JPH10129626A - 滅菌充填密封装置及び滅菌充填密封方法 - Google Patents

滅菌充填密封装置及び滅菌充填密封方法

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Publication number
JPH10129626A
JPH10129626A JP29257496A JP29257496A JPH10129626A JP H10129626 A JPH10129626 A JP H10129626A JP 29257496 A JP29257496 A JP 29257496A JP 29257496 A JP29257496 A JP 29257496A JP H10129626 A JPH10129626 A JP H10129626A
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JP
Japan
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sterilizing
continuous bag
sterilized
chamber
sealing
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Application number
JP29257496A
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English (en)
Inventor
Akira Mizuno
彰 水野
Masanori Nagata
政令 永田
Shigeki Konno
茂樹 今野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujimori Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Fujimori Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 滅菌剤の残留量を低減させると共に収容袋を
有効に滅菌する。 【解決手段】 一対のフィルムが重ね合わされ、且つそ
の周縁部が連続的に接着され、且つ所定間隔毎にその幅
方向に沿って接着された仕切り部が形成され、且つその
内部が滅菌処理された連続袋体14の外側を滅菌手段に
よって滅菌した後、滅菌状態下で、連続袋体14を切断
して一端が開口された複数の収容袋62を形成し、この
収容袋62に充填ホース70を介して内容物を充填し、
収容袋62の開口をヒータ72で熱接着させる滅菌充填
密封装置10において、滅菌手段としてプラズマを発生
させるプラズマ発生器12を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、滅菌充填密封装置
及び滅菌充填密封方法に関し、詳しくは、一対のフィル
ムが重ね合わされ、且つその周縁部が連続的に接着さ
れ、且つ所定間隔毎にその幅方向に沿って接着された仕
切り部が形成され、且つその内部が滅菌処理された連続
袋体の外側を滅菌し、滅菌した連続袋体を切断して一端
が開口された複数の収容袋を形成し、この収容袋に内容
物を充填した後これを密閉する滅菌充填密封装置及び滅
菌充填密封方法に関する。
【0002】
【従来の技術】比較的変質し易い飲食物等の包装方法と
して、プラスチックフィルム、又はプラスチックフィル
ムと紙若しくはアルミ箔等との複合フィルム(ラミネー
トフィルム)で形成された収容袋を滅菌し、次いで、滅
菌状態下でこの収容袋に内容物を充填した後、これを密
封する滅菌充填密封方法がある。この方法は、内容物が
滅菌状態で密封されるため、外部からの細菌の侵入を有
効に防止し得、比較的長期間にわたり内容物の変質を起
こすことなく保存し得る簡易な方法として、広く採用さ
れている。
【0003】そして、このような滅菌充填密封方法を実
施するための装置として、一対のフィルムが重ね合わさ
れ、且つその周縁部が連続的に接着され、且つ所定間隔
毎にその幅方向に沿って接着された仕切り部が形成さ
れ、且つその内部が滅菌処理された連続袋体を過酸化水
素水浴に浸漬させ、乾燥させた後、連続袋体を切断する
ことにより、一端が開口された収容袋を形成し、この収
容袋に内容物を充填し、次いでこれを密閉する滅菌充填
密封装置が従来より知られている(特公昭62−346
13号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この滅菌充填
密封装置は連続袋体を過酸化水素水浴に浸漬させるた
め、大量の過酸化水素水を使用するため、収容袋の外側
に過酸化水素水が大量に残留するおそれがある。また、
過酸化水素水による滅菌後、連続袋体を乾燥する必要が
あるため、装置内部の搬送経路が長くなり、ひいては装
置が大型化したり、加熱により収容袋が劣化するおそれ
がある。
【0005】本発明は上記課題を考慮してなされたもの
であり、滅菌剤の残留量が極めて少なく収容袋を有効に
滅菌することが可能な小型の滅菌充填密封装置及び滅菌
剤の残留量が極めて少なく収容袋を有効に滅菌すること
が可能な滅菌充填密封方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対のフィル
ムが重ね合わされ、且つその周縁部が連続的に接着さ
れ、且つ所定間隔毎にその幅方向に沿って接着された仕
切り部が形成され、且つその内部が滅菌処理された連続
袋体の外側を滅菌手段によって滅菌した後、滅菌状態下
で、前記連続袋体を切断して一端が開口された複数の収
容袋を形成し、前記収容袋に内容物を充填し、これを密
封する滅菌充填密封装置において、前記滅菌手段が、プ
ラズマを発生させるプラズマ発生手段であることを特徴
とする。
【0007】また、本発明は、一対のフィルムが重ね合
わされ、且つその周縁部が連続的に接着され、且つ所定
間隔毎にその幅方向に沿って接着された仕切り部が形成
され、且つその内部が滅菌処理された連続袋体の外側を
滅菌した後、滅菌状態下で、前記連続袋体を切断して一
端が開口された複数の収容袋を形成し、前記収容袋に内
容物を充填し、これを密封する滅菌充填密封方法におい
て、前記連続袋体の外側をプラズマによって滅菌するこ
とを特徴とする。
【0008】本発明によれば、予め内部が滅菌された連
続袋体の外側をプラズマによって滅菌しており、過酸化
水素水のような滅菌剤に連続袋体を浸漬しないため、収
容袋の外側に残留する滅菌剤の量は極めて少なくなる。
また、プラズマによる滅菌方法は乾式の滅菌方法である
ため、湿式の滅菌方法を使用する滅菌充填密封装置に必
要な乾燥工程を省くことができ、装置の小型化が可能に
なる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0010】図1には本発明の実施の形態に係る滅菌充
填密封装置10の概略構成が示されている。図3に示さ
れるように、滅菌充填密封装置10に使用される連続袋
体14は、重ね合わされた一対のフィルム16から形成
されており、フィルム16の周縁部18Aは連続的に接
着されている。さらに、フィルム16には、所定間隔毎
に幅方向に沿って接着された仕切り部18Bが形成され
ている。このような連続袋体14の内部は製造時に滅菌
処理されている。この連続袋体14はロール状に巻き取
られて袋体ロール20(図1参照)を形成している。な
お、フィルム16の接着は、熱接着や、人体に無害の接
着剤による接着等により行われる。
【0011】図1に示されるように、滅菌充填密封装置
10は、仕切り壁22を介して一体的に形成された第1
のチャンバー24と第2のチャンバー36とを備えてい
る。第1のチャンバー24は略箱状となっており、第1
のチャンバー24の仕切り壁22と対向する壁の外側に
は支持部38が配置されている。支持部38は水平に配
置された軸40Aと軸40Aの一端から垂下した支台4
0Bとを備えており、袋体ロール20の中心に形成され
た芯内に軸40Aが挿入されることによって、袋体ロー
ル20を支持する。
【0012】また、第1のチャンバー24の仕切り壁2
2に対向する壁には、下側の位置に、袋体ロール20か
ら繰り出された連続袋体14を第1のチャンバー24内
に導入するための導入口(図示省略)が形成されてお
り、仕切り壁22には、上側の位置に、連続袋体14を
第1のチャンバー24から第2のチャンバー36に送り
出すための送出口(図示省略)が形成されている。
【0013】また、第1のチャンバー24内には、導入
口近傍に第1ローラ42が配置され、第1ローラ42よ
り仕切り壁22側且つ上方に第2ローラ44が、第2ロ
ーラ44より仕切り壁22側且つ下方に第3ローラ46
が、及び第3ローラ46より仕切り壁22側且つ上方に
第4ローラ48がそれぞれ配置され、送出口近傍に一対
のニップローラ50が配置されている。さらに、ニップ
ローラ50と送出口との間には、図示しない板状のガイ
ドが、その上面がニップローラ50のニップ部の高さと
略同じ高さに位置するように、配置されている。これに
よって、導入口から第1のチャンバー24内に導入され
た連続袋体14は第1ローラ42、第2ローラ44、第
3ローラ46及び第4ローラ48に巻き掛けられ、ニッ
プローラ50のニップ部に案内された後、図示しないガ
イドに案内されて送出口から第2のチャンバー36側に
送り出される。
【0014】また、第1のチャンバー24の上方には、
気体又は気体と液体との混合物の少なくとも一部を電離
させて、殺菌因子を形成するためのプラズマ発生器12
が配置されている。加えて、第1のチャンバー24の天
井内側には、発生した殺菌因子を均一に拡げるための攪
拌器(及び/又は超音波振動器)55が設置されてい
る。
【0015】さらに、第1のチャンバー24の底壁から
は、第1のチャンバー24内を排気すると共に殺菌因子
による環境への影響を低減するため、排気ガス分解装置
(図示省略)及び排気装置(図示省略)に接続された排
気管52が導入されている。
【0016】一方、第2のチャンバー36内には、仕切
り壁22に形成された送出口近傍に、フォトセンサとフ
ォトセンサの真上又は真下に位置するランプとを備え、
連続袋体14の先端及び後端を検出する検出器54が配
置されている。これらのフォトセンサ及びランプの高さ
は、ニップローラ50のニップ部の高さと略同じ高さの
位置がフォトセンサとランプとの間に配置されるよう
に、調整されている。
【0017】また、第2のチャンバー36内、且つ検出
器54より仕切り壁22と反対側には、金属ベルトを備
えたベルトコンベア56が、その上面がニップローラ5
0のニップ部の高さと略同じ高さに位置するように配置
されている。さらに、このベルトコンベア56の検出器
54側端部と接触するように第5ローラ58が配置され
ている。
【0018】また、送出口と検出器54との間、検出器
54とベルトコンベア56との間には、それぞれ図示し
ない板状のガイドが、その上面がニップローラ50のニ
ップ部の高さと略同じ高さに位置するように、配置され
ている。
【0019】これにより、送出口から第2のチャンバー
36内に導入された連続袋体14は、図示しないガイド
に案内されて、検出器54のフォトセンサとランプとの
間を通り、図示しないガイドに案内されて、ベルトコン
ベア56の検出器54側端部と第5ローラ58との間に
案内される。
【0020】また、ベルトコンベア56の検出器54側
端部と他端部との間の上方には、丸刃カッター61が配
置されている。この丸刃カッター61は図示しないモー
タによって回転駆動され、これにより、図3に示される
ように、連続袋体14の幅方向の中央位置P2 を長さ方
向に沿って連続的に切断する。さらに、ベルトコンベア
56の検出器54側端部とは反対側の端部と丸刃カッタ
ー61との間の上方には、連像袋体14の幅と略同じ長
さの直線状の刃を備えたカッター60が配置されてい
る。図3に示されるように、このカッター60は、連続
袋体14の先端が検出されてから所定時間後に、連続袋
体14の仕切り部18Bの幅方向の中央位置P1 を連続
袋体14の幅方向に沿って切断する。以後、連続袋体1
4の後端が検出されてから所定時間が経過するまでの
間、等間隔でカッター60が駆動される。これらの丸刃
カッター61及びカッター60により連続袋体14から
一端が開口した複数の収容袋62が形成される。
【0021】第2のチャンバー36内、且つベルトコン
ベア56の検出器54側と反対側には、収容袋62の開
口側を持ち上げる一対の立ち上げ部材64が配置されて
おり、また、第2のチャンバー36内、且つ立ち上げ部
材64のベルトコンベア56側と反対側には、矢印A方
向に断続的に回転する回転テーブル66が配置されてい
る。
【0022】回転テーブル66の、立ち上げ部材64よ
り回転方向下流側には、内容物の貯蔵部68と接続さ
れ、収容袋62内に内容物を充填するための充填ホース
70が配置され、また、回転テーブル66の充填ホース
70より回転方向下流側には、収容袋62の開口側端部
を挟持してこれを加熱することにより収容袋62を密封
するヒータ72が配置されている。さらに、回転テーブ
ル66のヒータ72より回転方向下流側の下方には、第
2のチャンバー36の壁に形成された排出口74を介し
て、内容物が充填され且つ密封された収容袋62を排出
するためのベルトコンベア76が配置されている。
【0023】また、回転テーブル66は、回転テーブル
66と共に回転し、且つ収容袋62を挟持し、且つ収容
袋62の開口側端部を開口させることが可能な図示しな
い複数対のアームを備えており、アームは立ち上げ部材
64によって立ち上げられた収容袋62を挟持して、充
填ホース70の真下の位置にこの収容袋62を運ぶまで
の間に収容袋62の開口側端部を開口させる。
【0024】また、第2のチャンバー36は、公知の滅
菌方法で滅菌状態に維持される。図2は、本発明の滅菌
充填密封装置10に好適に用いられるプラズマ発生器1
2の一例を示す概略断面図である。このプラズマ発生器
12は支持壁78Aと周壁78Bとで形成されたハウジ
ング78を備えている。支持壁78Aは円形枠状となっ
ており、その軸方向が上下方向に平行になるように配置
されている。支持壁78Aの上端部は、支持壁78Aの
上方に配置され且つハウジング78内部の空間が略球形
となるように形成された周壁78Bの開口端部と連続し
ている。また、支持壁78Aの上端部からは、内部に向
かって水平に延びたドーナツ状のフランジ部78Cが延
出している。
【0025】フランジ部78Cの開口部80の周縁部に
は、円筒状の接地電極28が固定されている。この接地
電極28は、円筒状の石英被覆電極26と、この石英被
覆電極26の外径と略同じ内径を有し、石英被覆電極2
6と同心円状に配置された円筒状の金属電極27とを備
えている。
【0026】接地電極28の上側端部には、平面形状が
円形で、正面形状が等脚台形の蓋82が配置されてい
る。この蓋82には、上から見たときに中心となる位置
に、軸方向に沿って貫通孔82Aが形成されており、高
圧電極30としての棒状の金属電極が貫通孔82Aを貫
通している。これによって、高圧電極30は接地電極2
8の軸位置に配置される。これらの接地電極28及び高
圧電極30は図示しない電源に電気的に接続されてい
る。
【0027】また、蓋82には、貫通孔82A近傍に、
貫通孔82Aの軸方向と平行になるように貫通孔82B
が形成され、周壁78Bには、蓋82の上面82Cより
上方の位置に、貫通孔84が形成されており、水平に配
置された水平部32Aと水平部32Aの一端から下方に
屈曲した屈曲部32Bを備えたパイプ32の水平部32
Aが貫通孔84を貫通し、屈曲部32Bが貫通孔82B
を貫通している。パイプ32の屈曲部32Bとは反対側
の端部は、過酸化水素水等の液体を満たしたネブライザ
ー(図示省略)を介して間接的に又はネブライザーを介
することなく直接的に気体の供給源と接続されている。
【0028】また、支持壁78Aにも貫通孔88が形成
されていて、L字形のパイプ34がこの貫通孔88を貫
通している。このパイプ34は過酸化水素水等の液体を
満たしたネブライザー(図示省略)を介して気体の供給
源と接続されている。また、このパイプ34の屈曲した
部分は、その端面が、金属電極30の下端若しくは接地
電極28の下端と同じ高さ又はこれらよりも下方に位置
するような長さとなっており、これにより電離していな
い気体と電離していない液体との混合物を第1のチャン
バー24に供給できるようになっている。
【0029】即ち、接地電極28と高圧電極30に電圧
を印加することにより、この接地電極28と高圧電極3
0との間に電界が形成される。そして、少なくとも一部
が電離した気体と少なくとも一部が電離した液体との混
合物を得る場合には、パイプ32をネブライザーを介し
て気体の供給源と接続し、このパイプ32から霧状の混
合物を電界中に供給する。これによって、接地電極28
と高圧電極30の間を通過した気体と液体との混合物の
一部が電離し、殺菌因子が形成される。
【0030】一方、少なくとも一部が電離した気体と電
離していない液体との混合物を得る場合には、パイプ3
2をネブライザーを介することなく直接気体の供給源と
接続し、パイプ32から気体のみを導入し、パイプ34
から霧状の混合物を導入する。これによって、接地電極
28と高圧電極30との間を通過した気体の一部が電離
し、殺菌因子が形成され、次いでこの一部が電離した気
体はパイプ34から供給される混合物と混合される。
【0031】本発明では、以上のように形成された殺菌
因子によって、連続袋体14の外側を滅菌することがで
きる。このようにプラズマを用いて連続袋体14の外側
を滅菌しており、過酸化水素水のような滅菌剤に連続袋
体14を浸漬しないため、収容袋62の外側に残留する
滅菌剤の量を極めて少なくすることができる。また、プ
ラズマによる滅菌方法は乾式の滅菌方法であるため、湿
式の滅菌方法を使用する滅菌充填密封装置に必要な乾燥
工程を省くことができ、装置の小型化が可能になる。
【0032】上記の実施の形態において、プラズマ発生
器12の高圧電極30と接地電極28には、例えば、コ
ロナ放電等に用いられる高圧電極と接地電極とをそのま
ま用いることができ、高圧電極及び接地電極の少なくと
もいずれか一方の表面を固体誘電体で被覆することがで
きる。
【0033】なお、固体誘電体には特に制限はないが、
例えば、石英等のセラミックスやハイパロンラバー、ポ
リエチレンテレフタレート等のポリエステルの積層体等
を用いることができる。
【0034】プラズマ発生器12の高圧電極30と接地
電極28の数、形状及び配置並びに気体又は気体と液体
の混合物の流量、電界発生のため投入する電圧及び電流
(電力)量等には特に制限はなく、発生させた電界内を
通過する気体又は気体と液体の混合物をどの程度電離さ
せる必要があるかにより適宜決定できる。また、ガス圧
は、通常は大気圧付近であることが、操作が容易である
ことから好ましい。
【0035】また、局部放電を防止する目的で、高圧電
極30の表面積を大きくするために、電極に突起や凹凸
等を設けることもできる。
【0036】プラズマ発生器12では、高圧電極30と
接地電極28とに印加する電圧としてパルス電圧を用い
ることができ、その場合、パルス電圧の立ち上がり速度
は、いずれも0.01kV/ns〜10kV/nsの範
囲にあることが適当である。パルス電圧の立ち上がり速
度が0.01kV/ns未満では、滅菌効果も低下する
傾向がある。パルス電圧の立ち上がり速度が10kV/
nsを超えても、滅菌効果に悪影響はないが、電圧発生
が困難となる。
【0037】パルス電圧の立ち上がり速度の好ましい範
囲は0.1kV/ns〜1kV/nsの範囲である。
【0038】また、上記パルス電圧のパルス幅は10-9
秒〜10-1秒の範囲にあることが適当である。パルス幅
が滅菌効果には大きな影響はないが、発振可能なパルス
幅は上記の範囲である。パルス幅の好ましい範囲は10
-8秒〜10-6秒である。
【0039】パルス電圧のピーク電圧は1kVp〜10
0kVpの範囲にあることが適当である。ピーク電圧が
1kVp未満では、電界強度が小さく、ピーク電圧が1
00kVpを超えると装置を大型化する必要がでてくる
等の問題がある。ピーク電圧の好ましい範囲は8〜50
kVpである。
【0040】パルス電圧の周波数は1Hz〜100kH
zの範囲であることが適当である。周波数が1Hz未満
では、滅菌効率が低下し、100kHzを超えると電界
内のガスの温度が大幅に上昇する。パルス電圧の周波数
の好ましい範囲は、50Hz〜500Hzの範囲であ
る。
【0041】殺菌因子である電離混合物発生のために、
プラズマ発生器12内で電界を通過させる原料となる気
体は、前記の電界中で電離可能な気体である。そのよう
な気体として、例えば、酸素、窒素、希ガス(アルゴ
ン、ヘリウム及びネオン)、水素、空気等を挙げること
ができる。希ガス中でも、アルゴンは電離し易く、コス
ト的に優れているので好ましい。また、ヘリウムは電離
が連続的になり易いという観点から好ましい。アルゴン
とヘリウムとでは、比重が空気の比重により近く、大気
圧下での取扱が容易であることから、アルゴンの方がよ
り好適である。上記気体は単独で使用しても、2種以上
を混合して併用してもよい。
【0042】また、液体は、例えば、水、過酸化水素、
過酸化水素水、過酢酸、過酢酸水溶液、エタノール、エ
タノールと水との混合物等から選ぶことができる。
【0043】過酸化水素水を用いる場合、入手が容易で
あるという観点からは、例えば、過酸化水素濃度50%
以下のものを使用することが適当である。それ以下の濃
度を使用する場合には、滅菌条件等を考慮して、市販の
過酸化水素水を水で希釈して適宜濃度を調整することが
できる。但し、滅菌効果を考慮すると濃度1%以上の過
酸化水素水を用いることが好ましい。
【0044】上記液体は霧状にすることが好ましく、霧
状の液体は、液体の供給源と接続されたネブライザーに
上記気体をキャリアーガスとして通すことにより発生さ
せることができる。また、霧状の気体は、これらにキャ
リアーガスをバブリングさせることによっても発生させ
ることができる。また、気体の一部をキャリアーガスと
し、気体とキャリアーガスとで得られた霧状物を残りの
気体と混合することによっても調製することができる。
【0045】気体(キャリアーガスも含む全ての気体)
と液体との割合は、特に制限はないが、気体1リットル
当たり1mg〜100mgの範囲の液体を使用すること
が、放電持続と被処理物への圧力という観点から適当で
ある。
【0046】さらに、霧状物の粒子径は、例えば、約5
〜3000μmの範囲とすることが局所放電防止という
観点から好ましい。
【0047】上記の実施の形態では、一対のフィルム1
6の周縁部同士が直接接着された連続袋体14を例示し
たが、一対のフィルム16の周縁部同士が他のフィルム
を介して間接的に接着された、換言すれば、マチのある
構成の連続袋体を使用してもよい。
【0048】また、上記の実施の形態では、殺菌因子が
残存する排気は図示しない排気ガス分解装置により処理
された後、外気へと排出されるが、環境及び処理効率の
観点からは、この殺菌因子が残存する排気を排出しない
で、第1のチャンバー24内で循環、再利用してもよ
い。
【0049】なお、本発明によって滅菌できる菌として
は、例えば、大腸菌(E.coli)、サルモネラ・テ
ィフィ(Sal.typhi)、枯草菌(B.subt
ilis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococ
cus.aureus)、アスペルギルス・ニガー(A
sp.niger)等が挙げられる。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。
【0051】図1に示す滅菌充填密封装置10を用い
て、連続袋体14の滅菌並びに収容袋62への内容物の
充填及び密封処理を行った。第1のチャンバー24の寸
法は0.7m(長さ)×0.5m(幅)×0.8m(高
さ)であり、その容積は0.28m3 であった。
【0052】プラズマ発生器12として、高電圧方形波
パルス発生器(ピーク電圧16.4kV、波形:方形
波、周波数:240Hz〜328.5Hz)を用い、パ
イプ32から気体(O2 、供給量40リットル/分)と
液体(35%H2 2 、供給量8g/時間)の混合物を
導入した。なお、高電圧方形波パルス発生器を電圧85
V、電力7.7W、電流0.17Aという条件で作動さ
せた。また、第1のチャンバー24の排気量は38リッ
トル/分とした。
【0053】被処理物として、105mm×165mm
の寸法の収容袋62が連続し、内部が滅菌された連続袋
体14の外部に、枯草菌(バシルス・スブチリス:B.
subtilis)の芽胞子(endspore)を、
収容袋1個当たり1スポット(1スポット当たり1×1
6 個)の芽胞子が含まれるように付着させたものを使
用した。
【0054】第1のチャンバー24の排気及びプラズマ
発生を開始してから、この状態を30分間保持した後、
第1のチャンバー24内に連続袋体を導入して滅菌を行
った。なお、第1のチャンバー24内の第1ローラ42
とニップローラ50との間に巻き掛けられた連続袋体1
4の長さは2.5mであった。
【0055】連続袋体14の搬送速度及び第1のチャン
バー24内の滞留時間を適宜変更し、以下の評価方法に
従って残存胞子数(個/スポット)を調べた。
【0056】評価方法 殺菌試験に供した収容袋62を、滅菌した界面活性剤
0.2%トゥイーン80(Tween80:商品名、東
京化成工業(株)製)を含む生理食塩水10mlに1時
間浸漬後攪拌して、残存胞子を抽出した。得られた残存
胞子抽出液を、標準寒天培地を用いて、35℃で72時
間培養した。培養後、出現したコロニー数から1スポッ
ト当たりの残存胞子数を算出した。結果を表1に示す。
なお、プラズマによる滅菌を行わなかった収容袋62の
残存胞子数は1.0×106 /スポットであった。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】本発明の滅菌充填密封装置によれば、予
め内部が滅菌された連続袋体の外部をプラズマによって
滅菌しており、過酸化水素水のような滅菌剤に連続袋体
を浸漬しないため、収容袋の外側に残留する滅菌剤の量
を極めて少なくすることができ、また、プラズマによる
滅菌方法は乾式の滅菌方法であるため、湿式の滅菌方法
を使用する滅菌充填密封装置に必要な乾燥工程を省くこ
とができ、装置の小型化を可能にすることができるとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る滅菌充填密封装置の
概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1の滅菌充填密封装置に好適に用いられるプ
ラズマ発生器の概略構成を示す断面図である。
【図3】図1の滅菌充填密封装置に使用される連続袋体
を示す平面図である。
【符号の説明】
10 滅菌充填密封装置 12 プラズマ発生器 14 連続袋体 24 第1のチャンバー 28 接地電極 30 高圧電極 32 パイプ 34 パイプ 36 第2のチャンバー 52 排気管 55 攪拌器(超音波振動器) 60 カッター 61 丸刃カッター 62 収容袋 70 充填ホース 72 ヒータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のフィルムが重ね合わされ、且つそ
    の周縁部が連続的に接着され、且つ所定間隔毎にその幅
    方向に沿って接着された仕切り部が形成され、且つその
    内部が滅菌処理された連続袋体の外側を滅菌手段によっ
    て滅菌した後、滅菌状態下で、前記連続袋体を切断して
    一端が開口された複数の収容袋を形成し、前記収容袋に
    内容物を充填し、これを密封する滅菌充填密封装置にお
    いて、 前記滅菌手段が、プラズマを発生させるプラズマ発生手
    段であることを特徴とする滅菌充填密封装置。
  2. 【請求項2】 一対のフィルムが重ね合わされ、且つそ
    の周縁部が連続的に接着され、且つ所定間隔毎にその幅
    方向に沿って接着された仕切り部が形成され、且つその
    内部が滅菌処理された連続袋体の外側を滅菌した後、滅
    菌状態下で、前記連続袋体を切断して一端が開口された
    複数の収容袋を形成し、前記収容袋に内容物を充填し、
    これを密封する滅菌充填密封方法において、 前記連続袋体の外側をプラズマによって滅菌することを
    特徴とする滅菌充填密封方法。
JP29257496A 1996-11-05 1996-11-05 滅菌充填密封装置及び滅菌充填密封方法 Pending JPH10129626A (ja)

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