JPH099409A - 車両用電力変換器ユニット - Google Patents

車両用電力変換器ユニット

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JPH099409A
JPH099409A JP7154901A JP15490195A JPH099409A JP H099409 A JPH099409 A JP H099409A JP 7154901 A JP7154901 A JP 7154901A JP 15490195 A JP15490195 A JP 15490195A JP H099409 A JPH099409 A JP H099409A
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JP
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unit
power converter
vehicle
filter capacitor
snubber
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JP7154901A
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Katsuya Umeda
克也 梅田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】冷却器の冷却性能を上げ、インダクタンス低減
を図ることができ、1インバータ1ユニット構成を実現
し、性能が良好で、小形軽量化が図れる標準化された車
両用電力変換器ユニットを得る。 【構成】車両用電力変換器を構成する複数個のモジュー
ル形半導体素子を冷却するための冷却器と、半導体素子
のゲート信号を出力するためのゲートアンプユニット、
回路のインダクタンスの低減を目的とするフィルタコン
デンサ等のメンテナンスを必要とする部品ユニットを備
えた車両用電力変換器ユニットにおいて、前記冷却器と
して沸騰部ブロック及び凝縮器からなり、この両者の内
部に封入された冷媒の蒸発、潜熱を利用したサーモサイ
フォン式沸騰冷却器を用い、前記半導体素子ならびに前
記メンテナンスを必要とする部品ユニットを車両の進行
方向に対して直交する方向であって、メンテナンスが容
易な車輪側に配設したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用電力変換器ユニ
ット例えば車両を駆動するためのインバータユニットお
よび車両の補助電源用のインバータユニットに係り、特
に車両用モジュール型半導体素子の冷却ユニットを改良
した車両用電力変換器ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の車両用インバータユニッ
トの一例を説明するためのもので、車両の進行方向に沿
って見た筐体1内部の状態を示す側面図で、図の左側半
分を正面側(車輪を有する車輪側)と称し、図の右側半
分を裏面側(車輪側と反対側:車両の中央部)と称して
いる。
【0003】車両用インバータを構成するモジュール形
半導体素子3は何等かの冷却手段が必要とされ、モジュ
ール型半導体素子3の冷却器としてはヒートパイプ式冷
却器16が使用されている。このような構成は、三相の
インバータの場合には3個、単相のインバータの場合に
は1個を備えている。
【0004】ヒートパイプ式冷却器16は、ヒートパイ
プ本体16aと受熱部ブロック16bからなり、ヒート
パイプ本体16aは各々独立した数本のヒートパイプ
と、この各ヒートパイプの外周面に配設された複数の放
熱フィン16cからなり、ヒートパイプの一端部が受熱
部ブロック16bに埋め込まれ、ヒートパイプ本体16
a内には、少量の冷媒が封入され、その冷媒の気体、液
体の二相変化によって受熱部ブロック16bに取り付け
られた発熱体である半導体素子3を冷却している。
【0005】なお、放熱フィン16cは、数本のヒート
パイプが貫通するように拡管、圧入等の方法で接続され
ている。ヒートパイプ式冷却器16の受熱部ブロック1
6b(背面側の密閉容器内に配設されている)には、複
数の発熱体である半導体素子3が取り付けられ、下方に
くるようにモジュール型半導体素子3が取り付けられ、
ヒートパイプ式冷却器16により冷却されている。ま
た、冷却器16は受熱部ブロック16bが下方にくるよ
うにユニット収納用筐体内に対して所定角度傾斜した状
態で取り付けている。
【0006】各半導体素子3間の端子は、角板導体17
で接続され、スナバコンデンサおよびスナバダイオード
5が角板導体17に取付けられている。さらに、フィル
タコンデンサ6´´は半導体素子3の真下に配置され、
スナバ抵抗8は受熱部ブロック16bの上部に配置さ
れ、また半導体素子3に与えるゲート信号を発生するた
めのゲート基板9´はユニットの裏面側に配置されてい
る。
【0007】以上のような構成のインバータユニット
は、車両の底面の進行方向と直角な側面の車輪側方から
押し込んで電力変換装置本体に取り付けるものであり、
インバータユニットの入出力端子はユニット上部に配設
されている主回路接続用導体13に接続するような構成
となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた構成の従来
の車両用インバータユニットにあっては、次のような問
題点がある。ヒートパイプ式冷却器16は、その構成
上、受熱部ブロック16bに複数個の受熱体である半導
体素子3が取り付けられた場合、受熱部ブロック16b
上で温度差が生じてしまう上、放熱フィン16cの効率
の関係から、1インバータを1ユニットで構成しようと
すると、外形が異常に大きくなってしまうため、3ユニ
ット構成としている。それにより、部品点数が増加し、
インバータ装置に占めるユニットの割合が大きく、小形
・軽量化が図れない要因となっていた。
【0009】又、複数ユニット構成となっていたため、
試験をする際もユニット単体で試験できる範囲が狭く、
試験工程の軽減も図れない構成となっていた。さらに、
ゲート基板9´がユニット裏面側の密閉筐体内に配置さ
れているため、現地でゲート基板9を調査する際に電車
の真下にもぐり込まねばならず、メンテナンス上問題と
なっていた。
【0010】半導体素子3は、傾斜して取り付けられた
冷却器16の受熱部ブロック16bに取り付いているた
め、半導体素子3の故障時の交換作業はユニットを装置
から取り外した後でなければできず、やはりメンテナン
ス上問題となっていた。
【0011】また、モジュール型半導体素子3は、その
素子3の特性上、素子ースナバ回路間および素子ーフィ
ルタコンデンサ間のインダクタンスを下げなければなら
ないため、フィルタコンデンサユニットは素子3の直近
に配置しなければならず、ユニット内のスペースを有効
的に活用できず、小形化が図れない構成となっていた。
さらに、半導体素子3の各端子が角板導体17で接続
されているため、インダクタンスの低減も困難となって
いた。
【0012】この角板導体17とフィルタコンデンサ6
間に配設されるパワーボード4´´は、薄板導体を重ね
合わせてインダクタンスの低減を図っているが、その薄
板導体を多重に重ね、この導体相互間に、この導体と同
一形状に形成した肉厚の薄い絶縁紙を、ピンホール等を
考慮して二重または三重に貼り合わせた絶縁紙を挟んで
一体としていたため、組み立て工数が非常にかかってい
た。
【0013】その上、スナバ抵抗8が筐体内部の裏面側
に配置されているため、筐体と図示しない電力変換装置
本体により密閉された空間内に配置されるので、少なく
からず温度上昇の要因にもなっていた。
【0014】また、同じインバータユニットでも、駆動
用のインバータユニットと補助電源用インバータユニッ
トでは構成等が全く異なるユニットとなっており、必然
的にインバータユニットの機種が増加してしまってい
た。
【0015】本発明は、冷却器の冷却性能を上げ、イン
ダクタンス低減を図ることができ、1インバータ1ユニ
ット構成を実現し、性能が良好で、小形軽量化が図れる
標準化された車両用電力変換器ユニットを提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に対応する発明は、車両用電力変換器を構
成する複数個のモジュール形半導体素子を冷却するため
の冷却器と、前記半導体素子のゲート信号を出力するた
めのゲートアンプユニット、回路のインダクタンスの低
減を目的とするフィルタコンデンサ等のメンテナンスを
必要とする部品ユニットを備えた車両用電力変換器ユニ
ットにおいて、前記冷却器として沸騰部ブロック及び凝
縮器からなり、この両者の内部に封入された冷媒の蒸
発、潜熱を利用したサーモサイフォン式沸騰冷却器を用
い、前記半導体素子ならびに前記メンテナンスを必要と
する部品ユニットを車両の進行方向に対して直交する方
向であって、メンテナンスが容易な車輪側に配設したこ
とを特徴とする車両用電力変換器ユニットである。
【0017】前記目的を達成するため、請求項2に対応
する発明は、前記フィルタコンデンサを、電力変換回路
のインダクタンス低減のための第1のフィルタコンデン
サユニットと、前記フィルタコンデンサ自身の寿命を延
ばすための第2のフィルタコンデンサユニットに分割
し、前記第1のフィルタコンデンサユニットを前記半導
体素子近傍に配置したことを特徴とする請求項1記載の
車両用電力変換器ユニットである。
【0018】前記目的を達成するため、請求項3に対応
する発明は、前記第1および第2のフィルタコンデンサ
ユニットに有する防暴弁側を車輪側と反対側に向けたこ
とを特徴とする請求項2記載の車両用電力変換器ユニッ
トである。
【0019】前記目的を達成するため、請求項4に対応
する発明は、前記半導体素子と前記第1のフィルタコン
デンサユニットとを、肉厚の薄い絶縁板と肉厚の薄い導
体板を組み合わせてなるパワーボードにより電気的に接
続したことを特徴とする請求項2記載の車両用電力変換
器ユニットである。
【0020】前記目的を達成するため、請求項5に対応
する発明は、前記パワーボードを2種類使用し、このう
ちの一つを前記半導体素子に直に接続し、他の一つにス
ナバ回路を構成するスナバコンデンサとスナバダイオー
ドを接続すると共に、前記2種類のパワーボードで前記
スナバコンデンサとスナバダイオードを囲むようにした
ことを特徴とする請求項4記載の車両用電力変換器ユニ
ットである。
【0021】前記目的を達成するため、請求項6に対応
する発明は、前記半導体素子のゲートに与えるゲート信
号線は、光ファイバとしたことを特徴とする請求項1記
載の車両用電力変換器ユニットである。
【0022】前記目的を達成するため、請求項7に対応
する発明は、電力変換装置本体に吊り下げて取付けるた
めの装置本体取付用フレームを、電力変換器ユニットを
収納するための筐体の一部に有したことを特徴とする請
求項1記載の車両用電力変換器ユニットである。
【0023】前記目的を達成するため、請求項8に対応
する発明は、前記スナバ回路を構成するスナバ抵抗を筐
体の開放部に分割して配置し、かつスナバ抵抗の端子を
配線用通路内に位置させたことを特徴とする請求項5記
載の車両用電力変換器ユニットである。
【0024】前記目的を達成するため、請求項9に対応
する発明は、車両を駆動するためのユニットおよび車両
の補助電源用のユニットの少なくとも一方に適用したこ
とを特徴とする請求項1記載の車両用電力変換器ユニッ
トである。
【0025】
【作用】請求項1に対応する発明によれば、冷却器とし
てサーモサイフォン式沸騰冷却器を使用したので、冷却
性能が向上し、1インバータ1ユニット化が実現でき、
ユニットスペースを有効に活用でき、装置として小形・
軽量化が図れ、作りやすいインバータユニットが得られ
る。
【0026】請求項2に対応する発明によれば、フィル
タコンデンサを分割し、インバータ回路のインダクタン
スが低減するように配置したので、ユニットスペースを
有効に活用でき、装置として小形・軽量化が図れる。
【0027】請求項3に対応する発明によれば、安全性
が増す。。請求項4に対応する発明によれば、薄板絶縁
板と薄板導体を数個所のネジ止めだけで構成されるパワ
ーボードの採用により、従来のように薄板導体に、ピン
ホール等を考慮して二重、三重に貼り合わせていた絶縁
紙を貼り付けていた場合に比較して、工数も大幅に削減
できる。
【0028】請求項5に対応する発明によれば、半導体
素子からの熱をパワーボードによって、またスナバコン
デンサ及びスナバダイオードスの熱をパワーボードによ
ってユニットの上部へ導くことができる上、輻射熱に対
しても熱絶縁することができる。このため、周囲温度に
よ品質寿命に影響のあるゲートアンプユニットやフィル
タコンデンサユニットを、半導体素子の近傍に配置でき
る。
【0029】請求項6に対応する発明によれば、ノイズ
の影響がなく、信頼性が向上する。請求項7に対応する
発明によれば、メンテナンスに時間がかからないインバ
ータユニットが得られる。
【0030】請求項8に対応する発明によれば、密閉さ
れた筐体部内に発生する発熱量が低減でき、インバータ
ユニットの信頼性が向上する。請求項9に対応する発明
によれば、電力変換器ユニットの標準化が図れる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 <第1実施例>図1は、本発明の車両用インバータユニ
ットの斜視図であり、図2は図1のAーA線矢視図であ
る。筐体1の内部は、正面側[図2の左側であって電車
の進行方向(紙面方向)とは直交する方向]及び裏面側
にモジュール形半導体素子3を冷却するための冷却器と
して、次に述べるサーモサイフォン式沸騰冷却器2が配
設されている。サーモサイフォン式沸騰冷却器2は、沸
騰部ブロック(受熱部ブロック)2aと凝縮器2bから
なり、沸騰部ブロック2aは中空部材からなりこの内部
に冷媒が封入されており、凝縮器2bは沸騰部ブロック
2aに対してロー付もしくは溶接等により機密に連結さ
れ、両者間を前記冷媒が循環できるように構成されてい
る。
【0032】このような構成の冷却器2において、沸騰
部ブロック2aに発熱体であるモジュール形半導体素子
3を取付けると、沸騰部ブロック2a内に封入された冷
媒が沸騰(蒸発)し、この沸騰した冷媒が凝縮器2bに
送られて液体に変化する際に生ずる潜熱により、半導体
素子3が冷却されるものである。
【0033】半導体素子3には、薄板導体と絶縁板(従
来の絶縁紙とは異なり所定の肉厚に形成されたもの)を
重ね合わせ、これらを所定間隔を存して数個所ねじ止め
された第1のパワーボード4が図示しないボスにより電
気的に接続され、また、パワーボード4には、スナバコ
ンデンサ及びスナバダイオード5が配設され、かつ電気
的に接続されている。そして、スナバコンデンサ及びス
ナバダイオード5には、第1のパワーボード4と同様に
構成された第2のパワーボード4´が電気的に接続され
る構成となっている。
【0034】フィルタコンデンサとして、インダクタン
ス低減を目的とする第1のフィルタコンデンサユニット
6と、フィルタコンデンサ自身の寿命を延ばすことを目
的とする第2のフィルタコンデンサユニット6´に分割
し、このうち第1のフィルタコンデンサユニット6を筐
体1の正面側に配設し、第2のフィルタコンデンサユニ
ット6´は後述する筐体1の裏面側に配設されている。
【0035】この場合、フィルタコンデンサユニット6
と半導体素子3とのインダクタンスを低減させるため
に、フィルタコンデンサユニット6の端子6a(防暴弁
を有する側)、半導体素子3側に向けると共に、パワー
ボード4´と端子6aの両者の最短距離に配置された第
1の端子台7により電気的に接続されるようになってい
る。
【0036】筐体1内の正面側(車輪側)であって、フ
ィルタコンデンサユニット6の上部には、ゲートアンプ
ユニット9が配置され、ゲートアンプユニット9とイン
バータ装置本体(電力変換装置本体)との接続には、光
ファイバ14が使用されている。
【0037】また、筐体1の裏面側に第2の端子台7´
が固定され、これにフィルタコンデンサユニット6´の
端子が電気的に接続され、端子台7と7´は接続導体1
7により電気的に接続され、また端子台7´とインバー
タ装置本体が主回路接続用導体13により接続されてい
る。
【0038】筐体1の前記冷却器2の上方部に形成され
た開放部には、スナバ抵抗8,8´が配置され、スナバ
抵抗8,8´の端子部8a,8´aは密閉室内になるよ
うに、冷却器2とユニットサイドカバー(網打ち構成の
カバー)18との間に形成された配線用通路15に位置
するように構成されている。
【0039】筐体1内の裏面側にその他の直流計器用変
成器ユニット(DCPTユニット)制御配線用コネクタ
11が配設され、またインバータ装置本体との接続用コ
ネクタ10が配置され、接続用コネクタ10は前記光フ
ァイバ14と接続されている。
【0040】なお、筐体1上部のコーナ近くに、装置本
体取付用フレーム19が4個設けられている。パワーボ
ード4,4´と端子台7´を電気的に接続するための接
続導体17、フィルタコンデンサユニット6´の端子6
´aと端子台7´を電気的に接続するための接続導体2
1が設けられ、接続導体21の途中には変流器(CT)
20が設けられている。
【0041】以上述べた構成は、1インバータ1ユニッ
ト構成となっており、インバータ装置本体に吊り下げる
構成となっている。以上述べた第1実施例によれば、冷
却器としてサーモサイフォン式沸騰冷却器2を使用し、
フィルタコンデンサをインダクタンスの低減を目的とす
る第1のフィルタコンデンサユニット6と、コンデンサ
自身の寿命を延ばすための第2のフィルタコンデンサユ
ニット6´に分割し、スナバ抵抗8,8´を筐体1の開
放部に配置し、パワーボード4,4´にスナバコンデン
サ及びスナバダイオード5を配置したので、電気的性能
向上、かつ冷却性能上及び筐体の密閉部の温度上昇特性
が向上する。
【0042】図3は第1実施例の熱の流れ状態を示して
いる。冷却器2の凝縮器2bの周囲近くの筐体1の一部
から筐体1内部に外気が導入され、この外気により凝縮
器2bが冷却されて凝縮器2bの上部の筐体1の開口部
から筐体外部に排出される。
【0043】また、パワーボード4,4´で囲まれた部
分の空気は、自然対流により、スナバコンデンサ及びス
ナバダイオード5を冷却し、この後筐体1上部に有する
塵避けカバー22を介してインバータ装置本体(図示し
ない)に排出される。また、フィルタコンデンサユニッ
ト6ので端子6a近くの空気および冷却器2の沸騰部ブ
ロック2a並びにフィルタコンデンサユニット6´の周
囲の空気は自然対流により、同様に塵避けカバー22を
介してインバータ装置本体に排出される。なお、塵避け
カバー22の開口部には、パッキン23が設けられてい
る。
【0044】以上述べた第1実施例によれば、以下のよ
うな効果が得られる。 (1)冷却器としてサーモサイフォン式沸騰冷却器2を
使用したので、従来のヒートパイプ式冷却器に比べて冷
却性能が向上し、1インバータ1ユニット化が実現でき
る。
【0045】(2)サーモサイフォン式沸騰冷却器2を
使用したので、沸騰部ブロック2aと凝縮器2bとの位
置関係については、沸騰部ブロック2aが凝縮器2bよ
り下方に位置してさえいれば、制限がなくなるため、ユ
ニットスペースを有効に活用できる上、さらに従来のヒ
ートパイプ式冷却器のように筐体底面に対し所定角度に
傾斜させて取付ける必要もないので、インバータ装置全
体として小形・軽量化が図れ、作りやすいインバータユ
ニットが得られる。
【0046】(3)フィルタコンデンサを、インダクタ
ンスの低減を目的とする第1のフィルタコンデンサユニ
ット6と、コンデンサ自身の寿命を延ばすための第2の
フィルタコンデンサユニット6´に分割し、該コンデン
サ端子部6a,6´aをユニット中央部側に向けた上、
半導体素子3のインダクタンスが低減するように配置し
たので、(1)の効果に加えてさらに、ユニットスペー
スを有効に活用でき、装置として小形・軽量化が図れ、
作りやすいインバータユニットが得られる。
【0047】(4)また、薄板絶縁板と薄板導体を数個
所のネジ止めだけで構成されるパワーボード4,4´の
採用により、従来のように薄板導体に、ピンホール等を
考慮して二重、三重に貼り合わせていた絶縁紙を貼り付
けていた場合に比較して、工数も大幅に削減できる。
【0048】(5)パワーボード4,4´を直に半導体
素子3に取付けることで、半導体素子3のインダクタン
スを大幅に低減させることができる。その上、半導体素
子3の上にパワーボード4を配置し、フィルタコンデン
サユニット6の間をパワーボード4,4´で電気的に接
続し、半導体素子3とスナバコンデンサ及びスナバダイ
オードス5ならびにフィルタコンデンサ5の間をパワー
ボード4,4´で仕切るようにしたので、半導体素子3
からの熱をパワーボード4によって、またスナバコンデ
ンサ及びスナバダイオードス5の熱をパワーボード4,
4´によってユニットの上部へ導くことができる上、輻
射熱に対しても熱絶縁することができる。このため、周
囲温度によ品質寿命に影響のあるゲートアンプユニット
9やフィルタコンデンサユニット6を、半導体素子3の
近傍に配置できる。この結果、ゲート信号を得るための
配線を最短にすることができ、ノイズに対して問題がな
く、かつ半導体素子3のインダクタンスを低減でき、性
能の良好なインバータユニットが得られる。
【0049】(6)半導体素子3の取付け位置を筐体の
正面側とし、試験・調査・交換が必要となる可能性のあ
る機器、すなわち、ゲートアンプユニット9、フィルタ
コンデンサユニット6を筐体1の正面側に配置したの
で、電車床下側方からメンテナンスが可能になり、電車
床下中央にもぐりこむ必要がなく、ピットのない場所で
作業が可能となり、作業時間も短縮できる上、安全上も
良好なインバータユニットが得られる。
【0050】(7)万一、半導体素子3の交換が生じた
場合でも、現地で作業が可能であり、その上インバータ
ユニットはユニット単体で一つの筐体1となっており、
しかもインバータユニットの各部品がユニット化されて
いるため、冷却器2の故障時以外は現地での作業時間を
大幅に短縮することが可能となる上、装置本体の筐体構
成が簡単になる。
【0051】(8)スナバ抵抗8,8´を筐体1の開放
部に分割して配置し、かつスナバ抵抗8の端子8aを、
ユニットカバーと冷却器2の間に形成されているスナバ
抵抗配線用通路15に位置させたので、密閉された筐体
部内に発生する発熱量が低減でき、インバータユニット
の信頼性が向上する。
【0052】(9)スナバ抵抗8を冷却器2の凝縮器2
bの上に分割して配置し、スナバ抵抗8の配線をユニッ
トサイドカバーと冷却器2との間に設けたスナバ抵抗配
線用通路15に通す構成としたので、筐体1内のスペー
スを有効に利用でき、ユニット全体を小形・軽量化が図
れる。
【0053】(10)インバータ装置本体との接続は、
主回路の導体数本と制御配線用コネクタ11が1個及び
光ファイバ用コネクタ10だけとなっているため、万一
ユニットを着脱する際にも容易に作業が行える。
【0054】(11)フィルタコンデンサ6,6´は、
端子部6a,6´aを、筐体1の中央、冷却器2の沸騰
部ブロック側に向けていることで、インダクタンスの低
減だけでなく、万一フィルタコンデンサが破裂した際も
該コンデンサの内容物が筐体1の中央部に飛び、作業者
に触れるユニット点検カバー側に飛ばないことから、P
L(製造物責任法)上安全なインバータユニットとな
る。
【0055】(12)半導体素子3の制御端子に与える
信号線として光ファイバ14を使用したので、ノイズの
影響がなく、信頼性が向上する。 (13)インバータユニット単体で一つの筐体として装
置本体に吊り下げて取付ける構成とし、インバータユニ
ットの各部品がユニット化することで、インバータユニ
ットを取り外すことなしに、各ユニットが取り外せるの
で、メンテナンスに時間がかからないインバータユニッ
トが得られる。
【0056】(14)筐体内の収納部品を駆動用インバ
ータユニットと補助電源用インバータユニットと共通の
構成としたので、インバータユニットの標準化が図れ
る。 <第2実施例>図4及び図5に示すように、第1実施例
で筐体の裏面側に配設されている第2のフィルタコンデ
ンサユニット6´及び直流計器用変成器ユニット(DC
PTユニット)12を、筐体の正面側に配設した点のみ
が異なる。
【0057】このように構成したことにより、メンテナ
ンス等は全て正面側から行うことができ、筐体1の裏面
側の点検カバー1bを使用するのは、インバータユニッ
トを取付け、取外す時のみとなる。
【0058】これ以外の作用効果は第1実施例と同一で
ある。 <変形例>本発明は、前述した実施例に限定されず、例
えば以下のように変形して実施してもよい。筐体の正面
側に配置される各機器の配置例として、適用される用途
に応じて任意に変形できる。前述の実施例は3相のイン
バータユニットついて説明したが、単相インバータユニ
ット、あるいはコンバータユニットであっても同様に実
施できる。
【0059】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、冷却器の冷
却性能を上げ、インダクタンス低減を図ることができ、
1インバータ1ユニット構成を実現し、性能が良好で、
小形軽量化が図れる標準化された車両用電力変換器ユニ
ットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインバータユニットの第1実施例を示
す斜視図。
【図2】図1のAーA線に沿って切断し矢印方向に見た
概略構成図。
【図3】本発明の第1実施例の熱の流れを説明するため
の図。
【図4】本発明のインバータユニットの第2実施例を示
す概略構成図。
【図5】図4の実施例の矢印C方向から見たインバータ
ユニットの正面図。
【図6】その従来の車両用インバータユニットの一例で
あって半導体素子冷却ユニットを示す側面図。
【符号の説明】
1…筐体、2…サーモサイフォン式沸騰冷却器、3…モ
ジュール形半導体素子、4…第1のパワーボード、4´
…第2のパワーボード、5…スナバコンデンサ及びスナ
バダイオード、6…第1のフィルタコンデンサユニッ
ト、6´…第2のフィルタコンデンサユニット、7…第
1の端子台、7´…第2の端子台、8…スナバ抵抗、9
…ゲートアンプユニット、10…光ファイバコネクタ、
11…制御配線用コネクタ、12…直流計器用変成器ユ
ニット、13…主回路接続用導体、14…光ファイバ、
15…スナバ抵抗配線用通路。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用電力変換器を構成する複数個のモ
    ジュール形半導体素子を冷却するための冷却器と、前記
    半導体素子のゲート信号を出力するためのゲートアンプ
    ユニット、回路のインダクタンスの低減を目的とするフ
    ィルタコンデンサ等のメンテナンスを必要とする部品ユ
    ニットを備えた車両用電力変換器ユニットにおいて、 前記冷却器として沸騰部ブロック及び凝縮器からなり、
    この両者の内部に封入された冷媒の蒸発、潜熱を利用し
    たサーモサイフォン式沸騰冷却器を用い、前記半導体素
    子ならびに前記メンテナンスを必要とする部品ユニット
    を車両の進行方向に対して直交する方向であって、メン
    テナンスが容易な車輪側に配設したことを特徴とする車
    両用電力変換器ユニット。
  2. 【請求項2】 前記フィルタコンデンサを、電力変換回
    路のインダクタンス低減のための第1のフィルタコンデ
    ンサユニットと、前記フィルタコンデンサ自身の寿命を
    延ばすための第2のフィルタコンデンサユニットに分割
    し、前記第1のフィルタコンデンサユニットを前記半導
    体素子近傍に配置したことを特徴とする請求項1記載の
    車両用電力変換器ユニット。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2のフィルタコンデン
    サユニットに有する防暴弁側を車輪側と反対側に向けた
    ことを特徴とする請求項2記載の車両用電力変換器ユニ
    ット。
  4. 【請求項4】 前記半導体素子と前記第1のフィルタコ
    ンデンサユニットとを、肉厚の薄い絶縁板と肉厚の薄い
    導体板を組み合わせてなるパワーボードにより電気的に
    接続したことを特徴とする請求項2記載の車両用電力変
    換器ユニット。
  5. 【請求項5】 前記パワーボードを2種類使用し、この
    うちの一つを前記半導体素子に直に接続し、他の一つに
    スナバ回路を構成するスナバコンデンサとスナバダイオ
    ードを接続すると共に、前記2種類のパワーボードで前
    記スナバコンデンサとスナバダイオードを囲むようにし
    たことを特徴とする請求項4記載の車両用電力変換器ユ
    ニット。
  6. 【請求項6】 前記半導体素子のゲートに与えるゲート
    信号線は、光ファイバとしたことを特徴とする請求項1
    記載の車両用電力変換器ユニット。
  7. 【請求項7】 電力変換装置本体に吊り下げて取付ける
    ための装置本体取付用フレームを、電力変換器ユニット
    を収納するための筐体の一部に有したことを特徴とする
    請求項1記載の車両用電力変換器ユニット。
  8. 【請求項8】 前記スナバ回路を構成するスナバ抵抗を
    筐体の開放部に分割して配置し、かつスナバ抵抗の端子
    を配線用通路内に位置させたことを特徴とする請求項5
    記載の車両用電力変換器ユニット。
  9. 【請求項9】 車両を駆動するためのユニットおよび車
    両の補助電源用のユニットの少なくとも一方に適用した
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用電力変換器ユニ
    ット。
JP7154901A 1995-06-21 1995-06-21 車両用電力変換器ユニット Pending JPH099409A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002112403A (ja) * 2000-09-28 2002-04-12 Toshiba Transport Eng Inc 車両用電力変換装置
JP2009543343A (ja) * 2006-06-30 2009-12-03 シーメンス エナジー アンド オートメーション インコーポレイテッド 不具合阻止のために構成された電子モジュールおよび当該電子モジュールを含むシステム

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