JPH0999128A - スキー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】スキーの端部に設けるプロテクターと表面シー
トの固定力が強化し剥がれにくくなる。 【解決手段】スキー板の端部に設けるプロテクターに切
り込み溝をスキー板幅方向に亙って設け、切り込み溝に
表面シートを挿入して固定するとともに、表面シートの
表面がプロテクター表面と同一平面になるように設けて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、スキー板の端部
に設けるプロテクターを有するスキーに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般的にスキーは、滑走面材、エッヂ、
下面補強材、中芯材、上面補強材、表面材（表面シー
ト、キャップシート）等を積層接着して、さらに側面材
をスキー側面に接着して製作している。

【０００３】また、近年滑走面材や中芯材にプリプレグ
を多重積層させて表面加工をして、スキー表面のデザイ
ン性を豊かにしたものが知られている。

【０００４】スキー板は後端部には、後端部を保護する
為に通常金属性のプロテクターが設けられている。プロ
テクターは、図３に示す断面図のように後部はスキー後
端面全面を占めており、前部で中芯材の後端部に接して
その上下部材に挟まれて接着されている。プロテクター
前部は中芯材とともに、その上下に設けられるに部材、
すなわち下方に設けられる滑走面材と下面補強板、上方
に設けられる上面補強板と表面シートに挟まれ固定され
ている。

【０００５】従来のプロテクターは、プロテクター後部
と前部の段差分が、ほぼ表面シートと上面補強板の厚さ
になっており、プロテクター後部と前部の段差部分に表
面シートと上面補強板との後端部が接しられて固定され
ていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術では、プロテクターの前部の表面と表面シート
あるいは表面シートと上面補強板の下面が接着剤で固定
されているだけなので、スキー滑走中に表面シート等が
剥がれ易い問題点があった。

【０００７】

【課題を解決する為の手段】課題を解決するために、ス
キー板の端部に設けるプロテクターに切り込み溝をスキ
ー板幅方向に亙って設け、切り込み溝に表面シートを挿
入して固定するとともに、表面シートの表面がプロテク
ター表面と同一平面になるように設けたことを特徴とす
るスキーを提案する。

【０００８】また、スキー板の後端部に設けるプロテク
ターに切り込み溝をスキー板幅方向に亙りかつ斜め下後
方に向かって設け、切り込み溝に表面シートを挿入して
固定するとともに、表面シートの表面がプロテクター表
面と同一平面になるように設けたことを特徴とするスキ
ーを提案する。

【０００９】さらに、スキー板の後端部に設けるプロテ
クターに切り込み溝をスキー板幅方向に亙って設けると
ともに切り込み溝の入口に突起を設け、切り込み溝に表
面シートを挿入して固定し、かつ表面シートの表面がプ
ロテクター表面と同一平面になるように設けたことを特
徴とするスキー

【００１０】

【発明の実施の形態】この発明の実施の形態についてス
キーの平面を示す図１、図１のＡＡ線断面であってスキ
ー後部の拡大を示す図２、他の実施態様を示し図１のＡ
Ａ線断面部分であってスキー後部の拡大図である図３に
基づいて説明する。図４は従来例のスキー後部のＡＡ線
断面と同じ部分の断面を示す。

【００１１】スキー板１は、プリプレグ積層加工により
製造される。プリプレグ加工では一般的に、下方から滑
走面材２、スティールエッヂ（図示せず）、アジャスト
プリプレグおよび下面補強材３を積層し、次に中芯材４
を設ける。

【００１２】さらに中芯材４の上に上面補強材５をを積
層し、その上に上面プリプレグおよび表面シート６を積
層しさせてスキー上面および側面を形成する。

【００１３】プロテクター７は、スキー板１の後端部分
８に幅方向全幅に亙って設ける。プロテクター７は、ア
ルミ合金等の金属性素材で形成される。プロテクター７
の形状は、前部７ａと後部７ｂに別れ、前部７ａが下面
が滑走面材２と下面補強板３、上面が上面補強板５と表
面シート６に挟持されて固定され、プロテクター前部７
ａの前端部は中芯材４の後端部と接して固定される。

【００１４】プロテクター前部７ａとプロテクター後部
７ｂの間には、下部に下部段差部９を設け、上部には切
り込み溝１０をスキー板幅方向に亙りかつ斜め下後方に
向かって傾斜して設ける。切り込み溝１０孔の高さは表
面シート６の厚さとほぼ同じであり、表面シート６が挿
入可能な高さである。切り込み溝１０の深さは、１、５
ｍｍ〜３、０ｍｍである。

【００１５】下部段差部９は、下面補強板３と滑走面材
４の厚さ相当の高さの段差を有する。

【００１６】切り込み溝１０には表面シート６の後端部
を挿入して接着固定する。切り込み溝１０は、斜め下後
方向に穿設されている。切り込み溝１０の穿設方向は、
スキー表面に対して直角よりは少ない角度であればよ
い。

【００１７】表面シート６が切り込み溝１０に挿入固定
されると、プロテクター後部７ｂの表面と表面シート６
の表面が同一平面になる。表面シート６あるいは表面シ
ート６と上面補強板５の厚さ分だけプロテクター後部７
ｂの表面とプロテクター前部７ａの表面とは段差を設け
る。

【００１８】他の実施態様である図３について説明す
る。図３において切り込み溝１０の入口に、すなわちプ
ロテクター前部７ａと後部７ｂの間に前部７ａ上面より
突起１１を設ける。突起１１は上面補強板５の厚さに対
応する高さであって、切り込み溝１０の入口を表面シー
ト６の厚さ分だけ残す高さである。突起１１はスキー板
１の幅方向に亙って設ける。

【００１９】

【発明の効果】したがって、この発明のスキーは、プロ
テクターと表面シートの固定力が向上し、表面シートの
後端部が剥がれにくい。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明のスキーの実施形態の平面図

【図２】 図１のＡＡ線拡大断面図

【図３】 他の実施態様の図１部分のＡＡ線拡大断面図

【図４】 従来例のスキーの後部拡大断面図

【符号の説明】

１ スキー板 ２ 滑走面材 ３ 下面補強板 ４ 中芯材 ５ 上面補強板 ６ 表面シート（表面材、キャップシート） ７ プロテクター ７ａ プロテクター前部 ７ｂ プロテクター後部 ８ スキーの後端部 ９ 下部段差部 １０ 切り込み溝 １１ 突起

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スキー板の端部に設けるプロテクターに
   切り込み溝をスキー板幅方向に亙って設け、切り込み溝
   に表面シートを挿入して固定するとともに、表面シート
   の表面がプロテクター表面と同一平面になるように設け
   たことを特徴とするスキー。
2. 【請求項２】 スキー板の後端部に設けるプロテクター
   に切り込み溝をスキー板幅方向に亙りかつ斜め下後方に
   向かって設け、切り込み溝に表面シートを挿入して固定
   するとともに、表面シートの表面がプロテクター表面と
   同一平面になるように設けたことを特徴とするスキー。
3. 【請求項３】 スキー板の後端部に設けるプロテクター
   に切り込み溝をスキー板幅方向に亙って設けるととも
   に、切り込み溝の入口の幅方向に亙って突起を設け、切
   り込み溝に表面シートを挿入して固定し、かつ表面シー
   トの表面がプロテクター表面と同一平面になるように設
   けたことを特徴とするスキー。