JPH1010963A - 運転シミュレータ装置 - Google Patents

運転シミュレータ装置

Info

Publication number
JPH1010963A
JPH1010963A JP18117996A JP18117996A JPH1010963A JP H1010963 A JPH1010963 A JP H1010963A JP 18117996 A JP18117996 A JP 18117996A JP 18117996 A JP18117996 A JP 18117996A JP H1010963 A JPH1010963 A JP H1010963A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
simulated
brake pedal
vehicle
driver
driving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP18117996A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2773108B2 (ja
Inventor
Naofumi Nishiyama
直文 西山
Makoto Mishina
誠 三品
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TASUKU NET KK
Toyota Tsusho Corp
Original Assignee
TASUKU NET KK
Toyota Tsusho Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TASUKU NET KK, Toyota Tsusho Corp filed Critical TASUKU NET KK
Priority to JP18117996A priority Critical patent/JP2773108B2/ja
Publication of JPH1010963A publication Critical patent/JPH1010963A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2773108B2 publication Critical patent/JP2773108B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シミュレータにおいてABS 作動時のキックバッ
ク反力を模擬すること。 【解決手段】シミュレータ装置100 はシナリオ設定装置
3 を有し, この設定装置3 を操作することで所定のシナ
リオに設定される。実際の車両に対応してイグニッショ
ンキー4,ハンドル5,アクセルペダル6,ブレーキペダル7,
シフトレバー8,方向指示器9,サイドブレーキ10及びシー
トベルト11が設けられ, これら機器は運転者40により操
作され, 各機器の操作状況がセンサ24〜31により各々の
操作量が検出される。CPU2は各センサ24〜31の検出値と
メモリ1 に記憶された種々のデータとを用いてABS 作動
時の車両の挙動を演算し, 運転者40を視点とする映像デ
ータ, 模擬車両の走行データ, 及び走行音などを演算
し, ディスプレイ13, 計器14及びスピーカ12にて動画,
走行データ及び走行音が各々出力されると共にキックバ
ック機構22が路面のμに応じた周期で駆動され, ブレー
キペダル7が振動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運転操作による車
両の実挙動を動画表示により模擬する運転シミュレータ
装置に関する。特に、制動時に車輪のロックを防止する
アンチロックブレーキシステム(Antilock Brake Syste
m:以下ABSと略す)が作動したときに、運転者がブレ
ーキペダルから受ける感覚を体感させるための運転シミ
ュレータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車において、制動時の車輪のロック
は不具合をもたらすことが知られており、例えば、前輪
がロックすれば操舵が効かなくなり、また、後輪がロッ
クすれば車両の安定性が損なわれる。よって、制動時に
車両を良好に操縦できるためには、制動時の車輪ロック
を防止し、自動車の操舵性及び安定性を確保する必要が
ある。この制動時の車輪ロックを防止するために、近
年、ABSを搭載した自動車が開発され、その市場に占
める割合が増えてきている。
【0003】このABSとは、制動時に車輪が減速して
ロック状態に近づくと、ソレノイドバルブのオン、オフ
制御を行い、マスタシリンダとホイールシリンダとの間
の油圧配管を遮断し、ブレーキペダルからの踏力により
マスタシリンダからホイールシリンダへのブレーキ油圧
の印加を停止し、ホイールシリンダ内のブレーキ油圧が
それ以上加圧されないようにする。そして、ホイールシ
リンダとリザーバとの間の油圧配管を連通させてホイー
ルシリンダ内のブレーキ油をリザーバ内に送り込み、ホ
イールシリンダ内のブレーキ油圧を減圧させて車輪の回
転力を回復して車輪のロックを防止する。車輪の回転力
が回復して所定レベル以上になると、ホイールシリンダ
とリザーバとの間を遮断して、マスタシリンダとホイー
ルシリンダとの間を連通させ、ホイールシリンダ内のブ
レーキ油圧を増圧させ、車輪に制動力を作用させる。こ
のような処理を繰り返して行うことにより、制動時に車
輪がロックしない程度にブレーキ油圧を制御し、自動車
の操舵性及び安定性を共に確保するという技術である。
【0004】制動時にABSが実際に作動すると、車輪
のロックが防止されるのでスリップしやすい路面、例え
ば雨天時などの湿潤アスファルト路面においても運転者
はスリップせずに自動車を操縦でき、車両の操舵性及び
安定性を確保し、良好な操縦を行うことができる。しか
し、ABSの作動に習熟していない運転者では、ABS
が作動したときに、運転者がブレーキペダルから作用す
るキックバック反力を足裏に受けた際に、驚いてブレー
キ操作を怠ったりする場合がある。
【0005】特表平7−507402号公報には、運転
者の視点に立って見える環境を車両の位置及び姿勢に応
じて、動画表示することで、運転者に、あたかも車両が
走行しているかのような感覚を与える運転シミュレータ
が開示されている。そして、この公報には、ABSが作
動した時に、運転者に足の感覚を体感させるために、ブ
レーキヘダルを振動させることが開示されている。
【0006】このブレーキペダルの機構は、図13に示
すように、運転者のブレーキペダル106の踏み込みを
ストレインゲージ93により検出してソレノイド92を
駆動させ、ソレノイドアーム91をパルス幅40ms、周期
100ms で振動させるものである。このソレノイドアーム
91の振動が、アーム99、96を介してブレーキペダ
ル106に伝達され、ブレーキペダル106の振動によ
りABS作動時のブレーキペダルの動き(キックバック
挙動)が模擬される。このようにして、ABSが作動し
た時のブレーキペダル106から受ける感覚を運転者に
体感させている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記開示技術では、A
BS作動時に、ブレーキペダル106から受ける運転者
の感覚を体感させるだけであり、そのキックバックの振
動モードは、一定のものであった。しかしながら、現実
には、ABSの作動状態、即ち、ブレーキシューに油圧
が印加される期間や、その油圧が解除される期間は、路
面の状態により大きく変化する。したがって、上記開示
技術ではそれら路面状態が考慮されず、一律に周期が設
定されているので、車両の運転状態に応じて、ABSの
作動状態を運転者に十分に体感させることができず、A
BSのためのシミュレータ装置としては、十分ではな
い。
【0008】さらに、ブレーキペダル106の踏み込み
力を伝達させるリンク機構102とキックバックのため
のリンク機構99、91とが、異なる軸上に構成されて
いるために、部品点数が増加し、製造コストが高くな
り、また、ソレノイド92から発生する電磁力をリンク
機構99、91を介してブレーキペダル102に伝達す
るためには、大電力を必要とするという問題もある。
【0009】従って、本発明の目的は、ABSの作動時
における、運転者がブレーキペダルから受けるキックバ
ックを、車両の走行路面の状態に応じて変化させること
で、より、シミュレーションの精度を向上させることで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の手段を採用することができる。
この手段によると、模擬車両が走行する模擬路面と模擬
車輪との摩擦係数に応じた周期にて模擬ブレーキペダル
を振動させているので、乾燥路面、圧雪路面、湿潤路
面、凍結路面等の各種路面において、ABSが作動した
時に運転者がブレーキペダルから受ける感覚を運転者に
体感させることができる。よって、より広い使用範囲で
のシミュレーションが可能となる。
【0011】請求項2、3に記載の手段によれば、模擬
ブレーキペダルのリンク機構の軸と同軸上に、キックバ
ック手段のリンク機構の軸を備えることにより、キック
バック手段を簡易な構成にでき、運転シミュレータ装置
の部品点数を低減させ、低コストな装置構成とすること
ができる。又、同軸に構成しているので、ブレーキベダ
ルへの振動動力の伝達効率が高くなる。
【0012】請求項4に記載の手段によれば、駆動源を
有するキックバック手段の第一可動部を、そのリンク機
構の軸に固定し、駆動源の駆動により軸方向に力を作用
させる。そして、第二可動部を第一可動部の軸方向に弾
性部材を介して隣接して設け、軸の第一可動部と異なる
側に弾性部材を介した固定端を有し、駆動源の駆動によ
り軸方向に往復運動させる。これにより、第二可動部の
振動の反作用と、その固定端での停止の際の打撃力をブ
レーキペダルに付与できるので、ABS作動時のキック
バック反力をインパルス的に十分な大きさで発生させる
ことができる。
【0013】請求項4において、望ましくは、キックバ
ック手段のリンク機構の軸を、第二可動部の往復運動の
ガイドとして用いることにより、運転シミュレータ装置
の部品点数をさらに低減させることができる。
【0014】請求項1において、望ましくは、模擬車輪
と模擬路面との間の模擬摩擦係数を任意に設定できる摩
擦係数設定手段を設けることで、低μ路から高μ路まで
様々な路面状態におけるシミュレーションが可能とな
り、シミュレーション効果をより高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施例に
基づいて説明する。図1は、本発明の第一実施例に係わ
る運転シミュレータ装置100の構成を示したブロック
図である。このシミュレータ装置100は、自動車のシ
ミュレーションを対象とした装置であり、運転者40の
操作に応じて自動車の走行時の挙動の模擬を行う。シミ
ュレータ装置100はシナリオ設定装置3を有してお
り、このシナリオ設定装置3を用いて後述する処理を行
うことで、所定のシナリオに設定することが可能であ
る。
【0016】シミュレータ装置100は、実際の車両に
対応してイグニッションキー4(模擬イグニッションキ
ー)、ハンドル5(模擬ハンドル)、アクセルペダル6
(模擬アクセルペダル)、ブレーキペダル7(模擬ブレ
ーキペダル)、シフトレバー8(模擬シフトレバー)、
方向指示器9(模擬方向指示器)、サイドブレーキ10
(模擬サイドブレーキ)、及びシートベルト11(模擬
シートベルト)などが設けられている。これらの機器は
運転者40により操作され、各機器の操作状況がセンサ
24〜31(検出手段)により検出され、CPU2に出
力される。
【0017】即ち、センサ24によりイグニッションキ
ー4のオフ、またはオン、またはスタートの状態信号が
検出され、センサ25によりハンドル5の操舵角信号が
検出される。また、センサ26によりアクセルペダル6
の踏み込み量が検出され、センサ27(ポテンショメー
タ)によりブレーキペダル7の踏み込み量が検出され
る。センサ28によりシフトレバー8の「パーキン
グ」、「ドライブ」等のギアの状態信号が検出され、セ
ンサ29により方向指示器9のオフ、または右折、また
は左折の状態信号が検出される。センサ30によりサイ
ドブレーキ10のオンまたはオフの状態信号が検出さ
れ、センサ31によりシートベルト11の装着または非
装着の状態信号が検出される。これらの検出信号は、そ
れぞれCPU2に出力される。
【0018】CPU2では、入力された上記各検出信号
に基づき、メモリ1に記憶された種々のデータを用いて
後述する処理により模擬車両の挙動を演算し、運転者4
0を視点とする映像データ、模擬車両の車両速度や回転
数等の走行データ、模擬車両の車両速度に応じた走行音
データなどを算出する。メモリ1には、後述する処理プ
ログラムや、ギアチェンジ音、スリップ音、車両速度と
路面状態とに応じた走行音、エンジン音などのデータが
記憶されている。
【0019】CPU2で演算された上記各データは、デ
ィスプレイ13、計器14(共に模擬表示手段)、スピ
ーカ12(模擬音声出力手段)、及びキックバック機構
22(キックバック手段)に出力され、ディスプレイ1
3では模擬車両の挙動に応じた映像が動画表示される。
また、スピーカ12では模擬車両の走行音が音声出力さ
れ、計器14では模擬車両の走行データが表示される。
そして、ABS作動時にキックバック機構22によりブ
レーキペダル7が所定の周期にて振動する。運転者40
は、ディスプレイ13、スピーカ12、計器14、及び
ブレーキペダル7のそれぞれの出力を視覚、聴覚、及び
触覚にて認識し、模擬車両の挙動を把握することができ
る。
【0020】上記構成から成るシミュレータ装置100
の斜視図を図2に示す。図2に示されるように、シミュ
レータ装置100は、基台15上に操縦席16(模擬座
席)と、操縦席16の周囲のの各種操作機器が搭載され
ており、実際の車両の運転席と略同等な構成を成してい
る。操縦席16の回りには、ハンドル5、シフトレバー
8、アクセルペダル6、ブレーキペダル7などの主要な
操作機器が実際と略同等の位置、略同等の形状、略同等
の材質にて設けられており、操縦席16正面のフロント
ウィンドウに相当する位置にはディスプレイ13が配置
されている。
【0021】このディスプレイ13に表示される動画
は、模擬車両の挙動に応じて運転者40の視点にて表示
され、その一例を図3に示す。図3に示されるように遠
くの物体が小さく、近くの物体が大きく表示され、ま
た、模擬車両の前進速度に対応した速度で、遠くの物体
が近づき、近くの物体が通りすぎるように写し出され、
立体的に実際の状況を模擬している。ディスプレイ13
の周囲には、ディスプレイ13を覆うようにカバー17
が設けられており、運転者40がディスプレイ13から
の映像を見やすくしている。
【0022】操縦席16の回りには、上記主要機器の他
に、シートベルト11、バックミラー18、ルームミラ
ー19なども配置され、実際の車両をリアルに演出して
いる。基台15の下面15aには、移動のためのキャス
ター20と、固定のためのストッパ21が設けられてお
り、シミュレータ装置100の移動及び設置を容易にし
ている。
【0023】ブレーキペダル7にはキックバック機構2
2が接続されており、このキックバック機構22の構成
の平面図、左側面図、及び正面図をそれぞれ図4
(a)、(b)、及び(c)に示す。キックバック機構
22は、主として固定部と第一可動部と第二可動部との
3つの部分から構成される。固定部は、取り付け用のフ
ランジ220と、フランジ220に固定されたバー23
3と、バー233に固定されたプレート231と、プレ
ート231上に固定されたポテンショメータ27とから
成り、シャフト221に固定されたスライドプレート2
32の変位量をポテンショメータ27で検出し、シャフ
ト221のスラスト方向の変位量、即ちブレーキペダル
7の踏み込み量を検出する。
【0024】第一可動部は、シャフト221に固定され
たブラケット223と、ブラケット223により支持さ
れるソレノイド224(駆動源)と、ソレノイドシャフ
ト229とから成り、ブレーキペダル7の踏み込みによ
りシャフト221がスラスト方向に変位すると、第一可
動部はシャフト221と共にスラスト方向に変位する。
第二可動部は、ウェイト228と、ゴム材から成るスト
ッパ227とで構成され、シャフト221によりスラス
ト方向に摺動可能に支持され、ソレノイド224の断続
的な駆動によりスラスト方向に往復運動を行う。この第
二可動部の往復運動による反力は、第一可動部を介して
ブレーキペダル7に伝達される。
【0025】シャフト221の末端にはナット230
(固定端)が設けられており、このナット230とウェ
イト228との間にはスプリング226が設けられてい
る。また、ウェイト228とソレノイド224との間に
はスプリング225が設けられている。スプリング22
5は、ソレノイド224の非駆動時に第二可動部をソレ
ノイド224から離れる方向に保持する。スプリング2
25、226は、ストッパ227のゴム弾性とあいまっ
て、ABSの衝撃感を調節することができる。ソレノイ
ドシャフト229の引き込み方向にストッパ227が設
けられているので、ソレノイド224の駆動時にストッ
パ227をウェイト228が打撃し、ウェイト228の
運動の反作用による力に加えて、パルス的な打撃力が得
られる構造である。
【0026】上記構成から成るキックバック機構22
と、ブレーキペダル7との接続構造を図5に示す。図5
に示されるように、ブレーキペダル7はペダルブラケッ
ト72に踏み込み可能に取り付けられ、このブラケット
72のフランジ74が運転シミュレータ装置100の床
に設置されている。一方、キックバック機構22のフラ
ンジ220はペダルブラケット72のフランジ74に固
定され、シャフト221がクレビス73を介してブレー
キペダル7のアーム71に接続している。ブレーキペダ
ル7が運転者40により踏み込まれると、アーム71の
変位がクレビス73を介してキックバック機構22のシ
ャフト221にスラスト方向の変位として伝達され、ポ
テンショメータ27によりブレーキペダル7の踏み込み
量が検出される。シミュレーション実行中にABSが作
動すると、ソレノイド224が所定の周期にて断続的に
駆動され、ソレノイド224の駆動による反力がシャフ
ト221、クレビス73、アーム71、及びブレーキペ
ダル7を介して運転者40に伝達される。このように、
ブレーキペダル7のリンク機構の軸と、キックバック機
構22のリンク機構の軸とが同軸上に設けられている。
【0027】次に、シミュレータ装置100の操作方法
について図6〜図10を用いて以下に説明する。まずシ
ミュレータ装置100の機器設定を行う。この機器設定
ではシナリオ設定装置3を事前に操作することにより設
定される。本実施例では、キーボードとディスプレイ装
置とから成るパソコン(図略)を用いてシナリオ設定装
置3を構成した。シナリオ設定装置3のディスプレイ装
置上には、キーボードの所定の操作によりシナリオ設定
のためのメニュー画面が表示される。
【0028】本実施例では、機器設定として「音量」
と、「オートスキップ」と、「キックバック」の3項目
を設け、上下の矢印キーで設定する項目を選択し、リタ
ーンキーを押下することで設定した項目が有効になるよ
うにした。尚、後述される他の項目においても同様の処
理を行うことで、所定の項目を設定することができる。
項目「音量」は、スピーカ12から出力される音声の音
量を設定する項目であり、項目「オートスキップ」は、
「あり」を選択すると一連の走行が自動的に実行され、
「なし」を選択すると1回毎にシミュレーションが停止
し、運転者40により与えられる指示に応じてシミュレ
ーションを実行する。本実施例では、キーボード上に
「次から」、「もう一度」などのキーを配し、これらキ
ーを押下することで、次のシミュレーションから実行し
たり、もう一度同じシミュレーションを実行できる構成
とした。また、項目「キックバック」は、「あり」を選
択するとABS作動時にキックバック機構22が駆動さ
れ、ブレーキペダル7からキックバック反力が発生し、
「なし」を選択するとABS作動時でもキックバック機
構22が駆動せず、ブレーキペダル7からキックバック
反力が発生しない。
【0029】次に、シミュレーションのシナリオの設定
について説明する。このシナリオ設定は、種々の条件に
対応したシミュレーションを実行するために路面状態
や、ABSの有無、目標車両速度などのシミュレーショ
ン時の条件を設定するものである。本実施例では、キー
ボード操作により図6に示されるようなメニュー画面が
表示される構成とした。
【0030】図6に見られるように、本実施例では「フ
ルブレーキ」、「直線レーンチェンジ」、「カーブ」、
及び「全部」の4つのシナリオを設けた。シナリオ「フ
ルブレーキ」は、模擬車両走行の開始後、車両速度が所
定の速度に達すると、ハンドル5を固定で車両速度一定
に制御され、ディスプレイ13上に表示される黄色のラ
インを越えた時点で運転者40がブレーキペダル7をフ
ルに踏み込んだときの模擬車両の挙動が模擬される。こ
れは、運転者40のフルブレーキ操作の練習を行うため
に設けられたシナリオである。シナリオ「直線レーンチ
ェンジ」は、模擬車両走行の開始後、車両速度が所定の
速度に達すると一定速度に自動制御され、ディスプレイ
13上に表示される黄色のラインまではハンドル5が固
定で、そのラインを越えた時点で運転者40がフルブレ
ーキ操作をしながら右側へのレーンチェンジを模擬す
る。これは、運転者40がフルブレーキ操作時のABS
の有無による模擬車両の挙動の違いを把握するために設
けられたシナリオであり、オートスキップ「なし」の場
合には「次から」を押下すると3回まで繰り返し、「も
う一度」を押下すると何回でも繰り返せる構成とした。
【0031】シナリオ「カーブ」は、模擬車両走行の開
始後、車両速度が所定の速度に達すると一定速度に自動
制御され、ディスプレイ13上に表示される黄色のライ
ンまではハンドル5が固定で、そのラインを越えた時点
で運転者40がフルブレーキ操作をしながら右側に旋回
する。これは、カーブでのフルブレーキ操作時における
ABSの有無による模擬車両挙動の違いを把握するため
に設けられたシナリオである。シナリオ「全部」は、上
記の「フルブレーキ」、「直線レーンチェンジ」、及び
「カーブ」の順にシナリオを自動設定するモードであ
る。尚、このシナリオを設定する処理が請求項でいうシ
ナリオ設定手段に相当する。
【0032】上記に示された各シナリオは、キーボード
の矢印キーを用いて所定のシナリオにカーソルを移動
し、リターンキーを押下することで設定される。尚、以
下に示す各項目の設定も同様にして行われる。尚、本実
施例では、シナリオ「フルブレーキ」は、乾燥路面上を
車両速度を速度60km/hで一定に制御し、ABSがない状
態でのフルブレーキ操作を行うシナリオ構成とした。ま
た、シナリオ「直線レーンチェンジ」、及び「カーブ」
における路面状態、車両速度、及びABSの有無の各設
定は以下に示す方法で順次設定される。
【0033】次に、ABSの有無を設定する方法を図7
を用いて説明する。シナリオ設定装置3のディスプレイ
装置上には、キーボードの所定の操作によりABS設定
のためのメニュー画面が表示される。本実施例では、キ
ーボード操作により、図7に示されるように「ABSな
し」、「ABSあり」、及び「両方」の3つの設定メニ
ューが設けられたメニュー画面が表示される。メニュー
「ABSなし」はABSがない状態(フルブレーキ操作
時に車輪がロック状態となる)で模擬車両の走行が行わ
れ、メニュー「ABSあり」はABSがある状態(フル
ブレーキ操作時に車輪がロックしない)で走行が行わ
れ、そしてメニュー「両方」は、「ABSなし」→「A
BSあり」の順で模擬走行が行われる。尚、このABS
の有無を設定する処理が請求項でいう模擬アンチロック
ブレーキ実行許可手段に相当する。
【0034】続いて、目標車両速度の設定方法を図8を
用いて説明する。シナリオ設定装置3のディスプレイ装
置上には、キーボードの所定の操作により模擬車両の目
標速度設定のためのメニュー画面が表示される。本実施
例では、キーボード操作により、図8に示されるように
「普通速度」、「低速」、「高速」、及び「微速」の4
つの設定メニューが設けられたメニュー画面が表示され
る。メニュー「普通速度」は、走行を始めて模擬車両速
度が80km/h、及び100km/hに達したとき、模擬車両速度
をそれぞれの速度に固定した走行が行われる。メニュー
「低速」は、走行を始めて模擬車両速度が50km/h、及び
80km/hに達したとき、模擬車両速度をそれぞれの速度に
固定した走行が行われる。メニュー「高速」は、走行を
始めて模擬車両速度が100km/h 、及び130km/h に達した
とき、模擬車両速度をそれぞれの速度に固定した走行が
行われる。メニュー「微速」は、走行を始めて模擬車両
速度が30km/h、及び50km/hに達したとき、模擬車両速度
をそれぞれの速度に固定した走行が行われる。このよう
に各メニュー毎に、2つの目標車両速度レベルでシミュ
レーションを行える構成とし、それぞれ速度レベルの小
さい方から大きい方の順でシミュレーションが行われ
る。尚、この目標速度を設定する処理が請求項でいう模
擬走行状況設定手段に相当する。
【0035】続いて、路面状態の設定方法を図9を用い
て説明する。シナリオ設定装置3のディスプレイ装置上
には、キーボードの所定の操作により模擬車両の路面状
態設定のためのメニュー画面が表示される。本実施例で
は、キーボード操作により、図9に示されるように「乾
燥路面」、「圧雪路面」、「湿潤路面」、及び「凍結路
面」の4つの設定メニューが設けられたメニュー画面が
表示される。メニュー「乾燥路面」は、路面と模擬車両
の車輪(タイヤ)との摩擦係数を1.0 とした路面状態を
示し、路面が乾いているドライアスファルト路面などの
路面状態を模擬している。メニュー「圧雪路面」は、路
面と模擬車両のタイヤとの摩擦係数を0.3 とした路面状
態を示しており、例えば降雪後に車両の走行によって踏
み固められた路面状態などを模擬している。メニュー
「湿潤路面」は、路面と模擬車両のタイヤとの摩擦係数
を0.6 とした路面状態を示しており、例えば降雨時など
のようなウェットアスファルト路面などの路面状態を模
擬している。メニュー「凍結路面」は、路面と模擬車両
のタイヤとの摩擦係数を0.1 とした路面状態を示してお
り、例えば降雨後にアイスバーンが形成された路面状態
などを模擬している。尚、この路面状態を設定する処理
が請求項でいう模擬摩擦係数設定手段に相当する。
【0036】尚、実環境において、ABS作動時のキッ
クバック反力の周期は路面状態に依存することが知られ
ており、本実施例では路面状態に対応してキックバック
周期を設定した。例えば、図9に示されるように乾燥路
面の場合にはキックバック周期を7.5Hz とし、その他の
路面状態では一律にキックバック周期を10.0Hzとした。
このように路面状態に応じてキックバック周期を設定す
ることで、シミュレーション効果を高めることができ
る。
【0037】ここで、例えば、シナリオ設定を「全部」
に、ABSの設定を「両方」に、目標速度を「普通速
度」に、路面状態を「乾燥路面」にそれぞれ設定したと
きのシミュレーション方法について以下に説明する。ま
ず、運転者40は操縦席16に着座し、シートベルト1
1を締め、シフトレバー8が「パーキング」の位置にあ
ること、及びサイドブレーキ10がオンであることを確
認し、イグニッションキー4を操作してエンジンを模擬
始動させる。このときディスプレイ13上には初期画面
が表示され、スピーカ12よりエンジン始動音が出力さ
れる。そして、運転者40はシフトレバー8を「ドライ
ブ」に設定し、サイドブレーキ10をオフにしてアクセ
ルペダル6を右足で十分に踏み込む。このアクセルペダ
ル6の踏み込みにより、ディスプレイ13に表示される
動画の動きが速くなり、スピーカ12より模擬車両の加
速走行音が出力され、模擬車両の加速時の挙動が模擬さ
れる。尚、ディスプレイ13に表れる黄色のラインを模
擬車両が越えるまでハンドル5が固定でシミュレーショ
ンが実行されるので、運転者40のハンドル5の操作に
よりシミュレーション画面に影響が表れることはない。
【0038】模擬車両の速度が所定の目標速度レベル
(速度60km/h) に達すると、車両速度が自動的に目標速
度レベルに保持され、ディスプレイ13上に表れる黄色
のラインを模擬車両が越えた時点で、運転者40はアク
セルペダル6から右足を離して、ブレーキペダル7を最
大限まで踏み込む(フルブレーキ操作)。このとき、路
面状態は乾燥路面であり、摩擦係数は1.0 で、ABSな
しの条件でフルブレーキ操作が行われるので、車輪はロ
ックし、スピーカ12よりスリップ音が発生する。
【0039】シナリオ「フルブレーキ」が終了すると、
シナリオ「直線レーンチェンジ」が行われる。運転者4
0がアクセルペダル6を踏み込むところまでは、シナリ
オ「フルブレーキ」と同様である。目標速度の設定が
「普通速度」、ABSの設定が「両方」であるので、速
度80km/h、ABSなし→速度100km/h 、ABSなし→速
度80km/h、ABSあり→速度100km/h 、ABSあり、の
順でシミュレーションが実行される。このとき、上記各
速度に達した後、車両速度は一定に自動制御される。運
転者40は、ディスプレイ13上に表れる黄色のライン
を越えた時点で、ディスプレイ13上に表示されるパイ
ロン(図略)を右に回避しながらブレーキペダル7を最
大まで踏み込む。
【0040】シナリオ「直線レーンチェンジ」が終了す
ると、シナリオ「カーブ」が実行される。運転者40が
アクセルペダル6を踏み込むところまではシナリオ「フ
ルブレーキ」と同様である。また、目標速度及びABS
の有無の条件は、シナリオ「直線レーンチェンジ」と同
様である。車両速度が所定の速度に達すると、その速度
に一定に自動制御され、ディスプレイ13上に表れる黄
色のラインを模擬車両が越えた時点で、ブレーキペダル
7を最大まで踏み込みながらディスプレイ13上に表示
されるパイロンに沿って右側に旋回する。このようにし
て、各メニュー画面上でシミュレーションの条件を設定
することで、所望の条件下でのシミュレーションを実行
することができる。
【0041】このシミュレータ装置100で行われるシ
ミュレーションは、ABSの有無による制動時の模擬車
両挙動であるが、ABSは車輪がロック状態に近づいた
ときに作動するシステムであり、運転者40はブレーキ
ペダル7を最大まで踏み込む(フルブレーキ操作)必要
がある。よって、上記各シナリオ下でのシミュレーショ
ン実行時において、フルブレーキ操作でない場合には、
シミュレーションによる効果的な模擬挙動が得られな
い。そこで、本実施例では各シナリオにおいて、キーボ
ード操作により、フルブレーキ操作が行われたか否かの
判定を、ディスプレイ13、及びシナリオ設定装置3の
ディスプレイ装置に表示する構成とした。この判定結果
をピクトグラムにより表示した例を図10に示す。
【0042】本実施例では、フルブレーキ操作が達成さ
れたとき「○」表示し、フルブレーキ操作が未達成のと
き「×」表示する構成とした。また、走行中に運転者4
0の操作異常があった場合には「▲」表示する構成とし
た。尚、本実施例では、例えば黄色のラインに達する前
にエンジンが切られたとき、黄色のライン手前から黄色
のラインに達する前に停車したとき、黄色のライン手前
から黄色のラインに達する前にギアが「ドライブ」以外
に設定されたとき、発進してから黄色のラインに達する
までの時間が所定の時間を越えたとき、黄色のラインに
達したときの車両速度が目標速度の80%以下であったと
きなどを走行中の操作異常と見なした。尚、本実施例で
はオートスキップ「あり」の場合には、シミュレーショ
ンの実行後に自動的に結果が表示される構成とした。
【0043】続いて、図11に示すフローチャートを用
いてCPU2で行われる処理内容について説明する。図
11は、CPU2の処理手順を示したフローチャートで
あり、まず、シミュレーションの準備のチェックが行わ
れる(ステップ902 )。ここで、シミュレーション準備
のチェックでは、イグニッションキー4からスタート信
号が出力されたか、シートベルト11が装着されている
か、サイドブレーキ10がオンであるか、シフトレバー
8の位置が「パーキング」であるかなどのチェックが行
われる。尚、イグニッションキー4からスタート信号が
出力されると、スピーカ12よりエンジン始動音が出力
される。次に、シミュレーション準備のチェックで異常
な点があるか否かを判定し(ステップ904 )、異常があ
ればディスプレイ13上に異常箇所を表示し、ステップ
902 に戻る。ステップ904 にて異常が無ければ、ステッ
プ906 にて初期設定を行い、模擬車両位置が初期位置に
設定された初期画面をディスプレイ13に表示する。
【0044】初期設定の後、ステップ908 にてシミュレ
ーションの起動のチェックを行う。この起動チェックで
は、イグニッションキー4がオンであるか、サイドブレ
ーキ10がオフであるか、シフトレバー8が「ドライ
ブ」であるか、アクセルペダル6の踏み込みがあるかな
ど、実際の車両を起動する際に必要な項目を点検する。
ステップ910 でシミュレーション起動チェックに異常な
点があるか否かを判定し、異常があれば異常箇所をディ
スプレイ13に表示してステップ908 に戻る。ステップ
910 にて異常がなければ、アクセルペダル6の踏み込み
量、ブレーキペダル7の踏み込み量、及びハンドル5の
操舵角などの模擬車両データを入力し(ステップ912
)、模擬車両挙動の運動演算を行う(ステップ914
)。この車両の挙動は良く知られたように、2輪モデ
ルにおいて、重心の加速度に関する運動方程式、重心の
周りの角加速度に関する運動方程式を差分演算すること
で、時間的に逐次演算することで決定される。即ち、各
時刻での、車両の位置、速度、重心の周りの回転角度
と、運転者40により操作されるハンドル5の操舵角と
ブレーキペダル7による踏力により、タイヤに掛かる制
動力、サイドホースを求め、これらの力により重心にか
かる加速度を決定し、その加速度と、現在時刻における
車両の速度と位置とから微小時間後の車両の速度と位置
が決定される。又、タイヤに掛かる制動力、サイドホー
スから重心の周りのトルクを求め、そのトルクと、現在
時刻における角速度と角度とから微小時間後の重心の周
りの角速度、角度とが決定される。このような差分演算
が逐次的に実行されることで、逐次的に車両の位置、速
度、及び姿勢を決定することができる(ステップ916)。
【0045】次に、ステップ918 において、車両の現在
位置、速度、姿勢から、運転者40の視点から見た風景
の画像が座標変換により演算され、ディスプレイ13の
表示画面を更新する。これにより、車両の位置、速度、
姿勢に応じて、ディスプレイ13には、運転者40の視
点から見た外の風景が表示され、その風景が車速に応じ
て変化することから、運転者40はあたかも擬似車両が
路面上を走行しているかのような感覚を持つことができ
る。そして、ABSが作動した状態の時には、ソレノイ
ド224を、図9に示すように、路面の摩擦係数に対応
した周波数で駆動して、ブレーキペダル7に対してキッ
クバック反力を与えて振動させる(ステップ919 )。続
くステップ920 では、出力すべき模擬車両の走行音を演
算する。
【0046】模擬車両走行音の演算の後、ステップ922
にてシミュレーションの中断か否かを判定し、中断でな
い場合にはステップ912 に戻って模擬車両データを入力
し、上記各演算を繰り返して実行する。ステップ922 に
てシミュレーションを中断する場合には、ステップ924
に移行し、シミュレーションの終了か否かを判定する。
ステップ924 にてシミュレーションを終了しない場合に
は、ステップ902 に戻ってシミュレーションの準備チェ
ックから行い、シミュレーションを終了する場合にはス
テップ926 に進み、シミュレーション結果をディスプレ
イ13に表示する。
【0047】本実施例では、運転者40がフルブレーキ
操作を行わない場合には効果的ではないので、ブレーキ
ペダル7の踏み込み量が十分であるかどうかを、図12
に示されるようにフルブレーキに必要な踏力に対する百
分率で棒グラフに示す構成とした。この棒グラフを運転
者40が確認することで、フルブレーキ操作を実行する
際の基準とすることができる。尚、図12中に示される
速度は、黄色のラインに模擬車両が到達したときの車速
を示している。図11のステップ926 で結果を表示した
後、ステップ928 にて次のシミュレーションを実行する
か否かを判定し、次のシミュレーションを行う場合には
ステップ902 に移行し、シミュレーションを終了する場
合にはエンドとする。
【0048】上記の図11に示す処理を行うことによ
り、ABS作動時、及び非作動時における模擬車両挙動
を、ブレーキペダル7に作用するキックバック反力と、
ディスプレイ13に表示される動画と、スピーカ12か
ら出力される音声とで模擬することができるので、運転
者40はABSのシミュレーションを効果的に体験学習
することができる。また、キックバック機構22のリン
ク機構の軸を、ブレーキペダル7のリンク機構の軸と同
軸上に設ける構成とすると共に、第二可動部の摺動ガイ
ドをシャフト221で兼用することで、キックバック機
構22を簡易な構成にでき、部品点数が低減し、低コス
トな装置とすることができる。さらに、路面状態に応じ
てキックバック反力の周期を設定することにより、シミ
ュレーション効果を一層高めることができる。
【0049】尚、上記実施例で設定したキックバック反
力の周期は上記数値に限定されるものではなく、路面状
態に合わせて他の値に設定してもよく、例えば、2Hz 〜
20Hzに設定しても効果的である。また、上記実施例で
は、キックバック反力の周期が所定の周期に固定した構
成としたが、車両の走行状況に合わせてキックバック反
力の周期が変化する構成としてもよい。又、路面の摩擦
係数に応じてソレノイド224の電流値を変化させてキ
ックバック反力の大きさを変化させる様にしても良い。
さらに、上記実施例では、ABS作動時にキックバック
反力の周期のみを設定する構成としたが、キックバック
反力の大きさや、キックバックのストロークなど他の因
子を設定する構成としてもよく、例えばキックバック反
力を2kgf〜13kgf に、キックバックストロークを±2 〜
3mm に設定すれば効果的である。
【0050】上記実施例では、シミュレーション実行後
の評価結果として、フルブレーキ操作の達成の可否や、
黄色のラインに達したときの車速などを表示する構成と
しているが、評価項目はこれに限定しない。例えば、フ
ルブレーキ操作を行ってから停止するまでの距離を、シ
ミュレーション実行後にディスプレイ13に表示する構
成としてもよい。これにより、車速や、ABSの有無、
路面状態によって、停止距離がどの程度になるかを把握
することができ、シミュレーション効果をさらに向上で
きる。
【0051】上記実施例では、ディスプレイ13上に表
示される動画の背景については特に記載していないが、
車両速度が微速時や低速時では背景を市街地とし、車両
速度が高速時では背景を郊外や高速道路などに設定する
構成とすれば、より実際に則したシミュレーション映像
とすることができる。また、模擬する路面状態によっ
て、ディスプレイ13に表示される路面の色や濃さを変
化させる構成としてもよい。例えば、湿潤路面上を走行
するとき、路面の色を暗色で表示することで、よりリア
ルな表示画面が得られる。
【0052】さらに、シミュレータ装置にフォグランプ
スイッチを設け、運転者40がフォグランプスイッチを
操作したとき、ディスプレイ13上に霧が発生した状況
を表示する構成としてもよい。これにより、霧が発生し
た状況下におけるシミュレーションを効果的に演出する
ことができる。これら各天候状態は、段階的に設定する
構成としてもよい。例えば、降雨状態を小雨から豪雨ま
で任意に変化できる構成にし、その降雨状態に応じて摩
擦係数を設定してもよい。
【0053】上記に示されるように、本発明によれば、
シミュレータ装置の各機器の操作状況を検出し、その検
出信号に基づいてABS作動時、及び非作動時における
車両挙動をディスプレイ上に動画表示し、ブレーキペダ
ルにキックバック反力を発生させ、スピーカより走行時
の音声を出力することによって、リアルにシミュレーシ
ョンを実行でき、運転者はABS作動時の走行体験を効
果的に学習することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレータ
装置の全体構成を示したブロック図。
【図2】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレータ
装置の全体構成を示した斜視図。
【図3】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレータ
装置において、キックバック機構の構成を示した構造
図。
【図4】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレータ
装置において、ブレーキペダルとキックバック機構との
接続構造を示した構造図。
【図5】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレータ
装置において、ディスプレイの表示映像の一例を示した
模式図。
【図6】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレータ
装置において、シナリオ設定時のメニュー画面構成を示
した模式図。
【図7】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレータ
装置において、ABS有無の設定時のメニュー画面構成
を示した模式図。
【図8】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレータ
装置において、模擬車両の速度設定時のメニュー画面構
成を示した模式図。
【図9】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレータ
装置において、路面状況設定時のメニュー画面構成を示
した模式図。
【図10】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレー
タ装置において、模擬走行実施時のフルブレーキ操作の
結果判定の一例を示した説明図。
【図11】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレー
タ装置において、CPUで行われる処理内容を示したフ
ローチャート。
【図12】本発明の第一実施例に係わる運転シミュレー
タ装置において、シミュレーション終了時にディスプレ
イに表示されるシミュレーション結果を示した模式図。
【図13】従来の運転シミュレータ装置におけるキック
バック機構の構成を示した模式図。
【符号の説明】
1 メモリ 2 CPU 3 シナリオ設定装置 4 イグニッションキー 5 ハンドル 6 アクセルペダル 7 ブレーキペダル 8 シフトレバー 9 方向指示器 10 サイドブレーキ 11 シートベルト 12 スピーカ 13 ディスプレイ 14 計器 15 基台 16 シート 17 カバー 18 バックミラー 19 ルームミラー 20 キャスター 21 ストッパ 22 キックバック機構 24〜31 センサ 40 運転者 100 運転シミュレータ装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止した模擬車両の運転者の視点から見
    える模擬車両の周囲の環境を、運転者の運転操作状況に
    応じて動画表示することで、模擬車両の走行を運転者に
    体感させる運転シミュレータ装置において、 模擬ブレーキペダルの踏み込みによりアンチロックブレ
    ーキシステムが作動したとき、前記模擬車両が走行する
    模擬路面と模擬車輪との摩擦係数に応じた周期にて前記
    模擬ブレーキペダルを振動させるキックバック手段を設
    けたことを特徴とする運転シミュレータ装置。
  2. 【請求項2】 静止した模擬車両の運転者の視点から見
    える模擬車両の周囲の環境を、運転者の運転操作状況に
    応じて動画表示することで、模擬車両の走行を運転者に
    体感させる運転シミュレータ装置において、 模擬ブレーキペダルの踏み込みによりアンチロックブレ
    ーキシステムが作動したとき、所定の周期にて前記模擬
    ブレーキペダルを振動させるキックバック手段を設け、 前記キックバック手段に、前記模擬ブレーキペダルの踏
    み込み力を伝達させるリンク機構の軸と同軸上に軸が設
    けられたリンク機構を設けたことを特徴とする運転シミ
    ュレータ装置。
  3. 【請求項3】 前記キックバック手段に、前記模擬ブレ
    ーキペダルの踏み込み力を伝達させるリンク機構の軸と
    同軸上に軸が設けられたリンク機構を設けたことを特徴
    とする請求項1に記載の運転シミュレータ装置。
  4. 【請求項4】 前記キックバック手段は、 前記軸に固定され、駆動源を有し、その駆動源の駆動に
    より前記ブレーキペダルの前記軸方向に力を作用させる
    第一可動部と、 弾性部材を介して前記第一可動部の前記軸方向に隣接し
    て設けられ、前記軸の前記第一可動部と異なる側に弾性
    部材を介した固定端を有し、前記駆動源の駆動により前
    記軸方向に往復運動する第二可動部とを備えたことを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載の運転シミュレー
    タ装置。
JP18117996A 1996-06-20 1996-06-20 運転シミュレータ装置 Expired - Lifetime JP2773108B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18117996A JP2773108B2 (ja) 1996-06-20 1996-06-20 運転シミュレータ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18117996A JP2773108B2 (ja) 1996-06-20 1996-06-20 運転シミュレータ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1010963A true JPH1010963A (ja) 1998-01-16
JP2773108B2 JP2773108B2 (ja) 1998-07-09

Family

ID=16096263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18117996A Expired - Lifetime JP2773108B2 (ja) 1996-06-20 1996-06-20 運転シミュレータ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2773108B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999024132A1 (fr) * 1997-11-07 1999-05-20 Sega Enterprises, Ltd. Machine de jeu
JP2009157292A (ja) * 2007-12-28 2009-07-16 Honda Motor Co Ltd ライディングシミュレーション装置
CN102938227A (zh) * 2012-11-20 2013-02-20 无锡商业职业技术学院 一种模拟abs的实验电路
JP2023123326A (ja) * 2022-02-24 2023-09-05 エーエーシー アコースティック テクノロジーズ (シャンハイ) カンパニー リミテッド フォースフィードバック装置及び当該フォースフィードバック装置を含むハンドル

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999024132A1 (fr) * 1997-11-07 1999-05-20 Sega Enterprises, Ltd. Machine de jeu
US6752716B1 (en) 1997-11-07 2004-06-22 Kabushiki Kaisha Sega Enterprises Game machine for simulating vibration
JP2009157292A (ja) * 2007-12-28 2009-07-16 Honda Motor Co Ltd ライディングシミュレーション装置
CN102938227A (zh) * 2012-11-20 2013-02-20 无锡商业职业技术学院 一种模拟abs的实验电路
JP2023123326A (ja) * 2022-02-24 2023-09-05 エーエーシー アコースティック テクノロジーズ (シャンハイ) カンパニー リミテッド フォースフィードバック装置及び当該フォースフィードバック装置を含むハンドル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2773108B2 (ja) 1998-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7424414B2 (en) System for combining driving simulators and data acquisition systems and methods of use thereof
EP2006177A2 (en) Vehicle speed control apparatus in accordance with curvature of vehicle trajectory
KR101726902B1 (ko) 햅틱 피드백에 의해 특정 움직임을 시뮬레이션하기 위한 방법, 및 방법을 구현하는 장치
KR101795059B1 (ko) 운전 가능성을 판단하는 시뮬레이션 시스템 및 그 시뮬레이션 방법
KR101429404B1 (ko) 운전 시뮬레이터 장치 및 이를 이용한 운전 재활 훈련 방법
KR101403530B1 (ko) 농업용 트랙터의 모의 운전 교육장치
CN104504957B (zh) 一种基于力觉反馈的车架训练系统
CN108376492B (zh) 交通器模拟方法及系统
KR101510255B1 (ko) 농업용 트랙터의 모의 운전 교육장치
JPH08248872A (ja) 運転模擬試験装置
JP2773108B2 (ja) 運転シミュレータ装置
JP3766756B2 (ja) ドライビングシミュレータ
JP6596229B2 (ja) シミュレータ
JP2773107B2 (ja) 運転シミュレータ装置
JP4627525B2 (ja) 自転車シミュレータ
JP2008273439A (ja) 操舵反力制御装置
CN111798717B (zh) 一种支持vr驾驶培训的电动车控制系统和方法
JP2003316251A (ja) アクシデント体験運転シミュレータ
WO2019174643A1 (zh) 交通器模拟方法及系统
KR100476201B1 (ko) 드라이빙 시뮬레이터의 진동 제어장치
Lee Virtual test track
JPH07186983A (ja) 操舵反力制御装置
US20230324943A1 (en) Brake system with controlled pedal feedback
WO2022259341A1 (ja) 車両開発支援システム
JPH10123930A (ja) 車両のライディングシミュレーション装置