JPH10128944A - インキ−吸収性が向上した平版印刷版の作製法 - Google Patents

インキ−吸収性が向上した平版印刷版の作製法

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JPH10128944A
JPH10128944A JP30809497A JP30809497A JPH10128944A JP H10128944 A JPH10128944 A JP H10128944A JP 30809497 A JP30809497 A JP 30809497A JP 30809497 A JP30809497 A JP 30809497A JP H10128944 A JPH10128944 A JP H10128944A
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image
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JP30809497A
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Joan Vermeersch
ジヨアン・ベルメールシユ
Damme Marc Van
マルク・バン・ダメ
Hunsel Johan Van
ジヨハン・バン・フンセル
Fred Marland
フレツド・マーランド
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Agfa Gevaert NV
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インキ−吸収性が向上した平版印刷版を提供
すること。 【解決手段】 本発明に従えば、感熱性画像形成要素を
レーザーを用いて画像通りに露光し、該画像形成要素を
淡水又は水溶液でそれを濯ぐことにより現像することを
含む平版印刷版の作製法が提供される。インキ−吸収性
を向上させるため、画像形成要素を外部ドラム記録計上
で露光し、それによりレーザーの画素滞留時間を0.1
μ秒より長くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は感熱性画像形成要素の使用を含
む平版印刷版の作製法に関する。さらに特定的には、本
発明は、感熱性画像形成要素を外部ドラム上でレーザー
を用いて露光する方法に関する。露光の後、画像形成要
素は淡水又は水溶液を用いて現像される。
【0002】
【発明の背景】平版印刷は、そのいくらかの領域がイン
キを受容することができるが、他の領域がインキを受容
しない特別に作られた表面からの印刷の方法である。
【0003】写真平版の技術分野の場合、写真材料は、
露光された領域において(ネガティブ作用性)又は非露
光領域において(ポジティブ作用性)、インキ−反発性
背景上で画像通りに油性又は脂性インキに対して受容性
とされる。
【0004】表面平版印刷版(surface lit
ho plates)又はプラノグラフィー印刷版(p
lanographic printing plat
es)とも呼ばれる通常の平版印刷版の作製の場合、水
に対して親和性を有するか、又は化学的処理によりその
ような親和性を得る支持体に感光性組成物の薄層がコー
ティングされる。その目的のためのコーティングにはジ
アゾ化合物、ジクロム酸塩−増感親水性コロイド及び多
様な合成感光性樹脂を含有する感光性ポリマー層が含ま
れる。特にジアゾ−増感系が広く用いられる。
【0005】そのような感光性層が画像通りに露光され
ると、露光された画像領域は不溶性となり、未露光領域
は溶解性のままである。次いで版は適当な液を用いて現
像され、未露光領域のジアゾニウム塩又はジアゾ樹脂が
除去される。
【0006】他方、感光性ではなく、感熱性である画像
形成要素の使用を含む印刷版の作製のための方法は既知
である。印刷版の作製のための上記のような感光性画像
形成要素の特別な欠点は、それを光から遮蔽しなければ
ならないことである。さらにそれらは保存時間の観点で
感度の安定性の問題を有し、それらは比較的低い解像度
を示す。明らかに市場では、感熱性印刷版前駆体に向か
う傾向が見られる。
【0007】例えば、1992年1月のResearc
h Disclosure no.33303は、熱可
塑性ポリマー粒子及び赤外吸収性顔料、例えばカーボン
ブラックを含有する架橋親水性層を支持体上に含む感熱
性画像形成要素を開示している。赤外レーザーに画像通
りに露光することにより、熱可塑性ポリマー粒子が画像
通りに凝固し、それによりこれらの領域において画像形
成要素の表面を、さらなる現像なしでインキ受容性とす
る。この方法の欠点は、得られる印刷版が容易に損傷を
受けることであり、それはそこにいくらかの圧力が加え
られると非−印刷領域がインキ−受容性となり得るから
である。さらに限界的条件下で、そのような印刷版の平
板印刷性能は劣る可能性があり、従ってそのような印刷
版はほとんど平版印刷寛容度を有していない。
【0008】EP−A−514145は、水に不溶性の
熱軟化可能なコア成分及び水性アルカリ性媒体中で溶解
性又は膨潤性のシェル成分を有するコア−シェル粒子を
含有するコーティングを含む感熱性画像形成要素を開示
している。該画像形成要素に画像通りに向けられる赤又
は赤外レーザー光は選ばれた粒子を少なくとも部分的に
凝集させ、画像を形成させ、次いで非−凝集粒子が水性
アルカリ性現像液を用いて選択的に除去される。その後
焼き付け(baking)段階が行われる。しかしその
ようにして得られる印刷版の印刷耐久性は低い。
【0009】EP−A−599510は、(i)(1)
水−不溶性熱軟化性成分Aを含む分散相及び(2)水
性、好ましくは水性アルカリ性媒体中で溶解性又は膨潤
性の成分Bから成る結合剤又は連続相を含み、成分A及
びBの少なくとも1つが反応性基又はそのための前駆体
を含んでおり、高温で及び/又は化学線に暴露すると層
の不溶化が起こる層、ならびに(ii)輻射線を強力に
吸収することができ、かくして熱として得るエネルギー
を分散相に転移させ、少なくとも部分的なコーティング
の凝集を起こさせる物質がコーティングされた基質を含
む感熱性画像形成要素を開示している。画像要素を画像
通りに照射し、画像通りに照射された版を現像した後、
該版は加熱され、及び/又は化学線に供され、不溶化が
行われる。しかしそのようにして得られる印刷版の印刷
耐久性は低い。
【0010】さらに、EP−A 952022871.
0、952022872.8、952022873.6
及び952022874.4は、(1)(i)親水性結
合剤中に分散された疎水性熱可塑性ポリマー粒子を含む
画像形成層を平板ベースの親水性表面上に、及び(i
i)該画像形成層又はそれに隣接する層に含まれる、光
を熱に変換することができる化合物を含む感熱性画像形
成要素を画像通りに光に露光し;(2)かくして得られ
る画像通りに露光された要素を、それを淡水で濯ぐこと
により現像する段階を含む平版印刷版の作製法を開示し
ている。
【0011】上記で議論した感熱性記録系は回転ドラム
イメージセッター(rotating drum im
age setters)を用い、1種又はそれ以上の
レーザービームを用いて画像形成することができる。欠
点は、インキ−吸収が必ずしも常に満足できるものでは
ないことである。
【0012】
【発明の概略】本発明の目的は、優れた印刷性を有し、
簡単で生態学的な(ecological)方法で現像
できる平版印刷版の作製法を提供することである。
【0013】本発明のさらなる目的は、ドラム上で画像
形成できる向上したインキ−吸収性(ink−upta
ke)を有する平版印刷版の作製法を提供することであ
る。
【0014】本発明のさらなる目的は下記の記載から明
らかになるであろう。
【0015】本発明に従えば、画像形成層及び熱可塑性
ポリマー粒子を含む感熱性画像形成要素をレーザーを用
いて画像通りに露光し、露光された要素を現像する段階
を含み、レーザーの画素滞留時間が0.1μ秒〜50μ
秒であることを特徴とする平版印刷版を作製するための
方法が提供される。
【0016】さらに、本発明の方法で用いるために、親
水性結合剤中に分散された疎水性熱可塑性ポリマー粒子
を含む画像形成層及び、該画像形成層又はそれに隣接す
る層中に存在する光を熱に変換することができる化合物
を平版ベースの親水性表面上に含む感熱性画像形成要素
が提供される。
【0017】露光の後、感熱性画像形成要素は、それを
淡水(plain water)又は水溶液で濯ぐこと
により現像される。
【0018】
【発明の詳細な記述】本発明に従うと、上記の画像形成
要素を用い、該画像形成要素を少なくとも0.1μ秒、
より好ましくは少なくとも0.3μ秒、最も好ましくは
少なくとも0.5μ秒の画素滞留時間(pixel d
well time)でレーザーに露光することによ
り、インキ−吸収性が向上した高品質の平版印刷版が得
られることが見いだされた。該印刷版は生態学的に許容
され得る方法で与えられる。
【0019】最大の滞留時間はそれほど重要ではない
が、実行上の理由から50μ秒未満であり、より好まし
くは20μ秒未満である。
【0020】FR 1,561,957は、本発明で言
及されている時間の尺度と全く異なる時間の尺度である
10-2〜10-4秒の画素滞留時間を有する画像形成要素
につき記載している。
【0021】US 5,238,778は、300m/
秒の走査速度における感受性要素の露光を開示している
が、画素滞留時間を開示してはいない。
【0022】EP−A−601,236は214ナノ秒
の滞留時間での感受性要素の照射を開示しており、該要
素の組成は本発明の感受性要素の組成と全く異なる。
【0023】EP−A−160,395は感受性要素の
照射を開示しているが、画素滞留時間を特定していな
い。該感受性要素の組成は本発明の感受性要素の組成と
全く異なる。
【0024】EP−A−580,394は外部ドラム記
録計の組成を開示しているが、画素滞留時間については
記載していない。
【0025】FR 2,287,715は感受性要素の
照射を開示しているが、画素滞留時間を特定していな
い。該感受性要素の組成は本発明の感受性要素の組成と
全く異なる。
【0026】WO 94/18005は感受性要素の照
射を開示しているが、画素滞留時間を特定していない。
該感受性要素の組成は本発明の感受性要素の組成と全く
異なる。
【0027】本発明と関連する画像通りの露光は、好ま
しくは、赤外又は近赤外、すなわち700〜1500n
mの波長領域で働くレーザーの使用を含む画像通りの走
査露光である。最も好ましいのは近赤外で発光するレー
ザーダイオードである。
【0028】本発明の画像形成要素のインキ−吸収を向
上させるために、該画像要素を少なくとも0.1μ秒の
画素滞留時間を有するレーザーを用いて露光する。本発
明の画像通りのレーザー露光に適した好ましい画像形成
装置として外部ドラム記録計が用いられ、その場合画像
形成要素は回転ドラムの外側の表面に取り付けられ、ド
ラムの外周に沿って軸的に移動する光源により露光され
る。場合により印刷機の印刷シリンダー自身が画像形成
装置のドラムを構成することができる。
【0029】本発明の場合、親水性結合剤中に分散され
た疎水性熱可塑性ポリマー粒子を含む画像形成層を平版
ベースの親水性表面上に含む感熱性画像形成要素が用い
られる。本発明と関連して用いられる親水性結合剤は架
橋されていないか、又はわずかに架橋されているのみで
あるのが好ましい。画像形成要素はさらに光を熱に変換
できる化合物を含む。この化合物は画像形成層又はそれ
に隣接する層に含まれる。
【0030】本発明の1つの実施態様に従うと、平版ベ
ースはアルミニウム、例えば電気化学的及び/又は機械
的に研磨され、陽極酸化されたアルミニウムであること
ができる。
【0031】本発明と関連する他の実施態様に従うと、
平版ベースは柔軟性支持体、例えば架橋された親水性層
が設けられた紙又はプラスチックフィルムであることが
できる。特に適した架橋された粗面親水性層は、ホルム
アルデヒド、グリオキサル、ポリイソシアナート又は好
ましくは加水分解テトラ−アルキルオルトシリケートな
どの架橋剤を用いて架橋された親水性結合剤から得るこ
とができる。
【0032】親水性結合剤として親水性(コ)ポリマ
ー、例えば、ビニルアルコール、アクリルアミド、メチ
ロールアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、
アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレ
ート、ヒドロキシエチルメタクリレートのホモポリマー
又はコポリマー、あるいはマレイン酸/ビニルメチルエ
ーテルコポリマーを用いることができる。本発明に従っ
て用いられる柔軟性支持体上の架橋された親水性層は、
機械的強度及び層の多孔度を向上させる物質、例えば、
コロイドシリカも含有するのが好ましい。さらに、コロ
イドシリカより大きな寸法の不活性粒子、例えばJ.C
olloid and Interface Sc
i.,Vol.26,1969,pages 62〜6
9に記載されている通りStoeberに従って調製さ
れるシリカ、又はアルミナ粒子あるいは酸化チタン又は
他の重金属酸化物の粒子である少なくとも100nmの
平均直径を有する粒子を加えることができる。これらの
粒子の導入により、架橋された親水性層の表面に顕微鏡
的丘と谷から成る均一な粗いきめが与えられる。
【0033】架橋された親水性層の厚さは0.2〜25
μmの範囲内で変化することができ、1〜10μmが好
ましい。
【0034】本発明に従って用いるために適した架橋さ
れた親水性層のさらに特定の例は、EP−A 6012
40、GB−P−1419512、FR−P−2300
354、US−P−3971660、US−P−428
4705及びEP−A 514490に開示されてい
る。
【0035】本発明と関連する架橋された親水性層の柔
軟性支持体として、プラスチックフィルム、例えば、飽
和ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレン
ナフタレートフィルム、酢酸セルロースフィルム、ポリ
スチレンフィルム、ポリカーボネートフィルムなどを用
いるのが特に好ましい。プラスチックフィルム支持体は
不透明又は透明であることができる。
【0036】接着促進層が設けられたポリエステルフィ
ルム支持体を用いるのが特に好ましい。本発明に従って
用いるのに特に適した接着促進層は、EP−A 619
524、EP−A 620502及びEP−A 619
525に開示されているような親水性結合剤及びコロイ
ドシリカを含む。
【0037】場合により親水性支持体と画像形成層の間
に1層又はそれ以上の中間層を設けることができる。本
発明と関連する画像形成層は、親水性結合剤中に分散さ
れた熱可塑性ポリマー粒子を含む。
【0038】本発明と関連する画像形成層で用いるのに
適した親水性結合剤は、水溶性(コ)ポリマー、例え
ば、合成ホモ−もしくはコポリマー、例えばポリビニル
アルコール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)ア
クリルアミド、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ポリビニルメチルエーテル、又は天然結合剤、例
えばゼラチン、多糖類、例えばデキストラン、プルラ
ン、セルロース、アラビアゴム、アルギニン酸である。
【0039】親水性結合剤は、フェノール性ヒドロキシ
基及び/又はカルボキシル基を有する水に不溶性、アル
カリ溶解性又は膨潤性樹脂であることもできる。
【0040】本発明と関連して用いられる水に不溶性、
アルカリ溶解性又は膨潤性樹脂はフェノール性ヒドロキ
シ基を含むのが好ましい。本発明と関連する画像形成層
で用いるのに適した水に不溶性、アルカリ溶解性又は膨
潤性樹脂は、例えば、合成ノボラック樹脂、例えばRe
ichold Hoechstの登録商標であるALN
OVOL及びOxyChemの登録商標であるDURE
Zならびに合成ポリビニルフェノール、例えばDyno
Cyanamidの登録商標であるMARUKA L
YNCUR Mである。
【0041】本発明と関連して用いられる画像形成層の
親水性結合剤は、架橋されていないか又はわずかに架橋
されているのみであるのが好ましい。
【0042】本発明の実施態様において好ましい熱可塑
性ポリマー粒子は、疎水性ポリマー粒子である。本発明
と関連して用いられる疎水性熱可塑性ポリマー粒子は、
50℃より高い、より好ましくは70℃より高い凝固温
度を有するのが好ましい。凝固は、熱の影響下で熱可塑
性ポリマー粒子が軟化又は溶融することから生じ得る。
熱可塑性疎水性ポリマー粒子の凝固温度に特定の上限は
ないが、温度はポリマー粒子の分解温度より十分に低く
なければならない。凝固温度は、ポリマー粒子の分解が
起こる温度より少なくとも10℃低いのが好ましい。該
ポリマー粒子が凝固温度より高い温度に供されると、そ
れらは凝固し、親水性層において疎水性凝集塊を形成
し、これらの部分において親水性層は淡水又は水性液に
不溶性となる。
【0043】80℃より高いTgを有する本発明と関連
して用いるための疎水性ポリマー粒子の特定の例は、好
ましくはポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリア
クリロニトリル、ポリビニルカルバゾールなど、それら
のコポリマー又は混合物である。用いられるのが最も好
ましいのはポリスチレン、ポリメチルメタクリレート又
はそれらのコポリマーである。
【0044】ポリマーの重量平均分子量は5,000〜
1,000,000g/モルの範囲であることができ
る。
【0045】疎水性粒子は0.01μm〜50μm、よ
り好ましくは0.05μm〜10μm、最も好ましくは
0.05μm〜2μmの粒径を有することができる。
【0046】ポリマー粒子は画像形成層の水性コーティ
ング液中の分散液として存在し、US−P−3,47
6,937に開示されている方法により調製することが
できる。熱可塑性ポリマー粒子の水性分散液の調製のた
めに特に適した他の方法は:−疎水性熱可塑性ポリマー
を水に非混和性の有機溶媒に溶解し、−かくして得られ
る溶液を水又は水性媒体に分散させ、−蒸発により有機
溶媒を除去することを含む。
【0047】画像形成層に含有される疎水性熱可塑性ポ
リマー粒子の量は、好ましくは少なくとも30重量%、
より好ましくは少なくとも45重量%、最も好ましくは
少なくとも60重量%である。
【0048】画像形成層は架橋剤も含むことができる
が、これは必要ではない。好ましい架橋剤は、メチロー
ル基を含む低分子量物質、例えば、メラミン−ホルムア
ルデヒド樹脂、グリコールウリル−ホルムアルデヒド樹
脂、チオウレア−ホルムアルデヒド樹脂、グアナミン−
ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン−ホルムアル
デヒド樹脂である。複数の該メラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂及びグリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂が
CYMEL(Dyno Cyanamid Co.,L
td.)及びNIKALAC(Sanwa Chemi
cal Co.,Ltd.)の商品名で商業的に入手可
能である。
【0049】画像形成要素はさらに光を熱に変換できる
化合物を含む。この化合物は画像形成層に含まれるのが
好ましいが、画像形成層に隣接する層に設けられること
もできる。光を熱に変換できる適した化合物は赤外吸収
性成分であるのが好ましいが、用いられる化合物の吸収
が画像通りの露光に用いられる光源の波長領域内にあれ
ば、吸収波長は特に重要ではない。特に有用な化合物
は、例えば、色素、特に赤外色素、カーボンブラック、
金属カーバイド、ホウ化物、窒化物、炭化窒化物、ブロ
ンズ−構造酸化物及び構造的にブロンズ群に関連するが
A成分がない酸化物、例えばWO2.9である。導電性ポ
リマー分散液、例えばポリピロール又はポリアニリンに
基づく導電性ポリマー分散液を用いることもできる。得
られる平版印刷性能、特に印刷耐久性は画像形成要素の
感熱性に依存する。これに関し、カーボンブラックが非
常に優れた好ましい結果を与えることが見いだされた。
【0050】本発明と関連する光から熱への変換化合物
は画像形成層に加えられるのが最も好ましいが、光から
熱への変換化合物の少なくとも一部が隣接層に含まれる
こともできる。
【0051】印刷版を得るための本発明と関連する方法
に従うと、画像形成要素は画像通りに露光され、続いて
それを淡水で濯ぐことにより現像される。
【0052】本発明の別の方法に従うと、画像形成要素
は画像通りに露光され、続いて印刷機の印刷シリンダー
上に装着される。印刷機に画像形成要素を装着させる
前、印刷機の運転が開始される前に、画像通りに露光さ
れた画像形成要素の画像形成層を、例えば水に浸けられ
た綿パッド又はスポンジで拭い、非−画像形成領域のい
くらかを除去するのが有利であるが、これは実際には画
像形成要素を現像するわけではないであろう。
【0053】さらに別の方法に従うと、画像形成要素は
最初に印刷機の印刷シリンダー上に装着され、次いで印
刷機上で直接画像通りに露光される。露光に続き、画像
形成要素を上記の通りに現像することができる。
【0054】本発明の印刷版は印刷法においてシームレ
ススリーブ印刷版として用いることもできる。この選択
肢の場合、印刷版はレーザーを用いて円筒形にはんだ付
けされる。古典的に作製された印刷版を古典的な方法で
適用する代わりに、直径として印刷シリンダーの直径を
有するこの円筒状印刷版を印刷シリンダー上で滑らせ
る。スリーブに関するさらなる詳細は“Grafisc
h Nieuws”,15,1995,page 4〜
6に示されている。
【0055】画像通りに露光された画像形成要素を水溶
液で現像し、乾燥した後、得られる版をそのまま印刷版
として用いることができる。しかしさらに該版を100
℃〜330℃の温度で20分〜1分の間焼付けることが
できる。例えば露光され、現像された版を235℃の温
度で2分間、200℃の温度で5分間又は120℃の温
度で10分間焼付けることができる。
【0056】以下の実施例は本発明を例示するものであ
り、本発明をそれらに制限するものではない。すべての
部及びパーセンテージは、他に特定されなければ重量に
よる。
【0057】
【実施例】
実施例1 平版ベースの製造 厚さが0.15mmのアルミニウム箔を50℃において
5g/lの水酸化ナトリウムを含有する水溶液に沈め、
脱イオン水で濯ぐことにより脱脂した。次いで35℃の
温度及び1200A/m2の電流密度において交流を用
い、4g/lの塩酸、4g/lの硼酸及び5g/lのア
ルミニウムイオンを含有する水溶液中で箔を電気化学的
に研磨し、0.5μmの平均中心線粗さを有する表面ト
ポロジーを形成した。
【0058】脱イオン水で濯いだ後、次いで300g/
lの硫酸を含有する水溶液を用い、60℃において18
0秒間アルミニウム箔をエッチングし、25℃において
30秒間脱イオン水で濯いだ。
【0059】続いて箔を200g/lの硫酸を含有する
水溶液中で、45℃の温度、約10Vの電圧及び150
A/m2の電流密度において約300秒間陽極酸化に供
し、3.00g/m2のAl23の陽極酸化フィルムを
形成し、次いで脱イオン水で濯ぎ、20g/lの重炭酸
ナトリウムを含有する溶液を用い、40℃で30秒間後
処理し、続いて脱イオン水を用い、20℃で120秒間
濯ぎ、乾燥した。
【0060】研磨され、陽極酸化された平版ベースを次
いで5%w/wのクエン酸を含有する水溶液に60秒間
沈め、2Nの水酸化ナトリウムの水溶液を用いて60秒
間、pH7とし、脱イオン水で濯ぎ、25℃で乾燥し
た。
【0061】記録層のためのコーティング組成物の調製 脱イオン水中の、ポリエチレンオキシド界面活性剤Ho
stapal B(ポリマーに対して2%w/w、HO
STAPALはHoechstから入手可能)で安定化
されたスチレン/メチルメタクリレート(20:80、
粒径103ナノメーター)のコポリマーの20%w/w
分散液の140gに、撹拌しながら、湿潤剤を含有する
水中のカーボンブラックの15%w/w分散液の26
g、434gの水、水中の、重量平均分子量が200,
000g/モルの98%加水分解ポリ酢酸ビニル(MO
WIOL 56−98 Hoechstから入手可能)
の2%w/w溶液の400gを連続的に加えた。
【0062】画像形成要素の製造 赤外記録層のための上記のコーティング組成物を調製
し、それを上記の平版ベース上に30g/m2(湿潤コ
ーティング量)でコーティングし、それを36℃で乾燥
することにより本発明の画像形成要素を製造した。
【0063】印刷版の作製及びそのコピーの作製 画像形成要素を外部ドラム記録計上で、1.06μmで
発光する走査赤外レーザー(走査速度2.2m/秒、ス
ポット寸法10μm、及び画像面におけるエネルギー2
48mJ/cm2)を用い、4.8μ秒の画素滞留時間
で露光した。比較試験の場合、画像形成要素を外部ドラ
ム記録計上で、1.06μmで発光する走査赤外レーザ
ー(走査速度218m/秒、スポット寸法10μm、及
び画像面におけるエネルギー248mJ/m2)を用
い、0.05μ秒の画素滞留時間で露光した。
【0064】画像形成の後、版を淡水で処理した。得ら
れる平版印刷版を用い、通常のオフセット印刷機上で、
通常用いられるインキ及び湿し水を用いて同じ方法で印
刷した。印刷された画像の濃度を特定された数のプリン
トの後に測定した。結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1における結果から、短い画素滞留時間
における画像形成は許容され得ないインキ−吸収性を生
ずることが明らかである。長い画素滞留時間において画
像形成が行われると、限られた数(<10)のプリント
の後に優れたインキ−吸収性が得られる。
【0067】実施例2 画像形成要素を実施例1に記載の通りに製造した。次い
で画像形成要素を外部ドラム記録計上で、1.06μm
で発光する走査赤外レーザー(走査速度17m/秒、ス
ポット寸法10μm及び面におけるエネルギー248m
J/cm2)を用い、0.7μ秒の画素滞留時間で露光
した。続いて画像形成要素を印刷機上に装着させた。1
0回転の後、非−画像部分にインキ−吸収のない明澄な
プリントが得られた。
【0068】本発明の主たる特徴及び態様は以下の通り
である。
【0069】1.熱可塑性ポリマー粒子を含む画像形成
層を含む感熱性画像形成要素をレーザーを用いて画像通
りに露光し、露光された要素を現像する段階を含み、レ
ーザーの画素滞留時間が0.1μ秒〜50μ秒であるこ
とを特徴とする平版印刷版を得るための方法。
【0070】2.該画素滞留時間が、外部ドラム記録計
上で画像形成要素を露光することにより得られる上記1
項に記載の方法。
【0071】3.該画像形成要素を露光の前に印刷機の
印刷シリンダー上に装着する上記1項に記載の方法。
【0072】4.該画像形成要素が親水性表面を有する
平版ベース、ならびにその上に親水性結合剤中に分散さ
れた疎水性熱可塑性ポリマー粒子を含む画像形成層、及
び該画像形成層又はそれに隣接する層中に存在する光を
熱に変換することができる化合物を含む上記1〜3項の
いずれかに記載の方法。
【0073】5.該疎水性熱可塑性ポリマー粒子が少な
くとも50℃の凝固温度を有する上記1項に記載の方
法。
【0074】6.該疎水性熱可塑性ポリマー粒子が少な
くとも80℃のTgを有する上記4又は5項に記載の方
法。
【0075】7.該親水性結合剤が水溶性又は水膨潤性
(コ)ポリマーである上記4〜6項のいずれかに記載の
方法。
【0076】8.該平版ベースが陽極酸化されたアルミ
ニウムであるか、又はその上に架橋された親水性層を有
する柔軟性支持体を含む上記4〜7項のいずれかに記載
の方法。
【0077】9.該露光された画像形成要素を水又は水
溶液でそれを拭うことにより現像する上記1〜8項のい
ずれかに記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マルク・バン・ダメ ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテス トラート27・アグフア−ゲヴエルト・ナー ムローゼ・フエンノートシヤツプ内 (72)発明者 ジヨハン・バン・フンセル ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテス トラート27・アグフア−ゲヴエルト・ナー ムローゼ・フエンノートシヤツプ内 (72)発明者 フレツド・マーランド アメリカ合衆国マサチユセツツ州01862ノ ースビレリカ・ハイストリート149

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリマー粒子を含有する画像形
    成層を含む感熱性画像形成要素をレーザーを用いて画像
    通りに露光し、露光された要素を現像する段階を含み、
    レーザーの画素滞留時間が0.1μ秒〜50μ秒である
    ことを特徴とする平版印刷版を得るための方法。
  2. 【請求項2】 該画像形成要素が親水性表面を有する平
    版ベース、ならびにその上に親水性結合剤中に分散され
    た疎水性熱可塑性ポリマー粒子を含む画像形成層、及び
    該画像形成層又はそれに隣接する層中に存在する光を熱
    に変換することができる化合物を含む請求項1に記載の
    方法。
JP30809497A 1996-10-29 1997-10-23 インキ−吸収性が向上した平版印刷版の作製法 Pending JPH10128944A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017104327A1 (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 株式会社シンク・ラボラトリー シームレスオフセット円筒状印刷版及びその製造方法並びに再生処理方法

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WO2017104327A1 (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 株式会社シンク・ラボラトリー シームレスオフセット円筒状印刷版及びその製造方法並びに再生処理方法
TWI703049B (zh) * 2015-12-16 2020-09-01 日商新克股份有限公司 無縫平版印刷用圓筒狀印刷版的製造方法

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