JPH1010379A - 高強度光ファイバコード - Google Patents

高強度光ファイバコード

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JPH1010379A
JPH1010379A JP8158643A JP15864396A JPH1010379A JP H1010379 A JPH1010379 A JP H1010379A JP 8158643 A JP8158643 A JP 8158643A JP 15864396 A JP15864396 A JP 15864396A JP H1010379 A JPH1010379 A JP H1010379A
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JP
Japan
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layer
optical fiber
strength
fiber cord
modulus
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Application number
JP8158643A
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English (en)
Inventor
Takeshi Shimomichi
毅 下道
Keiji Ohashi
圭二 大橋
Shinji Araki
真治 荒木
Masao Tachikura
正男 立蔵
Nobuo Tomita
信夫 富田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Fujikura Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバコードとして好適な機械的強度を
有するとともに、伝送特性に優れた高強度光ファイバコ
ードを提供する。 【解決手段】 光ファイバ素線1の周上に、光ファイバ
素線1の長さ方向に沿う透明な長繊維2に紫外線硬化性
樹脂液3を含浸させ、この樹脂液3を硬化して抗張力体
層4を形成し、抗張力体層4の周上にヤング率2〜20
0kgf/mm2の耐側圧層5を形成し、最外層に高破断伸び
を有する耐擦傷層6を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、局内光機器間の接
続等に使用される高強度光ファイバコードに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、長距離光通信等における伝送情報
の多様化、多量化により、局内機器の高密度化の要望が
あり、細径の光ファイバコードが要求されている。従来
の光ファイバコードとしては、例えば光ファイバ素線に
抗張力体となるアラミド繊維を縦添えして引張り強度を
確保するとともに、この上にナイロン等の高ヤング率の
熱可塑性樹脂を押出被覆して側圧特性が得られるように
したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
光ファイバコードにあっては、光ファイバ素線にアラミ
ド繊維を縦添えし、この上に熱可塑性樹脂を押出被覆す
る際に、熱可塑性樹脂の溶融粘度が高いため、この熱可
塑性樹脂はほとんどアラミド繊維に浸透しない。したが
って、光ファイバ素線の外周上には、大部分がアラミド
繊維でわずかに熱可塑性樹脂が浸透した内側の層と、大
部分が熱可塑性樹脂からなる外側の層とが形成されるこ
とになる。このようにして形成された光ファイバ素線の
周上の層の熱膨張率は熱可塑性樹脂の熱膨張率に支配さ
れ、この熱可塑性樹脂の熱膨張率と光ファイバ裸線の熱
膨張率との差が大きいために、温度変化によって伝送損
失特性が低下するという欠点があった。本発明は前記事
情に鑑みてなされたもので、光ファイバコードとして好
適な引張り強度および側圧特性を有するとともに、伝送
特性に優れた高強度光ファイバコードを提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の高強度光ファイバコードは、光ファイバ素線
の周上に、該光ファイバ素線の長さ方向に沿う透明な長
繊維に紫外線硬化性樹脂液を含浸させ、該樹脂液を硬化
してなる抗張力体層を有し、該抗張力体層の周上に、ヤ
ング率2〜200kgf/mm2の耐側圧層を有し、最外層に
高破断伸びを有する耐擦傷層を有することを特徴とする
ものである。前記耐側圧層は、紫外線硬化性樹脂層で構
成されることが好ましい。また前記耐擦傷層は、40%
以上の高破断伸びを有する紫外線硬化性樹脂層で構成さ
れることが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の高強度光ファイバコードの一実施形態を
示した断面図である。図中符号1は光ファイバ素線であ
る。本実施形態の高強度光ファイバコードは、光ファイ
バ素線1の周上に抗張力体層4、耐側圧層5、および耐
擦傷層6が形成されている。
【0006】光ファイバ素線1は、一般に用いられてい
る直径125μmの石英系光ファイバ裸線1に紫外線硬
化性樹脂(以下、UV樹脂という)で一次被覆層および
二次被覆層を形成して直径250μmとしたものを用い
ることができる。光ファイバ素線1の一次被覆層には、
通常ヤング率が1kgf/mm2以下である軟質のUV樹脂が
用いられ、二次被覆層には、通常ヤング率が50kgf/m
m2以上である硬質のUV樹脂が用いられる。光ファイバ
素線1の被覆層に用いられるUV樹脂としては、ウレタ
ンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリブタ
ジエンアクリレート系、シリコーンアクリレート系、ポ
リエステルアクリレート系等から適宜選択することがで
きる。光ファイバ素線1は、少なくとも最外層に着色が
施されたものでもよく、無着色のものでもよい。また光
ファイバ素線1として、汎用されているものを用いれば
既存の光学系機器等との整合性が得られる点で好まし
く、コスト的にも有利である。
【0007】抗張力体層4は、UV樹脂3中に抗張力体
である透明長繊維2がほぼ均一に分布している。この抗
張力体層4は、主に高強度光ファイバコードの引張り強
度を担うものである。一般に光ファイバコードに要求さ
れる引張り強度は、コードに5kgfの引っ張り荷重をか
けたときの光ファイバの歪が2%以下であることが望ま
しいとされている。透明長繊維2は、高強度を有する透
明な繊維が中途で切断されない長繊維の状態で用いられ
る。尚、本発明における透明とは、紫外線が透過可能で
あることをいう。透明長繊維2としては、例えばガラス
繊維等が好適に用いられる。抗張力体層4に用いられる
透明長繊維2の量は、用いられる繊維の種類にもよる
が、ガラス繊維を用いた場合には、300〜4000デ
ニールの範囲で好ましく選択することができる。透明長
繊維2の量が少な過ぎると透明長繊維2が担う引っ張り
強度が低下し、抗張力体としての役割を果たさなくな
り、多過ぎると出来上がるコードの径が太くなってしま
い、高強度光ファイバコードの細径化を阻害する。
【0008】またUV樹脂3は、ヤング率が0.1〜1
00kgf/mm2程度のものが好ましい。 抗張力体層4の
UV樹脂3のヤング率がこれより低いと、高強度光ファ
イバコードに側圧がかかった場合、光ファイバ素線1の
被覆層がクリープを起こし、変形すると同時に伝送特性
が劣化する。また、これより高いと高強度光ファイバコ
ードに曲げが加わった場合に座屈する恐れがある。さら
に、UV樹脂3は透明長繊維2を一体化するため、透明
長繊維2と接着する処方が施されていることが望ましい
(例えば透明長繊維2としてガラス繊維を用いる場合
は、シランカップリング剤等を添加したり、オリゴマー
側鎖にガラスと化学的に結合し易い反応基を導入するな
ど)。この抗張力体層4を構成するUV樹脂3としては
、上記光ファイバ素線1の被覆層と同様のUV樹脂を
好適に用いることができる。抗張力体層4の厚さの下限
は、ガラス繊維600デニールを縦添えした場合の抗張
力体層4の厚さとなり、約50μmとなるように設計さ
れる。抗張力体層4の厚さの上限は、ガラス繊維360
0デニールを縦添えした場合の抗張力体層4の厚さであ
り、約200μmとなるように設計される。したがっ
て、透明長繊維2としてガラス繊維を用いた場合には、
抗張力体層4の厚さは50〜200μm程度に好ましく
設定される。
【0009】本実施形態において、抗張力体層4の周上
には、ヤング率が異なる3つの層5a,5b,5cが順
次積層されて耐側圧層5を形成し、最外層には高破断伸
びを有する耐擦傷層6が形成されている。この耐側圧層
5および耐擦傷層6は、上記光ファイバ素線1の被覆層
と同様のUV樹脂を好適に用いて形成され、主に高強度
光ファイバコードの側圧特性および耐擦傷性を担うもの
である。一般に光ファイバコードに要求される側圧特性
は、架内配線に際して支障の無いこととされている。従
来のφ2mmコードにおいては、長さ100mmの部分
に100kgfの荷重を印加したときの伝送損失増が0.
1dB以下であることが望ましいとされている。耐側圧
層5を構成している層5a,5b,5cは高ヤング率と
なるように形成され、好ましいヤング率は2〜200kg
f/mm2程度である。耐側圧層5のヤング率がこれより低
いと耐側圧層としての機能を発揮し得ず、これより高い
と工程間伝送損失の変動や伝送損失温度特性の劣化を招
く。一般に紫外線硬化性樹脂は、ヤング率が高くなるほ
ど破断伸びが低下し、外傷により脆性破壊をおこし易く
なる。そこで耐側圧層5を保護するために、耐擦傷層6
は高破断伸びを有するように形成され、40%以上の破
断伸びを有するように設計される。耐擦傷層6の破断伸
びがこれよりも低いと、外傷を受けたときに耐擦傷層6
および耐側圧層5に割れを生じる恐れがあり、抗張力体
層4に損傷を招くことがある。このように、抗張力体層
4の周上に高ヤング率の耐側圧層5を形成することによ
り、側圧や曲げによって光ファイバ素線1に負荷される
応力を好ましく緩和することができる。また最外層に耐
擦傷層6を設けることにより、脆性破壊をおこし易い耐
側圧層5を保護することができる。
【0010】耐側圧層5(5a,5b,5c)の厚さは
厚いほど耐側圧性は向上するが、高強度光ファイバコー
ドの外径が太くなって、高密度実装において不利とな
る。また薄過ぎると必要な耐側圧性が得られない。した
がって、耐側圧層5の厚さは50〜200μmの範囲で
設定するのが望ましい。また、耐側圧層5の厚さを設定
するに当たり、既存の設備との整合性を考慮することも
好ましい。尚、耐側圧層5を構成する層の数、各層のヤ
ング率および各層の厚さは、高強度光ファイバコードの
大きさ、望ましい側圧特性、製造効率等を加味して適宜
設定することができる。耐側圧層5の厚さと同様に耐擦
傷層6の厚さは、厚いほど耐擦傷層は向上するが、高強
度光ファイバコードの外径が太くなって、高密度実装に
おいて不利となる。また薄過ぎると必要な耐擦傷性が得
られない。したがって、耐擦傷層6の厚さは10〜10
0μmの範囲で設定するのが望ましい。
【0011】このような構成の高強度光ファイバコード
は、例えば次のようにして製造することができる。すな
わち、光ファイバ素線1の外周上に透明長繊維2を縦沿
えした状態で、UV樹脂3の樹脂液が満たされたコーテ
ィング装置を通過させ、これによってUV樹脂を塗布、
含浸させる。続いて、紫外線照射装置に導入して紫外線
を照射し、樹脂液を硬化させて抗張力体層4を形成す
る。次にこの抗張力体層4の周上に、同様にコーティン
グ装置を用いてUV樹脂を塗付し、続いて紫外線硬化装
置で硬化させて耐側圧層5を形成する。耐側圧層5が複
数の層からなる場合には、UV樹脂の塗付工程と硬化工
程を繰り返して行なう。さらに耐側圧層5の周上に同様
にコーティング装置を用いてUV樹脂を塗付し、続いて
紫外線硬化装置で硬化させて耐擦傷層6を形成する。
【0012】このようにして構成された高強度光ファイ
バコードは、光ファイバ素線1の外周上に抗張力体であ
る高強度の透明長繊維2が縦沿えされているので、コー
ドとして取扱うのに好適な引張り強度を備えている。ま
た抗張力体として紫外線を透過できる透明な長繊維2を
用いているので、その周上に被覆される樹脂としてUV
樹脂を用いても、硬化不良を生じるおそれがない。UV
樹脂は熱可塑性樹脂に比べて硬化所要時間が短くて済む
ので、抗張力体層4および耐側圧層5にUV樹脂を用い
ることは、製造効率の点において好ましい。
【0013】また透明長繊維2にUV樹脂3が塗付され
ると、UV樹脂3の樹脂液の粘度は低いので透明長繊維
2に十分に浸透する。したがって紫外線を照射してUV
樹脂3を硬化させると、UV樹脂3に透明長繊維2がほ
ぼ均一に分布した抗張力体層4となる形成される。そし
て、このような抗張力体層4の熱膨張率は、抗張力体で
ある透明長繊維2の熱膨張率に支配される。したがっ
て、熱可塑性樹脂を用いた従来の光ファイバコードに比
べて、抗張力体層4の熱膨張率と光ファイバ裸線(石英
系ガラス等)の熱膨張率との差が小さい。したがって、
温度変化による損失特性の低下が防止されるので、伝送
特性に優れた高強度光ファイバコードが得られる。さら
に、透明長繊維2としてガラス繊維を用い、光ファイバ
裸線として石英ガラスを用いると、これらの熱膨張率の
差をさらに小さくすることができるので、温度特性によ
り一層優れた高強度光ファイバコードとなる。また本実
施形態の高強度光ファイバコード1は、抗張力体層4の
周上に高ヤング率の耐側圧層5が形成されているので、
側圧等による応力をこの層で緩和して光ファイバの伝送
特性の悪化を防止するとともに、この層により良好な曲
げ剛性を確保することもできる。さらに最外層に耐擦傷
層6が設けられているので、これにより脆性破壊をおこ
し易い耐側圧層5が保護されている。
【0014】このようにして得られる高強度光ファイバ
コードは、単心のコードとして配線等に使用できる機械
的特性を有しており、例えば、局内機器における配線を
はじめ、加入者用ケーブルから各加入者への引き落とし
にも使用可能である。また本発明の高強度光ファイバコ
ードを、抗張力体とともに多数本集合させて、局内ケー
ブルや配線ケーブルを好ましく構成することもできる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を示す。 (実施例1)図1に示した構造の高強度光ファイバコー
ドを作製した。直径250μmのUV被覆光ファイバ素
線の周上に1200デニールのガラス長繊維を縦添え
し、これにヤング率が70kgf/mm2のUV硬化型ウレタ
ンアクリレートを塗付し、含浸させた後、紫外線を照射
して硬化させ、抗張力体層を形成した。抗張力体層の厚
さは75μmとした。次にこの抗張力体層の周上に、ヤ
ング率が2kgf/mm2のUV硬化型ウレタンアクリレート
を塗付した後、紫外線を照射して硬化させ、厚さ50μ
mの第1の耐側圧層を形成した。さらに第1の耐側圧層
の周上に、UV樹脂のヤング率を下記表1に示すように
変えながら、同様にして第2の耐側圧層、および第3の
耐側圧層を順次形成した。各層の厚さは下記表1に示す
通りとした。さらに第3の耐側圧層の周上にUV硬化型
ウレタンアクリレートを塗布、硬化して破断伸びが40
%、厚さが10μmの耐擦傷層を形成した。得られた高
強度光ファイバコードの外径は750μmであった。
【0016】得られた高強度光ファイバコードに、2%
の歪をかけ、このときの抗張力を測定したところ、1
1.3kgfであり、光ファイバコードとして十分な引張
り強度を有するものであった。また、得られた高強度光
ファイバコードの側圧特性を評価した。すなわち、高強
度光ファイバコードの長さ100mmに対して100kg
fの荷重を印加したときの伝送損失増は波長1.55μ
mで0.16dB/10cmであり、光ファイバコード
として十分な耐側圧性を有するものであった。
【0017】(実施例2)上記実施例1において、耐側
圧層を1層構造とし、そのヤング率および厚さを下記表
1に示すように、又耐擦傷層の破断伸びを80%とした
以外は同様にして高強度光ファイバコードを製造した。
得られた高強度光ファイバコードの外径は520μmで
あった。また得られた高強度光ファイバコードについ
て、上記実施例1と同様にして側圧による伝送損失増加
を調べたところ、伝送損失増は1.55μmで0.3d
B/10cmであり、光ファイバコードとして十分な耐
側圧性を有するものであった。
【0018】(実施例3)上記実施例1において、抗張
力体層のUV樹脂のヤング率を2kgf/mm2 とし、耐側
圧層を1層構造とし、そのヤング率および厚さを下記表
1に示すように、又耐擦傷層の破断伸びを80%とした
以外は同様にして高強度光ファイバコードを製造した。
得られた高強度光ファイバコードの外径は520μmで
あった。また得られた高強度光ファイバコードについ
て、上記実施例1と同様にして側圧による伝送損失増加
を調べたところ、伝送損失増は1.55μmで0.7d
B/10cmであり、光ファイバコードとして十分な耐
側圧性を有するものであった。
【0019】(比較例1)上記実施例1において、耐側
圧層を1層構造とし、そのヤング率を下記表1に示すよ
うに抗張力体層より低くした以外は同様にして高強度光
ファイバコードを製造した。得られた高強度光ファイバ
コードの外径は520μmであった。また得られた高強
度光ファイバコードについて、上記実施例1と同様にし
て側圧による伝送損失増加を調べたところ、伝送損失増
は1.55μmで2.4dB/10cmであった。
【0020】上記の側圧特性の測定結果を下記表1にま
とめて示す。
【表1】 表1の結果より、耐側圧層のヤング率および厚さを好適
に設定することによって優れた側圧特性が得られること
が認められた。
【0021】(比較例2)直径250μmの光ファイバ
素線に1200デニールのケブラー(商標;ポリ−p−
フェニレンテレフタラミド繊維)を縦添えし、これにヤ
ング率が150kgf/mm2のナイロンを押出被覆して直径
800μmの光ファイバコードを製造した。 上記実施
例1で得られた高強度光ファイバコードおよび上記比較
例2で得られた光ファイバコードの温度変化による損失
増加(dB/km)を測定した。すなわち、各光ファイ
バコードを、長さ1000m、直径300mmの束状に
形成し、一端から測定光(波長1.55μm)を入射し
て損失を測定した。この後、これらを−40℃の低温槽
に入れ、損失の増加を測定した。実施例1の高強度光フ
ァイバコードの損失増加は0.02dB/kmであり、
比較例2の光ファイバコードの損失増加は0.20dB
/kmであった。この結果より、実施例1のものは比較
例2のものよりも、損失特性の低下がはるかに少ないこ
とが認められた。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明の高強度光フ
ァイバコードは、光ファイバ素線の周上に、該光ファイ
バ素線の長さ方向に沿う透明な長繊維に紫外線硬化性樹
脂液を含浸させ、該樹脂液を硬化してなる抗張力体層を
有し、該抗張力体層の周上に、ヤング率2〜200kgf
/mm2の耐側圧層を有し、最外層に高破断伸びを有する
耐擦傷層を有することを特徴とするものである。したが
って、光ファイバ素線に縦沿えされた透明長繊維により
良好な引張り強度が確保され、かつ抗張力体層上の耐側
圧層によって側圧特性が良好となるとともに、最外層の
耐擦傷層によって耐側圧層が保護されているので、機械
的強度に優れた細径の高強度光ファイバコードが得られ
る。また抗張力体として紫外線を透過できる透明長繊維
を用いているので、その周上に被覆される樹脂としてU
V樹脂を用いることができ、UV樹脂は透明長繊維に含
浸できるので、抗張力体層の熱膨張率が透明長繊維の熱
膨張率に支配されるように構成することができる。した
がって、抗張力体層の熱膨張率と光ファイバ裸線の熱膨
張率との差を小さくして、温度変化による損失特性の低
下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の高強度光ファイバコードの一実施形
態を示した断面図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ素線、2…透明長繊維、3…UV樹脂、
4…抗張力体層、5…耐側圧層、6…耐擦傷層。
フロントページの続き (72)発明者 荒木 真治 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 立蔵 正男 東京都新宿区西新宿3丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 富田 信夫 東京都新宿区西新宿3丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ素線の周上に、該光ファイバ
    素線の長さ方向に沿う透明な長繊維に紫外線硬化性樹脂
    液を含浸させ、該樹脂液を硬化してなる抗張力体層を有
    し、該抗張力体層の周上に、ヤング率2〜200kgf/m
    m2の耐側圧層を有し、最外層に高破断伸びを有する耐擦
    傷層を有することを特徴とする高強度光ファイバコー
    ド。
  2. 【請求項2】 前記耐側圧層が、紫外線硬化性樹脂層か
    らなることを特徴とする請求項1記載の高強度光ファイ
    バコード。
  3. 【請求項3】 前記耐擦傷層が、40%以上の高破断伸
    びを有する紫外線硬化性樹脂層からなることを特徴とす
    る請求項1または2記載の高強度光ファイバコード。
JP8158643A 1996-06-19 1996-06-19 高強度光ファイバコード Pending JPH1010379A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016056265A1 (ja) * 2014-10-06 2016-04-14 古河電気工業株式会社 インドアケーブル
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