JPH10110178A - 高過塩基化硫化アルキルフェナート金属塩 - Google Patents

高過塩基化硫化アルキルフェナート金属塩

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JPH10110178A
JPH10110178A JP9266618A JP26661897A JPH10110178A JP H10110178 A JPH10110178 A JP H10110178A JP 9266618 A JP9266618 A JP 9266618A JP 26661897 A JP26661897 A JP 26661897A JP H10110178 A JPH10110178 A JP H10110178A
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polyamine
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metal
alkylphenol
moles
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JP9266618A
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Curtis B Campbell
ビー.キャンベル カーティス
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Chevron Phillips Chemical Co LP
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Chevron Chemical Co LLC
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M159/00Lubricating compositions characterised by the additive being of unknown or incompletely defined constitution
    • C10M159/12Reaction products
    • C10M159/20Reaction mixtures having an excess of neutralising base, e.g. so-called overbasic or highly basic products
    • C10M159/22Reaction mixtures having an excess of neutralising base, e.g. so-called overbasic or highly basic products containing phenol radicals

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過炭酸塩化に対して感受性が実質的になく、
腐食性摩耗が少なく、そして酸中和速度が速い、高過塩
基化された硫化アルキルフェナート組成物を提供する。 【解決手段】 中性スルホネート、C20-28 の線状アル
キル鎖置換アルキルフェノール、デシルアルコール、希
釈剤油及び石灰より成る混合物を窒素パージで撹拌し、
そして65℃まで加熱する。これに固体硫黄を加え、所
定時間後に151℃まで昇温、保持して反応させる。次
いで、エチレングリコールを加え、171℃まで上げ、
窒素パージを止め、そして更なるエチレングリコールと
二酸化炭素を加える。続いて、エチレンジアミンを加
え、その反応混合物を171℃で所定時間保持して反応
させた後真空蒸留する。その温度を同真空下で205℃
に保持した後、約150℃まで冷却し、そして真空を窒
素で解除する。得られた生成物をシンナーで希釈し、濾
過し、そしてそのシンナーを蒸留除去すると、エチレン
ジアミン変性、高過塩基化・硫化アルキルフェナート組
成物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、過炭酸塩化に対して感受性が実
質的になく、腐食性摩耗が少なく、そして酸中和速度が
速い、高過塩基化された硫化アルキルフェナート組成物
を製造するプロセスと方法に関する。これらの組成物は
船舶用シリンダーの潤滑剤の調合において有用である。
【0002】
【従来の技術】過塩基化された硫化アルキルフェナート
第II族金属塩組成物(時には“過塩基化フェナート”
と称される)は有用な潤滑油用添加剤であって、潤滑油
組成物に洗浄性と分散性を付与し、また更に潤滑油にア
ルカリ性度保存性を与える。アルカリ性度保存性は、エ
ンジンの作動中に生成する酸を中和するために必要なも
のである。このアルカリ性度保存性がないと、そのよう
にして生成した酸がエンジンに有害な腐食をもたらすだ
ろう。
【0003】過塩基化フェナートの製造はこの技術分野
で周知であって、例えば米国特許第2,680,096
号、同第3,178,368号、同第3,367,86
7号、同第3,801,507号明細書等に記載されて
いる。これら米国特許明細書各々の開示全体を本明細書
で引用し、参照するものとする。過塩基化フェナート
は、典型的には、アルキルフェノール、中性又は過塩基
化ヒドロカルビルスルホネート、高分子量のアルコー
ル、潤滑油、第II族金属の酸化物、水酸化物又はC1
〜C6 アルコキシド、硫黄を昇温下で結合させ(com
bine)、その加熱された混合物にポリオール、典型
的にはアルキレングリコールを加えることによって製造
されて来た。その反応水を除去し、そして二酸化炭素を
加える。未結合CO2を除去し、次いでその反応容器を
真空下で更に加熱してアルキレングリコール、水、高分
子量アルコールを除去する。生成物をその中に水和石灰
と二酸化炭素を添入することにより過塩基化する。典型
的には、その中和と硫化とを共に促進し、また過塩基化
を容易にするためにアルキレングリコールが用いられ
る。
【0004】米国特許第4,248,718号明細書に
は、(ポリアミンのような)窒素含有化合物を塩基反応
性の金属化合物、(硫化アルキルフェナートのような)
懸濁剤及び(二酸化炭素のような)カルコゲン化合物と
結合させる、潤滑油用添加剤の製造法が開示される。そ
れらの材料において、少なくとも第三のアルカリ性度の
値は窒素含有化合物に由来し、また塩基反応性の金属化
合物は懸濁剤1当量につき0.05〜0.5当量存在す
るに過ぎない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】高過塩基化フェナート
の製造において1つの問題に遭遇する。この問題は、最
終生成物の総塩基価を上げるためにフェナートに二酸化
炭素を加える過塩基化工程で起こる。この技術分野で周
知のように、この過塩基化工程の過程では、高過塩基化
フェナートは、一般に、多過ぎる二酸化炭素の添加(過
炭酸塩化:overcarbonation)に対して
非常に敏感である。二酸化炭素の添加量が多過ぎると、
結果として品質にばらつきのある生成物が生成する。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明の概要 本発明は、一部は、過炭酸塩化に対して感受性が実質的
になく、腐食性摩耗が少なく、そして酸中和速度が速い
硫化アルキルフェナートを有利に製造することができる
と言う発見に基づく。これらの硫化アルキルフェナート
の組成物は、過塩基化工程を二酸化炭素と同時にポリア
ミンを含めることによって変性することで得られる。
【0007】アルカリ性度の大部分が少なくとも化学量
論的に過剰の金属により与えられている、TBNが少な
くとも200である過塩基化・硫化アルキルフェナート
金属塩(metal overbased sulfu
rized alkylphenate)組成物は、ア
ルキルフェノールを硫黄と、促進剤及びそのアルキルフ
ェノール1モル当たり1.7〜2.7モルの金属塩基の
存在下、反応条件の下で接触させて、そのアルキルフェ
ノールと促進剤とを中和することにより製造される。こ
の接触工程は硫黄の実質的に全てを反応させるのに十分
な時間行われる。その接触工程の反応生成物は、二酸化
炭素、及びもし所望とされるTBNを与えるのに必要と
されるならば追加の金属塩基と、2〜6個の炭素原子を
有するアルキレングリコール及びポリアミンの存在下、
反応条件の下で約160〜約190℃の範囲内の温度で
接触せしめられる。
【0008】アルキルフェノールは炭素原子9〜36個
の少なくとも1個のアルキル置換基を有するのがよく、
またアルキレングリコールは2〜6個の炭素原子を有す
るのがよい。
【0009】上記方法の第一工程は、約120〜200
℃の範囲内の温度で行われるのが好ましい。この第一工
程はアルキルフェノール1モルにつき約0.8〜約3.
5モルの硫黄及び0.025〜2モルの促進剤、並びに
少量の不活性な有機液体希釈剤を用いて行われるのが更
に好ましい。
【0010】上記方法の第二工程は第一工程の反応生成
物の混合物を用いてその場で行われるのが好ましい。こ
の第二工程は、アルキルフェノール1モルにつき約0.
2〜2モルの二酸化炭素、約0.1〜0.9モルのポリ
アミン及び0.2〜2モルのアルキレングリコールを用
いて行われる。アルキレングリコールはエチレングリコ
ールであるのが好ましい。
【0011】上記の両工程は約25〜約850mmHg
絶対圧の範囲内の圧力で行われるのが好ましい。
【0012】本発明の更なる面は次の説明から明らかに
なるだろう。
【0013】発明の詳しい説明 本発明は、その最も広い面では、少なくとも1種のポリ
アミンで変性され、過塩基化された硫化アルキルフェナ
ート金属塩を包含する。
【0014】本発明を更に詳しく議論する前に、次の用
語についてその定義を与える。
【0015】定義 本明細書で用いられる次の用語は、そうでないと特に述
べられていない限りは、次の意味を有する。
【0016】“第II族金属”又は“アルカリ土類金
属”なる用語は、カルシウム、バリウム、マグネシウム
及びストロンチウムを意味する。
【0017】“金属塩基”なる用語は、金属水酸化物、
金属酸化物、金属アルコキシド及びこれらに類するも
の、並びにそれらの混合物を指す。ここで、その金属は
リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウム、ストロンチウム、バリウム又はそれらの混合物
より成る群から選ばれる。
【0018】“カルシウム塩基”なる用語は、水酸化カ
ルシウム、酸化カルシウム、カルシウムアルコキシド及
びこれらに類するもの、並びにそれらの混合物を指す。
【0019】“石灰”なる用語は、消石灰又は水和石灰
としても知られる水酸化カルシウムを指す。
【0020】“総塩基価(Total Base Nu
mber)”、即ち“TBN”なる用語は、試料1グラ
ム中の、KOH1ミリグラムに対して当量の塩基の量を
意味する。しかして、TBNのより大きい数値はアルカ
リ性がより強い生成物、従ってアルカリ性度の保存がよ
り大きいことを反映する。ある試料のTBNはASTM
試験法No.D2896又は他の同等の任意の方法で求
めることができる。
【0021】“過塩基化された硫化アルキルフェナート
組成物”なる用語は、追加のアルカリ性度が、硫化アル
キルフェノールの水酸基部分と反応するのに必要とされ
る量に基づいて、化学量論的量より多い過剰の金属酸化
物、同水酸化物又は同C1 〜C6 アルコキシドにより与
えられている、少量の希釈剤(例えば、潤滑油)と硫化
アルキルフェナート錯体とを含んで成る組成物を意味す
る。一般的に言えば、高TBNの過塩基化された硫化ア
ルキルフェナート組成物を得るためには二酸化炭素処理
が必要とされ、それによってそのフェナートとコロイド
分散状態の金属炭酸塩との錯体であると考えられるもの
がもたらされる。
【0022】“促進剤”なる用語は、次の: (a)炭素原子1〜3個のアルカン酸、即ちギ酸、酢酸
及びプロピオン酸並びにそれらの混合物;又は(b)炭
素原子1〜3個のアルキレングリコールのいずれかを意
味する。
【0023】“アルキルフェノール”なる用語は、1個
又は2個以上のアルキル置換基を有し、それらアルキル
置換基の少なくとも1個は得られるフェナート添加剤に
油溶性を付与するのに十分な数の炭素原子を有してい
る、フェノール群を意味する。
【0024】合成 本発明の方法は、所望とされるアルキルフェノールを硫
黄と、促進剤及び金属塩基の存在下、反応条件の下で、
好ましくは不活性で相溶性の液体炭化水素系希釈剤中で
接触させることによって都合よく実施することができ
る。その反応は不活性ガス下、典型的には窒素下で行う
のが好ましい。この中和反応は、理論的には、硫化の前
に1つの別個の工程として行うことができるが、実際上
は中和反応と硫化反応とを単一のプロセス工程で一緒に
行うのが一般に更に便利である。
【0025】中和と硫化のこの組み合わされた反応は、
典型的には、使用される特定の金属及び促進剤に依存し
て、約100〜約250℃、好ましくは120〜200
℃の範囲内の温度で行われる。アルキルフェノール1モ
ル基準で、典型的には、0.8〜3.5モル、好ましく
は1.2〜2モルの硫黄と約0.025〜約2モル、好
ましくは0.1〜0.8モルの促進剤が用いられる。典
型的には、アルキルフェノール1モルにつき、促進剤を
中和するのに必要とされる塩基を含めて約1.7〜約
2.7モルの金属塩基が用いられる。この反応は、ま
た、典型的には、相溶性の液体希釈剤、好ましくは低粘
度の鉱油又は合成油中で行われる。この反応は硫黄の反
応を確実に完了させるのに十分な長さの時間行うのが好
ましい。このことは高TBN生成物が望まれる場合に特
に重要であって、このような生成物の合成には一般に二
酸化炭素をポリオールと一緒に用いることが必要になる
からである。
【0026】中和反応を別個の工程として行う場合、こ
の中和反応と後続の硫化反応とは共に前記の条件と同じ
条件下で行われる。場合によっては、その中和−硫化反
応に、米国特許第4,744,921号明細書に記載さ
れるもののような専用の硫化触媒を用いることができ
る。この米国特許明細書の開示全体を本明細書に含める
ものとする。
【0027】この硫化フェナート生成物は炭酸塩化によ
り過塩基化される。このような炭酸塩化は、硫化フェナ
ート反応生成物にポリオール、典型的にはアルキレンジ
オール、例えばエチレングリコールと二酸化炭素とを加
えることにより都合よく遂行することができる。この炭
酸塩化工程中には、二酸化炭素及びポリオールと同時に
ポリアミンも加えられる。この過塩基化反応は、典型的
には、約150〜約190℃、好ましくは165〜18
0℃の範囲内の温度で約0.1〜約4時間行われる。こ
の反応はその反応混合物にガス状二酸化炭素を通して泡
立てると言う単純な方法で行うのが便利である。過剰の
希釈剤と過塩基化反応中に生成する全ての水はその反応
中か又は反応後のいずれかで蒸留することにより都合よ
く除去することができる。
【0028】この反応系では、過塩基化生成物を形成す
るために、金属塩基と共に二酸化炭素が用いられ、その
二酸化炭素は、典型的には、アルキルフェノール1モル
につき約0.5〜約3モル、好ましくは約0.8〜約2
モルの比率で用いられる。過塩基化・硫化アルキルフェ
ナートに組み込まれるCO2 の量は、約0.45:1〜
約0.75:1のCO2 :金属の重量比を与える量であ
る。過塩基化に用いられる過剰分を含めて金属塩基は全
て中和工程で加えられる。
【0029】本発明の方法は、典型的には、真空乃至僅
少な圧力、即ち約25〜850mmHg絶対圧の範囲の
圧力で行われ、そして発泡を減少させるために真空乃至
大気圧、例えば約40〜約760mmHg絶対圧で行わ
れるのが好ましい。
【0030】硫化フェナートの一般的製造法に関する追
加の細部は、例えば米国特許第2,680,096号、
同第3,178,368号及び同第3,801,507
号明細書のような、この技術分野の各種刊行物及び特許
を参照することで知ることができる。上記刊行物の関連
開示及びこれらの特許の全体を本明細書で引用し、参照
するものとする。
【0031】本発明の方法で使用される反応体と試薬を
ここに詳細に考察すると、まず、硫黄はその全ての同素
体が用い得る。この硫黄は溶融硫黄若しくは固体(例え
ば粉末又は粒子)又は相溶性の炭化水素系液体中の固体
懸濁液のいずれかとして用いることができる。
【0032】使用される金属塩基は水酸化カルシウムが
好ましい。それは、水酸化カルシウムが、例えば酸化カ
ルシウムに比較して取り扱いが便利であるから、また水
酸化カルシウムが優れた結果をもたらすからである。他
のカルシウム塩基、例えばカルシウムアルコキシドも用
いることができる。
【0033】本発明において使用することができる適し
たアルキルフェノールは、そのアルキル置換基が得られ
る過塩基化・硫化アルキルフェナート組成物を油溶性に
するのに十分な数の炭素原子を含んでいるものである。
油溶性は一本の長鎖アルキル置換基又はアルキル置換基
の組み合わせにより得ることができる。本発明の方法で
使用されるアルキルフェノールは、典型的には、C9
32アルキル炭素鎖で置換された異なるアルキルフェノ
ールの混合物である。そのアルキル鎖は線状のもので
も、分枝したものでも、或いはそれらの混合物であって
もよい。
【0034】使用されるアルキルフェノールは、典型的
には、パラ−アルキルフェノールとオルト−アルキルフ
ェノールとの混合物であるが、ただしいずれかの異性体
が過半を占めるものも使用することができる。アルキル
ヒドロキシトルエン又は同キシレン、及び少なくとも1
個の長鎖アルキル置換基に加えて1個又は2個以上のア
ルキル置換基を有する他のアルキルフェノールも使用す
ることができる。
【0035】本発明の方法は、一般に、アルキルフェノ
ールの選択について新しいファクター又は基準を導入す
るものではなく、従ってアルキルフェノールをどう選択
するかは、潤滑油組成物に希望される性質、とりわけT
BNと油溶性、並びに従来法又は同様の硫化・過塩基化
の方法及び/又は方法類で用いられた基準に基づくこと
ができる。例えば、実質的に直鎖のアルキル置換基を有
するアルキルフェナートの場合、そのアルキルフェナー
ト組成物の粘度はフェニル環に対するアルキル鎖上の結
合位置により影響される可能性があり、例えば中間での
結合に対して末端結合ではその影響が異なる可能性があ
る。このこと及び適したアルキルフェノールの選択と製
造に関する追加の情報は、例えば米国特許第5,02
4,773号、同第5,320,763号、同第5,3
18,710号及び同第5,320,762号明細書か
ら得ることができる。これら全米国特許の全体を本明細
書で引用し、参照するものとする。
【0036】もし、例えば米国特許第4,744,92
1号明細書で所望されているもののような補充の硫化触
媒が用いられるなら、それは、典型的には、アルキルフ
ェノールに対して約0.5〜10重量%、好ましくは約
1〜2重量%の濃度で用いられる。1つの好ましい態様
では、この硫化触媒は液体としての反応混合物に加えら
れる。
【0037】本発明の高TBNの過塩基化・硫化アルキ
ルフェナート組成物を製造するのに用いられる過塩基化
の方法では、また、ポリオール、典型的にはC2 〜C4
アルキレングリコール、好ましくはエチレングリコール
もその過塩基化工程で用いられる。このポリオールはポ
リアミンと同時に添加される。
【0038】本発明では、約2〜約12個のアミン窒素
原子と約2〜約40個の炭素原子を有するポリアミンが
用いられる。ポリアミンは約1:1〜約10:1の炭素
対窒素の比を有するのが好ましい。ポリアミンは、下
記:
【0039】(A)水素; (B)約1〜約10個の炭素原子を有するヒドロカルビ
ル基; (C)約2〜約10個の炭素原子を有するアシル基;及
び (D)(B)及び(C)のモノケト、モノシアノ、低級
アルキル及び低級アルコキシ誘導体 から選ばれる置換基で置換されていてもよい。
【0040】低級アルキル及び低級アルコキシで用いら
れている“低級”とは、約1〜6個の炭素原子を含む基
を意味する。“ヒドロカルビル”は炭素と水素から構成
される有機基を示すもので、脂肪族、脂環式、芳香族又
はそれらの混合物、例えばアラルキルであることができ
る。上記(C)の置換基の定義に入るアシル基はプロピ
オニル、アセチル等のような基である。
【0041】本発明の範囲内で使用されるより好ましい
ポリアミンは、アルキレンジアミンを含めてポリアルキ
レンポリアミン、及び置換ポリアミン、例えばアルキル
及びヒドロキシアルキル置換ポリアルキレンポリアミン
である。そのアルキレン基は2〜6個の炭素原子を含む
ものが好ましく、そして窒素原子間には2〜3個の炭素
原子が存在しているのが好ましい。このような基の例を
挙げると、エチレンジアミンを含めてエチレンアミン
類、ジエチレントリアミン、ジ(トリメチレン)トリア
ミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン等がある。このようなアミンは、分枝鎖のポリアミ
ン、並びにヒドロキシ及びヒドロカルビル置換ポリアミ
ンを含めて、前記の置換ポリアミンである異性体を包含
する。ポリアルキレンポリアミンの中でも、2〜12個
の窒素原子と2〜24個の炭素原子を含むものが特に好
ましく、そしてC2 〜C3 アルキレンポリアミン、特に
低級ポリアルキレンポリアミン、例えばエチレンジアミ
ン、テトラエチレンペンタミン等が最も好ましい。
【0042】中性又は過塩基化ヒドロカルビルスルホン
酸第II族金属塩は、アルキルフェノールに対して約1
〜10重量%、好ましくは約1〜5重量%の濃度で用い
ることができる。本発明の生成物が船舶用クランクケー
スの潤滑油調合物の添加剤として意図されている場合、
そのような調合物中では過塩基化・硫化アルキルフェナ
ートと共にスルホン酸塩を用いるのが有利であるので、
中性又は過塩基化ヒドロカルビルスルホン酸第II族金
属塩の使用は特に魅力がある。
【0043】適した中性又は過塩基化ヒドロカルビルス
ルホン酸第II族金属塩に、石油スルホン酸塩、合成的
にアルキル化された芳香族スルホン酸塩又は同脂肪族ス
ルホン酸塩、例えばポリイソブチレンから誘導されたも
ののような天然又は合成ヒドロカルビルスルホン酸塩が
ある。これらのスルホン酸塩はこの技術分野で周知であ
る。(“正”スルホン酸塩はフェナートとは違って中性
であり、従って中性スルホン酸塩と称される。)そのヒ
ドロカルビル基は、スルホン酸塩分子を油溶性にするの
に十分な数の炭素原子を有していなければならない。ヒ
ドロカルビル部分は少なくとも20個の炭素原子を有し
ているのが好ましく、そしてそれは芳香族でも脂肪族で
もよいが、通常はアルキル芳香族である。使用に最も好
ましいものは、性質が芳香族であるスルホン酸カルシウ
ム、同マグネシウム又は同バリウムである。このような
スルホン酸塩は、普通、カルシウム塩基を溶液状態に保
つことで過塩基化反応を容易にするために用いられる。
【0044】本発明の方法での使用に適したスルホン酸
塩は、典型的には、芳香族基、通常はモノ−又はジアル
キルベンゼン基を有する石油溜分をスルホン化し、次い
でそのスルホン酸物質の金属塩を形成することによって
製造される。これらのスルホン酸塩は、所望によって
は、それを過剰の第II族金属水酸化物又は同酸化物、
及び場合によっては二酸化炭素の添加により過塩基化し
て約400まで又はそれ以上までの総塩基価を有する生
成物を生成させることもできる。カルシウムの水酸化物
又は酸化物が、この塩基性の過塩基化スルホン酸塩の製
造に最も一般的に使用される物質である。
【0045】本発明の方法では、反応混合物及び生成物
の混合と取り扱いを容易にするために、少量の不活性な
希釈剤と溶媒を使用するのが一般に有利である。この目
的には、典型的には、鉱油が用いられるが、それは鉱油
が潤滑油の組み合わせにおいて本発明の生成物の使用に
明らかに適合するからである。使用できる適した潤滑油
希釈剤に、例えば溶媒精製された100N、即ちシト−
コン(Cit−Con)100N及び水素化精製処理さ
れた100N、即ちRLOP100N、並びにこれらに
類するものがある。この不活性な炭化水素系希釈剤は1
00℃における粘度が約1〜約20cStであるものが
好ましい。
【0046】過塩基化・硫化アルキルフェナートの一般
的な製造では、過塩基化・硫化アルキルフェナートの加
水分解安定性を高めるために乳化破壊剤がしばしば添加
されるが、所望ならば、本発明の方法でも同様に用いる
ことができる。使用できる適した乳化破壊剤に、例え
ば、ローム アンド ハース社(Rohm and H
ass)[ペンシルバニア州(Pennsylvani
a)、フィラデルフィア(Philadelphi
a)]がトリトン(Triton)X−45及びトリト
ンX−100なる商標名で市販するもの並びにエトキシ
化p−オクチルフェノール類のようなノニオン系洗浄剤
がある。他の適した商業的に入手できる乳化破壊剤に、
GAF社(GAF Corporation)[ニュー
ヨーク州(New York)、ニューヨーク(New
York)]から入手できるイゲパール(Igepa
l)CO−610がある。乳化破壊剤は、これを使用す
る場合、一般に、アルキルフェノールに対して0.1〜
1重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%の濃度で添
加される。
【0047】潤滑油組成物 本発明の方法で製造される油溶性の過塩基化・硫化アル
キルフェナート組成物は有用な潤滑油用添加剤であっ
て、潤滑油に洗浄性と分散性を付与し、また更に潤滑油
にアルカリ性度保存性を与える。この油溶性の過塩基化
・硫化アルキルフェナート組成物をこのようにして用い
る場合、その量は総潤滑剤組成物の約0.5〜40重量
%の範囲であるが、総潤滑剤組成物の約1〜25重量%
が好ましい。このような潤滑油組成物はジーゼルエンジ
ン、ガソリンエンジン、更には船舶用エンジンに有用で
ある。前記のように、このようなフェナートを船舶用エ
ンジンの潤滑油調合物に用いる場合、このフェナートは
過塩基化・中性又は合成ヒドロカルビルスルホン酸第I
I族金属塩と併用されることが多い。
【0048】このような潤滑油組成物では、単一品種の
ものでも、多成分品種のものでもよい仕上げ潤滑油が用
いられる。多成分潤滑油は粘度指数(VI)改良剤を加
えることにより調製される。典型的な粘度指数改良剤
は、ポリアルキルメタクリレート、エチレン−プロピレ
ン共重合体、スチレン−ジエン共重合体等々である。分
散性、更にはVI改善性を示す所謂分散剤型VI改良剤
もこのような調合物で用いることができる。
【0049】このような組成物で用いられる潤滑油、即
ち基油は、船舶用エンジンを含めてガソリンエンジンや
ジーゼルエンジンのような内燃機関のクランクケースで
使用するのに適した粘度を有する鉱油又は合成油である
ことができる。クランクケース用潤滑油は、普通、0°
Fで約1300cSt乃至210°F(99℃)で約2
4cStの粘度を有する。潤滑油は合成油源又は天然油
源から誘導することができる。本発明において基油とし
て使用するための鉱油には、パラフィン系油、ナフテン
系油及び潤滑油組成物で通常使用されるその他の油があ
る。合成油には、炭化水素系合成油と合成エステル類の
両者がある。有用な合成炭化水素油に適正な粘度を有す
るアルファーオレフィンの液体重合体がある。水素化さ
れた、C 6 〜C12アルファーオレフィンの、1−デセン
三量体のような液体オリゴマーが特に有用である。同様
に、ジドデシルベンゼンのような適正な粘度を有するア
ルキルベンゼンも使用できる。有用な合成エステル類
に、モノカルボン酸及びポリカルボン酸の両者、また更
にモノヒドロキシアルカノール及びポリオールのエステ
ルがある。典型的な例は、ジドデシルアジペート、ペン
タエリトリトールテトラカプロエート、ジ−2−エチル
ヘキシルアジペート、ジラウリルセバケート及びこれら
に類するエステルである。モノ及びジカルボン酸とモノ
及びジヒドロキシアルカノールとの混合物から合成され
る複雑なエステルも使用できる。
【0050】炭化水素油と合成油とのブレンドも有用で
ある。例えば、水素化1−デセン三量体10〜25重量
%と150SUS(100°F)鉱油75〜90重量%
とのブレンドは卓越した潤滑油基剤となる。
【0051】上記調合物中に存在していてもよい他の添
加剤に防錆剤、抑泡剤、腐食防止剤、金属失活剤、流動
点降下剤、酸化防止剤、その他各種の周知の添加剤があ
る。
【0052】
【実施例】本発明を次の実施例により更に説明するが、
これら実施例は方法に関して特に有利な態様を述べるも
のである。これらの実施例は本発明を例示説明するため
に与えられるものであって、本発明を限定しようとする
ものではない。
【0053】中和速度試験 中和速度試験(NRT)は、水性の酸と潤滑油との連続
撹拌された不均一な混合物のpHの増加を、ガラスpH
電極により25℃において時間の関数として記録するこ
とから成る。この試験の結果は、変曲点及び/又は特定
の塩基性pH値(即ち、>pH7)に達するのに必要な
時間として表される。塩基性pH値に達する時間が短け
れば短いほど、酸を中和するに当たって油が益々良好で
あることを示す。
【0054】実施例1.線状アルキル・アルキルフェノ
ールからのEDA変性HOBフェナートの製造
【0055】2リットルの5つ口丸底フラスコに、中性
スルホネート24.4グラム、C20 -28 の線状アルキル
鎖置換アルキルフェノール381.1グラム、デシルア
ルコール239.1グラム、希釈剤油[シェブロン社
(Chevron)から入手できるRLOP100N]
103.4グラム及び石灰176.1グラムを秤取し
た。そのフラスコに還流コンデンサーを取り付け、それ
を僅かな窒素パージ下に置き、そして撹拌機を始動させ
た。次に、その内容物を15分間にわたって65℃まで
加熱した。65℃において、そのフラスコに固体硫黄4
7.2グラムを加え、そしてその温度を65℃で30分
間保持した。その還流コンデンサーを蒸留配置に変え、
次いでその反応温度を35分間にわたって151℃まで
上げ、そして151℃で60分間保持した。この60分
間の保持工程に入って10分したら、その反応混合物に
エチレングリコール21.8グラムを30分間にわたっ
て加えた。その温度を次いで60分間にわたって171
℃まで上げ、171℃でその窒素パージを止め、そして
58分間にわたるエチレングリコール84.8グラムの
添加を開始し、同時に二酸化炭素71グラムを160分
間にわたって加えた。エチレングリコールとCO2 のこ
の同時添加をはじめて10分してから、エチレンジアミ
ン(EDA)47.6グラムを滴下漏斗を用いて95分
間にわたって加えた。CO2 の添加に続いて、その反応
混合物を171℃で20分間保持し、次いでこの系に対
する真空度を26mmHgまで減じつつその反応混合物
を205℃まで35分間にわたって加熱することによっ
て蒸留した。その温度を26mmHgの真空下において
205℃で30分間保持した。次いで、その反応混合物
を約150℃まで冷却し、その真空を窒素で解除し、そ
して粗沈降物の分析用に約25mLの生成物を取り出し
た(4.0容量%)。この生成物を、次に、シェブロン
225シンナー約300mLで希釈し、そして濾過助剤
の助けを借りてブフナー漏斗で濾過した。
【0056】上記の濾過生成物を蒸留して上記シンナー
を除去すると、次の性質を有する最終生成物が284.
8グラム得られた:TBN=333;Ca=1.2重量
%;S=2.67重量%;N=0.88重量%;CO2
=8.8重量%;粘度=203cSt(100℃)。
【0057】実施例2.分枝アルキルフェノールからの
EDA変性HOBフェナートの製造
【0058】3リットルの5つ口丸底フラスコに、ドデ
シル・アルキルフェノール823.4グラム、希釈剤油
(RLOP100N)516.6グラム、中性スルホネ
ート71.5グラム及び消泡剤(シリコーンオイル)
0.2グラムを大気圧において秤取した。そのフラスコ
に蒸留ヘッドを取り付け、そして撹拌機を始動させた。
そのフラスコの内容物を30分間にわたって110℃ま
で加熱した。その反応混合物が約70℃に達したとき、
石灰368グラムを加えた。その反応混合物が110℃
に達したとき、固体硫黄119グラムを加え、そしてそ
の真空度を約680mmHgまで上げた。次いで、その
反応混合物を160℃まで20分間にわたって加熱し
た。その反応混合物が160℃に達したとき、2−エチ
ルヘキサノール100グラムを約30分間にわたって加
え、続いてエチレングリコール148.9グラムを60
分間にわたって加えた。エチレングリコールの添加に続
いて、その真空度を720mmHgまで上げ、2−エチ
ルヘキサノール228グラムを60分間にわたって加
え、そしてその温度を165℃まで75分間にわたって
上げた。その反応温度を165℃に保持し、そして真空
度を720mmHgに45分間保持した。次いで、その
反応フラスコを大気圧にし、そしてその温度を170℃
まで15分間にわたって上げ、次いでエチレンジアミン
54グラムとエチレングリコール85.1グラムとの混
合物を165分間にわたって加え、そして二酸化炭素1
08グラムを次の流量で加えた:0.74グラム/分で
15分間;0.97グラム/分で60分間;最後に0.
76グラム/分で51分間。CO2 添加の終点で、その
反応混合物を、真空度を40mmHgまで徐々に上げな
がらその温度を195℃まで45分間にわたって上げる
ことによって蒸留した。その反応混合物が195℃に達
したら、それを195℃及び40mmHgで1時間保持
した。次いで、その反応混合物を約160℃まで冷却
し、そしてそのフラスコを、窒素を徐々に流すことによ
って大気圧にした。その反応混合物が160℃に達した
ら、粗沈降物の分析用に約25mLと言う既知少量を取
り出した(1.6容量%)。この反応混合物を窒素圧
(70〜80psi)と濾過助剤の助けを借りて加圧ブ
フナー漏斗で420kg/時/m2 の速度で熱時(15
0〜160℃)濾過した。
【0059】上記の濾過生成物は次の性質を有してい
た:TBN=293;Ca=9.69重量%;S=3.
71重量%;N=0.76重量%;CO2 =5.17重
量%;粘度=420cSt(100℃)。
【0060】実施例3.分枝アルキルフェノールからの
EDA変性HOBフェナートの製造
【0061】二酸化炭素150グラムを次の流量:0.
73グラム/分で11グラム、次いで0.88グラム/
分で52.5グラム、最後に0.74グラム/分で8
6.5グラムを用いて加えたこと以外は、実施例2の方
法を正確に実施した。その反応混合物の蒸留に続いて、
粗沈降物の分析用にその反応混合物の既知少量を取り出
した(1.2容量%)。その濾過生成物は次の性質を有
していた:TBN=299;Ca=9.66重量%;S
=3.69重量%;N=0.86重量%;CO2=6.
0重量%;粘度=359cSt(100℃)。
【0062】比較例A 実施例2及び3で使用した同じ分枝アルキルフェノール
から製造したが、いかなるポリアミンも含有していない
市販の過塩基性化・硫化ドデシル・アルキルフェノール
金属塩を用いた。比較例Aの生成物は、典型的には、次
の性質を有していた:TBN=250;Ca=9.25
重量%;S=3.37重量%;CO2 =5.0重量%;
粘度=350cSt(100℃)。
【0063】中和速度試験の結果 次の表は結果をまとめて示すもので、70BN油におけ
る2種のEDA変性HOBフェナートの硫酸中和効力が
非EDA変性フェナートに比較して改良されていること
を示す。
【0064】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 試験 pH9に達する 洗浄剤 試験法 時間(秒) ─────────────────────────────────── 比較例A 試験油20mL及び0. 02N H2 SO4 40mL 1730 実施例2 試験油20mL及び0. 02N H2 SO4 40mL 1440 比較例A 試験油10mL及び0. 002N H2 SO4 50mL 340 実施例2 試験油10mL及び0. 002N H2 SO4 50mL 160 実施例3 試験油10mL及び0. 002N H2 SO4 50mL 303 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0065】上記の表に示される結果から、EDA変性
・過塩基化・硫化フェナート金属塩では、低速クロスヘ
ッドのジーゼルエンジンにおける腐食性摩耗の主因であ
る硫酸を中和する際の効率が向上することを示している
ことは明白である。しかして、これらのEDA変性・過
塩基化・硫化フェナート金属塩は、船舶用シリンダーの
潤滑剤類(MCL類)の調合に用いるとき、ポリアミン
で変性されていない過塩基性化・硫化アルキルフェナー
ト金属塩に対して改良された耐摩耗性を示すと期待され
るであろう。
【0066】以上、本発明を特定の態様を参照して説明
したが、本出願は、当業者が前記特許請求の範囲の精神
と範囲から逸脱することなしになし得るだろう種々の変
更及び置換をもカバーするものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 30:12 40:25 60:00 70:00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種のポリアミンで変性さ
    れ、過塩基化された硫化アルキルフェナート金属塩を含
    んで成る、総塩基価(TBN)が少なくとも200であ
    り、そしてアルカリ性度の大部分が少なくとも化学量論
    的に過剰な金属により与えられている組成物。
  2. 【請求項2】 前記ポリアミンが約2〜約12個のアミ
    ン窒素原子と約2〜約40個の炭素原子を有する、請求
    項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 主成分量の潤滑油と少量の請求項1に記
    載の組成物を含む潤滑組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の潤滑組成物を含んで成
    る、船舶用シリンダーの潤滑剤。
  5. 【請求項5】 次の: (a)炭素原子9〜36個の少なくとも1個の置換基を
    有するアルキルフェノールを硫黄と、促進剤及び該アル
    キルフェノール1モル当たり1.7〜2.7モルの金属
    塩基の存在下、反応条件の下で、該硫黄の本質的に全て
    を反応させるのに十分な時間接触させて、硫化アルキル
    フェナート金属塩を生成させ;そして(b)工程(a)
    の反応生成物を二酸化炭素及びポリアミンと、2〜6個
    の炭素原子を有するアルキレングリコールの存在下、反
    応条件の下で約150〜約190℃の範囲内の温度で接
    触させる;工程を含んで成る、ポリアミンで変性され、
    過塩基化された硫化アルキルフェナート金属塩の、TB
    Nが少なくとも200である組成物を製造する方法。
  6. 【請求項6】 前記ポリアミンが約2〜約12個のアミ
    ン窒素原子と約2〜約40個の炭素原子を有する、請求
    項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記方法の工程(a)が約120〜20
    0℃の範囲内の温度で行われる、請求項5に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記工程(a)が前記アルキルフェノー
    ル1モルにつき約0.8〜3.5モルの前記硫黄及び
    0.025〜2モルの前記促進剤、並びに少量の不活性
    な有機液体希釈剤を用いて行われる、請求項5に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 前記工程(b)が前記工程(a)の反応
    生成物の混合物を用いてその場で行われ、そしてその工
    程(b)は前記アルキルフェノール1モルにつき約0.
    5〜2モルの二酸化炭素、約0.1〜0.9モルのポリ
    アミン及び0.2〜2モルの前記アルキレングリコール
    を用いて行われる、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記アルキレングリコールがエチレン
    グリコールである、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記工程(a)及び(b)が約25〜
    850mmHg絶対圧の範囲内の圧力で行われる、請求
    項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項5に記載の方法に従って製造さ
    れた、少なくとも1種のポリアミンで変性され、過塩基
    化された硫化アルキルフェナート金属塩。
  13. 【請求項13】 主成分量の潤滑油と少量の請求項12
    に記載の組成物を含む潤滑組成物。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の潤滑組成物を含ん
    で成る船舶用シリンダーの潤滑剤。
JP9266618A 1996-10-01 1997-09-30 高過塩基化硫化アルキルフェナート金属塩 Pending JPH10110178A (ja)

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