成
   し、前記画像ドラムが逆方向に回転するときに前記サー
   マルプリント媒体に鏡像を形成する画像処理装置。