JPH10125111A - ゆらぎ照明システム - Google Patents

ゆらぎ照明システム

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JPH10125111A
JPH10125111A JP28350196A JP28350196A JPH10125111A JP H10125111 A JPH10125111 A JP H10125111A JP 28350196 A JP28350196 A JP 28350196A JP 28350196 A JP28350196 A JP 28350196A JP H10125111 A JPH10125111 A JP H10125111A
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JP
Japan
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fluctuation
light source
light
lighting
display panel
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Application number
JP28350196A
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English (en)
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Osayuki Mizushima
脩行 水島
Ikuatsu Usui
郁敦 臼井
Yasunori Ito
保典 伊東
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R D S KK
RDS KK
TOKYO BUTAI SHOMEI KK
Original Assignee
R D S KK
RDS KK
TOKYO BUTAI SHOMEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 演出空間に用いられる照明に対して、自然界
のゆらぎをそのまま取り入れて、現実感を高めた演出効
果を与えること。 【解決手段】 ゆらぎの光源2を、例えばビデオカメラ
3で撮影し、その撮影信号を制御装置4に入力し、制御
装置によってゆらぎの光源の形状、ゆらぎの光源の数、
光の色相または明度の少なくとも1つの変更をそれぞれ
制御し、その制御された信号を照明装置の光路内に配置
されている表示パネル駆動装置7を介して、透光性表示
パネル装置、例えば液晶パネル8に入力することで、照
明装置の光源6から出て液晶パネル8を通過する光に対
して、前記ゆらぎの光源と同じゆらぎを与えて全体を照
明するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、演出空間に用いら
れる照明装置の内、自然界のゆらぎをそのまま取り入れ
たゆらぎ照明システムに関する。
【0002】
【従来の技術と課題】自然界に存在するものは、全て時
間と共に変化をしており、その変化が不規則な様子を
「ゆらぎ」と称している。この「ゆらぎ」は生物にとっ
て重要な意味合いを持っており、遠い昔から自然界との
調和を図って生き延びてきた生物の、特に人間の精神
的、肉体的構造は「ゆらぎ」そのものに深く関連してお
り、「ゆらぎ」は生命の本質そのものと言っても過言で
はない。したがって、人間は、自然界の「ゆらぎ」によ
る現象を心地よいとするゆえんでる。
【0003】特に、精神的に高度に発達した人間社会に
おいては、「ゆらぎ」による微妙な変化を芸術の世界に
好んで取り入れてきており、これが人間社会の精神的な
支えとなってきた。即ち、自然界とかけ離れた「一定の
変化のないもの」は、芸術とはかけ離れたもの、人間に
快感を与えないものとした見方もできる。
【0004】人間社会の芸術活動の重要な位置をしめる
演劇は、総合芸術として多くの芸術家に支えられて高度
に発達してきた。その演出空間における照明技術につい
ても、近年になってコンピュータの発達とともに画期的
な進歩を遂げてきた。
【0005】しかしながら、自然界の「ゆらぎ」を演出
空間における照明の制御系に取り込むことは、数々の問
題があり、他に比較して遅れてきたことは否めない。即
ち、光のゆらぎは、例えば、日本の伝統的な照明である
蝋燭、薪、行灯などの光は、高速で且つ微妙な変化であ
り、これに追従できる照明装置の光源と、その調光制御
系の応答性に限界があった。
【0006】したがって、例えば 舞台の演出において
蝋燭が灯されていたとすると、蝋燭の光としての炎は非
常に光量が小さいために、舞台の明るさを確保するため
に容量の大きな照明装置を加えて照明する。結果的に、
蝋燭は自然にゆらめいて微妙な明るさと色温度の変化が
あるにもかかわらず、舞台全体は多くの明るい照明装置
によって、いわゆる「べた明かり」になっている。即
ち、蝋燭の「ゆらぎ」は周囲の明るさで全く目立たず、
蝋燭を灯す演出行為と舞台上全体の明かりが矛盾してい
る結果になっていた。
【0007】近年になって、自然界の「ゆらぎ」の重要
性が更に認識されるに至って、この不自然さに対して、
「ゆらぎ」を照明器具の制御に取り入れる色々な対策が
なされてきた。
【0008】過去試されてきた対策の中で最も有効な手
段の一つとして、1/fゆらぎ理論を照明の制御系に取
り込んだシステムが開発されている。この1/fゆらぎ
理論は、自然界の現象は大半が1/fゆらぎの傾向を示
すとして有名である。1994年に計測関連の技術誌に
掲載されたものからの引用であるが、「1/f(fは周
波数)ゆらぎは、ある現象において、強度などの量とし
て表わされるふるまいの、時間的変化に注目した時に、
その量の周波数スペクトルの分布が周波数と逆比例の関
係にあること」としている。前記の蝋燭、薪、行灯など
伝統的な炎を用いた照明は、全て1/fゆらぎ理論にお
おむね合致することが証明されている。
【0009】この1/fゆらぎ理論を、前記の色々な伝
統的な炎を用いた「ゆらぎの光源」として、その複雑な
条件全てを照明の制御系に取り込む作業は、現在のコン
ピュータを用いても非常に多くの負荷を要する。更に、
前述のように、照明設備の光源およびその調光制御系の
応答性の問題もあって、取り込んだ結果は満足できる状
態にはならない。また、例えば、自然に燃焼する薪など
は、薪自体の条件、周囲の環境条件によって更に複雑な
動きをして、複雑にゆらめいた光を発しており、一定の
法則に基づいた制御のみの再現では、なお不十分であ
る。
【0010】また、例えば、薪のゆらめきを1/fゆら
ぎ理論によって、調光制御として照明装置に取り込んだ
にしても、「ゆらぎ」は明るさのみではなく、光の色温
度もゆらぎとして変化しており、これを含めて完全に合
致させることは困難を極めることから、結果的に微妙な
不自然さが残ることとなる。
【0011】これらの問題を更に改善したシステムとし
て、照明装置に応答性の良い光源を使用すること、デー
タ取り込みの負荷を軽減するために、蝋燭などのゆらぎ
の光源をVTRに映像信号として記録して活用するこ
と、周囲の環境条件を重ね併せて入力できるようにした
ことなどの方法が開発されている。
【0012】この方法によると、前記の方法に比較して
高度な照明装置の制御が可能となり、更に、データ処理
の負荷が軽減されるが、なお、その自然さにおいて、制
御系の複雑さにおいて不十分であり、自然を厳密に再現
させるためには、更に複雑なプログラムが必要とする。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】自然を再現しようとす
る演出においては、照明についても厳密な自然再現をす
ることが理想となり、過去の技術においては不十分であ
った。前記の説明では、蝋燭や薪の炎のゆらぎについて
記載したが、演出の過程におけるゆらぎの現象は他にも
あり、例えば、障子に写る草木のゆれ、水面の反射光、
風になびく草原、車窓に写る光のゆれなど多くの自然現
象があり、これらは、全てゆらぎの伴ったものであり、
これらに対しても対応できることが条件となる。
【0014】また、自然界のゆらぎは、それを見る人に
心地よい印象を与えると言われていることは前述の通り
であるが、人間の目としての感覚器官は、微妙なものま
で感じ取る鋭い感覚を持っており、例えば、本物のゆら
ぎの光源に対して、僅かのずれもない完全な自然の再現
がなされて初めて心地よいと感じることになる。
【0015】一方、照明の制御に対して、これらの自然
なゆらぎを与えることは、その空間に広さがあることを
配慮する必要がある。即ち、例えば、蝋燭が舞台の1カ
所に配置されていたとすると、追加される照明器具は、
その蝋燭を中心に3次元方向に発光していることと、距
離が離れるほどその照度は下がっていくことへの対応が
必要である。更に、蝋燭の光のゆらぎによる色相(色温
度など)の変化の再現も重要な課題となる。
【0016】更に、前記に課題としている、コンピュー
タへのデータのインプット作業の軽減は重要である。即
ち、演出空間は、打ち込みの負荷を十分にかけて良い大
きな公演ばかりでなく、1回限りの小さな演出も数多く
あって、これらにも簡単に対応できるシステムであるこ
とが必須の条件になる。
【0017】自然なゆらぎを再現する照明システムは、
上記の各課題を満足するものでなくてはならない。但
し、例えば、蝋燭の位置に対して、照明器具の配置は同
位置にすることは不可能であるため、この配置上の制約
からくる不自然さは避けることができない。この配置制
約による問題を如何に緩和するかも課題となる。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するもので、特に、各種の伝統芸能の演出におい
て、自然のゆらぎをそのまま照明装置に取り込むことに
よって、心地よいゆらぎが大きな容量の照明器具に再現
できると共に、演出に意図された明かりの微妙な変化に
対応できるものである。
【0019】即ち、本発明のゆらぎ照明システムは、ゆ
らぎの光源を、撮影カメラで(例えば、その画角の中に
出来るだけ大きく収めるように)撮影し、その撮影信号
を制御装置に入力し、制御装置によってゆらぎの光源の
形状、ゆらぎの光源の数、光の色相または明度の少なく
とも1つの変更をそれぞれ制御し、その制御された信号
を照明装置の光路内に配置されている透光性表示パネル
装置、例えば液晶パネル装置に入力することで、照明装
置の光源から出て液晶パネルを通過する光に対して、前
記ゆらぎの光源と同じゆらぎを与えて全体を照明するよ
うにした。
【0020】また、前記の照明装置を複数にして、それ
ぞれの照明装置の液晶パネル装置に対して同じ制御信号
を与え、複数の照明装置の全てがゆらぎの光源と同じゆ
らぎを持って、または、それぞれの照明装置の液晶パネ
ル装置に対して、ゆらぎのタイミング、その光の色相ま
たは明度の少なくとも1つを変化させた制御信号を与
え、(更に広い範囲の全体を)微妙に変化させて照明す
るようにした。
【0021】また、前記各照明システムにおいて、ゆら
ぎの光源を複数とすること。また、前記各照明システム
において、色々なゆらぎの光源を、あらかじめ記録媒体
に録画しておいて、必要に応じて再生して、ゆらぎの光
源として使用することなどである。
【0022】これらの方法によると、前記の従来の方法
による課題は解決する。特に、従来の技術で問題になっ
ていた光源および調光制御系の応答性については、本発
明は、液晶パネルのみによって制御することにしている
ので、非常に早い応答性が確保されることから、早く細
やかな光のゆらぎにも追従できる。また、液晶パネル1
枚によって、明るさの変化ばかりでなく、同時に色温度
の変化をゆらぎとして再現できる。
【0023】更に加えて、本発明の制御装置には、CG
(コンピューターグラフィックス)の機能を持たせてい
ることから、前記のゆらぎの光源の形状、数、色相、明
度など自由に制御可能となっているので、自然の再現と
同時に色相、明度などを「強調」することもできると共
に、CGによる加工した映像が照明装置によって投影す
ることもできるので、象徴的、抽象的な表現なども可能
となる。更に、本発明の制御系のシンプルさから、デー
タの入力作業はほとんど不要で、作業者の負荷の軽減が
されると共に、非常に安価なシステムが供給できる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明を図面に基づいて説明す
る。図1は舞台を例に、小道具として燭台にのせた蝋燭
を配置した場合の説明図である。1は舞台であり、現
に、舞台1上では1名の役者が演技をしている。舞台の
上手には燭台に載った蝋燭、即ち、ゆらぎの光源2が配
置されている。舞台の上手の奥には、前記ゆらぎの光源
2を画角いっぱいに撮影するビデオカメラ3が配置され
ている。ビデオカメラ3からの画像信号は、制御装置4
に入力され、その画像信号は、あらかじめセットされて
いる条件、即ち、例えば、ゆらぎの光源を拡大して3
本に増やす、色相を「赤」よりに若干調整する、明
度(コントラスト)を若干上げるなどの条件に調整制御
される。また、その制御状態はモニタ画面5にて常時確
認できる。調整制御された画像信号は、舞台上に吊架さ
れている照明装置6に送られる。照明装置6は照明器具
としての大容量の光源(電球)を内蔵(図示せず)して
いる。
【0025】前記調整制御された画像信号は、照明装置
6の前面に装着された表示パネル駆動装置7に入力さ
れ、透光性表示パネル、例えば液晶パネル8に(調整制
御された)前記ゆらぎの光源2を映像として映し出す。
前記照明装置6および表示パネル駆動装置7の前面に
は、投影レンズ9が配置されており、前記照明装置6の
光源から発する強い光が、前記液晶パネル8の映像を通
過する際に、ゆらぎを持った光として制御され、前記投
影レンズ9を介して舞台に投影される。この際、投影レ
ンズ9の焦点を適当に調整することが必要である。即
ち、この照明装置6の構成は「投影機」であり、例え
ば、舞台の奥の壁面に焦点を結ぶように調整すると、前
記のゆらぎの光源、即ち蝋燭の炎3本が壁面に投影され
てしまう。今回の目的は、舞台全体の照明にゆらぎを持
たせることであるから、投影レンズ9を更に調整して、
いわゆる「ピンボケ」にして、舞台全体を照明する必要
がある。
【0026】通常、舞台においては役者などの「影」が
できるだけ出ないように別の角度から照明を当てるなど
するが、今回の目的であるゆらぎ照明を舞台全体にする
場合は、「影」を消すための照明装置も、本発明のシス
テムに取り込む必要がある。
【0027】即ち、照明装置6を複数台にすることにな
るが、その際には、制御装置4からの出力を複数とし
て、複数台数全て同じゆらぎの照明としても良いし、ま
た、制御装置4およびモニタ画面5を複数にして、それ
ぞれ調整制御された映像信号を、それぞれの表示パネル
駆動装置7に出力することとしても良い。その際に、ゆ
らぎの光源2に遠くなるほど、色相を「赤」に近づけ
る、明度を下げるなどの調整は演出家の好みで選択する
ことになる。
【0028】なお、例えば、役者の「影」をつける必要
のある場合は、ゆらぎの光源2と照明装置6の配置、投
射角度などには注意することは当然である。本実施例は
舞台の場合であり、蝋燭のゆらぎを照明に取り入れるこ
とで説明したが、例えば、能の舞台などにおける「薪」
の位置づけは重要な意味合いを持っているが、観客に見
せることも目的としている以上、明るさを確保する必要
があり、そのためには、能の雰囲気を犠牲にしてでも照
明器具を多数設置することになる。
【0029】本発明は、この場合の演出にも有効で、前
記のゆらぎの光源として「薪」の炎を直接ビデオカメラ
3にて撮影して、以下同じ要領にて照明装置6にて、能
の舞台を効果的に照明すれば良い。
【0030】本発明は、照明装置6の大容量の光を、液
晶パネル8を通過させることで、早い応答速度で制御
し、ゆらぎ照明を効果的にせしめることは前述の通りで
ある。
【0031】しかし、液晶パネル8の透過率が最大でも
30%レベル(フルカラー単板式は更に低い)であるこ
とが問題となる。この透過率は、技術の進歩によって年
々向上しているが、液晶パネルの構造からくる限界があ
り、当然、照明装置の光の使用効率が低下する。これ
は、本発明のシステムの欠陥の一つとして指摘がされる
ところであるが、前述の伝統的な照明である蝋燭、薪、
行灯などを使う演出については、もともと明るさを制限
すべき演出であって、通常の照明器具を使った場合でも
調光をかけて照度を落とす使い方がされており、本シス
テムの光の使用効率は問題となることはない。したがっ
て、前述のように、本発明のシステムのシンプルさとそ
の効果によるメリットの方がはるかに大きく、前記のデ
メリットをカバーして余りある。
【0032】本発明の別の実施態様は、ゆらぎの光源2
を複数にした場合に対応するものであるが、例えば、図
の下手側にも蝋燭が配置されたとする。この配置による
と、上手側の蝋燭と、下手側の蝋燭は当然ゆらぎ方が異
なっており、この場合の照明装置6は複数となして、且
つ、上手側と下手側2系統の制御装置4を含めた区分を
することが望ましい。これによって、更にリアルな自然
の再現ができ、蝋燭を2カ所に配置した演出行為と、舞
台全体の照明が意図された通り合致することになる。
【0033】また、本発明の更に別の実施態様では、ゆ
らぎの光源2を舞台上に配置せずに、ゆらぎの照明のみ
が演出上必要な場合に対応するもので、あらかじめ、色
々なゆらぎの光源をVTRなどによって記録・保管して
おいて、必要に応じて再生して、前記の使用形態によっ
て、ゆらぎ照明を行えば良い。
【0034】また、前記の実施態様において、ゆらぎの
光源2を舞台1上に配置した例で説明したが、例えば、
このゆらぎ光源2を舞台袖の奥に置いて、ビデオカメラ
3にて撮影して、ゆらぎ照明のみを舞台演出に使うこと
においては、何らの問題もない。
【0035】更に、本発明の応用例として、本発明のシ
ステムで制御された照明装置を、そのまま行灯など囲い
のあるものの中に収納して、あるいは、光ファイバーな
どでその制御された光を導入して、行灯などそのものが
ゆらぎ照明装置となって、舞台などを照明することとし
ても良い。これによって、前述のゆらぎの光源2と照明
装置6の配置関係の制約による不自然さは解消できる。
【0036】更に、前述の課題の記載で、障子に写る草
木のゆれによる、例えば、室内の明かりのゆらぎを再現
する場合は、自然の風(不自然な人工の風は不可)にゆ
らぐ草木そのものを、図1のビデオカメラ3によって撮
影し、後は前記実施形態に準じて室内の照明をすれば良
い。
【0037】更に、水面の反射光の応用などについても
同様の処理で活用できる。更に、一見人工的なもの、例
えば、走行する列車そのものは人工物であるが、車窓か
ら差し込む光は、太陽光線の変化、車外に流れる木々の
配置上の変化などが反映したゆらぎとして車内に微妙な
変化を与える。セットとして車窓などを扱う演出の時
は、本発明によって、現在使っている車窓の景色を直接
制御装置に取り込んで、前記に準じた調整制御(あるい
は追加)をした信号を持って、強調して車内の照明をす
れば良い。
【0038】なお、列車に乗ると眠くなる現象がある
が、これは、レールが自然の力によって不規則な沈下が
生じ、いわゆるレールの「水準狂い」によってゆらぎが
生じ、乗車している人間がその揺れによって良い気持ち
になって居眠りをすると言われている。演出空間におい
ては、揺れを発生させるのは難しいが、前記のゆらぎ照
明によって、これを代替することも一つの方法である。
【0039】
【発明の効果】本発明は、以上に説明した通り、自然の
ゆらぎを直接取り入れ、その映像信号を大容量の照明器
具の制御に、液晶パネルを介して使うもので、自然の変
化を非常にシンプルで確実な形で取り込んだところに特
徴がある。特に、液晶パネルの早い応答性を有効に使
い、明るさの変化と色温度の変化を同時に制御可能とし
たところに最大の特徴がある。更に、CGを使うことに
よって、好みの色相、明度あるいは照明装置の容量の選
定を含めて、演出の内容や演出家の好みに応じて、自在
に調整することが可能となっていることも特徴となって
いる。したがって、本発明のゆらぎ照明システムを用い
れば、自然のゆらぎを自在に取り入れることが可能とな
り、従来の演出の不自然さがなくなる。更に、本発明の
制御系のシンプルさから、データの入力作業はほとんど
不要で、作業者の負荷の軽減がされると共に、非常に安
価なシステムが供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゆらぎの光源の例として蝋燭を用いた本発明の
ゆらぎ照明システムの実施例を示す図。
【符号の説明】
1 舞台 2 ゆらぎの光源 3 ビデオカメラ 4 制御装置 5 モニタ画面 6 照明装置 7 表示パネル駆動装置 8 透光性表示パネル 9 投影レンズ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゆらぎの光源を、撮影カメラで撮影し、
    その撮影信号を制御装置に入力し、前記制御装置によっ
    てゆらぎの光源の形状、ゆらぎの光源の数、光の色相ま
    たは明度の変更の少なくとも1つをそれぞれ制御し、そ
    の制御された信号を照明装置の光路内に配置されている
    透光性表示パネル装置に入力することで、前記照明装置
    の光源から出て前記透光性表示パネルを通過する光に対
    して、前記ゆらぎの光源と同じゆらぎを与えて照明する
    ようにしたゆらぎ照明システム。
  2. 【請求項2】 請求項1の照明装置を複数にして、それ
    ぞれの照明装置の透光性表示パネル装置に対して同じ制
    御信号を与え、複数の照明装置の全てがゆらぎの光源と
    同じゆらぎを持って、または、それぞれの照明装置の透
    光性表示パネル装置に対して、ゆらぎのタイミング、そ
    の光の色相または明度の少なくとも1つを変化させる制
    御信号を与え、微妙に変化させて照明するようにしたゆ
    らぎ照明システム。
  3. 【請求項3】 ゆらぎの光源を複数とした、請求項1ま
    たは2のゆらぎ照明システム。
  4. 【請求項4】 前記透光性表示パネル装置として液晶表
    示装置を採用した請求項1、2または3のゆらぎ照明シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 色々なゆらぎの光源を、あらかじめ記録
    媒体に録画しておいて、必要に応じて再生して、ゆらぎ
    の光源として使用するようにした請求項1、2、3また
    は4のゆらぎ照明システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018235629A1 (ja) * 2017-06-23 2018-12-27 ニプロ株式会社 生体刺激用信号波生成装置

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