JPH10103641A - 流動層燃焼装置に於ける燃焼空気の供給方法 - Google Patents

流動層燃焼装置に於ける燃焼空気の供給方法

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JPH10103641A
JPH10103641A JP26081496A JP26081496A JPH10103641A JP H10103641 A JPH10103641 A JP H10103641A JP 26081496 A JP26081496 A JP 26081496A JP 26081496 A JP26081496 A JP 26081496A JP H10103641 A JPH10103641 A JP H10103641A
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combustion air
air
load
fluidized bed
furnace
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JP26081496A
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Haruo Nogami
晴男 野上
Teruyuki Kita
照行 喜多
Akihiro Saiga
亮宏 齋賀
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Takuma Co Ltd
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Takuma Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動層燃焼装置に於いて、一次燃焼空気の押
込送風機の小形化と動力費の削減を図ると共に、低燃焼
負荷時に於ける二次燃焼性能の悪化を防止する。 【解決手段】 流動層燃焼装置に於いて、一次燃焼空気
の供給を二系統に分割し、一方を低負荷用一次燃焼空気
として流動用空気噴出ノズルより流動層炉本体内へ供給
すると共に、他方を高負荷用一次燃焼空気として炉壁に
設けた高負荷用一次燃焼空気口より前記流動用空気噴出
ノズルの上方の流動層内へ供給し、更に、二次燃焼用空
気の供給を低負荷用二次燃焼空気と高負荷用二次燃焼空
気の二系統に分割して、炉壁に設けた二次燃焼空気供給
口より炉中央部へ供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は石炭、木屑、木屑以
外のバイオマス、下水汚泥、都市ごみ、産業廃棄物等を
燃料とする流動層燃焼装置に於いて使用されるものであ
り、燃焼用空気の供給方法に改良を加えることにより燃
焼性能の向上、動力費の大幅な削減等を可能にした燃焼
空気の供給方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流動層燃焼装置は石炭、木屑、木屑以外
のバイオマス、下水汚泥、都市ごみ、産業廃棄物、RD
F等の幅広い燃料を効率よく燃焼させることができ、従
前から広く実用に供されている。その中でも、流動層炉
本体の上部まで吹き上げられた流動媒体(砂)をサイク
ロン内へ導入し、ここで補集された流動媒体を流動炉本
体の炉底部へ戻すようにした所謂循環流動層燃焼装置
は、近年著しく技術開発が進められて実用数も大幅に増
加している(実開平4−122927号等)。
【0003】何故なら、循環流動層炉燃焼装置では炉本
体内を上昇する燃焼ガスと流動媒体(砂)との流速差が
相当に大きいため、炉本体内の全域で燃料と流動媒体と
の混合攪拌が旺盛に行なわれ、燃焼反応が極めて急速に
進行する。その結果、比較的低い空気過剰率でもって燃
料Aをほぼ完全に燃焼させることが可能となり、未燃焼
損失が減少してボイラ効率を高めることが可能になると
共に、低空気過剰率下に於ける二段燃焼の採用等により
低NOx燃焼が達成できるからである。
【0004】図6は従前のこの種循環流動層燃焼装置の
一例を示すものであり、図に於いて20は燃料サイロ、
21は燃料フィーダ、22は流動媒体(砂)用タンク、
23は石灰石タンク、24は循環流動層炉本体、25は
燃料供給口、26は一次空気供給口、27は二次空気供
給口、28は流動媒体導出口、29は流動媒体戻し口、
30は起動用バーナ、31は灰取出し口、32はサイク
ロン、33は蒸気ヘッダー、34は節炭器、35は蒸気
過熱器、36は押込送風機、37はボイラ給水ポンプ、
38は蒸気タービン発電装置、39は廃ガス処理装置、
40は誘引通風機、41は煙突、42は灰サイロ、43
は排ガス再循環ファン、44は消石灰タンク、Aは燃
料、Bは流動媒体、Cは一次燃焼空気、Dは二次燃焼空
気、Eは灰である。
【0005】燃料Aは、燃料サイロ20から燃料フィー
ダ21により燃料供給口25を通して循環流動層炉本体
24の炉底部へ供給される。一方、一次燃焼空気Cは一
次空気供給口26を通して炉底部に設けた一次空気供給
ノズル(図示省略)から炉底部へ供給され、また二次燃
焼空気Dは炉本体1の中間部下方の炉壁に設けた二次空
気供給ノズル(図示省略)から、炉内へ供給される。
【0006】循環流動層炉本体24内の燃焼ガスF及び
舞い上った流動層内の流動媒体B等は、炉本体24内を
攪拌されつつ上昇し、その間に随伴する未燃焼物は完全
に燃焼される。また、燃焼ガスFと舞い上った流動媒体
B等は流動媒体導出口28からサイクロン32内へ導出
され、ここで燃焼ガスF等と流動媒体Bとに分離され
る。更に、補集された流動媒体Bは流動媒体戻し口29
から炉本体24の底部へ戻される。
【0007】前記循環流動層炉本体24、サイクロン3
2及び煙道等にはボイラ装置を構成する水管群が設けら
れており、燃焼ガスFの熱吸収が行なわれる。蒸気ヘッ
ダー33から取り出された蒸気は、蒸気過熱器35を通
して蒸気タービン発電装置38へ供給される。また、節
炭器34等で廃熱を回収された燃焼ガスFは、廃ガス処
理装置39を通して誘引通風機40により引き出され、
煙突41より大気中へ放出される。更に、流動層内に形
成された燃焼残渣(灰E)は、分離装置(図示省略)に
よって流動媒体Bから順次分離され、炉本体24の炉底
部に形成された灰取出し口31から灰サイロ42へ搬出
される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】而して、従前の循環流
動層燃焼装置に於いては、一次燃焼空気Cの全量を炉底
部に配置した多数の一次燃焼空気噴出ノズルから流動層
内へ噴出するように構成されている。しかし、前記炉底
部近傍の流動層内は流動媒体Bの分布密度が比較的高か
く、約+500〜+800mmH2 O程度の圧力を有す
る炉本体24内の最高圧領域となっている。そのため、
炉底部内への一次燃焼空気Cの供給には高圧空気源を必
要とするうえ、圧力損失が大きいために押込送風機36
の動力消費量が増加すると云う問題がある。
【0009】また、二次燃焼空気Dは、前述の通り炉本
体中間部下方の炉壁に単段又は多段状に配列された多数
の二次燃焼空気噴出ノズルから炉内部へ向けて噴出され
る。しかし、燃焼装置の低負荷運転時には、二次燃焼空
気噴出ノズルから供給する二次燃焼空気Dが燃焼に必要
とする量にまで絞られるため、ノズルから噴出される二
次燃焼空気の流速が必然的に低下する。その結果、循環
流動層炉本体24の炉壁内面に沿って落下する流動媒体
Bにより、噴出された二次燃焼空気Dの進行が阻害さ
れ、炉本体24の中心部にまで到達することが困難とな
る。即ち、炉本体24内で必要とする燃料Aと流動媒体
Bの混合攪拌や酸素の供給が十分に行なわれず、燃焼状
態が悪化すると云う難点がある。
【0010】尚、前記押込送風機用動力が増加すると云
う問題は、循環型の流動層燃焼装置のみならず、非循環
型の流動層燃焼装置にも共通する問題である。また、後
者の二次燃焼空気の供給に関する問題は、非循環型流動
層燃焼装置に於いても発生する可能性のあるものであ
り、特に流動層内の流動媒体の舞い上りの激しい流動層
炉燃焼装置に於いては、低負荷燃焼時の二次燃焼空気の
噴射流速の低下に起因する燃焼悪化が問題となってく
る。
【0011】本発明は、従前の流動層炉燃焼装置に於け
る上述の如き問題、即ち炉本体内の最高圧力領域内へ
大量の一次燃焼空気を供給するため、押込送風機の動力
費が増加すること、及び低負荷時に二次燃焼空気の攪
拌混合が不十分となり、燃焼性能が低下すること等の問
題を解決せんとするものであり、押込送風機の動力費を
大幅に削減できると共に、低負荷燃焼時にも燃焼性能が
悪化せず、燃焼負荷の変動に拘わらず常に安定した燃焼
を行なえるようにした流動層燃焼装置に於ける燃焼空気
の供給方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、流動層燃焼装置に於いて、一次燃焼空気の供給を二
系統に分割し、一方を低負荷用一次燃焼空気として流動
用空気噴出ノズルより流動層炉本体内へ供給すると共
に、他方を高負荷用一次燃焼空気として炉壁に設けた高
負荷用一次燃焼空気口より前記流動用空気噴出ノズルの
上方の流動層内へ供給し、更に、二次燃焼用空気の供給
を低負荷用二次燃焼空気と高負荷用二次燃焼空気の二系
統に分割して、炉壁に設けた二次燃焼空気供給口より炉
中央部へ供給することを発明の基本構成とするものであ
る。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1の発明
に於いて、低負荷用一次燃焼空気の供給量を少なくとも
流動媒体の流動に必要且つ十分な空気量とするようにし
たことを発明の基本構成とするものである。
【0014】請求項3の発明は、請求項1の発明に於い
て低負荷用一次燃焼空気の空気量を全負荷時の一次燃焼
空気の空気量の60〜80%とすると共に、低負荷用二
次燃焼空気の空気量を全負荷時の二次燃焼空気の空気量
の約20〜40%とし、高負荷時には低負荷用一次燃焼
空気及び低負荷用二次燃焼空気の供給量を夫々最大供給
量とすると共に、高負荷用一次燃焼空気及び高負荷用二
次燃焼空気の供給量を夫々適値に調整するようにしたこ
とを発明の基本構成とするものである。また、請求項4
の発明は、流動層燃焼装置を循環流動層燃焼装置とした
ことを発明の基本構成とするものである。
【0015】
【発明の実施の態様】以下、図1乃至図5に基づいて本
発明の実施の態様を説明する。図1は、本発明に係る燃
焼空気の供給方法を適用した循環流動層燃焼装置の説明
図である。図1に於いて、1は循環流動層炉本体、2は
燃料投入口、3は低負荷用一次燃焼空気供給管、4は高
負荷用一次燃焼空気供給管、5は流動用空気噴射ノズ
ル、6はサイクロン、7は低負荷用二次燃焼空気供給
管、8は高負荷用二次燃焼空気供給管、9は低負荷用一
次燃焼空気、10は高負荷用一次燃焼空気、11は低負
荷用二次燃焼空気、12は高負荷用二次燃焼空気であ
る。
【0016】前記循環流動層炉本体1は、図6に示した
従前の循環流動層炉本体24とほぼ同一の構成を有して
おり、ボイラー装置の一部を構成する水管壁構造に形成
されている。この炉本体1の上方部には流動媒体導出口
13が設けられており、ここから舞い上った流動媒体B
と燃焼ガスFとがサイクロン6内へ導出される。また、
炉本体1の下方部には燃料投入口2が穿設されており、
更にこの燃料投入口2と対向状に流動媒体戻し口14が
穿設されている。
【0017】炉本体1の炉底1aの下方は風箱1bに形
成されており、この風箱1bと連通状に複数の流動用空
気噴射ノズル5が炉底1a上に配設されている。また、
炉底1aには灰取出し口15が穿設されており、この灰
取出し口15を通して燃焼残渣(灰)Eが流動媒体Bと
共に炉外へ導出され、振動篩(図示省略)等により灰E
と流動媒体Bとに分離されたあと、流動媒体Bは再び炉
本体1内へ戻される。
【0018】尚、図1の実施形態に於いては、炉底1a
の下方に風箱1bを設け、この風箱1bを通して流動用
空気噴射ノズル5へ低負荷用一次燃焼空気9を供給する
ようにしているが、低負荷用一次燃焼空気供給管3から
直接に各ノズル5へ低負荷用一次燃焼空気9を供給する
ようにしてもよい。また、図1の実施形態に於いては、
炉底1aの片側寄りに灰取出し口15を穿設し、ここか
ら燃焼残渣(灰)Eを炉本体1外へ取出す構成としてい
るが、燃焼残渣Eの取出し方式は如何なる方式のもので
あってもよい。
【0019】炉本体1内へ供給する燃焼空気は、炉底部
へ供給する一次燃焼空気と炉本体1の中間部下方へ供給
する二次燃焼空気との二系統に分けられている。また、
前記炉底部へ供給する一次燃焼空気は低負荷用一次燃焼
空気9と高負荷用一次燃焼空気10の二系統に分けられ
ており、前者の低負荷用一次燃焼空気9の方は流動用空
気噴射ノズル5から炉底部の流動層内へ、また後者の高
負荷用一次燃焼空気10の方は、炉本体下方の炉壁に設
けた高負荷用一次空気噴出口16を通して、前記ノズル
5の真上部近傍へ向けて噴出される。
【0020】尚、前記高負荷用一次燃焼空気空気噴出口
16は、炉本体下方の炉壁に適宜の角度ピッチで複数個
設けられており、各空気噴出口16から炉中心方向へ向
けて高負荷用一次燃焼空気10が噴出される。より具体
的には、炉壁の前壁と後壁の流動用空気噴射ノズル5の
上面より150〜400mm上方位置に、水平に対して
5〜15度の俯角でもって約50mm以上の内径の噴出
口16が形成されており、噴出口16からの吹き出し流
速は50m/sec以上となっている。
【0021】更に、前記二次燃焼空気は低負荷用二次燃
焼空気11と高負荷用二次燃焼空気12の二系統に分け
られており、炉本体1の中間部下方の炉壁に適宜の角度
ピッチで配設した二次燃焼空気供給口17a、17bを
通して炉中心方向へ向けて夫々噴出される。より具体的
には、炉壁の前壁と後壁の2面に、水平に対して5〜4
5度の俯角でもって約50mm以上の内径の噴出口17
a,17bが設けられており、約50m/sec以上の
吹き出し流速で二次燃焼空気流が噴出される。
【0022】図2、図3及び図4は前記二次燃焼空気供
給口17a、17bの配列状態を示すものであり、図2
は低負荷用二次燃焼空気供給口17aと高負荷用二次燃
焼空気供給口17bとを、炉本体1の中間部下方の炉壁
1cの全周に亘って水平一列に交互に配置した例を示す
ものである。また、図3は低負荷用二次燃焼空気供給口
17aと高負荷用二次燃焼空気供給口17bとを、夫々
別個に水平2列状に配置した場合を、更に図4は両供給
口17aと17bを同芯状にチューブインチューブの形
態で設け、これを水平一列に配置した場合を夫々示すも
のである。
【0023】尚、両供給口17a、17bの配列は、如
何なる形状若しくは幾何学的模様に基づく配列であって
もよく、二次燃焼空気の供給を必要とする位置へ高負荷
用と低負荷用の二系統に分けて二次燃焼空気を供給でき
さえすればよい。
【0024】次に、本発明に係る燃焼空気の供給方法に
ついて説明する。図1を参照して、燃料投入口2を通し
て炉本体1の底部の濃厚層内へ燃料Aが投入される。燃
焼に必要とする空気は、一次燃焼空気と二次燃焼空気の
二系統に分けて炉本体内へ供給され、また、一次及び二
次燃焼空気は夫々低負荷用燃焼空気9、11と高負荷用
燃焼空気10、12に分けて炉本体内へ供給される。
【0025】前記低負荷用一次燃焼空気9は炉底1aに
設けた流動用空気噴射ノズル5へ直接供給される。ま
た、当該低負荷用一次燃焼空気9の供給量は流動媒体B
が流動を起し且つその流動を維持するのに必要な量QL
1 若しくはこの量QL1 を若干上廻る程度の風量に設定
されている。即ち、低負荷用一次燃焼空気9の供給量
は、燃料Aの燃焼に必要とする一次燃焼空気量として必
要且つ十分な量であるとは限らず、低負荷燃焼時には一
次燃焼空気量としては十分な量であるが、高負荷燃焼時
には、一次燃焼空気量としては不足するものである。
【0026】尚、前記低負荷用一次燃焼空気9の供給量
は全負荷時に必要とする一次燃焼空気量の約60〜80
%程度で十分良好な燃焼性能が得られることが実用炉を
用いた燃焼テストにより確認されている。
【0027】一方、流動用空気噴射ノズル5の真上部の
流動層内へ直接に噴射される高負荷用一次燃焼空気10
は、高負荷燃焼時に於ける一次燃焼空気量の不足分を補
なうものであって、具体的には、高負荷燃焼時に必要と
する全一次燃焼空気量から前記低負荷用一次燃焼空気9
の量を差引きした量の空気が、高負荷用一次燃焼空気1
0として高負荷一次燃焼空気供給口16から供給され
る。
【0028】前記低負荷用一次燃焼空気9は、流動用空
気噴射ノズル5を通して炉本体1の炉底1a近傍の最高
圧部分(約+500〜700mmH2 O)である流動媒
体Bが高密度で分布する炉本体下部の濃厚層内へ供給さ
れるものであるため、必然的に空気流の圧力損失が大き
くなる。これに対して、前記高負荷用一次燃焼空気10
は、高負荷用一次燃焼空気供給口16からノズル5より
上方位置の流動層内へ供給されるものであるため、空気
流の圧力損失は比較的小さなものとなり、その結果押込
送風機(図示省略)の動力費も少なくなる。
【0029】従って、もしも高負荷時に要求される一次
燃焼空気の全量を、従前の流動層燃焼装置のように低負
荷用一次燃焼空気供給管3を通して流動層内へ供給する
ものとすれば、前記噴射ノズル5に於けるノズル圧損が
ノズル吹出し速度の二乗に比例することとも相俟って空
気流の圧損が大幅に増加することになり、一次燃焼空気
の供給用動力費が大幅に高騰することになる。
【0030】流動層内に於いて一次燃焼する燃料Aは、
燃焼をし乍ら流動媒体Bと共に炉本体1の上方部へ向け
て舞い上り、途中で二次燃焼用空気の供給を受けること
により、激しく二次燃焼をすることになる。また、炉本
体1内で発生した燃焼ガスFは流動媒体Bと共にサイク
ロン6へ導出され、ここで流動媒体Bと燃焼ガスFとに
分離されると共に、分離された流動媒体Bは、流動媒体
戻し口14から炉底部へ戻されて所謂再循環をすること
になる。
【0031】尚、炉本体の上方へ舞い上った流動媒体B
の大部分はサイクロン6へ導出されるが、流動媒体Bの
一部は炉壁1cの内壁面に沿って下降するダウンフロー
を形成し、炉本体下部の濃厚層へ戻る。
【0032】炉本体1の中間部下方へ供給される二次燃
焼空気は、低負荷用二次燃焼空気11と高負荷用二次燃
焼空気12に分けて、別系統を通して供給されている。
即ち、低負荷用二次燃焼空気11は、低負荷時の二次燃
焼に必要とする空気量であって、具体的には低負荷燃焼
時に於いて、二次燃焼空気の噴出流速が適正な値に維持
され、良好な混合・攪拌下で燃料Aを完全に二次燃焼す
ることができる空気量(Q2 L)に設定されている。
尚、前記低負荷用二次燃焼空気量Q2 Lは、全負荷時に
要する二次燃焼空気の20〜40%で十分な混合攪拌が
得られ、良好な燃焼性が得られることが経験上判ってい
る。
【0033】一方、前記低負荷用二次燃焼空気11とは
別系統で供給される高負荷用二次燃焼空気12は、高負
荷燃焼時に於いて必要とされる全二次空気量から前記低
負荷用二次燃焼空気量Q2 Lを差し引いた量の空気であ
って、通常は前述の通り前記Q2 Lの約2〜4倍の空気
量に設定されている。
【0034】即ち、燃焼負荷が全負荷から約20〜40
%負荷までの間は、低負荷用二次燃焼空気11を全開状
態で供給すると共に、高負荷用二次燃焼空気12の供給
量を負荷に応じて調整する。また、燃焼負荷が全負荷の
約20〜40%以下になれば、高負荷用二次燃焼空気1
2のラインを全閉として、低負荷用二次燃焼空気11の
ラインで二次燃焼空気量を調整する。
【0035】もしも、従前の流動層燃焼装置のように高
負荷燃焼時に必要とする二次燃焼空気12のラインのみ
を設けている場合には、低負荷燃焼時に二次燃焼空気量
が絞られたとき、二次燃焼空気に適正な噴出空気流速が
得られず、その結果、燃料等の攪拌・混合が不十分とな
って良好な二次燃焼が達成できなくなる。これに対し
て、二次燃焼空気を二系統に分けて供給する場合には、
前述の通り全ての燃焼負荷範囲に亘って噴出空気に適正
な流速が得られ、良好な攪拌混合が可能となって完全な
二次燃焼が達成されることになる。
【0036】図5は、木屑を燃料Aとする循環流動層燃
焼装置に於ける燃焼用空気の分配の一例を示すものであ
り、この時の燃料Aの水分含有量は45%である。尚、
図5に於いてQ1 Lが低負荷用一次燃焼空気量、Q1
が高負荷用一次燃焼空気量、Q2 Lが低負荷用二次燃焼
空気量、Q2 Hが高負荷用二次燃焼空気量を示してお
り、Q1 L+Q1 Hが一次燃焼空気量、Q2 L+Q2
が二次燃焼空気量を夫々示すものである。
【0037】
【発明の効果】本発明に於いては、炉本体内へ供給する
一次燃焼空気を低負荷用一次燃焼空気と高負荷用一次燃
焼空気の二系統に分けると共に、流動媒体の流動に必要
な量の空気を低負荷用一次燃焼空気として直接に流動用
空気噴射ノズルへ供給し、必要とする一次燃焼空気の不
足分を高負荷用一次燃焼空気として炉底部の流動層内へ
供給するようにしている。その結果、流動用空気噴射ノ
ズルを通して炉内の最高圧部へ供給する低負荷用一次燃
焼空気の空気量が、従前の流動層燃焼装置の場合の約6
0〜80%に減少することになり、一次燃焼空気の押込
送風に要するファンの必要圧力が大幅に減少し、駆動装
置の動力を約30%低減できる。
【0038】また、本発明では二次燃焼空気を低負荷用
二次燃焼空気と高負荷用二次燃焼空気に分けて炉本体内
へ供給する構成としている。その結果、低負荷時に於い
ても、従前の流動層燃焼装置の場合のように、炉本体内
へ供給される二次燃焼空気の噴出速度が減少するような
ことが皆無となり、常に適当な噴出流速に保持されるこ
ととなる。従って、炉本体の炉壁内面に沿って下降する
流動媒体があっても、二次燃焼空気は炉中心部方向へ向
って容易に進行することができ、未燃焼燃料や流動媒体
と二次燃焼空気との攪拌混合が十分に行なわれて、良好
な二次燃焼が達成される。本発明は上述の通り優れた実
用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃焼空気の供給方法を適用した循環流
動層燃焼装置の説明図である。
【図2】二次燃焼空気供給口の配列の一例を示す説明図
である。
【図3】二次燃焼空気供給口の配列の第2例を示す説明
図である。
【図4】二次燃焼空気供給口の配列の第3例を示す説明
図である。
【図5】燃焼空気の分配の一例を示す線図である。
【図6】従前の循環流動層燃焼装置の一例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 循環流動層炉本体、1a 炉底、1b 風箱、1c
炉壁、2 燃料投入口、3 低負荷用一次燃焼空気供
給管、4 高負荷用一次燃焼空気供給管、5流動用空気
噴射ノズル、6 サイクロン、7 低負荷用二次燃焼空
気供給管、8高負荷用二次燃焼空気供給管、9 低負荷
用一次燃焼空気、10 高負荷用一次燃焼空気、11
低負荷用二次燃焼空気、12 高負荷用二次燃焼空気、
13流動媒体導出口、14 流動媒体戻し口、15 灰
取出し口、16 高負荷用一次燃焼空気供給口、17a
低負荷用二次燃焼空気供給口、17b 高負荷用二次
燃焼空気供給口、A 燃料、B 流動媒体(砂)、E
燃焼残渣(灰)、F燃焼ガス、Q1 L 低負荷用一次燃
焼空気量、Q1 H 高負荷用一次燃焼空気量、Q2
低負荷用二次燃焼空気量、Q2 H 高負荷用二次燃焼空
気量。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動層燃焼装置に於いて、一次燃焼空気
    の供給を二系統に分割し、一方を低負荷用一次燃焼空気
    として流動用空気噴出ノズルより流動層炉本体内へ供給
    すると共に、他方を高負荷用一次燃焼空気として炉壁に
    設けた高負荷用一次燃焼空気口より前記流動用空気噴出
    ノズルの上方の流動層内へ供給し、更に、二次燃焼用空
    気の供給を低負荷用二次燃焼空気と高負荷用二次燃焼空
    気の二系統に分割して、炉壁に設けた二次燃焼空気供給
    口より炉中央部へ供給することを特徴とする流動層燃焼
    装置に於ける燃焼空気の供給方法。
  2. 【請求項2】 低負荷用一次燃焼空気の供給量を少なく
    とも流動媒体の流動に必要且つ十分な空気量とするよう
    にした請求項1に記載の流動層燃焼装置に於ける燃焼空
    気の供給方法。
  3. 【請求項3】 低負荷用一次燃焼空気の空気量を全負荷
    時の一次燃焼空気の空気量の60〜80%とすると共
    に、低負荷用二次燃焼空気の空気量を全負荷時の二次燃
    焼空気の空気量の約20〜40%とし、高負荷時には低
    負荷用一次燃焼空気及び低負荷用二次燃焼空気の供給量
    を夫々最大供給量とすると共に、高負荷用一次燃焼空気
    及び高負荷用二次燃焼空気の供給量を夫々適値に調整す
    るようにした請求項1に記載の流動層燃焼装置に於ける
    燃焼空気の供給方法。
  4. 【請求項4】 流動層燃焼装置を循環流動層燃焼装置と
    した請求項1に記載の流動層燃焼装置に於ける燃焼空気
    の供給方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010175157A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Metawater Co Ltd 流動焼却炉
CN108397767A (zh) * 2018-03-06 2018-08-14 浙江哲丰能源发展有限公司 一种循环流化床锅炉低床压低风量燃烧运行方法

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