JPH10133102A - 色補正と温度補償のなされたレンズ - Google Patents

色補正と温度補償のなされたレンズ

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JPH10133102A
JPH10133102A JP8306008A JP30600896A JPH10133102A JP H10133102 A JPH10133102 A JP H10133102A JP 8306008 A JP8306008 A JP 8306008A JP 30600896 A JP30600896 A JP 30600896A JP H10133102 A JPH10133102 A JP H10133102A
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JP
Japan
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lens
temperature
color
dispersion glass
plastic
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JP8306008A
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English (en)
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Masao Mori
将生 森
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Fujinon Corp
Original Assignee
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/0025Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for optical correction, e.g. distorsion, aberration

Abstract

(57)【要約】 【目的】軸上色収差の2次スペクトルを補正する異常分
散ガラスよりなる接合レンズと、このレンズ系の温度変
化によるピントずれを補償し得る温度補償特性を有する
プラスチックレンズとをレンズ構成要素とすることによ
り、簡易な構成で色補正と温度補償を同時に満足させ
る。 【構成】この画像読取用の結像レンズは8枚のレンズL
1 〜L8により構成され、第4レンズL4と第5レンズL
5は異常分散ガラスよりなる接合レンズであり、第1レ
ンズL1 はこのレンズ系の温度変化によるピントずれを
補償し得る温度補償特性を有する、ほとんどパワーを持
たないプラスチックレンズである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は色収差補正と温度に
よるピントずれの補償を同時に行い得る色補正と温度補
償のなされたレンズに関し、特に、カラー画像原稿等の
読み取りに用いられる画像読取用レンズに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
に、異常分散性を有する材料によって形成されたレンズ
を用いることにより、色収差の2次スペクトルを有効に
補正できることが広く知られている。例えば図28に示
すように、物体側から3枚目の凹レンズL3と物体側か
ら4枚目の凸レンズL4を接合して色消しレンズとし
た、7枚レンズ構成の読取りレンズでは、RGB3色光
に対する共通深度を例えば0.37mmと比較的大きく
することができ、色収差の2次スペクトルを有効に補正
可能である。
【0003】しかし、その一方で異常分散性を有する材
料は一般に線膨張係数αが大きく、温度変化に対する屈
折率変化dn/dtも大きい負の値である。したがって、下
式で表されるガラス固有の温度に関する係数χは大きな
値となる。 χ=α−dn/dt・(1/(n−1))
【0004】そして、温度変化に対するピント移動量は
異常分散ガラスの屈折力φと上記温度係数χに依存する
ため、この温度係数χが大きくなるにしたがって温度変
化に対するピント移動量も大きくなる。このような、温
度変化に対するピント移動の補正を行う従来技術として
は、特開平4−298709号公報に記載されているよ
うに、所定の条件の下にレンズ形成材料を組み合わせ
て、ピント移動量をある程度小さく押さえるようにした
ものが知られている。
【0005】しかしながらこの従来技術によれば、色収
差の補正については余り考慮されておらず、特に色収差
の2次スペクトル補正に関しては全く考慮されていな
い。本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、簡
易な構成で色補正と温度補償を同時に満足しうる、色補
正と温度補償のなされたレンズを提供することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の色補正と温度補
償のなされたレンズは、複数枚のレンズを組み合わせて
なるレンズ系において、軸上色収差の2次スペクトルを
補正する異常分散ガラスよりなるレンズと、このレンズ
系の温度変化によるピントずれを補償し得る温度補償特
性を有するプラスチックレンズを備えてなることを特徴
とするものである。
【0007】また、上述したレンズにおいて、下記条件
式(1)〜(3)を満足するのが好ましい。 −1.2<ΣiΦiiχi<3.0 ……(1) |(ΣiΦiiχi)g/(ΣjΦjjχj)p|<1.3 ……(2) −1.5<(ΣiΦiiχi)ed/(ΣjΦjjχj)p<−0.7……(3) ただし、 Φi:レンズの屈折力 hi:各レンズを薄肉レンズに置き換え中心光束につい
て光線追跡をしたときに各々のレンズを通過する光線の
高さ χi:材料の線膨張係数をα、屈折率をN、温度変化に
対する屈折率変化をdn/dtとするとき、χ=α−d
n/dt・(1/(n−1))により決まる係数 また、添え字gはガラスレンズを、添え字pはプラスチ
ックレンズを、添え字edは分散値ν=60以上、温度
係数χ=9.0以上の異常分散ガラスを示す。
【0008】さらに、上記レンズにおいて、下記条件式
(4)を満足することが好ましい。 |(ΣiΦii)p|<0.11 ……(4) ただし、 yi:レンズ系を通過する全光線がプラスチックレンズ
を通過する高さの中の最大値
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を用いて説明する。
【0010】<実施例1>図1は実施例1のレンズ基本
構成を示すものである。図1に示すように、実施例1に
係る色補正機能および温度補償機能を有する画像読取用
の結像レンズ(以下結像レンズと称する)は、8枚のレ
ンズL1 〜L8により構成され、第4レンズL4と第5レ
ンズL5、および第7レンズL7と第8レンズL8が互い
に接合された、6群8枚構成のレンズ系であって、物体
側から光軸Xに沿って入射した光束は結像面1上の結像
位置Pに結像する。
【0011】ここで第1レンズL1 はほとんどパワーを
持たないプラスチックレンズ、第2レンズL2 は物体側
に凸面を向けた負のメニスカスレンズ、第3レンズL3
は物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズ、第4レ
ンズL4 は物体側に凸面を向けた負のメニスカスレン
ズ、第5レンズL5 は等しい曲率の2面を有する両凸レ
ンズ、第6レンズL6 は物体側に凸面を向けた負のメニ
スカスレンズ、第7レンズL7は物体側に強い曲率の面
を向けた両凹レンズ、第8レンズL8は結像側に強い強
率の面を向けた両凸レンズである。
【0012】ところで、上述した実施例1の結像レンズ
では異常分散ガラスよりなる、凹の第4レンズL4と凸
の第5レンズL5を接合レンズとして色消し機能を持た
せている。このような異常分散ガラスを用い色収差の2
次スペクトルを十分補正したとき、その屈折力φ、およ
び材質の線膨張係数や対温度屈折率変化などから決まる
温度係数χの積φχが大きくなると温度変化によるピン
ト移動が生じる。2次スペクトルを十分に補正したレン
ズでは、この移動量が大きく、誤差による性能劣化の許
容範囲に対し無視できない量となる。これが必要とする
性能を著しく劣化させる場合には、温度センサーを設置
し、その観測値に基づき基準からのずれ量を補正した
り、レンズの移動によってフォーカス調整をしたりする
機構が必要となり温度補償操作が複雑化する。
【0013】また、従来のプラスチックレンズ等の組合
せに条件を与えて温度変化によるピント移動を防ぐ方法
は、いずれも設計上制約を受けこれが設計の自由度を減
らしている。そこで、実施例1では第1レンズL1とし
てパワーの小さいプラスチックレンズを用い、上記異常
分散ガラス等により生じる温度変化に伴うピント移動を
補償するようにしている。
【0014】すなわち、本実施例では、異常分散ガラス
とプラスチックレンズの組合せによって色収差の2次ス
ペクトルの補正と温度変化によるピントずれの補償を同
時に行うことも可能とするもので、プラスチックの対温
度屈折率変化や線膨張係数等の温度係数の絶対値が大き
いことを利用し、異常分散ガラスによる温度変化に対す
るピント移動量を相殺できる屈折力を与えたプラスチッ
クレンズをその系に導入することにより系全体のピント
ずれをなくすものである。これにより設計上の自由度を
束縛することなく十分な色補正と温度補償のなされたレ
ンズを容易に得ることができる。
【0015】また、本実施例では下記4つの条件式を満
足するように構成されている。 −1.2<ΣiΦiiχi<3.0 ……(1) |(ΣiΦiiχi)g/(ΣjΦjjχj)p|<1.3 ……(2) −1.5<(ΣiΦiiχi)ed/(ΣjΦjjχj)p<−0.7……(3) |(ΣiΦii)p|<0.11 ……(4) ただし、 Φi:レンズの屈折力 hi:各レンズを薄肉レンズに置き換え中心光束につい
て光線追跡をしたときに各々のレンズを通過する光線の
高さ χi:材料の線膨張係数をα、屈折率をN、温度変化に
対する屈折率変化をdn/dtとするとき、χ=α−d
n/dt・(1/(n−1))により決まる係数 yi:レンズ系を通過する全光線がプラスチックレンズ
を通過する高さの中の最大値 また、添え字gはガラスレンズを、添え字pはプラスチ
ックレンズを、添え字edは分散値ν=60以上、温度
係数χ=9.0以上の異常分散ガラスを示す。
【0016】次に、下記4つの条件式について説明す
る。上記(1)式は、色補正と、温度変化によるピント
移動補正とのバランスを与える式で、下限を下回ると補
正レンズの屈折力が強くなり軸上および倍率色収差の十
分な補正が困難となる。特に最外光束ではコマ収差の色
ずれが大きくなり性能劣化を招く。一方、上限を上回る
場合は2次の色補正が過剰となり、温度変化によりピン
ト移動が大きくなる。すなわち、補正レンズの屈折力が
強くなり前述と同様の問題が生じ、色収差の補正とピン
ト移動の補償とのバランスが悪化する。
【0017】上記(2)式はピント移動の補正に関する
式で、この上限を上回るとピント移動量が大きくなり、
温度変化に対し十分な性能が維持できなくなる。上記
(3)式は異常分散ガラスレンズとプラスチックレンズ
の特性バランスに関する式で、下限を下回ると2次の色
補正のバランスが悪化したり、ピント移動の補正量が不
足したりして、十分な性能が維持できなくなる。一方、
上限を上回るとピント補正量が過剰となり十分な性能が
維持できなくなる。
【0018】上記(4)式はプラスチックレンズの屈折
力に関する式で、式の上限を上回るとレンズの屈折力が
大きくなり過ぎるか有効径が過大となる。これにより色
収差やコマ等の他の収差の補正が困難となり、性能劣化
を招く。
【0019】次に、この実施例1における各レンズ面の
曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ
間の空気間隔D(mm)、各レンズのd線における屈折
率N、各レンズのアッベ数νおよび各レンズの温度係数
χを下記表1に示す。ただし、この表1および後述する
表3、5、7、9、11、13、15、18において、
各記号R,D,N ,ν に対応させた数字は物体側から
順次増加するようになっている。
【0020】また、表2の上段に、この実施例1の結像
レンズにおける、レンズ系全体の焦点距離f、有効F
値、半画角ωおよび横倍率mの値を示す。さらに、表2
の下段に、この実施例1の各式(1)〜(4)に応じた
各数値を示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】上記表2に示すように本実施例において
は、各条件式(1)〜(4)が全て満足されている。
【0024】<実施例2>図2は実施例2のレンズ基本
構成を示すものである。本実施例のレンズ構成は上記実
施例1のレンズ構成と略同様とされているが、上記実施
例1のものでは物体側から1枚目のレンズL1がパワー
の小さいプラスチックレンズとされているのに対し、本
実施例のものでは物体側から3枚目のレンズL3がパワ
ーの小さいプラスチックレンズとされている点で相違し
ている。
【0025】次に、この実施例2における各レンズ面の
曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ
間の空気間隔D(mm)、各レンズのd線における屈折
率N、各レンズのアッベ数νおよび各レンズの温度係数
χを下記表3に示す。また、表4の上段に、この実施例
2の結像レンズにおける、レンズ系全体の焦点距離f、
有効F値、半画角ωおよび横倍率mの値を示す。さら
に、表4の下段に、この実施例2の各式(1)〜(4)
に応じた各数値を示す。
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】上記表4に示すように本実施例において
は、各条件式(1)〜(4)が全て満足されている。
【0029】<実施例3>図3は実施例3のレンズ基本
構成を示すものである。本実施例のレンズ構成は上記実
施例1のレンズ構成と略同様とされているが、上記実施
例1のものでは物体側から1枚目のレンズL1がパワー
の小さいプラスチックレンズとされているのに対し、本
実施例のものでは物体側から5枚目のレンズL5がパワ
ーの小さいプラスチックレンズとされている点で相違し
ている。
【0030】次に、この実施例3における各レンズ面の
曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ
間の空気間隔D(mm)、各レンズのd線における屈折
率N、各レンズのアッベ数νおよび各レンズの温度係数
χを下記表5に示す。また、表6の上段に、この実施例
3の結像レンズにおける、レンズ系全体の焦点距離f、
有効F値、半画角ωおよび横倍率mの値を示す。さら
に、表6の下段に、この実施例3の各式(1)〜(4)
に応じた各数値を示す。
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】上記表6に示すように本実施例において
は、各条件式(1)〜(4)が全て満足されている。
【0034】<実施例4>図4は実施例4のレンズ基本
構成を示すものである。本実施例のレンズ構成は上記実
施例1のレンズ構成と略同様とされているが、上記実施
例1のものでは物体側から1枚目のレンズL1がパワー
の小さいプラスチックレンズとされているのに対し、本
実施例のものでは物体側から8枚目のレンズL8がパワ
ーの小さいプラスチックレンズとされている点で相違し
ている。
【0035】次に、この実施例4における各レンズ面の
曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ
間の空気間隔D(mm)、各レンズのd線における屈折
率N、各レンズのアッベ数νおよび各レンズの温度係数
χを下記表7に示す。また、表8の上段に、この実施例
4の結像レンズにおける、レンズ系全体の焦点距離f、
有効F値、半画角ωおよび横倍率mの値を示す。さら
に、表8の下段に、この実施例4の各式(1)〜(4)
に応じた各数値を示す。
【0036】
【表7】
【0037】
【表8】
【0038】上記表8に示すように本実施例において
は、各条件式(1)〜(4)が全て満足されている。
【0039】<実施例5>図5は実施例5のレンズ基本
構成を示すものである。本実施例のレンズ構成は上記実
施例1のレンズ構成と略同様とされているが、上記実施
例1のものでは物体側から1枚目のレンズL1がパワー
の小さいプラスチックレンズとされているのに対し、本
実施例のものでは物体側から8枚目のレンズL8が若干
負のパワーを有するプラスチックレンズとされている点
で相違している。
【0040】次に、この実施例5における各レンズ面の
曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ
間の空気間隔D(mm)、各レンズのd線における屈折
率N、各レンズのアッベ数νおよび各レンズの温度係数
χを下記表9に示す。また、表10の上段に、この実施
例5の結像レンズにおける、レンズ系全体の焦点距離
f、有効F値、半画角ωおよび横倍率mの値を示す。さ
らに、表10の下段に、この実施例5の各式(1)〜
(4)に応じた各数値を示す。
【0041】
【表9】
【0042】
【表10】
【0043】上記表10に示すように本実施例において
は、各条件式(1)〜(4)が全て満足されている。
【0044】<実施例6>図6は実施例6のレンズ基本
構成を示すものである。本実施例のレンズ構成は上記実
施例1のレンズ構成と略同様とされているが、上記実施
例1のものでは物体側から1枚目のレンズL1がパワー
の小さいプラスチックレンズとされているのに対し、本
実施例のものでは物体側から1枚目のレンズL1が若干
負のパワーを有するプラスチックレンズとされている点
で相違している。
【0045】次に、この実施例6における各レンズ面の
曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ
間の空気間隔D(mm)、各レンズのd線における屈折
率N、各レンズのアッベ数νおよび各レンズの温度係数
χを下記表11に示す。また、表12の上段に、この実
施例6の結像レンズにおける、レンズ系全体の焦点距離
f、有効F値、半画角ωおよび横倍率mの値を示す。さ
らに、表12の下段に、この実施例6の各式(1)〜
(4)に応じた各数値を示す。
【0046】
【表11】
【0047】
【表12】
【0048】上記表12に示すように本実施例において
は、各条件式(1)〜(4)が全て満足されている。
【0049】<実施例7>図7は実施例7のレンズ基本
構成を示すものである。本実施例のレンズ構成は上記実
施例2のレンズ構成と略同様とされているが、上記実施
例2のものでは物体側から3枚目のレンズL3がパワー
の小さいプラスチックレンズとされているのに対し、本
実施例のものでは物体側から3枚目のレンズL3が若干
負のパワーを有するプラスチックレンズとされている点
で相違している。
【0050】次に、この実施例7における各レンズ面の
曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ
間の空気間隔D(mm)、各レンズのd線における屈折
率N、各レンズのアッベ数νおよび各レンズの温度係数
χを下記表13に示す。また、表14の上段に、この実
施例7の結像レンズにおける、レンズ系全体の焦点距離
f、有効F値、半画角ωおよび横倍率mの値を示す。さ
らに、表14の下段に、この実施例7の各式(1)〜
(4)に応じた各数値を示す。
【0051】
【表13】
【0052】
【表14】
【0053】上記表14に示すように本実施例において
は、各条件式(1)〜(4)が全て満足されている。
【0054】<実施例8>図8は実施例8のレンズ基本
構成を示すものである。本実施例のレンズ構成は上記実
施例5のレンズ構成と略同様とされているが、上記実施
例5のものでは物体側から5枚目のレンズL5が負のメ
ニスカスレンズとされているのに対し、本実施例のもの
では物体側から5枚目のレンズL5が正のメニスカスレ
ンズとされている点で相違している。
【0055】次に、この実施例8における各レンズ面の
曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ
間の空気間隔D(mm)、各レンズのd線における屈折
率N、各レンズのアッベ数νおよび各レンズの温度係数
χを下記表15に示す。また、表16の上段に、この実
施例8の結像レンズにおける、レンズ系全体の焦点距離
f、有効F値、半画角ωおよび横倍率mの値を示す。さ
らに、表16の下段に、この実施例8の各式(1)〜
(4)に応じた各数値を示す。
【0056】
【表15】
【0057】
【表16】
【0058】上記表16に示すように本実施例において
は、各条件式(1)〜(4)が全て満足されている。な
お、上記実施例1〜8の各々に対応させてその各収差図
を図9〜24に示す。すなわち、図9、11、13、1
5、17、19、21、23に各実施例の球面収差、非
点収差、ディストーションおよび色収差の各収差図を、
図10、12、14、16、18、20、22、24に
各実施例のコマ収差の収差図を示す。
【0059】なお、各球面収差図においては波長が54
6nm、460nmおよび690nmの光に対する収差が示さ
れている。また、各非点収差図には、サジタル像面およ
びタンジェンシャル像面に対する収差が示されている。
さらに、各色収差図には波長546nmの光に対する波長
460nmおよび波長690nmの各光の色収差が示されて
いる。
【0060】これら図9〜24から明らかなように、上
述した各実施例によれば、前述した各収差を全て良好な
ものとすることができる。また、図25、26、27は
各々実施例2、6、8におけるRGB3色光に対する共
通深度を示すものであり、これら各図によれば各々0.
31mm、0.36mm、0.37mmと比較的大きな値とさ
れていることが明らかである。他の実施例もこれらと略
同様の共通深度とされている。これにより上述した各実
施例においては色収差を良好なものとすることができ
る。
【0061】また、本願発明者が、図28に示す従来例
と上記実施例2、6、8につき、常温と、常温から12
℃だけ上昇させたときの温度におけるピントずれ量を測
定したところ下記表17に示す如き値となった。なお、
常温は20℃とした。
【0062】
【表17】 従来例 0.219mm 実施例2 0.002mm 実施例4 0.010mm 実施例6 0.029mm
【0063】他の実施例においても、従来例と比較して
大幅に小さい値となっており、これらの結果から、上述
した各実施例においては温度変化に伴うピントずれ量を
良好に補償することができることが明らかである。な
お、上記従来例における各レンズ面の曲率半径R(m
m)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空気間隔D
(mm)、各レンズのd線における屈折率N、各レンズ
のアッベ数νおよび各レンズの温度係数χを下記表18
に示す。
【0064】また、表19の上段に、この従来例のレン
ズにおける、レンズ系全体の焦点距離f、有効F値、半
画角ωおよび横倍率mの値を示す。さらに、表19の下
段に、この従来例における式ΣiΦiiχiの数値を示
す。
【0065】
【表18】
【0066】
【表19】
【0067】なお、本発明のレンズとしては上記実施例
のものに限られるものではなく、種々の態様の変更が可
能であり、例えば、レンズの枚数、各レンズの曲率半径
R、レンズ間隔(もしくはレンズ厚)D、屈折率Nおよ
びアッベ数ν、さらには異常分散ガラスの分数値および
線膨張係数α等を適宜変更することが可能である。ま
た、用途としても画像読取用の結像レンズに限られるも
のではなく、種々の用途のレンズに適用可能である。
【0068】なお、上記実施形態によれば、レンズ内部
品のみに関する温度変化によるピントずれ補正を考慮し
ているが、レンズを保持する部材の温度変化による、物
点または像点の位置ずれから生じるピントずれ等も補正
し得るようにすることも可能である。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明の色補正と温
度補償のなされたレンズによれば、異常分散ガラスより
なるレンズにより色収差の2次スペクトルを補正するよ
うにし、さらに、この異常分散ガラスよりなるレンズに
より生じる温度変化に伴うピントずれを所定の温度補償
特性を有するプラスチックレンズを用いて補償している
から、簡易な構成で色補正と温度補償を同時に満足させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るレンズ基本構成を示す
概略図
【図2】本発明の実施例2に係るレンズ基本構成を示す
概略図
【図3】本発明の実施例3に係るレンズ基本構成を示す
概略図
【図4】本発明の実施例4に係るレンズ基本構成を示す
概略図
【図5】本発明の実施例5に係るレンズ基本構成を示す
概略図
【図6】本発明の実施例6に係るレンズ基本構成を示す
概略図
【図7】本発明の実施例7に係るレンズ基本構成を示す
概略図
【図8】本発明の実施例8に係るレンズ基本構成を示す
概略図
【図9】実施例1に係るレンズの各収差図(球面収差、
非点収差、ディストーション、倍率色収差)
【図10】実施例1に係るレンズのコマ収差を示す収差
【図11】実施例2に係るレンズの各収差図(球面収
差、非点収差、ディストーション、倍率色収差)
【図12】実施例2に係るレンズのコマ収差を示す収差
【図13】実施例3に係るレンズの各収差図(球面収
差、非点収差、ディストーション、倍率色収差)
【図14】実施例3に係るレンズのコマ収差を示す収差
【図15】実施例4に係るレンズの各収差図(球面収
差、非点収差、ディストーション、倍率色収差)
【図16】実施例4に係るレンズのコマ収差を示す収差
【図17】実施例5に係るレンズの各収差図(球面収
差、非点収差、ディストーション、倍率色収差)
【図18】実施例5に係るレンズのコマ収差を示す収差
【図19】実施例6に係るレンズの各収差図(球面収
差、非点収差、ディストーション、倍率色収差)
【図20】実施例6に係るレンズのコマ収差を示す収差
【図21】実施例7に係るレンズの各収差図(球面収
差、非点収差、ディストーション、倍率色収差)
【図22】実施例7に係るレンズのコマ収差を示す収差
【図23】実施例8に係るレンズの各収差図(球面収
差、非点収差、ディストーション、倍率色収差)
【図24】実施例8に係るレンズのコマ収差を示す収差
【図25】実施例2に係るRGB3色光に対する共通深
度を示すグラフ
【図26】実施例6に係るRGB3色光に対する共通深
度を示すグラフ
【図27】実施例8に係るRGB3色光に対する共通深
度を示すグラフ
【図28】従来例に係るレンズ基本構成を示す概略図
【符号の説明】
1 〜L8 レンズ R1 〜R14 レンズ面の曲率半径 D1 〜D13 レンズ面間隔(レンズ厚) X 光軸 P 結像位置 l 結像面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚のレンズを組み合わせてなるレン
    ズ系において、軸上色収差の2次スペクトルを補正する
    異常分散ガラスよりなるレンズと、このレンズ系の温度
    変化によるピントずれを補償し得る温度補償特性を有す
    るプラスチックレンズを備えてなることを特徴とする色
    補正と温度補償のなされたレンズ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたレンズにおいて、
    下記条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする
    色補正と温度補償のなされたレンズ。 −1.2<ΣiΦiiχi<3.0 ……(1) |(ΣiΦiiχi)g/(ΣjΦjjχj)p|<1.3 ……(2) −1.5<(ΣiΦiiχi)ed/(ΣjΦjjχj)p<−0.7……(3) ただし、 Φi:レンズの屈折力 hi:各レンズを薄肉レンズに置き換え中心光束につい
    て光線追跡をしたときに各々のレンズを通過する光線の
    高さ χi:材料の線膨張係数をα、屈折率をN、温度変化に
    対する屈折率変化をdn/dtとするとき、χ=α−d
    n/dt・(1/(n−1))により決まる係数 また、添え字gはガラスレンズを、添え字pはプラスチ
    ックレンズを、添え字edは分散値ν=60以上、温度
    係数χ=9.0以上の異常分散ガラスを示す。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたレンズにおいて、
    下記条件式(4)を満足することを特徴とする色補正と
    温度補償のなされたレンズ。 |(ΣiΦii)p|<0.11 ……(4) ただし、 yi:レンズ系を通過する全光線がプラスチックレンズ
    を通過する高さの中の最大値
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