JPH10134089A - 回路検証装置および回路検証方法 - Google Patents

回路検証装置および回路検証方法

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JPH10134089A
JPH10134089A JP8285306A JP28530696A JPH10134089A JP H10134089 A JPH10134089 A JP H10134089A JP 8285306 A JP8285306 A JP 8285306A JP 28530696 A JP28530696 A JP 28530696A JP H10134089 A JPH10134089 A JP H10134089A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ASICなどのLSI等の回路設計におい
て、検証に要する時間を必要最小限にすることのできる
回路検証装置および回路検証方法を提供する。 【解決手段】 回路記述記憶部8には、論理設計したL
SIの回路モデルの回路機能及び入出力ポート属性を含
むすべての回路記述が記憶されており、ポート属性記述
記憶部9には、回路記述の中の入出力ポート属性の記述
のみが記憶されている。検証部11には、このLSIを
構成する回路モデルのうち、検証対象となる回路モデル
のすべての回路記述が回路記述記憶部8から供給され、
検証対象でない回路モデルについては、入出力ポート属
性の記述のみが供給される。そして検証部11は、検証
に必要最小限となるモデルを検証モデルとして取り込ん
で検証を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ASIC(Applic
ation Specific Integrated Circuit)などのLSI(L
arge Scale Integrated Circuit)の回路設計で用いら
れる回路検証装置および回路検証方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ASICなどのLSI回路の設計
は、いわゆる上流設計手法と呼ばれる設計手法が一般的
になっている。この上流設計手法は、まず、ハードウェ
ア記述言語(Hardware Description Language、以下H
DLと記す)と呼ばれるプログラミング言語を用いて、
回路を機能的な動作で表現する動作レベル、または、動
作表現に時間的概念を取り入れて表現するRTL(Regi
ster Transfer Level)でLSI回路を論理設計する。
つぎに、HDLの動作レベルやRTLで論理設計した回
路記述をロジックシミュレータなどのような回路検証装
置で、LSIを構成する個々のモデルの機能検証やLS
I全体の回路構成などのアルゴリズム検証を行なう。そ
の後、検証を終えたLSI回路の回路記述を、論理合成
ツールを用いて実際のハードウェアのゲートで表現する
ゲートレベルの回路記述に変換してハードウェア化す
る。
【0003】このような上流設計手法では、ASICな
どのLSI回路の論理設計を動作レベルやRTLといっ
たいわゆる上流レベルで検証できるため、高速、且つ、
大規模のLSIを短期間で開発することが可能である。
【0004】ここで、上述したLSI回路の上流設計手
法で用いられる従来の回路検証装置について説明する。
図16は、従来の回路検証装置の機能ブロック構成図で
ある。従来の回路検証装置101は、データ入力部10
2と、テストベクトル記憶部103と、回路記述記憶部
104と、検証部105と、出力部106とから構成さ
れている。
【0005】データ入力部102は、HDLの動作レベ
ルやRTLで論理設計したLSI回路を構成する全回路
モデルの回路記述並びにLSI回路を検証するためのテ
ストベクトルが入力される。具体的には、論理設計した
回路記述ならびにテストベクトルが格納されたファイル
からデータを読み出すこととなる。データ入力部102
に入力された、つまり、ファイルから読み出された回路
記述は、回路記述記憶部104に記憶され、また、テス
トベクトルは、テストベクトル記憶部103に記憶され
る。
【0006】検証部105は、回路記述記憶部104に
記憶されているLSI回路を構成する全回路モデルの回
路記述と、テストベクトル記憶部103に記憶されてい
るテストベクトルとに基づいて、LSI回路の各々のモ
デルの検証を行なう。検証結果は出力部106内の画像
表示装置に表示されるとともに、出力部106からファ
イルとして出力することができる。
【0007】このように従来の回路検証装置101は、
検証対象となるLSI回路を構成するモデルの数に関係
なく、全回路モデルの回路記述をすべて読み込み、個々
のモデルの検証を行なう構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上流設計手
法を用いてASICを設計する場合の回路設計期間は、
ロジックシミュレータなどの検証装置での検証時間に大
きく左右されることになる。特に、最近急激にASIC
のシステム・オン・チップ化が進んでおり、個々のモデ
ルは大規模化し、かつ、LSIを構成するモデル数も増
加する傾向にある。従来の回路検証装置で示した方法で
は、検証に要する時間が検証する回路規模に比例する構
成となっている。そのため、検証に非常に多くの時間を
要することになってしまい、LSI回路の設計者には大
きな負担となってしまう。
【0009】本発明はこのような課題を解決するためな
されたもので、検証に要する時間を必要最小限にするこ
とのできる回路検証装置および回路検証方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明に係る回路検証装置は、LSI回路を構成する
全回路モデルの中で検証対象となる回路モデルのモデル
名、並びに、検証対象となる回路モデルを検証するため
のテストベクトルが入力されるデータ入力手段と、前記
LSI回路を構成する全回路モデルの、入出力ポート属
性と回路機能とを記述した回路記述を記憶する回路記述
記憶手段と、前記LSI回路を構成する全回路モデルの
入出力ポート属性の記述を記憶するポート属性記述記憶
手段と、前記回路記述記憶手段に記憶されているLSI
回路を構成する全回路モデルの回路記述から、前記デー
タ入力手段に入力されるモデル名に対応する回路記述を
選択する回路記述選択手段と、前記ポート属性記憶手段
に記憶されているLSI回路を構成する全回路モデルの
入出力ポート属性の記述から、前記データ入力手段に入
力されなかったモデル名に対応する入出力ポート属性の
記述を選択するポート属性記述選択手段と、前記回路記
述選択手段に選択された回路記述及び前記ポート属性記
述選択手段に選択された入出力ポート属性の記述、並び
に、前記データ入力手段に入力されるテストベクトルを
用いて、LSI回路を構成する複数の回路モデルの中で
検証対象となる回路モデルを検証する検証手段と、前記
検証手段の検証結果を出力する出力手段とを備えること
を特徴とする。
【0011】データ入力手段には、論理設計したLSI
回路の回路記述の中で検証対象となる回路モデルのモデ
ル名と、このモデル名の回路モデルを検証するための入
力数値であるテストベクトルとが入力される。このデー
タ入力手段に入力されたモデル名は回路記述選択手段及
びポート属性記述選択手段に供給され、テストベクトル
は検証手段に供給される。回路記述記憶手段は、前記L
SI回路を構成する全回路モデルの回路記述である入出
力ポート属性と回路機能とが予め記憶されており、回路
記述選択手段により選択されたモデル名の回路記述を検
証手段に供給する。ポート属性記述記憶手段は、前記L
SI回路を構成する全回路モデルの回路記述の中の入出
力ポート属性の記述が予め記憶されており、ポート属性
記述選択手段により選択される検証対象として入力され
なかった回路モデルの、入出力ポート属性の記述を検証
手段に供給する。検証手段は、論理設計したLSI回路
の動作内容を確認する手段である。この検証手段は、回
路機能を含む検証対象となる回路モデルと、回路機能を
含まない入出力ポート属性の記述のみの検証対象でない
回路モデルとを検証用LSI回路として論理構成し、供
給されたテストベクトルをこの論理構成をした検証用L
SI回路に入力し、この検証用LSI回路の出力ポート
に出力される検証結果を出力手段を介して出力する。本
発明に係る回路検証装置は、検証の対象となる回路モデ
ルを細分化して、検証に最低限必要となるモデルだけを
選択して回路検証を行い、検証にかかる時間を必要最小
限にする。
【0012】また、本発明に係る回路検証装置は、LS
I回路を構成する全回路モデルの中で検証対象となる回
路モデルのモデル名、並びに、検証対象となる回路モデ
ルを検証するためのテストベクトルが入力されるデータ
入力手段と、前記LSI回路を構成する全回路モデル
の、入出力ポート属性と回路機能とを記述した回路記述
を記憶する回路記述記憶手段と、前記回路記述記憶手段
に記憶されているLSI回路を構成する全回路モデルの
回路記述から、前記データ入力手段に入力されるモデル
名に対応する回路記述を選択する回路記述選択手段と、
前記回路記述選択手段で選択された回路記述に基づき、
前記データ入力手段に入力されなかったモデル名に対応
する回路モデルの入出力ポート属性の記述を生成するポ
ート属性記述生成手段と、前記回路記述選択手段に選択
された回路記述及び前記ポート属性記述生成手段に生成
された入出力ポート属性の記述、並びに、前記データ入
力手段に入力されるテストベクトルを用いて、LSI回
路を構成する複数の回路モデルの中で検証対象となる回
路モデルを検証する検証手段と、前記検証手段の検証結
果を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
【0013】データ入力手段には、論理設計したLSI
回路の回路記述の中で検証対象となる回路モデルのモデ
ル名と、このモデル名の回路モデルを検証するための入
力数値であるテストベクトルとが入力される。このデー
タ入力手段に入力されたモデル名は回路記述選択手段に
供給され、テストベクトルは検証手段に供給される。回
路記述記憶手段は、前記LSI回路を構成する全回路モ
デルの回路記述である入出力ポート属性と回路機能とが
予め記憶されており、回路記述選択手段により選択され
たモデル名の回路記述を検証手段及びポート属性記述生
成手段に供給する。ポート属性記述生成手段は、上記選
択されたモデル名の回路記述のそれぞれの入出力ポート
の関係から、前記データ入力手段に入力されなかったモ
デル名に対応する回路モデルの入出力ポート属性の記述
を生成し、この入出力ポート属性の記述を検証手段に供
給する。検証手段は、論理設計したLSI回路の動作内
容を確認する手段である。この検証手段は、回路機能を
含む検証対象となる回路モデルと、回路機能を含まない
入出力ポート属性の記述のみの検証対象でない回路モデ
ルとを検証用LSI回路として論理構成し、供給された
テストベクトルをこの論理構成をした検証用LSI回路
に入力し、この検証用LSI回路の出力ポートに出力さ
れる検証結果を出力手段を介して出力する。本発明に係
る回路検証装置は、検証の対象となる回路モデルを細分
化して、検証に最低限必要となるモデルだけを選択して
回路検証を行い、検証にかかる時間を必要最小限にす
る。
【0014】本発明に係る回路検証方法は、LSI回路
を構成する全回路モデルの中で検証対象となる回路モデ
ルのモデル名、並びに、検証対象となる回路モデルを検
証するためのテストベクトルを入力し、前記LSI回路
を構成する全回路モデルの、入出力ポート属性と回路機
能とを記述した回路記述を記憶し、前記LSI回路を構
成する全回路モデルの入出力ポート属性の記述を記憶
し、前記記憶した回路記述から、入力されるモデル名に
対応する回路記述を選択し、前記記憶した入出力ポート
属性の記述から、入力されなかったモデル名に対応する
入出力ポート属性の記述を選択し、前記選択された回路
記述及び前記選択された入出力ポート属性の記述、並び
に、前記入力されたテストベクトルを用いて、LSI回
路を構成する複数の回路モデルの中で検証対象となる回
路モデルを検証し、検証結果を出力することを特徴とす
る。
【0015】また、本発明に係る回路検証方法は、LS
I回路を構成する全回路モデルの中で検証対象となる回
路モデルのモデル名、並びに、検証対象となる回路モデ
ルを検証するためのテストベクトルを入力し、前記LS
I回路を構成する全回路モデルの、入出力ポート属性と
回路機能とを記述した回路記述を記憶し、前記記憶した
回路記述から、入力されるモデル名に対応する回路記述
を選択し、前記選択された回路の記述に基づき、入力さ
れなかったモデル名に対応する入出力ポート属性記述を
生成し、前記選択された回路記述及び前記生成された入
出力ポート属性の記述、並びに、前記入力されたテスト
ベクトルを用いて、LSI回路を構成する複数の回路モ
デルの中で検証対象となる回路モデルを検証し、検証結
果を出力することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0017】本発明に係る回路検証装置は、図1に示す
機能ブロック構成図により実現される。本発明に係る回
路検証装置1は、いわゆる上流設計手法と呼ばれる設計
手法により論理設計したLSI回路の回路記述を検証す
るための装置である。回路検証装置1が検証するLSI
回路は、HDLと呼ばれるプログラミング言語を用いて
回路をおもに機能的な動作で表現する動作レベル、また
は、動作表現に時間的概念を取り入れて表現するRTL
で論理設計したものである。ただし、このLSI回路
は、ゲートレベルで設計されていても構わない。また、
このLSI回路は複数の回路モデルから構成されてお
り、これらの回路モデルもおもに上述したHDLによる
動作レベルまたはRTLで記述されている。ただし、こ
れらもゲートレベルで設計されていても構わない。本発
明に係る回路検証装置1が行う検証は、LSI回路を構
成する所定の回路モデルを特定して検証することができ
るものである。
【0018】本発明に係る回路検証装置1は、データ入
力部2と、モデル名記憶部3と、テストベクトル記憶部
4と、回路記述選択部5及びポート属性記述選択部6を
備えたモデル選択部7と、回路記述記憶部8と、ポート
属性記述記憶部9と、検証用回路記述記憶部10と、検
証部11と、出力部12とを備える。
【0019】データ入力部2は、LSI回路を構成する
回路モデルのうち検証の対象となる回路モデルのモデル
名、ならびに、この検証対象となる回路モデルを検証す
るためのテストベクトルが入力される。具体的には、デ
ータ入力部2は、モデル名並びにテストベクトルが格納
されたファイルから、ファイルデータを読み込んで入力
することから、ファイル読み込み装置を用いた手段とな
る。ここで、テストベクトルは、LSI回路を検証する
ための具体的な入力数値であり、このテストベクトルに
より、LSI回路に入力したときに出力値が予想される
値であるか否かを確認することにより検証を行う。な
お、データ入力部2は、キーボード等の文字入力手段か
らモデル名並びにテストベクトルを入力するようにして
もよく、この場合は、キーボード等の文字入力手段と入
力された回路モデル名、ならびに、テストベクトルを表
示するための表示装置とを備えた手段となる。
【0020】データ入力部2は、入力されたモデル名を
モデル名記憶部3へ供給する。また、データ入力部2
は、入力されたテストベクトルをテストベクトル記憶部
4へ供給する。
【0021】モデル名記憶部3は、データ入力部2から
供給されたモデル名を記憶するとともに、記憶したモデ
ル名をモデル選択部7の回路記述選択部5ならびにポー
ト属性記述選択部6へ供給する。
【0022】テストベクトル記憶部4は、データ入力部
2から供給されたテストベクトルを記憶するとともに、
記憶したテストベクトルを検証部11へ供給する。
【0023】回路記述記憶部8には、LSI回路の検証
に先立ち論理設計したLSI回路の回路記述を、予め記
憶させてある。各回路モデルの回路記述は、HDLによ
るおもに動作レベル、または、RTLで記述されたもの
である。ただし、このLSI回路は、ゲートレベルで設
計されていても構わない。例えば、LSI回路がAモデ
ルとBモデルとCモデルとDモデルの4つのモデルで構
成される場合、AモデルとBモデルとCモデルとDモデ
ルが全てHDLの動作レベルで記述されていてもよい
し、AモデルとBモデルとCモデルとDモデルが全てH
DLのRTLで記述されていても良い。さらに、Aモデ
ルとBモデルはHDLの動作レベルで記述されており、
CモデルとDモデルはHDLのRTLで記述されている
というようにモデルごとに記述レベルが異なっていても
かまわない。また、Aモデル,Bモデル,Cモデル,D
モデルのうちいくつががゲートレベルで記述されていて
も構わない。
【0024】回路モデルの回路記述の一例として、8ビ
ット幅の2入力乗算器というモデルをVerilog−
HDLの動作レベルで記述すると、図2(a)に示す記
述の内容となる。
【0025】この8ビット幅の2入力乗算器のモデル
(MPY)は、図2(b)に示すモデルの宣言を示す記
述部分と、図2(c)に示す入出力ポート属性を示す記
述部分と、図2(d)に示すモデルの回路機能を動作レ
ベルで記述した記述部分とからなる。図2(b)に示す
モデルの宣言は、“MPY”がモデル名を示し、“OU
T”,“A”,“B”がこのモデル(MPY)に信号が
入出力されるポートを示す。図2(c)に示す入出力ポ
ート属性は、ポート“OUT”から16ビット幅の信号
が出力され、ポート“A”及び“B”に8ビット幅の信
号が入力されることを示している。図2(d)に示すモ
デルの回路機能は、ポート“A”と“B”とに入力され
る信号を乗算した結果がポート“OUT”から出力され
ることを示している。
【0026】回路記述記憶部8は、上述した例に挙げる
ような回路記述であるLSI回路を構成する全回路モデ
ルの回路記述が記憶されている。
【0027】回路記述選択部5は、回路記述記憶部8に
記憶されている全回路モデルの回路記述の中から、モデ
ル名記憶部3に供給されるモデル名の回路記述を取り出
して、これら取り出した回路記述を検証用回路記述記憶
部10に記憶させる。
【0028】ポート属性記述記憶部9には、LSI回路
を構成する全回路モデルの回路記述のうち回路機能を示
す記述を除いた入出力ポート属性の記述のみが記憶され
ている。このポート属性記述記憶部9に記憶されている
回路記述も、上述した回路記述記憶部8に記憶されてい
る回路記述と同様に、HDLで記述された回路記述であ
る。例えば、上述した例の8ビット幅の2入力乗算器と
いうモデルであれば、図3に示すように動作レベルの記
述からモデルの回路機能である“OUT=A*B”を除
く記述の内容となる。
【0029】ポート属性記述選択部6は、ポート属性記
述記憶部9に記憶されている全回路モデルの入出力ポー
ト属性の記述の中から、モデル名記憶部3から供給され
るモデル名の回路モデルを除いたそれ以外の全てのモデ
ルの入出力ポート属性の記述を取り出して、この取り出
したモデルの記述を検証用回路記述記憶部10に記憶さ
せる。
【0030】これにより、検証用回路記述記憶部10に
は、モデル名記憶部3に記憶されたモデル名(検証対象
となる回路モデル名)のすべての回路記述、および、モ
デル名記憶部3に記憶されたモデル名を除いたそれ以外
の全てのモデルの入出力ポート属性の記述が、それぞれ
記憶されることになる。検証用回路記述記憶部10は、
記憶した各記述を検証部11へ供給する。
【0031】検証部11は、テストベクトル記憶部4か
ら供給されたテストベクトル、および、検証用回路記述
記憶部10から供給された各記述に基づいて回路の検証
を行なう。この検証部11による回路の検証には、例え
ば市販のロジックシミュレータなどを用いる。この検証
手段は、回路機能を含む検証対象となる回路モデルと、
回路機能を含まない入出力ポート属性の記述のみの検証
対象でない回路モデルとを検証用LSI回路として論理
構成し、供給されたテストベクトルである数値データを
この論理構成をした検証用LSI回路に入力する。そし
て、この入力されたテストベクトルがどのように演算さ
れるかを、シュミレートし、この検証用LSI回路の出
力ポートに出力されるシュミレートの結果を検証結果と
して出力する。従って、通常、この検証部11で用いら
れる例えば市販のロジックシミュレータなどは、検証す
るモデルの回路機能の記述量が多ければ多いほど、検証
に多くの時間を要することになる。本発明の検証部11
では、検証に必要なモデルの回路機能の記述が検証用回
路記述記憶部10から供給され、検証に必要でないモデ
ルの回路について入出力ポートの属性のみの記述が検証
用回路記述記憶部10から供給されるので、検証に要す
る時間を必要最小限にとどめることが可能になる。
【0032】検証部11で検証された検証結果は、出力
部12へ供給される。検証結果をファイルとして出力す
る場合は、出力部12はファイル出力装置を備える。ま
た、検証結果をCRT等の画像表示装置の画面上に表示
する場合は、出力部12はCRT等の画像表示装置と表
示制御装置とを備える。
【0033】ここで、回路検証装置1の検証対象として
具体的な回路を例にとって、実際のデータに基づいた検
証の流れを説明する。
【0034】検証の対象となる回路モデルLSIは、図
4に示すように、乗算器モデルMULと、除算器モデル
DIVと、加算器モデルADDと、減算器モデルSUB
との4つのモデルで構成されている。それぞれのモデル
は、図5に示すように、Verilog−HDLという
HDLの動作レベルで記述されている。
【0035】乗算器モデルMULは、図5(a)に示す
ように、モデルの宣言部分でモデル名が“MUL”であ
ることを示し、このモデルのポートが“OUT”,
“A”,“B”であることを示している。入出力ポート
属性でポート“OUT”は16ビット幅の信号が出力さ
れることを示しており、ポート“A”及び“B”は8ビ
ット幅の信号が入力されることを示している。また、モ
デルの回路機能でポート“A”とポート“B”とに入力
される信号を乗算した結果が、ポート“OUT”から出
力される信号であることを示している。
【0036】加算器モデルADDは、図5(b)に示す
ように、モデルの宣言部分でモデル名が“ADD”であ
ることを示し、このモデルのポートが“OUT”,
“A”,“B”であることを示している。入出力ポート
属性でポート“OUT”は16ビット幅の信号が出力さ
れることを示しており、ポート“A”及び“B”は16
ビット幅の信号が入力されることを示している。また、
モデルの回路機能でポート“A”とポート“B”とに入
力される信号を加算した結果が、ポート“OUT”から
出力される信号であることを示している。
【0037】除算器モデルDIVは、図5(c)に示す
ように、モデルの宣言部分でモデル名が“DIV”であ
ることを示し、このモデルのポートが“OUT”,
“A”,“B”であることを示している。入出力ポート
属性でポート“OUT”は16ビット幅の信号が出力さ
れることを示しており、ポート“A”及び“B”は8ビ
ット幅の信号が入力されることを示している。また、モ
デルの回路機能でポート“A”とポート“B”とに入力
される信号を除算した結果が、ポート“OUT”から出
力される信号であることを示している。
【0038】また、減算器モデルSUBは、図5(d)
に示すように、モデルの宣言部分でモデル名が“SU
B”であることを示し、このモデルのポートが“OU
T”,“A”,“B”であることを示している。入出力
ポート属性でポート“OUT”は16ビット幅の信号が
出力されることを示しており、ポート“A”及び“B”
は16ビット幅の信号が入力されることを示している。
また、モデルの回路機能でポート“A”とポート“B”
とに入力される信号を減算した結果が、ポート“OU
T”から出力される信号であることを示している。
【0039】回路検証装置1の検証対象となる回路モデ
ルLSIは、図5(e)に示すように、モデルの宣言部
分でモデル名が“LSI”であることを示し、このモデ
ルのポートが“OUT”,“A”,“B”,“C”,
“D”,“E”であることを示している。入出力ポート
属性でポート“OUT”が16ビット幅の出力信号であ
ることをしめしており、ポート“A”,“B”,
“C”,“D”及び“E”が8ビット幅の信号が入力さ
れることを示している。また、回路モデルLSIの回路
機能は、ポート“A”及び“B”に入力される信号が乗
算器モデルMULの“A”及び“B”にそれぞれ入力さ
れ、ポート“C”及び“D”に入力される信号が除算器
モデルDIVの“A”及び“B”にそれぞれ入力され
る。乗算器モデルMULと除算器モデルDIVの信号が
出力されるそれぞれのポート“OUT”は、接続ワイヤ
“mul_out”及び“div_out”を介して、加算器モデル
ADDの入力ポート“A”及び“B”に入力される。加
算器モデルADDの出力ポート“OUT”は、接続ワイ
ヤ“add_out”を介して、減算器モデルSUBの入力ポ
ート“A”に入力される。また、回路モデルLSIの入
力ポート“E”が減算器モデルSUBの“B”入力さ
る。減算器モデルSUBの出力ポート“OUT”が回路
モデルLSIの出力ポート“OUT”となる。
【0040】回路検証装置1のデータ入力部2は、図6
に示すように、“LSI”と、“MUL”と、“AD
D”とがモデル名として入力され、また、A=10;B=20;di
v_out=30;と、A=15;B=17;div_out=0;と、A=1;B=5;div
_out=30;というテストベクトルが入力される。従っ
て、この回路検証装置1により、回路モデルLSIの乗
算器モデルMULと加算器モデルADDの検証が行われ
る。
【0041】モデル名記憶部3は、データ入力部2から
供給された回路モデル名である“LSI”と“MUL”
と“ADD”とを記憶する。モデル名記憶部3に記憶さ
れた各モデル名はモデル選択部7の回路記述選択部5及
びポート属性記述選択部6へ供給される。
【0042】テストベクトル記憶部4は、データ入力部
2から供給されたテストベクトル、ここでは、図7に示
すような、LSIとMULとADDを検証するために充
分なテストベクトルであるA=10;B=20;div_out=30;と、
A=15;B=17;div_out=0;と、A=1;B=5;div_out=30;とを
記憶する。テストベクトル記憶部4に記憶されたこのテ
ストベクトルは検証部11へ供給される。
【0043】回路記述記憶部8には、上述した検証対象
である回路モデルLSIの回路記述と、乗算器モデルM
ULの回路記述と、除算器モデルDIVの回路記述と、
加算器モデルADDの回路記述と、減算器モデルSUB
の回路記述の5つの記述を予め記憶させておく。
【0044】ポート属性記述記憶部9には、図8に示す
ように、上述した検証対象となる回路モデルLSIの回
路記述のうち回路機能を示す記述を除いた入出力ポート
属性の記述のみが予め記憶されている。
【0045】回路記述選択部5は、モデル名記憶部3か
ら供給されたモデル名である“LSI”,“MUL”,
“ADD”を回路記述記憶部8へ供給して、図9に示す
ように、これらのモデル名の回路記述を回路記述記憶部
8から受け取る。
【0046】ポート属性記述選択部6は、モデル名記憶
部3から供給されたモデル名である“LSI”,“MU
L”,“ADD”以外のモデル名“DIV”,“SU
B”をポート属性記述記憶部9へ供給して、図10に示
すように、これらの入出力ポート属性の記述をポート属
性記述記憶部9から受け取る。
【0047】モデル選択部7の回路記述選択部5及びポ
ート属性記述選択部6は、回路記述記憶部8から受け取
った回路記述、および、ポート属性記述記憶部9から受
け取った入出力ポート属性の記述を検証用回路記述記憶
部10に記憶させる。
【0048】検証用回路記述記憶部10には、LSI回
路の全回路モデルのうちモデル名記憶部3に記憶された
モデル名である“LSI”,“MUL”,“ADD”の
すべての回路記述、および、LSI回路の全回路モデル
のうちモデル名記憶部3に記憶されたモデル名以外のモ
デル名である“DIV”,“SUB”の入出力ポート属
性の記述がそれぞれ記憶される。すなわち、ここでは図
11に示す記述がモデル選択部21の回路記述選択部5
及びポート属性記述選択部6から供給されて、検証用回
路生成記憶部22に記憶されることになる。
【0049】検証用回路記述記憶部10に記憶された各
回路記述は検証部11へ供給される。検証部11は、テ
ストベクトル記憶部4から供給されたテストベクトル、
ならびに、検証用回路記述記憶部10から供給された各
回路記述に基づいて回路の検証を行なう。回路の検証に
は、市販のロジックシミュレータなどを用いることがで
きる。検証した結果は、例えば図12に示す、add_out
=230,add_out=255,add_out=35といったような内容に
なる。
【0050】検証部11で検証された検証結果は、出力
部12へ供給される。出力部12は、検証部11から供
給された検証結果を受け取り、検証結果をファイルまた
はCRTなどに出力する。ここでは、図12に示した検
証結果が、ファイルまたはCRTなどに出力される。
【0051】したがって、本発明に係る回路検証装置1
は、検証に必要最小限となるモデルの機能モデルのみを
検証モデルとして取り込んで検証を行なう構成としたの
で、検証に要する時間が検証対象となる回路の規模に比
例する検証部の負担を軽減することができ、そのため回
路設計に伴う検証に要する時間を必要最小限にとどめる
ことができる。よって、より高性能な回路の設計に要す
る期間を短縮することができる。
【0052】つぎに、上述した回路検証装置1の構成を
変形した第2の実施の形態である回路検証装置について
添付図面に基づいて説明する。なお、上述した回路検証
装置1と同一の構成については、詳細な説明を省略し図
面中に同一符号を付ける。
【0053】本発明に係る第2の実施の形態である回路
検証装置20は、図13に示すようにデータ入力部2
と、モデル名記憶部3と、テストベクトル記憶部4と、
回路記述選択部5及びポート属性記述生成部22を備え
たモデル選択部21と、回路記述記憶部8と、検証用回
路記述記憶部10と、検証部11と、出力部12とを備
える。この第2の実施の形態である回路検証装置20
は、ポート属性記述生成部22を備えたことにより、回
路検証装置1において備えていたポート属性記述記憶部
9を備えずに構成することができ、構成が少なくて済む
ものである。
【0054】回路記述記憶部8には、論理設計したLS
I回路を構成する全回路モデルの回路記述が予め記憶さ
れている。
【0055】回路記述選択部5は、回路記述記憶部8に
記憶されている全回路モデルの回路記述の中から、モデ
ル名記憶部3に供給されるモデル名の回路記述を取り出
して、これら取り出した回路記述を検証用回路記述記憶
部10へ記憶させ、また、ポート属性記述生成部22に
供給する。
【0056】ポート属性記述生成部22は、回路記述選
択部5から供給された回路記述に基づきこれら回路モデ
ルの各ポートの接続状態を調べることにより、回路選択
部5により選択されなかった回路モデル、つまり、検証
対象でない回路モデルの入出力ポート属性を生成する。
【0057】ここで、例えばLSI回路が、図14に示
すような“MODEL−A”,“MODEL−B”,
“MODEL−C”,“MODEL−D”の4つの回路
モデルからなる場合において、“MODEL−B”の入
出力ポート属性について調べる。
【0058】このLSI回路のモデル名は、“LSI”
であり、ポート“IN”に入力信号が入力され、ポート
“OUT”から出力信号が出力される。また、“out
1”,“out2”,“out3”は、それぞれ各回路
モデルを接続するための接続ワイヤの名称である。本例
のLSI回路を、入力信号ポート“IN”から出力信号
ポート“OUT”に辿り“MODEL−B”の入出力ポ
ート属性を調べる。
【0059】まず、LSI回路の入力信号ポート“I
N”は、“MODEL−A”のポート“A”に接続され
ている。この回路モデル“MODEL−A”のポート
“B”は、接続ワイヤ“out1”に接続されている。
接続ワイヤ“out1”は、回路モデル“MODEL−
B”のポート“A”に接続されている。この回路モデル
“MODEL−B”のポート“B”が接続ワイヤ“ou
t2”に接続されている。接続ワイヤ“out2”は、
回路モデル“MODEL−C”のポート“A”に接続さ
れている。この回路モデル“MODEL−C”のポート
“B”が接続ワイヤ“out3”に接続されている。こ
の接続ワイヤ“out3”は、回路モデル“MODEL
−D”のポート“A”に接続されている。最後に、この
回路モデル“MODEL−D”のポート“B”がこのL
SI回路の出力信号ポート“OUT”に接続されてい
る。
【0060】このことから、各モデルのポート“A”が
すべて入力属性をもったものであり、“各モデルのポー
ト“B”が出力属性をもったものであることが分かる。
従って、ポート属性記述生成部22は、回路モデル“M
ODEL−B”の入出力ポート属性として、図15に示
すような、ポート“B”から信号が出力され、ポート
“A”に信号が入力されるという記述を生成することと
なる。
【0061】ポート属性記述生成部22は、この入出力
ポート属性を検証用回路記述記憶部10へ記憶させる。
これにより、検証用回路記述記憶部10には、モデル名
記憶部3に記憶されたモデル名(検証対象となる回路モ
デル名)のすべての回路記述、および、モデル名記憶部
3に記憶されたモデル名を除いたそれ以外の全てのモデ
ルの入出力ポート属性の記述が、それぞれ記憶されるこ
とになる。検証用回路記述記憶部10は、記憶した各記
述を検証部11へ供給する。
【0062】そして、検証部11で、LSI回路の検証
が行われ、この検証結果が出力部12から出力される。
【0063】ここで、回路検証装置20の検証対象とし
て具体的な回路を例にとって、実際のデータに基づいた
検証の流れを説明する。検証の対象となる回路モデル
は、図4に示す回路モデルであり、上述した回路検証装
置1の検証対象として示した例と同一の回路モデルであ
る。従って、これまでに説明した部分と重複する部分に
付いては詳細な説明を省略する。
【0064】回路検証装置20の検証対象となる回路モ
デルLSIは、乗算器モデルMULと、除算器モデルD
IVと、加算器モデルADDと、減算器モデルSUBと
の4つのモデルで構成されている。それぞれのモデル
は、図5に示すように、Verilog−HDLという
HDLの動作レベルで記述されている。
【0065】回路検証装置20のデータ入力部2は、図
6に示すように、“LSI”と、“MUL”と、“AD
D”とがモデル名として入力され、また、A=10;B=20;di
v_out=30;と、A=15;B=17;div_out=0;と、A=1;B=5;div
_out=30;というテストベクトルが入力される。従っ
て、この回路検証装置20により、回路モデルLSIの
乗算器モデルMULと加算器モデルADDの検証が行わ
れる。
【0066】回路記述記憶部8には、上述した検証対象
である回路モデルLSIの回路記述と、乗算器モデルM
ULの回路記述と、除算器モデルDIVの回路記述と、
加算器モデルADDの回路記述と、減算器モデルSUB
との回路記述の5つの記述が予め記憶されてる。
【0067】回路記述選択部5は、モデル名記憶部3か
ら供給されたモデル名である“LSI”,“MUL”,
“ADD”を回路記述記憶部8へ供給して、図9に示す
ように、これらのモデル名の回路記述を回路記述記憶部
8から受け取る。回路記述選択部5は、この回路記述を
ポート属性記述生成部22と、検証用回路記述記憶部1
0とに供給する。
【0068】ポート属性記述生成部22は、回路記述選
択部5から供給された回路記述の各ポートの接続状態を
調べて、除算器モデルDIVと減算器モデルSUBの入
出力ポート属性の記述を以下のように生成する。
【0069】まず除算器モデルDIVのポート接続状態
は、回路モデルLSIの記述より、ポート“A”には回
路モデルLSIの入力ポート“C”が接続されており、
ポート“B”には回路モデルLSIの入力ポート“D”
が接続されていることがわかる。また、除算器モデルD
IVのポート“OUT”には、加算器モデルADDの入
力ポート“B”が接続ワイヤ“div_out”を介して接続
していることがわかる。従って、これら信号の流れか
ら、除算器モデルDIVのポート“A”とポート“B”
には回路モデルLSIの入力ポート“C”,“D”から
の信号が入力され、ポート“OUT”から加算器モデル
ADDに信号が出力されることがわかる。また、減算器
モデルSUBのポート接続状態は、回路モデルLSIの
記述より、ポート“A”には、加算器モデルADDの出
力ポート“OUT”が接続ワイヤ“add_out”を介して
接続されており、ポート“B”には回路モデルLSIの
入力ポート“E”が接続されていることがわかる。ま
た、減算器モデルSUBのポート“OUT”には回路L
SIモデルの出力ポート“OUT”が接続していること
がわかる。従って、これら信号の流れから、減算器モデ
ルSUBのポート“A”とポート“B”には、回路モデ
ルLSIの入力ポート“E”及び加算器モデルADDか
らの出力信号が入力され、“OUT”から回路モデルL
SIの出力ポートに信号が出力されることがわかる。
【0070】ポート属性記述生成部22は、上述した入
出力ポート属性の記述を検証用回路記述記憶部10へ供
給する。
【0071】検証用回路記述記憶部10には、図11に
示す記述がモデル選択部7の回路記述選択部5及びポー
ト属性記述選択部6から供給されて、検証用回路記述記
憶部10に記憶されることになる。
【0072】検証用回路記述記憶部10に記憶された各
回路記述は検証部11へ供給される。検証部11は、テ
ストベクトル記憶部4から供給されたテストベクトル、
ならびに、検証用回路記述記憶部10から供給された各
回路記述に基づいて回路の検証を行なう。検証した結果
は、例えば図12に示す、add_out=230,add_out=255,
add_out=35といったような内容になる。
【0073】検証部11で検証された検証結果は、出力
部12へ供給される。出力部12は、検証部11から供
給された検証結果を受け取り、検証結果をファイルまた
はCRTなどに出力する。ここでは、図12に示した検
証結果が、ファイルまたはCRTなどに出力される。
【0074】したがって、本発明に係る回路検証装置1
は、検証に必要最小限となるモデルの機能モデルのみを
検証モデルとして取り込んで検証を行なう構成としたの
で、検証に要する時間が検証対象となる回路の規模に比
例する検証部の負担を軽減することができ、そのため回
路設計に伴う検証に要する時間を必要最小限にとどめる
ことができる。よって、より高性能な回路の設計に要す
る期間を短縮することができる。また、入出力ポート属
性を生成するポート属性記述生成部22を設けたことに
より、装置の構成を少なくすることができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る回路検
証装置は、検証に必要最小限となる回路モデルの機能の
みを検証モデルとして取り込んで検証を行なう構成とし
たことにより、検証に要する時間を必要最小限にとどめ
ることが可能になる。よって、より高性能な回路の設計
に要する期間を短縮することが可能になる。
【0076】ロジックシミュレータを検証に使用する場
合、検証するモデルの回路機能の記述量と検証に要する
時間が比例する。本発明に係る回路検証装置は、検証に
必要なモデルの回路機能の記述を検証部へ供給し、検証
に必要でないモデルの回路については入出力ポートの属
性のみの記述を検証部へ供給するようにしたので、検証
に要する記述量が低減され、検証に要する時間を必要最
小限にすることができる。
【0077】また、本発明に係る回路検証方法は、検証
に必要最小限となる回路モデルの機能のみを検証モデル
として取り込んで検証を行なうことにより、検証に要す
る時間を必要最小限にとどめることが可能になる。よっ
て、より高性能な回路の設計に要する期間を短縮するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回路検証装置の機能ブロック構成
図である。
【図2】HDLの動作レベルで記述された乗算器モデル
の記述例を示す説明図である。
【図3】HDLの動作レベルで記述された入出力ポート
属性の記述例を示す説明図である。
【図4】検証対象となるLSI回路の一例を示す回路図
である。
【図5】検証対象となるLSI回路の回路記述例を示す
説明図である。
【図6】回路モデル名およびテストベクトルの記述例を
示す説明図である。
【図7】テストベクトル記憶部に記憶されるテストベク
トルの記述例を示す説明図である。
【図8】ポート属性記述記憶部に記憶されているポート
属性の記述例を示す説明図である。
【図9】回路記述記憶部から取り出され検証用回路記述
記憶部へ供給される回路モデルの回路記述例を示す説明
図である。
【図10】ポート属性記述記憶部から取り出され検証用
回路記述記憶部へ供給される入出力ポート属性の記述例
を示す説明図である。
【図11】検証用回路記述記憶部に格納される回路モデ
ルの回路記述例ならびに入出力ポート属性の記述例を示
す説明図である。
【図12】検証結果の一例を示す説明図である。
【図13】本発明に係る回路検証装置の機能ブロック構
成図である。
【図14】ポート属性記述生成部により入出力ポート属
性を生成する記述例を示す説明図である。
【図15】入出力ポート属性の記述の生成結果の一例を
示す説明図である。
【図16】従来の回路検証装置の機能ブロック構成図で
ある。
【符号の説明】 1 回路検証装置、2 データ入力部、3 モデル名記
憶部、4 テストベクトル記憶部、5 回路記述選択
部、6 ポート属性記述選択部、7,21 モデル選択
部、8 回路記述記憶部、9 ポート属性記述記憶部、
10 検証用回路記述記憶部、11 検証部、12 出
力部、22 ポート属性記述生成部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LSI回路を構成する全回路モデルの中
    で検証対象となる回路モデルのモデル名、並びに、検証
    対象となる回路モデルを検証するためのテストベクトル
    が入力されるデータ入力手段と、 前記LSI回路を構成する全回路モデルの、入出力ポー
    ト属性と回路機能とを記述した回路記述を記憶する回路
    記述記憶手段と、 前記LSI回路を構成する全回路モデルの入出力ポート
    属性の記述を記憶するポート属性記述記憶手段と、 前記回路記述記憶手段に記憶されているLSI回路を構
    成する全回路モデルの回路記述から、前記データ入力手
    段に入力されるモデル名に対応する回路記述を選択する
    回路記述選択手段と、 前記ポート属性記憶手段に記憶されているLSI回路を
    構成する全回路モデルの入出力ポート属性の記述から、
    前記データ入力手段に入力されなかったモデル名に対応
    する入出力ポート属性の記述を選択するポート属性記述
    選択手段と、 前記回路記述選択手段に選択された回路記述及び前記ポ
    ート属性記述選択手段に選択された入出力ポート属性の
    記述、並びに、前記データ入力手段に入力されるテスト
    ベクトルを用いて、LSI回路を構成する複数の回路モ
    デルの中で検証対象となる回路モデルを検証する検証手
    段と、 前記検証手段の検証結果を出力する出力手段とを備える
    回路検証装置。
  2. 【請求項2】 LSI回路を構成する全回路モデルの中
    で検証対象となる回路モデルのモデル名、並びに、検証
    対象となる回路モデルを検証するためのテストベクトル
    が入力されるデータ入力手段と、 前記LSI回路を構成する全回路モデルの、入出力ポー
    ト属性と回路機能とを記述した回路記述を記憶する回路
    記述記憶手段と、 前記回路記述記憶手段に記憶されているLSI回路を構
    成する全回路モデルの回路記述から、前記データ入力手
    段に入力されるモデル名に対応する回路記述を選択する
    回路記述選択手段と、 前記回路記述選択手段で選択された回路記述に基づき、
    前記データ入力手段に入力されなかったモデル名に対応
    する回路モデルの入出力ポート属性の記述を生成するポ
    ート属性記述生成手段と、 前記回路記述選択手段に選択された回路記述及び前記ポ
    ート属性記述生成手段に生成された入出力ポート属性の
    記述、並びに、前記データ入力手段に入力されるテスト
    ベクトルを用いて、LSI回路を構成する複数の回路モ
    デルの中で検証対象となる回路モデルを検証する検証手
    段と、 前記検証手段の検証結果を出力する出力手段とを備える
    回路検証装置。
  3. 【請求項3】 LSI回路を構成する全回路モデルの中
    で検証対象となる回路モデルのモデル名、並びに、検証
    対象となる回路モデルを検証するためのテストベクトル
    を入力し、 前記LSI回路を構成する全回路モデルの、入出力ポー
    ト属性と回路機能とを記述した回路記述を記憶し、 前記LSI回路を構成する全回路モデルの入出力ポート
    属性の記述を記憶し、 前記記憶した回路記述から、入力されるモデル名に対応
    する回路記述を選択し、 前記記憶した入出力ポート属性の記述から、入力されな
    かったモデル名に対応する入出力ポート属性の記述を選
    択し、 前記選択された回路記述及び前記選択された入出力ポー
    ト属性の記述、並びに、前記入力されたテストベクトル
    を用いて、LSI回路を構成する複数の回路モデルの中
    で検証対象となる回路モデルを検証し、 検証結果を出力することを特徴とする回路検証方法。
  4. 【請求項4】 LSI回路を構成する全回路モデルの中
    で検証対象となる回路モデルのモデル名、並びに、検証
    対象となる回路モデルを検証するためのテストベクトル
    を入力し、 前記LSI回路を構成する全回路モデルの、入出力ポー
    ト属性と回路機能とを記述した回路記述を記憶し、 前記記憶した回路記述から、入力されるモデル名に対応
    する回路記述を選択し、 前記選択された回路の記述に基づき、入力されなかった
    モデル名に対応する入出力ポート属性記述を生成し、 前記選択された回路記述及び前記生成された入出力ポー
    ト属性の記述、並びに、前記入力されたテストベクトル
    を用いて、LSI回路を構成する複数の回路モデルの中
    で検証対象となる回路モデルを検証し、 検証結果を出力することを特徴とする回路検証方法。
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US12039298B2 (en) * 2022-12-05 2024-07-16 Dspace Gmbh Method for configuring model components of a system model

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