JPH1010028A - 混合物の分散性測定方法および装置 - Google Patents

混合物の分散性測定方法および装置

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JPH1010028A
JPH1010028A JP8164699A JP16469996A JPH1010028A JP H1010028 A JPH1010028 A JP H1010028A JP 8164699 A JP8164699 A JP 8164699A JP 16469996 A JP16469996 A JP 16469996A JP H1010028 A JPH1010028 A JP H1010028A
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mixture
dispersibility
stirring
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weight
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JP8164699A
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Akihiro Shibuya
明宏 渋谷
Akihiro Hikichi
明宏 引地
Kiyoshi Aoki
潔 青木
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撹拌混合処理された混合物に対して、良好な
分散状態にあるか否かを、容易にかつ正確に判定し得る
混合物の分散性測定方法および装置を得る。 【解決手段】 繊維材と、粉粒状の複数種の構成成分を
撹拌混合させた規定重量の混合物4を、落下用パイプ7
によって提供する落下通路5内を所定範囲に渡って均等
に自由落下させ、落下用パイプ7の下端開口に配備した
篩部9の通過重量を比較することによって、分散性の良
否を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のブ
レーキ摩擦材の原料としての混合物の評価等に用いて好
適な混合物の分散性測定方法および装置に関するもの
で、詳しくは、繊維材と該繊維材に絡ませる粉粒状の複
数種の構成成分を撹拌混合させた混合物に対して、前記
繊維材に他の構成成分が均等に絡み付いた良好な分散状
態にあるか否かの判定に使用する混合物の分散性測定方
法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のブレーキ用摩擦材は、略
粉粒状の各種構成成分を撹拌混合させた摩擦材原料の混
合物を成形金型に投入して圧縮成形することで、所定の
摩擦材形状に成形した後、さらに、その成形品に所定の
圧力、温度による熱成形処理を施すことによって製造さ
れる。
【0003】ここに、前記摩擦材の構成成分は、金属繊
維や無機繊維又は有機繊維等からなる繊維材、熱硬化性
樹脂粉末からなる結合材、更には摩擦調整剤や潤滑剤等
の各種添加剤等であり、摩擦材として要求される物理的
性能等に応じて、構成成分相互の配合比が調整されるこ
とになる。
【0004】成形処理の前に行なう摩擦材原料の撹拌混
合処理は、各構成成分の分散を均一化すること、詳しく
は、構成成分中の金属繊維や無機繊維又は有機繊維等の
繊維材に他の構成成分が所定の比率で均等に絡み付いた
良好な分散状態を得ることを目的としたものである。例
えば、繊維材に対して、一部の構成成分(例えば、結合
材のみ)のみが所定の比率を超えて多量に絡み付いた状
態(偏析している状態)で成形処理が実施されてしまう
と、例えば成形用金型からの離型が困難になる等の不都
合が生じたり、あるいは、製造されたブレーキ用摩擦材
に摩擦係数の不足や耐摩耗性の低下等の欠陥が生じるか
らである。
【0005】従って、製造したブレーキ用摩擦材の品質
を安定させるためには、前記繊維材に他の構成成分が所
定の比率で均等に絡み付いた良好な分散状態が得られる
ように、摩擦材原料の撹拌混合処理の諸条件を最適化す
ることが重要な課題となっている。また、撹拌混合処理
をした摩擦材原料の混合物が、良好な分散状態にあるか
否か、即ち、撹拌混合処理の諸条件が最適に維持されて
いたか否かを容易にかつ正確に判定し得る方法の開発が
熱望されている。
【0006】これまで、このような摩擦材原料の混合物
に対して分散状態又は撹拌混合処理の適否を判定する方
法としては、撹拌混合処理が終了した摩擦材原料の混合
物を技術者が目視することで判定を行なう目視法、撹拌
混合処理が終了した摩擦材原料の混合物の一定体積分の
重量を測定する嵩密度法、撹拌混合処理が終了した摩擦
材原料の混合物を篩に載せて該篩に所定の振動を加えて
篩を通過した重量を測定する加振法等が広く利用されて
きた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した目視
法の場合は、技術者の熟練度等に応じて判定に差が生
じ、撹拌混合処理の諸条件が最適に維持されていたか否
かの判定にずれが生じやすいという問題があった。ま
た、嵩密度法の場合は、撹拌時間や撹拌の回転速度等の
撹拌条件の差が測定結果に正確に現われにくく、結局、
撹拌混合処理の諸条件が最適に維持されていたか否か正
確に判断することができないという問題があった。ま
た、加振法の場合は、いわゆる粒度分布を測定する方法
で、繊維材に対する他の構成成分の絡み付き度までは考
慮できないため、結局、嵩密度法と同様に、分散状態の
判定や撹拌混合処理の諸条件が最適に維持されていたか
否かの判定を正確にすることができないという問題があ
った。
【0008】そこで、本発明の目的は上記課題を解消す
ることにあり、簡単な構成でありながら、良好な分散状
態にあるか否か、即ち、撹拌混合処理の諸条件が最適に
維持されていたか否かを、容易にかつ正確に判定し得る
混合物の分散性測定方法および装置を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る混合物の分散性測定方法は、繊維材と、
粉粒状の複数種の構成成分を撹拌混合させた混合物に対
して、前記混合物の構成成分が均等に絡み付いた良好な
分散状態にあるか否かの判定に使用する混合物の分散性
測定方法であって、規定重量の前記混合物を、所定範囲
に渡って均等に自由落下させ、一定距離落下した位置に
配備した篩部の通過重量を比較することによって、分散
性の良否を判定することを特徴とするものである。
【0010】また、本発明に係る混合物の分散性測定装
置は、上記の混合物の分散性測定方法を実現する装置、
即ち、繊維材と、粉粒状の複数種の構成成分を撹拌混合
させた混合物に対して、前記混合物の構成成分が均等に
絡み付いた良好な分散状態にあるか否かの判定に使用す
る混合物の分散性測定装置であって、両端開口を上下に
向けて前記混合物を垂直に一定距離自由落下させる落下
通路を提供する直管状の落下用パイプと、該落下用パイ
プの上端開口に装備されて、規定重量の混合物を前記落
下用パイプ内の所定範囲に均等に投下可能な配分器と、
前記落下用パイプの下端開口に装備されて落下用パイプ
内を落下してきた混合物の内の粒度が所定以下の粉粒塊
を通過させる網目を有した篩部と、前記篩部の下方に装
備されて前記篩部を通過した混合物の粉粒塊を受ける受
皿とを有した構成をなし、かつ、前記配分器は、水平方
向に引き抜き可能に装備された底壁と、該底壁上に堆積
させた混合物が該底壁の引き抜き操作時に引き抜き方向
に移動しないように底壁上を複数の区画に区分する仕切
壁とを備え、規定重量の混合物を前記底壁上の所定範囲
に略均等の厚さに堆積させた後に前記底壁を引き抜くこ
とで、所定範囲に略均一に混合物を投下する構成とした
ことを特徴とするものである。
【0011】さらに、本発明に係る混合物の分散性測定
装置は、上記の分散性測定装置において、前記篩部が、
粉粒塊を通過させる網目の大きさが異なった複数個の篩
を、上側ほど網目が大きくなるように多段に重ねた構成
をなしていることを特徴とするものである。
【0012】そして、以上に示した本発明に係る混合物
の分散性測定方法では、篩部を通過した混合物の重量
が、混合物における分散性の程度に明確な相関を示すた
め、例えば、予め、最適の分散性を有した混合物に対し
て本発明による測定を実施することで、最適な分散性を
数値(篩部を通過した重量)によって定量的に把握する
ことができ、その測定結果を判断基準とすることで、以
降の測定結果に対して、繊維材に他の構成成分が絡み付
いている度合、撹拌混合処理の進行度合、撹拌混合処理
の各条件の適否等を、熟練等を要すること無く、容易に
かつ正確に判定し得る。
【0013】また、装置は、底壁を引き抜き可能にした
略箱形の配分器、その下に取り付ける直管状の落下用パ
イプ、該落下用パイプの下端に取り付ける篩部、該篩部
の下に装備する受皿等で構成されるもので、装置構成が
簡単で、軽量化や携帯性等も考慮し易い。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る混合物の分散
性測定方法および装置の好適な実施の形態を図面を参照
して詳細に説明する。図1乃至図2は本発明に係る混合
物の分散性測定装置の一実施形態を示したもので、図1
は分散性測定装置の概略構成を示す側面図、図2は図1
に示した分散性測定装置における配分器の平面図であ
る。
【0015】本発明に係る混合物の分散性測定方法は、
前記分散性測定装置を使用して行なうもので、まず、前
記分散性測定装置について、詳述する。この一実施形態
の分散性測定装置1は、繊維材と該繊維材に絡ませる粉
粒状の複数種の構成成分を撹拌混合させた混合物4に対
して、前記繊維材に他の構成成分が均等に絡み付いた良
好な分散状態にあるか否かの判定に使用するものであ
る。
【0016】測定対象の混合物4としては、例えば、自
動車のブレーキ用摩擦材の原料の混合物が該当する。摩
擦材は、金属繊維や無機繊維又は有機繊維等からなる繊
維材、熱硬化性樹脂粉末からなる結合材、更には摩擦調
整剤や潤滑剤等の各種添加剤等を配合して、撹拌混合に
より、繊維材に対してその他の配合材が所定の比率で均
等に絡み付いた状態にすることが要求されるものであ
る。
【0017】分散性測定装置1は、両端開口を上下に向
けて前記混合物4を垂直に一定距離自由落下させる落下
通路5を提供するステンレス製直管状の落下用パイプ7
と、該落下用パイプ7の上端開口に装備されて、規定重
量の混合物4を前記落下用パイプ7内の所定範囲に均等
に投下可能な配分器2と、前記落下用パイプ7の下端開
口に装備されて落下用パイプ7内を落下してきた混合物
4の内の粒度が所定以下の粉粒塊を通過させる網目を有
した篩部9と、前記篩部9の下方に装備されて前記篩部
9を通過した混合物4の粉粒塊を受ける受皿11とを有
した構成をなしている。
【0018】そして、前記配分器2は、図2にも示すよ
うに、水平方向(図の矢印(イ)方向)に引き抜き可能
に装備された底壁13と、該底壁13上に堆積させた混
合物4が該底壁13の引き抜き操作時に引き抜き方向に
移動しないように底壁13上を複数の区画に区分する仕
切壁15とを備え、計量皿17等を使って規定重量の混
合物4を前記底壁13上の所定範囲に略均等の厚さに堆
積させた後に前記底壁13を引き抜くことで、所定範囲
に略均一に混合物4を投下する構成としたものである。
【0019】また、この一実施形態の場合、前記篩部9
は、粉粒塊を通過させる網目の大きさが異なった2個の
篩18、19を、上側側に位置するものの網目が大きく
なるように上下2段に重ねた構成をなしている。
【0020】本発明に係る混合物の分散性測定方法は、
前記混合物4に対して、前記繊維材に他の構成成分が均
等に絡み付いた良好な分散状態にあるか否かの判定を、
前記分散性測定装置1を使用して行なうものである。即
ち、本発明の分散性測定方法では、最初に、図1に示す
ように、計量皿17を使用して、拡散混合処理を終えた
規定重量の前記混合物4を、配分器2に投入する。この
配分器2への投入に際しては、仕切壁15によって底壁
13上に区画形成された各領域に、所定の厚さで均等に
混合物4が堆積するように、配慮する。
【0021】次いで、底壁13を引き抜くことによっ
て、配分器2から落下用パイプ7内に混合物4を投下す
る。配分器2から落下用パイプ7内に投下された混合物
4は、図2に示す底壁13上の混合物4の堆積範囲に従
って、落下用パイプ7の下端に装備された篩部9の所定
範囲に渡って均等に自由落下する。
【0022】そして、篩部9に落下した混合物4の粉粒
塊は、その粒度に応じて、篩18、19により通過が規
制され、所定の粒度以下のもののみこれらの篩18、1
9を通過してその下方の受皿11に堆積する。この受皿
11に堆積した混合物4の重量を計量して、その重量値
を分散性を示す数値データとする。そして、最適の分散
性を有した混合物4に対して本発明による測定を実施す
ることで、最適な分散性を数値(篩部9を通過した重量
値)によって定量的に把握しておき、その測定結果を判
断基準とすることで、以降の測定結果に対して、繊維材
に他の構成成分が絡み付いている度合、撹拌混合処理の
進行度合、撹拌混合処理の各条件の適否等を判定する。
【0023】図3乃至図5は本発明に係る混合物4の分
散性測定方法による測定結果、即ち、前述した分散性測
定装置1を用いた分散性測定方法による測定結果を示し
たもので、図3は撹拌混合処理時の撹拌倍率(撹拌量)
と分散性測定装置1の受皿11に落下した混合物重量と
の関係を示すグラフ、図4は撹拌混合処理時の撹拌時間
と分散性測定装置1の受皿11に落下した混合物4重量
との関係を示すグラフ、図5は撹拌混合処理時の撹拌回
転数と分散性測定装置1の受皿11に落下した混合物4
重量との関係を示すグラフである。
【0024】また、図6及び図7は、比較のために、従
来の方法による測定結果を示したものである。図6は従
来の加振法による測定結果を示したもので、撹拌混合処
理時の撹拌時間と篩を通過した混合物4重量との関係を
示すグラフ、図7は従来の嵩密度法による測定結果を示
したもので、撹拌混合処理時の撹拌時間と混合物4の嵩
密度との関係を示すグラフである。
【0025】以上の図3乃至図7において、○印は撹拌
混合処理を終了後の混合物としての試料Aに対する測定
値を示し、△印は同様の試料Bに対する測定値を示し、
■印は試料Cに対する測定値を示している。また、図3
乃至図5において、縦軸に示した落下重量とは、分散性
測定装置1の篩部9を通過して受皿11に落下した試料
の重量である。
【0026】それぞれの試料A、B、Cは、いずれもブ
レーキ用摩擦材を製造するための摩擦材原料の混合物
で、いずれも、構成成分として、金属繊維や無機繊維又
は有機繊維等からなる繊維材、熱硬化性樹脂粉末からな
る結合材、更には摩擦調整剤や潤滑剤等の各種添加剤等
を含む点では共通するが、各構成成分の配合比や構成成
分の一部に相違点を有している。
【0027】各図について簡単に説明する。図3は、各
試料A、B、Cについて、摩擦材原料の量を現行の標準
量(撹拌倍率=100%)として撹拌混合した場合、お
よび現行の標準量に対して20%増し(撹拌倍率=12
0%)として撹拌混合した場合、および現行の標準量に
対して20%減(撹拌倍率=80%)として撹拌混合し
た場合のそれぞれの場合に対して、受皿11への落下重
量を測定したもので、図示のように、試料Aの場合は撹
拌倍率が変化しても落下重量に殆ど変化がなく、試料
B、Cの場合には程度の差はあるが、撹拌倍率が低くな
るに従って落下重量が増加する傾向を示すことが明らか
になった。
【0028】図4は、試料A、Bについて、撹拌時間を
種々に変更した混合物(摩擦材原料)に対して、受皿1
1への落下重量を測定したものである。この測定では、
撹拌混合処理の条件の一つである撹拌時間が落下重量に
どのように影響しているかを知ることができ、更には、
良好な分散状態が得られた混合物に対する撹拌時間と落
下重量との関係を測定しておけば、その測定値との比較
によって、良好な分散状態にあるか否かの判定が容易に
可能になる。撹拌混合処理は、まず大まかに撹拌させる
初期撹拌と、その後に実施する本撹拌とで構成される。
この図4の場合は、初期撹拌の時間α秒は一定として、
その後の本撹拌の時間tを、90秒、150秒、210
秒、270秒、330秒の5通りに変更した場合につい
て、測定を行なった。図示のように、いずれの資料の場
合も、本撹拌の時間tが270秒の時に、落下重量がピ
ーク値を採ることが判明した。このピーク値は、撹拌時
間が少なすぎると分散が進まず、また、撹拌時間が多す
ぎれば、各成分の分散は増すものの、構成成分である繊
維材が解繊したり、繊維材とその他成分との絡み付きが
壊れることから、繊維材に他の構成成分が均等に絡み付
いた良好な分散状態は得にくくなるという分散性の傾向
に合致する。
【0029】図5は、試料A、Bについて、撹拌の回転
数を種々に変更した混合物(摩擦材原料)に対して、受
皿11への落下重量を測定したものである。この測定で
は、撹拌混合処理の条件の一つである撹拌回転数が落下
重量にどのように影響しているかを知ることができ、更
には、良好な分散状態が得られた混合物に対する撹拌回
転数と落下重量との関係を測定しておけば、その測定値
との比較によって、良好な分散状態にあるか否かの判定
が容易に可能になる。撹拌混合処理は、前述したよう
に、まず大まかに撹拌させる初期撹拌と、その後に実施
する本撹拌とで構成されるが、この図5の場合は、初期
撹拌の回転数βrpmは一定として、その後の本撹拌の
回転数Rを1800rpm、3000rpm、5000
rpmの3通りに変更した場合について、測定を行なっ
た。図示のように、いずれの資料の場合も、本撹拌の回
転数Rが、3000rpmの時に、落下重量がピーク値
を採ることが判明した。このピーク値も、分散性がピー
ク値を持つという傾向に合致する。
【0030】図6および図7は、それぞれ、撹拌時間を
図4の場合と共通にして、同じ資料に対して、従来の加
振法および嵩密度法による測定を実施したものである。
従来の加振法や嵩密度法による測定では、前述のような
ピークを検出することができない。
【0031】以上の図3乃至図5から明らかなように、
前記分散性測定装置1を使用した本発明の分散性測定方
法では、篩部9を通過した混合物4の重量が、混合物4
における分散性の程度に明確な相関を示すため、例え
ば、予め、最適の分散性を有した混合物4に対して本発
明による測定を実施することで、最適な分散性を数値
(篩部9を通過した重量)によって定量的に把握するこ
とができ、その測定結果を判断基準とすることで、以降
の測定結果に対して、繊維材に他の構成成分が絡み付い
ている度合、撹拌混合処理の進行度合、撹拌混合処理の
各条件の適否等を、熟練等を要すること無く、容易にか
つ正確に判定し得る。
【0032】また、装置は、底壁13を引き抜き可能に
した略箱形の配分器2、その下に取り付ける直管状の落
下用パイプ7、該落下用パイプ7の下端に取り付ける篩
部9、該篩部9の下に装備する受皿11等で構成される
もので、装置構成が簡単で、軽量化や携帯性等も考慮し
易い。
【0033】従って、本発明の分散性測定方法および装
置によれば、簡単な構成でありながら、良好な分散状態
にあるか否か、即ち、撹拌混合処理の諸条件が最適に維
持されていたか否かを、容易にかつ正確に判定すること
ができ、例えば、ブレーキ装置に使用する摩擦材の原料
混合物の分散性評価に利用することで、製品の品質の安
定化に役立てたり、あるいは品質管理を容易にすること
ができる。
【0034】なお、前述の一実施形態では、篩部9を構
成する篩の段数は一実施形態に限定するものではない。
篩部9を構成する篩は、1段でもよく、また、3段以上
の複数段に構成するようにしてもよい。
【0035】また、本発明の混合物の分散性測定方法お
よび装置は、測定対象となる混合物を、前述したブレー
キ装置の摩擦材の原料に限定するものではない。繊維材
と該繊維材に絡ませる粉粒状の複数種の構成成分を撹拌
混合させた混合物に対して、前記繊維材に他の構成成分
が均等に絡み付いた良好な分散状態にあるか否かの判定
・評価が求められるようなケースには、広く利用するこ
とができる。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る混合物の分散性測定方法で
は、篩部を通過した混合物の重量が、混合物における分
散性の程度に明確な相関を示すため、例えば、予め、最
適の分散性を有した混合物に対して本発明による測定を
実施することで、最適な分散性を数値(篩部を通過した
重量)によって定量的に把握することができ、その測定
結果を判断基準とすることで、以降の測定結果に対し
て、繊維材に他の構成成分が絡み付いている度合、撹拌
混合処理の進行度合、撹拌混合処理の各条件の適否等
を、熟練等を要すること無く、容易にかつ正確に判定し
得る。また、装置は、底壁を引き抜き可能にした略箱形
の配分器、その下に取り付ける直管状の落下用パイプ、
該落下用パイプの下端に取り付ける篩部、該篩部の下に
装備する受皿等で構成されるもので、装置構成が簡単
で、軽量化や携帯性等も考慮し易い。従って、本発明に
係る混合物の分散性測定方法および装置によれば、簡単
な構成でありながら、良好な分散状態にあるか否か、即
ち、撹拌混合処理の諸条件が最適に維持されていたか否
かを、容易にかつ正確に判定することができ、例えば、
ブレーキ装置に使用する摩擦材の原料混合物の分散性評
価に利用することで、製品の品質の安定化に役立てた
り、あるいは品質管理を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る混合物の分散性測定装置の一実施
形態の概略構成を示す側面図である。
【図2】図1に示した一実施形態の混合物の分散性測定
装置における配分器の平面図である。
【図3】本発明の分散性測定装置による分散性測定結果
の一例で、撹拌混合処理時の撹拌倍率(撹拌量)と分散
性測定装置の受皿に落下した混合物重量との関係を示す
グラフである。
【図4】本発明の分散性測定装置による分散性測定結果
の一例で、撹拌混合処理時の撹拌時間と分散性測定装置
の受皿に落下した混合物重量との関係を示すグラフであ
る。
【図5】本発明の分散性測定装置による分散性測定結果
の一例で、撹拌混合処理時の撹拌回転数と分散性測定装
置の受皿に落下した混合物重量との関係を示すグラフで
ある。
【図6】従来の加振法による測定結果を示したもので、
撹拌混合処理時の撹拌時間と篩を通過した混合物重量と
の関係を示すグラフである。
【図7】従来の嵩密度法による測定結果を示したもの
で、撹拌混合処理時の撹拌時間と混合物の嵩密度との関
係を示すグラフである。
【符号の説明】 1 分散性測定装置 2 配分器 4 混合物 5 落下通路 7 落下用パイプ 9 篩部 11 受皿 13 底壁 15 仕切壁 17 計量皿 18、19 篩

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維材と、粉粒状の複数種の構成成分を
    撹拌混合させた混合物に対して、前記混合物の構成成分
    が均等に絡み付いた良好な分散状態にあるか否かの判定
    に使用する混合物の分散性測定方法であって、 規定重量の前記混合物を、所定範囲に渡って均等に自由
    落下させ、一定距離落下した位置に配備した篩部の通過
    重量を比較することによって、分散性の良否を判定する
    ことを特徴とする混合物の分散性測定方法。
  2. 【請求項2】 繊維材と、粉粒状の複数種の構成成分を
    撹拌混合させた混合物に対して、前記混合物の構成成分
    が均等に絡み付いた良好な分散状態にあるか否かの判定
    に使用する混合物の分散性測定装置であって、 両端開口を上下に向けて前記混合物を垂直に一定距離自
    由落下させる落下通路を提供する直管状の落下用パイプ
    と、 該落下用パイプの上端開口に装備されて、規定重量の混
    合物を前記落下用パイプ内の所定範囲に均等に投下可能
    な配分器と、 前記落下用パイプの下端開口に装備されて落下用パイプ
    内を落下してきた混合物の内の粒度が所定以下の粉粒塊
    を通過させる網目を有した篩部と、 前記篩部の下方に装備されて前記篩部を通過した混合物
    の粉粒塊を受ける受皿とを有した構成をなし、 かつ、前記配分器は、水平方向に引き抜き可能に装備さ
    れた底壁と、該底壁上に堆積させた混合物が該底壁の引
    き抜き操作時に引き抜き方向に移動しないように底壁上
    を複数の区画に区分する仕切壁とを備え、規定重量の混
    合物を前記底壁上の所定範囲に略均等の厚さに堆積させ
    た後に前記底壁を引き抜くことで、所定範囲に略均一に
    混合物を投下する構成としたことを特徴とした混合物の
    分散性測定装置。
  3. 【請求項3】 前記篩部が、粉粒塊を通過させる網目の
    大きさが異なった複数個の篩を、上側ほど網目が大きく
    なるように多段に重ねた構成をなしていることを特徴と
    する請求項2に記載の混合物の分散性測定装置。
JP8164699A 1996-06-25 1996-06-25 混合物の分散性測定方法および装置 Pending JPH1010028A (ja)

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