JPH0999417A - セラミック部材の製造方法及びセラミック粉体の成形方法 - Google Patents

セラミック部材の製造方法及びセラミック粉体の成形方法

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JPH0999417A
JPH0999417A JP26134095A JP26134095A JPH0999417A JP H0999417 A JPH0999417 A JP H0999417A JP 26134095 A JP26134095 A JP 26134095A JP 26134095 A JP26134095 A JP 26134095A JP H0999417 A JPH0999417 A JP H0999417A
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Sukeaki Hamanaka
亮明 濱中
Hideo Tsunoda
英雄 角田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3次元曲面製品に対しても容易且つ高速に成
形できること等を課題とする。 【解決手段】 予め組成調成された造粒粉体を金型内で
プレス成形にて保形した後、低温静水圧加圧により密度
均質化成形を行う2段階の成形工程において、造粒粉体
を金型内でプレス成形にて保形した後、この外表面全域
にホットメルト(熱溶融型樹脂)18でシール被覆を施
してCIP(低温静水圧加圧)を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミック部材の製
造方法及びセラミック粉体の成形方法に関し、特に3次
元曲面を有する部材、例えばタービン動翼やエンジンバ
ルブ等のセラミック製造工程に適用して有用なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】セラミック粉体の成形方法としては、図
10の製造工程に示す如く従来から種々の方法が知られ
ている。即ち、造粒粉(成分組成調整した粉末)に可塑
性媒体や流体を混練した後成形するA系統では、押出
し成形法(可塑剤を添加して、口金から押出し)、射
出成形法(可塑性樹脂を混練し、金型内へ加熱押出
し)、スリップキャスト法(スラリー状にした造粒粉
を石コウ型内に注入し、媒体を型内へ吸収除去)などが
ある。
【0003】一方、造粒粉のまま直接成形するB系統で
は、ラバープレス法(ゴム型に粉末を充填し水圧付
与)、加圧成形法(金型内で上下パンチによりプレ
ス)などがある。
【0004】なお、前記造粒粉には造粒段階で、エタノ
ール系ではワックスを、水系ではPVA(ポリビニルア
ルコール)を極微量(0.5〜2.5重量%)混入して
あり、単純圧縮のみでも粒間の微弱結合により白墨(チ
ョーク)程度に保形することが十分可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図10に示した各種の
成形法には夫々の特長及び短所がある。例えばA系統に
おけるの押出し成形法では製品形状が口金形状で決ま
り、丸棒、角棒、異形断面棒など2次元面の製品しか成
形できない。の射出成形法では金型への注入経路とな
る堰の部分も毎回成形されるため、製品とならないロス
材を生じて高価なセラミック材の歩留が低い。のスリ
ップキャスト法では石コウ型内へ注入したスラリーの媒
体吸収、乾燥に長時間を要し、生産性が低い。
【0006】また、B系統におけるのラバープレス法
ではゴム型が弾性体であるとは云え、肉厚が大きいた
め、曲率半径の小さい所ではゴム圧が不均一となり、特
に小型且つ複雑な3次元曲面の製品に対して均一面圧と
形状追従性に乏しい(図3参照)。の加圧成形法では
複雑形状の金型により複雑な製品形状に対応できるが、
断面に比べて加圧方向の長さ(高さ)が大きい製品形状
の場合には、成形体が粉体なるが故に、均一圧縮、均一
密度になり難い欠点があった。この様な場合には後工程
の焼成時に低密度域の寸法変化量が大きくなり、曲り、
変形、割れや強度不足を生じる欠点があった。
【0007】一方、最近、自動車用エンジンでは、高速
応答、低燃費、軽量化、静粛性などの点で再びエンジン
バルブのセラミック化が脚光を浴びつつあり、また、ガ
スタービン動翼に対しても高温・高効率化の点で久しく
セラミック化が渇望されているが、セラミックの性能・
品質の向上に加えて、製造コストを大幅に低減する必要
がある。特に、高価なセラミック原料を最大限に歩留ら
せると共に、焼成後の硬質材の仕上げ研磨加工時間を最
小限にするために、更にまた焼成時の収縮量を考慮した
造粒粉成形体のNearest Net Shape成
形技術の確立が不可欠である。以上の課題を要約すると
以下の通りである。
【0008】3次元曲面製品に対しても容易且つ高速
に成形できること。 セラミック原料を最大歩留にするため、製品形状以外
の部材(例えば原料通路となる堰,注入口となる湯口な
ど)を成形しないこと。 後工程の焼成時に変形がなく且つ均一な収縮、密度、
強度等を得るために、成形段階で均一な充填密度が得ら
れること。 成形工程で大量に処理できること。 次工程の機械加工時に、部材保持力、加工外力に十分
耐え得る成形強度が得られること。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
の発明は、2,3次元曲面を有するセラミック部材の製
造方法であって、予め組成調整された造粒粉体を金形内
でプレス成形にて保形した後、低温静水圧加圧により密
度均質化成形を行う2段階の成形工程を踏えた後、焼成
前機械加工、焼成、仕上げ研磨を行うことを特徴とす
る。
【0010】また第2の発明は、予め組成調整された造
粒粉体を金型内でプレス成形にて保形した後、低温静水
圧加圧により密度均質化成形を行う2段階の成形工程に
おいて、造粒粉体を金型内でプレス成形にて保形した
後、この外表面全域に弾性を有する有機系樹脂皮膜でシ
ール被覆を施して低温静水圧加圧を行うことを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。
【0012】図1はセラミック製造工程に於ける本発明
の成形方法を用いた成形工程の手順を示すフロー図、図
2は本発明の成形方法を用いた成形工程に於ける第1工
程の金型成形を示す説明図、図3は本発明の成形方法を
用いた成形工程における第2工程のラバープレス法の実
施例を示す説明図、図4は本発明の成形方法を用いた成
形工程に於ける第2工程前の樹脂被膜シール法の第1実
施例を示す説明図、図5は本発明の成形方法を用いた成
形工程に於ける第2工程前の樹脂被膜シール法の第2実
施例を示す説明図、図6は本発明の成形方法を用いた成
形工程に於ける第2工程前の樹脂被膜シール法の第3実
施例を示す説明図、図7は本発明の成形方法を用いた成
形工程に於ける第2工程前の樹脂被膜シール法の第4実
施例を示す説明図、図8は本発明の成形方法を用いた成
形工程に於ける第2工程のCIP(低温静水圧加圧)を
示す説明図である。
【0013】図1に示すように、本発明の成形方法を用
いた成形工程Sの要諦は、第1工程S1として金型プレ
スによる保形を行うこと、第2工程S2としてCIP
(低温静水圧加圧)による均一密度化を図ること、及び
第2工程前に第1工程において保形した部材に皮膜シー
ルを施すことにある(S12)。
【0014】詳細には焼成工程前の成形方法として、下
記の手段を取る(図1〜図8参照)。
【0015】〔手段1〕…図2に示す如く、成形工程の
第1工程として、後工程の機械加工代及び焼成収縮代を
加味した3次元形状の金型内に造粒粉を所定量投入し上
型を介して加圧プレスする。 (特徴)金型内での造粒粉に対する加圧プレスにより、
前述のワックス又はPVA等により3次元形状が保形さ
れる。なお加圧プレス法そのものは従来技術である。
【0016】〔手段2〕…図8に示す如く、成形工程の
第2工程として、後述するように第1工程の金型プレス
で保形された部材の外表面全域を弾力性のある有機系樹
脂皮膜でシール被覆した後、CIP(低温静水圧加圧)
を行うこと。 (特徴)第一工程の金型プレスでは一軸加圧であり、加
圧方向の密度が不均一である。そこで全方位静水圧を付
与することにより、密度の均一化が図れる。肉厚ゴム型
内でのラバープレス法(図3)は、公知であるが、皮膜
化することでより部材全域に対して圧力の均一性、応答
性を高めている。また、〔手段1〕の金型プレスと〔手
段2〕のCIPを焼成前の成形工程で施すことにより、
両法の欠点を補完して、保形と均密化を達成し得る。
【0017】〔手段3〕…図4〜図7に示す如く、成形
段階の第1工程(金型プレス)と第2工程(CIP)と
の間で、弾力性のある有機系樹脂皮膜でシール被覆する
こと。 (特徴)皮膜であるため、複雑な3次元曲面を有する部
材の全面皮膜シールが容易であり、シールされているの
でそのまま(ゴム型の様な型が不要、且つ型内挿入作業
も不要)、液体あるいは気体の静水圧で加圧できるた
め、部材全域に対しては均一加圧、均一密度を得ること
ができる。
【0018】〔手段4〕…皮膜シール被覆状態でCIP
成形した部材の外周を、焼成時の収縮代(含バラツキ)
のみを加味した寸法で機械加工すること。 (特徴) CIP成形後の部材は樹脂皮膜で被覆されているの
で、機械加工時にホルダーにより部材を把持しても、部
材の欠落、折損が生じにくい。 金型成形時の低(高)密度域は、CIP成形後大きく
(小さく)変形し、全域に亘って寸法の大小を生じる
が、密度的には全域均一となっている。従って最小寸法
域を基準にすることで、次の焼成工程に対して、“Ne
arest Net Shape”を得ることが出来
る。
【0019】次に作用について述べる。
【0020】〔作用1〕…〔手段1〕で記述した「金型
プレス」を用いることにより、(イ)3次元曲面を容易
且つ高速に成形できる。(ロ)堰など無駄な成形が不要
となり、造粒粉の歩留が高い。(ハ)造粒粉中の微量ワ
ックス等により、離型後、金型と同形状の部材形状に保
形できる。
【0021】〔作用2〕…〔手段2〕で記述した「樹脂
皮膜でシール被覆した後、CIP(低温静水圧加圧)成
形すること」により、(イ)皮膜シール被覆しているの
で、CIP時の部材全表面に均一圧力が作用する。
(ロ)皮膜で薄肉であるため、疎から密への高密度化さ
れた変形域に対しても、無理なく均一圧力で追従できる
(従来の厚肉ゴムでは追従性が劣り、部材表面への局所
面圧不均一部が生じた)。(ハ)CIPで全方位静水圧
を付与するため、金型プレス時に荷重伝達不充分域で生
じた密度の粗領域に対しても均一圧力が作用し、部材全
域に於いて均一密度が得られる。即ち、金型プレスで生
じる粗領域に対しては高密度比率が高まり、CIP段階
で十分な変形量を事前に起こさせ、部材の全域が均一密
度化しているので、後工程での焼成時にも均一な収縮が
得られる。
【0022】〔作用3〕…〔手段3〕で記述した「弾力
性のある有機樹脂皮膜」を用いるため、〔作用〕で述
べた如く、CIP時に均一かつ柔軟な圧力伝達を部材全
域に及ぼすことができる。
【0023】〔作用〕…〔手段4〕により、皮膜シー
ル被覆状態でCIP成形するので、〔作用3〕で述べた
如く、金型プレス時の粗領域に対して十分な変形を事前
に洗い出すことができ、最小寸法となった部位を焼成時
の収縮量を加味した機械加工の基準寸法とすることによ
り、焼成前のNearest Net Shape形状
を得ることが出来る。また、CIP後の部材は、皮膜シ
ール被覆されているので、部材強度が補強されることと
なり、このためマテハン時の部材間の干渉、他部材との
衝突或るいは治具等で部材を把持する時の外力による部
材の欠損、座屈を防止できる。
【0024】次に、本発明の成形方法に於ける樹脂皮膜
シールの具体的実施例について説明する。3次元形状を
呈するセラミック製品の例としては、図11に示すエン
ジンバルブ1(図中の1−1はコッタ溝、1−2は傘
部)や図12に示すタービンブレード2等があるが、以
下の実施例ではエンジンバルブについて詳述する。な
お、原材料、対象エンジンバルブ、金プレス成形の条件
については次のとおりである。 (原材料):Si3 4 ,Y2 3 ,Al2 3 、その
他の原料粉末を分散、混練、造粒した粉末を用いた。 (対象エンジンバルブ):完成品寸法として、傘径:3
5.0mm,軸径:7.5φmm,全長:120L mm
を対象とした。 (金型プレス成形):第1工程として図2に示す如く、
完成品寸法よりも約20%大き目の下型4内に圧縮量を
加味した所定容量の造粒粉を供給し、上型5により荷重
300kgで押圧後、ノックアウトピン6で保形された
エンジンバルブ3を取出した。
【0025】〈実施例1〉図3参照:ラバープレス法 金型プレス後の保形されたエンジンバルブ3を加圧容器
8内のゴム型7に挿入し、上下一対の蓋9,10でOリ
ング11を介して気密を保持し、ゴム型7の外周部空洞
12に液体を加圧注入(1500kg/cm2 )後取出
した。
【0026】なお、ラバープレス法は、公知技術である
が、夫々のエンジンバルブ3をゴム型7に挿入する必要
があること、ゴム型7でエンジンバルブ全周を覆うこと
が困難であること、ゴム型7に背圧を付加するため夫々
のゴム型7に加圧容器8を必要とすること、及びゴム型
7の厚肉により面圧が不均一となることなど、生産性、
品質面、設備面での短所が残る。
【0027】〈実施例2〉図4参照:ホットメルト法 ヒータ15で加熱(約120℃)されたタンク17内の
ホットメルト(熱溶融型樹脂)18を定給機構付ポンプ
19によりヒータ15で予熱された金型16内に所定量
供給した後、昇降機構21によってエンジンバルブ3を
挿入、引出しし、エンジンバルブ外表面にホットメルト
樹脂を0.3mm塗布した。傘表の端面の未塗布部にも
別工程のホットメルト樹脂を塗布し、シール被覆した
(図中の20)。
【0028】〈実施例3〉図5参照:浸漬塗布法 浸漬タンク22内に、有機溶剤で溶解した特殊ポリマー
23(例えばターコ5145)内へ、治具24にセット
したエンジンバルブ3を浸漬、乾燥して、エンジンバル
ブ表面全域に弾性を有する樹脂皮膜(約0.3mm)を
シール被覆した。この浸漬塗布法に於いては、ヒータ付
タンクを用いて上記実施例2に於けるホットメルト(熱
溶融型樹脂)を用いても良い。
【0029】〈実施例4〉図6参照:スプレー塗布法 旋回機構(図示せず)上に載荷したエンジンバルブ3に
対して、有機溶剤で溶解した特殊ポリマー液(例えばタ
ーコ5580G)をスプレーガン25によってエンジン
バルブ3の全外表面に対して吹き付けて樹脂被膜(約
0.2mm)をシール被覆した。
【0030】〈実施例5〉図7参照:熱収縮チューブ被
覆法 トンネル型加熱炉27を貫通走行するコンベア29上に
熱収縮性有機樹脂でできた袋26を覆い被せたエンジン
バルブ3を積荷し、炉中を通過させることにより、エン
ジンバルブ3の外表面を密着被覆(図中の28)する。
傘表の未シール部30に対しては、後工程でホットメル
ト等により密封した。
【0031】〈実施例6〉図8参照:CIP法(低温静
水圧加圧)による大量処理。 上記実施例2〜実施例5に記載した如く樹脂皮膜で完全
シール被覆したエンジンバルブ31を、多段式配列治具
35にセットし高圧容器32内に挿入後、上蓋33を閉
じて加圧媒体36(水)を注入口34から注入し、空気
を放出した後、空気抜きバルブ35を閉じて、加圧媒体
36を増圧(1500kg/cm2 )した。
【0032】以上の如く、金型プレスで保形後に有機樹
脂皮膜で被覆シールしてからCIP成形することによる
CIP成形前後での充填率及び寸法の変化の概要を図9
に示す。図中(a)はCIP前の状況で、プレス金型形
状と同寸であるが、長さの中央部(2〜8)ではプレス
圧力が伝達されにくいため、充填率は低い。一方、図中
(b)はCIP後の状況で、全方位の静水圧を受けたた
め全長(0〜10)に亘って均一且つ高充填率となって
いる。反面、形状については中央部付近(2〜8)で金
型プレス時の充填率が低かったため、鼓形の凹部を形成
した。CIP成形後のエンジンバルブ3は有機樹脂20
で被覆されているのでロボットハンド(バッファー付)
や搬送コンベア、更には次工程の機械加工時のチャック
保持、加工等を施しても、欠損、折損は生じなかった。
【0033】上述により、dmin の軸径と傘下部、及び
コッタ溝を次工程の焼成時の収縮量(バラツキも考慮し
た統計値による)を逆算した寸法に機械仕上げすること
により、焼成前のがNearest Net Shap
eが原材料の高歩留下に成形できると共に、焼成後の硬
化した研磨仕上代を最小限に抑制することが出来た。
【0034】従って、以下のような効果が得られる。
【0035】〔効果1〕…第1工程の金型プレスと第2
工程のCIPを焼成前の成形工程で施すことにより、両
法の欠点を補間して、保形と均密化を達成し得る。
【0036】〔効果2〕…金型プレス後、樹脂皮膜でシ
ール被覆を施してCIP成形するため、3次元曲面製品
に対しても容易かつ高速に成形できる。
【0037】〔効果3〕…同上の理由により、成形時に
製品以外の堰、流路等の無駄部を成形しないので高価な
セラミック原材料を高歩留にできる。
【0038】〔効果4〕…金型プレス時の不均一充填ゾ
ーンを皮膜シールによるCIP成形により製品全域に対
して均一充填化させると共に、変形を洗い出した後、N
earest Net Shapeに成形しているの
で、後工程の焼成段階で殆ど変形がなく、均一な収縮、
密度、強度、焼成歩留等が得られる。
【0039】〔効果5〕…弾性を有する樹脂皮膜で完全
シールしているので、CIP成形時に、同時且つ大量処
理が出来る。
【0040】〔効果6〕…弾性を有する樹脂皮膜で完全
シールしているので、マテハン時や機械加工時の保持
力、加工外力に対して強化されており折損、欠落等が起
り難くなる。
【0041】
【発明の効果】以上発明の実施の形態と共に具体的に説
明したように本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0042】〔効果1〕…第1工程の金型プレスと第2
工程のCIPを焼成前の成形工程で施すことにより、両
法の欠点を補間して、保形と均密化を達成し得る。
【0043】〔効果2〕…金型プレス後、樹脂皮膜でシ
ール被覆を施してCIP成形するため、3次元曲面製品
に対しても容易かつ高速に成形できる。
【0044】〔効果3〕…同上の理由により、成形時に
製品以外の堰、流路等の無駄部を成形しないので高価な
セラミック原材料を高歩留にできる。
【0045】〔効果4〕…金型プレス時の不均一充填ゾ
ーンを皮膜シールによるCIP成形により製品全域に対
して均一充填化させると共に、変形を洗い出した後、N
earest Net Shapeに成形しているの
で、後工程の焼成段階で殆ど変形がなく、均一な収縮、
密度、強度、焼成歩留等が得られる。
【0046】〔効果5〕…弾性を有する樹脂皮膜で完全
シールしているので、CIP成形時に、同時且つ大量処
理が出来る。
【0047】〔効果6〕…弾性を有する樹脂皮膜で完全
シールしているので、マテハン時や機械加工時の保持
力、加工外力に対して強化されており折損、欠落等が起
り難くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セラミック製造工程に於ける本発明の成形方法
を用いた成形工程の手順を示すフロー図である。
【図2】本発明の成形方法を用いた成形工程に於ける第
1工程の金型成形を示す説明図である。
【図3】本発明の成形方法を用いた成形工程に於ける第
2工程のラバープレス法の実施例を示す説明図である。
【図4】本発明の成形方法を用いた成形工程に於ける第
2工程前の樹脂皮膜シール法の第1実施例を示す説明図
である。
【図5】本発明の成形方法を用いた成形工程に於ける第
2工程前の樹脂皮膜シール法の第2実施例を示す説明図
である。
【図6】本発明の成形方法を用いた成形工程に於ける第
2工程前の樹脂皮膜シール法の第3実施例を示す説明図
である。
【図7】本発明の成形方法を用いた成形工程に於ける第
2工程前の樹脂皮膜シール法の第4実施例を示す説明図
である。
【図8】本発明の成形方法を用いた成形工程に於ける第
2工程のCIP(低温静水圧加圧)を示す説明図であ
る。
【図9】本発明の成形方法を用いた成形工程の第1工程
及び第2工程に於ける成形後の形状変化(a),(b)
と密度分布(c)を模式的に示した説明図である。
【図10】従来のセラミック製造工程に於ける成形工程
の代表例を示すフロー図である。
【図11】3次元曲面を有する製品例としてエンジンバ
ルブの外観を示す正面図である。
【図12】3次元曲面を有する製品例としてガスタービ
ン動翼の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,3,31 エンジンバルブ 1−1 コッタ溝 1−2 傘部 4 下型 5 上型 6 ノックアウトピン 7 ゴム型 8 加圧容器 9,10 蓋 11 Oリング 12 ゴム型の外周部空洞 15 ヒータ 16 金型 17 タンク 18 ホットメルト 19 定給機構付ポンプ 20 シール被覆部 21 昇降機構 22 浸漬タンク 23 特殊ポリマー 24 治具 25 スプレーガン 26 袋 27 トンネル型加熱炉 28 密着被覆部 29 コンベア 30 未シール部 32 高圧容器 33 上蓋 34 注入口 35 空気抜きバルブ 36 加圧媒体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2,3次元曲面を有するセラミック部材
    の製造方法であって、予め組成調整された造粒粉体を金
    形内でプレス成形にて保形した後、低温静水圧加圧によ
    り密度均質化成形を行う2段階の成形工程を踏えた後、
    焼成前機械加工、焼成、仕上げ研磨を行うことを特徴と
    するセラミック部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 予め組成調整された造粒粉体を金型内で
    プレス成形にて保形した後、低温静水圧加圧により密度
    均質化成形を行う2段階の成形工程において、 造粒粉体を金型内でプレス成形にて保形した後、この外
    表面全域に弾性を有する有機系樹脂皮膜でシール被覆を
    施して低温静水圧加圧を行うことを特徴とするセラミッ
    ク粉体の成形方法。
JP26134095A 1995-10-09 1995-10-09 セラミック部材の製造方法及びセラミック粉体の成形方法 Withdrawn JPH0999417A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013183296A1 (ja) * 2012-06-07 2013-12-12 アダマンド工業株式会社 光通信用スリーブ、及びこの光通信用スリーブの製造方法

Cited By (5)

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