JPH10118097A - 歯科用鋳造修復物の製造方法及び歯科用鋳造修復物製造用の支持台 - Google Patents

歯科用鋳造修復物の製造方法及び歯科用鋳造修復物製造用の支持台

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JPH10118097A
JPH10118097A JP29753396A JP29753396A JPH10118097A JP H10118097 A JPH10118097 A JP H10118097A JP 29753396 A JP29753396 A JP 29753396A JP 29753396 A JP29753396 A JP 29753396A JP H10118097 A JPH10118097 A JP H10118097A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 虫歯等の修復に用いられる鋳造修復物を、精
度良く能率的に製造する。 【解決手段】 病的組織が除去されて窩洞を有する歯に
型取り素材を押圧して形成した型に基づいて石膏製の模
型1aを形成する。該模型に形成された窩洞2の底部に
貫通孔3を設ける。該窩洞2にワックス又はレジンを充
填して原型6を形成する。この原型を有する模型を、焼
却可能なプラスチック素材で形成した支持台13に固定
する。その際、前記貫通孔3の端部を閉塞状態とする。
その後、支持台13及び模型1aを、該支持台13の一
部を露出状態にして鋳型材45で包埋する。鋳型材45
が硬化した後に、前記原型6及び支持台13を焼却して
鋳型を形成する。この鋳型内に溶湯を鋳込み、脱型後、
鋳造体を分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用鋳造修復物
を製造する製造方法及び歯科用鋳造修復物製造用の支持
台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】虫歯等の修復に用いられる鋳造修復物を
製造する従来の要領は次のようであった。
【0003】先ず、病的組織が除去されて窩洞を有する
歯に型取り素材を押圧して形成した型を使用し、該型に
基づいて図26に示すような石膏製の模型aを製作す
る。その後、該模型aに形成された窩洞bにワックスや
レジンを充填して、図27に示すような鋳造修復物の原
型bを形成する。原型bが完成すると、該原型bに、図
27に示すようにスプルー線cを植立する。
【0004】その後、スプルー線cを摘み上げて原型b
を模型aから取り外して後、図28に示すように該原型
bとスプルー線cを鋳型材dで包埋する。この包埋は、
通常図28に示すような鋳造フラスクe(筒体fと、そ
の底部に着脱自在に嵌着され且つ上面に円錐台状のスプ
ルー台gを有する蓋体hとから形成されている)を用い
て次のように行われていた。該スプルー台上部のワック
ス充填部iに前記スプルー線の先端部分jを埋入して立
設状態とし、然る後、蓋体hを筒体fの底部に嵌着し
て、筒体の上端開口部kより鋳型材を注入し、注入鋳型
材の硬化によって、原型bをスプルー線cと共に鋳型材
dで包埋していた。
【0005】その後、蓋体hが取り外され、スプルー線
cが金属製の場合はそれが抜取られる。スプルー線がワ
ックスやレジンを以て形成されているときは、それは原
型bと共に焼却される。これによって、図29に示す鋳
型mが完成する。
【0006】然る後、図29で点を付して示すように、
スプルー線の抜取りやその焼却によって形成された湯道
nより鋳型m内に溶湯oを湯込む。鋳造が完了した後、
図30に示すように鋳造体pを鋳型から取り出し、該鋳
造体pに連なる突出湯道qを慎重に切除すると共に切除
部分を入念に研磨し、図31の鋳造修復物rとしてい
た。
【0007】しかし、このような従来の製造方法におい
ては、次のような各種の問題点があった。即ち、 噛み合わせに直接影響する鋳造体の噛合面sに突出
湯道qが連なる関係上、この突出湯道pを慎重に切除す
ると共に切除部分を入念に研磨する必要があり、作業に
相当の熟練を要するばかりか作業効率が悪い問題があっ
た。
【0008】 スプルー線cを摘み上げて原型bを模
型aから取り外す際、原型の形態が複雑であると、その
取り外しが円滑に行われずに原形が変形したり、破損す
る恐れがあった。原型が変形すると鋳造体を精度よく鋳
造できないために、原型の造り直しが必要ともなった。
【0009】 鋳型材を注入した際、図32に示すよ
うに、原型bの裏側に気泡tが残る場合が生じた。気泡
を含んだまま原型が鋳型材で包埋されると、この気泡部
分を空洞とする鋳型が形成されてしまい、従って得られ
る鋳造体pは、図33に示すように金属の玉uが付着し
た不良品となるため、それを除去するために余分の手間
と時間を要した。
【0010】 鋳型を形成する場合、スプルー線が金
属製であるときはこれを抜取らねばならないが、抜き忘
れたまま溶湯を鋳込んでしまい、鋳造不可能の事態を招
くこともあった。
【0011】そこで本発明者は、前記問題点を解決する
ために、特開平7−51297号において、次のような
歯科用鋳造修復物の製造方法を提案した。該製造方法
は、病的組織が除去されて窩洞を有する歯に型取り素材
を押圧して形成した型を使用する歯科用鋳造修復物の製
造方法であり、該型に基づき、石膏系やリン酸塩系等の
耐火性素材からなる模型材を用いて図34に示す模型A
を製作した後、該模型Aに形成された窩洞(幅や深さに
は種々のものがある)Bの底部に図35に示すように貫
通孔Cを設け、その後図36に示すように、ワックス又
はレジンを該窩洞Bに充填して鋳造体の原型Dを形成す
る。その後、該原型Dを有する単位模型(模型Aを分割
して得た1個の歯部の模型)A1を、図37に示すよう
に、貫通孔Cの裏面側の端部Eが開放するように鋳型材
Fで包埋し、鋳型材が硬化した後に前記原型Dを焼却し
て図38に示す鋳型Gを形成し、該鋳型Gの湯道H内に
溶湯を鋳込み、脱型後、鋳造体Jに連なる突出湯道K
(図39)を切除することを特徴とするものである。
【0012】その具体的な製造方法は、図37に示すよ
うに、原型Dを有する模型を鋳型材Fで包埋する際、筒
体Lと、その底部に着脱自在に嵌着され且つ上面に円錐
台状或いは角錐台状を呈する載置部Mを具えた蓋体Nと
からなる鋳造フラスクOを用いる場合は、該載置部Mの
上面Pに前記模型A1の裏面部Qを当接させると共に、
貫通孔Cに鋳型材が侵入するのを防止するために該裏面
部Qの周囲をワックスRで被覆し、その後蓋体Nを筒体
Lの底部に嵌着して、筒体の上端開口部より例えば石膏
系の鋳型材Fを注入し、これによって前記模型を鋳型材
Fで包埋する。なお筒体Lの内周面には、図37に一点
鎖線で示すように、鋳型材の硬化時等における膨張を増
大させる目的で、常法によりアスベスト等のテープ状物
Sを添設しておく。
【0013】鋳型材が完全に硬化した後、蓋体Nを取り
外すと、模型A1に設けた貫通孔Cの裏面側の端部(拡
大孔の端部)Eが、前記載置部Mによって形成されたコ
ーン状の空所T(図38)に開放する。
【0014】その後、硬化状態の鋳型材を加熱し、前記
原型Dを焼却して、図38に示す鋳型Gを形成する。該
鋳型Gは、原型の焼却によって形成された空洞部Uに、
前記貫通孔からなる湯道Hが連設されているため、図3
8に点を付して示すように、空所Tに開放する該湯道H
より空洞部Uに溶湯Vを鋳込む。鋳造が完了した後、サ
ンドブラスター等によって鋳型材及び模型を砕いて、図
39に示す鋳造体Jを得る。その後、鋳造体Jに連なる
突出湯道Kを切除すると共に、表面に適宜仕上げ研磨を
施して、図40に示す鋳造修復物Wとするものであっ
た。
【0015】かかる製造方法によるときは、次のような
優れた効果を奏して前記従来技術の問題点を解決でき
た。即ち、 本発明によるときは、突出湯道が、従来のように噛
合面側ではなくその反対の裏面側に形成されることにな
る。従って従来のように、突出湯道を慎重に切除した後
に切除部分を入念に研磨しなければならないといった不
都合がなく、裏面側の突出湯道を切除して表面に適宜仕
上げ研磨を施すだけで、精度のよい鋳造修復物を能率的
に製造できる。
【0016】 原型を模型から取り外す必要がないた
め、複雑形状の原型であっても、従来製法におけるよう
な原型の変形を招く要因が全く存しない。
【0017】 原型が模型に密着したまま鋳型材の注
入が行われるため、この注入の際、原型の裏側に気泡を
残すおそれが全くなく、従来のように、気泡に起因して
不良鋳造体が形成されるということがない。
【0018】 従来製法のようにスプルー線を用いな
いため、その抜き忘れによる不良鋳型の形成のおそれが
ない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記窩
洞底部に貫通孔を設けた模型を用い、これを筒体Lと蓋
体Nとからなる鋳造フラスクを用いて鋳型材Fで包埋す
る前記製造方法によるときにも更に次のような問題点が
あり、改善の余地があった。
【0020】 筒体Lから蓋体Nを取り外す時期は、
鋳型材Fが完全に硬化した後でなければならない。何故
ならば、鋳型材が未硬化の状態で蓋体Nを取り外したと
すると、載置部Mが取り外された際に前記空所T(図3
8)の内周面が部分的に崩れて鋳型材の崩れた粉状物が
空所T内に残る恐れがあり、この状態で前記原型を焼却
して溶湯Vを鋳込むと、前記粉状物が混ざった溶融が空
洞部(原型Dを焼却した後に形成される)Uに鋳込まれ
るため、粉状物が混入した不良な鋳造体が製造されてし
まうことになるからであった。そのため、常温で1時間
程度の自然乾燥を行い、鋳型材が十分に硬化した後に蓋
体Nを取り外す必要があったのである。このように、模
型を鋳型材で包埋した後、焼却工程に移るまでに長い待
ち時間を要したことから、鋳造体の製造能率が悪い問題
があった。
【0021】 又前記鋳造フラスクを用いるときは、
模型が、従来のワックス充填部に比べて遙かに大きな体
積を有することから、前記載置部に固定することのでき
る模型の数が少なく、従って一度の鋳造工程を経て製造
される鋳造体の数が少なく、鋳造体の製造能率が悪い問
題があった。
【0022】 前記蓋体Nは、原型Dを焼却する際に
は必ず取り外さなければならない面倒さがあったばかり
でなく、次回の鋳造工程に備えて洗浄しなければならな
い面倒さが伴った。
【0023】 仮に前記載置部の固定面積を大きくし
て、該載置部に対する模型の固定個数を比較的多くでき
たとしても、製造された鋳造体はその形態でしか区別が
できないために、類似形態の鋳造体を製造した場合は、
その形態を見極めて納品しなければならない不都合があ
った。
【0024】本発明は、窩洞の底部に貫通孔を設ける前
記製造方法の前述した長所を生かしつつ、かかる問題点
も解決しうる歯科用鋳造修復物の製造方法の提供を目的
とするものである。又、歯科用鋳造修復物製造用の支持
台の提供を目的とするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は以下の手段を採用する。即ち本発明に係る歯科
用鋳造修復物の製造方法は、病的組織が除去されて窩洞
を有する歯に型取り素材を押圧して形成した型を使用す
る歯科用鋳造修復物の製造方法である。該型に基づい
て、石膏系やリン酸塩系等の耐火性素材からなる模型材
を用いて模型を製作した後、該模型に形成された窩洞の
底部に、模型を貫通する如く貫通孔を設け、その後、ワ
ックス又はレジンを該窩洞に充填して鋳造体の原型を形
成する。然る後、該原型を有する模型を、焼却可能なプ
ラスチック素材で形成された支持台に固定するに際し、
前記貫通孔の窩洞と対向する側の端部を支持台表面部に
よって閉塞状態にするものとし、その後前記支持台及び
模型を、支持台の一部を露出状態にして鋳型材で包埋
し、鋳型材が硬化した後に前記原型及び支持台を焼却し
て、前記貫通孔に連通する湯道が形成されてなる鋳型を
作製し、該鋳型内に溶湯を鋳込み、脱型後、前記原型の
焼却跡に、鋳造修復物の材料となる鋳造体を鋳造するこ
とを特徴とするものである。
【0026】本発明に係る製造方法のより好ましい態様
は、前記型に基づいて、石膏系やリン酸塩系等の耐火性
素材からなる模型材を用いて模型を製作した後、該模型
に形成された窩洞の底部に、模型を貫通する如く貫通孔
を設け、その後、ワックス又はレジンを該窩洞に充填し
て鋳造体の原型を形成する。然る後、該原型を有する模
型を、焼却可能なプラスチック素材で形成された支持台
に固定するに際し、前記貫通孔の窩洞と対向する側の端
部を閉塞するように前記模型に、焼却可能な素材で形成
された蓋部材を固定しておき、該蓋部材に設けた嵌合部
と支持台に設けた嵌合部とを嵌合状態として該蓋部材と
支持台とを密接させ、その後前記支持台及び模型を、支
持台の一部を露出状態にして鋳型材で包埋し、鋳型材が
硬化した後に前記原型及び支持台を焼却して、前記貫通
孔に連通する湯道が形成されてなる鋳型を作製し、該鋳
型内に溶湯を鋳込み、脱型後、前記原型の焼却跡に、鋳
造修復物の材料となる鋳造体を鋳造することを特徴とす
るものである。
【0027】本発明に係る製造方法のより好ましい態様
は、前記型に基づいて、窩洞を有する一個の歯部を、切
断により他の部分と独立させて単位模型を形成した後、
該単位模型に形成された窩洞の底部に、模型を貫通する
如く貫通孔を設け、その後ワックス又はレジンを該窩洞
に充填して鋳造体の原型を形成する。然る後、該原型を
有する模型を、焼却可能なプラスチック素材で形成され
た支持台に固定するに際し、前記貫通孔の窩洞と対向す
る側の端部を閉塞する如く単位模型の底面に蓋部材を固
定しておき、該蓋部材に設けた嵌合部と支持台の嵌合部
とを嵌合状態として該蓋部材と支持台とを密接させ、そ
の後前記支持台及び模型を、支持台の一部を露出状態に
して鋳型材で包埋し、鋳型材が硬化した後に前記原型及
び支持台を焼却して、前記貫通孔に連通する湯道が形成
されてなる鋳型を作製し、該鋳型内に溶湯を鋳込み、脱
型後、前記原型の焼却跡に、鋳造修復物の材料となる鋳
造体を鋳造することを特徴とするものである。
【0028】単位模型を用いる前記製造方法において、
蓋部材の両側に対向状態に係合突片を突設しておき、支
持台に設けた係合支持突部を前記係合突片間に密接な嵌
合状態として、単位模型を支持台に固定する構成を採用
するのがよい。前記において、支持台に設ける係合支持
突部を一方向に長く形成し、その対向する側面に、係合
支持突部の長さ方向に連続した条溝を設け、一方、蓋部
材の係合突片には、前記条溝と嵌合し得る突部を設けて
おき、係合支持突部が係合突片間に嵌合した状態におい
て前記条溝と突条とが嵌合状態となり、単位模型が前記
係合支持突部の長さ方向にスライド可能に構成するのが
よい。
【0029】前記製造方法において、単位模型を固定す
るための係合支持突部を具えた支持片を、支柱に放射状
に複数段に突設すると共に、該支柱の下端には鍔部を周
設し、この鍔部と支柱と支持片とによって支持台を構成
し、この支持台を包囲する筒体の下端部分を前記鍔部の
外周縁部分に着脱自在に密接に嵌着し、該筒体内に、上
端が開口した鋳型材充填部を形成する如く構成するのが
よい。前記製造方法において、支持片を、支柱と当初は
独立させ、該支持片に単位模型を固定した後、該支持片
の端部を支柱に一体的に取り付ける如く構成してもよ
い。
【0030】本発明に係る歯科用鋳造修復物製造用の支
持台(以下支持台という)は、前記各構成の製造方法に
用いる支持台であって、単位模型を固定するための支持
片を支柱に放射状に複数段に突設すると共に、上下隣り
合う支持片の段間において、係合用突起部又は係合用凹
部を支柱周面に設けたことを特徴とするものである。
【0031】本発明に係る支持台のより好ましい態様
は、全体が焼却可能な素材で形成されており、支持台を
包囲する筒体の下端部分に着脱自在に嵌着される蓋板部
の上面中央部に、円錐台状又は角錐台状の突出部を設け
てなり該突部の上端面にネジ孔またはネジ軸としての螺
合部が形成されてなる台座部材と、上下方向に長い支柱
軸の周面に、単位模型を固定するための支持片が突設さ
れると共に該支柱軸の下端には、前記螺合部と螺合しう
るネジ軸又はネジ孔としての螺合部が形成されてなり、
又該支柱軸の上端には、前記支柱軸下端の螺合部と螺合
しうるネジ孔又はネジ軸としての螺合部が形成されてな
る支柱部材の複数とからなる。そして該支柱部材の支柱
軸の下端は前記突部の上端に立設状態に連結されるもの
となされ、且つ、支柱部材の軸部相互が連結されるもの
となされており、これらの連結は、前記螺合部相互の螺
合によって行われることを特徴とするものである。
【0032】前記支持台において、支柱軸の下端側の周
面部或いは上端側の周面部に、係合用突起部又は係合用
の凹部を設けるのがよい。
【0033】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。 〔第1の実施の形態〕本発明の製造方法においては、先
ず、図1に示す模型1を製作する。該模型1は、病的組
織が除去された窩洞を有する歯に型取り素材を押圧して
形成した型を使用し、この型に石膏系やリン酸塩系等の
耐火性素材からなる模型材を充填して製作される。
【0034】該模型1の表面側に形成された窩洞2の例
えば底部側から、図2に示すように貫通孔3を設ける。
該貫通孔3の裏面側の部分は、湯口を大きくするために
コーン状の拡大孔5とするのがよい。その後ワックスや
レジンを該窩洞2に充填して、図3に示すように鋳造修
復物の原型6を形成する。本実施の形態においては、後
工程における包埋を効率的に行うため、図4に示すよう
に、窩洞2を有する一個の歯部を、切断により他の部分
と独立させて単位模型1aを形成する。なお窩洞2の底
部に貫通孔3を設ける工程は、単位模型1aを形成した
後に行ってもよい。
【0035】その後、前記単位模型1aの、前記貫通孔
3の窩洞2と対向する側の端部7を閉塞するように、図
5、図8に示すように、前記単位模型1aの下端面に蓋
部材9を固定しておく。この蓋部材9は、前記貫通孔3
の端部7を閉塞する頂面板10の両側に対向状態に係合
突片11,11を突設してなり、該係合突片11,11
の下端の内面側に突部12,12を突設してなるもので
ある。
【0036】このように蓋部材9で貫通孔3が閉塞され
た前記単位模型1aは、焼却可能なプラスチック素材例
えばスチロール樹脂で形成された図6に示す支持台13
に固定される。このスチロール樹脂は、歯科鋳造体の製
造工程において一般に使用されているものであり、その
焼却時に発生するガスは無害で、又焼却後にカスが残ら
ない性質を有する。
【0037】該支持台13は、本実施の形態において
は、図6〜7に示すように、支持台を包囲する円筒状の
筒体14の下端部分に嵌着される嵌合溝15を具えた円
板状の蓋板部(鍔部)16の上面中央部位において支柱
17を立設すると共に、該支柱17に複数段に例えば3
段に亘って、等角度ピッチで放射状に突出する6本の支
持片19を突設した構成を有している。
【0038】該支持台13をより詳しく説明すれば、前
記蓋板部16の上面中央部位に円錐台状又は角錐台状の
突出部(図面においては円錐台状をなす)20を設けて
なり、該突出部20の上端面中央部にネジ孔21が設け
られてなる台座部材22と、前記ネジ孔21にねじ込ま
れるネジ軸23を下端に有し且つ上端中央部にはネジ孔
25を有する支柱軸26の周面に、等角度ピッチで6本
の支持片19を放射状に突設してなる支柱部材27の3
個を具えている。本実施の形態においては、前記支柱軸
26の周面部の上端側部分或いは下端側部分(図面にお
いては下端側部分)に、周方向に略等角度ピッチで複数
個例えば2個の係合用突起部28,28が突設されてい
る。
【0039】そして前記支持片19は、図5、図8〜9
に示すように、前記蓋部材9の係合突片11,11間
(蓋部材の嵌合部)に密接に嵌合状態となり得る係合支
持突部(支持台の嵌合部)29を有し、その両側面に
は、前記突部12と嵌合しうる条溝30,30が、支持
片19の長さ方向に連続して設けられており、該支持片
の長さは、例えば、前記単位模型1aを図9、図7に示
すように複数個例えば2個並べて支持できる長さに設定
されている。前記単位模型1aは、蓋部材の前記突部1
2,12が前記条溝30,30に嵌合した状態で、前記
係合支持突部29の長さ方向にスライドせしめられるこ
とにより、前記支持片19の所定位置に固定される。そ
してこの状態で、図5に示すように、前記頂面板10の
下面31が係合支持突部29の上面32と密着する。そ
して例えば、各支柱部材27の全ての支持片19に単位
模型1aを固定した後、該支柱部材の軸部下端のネジ軸
23を前記台座部材22の上端のネジ孔21にねじ込
み、支柱部材27を台座部材22に立設状態に固定す
る。又支柱部材27,27相互を、ネジ孔25にネジ軸
23をねじ込むことによって連結する。
【0040】このような支持片19への単位模型1aの
取り付けは、例えば図10〜11に示すようなベルト周
回方式の搬送装置33と組み合わせることにより自動化
することが可能である。この搬送装置33は、プーリ3
5,35間にベルト36を巻装してなり、その表面側に
は、前記蓋部材9の係合突片11,11間に嵌入しうる
保持片37を、ベルトの周回方向に所要間隔をおいて固
定してなる。この保持片37は、前記単位模型1aを、
ベルト周回方向と直交する方向にスライドさせ得るよう
に保持する。
【0041】又図11に示すように、該周回するベルト
の一方のプーリー側35aにおいて前記支持台13を設
置しておく。そして他方のプーリー側35bにおいて、
手作業により又は自動化手段により、単位模型の蓋部材
9を前記保持片37に装着することにより、ベルトの周
回に伴い、この単位模型1aが前記支持台13に向けて
移動せしめられる。
【0042】支持台13まで移動された後、ベルトの周
回が停止し、図示しない押出し手段が、保持片37に連
設状態にある支持片19に向けて単位模型1aを押し出
すと、蓋部材の係合突片11,11間に前記支持片の係
合支持突部29を嵌入させつつ、単位模型1aが支持片
19の長さ方向に沿って移動せしめられる。
【0043】所要個数の単位模型が支持片に装着された
後、前記支持台がその軸線回りに回転し、次の支持片1
9が前記保持片37に連設状態となり、この支持片への
単位模型の装着が同様に行われる。一段目の各支持片に
単位模型が装着された後、例えば支持台13が下降する
ことにより、上段に位置する支持片にも同様にして単位
模型が装着せしめられる。
【0044】このようにして各支持片に単位模型が装着
された後、図7に示すように、支持台13の前記蓋板部
16の上面周縁部に設けた前記嵌合溝15に、筒体14
の下端部42が嵌着される。この筒体14は、所定高さ
の支持台13の全体を取り囲む高さに設定されている。
その後、このようにして装着された筒体14の内部に、
その上端開口43より石膏系の鋳型材45を注入し、前
記単位模型1aを鋳型材45で包埋する。この鋳型材4
5を図7の下側の部分において部分的に一点鎖線で示
す。この状態で、支持台の一部をなす前記蓋板部16
は、図7に示すように露出状態にある。なお筒体14の
内周面には、図7に一点鎖線で示すように、鋳型材の硬
化時等における膨張を増大させる目的で、常法によりア
スベスト等のテープ状物44を添設しておく。
【0045】鋳型材の硬化によって一体化した物の全体
を1000℃程度の高温で加熱し、前記原型6及びスチ
ロール樹脂製支持台13を焼却して、図12に示す鋳型
46を形成する。
【0046】前記のように、貫通孔3が蓋部材9で閉塞
されており、且つこの蓋部材9が支持片19の上面に密
接していることから、支持台13及び蓋部材9の焼却に
よって形成された鋳型46は、図47に示すように、一
端側に円錐状の空所47を有し且つ前記貫通孔3に連通
する湯道48が形成されている。又この貫通孔3が、前
記原型6の焼却によって形成された空洞部49に連通状
態となっている。従って、前記湯道48の円錐状空所よ
り溶湯51を鋳込むと、この溶湯は、図12に点を付し
て示すように、各支持片の焼却部50、貫通孔3、空洞
部49に充填される。
【0047】図13は、鋳造が完了した後にサンドブラ
スター等によって鋳型材45及び単位模型1aが砕かれ
て得られた鋳造物52を示すものであり、幹部53の周
面部に枝部54が放射状に突設されたものが三段に形成
されており、各枝部54には、細枝55を介して鋳造体
(目的とする鋳造修復物の材料となるもの)56が突設
されている。なお図13においては、2段目及び3段目
の枝部54について、鋳造体56を省略して図示してい
る。又得られた鋳造物52の幹部53の周面部には、図
13に示すように、前記係合用突起部の焼却部分にチャ
ック用の係合突部60が形成されている。
【0048】なお、図14に示すように前記支持片19
の表面(例えば下面)57に、該支持片に固定される単
位模型に対応させ且つその近傍に位置させて、数字58
等の文字や図形を刻設しておく場合は、支持台の焼却後
に於ける鋳造により支持台と同形状の湯道を形成できる
ことから、この数字58等を、図15に示すように鋳造
物52にそのまま表すことが可能となる。従って、製造
された鋳造修復物を文字等の目印によって管理できるこ
とになる。
【0049】その後、得られた鋳造体56の表面を荒方
研磨仕上げする工程が続く。この工程を容易に且つ能率
的に行うためには、前記鋳造物52を、図13に一点鎖
線で示す切断位置59において、即ち、前記突起部の焼
却部分に形成されたチャック用の係合突部60の下側位
置において放射状の枝部が一纏まりとなるように幹部5
3を切断して分割体61を形成するのがよい。
【0050】このようにすると、該分割体61を図16
〜17に示すように逆様にして、前記チャック用の係合
突部60を有する上端部分62を、電動回転研磨装置の
回転軸63のチャック筒部65に挿入し、その際、前記
係合突部60をチャック筒部65のL型溝66の端部6
7に位置せしめて回り止めし、且つこの状態で、バネ6
9によって上端部分の端面68を押圧する如くなし、こ
の回り止めされた固定状態で前記回転軸63を強制回転
させ且つ各鋳造体56(図16においては鋳造体を2個
のみ表わし、他は省略している)を研磨材に接触させる
ことにより、各鋳造体56を一度に能率よく研磨できる
ことなる。このような分割体61は、前記電動回転研磨
装置によることの他、例えば、枝部間54に指を差し入
れて片手で持つことによって、各鋳造体56を一度に研
磨することも可能である。このように、電動回転研磨装
置によって或いは手作業によって分割体61を研磨する
ことにより、例えば8割程度の研磨作業を終えることが
できる。なお図16においては、枝部54の下面70
に、前記識別用の数字58等が現れるのであるが、同図
においては、これを一部にのみ表し他の部分については
省略している。
【0051】その後、鋳造体56を分離し、表面を仕上
げ研磨して図18に示す鋳造修復物71を得る。
【0052】〔第2の実施の形態〕図19〜20は、前
記支持片19に単位模型1aを固定する他の態様を示す
ものである。単位模型1aの貫通孔3の端部7を蓋部材
9で閉塞する点は前記実施の形態における場合と同様で
あるが、本実施の形態においては、該蓋部材9の下面側
の中央部位に連結軸(蓋部材の嵌合部)72が突設され
ている。又、前記と同様の構成を有する支持台の各支持
片19の上面部には、該連結軸72を圧入させうる連結
孔(支持台の嵌合部)73が支持片の長さ方向に並設さ
れている。
【0053】然して、各単位模型1aに突設した連結軸
72を支持片19の対応の連結孔73に圧入し、連結部
分に鋳型材が進入するのを防止するために、必要に応
じ、接着剤で連結部分を埋めることにより、支持台13
に多数の単位模型1aを固定できる。このようにして単
位模型1aの固定された支持台13は、前記と同様の工
程を経て鋳型材に包埋され、該鋳型材の硬化後、焼却工
程に移される。その後、鋳造工程、研磨工程を経て鋳造
修復物を製造するのであるが、これらの工程は前記実施
の形態に於ける場合と同様であるため省略する。
【0054】〔その他の実施の形態〕 原型を有する模型を支持台に固定する他の態様は、
要は、模型に設けた貫通孔に鋳型材が進入しないように
固定すればよいのであり、例えば図21〜22に示すよ
うに、蓋部材9の下面側に突設した筒部75の挿入孔7
6に、支持台13に設けた軸部77を圧入させてもよい
他、貫通孔の端部を支持台表面部に載せ、支持台と模型
との当接部分の周囲を、貫通孔に鋳型材が進入するのを
防止するために接着剤で被覆することとしてもよい。或
いは両面粘着テープを用いて固定してもよい。
【0055】 又模型を固定するための支持台の形態
は任意であり、この支持台13は、例えば図23に示す
ように、軸杆79の外周面に、軸線方向に延びる固定用
の蟻溝状条溝80を、間隔をおいて複数並設したもので
もよい。この場合各条溝80に、図24に示すように、
単位模型1aの下面に固定した蓋部材9の下面に突設し
た係合突条81を係合させて、単位模型1aを支持台1
3に固定することとなる。この場合、前記蓋部材9の側
面82に、図14に示すと同様にして、識別を目的とし
て数字58等の文字や図形を刻設することができる。支
持台の他の態様は、前記軸杆79の周囲に、その長さ方
向及び周方向に固定用の孔部又は突部を並設したもので
もよい。その他、螺旋状の線材を以って支持台を形成す
ることも可能である。
【0056】 又、支持台をその一部を露出状態にし
て鋳型材で包埋する手段は、この露出状態となる部分
が、その焼却後において溶湯の鋳込み口を形成するもの
であればよく、前記実施の形態で示したものには限定さ
れない。
【0057】 支持台13を、図6に示すように、支
柱17とそれから突出する支持片19とによって構成す
る場合、該支持片を当初は支柱と独立させておき、該支
持片に単位模型を固定した後において、ネジ込みや圧入
等の手段によって該支持片の端部を支柱に一体的に取り
付けるように構成してもよい。又支持台を構成する支柱
17は、図7に示すような支柱軸26を連結(この連結
は圧入の手段によることもできる)して形成されること
の他、全体が一体のものとして形成され、その周面部
に、単位模型を固定するための支持片が突設されること
もある。この場合も、図7〜8に示すと同様にして、該
支柱の周面部に、前記チャック用の係合突部44を形成
する係合用突起部を形成することがある。
【0058】 図25は、支柱17に係合用突起部を
設けることに代えて、複数の係合用凹部83を形成した
場合を示すものである。このように構成するときは、鋳
造により、支柱の焼却跡にチャック用の係合凹部が形成
されることとなる。かかる構成は、支柱の全体を一体に
形成する場合にも、支柱軸の連結によって支柱を形成す
る場合にも採用できる。
【0059】 原型を有する模型を支持台に固定する
工程は、複数個の歯部を有する模型、例えば図1に示す
ような模型を一体として支持台に固定するものであって
もよい。
【0060】 本発明で用いる支持台の用途を拡張す
れば、該支持台は、架工義歯(橋義歯)を製造するため
のワックス製の原型を支持するためにも利用できる。
【0061】
【発明の効果】本発明によるときは、原型を有する模型
を用いて鋳型を形成する構成によって、前記特開平7−
51297号と同様の効果を奏するのは元より、以下の
如き独特の効果を併せて奏する。
【0062】 蓋体を取り外して湯道を形成する従来
の製造方法によるときは、原型の焼却に先立って蓋体を
取り外す必要があるが、そのためには鋳型材の十分な硬
化を待たなければならず、従って模型を鋳型材で包埋し
た後、焼却工程に移るまでに長い待ち時間を要する問題
があった。これに対して、支持台焼却方式を採用する本
発明によるときは、蓋体を取り外す工程がないために、
鋳型材が一応硬化した段階で焼却工程に移ることがで
き、鋳造体の製造のための時間を短縮でき、製造能率の
向上と製造コストの低減を期し得ることとなる。
【0063】 本発明によるときは、支持台に模型を
固定するため、例えば図7に示すように、複数段に積み
上げ状態で固定することも可能となり、極力少ない容積
で多数個の鋳造体を同時に鋳造できる利点がある。
【0064】 本発明によるときは、支持台の焼却跡
に、該支持台と同形状の湯道を形成できる。従って支持
台の、模型の固定部分の近傍に位置させて、支持台に刻
設した数字等の文字や図形を鋳造物にそのまま表すこと
ができる。かかることから、支持台に多数の模型を固定
した場合、製造された鋳造修復物の夫々を、この数字等
の目印によって管理できることになる。もしもこのよう
な目印を設けない場合は、一度に多数個の鋳造修復物を
製造する場合、鋳造修復物をその形状で識別して管理せ
ざるを得ないことになるが、本発明によるときは、得ら
れた鋳造修復物を数字等で管理可能であるため、管理作
業の能率化を達成できることとなる。
【0065】 支持台として、図6〜7に示すよう
な、支柱の周面に支持片が突設されたものを複数段に設
ける構成とする場合は、各段毎に鋳造物を切断し、その
切断された分割体の中央部分を手で把持することによ
り、分割体に突設されている複数個の鋳造体を同時に且
つ容易に研磨することができ、研磨作業の効率化を図り
うる。特に、支柱周面に係合用突起部又は係合用凹部を
設けておくときは、鋳造により、これらの焼却跡にチャ
ック用の係合突部又は係合凹部を形成できる。これによ
り、前記分割体の端部分を電動回転研磨装置の回転軸の
チャック筒部に挿入し、且つ前記係合突部又は係合凹部
を該チャック筒部に係合させることにより、前記回転軸
の強制回転によって、研磨作業をより一層効率化できる
こととなる。
【0066】もしも図37に示すような、蓋部材を取り
外す方式の鋳造フラスコを用いる場合は、夫々の鋳造体
に、図39に示すように、貫通孔の形状を有する細い湯
道が突設されるにすぎない。従って、この細い湯道を握
持して個々の鋳造物を研磨仕上げしなければならず、研
磨作業に時間を要する問題があったのであるが、本発明
によるときはこのような問題点を解消できることとな
る。
【0067】 蓋部材を固定した単位模型を支持台に
スライド方式で固定することによって該単位模型を支持
台に固定する構成を採用するときは、この固定作業の自
動化が可能となり、製造時間の短縮及び作業効率の向上
を期しうることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】模型を示す斜視図である。
【図2】模型の窩洞底部に貫通孔を設けた状態を示す断
面図である。
【図3】窩洞にワックスやレジンを充填して原型を形成
した状態を示す断面図である。
【図4】単位模型を示す断面図である。
【図5】単位模型を、その下端面に固定した蓋部材を介
して支持片に固定した状態を示す断面図である。
【図6】支持台を示す斜視図である。
【図7】支持台の各支持片に単位模型を固定した状態を
示す断面図である。
【図8】支持片とそれに固定される単位模型を示す斜視
図である。
【図9】支持片に単位模型を固定した状態を示す斜視図
である。
【図10】単位模型を搬送する搬送装置を説明する側面
図である。
【図11】単位模型を搬送する搬送装置と、搬送される
単位模型を支持片に装着する工程を説明する平面図であ
る。
【図12】鋳型内に溶湯を鋳込んだ状態を示す断面図で
ある。
【図13】鋳造物を示す断面図である。
【図14】支持片の下面に、単位模型に対応させて数字
を刻設した状態を示す斜視図である。
【図15】数字が表わされた鋳造物を示す部分斜視図で
ある。
【図16】鋳造物の分割体を示す斜視図である。
【図17】分割体を電動回転研磨装置の回転軸に固定し
た状態を示す一部断面側面図である。
【図18】鋳造修復物を示す断面図である。
【図19】単位模型を支持片に固定する他の態様を説明
する斜視図である。
【図20】図19に示す支持片に単位模型を固定した状
態を示す断面図である。
【図21】単位模型を支持台に固定するその他の態様を
説明する斜視図である。
【図22】図21に示す支持台に単位模型を固定した状
態を示す断面図である。
【図23】支持台の他の態様を示す部分斜視図である。
【図24】図23に示す支持台に単位模型を固定した状
態を示す断面図である。
【図25】係合用凹部を設けた支柱をその使用状態で示
す断面図である。
【図26】従来製法に用いる模型を示す断面図である。
【図27】原型にスプール線を植立した状態を示す断面
図である。
【図28】鋳造フラスクを用いて原型とスプール線を鋳
型材で包埋した状態を示す断面図である。
【図29】鋳型を示す断面図である。
【図30】突出湯道が連なる鋳造体を示す断面図であ
る。
【図31】鋳造修復物を示す断面図である。
【図32】鋳型材を注入した際において、原型の裏側に
気泡が残留した状態を示す断面図である。
【図33】気泡に起因する不良鋳造体を示す断面図であ
る。
【図34】従来製法における模型を示す斜視図である。
【図35】模型の窩洞底部に貫通孔を設けた状態を示す
断面図である。
【図36】窩洞にワックスやレジンを充填して原型を形
成した状態を示す断面図である。
【図37】鋳造フラスクを用いて、単位模型を鋳型材で
包埋した状態を示す断面図である。
【図38】鋳型内に溶湯を鋳込んだ状態を示す断面図で
ある。
【図39】突出湯道が連なる鋳造体を示す断面図であ
る。
【図40】突出湯道を切除して得られた鋳造修復物を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 模型 1a 単位模型 2 窩洞 3 貫通孔 6 原型 9 蓋部材 10 頂面部 11 係合突片 12 突部 13 支持台 14 筒体 15 嵌合溝 16 蓋板部 17 支柱 19 支持片 20 突出部 21 ネジ孔 22 台座部材 23 ネジ軸 25 ネジ孔 26 支柱軸 27 支柱部材 29 係合支持突部 30 条溝 45 鋳型材 46 鋳型 48 湯道 71 鋳造修復物

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 病的組織が除去されて窩洞を有する歯に
    型取り素材を押圧して形成した型を使用する歯科用鋳造
    修復物の製造方法であって、 該型に基づいて、石膏系やリン酸塩系等の耐火性素材か
    らなる模型材を用いて模型を製作した後、該模型に形成
    された窩洞の底部に、模型を貫通する如く貫通孔を設
    け、その後、ワックス又はレジンを該窩洞に充填して鋳
    造体の原型を形成し、然る後、該原型を有する模型を、
    焼却可能なプラスチック素材で形成された支持台に固定
    するに際し、前記貫通孔の窩洞と対向する側の端部を支
    持台表面部によって閉塞状態にするものとし、その後前
    記支持台及び模型を、支持台の一部を露出状態にして鋳
    型材で包埋し、鋳型材が硬化した後に前記原型及び支持
    台を焼却して、前記貫通孔に連通する湯道が形成されて
    なる鋳型を作製し、該鋳型内に溶湯を鋳込み、脱型後、
    前記原型の焼却跡に、鋳造修復物の材料となる鋳造体を
    鋳造することを特徴とする歯科用鋳造修復物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 病的組織が除去されて窩洞を有する歯に
    型取り素材を押圧して形成した型を使用する歯科用鋳造
    修復物の製造方法であって、 該型に基づいて、石膏系やリン酸塩系等の耐火性素材か
    らなる模型材を用いて模型を製作した後、該模型に形成
    された窩洞の底部に、模型を貫通する如く貫通孔を設
    け、その後、ワックス又はレジンを該窩洞に充填して鋳
    造体の原型を形成し、然る後、該原型を有する模型を、
    焼却可能なプラスチック素材で形成された支持台に固定
    するに際し、前記貫通孔の窩洞と対向する側の端部を閉
    塞するように前記模型に、焼却可能な素材で形成された
    蓋部材を固定しておき、該蓋部材に設けた嵌合部と支持
    台に設けた嵌合部とを嵌合状態として該蓋部材と支持台
    とを密接させ、その後前記支持台及び模型を、支持台の
    一部を露出状態にして鋳型材で包埋し、鋳型材が硬化し
    た後に前記原型及び支持台を焼却して、前記貫通孔に連
    通する湯道が形成されてなる鋳型を作製し、該鋳型内に
    溶湯を鋳込み、脱型後、前記原型の焼却跡に、鋳造修復
    物の材料となる鋳造体を鋳造することを特徴とする歯科
    用鋳造修復物の製造方法。
  3. 【請求項3】 窩洞を有する一個の歯部を、切断により
    他の部分と独立させて単位模型を形成した後、該単位模
    型に形成された窩洞の底部に、模型を貫通する如く貫通
    孔を設け、その後ワックス又はレジンを該窩洞に充填し
    て鋳造体の原型を形成し、然る後、該原型を有する模型
    を、焼却可能なプラスチック素材で形成された支持台に
    固定するに際し、前記貫通孔の窩洞と対向する側の端部
    を閉塞する如く単位模型の底面に蓋部材を固定してお
    き、該蓋部材に設けた嵌合部と支持台の嵌合部とを嵌合
    状態として該蓋部材と支持台とを密接させ、その後前記
    支持台及び模型を、支持台の一部を露出状態にして鋳型
    材で包埋し、鋳型材が硬化した後に前記原型及び支持台
    を焼却して、前記貫通孔に連通する湯道が形成されてな
    る鋳型を作製し、該鋳型内に溶湯を鋳込み、脱型後、前
    記原型の焼却跡に、鋳造修復物の材料となる鋳造体を鋳
    造することを特徴とする歯科用鋳造修復物の製造方法。
  4. 【請求項4】 蓋部材の両側に対向状態に係合突片を突
    設しておき、支持台に設けた係合支持突部を前記係合突
    片間に密接な嵌合状態として、単位模型を支持台に固定
    することを特徴とする請求項3記載の歯科用鋳造修復物
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 支持台に設ける係合支持突部を一方向に
    長く形成し、その対向する側面に、係合支持突部の長さ
    方向に連続した条溝を設け、一方、蓋部材の係合突片に
    は、前記条溝と嵌合し得る突部を設けておき、係合支持
    突部が係合突片間に嵌合した状態において前記条溝と突
    条とが嵌合状態となり、単位模型が前記係合支持突部の
    長さ方向にスライド可能とされていることを特徴とする
    請求項4記載の歯科用鋳造修復物の製造方法。
  6. 【請求項6】 単位模型を固定するための係合支持突部
    を具えた支持片が、支柱に放射状に複数段に突設される
    と共に、該支柱の下端には鍔部が周設されており、この
    鍔部と支柱と支持片とによって支持台が構成されてお
    り、この支持台を包囲する筒体の下端部分が前記鍔部の
    外周縁部分に着脱自在に密接に嵌着され、該筒体内に、
    上端が開口した鋳型材充填部を形成する如く構成されて
    いることを特徴とする請求項4又は5記載の歯科用鋳造
    修復物の製造方法。
  7. 【請求項7】 支持片は、支柱と当初は独立しており、
    支持片に単位模型を固定した後、該支持片の端部を支柱
    に一体的に取り付けることを特徴とする請求項6記載の
    歯科用鋳造修復物の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかに記載の製造方法
    に用いる支持台であって、単位模型を固定するための支
    持片を支柱に放射状に複数段に突設すると共に、上下隣
    り合う支持片の段間において、係合用突起部又は係合用
    凹部を支柱周面に設けたことを特徴とする歯科用鋳造修
    復物製造用の支持台。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7の何れかに記載の製造方法
    に用いる支持台であって、全体が焼却可能な素材で形成
    されており、支持台を包囲する筒体の下端部分に着脱自
    在に嵌着される蓋板部の上面中央部に、円錐台状又は角
    錐台状の突出部を設けてなり該突部の上端にネジ孔又は
    ネジ軸としての螺合部が形成されてなる台座部材と、上
    下方向に長い支柱軸の周面に、単位模型を固定するため
    の支持片が突設されると共に該支柱軸の下端には、前記
    螺合部と螺合しうるネジ軸又はネジ孔としての螺合部が
    形成されてなり、又該支柱軸の上端には、前記支柱軸下
    端の螺合部と螺合しうるネジ孔又はネジ軸としての螺合
    部が形成されてなる支柱部材の複数とからなり、 該支柱部材の支柱軸の下端は、前記突部の上端に立設状
    態に連結されるものとなされ、且つ、支柱部材の軸部相
    互が連結されるものとなされており、これらの連結は、
    前記螺合部相互の螺合によって行われることを特徴とす
    る歯科用鋳造修復物製造用の支持台。
  10. 【請求項10】 支柱軸の下端側の周面部或いは上端側
    の周面部に、係合用突起部又は係合用凹部を設けたこと
    を特徴とする請求項9記載の歯科用鋳造修復物製造用の
    支持台。
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