JPH0989390A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH0989390A
JPH0989390A JP7252729A JP25272995A JPH0989390A JP H0989390 A JPH0989390 A JP H0989390A JP 7252729 A JP7252729 A JP 7252729A JP 25272995 A JP25272995 A JP 25272995A JP H0989390 A JPH0989390 A JP H0989390A
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JP
Japan
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refrigerant
pump
transfer pump
refrigerant transfer
indoor
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Application number
JP7252729A
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English (en)
Inventor
Shigeo Aoyama
繁男 青山
Kazuhiko Machida
和彦 町田
Kenji Hirose
謙司 広瀬
Yasunori Nishio
安則 西尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
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Publication of JPH0989390A publication Critical patent/JPH0989390A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D17/00Arrangements for circulating cooling fluids; Arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces
    • F25D17/02Arrangements for circulating cooling fluids; Arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces for circulating liquids, e.g. brine

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多室空気調和機の利用側冷凍サイクルにおけ
る冷媒循環量の制御性を向上させる。 【解決手段】 1台の運転周波数可変の第1冷媒搬送ポ
ンプ9aと、2台の運転周波数が一定の第2冷媒搬送ポ
ンプ9bと、冷媒搬送ポンプ吸入圧力検出装置16と、
第1ポンプ流量制御装置17とを有する利用側冷凍サイ
クルにおいて、第1ポンプ流量制御装置17により、吸
入圧力Psが所定範囲内に収まるように第2冷媒搬送ポ
ンプ9bの運転台数nおよび第1冷媒搬送ポンプ9aの
運転周波数fを設定させる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱源側冷凍サイク
ルと能力制御機能を有する利用側冷凍サイクルとを備え
た空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱源側冷凍サイクルと利用側冷凍
サイクルとに完全分離された空気調和機については、さ
まざまな開発がなされている。そして、従来例の蓄熱式
空気調和機の基本的な技術について以下に述べる。
【0003】図7に示すように、室外ユニット1は、圧
縮機2,第1四方弁3a,熱源側熱交換器4,第1膨張
弁5a,冷媒対冷媒熱交換器6の第1補助熱交換器7a
を環状に順次接続して熱源側冷凍サイクルを形成し、一
方、第1補助熱交換器7aと熱交換するように一体に形
成されている第2補助熱交換器7b,冷媒タンク8,冷
媒搬送ポンプ9,利用側室内熱交換器10a,10bを
環状に順次接続して利用側冷凍サイクルを形成してい
る。
【0004】熱源側冷凍サイクルの運転により冷却、あ
るいは加熱された冷媒が冷媒対冷媒熱交換器6の前記第
2補助熱交換器7bを介して、利用側冷凍サイクル内の
冷媒と熱交換する。
【0005】前記利用側冷凍サイクル内の冷媒は前記冷
媒搬送ポンプ9により各室内ユニット11a,11bの
前記利用側室内熱交換器10a,10bに搬送され室内
空気と熱交換することにより各室内の暖房を行う。
【0006】また、前記利用側冷凍サイクルには、前記
室内ユニット11a,11bの入口および出口配管を第
1バイパス流量弁12を介して連通するバイパス回路を
構成しているので、前記冷媒搬送ポンプ9が定速運転さ
れて、利用側の室内空調負荷が変動する場合、冷房運転
時には複数の室内ユニット出口における冷媒過熱度の総
和が所定範囲内に収まるように前記第1バイパス流量弁
12の開度制御を行い冷媒の循環量調整を行う。
【0007】しかも、熱源側冷凍サイクルと利用側冷凍
サイクルが分離されているので、両サイクル内の冷媒が
混合することがないため適正冷媒封入量を維持でき、か
つ、熱源側冷凍サイクルの配管長が短くて済むため、前
記圧縮機2内の冷凍機油が流出しても戻り易く、前記圧
縮機2の耐久信頼性を高めることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7の
ような空気調和機では、バイパス回路による利用側冷凍
サイクルにおける冷媒循環量調整の可能な範囲は狭く、
まして複数の冷媒搬送ポンプで冷媒搬送するような場合
に低負荷運転を行う場合は、バイパス回路だけでは主回
路への冷媒循環量を十分低減できず、室内空調負荷に対
応した運転ができないという問題があった。また、室内
空調負荷量の検知についても、複数の室内ユニット出口
の冷媒循環量をそれぞれ検知する必要があり、ハード面
でも、制御ソフト面でも複雑になるという難点があっ
た。
【0009】本発明は上記課題を解決するもので、利用
側冷凍サイクルにおける冷媒循環量の制御機能を向上す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、請求項1記載に係る発明において、圧縮
機,第1四方弁,熱源側熱交換器,室外膨張弁,冷媒対
冷媒熱交換器の第1補助熱交換器を順次環状に接続した
複数の熱源側冷凍サイクルと、1台の運転周波数可変の
第1冷媒搬送ポンプと冷媒タンク、並列接続した運転周
波数が一定の複数の第2冷媒搬送ポンプと複数の冷媒タ
ンクおよび第2四方弁とを環状に接続したポンプユニッ
トと、室内流量弁と利用側室内熱交換器とを有する複数
の室内ユニットと、前記冷媒対冷媒熱交換器の第2補助
熱交換器と室外流量弁とを環状に接続した利用側冷凍サ
イクルと、冷房運転時に、前記第1冷媒搬送ポンプおよ
び前記第2冷媒搬送ポンプの吸入冷媒圧力を検出する吸
入圧力検出装置と、前記吸入圧力検出装置により検出し
た吸入圧力に応じて、前記第1冷媒搬送ポンプの運転周
波数および前記第2冷媒搬送ポンプの運転台数を制御す
る第1ポンプ流量制御装置を備え、前記第1ポンプ流量
制御装置により冷房運転時には前記第1冷媒搬送ポンプ
および前記第2冷媒搬送ポンプの吸入圧力が所定範囲内
に収まるようにさせ、前記吸入圧力が前記所定範囲の上
限以上になると、前記第1冷媒搬送ポンプの運転周波数
を大きくし、前記運転周波数が最大値に至った場合は、
前記第2冷媒搬送ポンプの運転台数を1台づつ増やし、
前記第1冷媒搬送ポンプの運転周波数を最小値から大き
くしていき、一方、前記吸入圧力が前記所定範囲の下限
以下になれば、前記第1冷媒搬送ポンプの運転周波数を
小さくし、前記運転周波数が最小値に至ると前記第2冷
媒搬送ポンプの運転台数を1台づつ減らし、前記第1冷
媒搬送ポンプの運転周波数を最大値から小さくなるよう
にしたものである。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、暖房運転時に前記第1冷媒搬送ポン
プおよび前記第2冷媒搬送ポンプの吐出圧力を検出する
吐出圧力検出装置と、前記吐出圧力検出装置により検出
した吐出圧力に応じて、前記第1冷媒搬送ポンプの運転
周波数および前記第2冷媒搬送ポンプの運転台数を制御
する第2ポンプ流量制御装置を備え、前記第2ポンプ流
量制御装置により前記第1冷媒搬送ポンプおよび前記第
2冷媒搬送ポンプの吐出圧力が所定範囲内に収まるよう
にさせ、前記吐出圧力が前記所定範囲の下限以下になれ
ば、前記第1冷媒搬送ポンプの運転周波数を大きくし、
前記運転周波数が最大値に至ると前記第2冷媒搬送ポン
プの運転台数を1台づつ増やして、前記第1冷媒搬送ポ
ンプの運転周波数を最小値から大きくしていき、前記吐
出圧力が前記所定範囲の上限以上になれば、前記第1冷
媒搬送ポンプの運転周波数を小さくして前記運転周波数
が最小値に至ると前記第2冷媒搬送ポンプの運転台数を
1台づつ減らし、前記第1冷媒搬送ポンプの運転周波数
を最大値から小さくするようにしたものである。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明において、利用側冷凍サイクルにおけるポンプ
ユニット内の室内ユニットの入口配管と出口配管とをバ
イパス流量弁を介して連通するバイパス回路と、冷房運
転時に吸入圧力検出装置により検出した吸入圧力に応じ
て、前記バイパス流量弁の開度を制御する第1バイパス
流量制御装置を備え、前記第1バイパス流量制御装置に
より冷房運転時には冷媒搬送ポンプの吸入圧力が所定範
囲内に収まるようにさせ、前記吸入圧力が前記所定範囲
の下限以下になれば、前記バイパス流量弁の開度を大き
くし、前記吸入圧力が前記所定範囲の上限以上になれ
ば、前記バイパス流量弁の開度を小さくするように制御
するものである。
【0013】さらに、請求項4記載の発明は、請求項1
または3記載の発明において、暖房運転時に吐出圧力検
出装置により検出した吐出圧力に応じて、バイパス流量
弁の開度を制御する第2バイパス流量制御装置とからな
り、前記第2バイパス流量制御装置により暖房運転時に
は冷媒搬送ポンプの吐出圧力が所定範囲内に収まるよう
にさせ、前記吐出圧力が前記所定範囲の下限以下になれ
ば、前記バイパス流量弁の開度を小さくし、前記吐出圧
力が前記所定範囲の上限以上になれば、前記バイパス流
量弁の開度を大きくするように制御するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明の構成におい
て、冷房運転の場合、利用側冷凍サイクルでは第1冷媒
搬送ポンプおよび第2冷媒搬送ポンプより送られた低温
低圧の液冷媒が各室内ユニットに流入し、利用側室内熱
交換器により室内空気を冷却する。同時に冷媒自体は利
用側室内熱交換器の伝熱管内で蒸発して利用側室内熱交
換器の出口では過熱ガス冷媒、または二相冷媒となって
冷媒対冷媒熱交換器へと搬送された後、冷媒タンクを通
って冷媒搬送ポンプに戻る。
【0015】この場合、室内冷房負荷の大小は、各室内
ユニットの設定温度と各室内ユニットへの吸込み空気温
度との差異で概ね代表することができ、室内冷房負荷が
大きい場合は前記差異が大きくなり、この時の蒸発圧力
は適正蒸発圧力に対して高く、また、室内冷房負荷が小
さい場合は前記差異が小さくなり、この時の蒸発圧力は
適正蒸発圧力に対して近い値を示す。
【0016】したがって、室内冷房負荷の大小は複数の
室内ユニットの平均蒸発圧力で表され、その圧力を冷媒
搬送ポンプの吸入圧力として吸入圧力検出装置にて検出
し、その吸入圧力信号を第1ポンプ流量制御装置へ出力
し、第1ポンプ流量制御装置にて第1冷媒搬送ポンプの
運転周波数および第2冷媒搬送ポンプの運転台数を所定
に設定し、それらの信号を第1冷媒搬送ポンプおよび第
2冷媒搬送ポンプのそれぞれに出力して駆動させる。
【0017】この場合、冷媒搬送ポンプは、利用側の熱
負荷が最大となる場合に対応する機能を有しているため
利用側熱負荷が比較的大きい場合は、第1ポンプ流量制
御装置により室内ユニットへ流入する冷媒循環量が多く
なるように第1冷媒搬送ポンプの運転周波数を大きく
し、同時に第2冷媒搬送ポンプの運転台数を増加させる
ように制御される。逆に、利用側熱負荷が比較的小さい
場合は、一定速の冷媒搬送ポンプでは各室内ユニットで
の必要冷媒循環量以上に流してしまうため冷媒循環量が
過多となり、各室内流量弁による流量制御可能範囲を越
えて冷媒過熱度が確保できなくなり、各室内ユニット出
口において二相冷媒となってしまうおそれがある。
【0018】したがって、冷媒搬送ポンプの吸入圧力が
所定範囲内に収まるように、第1ポンプ流量制御装置に
より第2冷媒搬送ポンプの運転台数を減らし、さらには
第1冷媒搬送ポンプの運転周波数を小さくして、室内ユ
ニットへ流入する総冷媒循環量を、各室内ユニット内の
室内流量弁による流量制御可能範囲内まで減少させる。
【0019】さらに、各室内ユニット出口冷媒過熱度が
小さい場合は室内流量弁開度を小さくし、逆に、冷媒過
熱度が大きい場合には室内流量弁開度を大きくすると、
利用側室内熱交換器の伝熱管内蒸発熱伝達率を最大にす
ることができ、冷房能力を最大限にすることができる。
【0020】また、請求項2記載の発明の構成におい
て、暖房運転の場合、利用側冷凍サイクルでは、第1冷
媒搬送ポンプおよび第2冷媒搬送ポンプより冷媒対冷媒
熱交換器を介して送られた高温高圧のガス冷媒が各室内
ユニットに流入し、利用側室内熱交換器によって室内空
気を加熱し、同時に冷媒自体は利用側室内熱交換器の伝
熱管内で凝縮し、利用側熱交換器の出口では液冷媒、ま
たは二相冷媒となって冷媒タンクへと搬送された後、冷
媒搬送ポンプに戻る。
【0021】この場合の室内暖房負荷の大小は、各室内
ユニットの設定温度と各室内ユニットへの吸込み空気温
度との差異で概ね代表することができ、室内空調負荷が
大きい場合は前記差異が大きくなり、凝縮圧力は適正凝
縮圧力に対して低く、また、室内空調負荷が小さい場合
は前記差異が小さくなり、凝縮圧力は適正凝縮圧力に対
して近い値を示す。
【0022】したがって、室内空調負荷の大小は複数の
室内ユニットの平均凝縮圧力で表されるが、冷媒搬送ポ
ンプの吐出圧力が最高になり、さらに熱源側冷凍サイク
ルの冷媒対冷媒熱交換器における凝縮圧力は冷媒搬送ポ
ンプの吐出圧力以上に上昇するため、場合によっては圧
縮機の吐出圧力が過昇して高圧カット保護制御が動作し
て、連続運転ができなくなる。
【0023】そこで、室内暖房負荷の大小を相対的に検
出し得る冷媒搬送ポンプの吐出圧力を吐出圧力検出装置
にて検出させ、その吐出圧力信号を第2ポンプ流量制御
装置へ出力し、第2ポンプ流量制御装置にて第1冷媒搬
送ポンプの運転周波数および第2冷媒搬送ポンプの運転
台数を所定に設定し、それらの信号を第1冷媒搬送ポン
プおよび第2冷媒搬送ポンプそれぞれに出力して駆動さ
せる。
【0024】この場合、冷媒搬送ポンプは、利用側の熱
負荷が最大となる場合に対応した機能を有しているの
で、冷房時と同様、利用側熱負荷が比較的大きい場合
は、第1ポンプ流量制御装置により室内ユニットへ流入
する冷媒循環量が多くなるように第1冷媒搬送ポンプの
運転周波数を高く、また台2冷媒搬送ポンプの台数を増
やしていく制御を行う。
【0025】逆に、利用側熱負荷が比較的小さい場合
は、一定速の冷媒搬送ポンプでは各室内ユニットでの必
要冷媒循環量以上に流してしまうため、各室内ユニット
では冷媒循環量が過多となって室内流量弁による流量制
御可能範囲を越え、各室内ユニット出口において冷媒過
冷却度が過大になり入口において二相冷媒となってしま
うおそれがある。
【0026】したがって、冷媒搬送ポンプの吐出圧力が
所定範囲内に収まるように、第1ポンプ流量制御装置に
より第2冷媒搬送ポンプの運転台数を減らし、さらには
第1冷媒搬送ポンプの運転周波数を小さくして、室内ユ
ニットへ流入する総冷媒循環量を、各室内ユニット内の
室内流量弁により流量制御可能範囲内まで減少させてい
く。
【0027】さらに、各室内ユニット出口冷媒過冷却度
が小さい場合は室内流量弁開度を小さくし、逆に、冷媒
過冷却度が大きい場合には室内流量弁開度を大きくする
と、利用側室内熱交換器の伝熱管内凝縮熱伝達率を最大
にすることができ、暖房能力を最大限に引き出すことが
できる。
【0028】また、請求項3記載の発明の構成におい
て、冷房運転の場合、請求項1記載の発明の構成と同様
の冷房サイクルを行うが、この場合、冷媒搬送ポンプの
吸入圧力を吸入圧力検出装置にて検出し、その吸入圧力
信号を第1バイパス流量制御装置へ出力してバイパス流
量弁の開度を所定に設定し、それらの信号をバイパス流
量弁へ出力して駆動させる。
【0029】この場合、冷媒搬送ポンプは、利用側の熱
負荷が最大となる場合に対応した機能を有しているた
め、利用側熱負荷が比較的大きい場合、すなわち冷媒搬
送ポンプの吸入圧力が所定圧力より高い場合、第1バイ
パス流量制御装置により室内ユニットへ流入する冷媒循
環量が多くなるように、バイパス流量弁の開度を小さく
制御される。逆に、利用側熱負荷が比較的小さい場合
は、一定速の冷媒搬送ポンプでは各室内ユニットでの必
要冷媒循環量以上に流してしまうため、冷媒循環量が過
多となり、各室内ユニット内の室内流量弁による流量制
御可能範囲を越え、冷媒過熱度が確保できなくなり、各
室内ユニット出口において二相冷媒となってしまうおそ
れがある。
【0030】したがって、冷媒搬送ポンプの吸入圧力が
所定範囲内に収まるように、第1ポンプ流量制御装置に
より第2冷媒搬送ポンプの運転台数を減らすことによっ
て、第1冷媒搬送ポンプの運転周波数を小さくし、さら
に、バイパス流量弁の開度を大きくして室内ユニットへ
流入する総冷媒循環量を各室内流量弁により流量制御可
能範囲内まで減少させる。
【0031】さらに、各室内ユニット出口冷媒過熱度が
小さい場合は室内流量弁開度を小さくし、逆に、冷媒過
熱度が大きい場合には室内流量弁開度を大きくし、利用
側熱交換器の伝熱管内蒸発熱伝達率を最大にすることが
でき、冷房能力を最大限にすることができる。
【0032】また、請求項4記載の発明の構成におい
て、暖房運転の場合、請求項3記載の発明の構成と基本
的に同じであるが、冷媒搬送ポンプの吐出圧力を吐出圧
力検出装置にて検出し、その吐出圧力信号を第2バイパ
ス流量制御装置へ出力し、バイパス流量弁の開度を所定
に設定し、それらの信号をバイパス流量弁へ出力して駆
動させる。
【0033】この場合、冷媒搬送ポンプは、利用側の熱
負荷が最大となる場合に対応した機能を有しているの
で、利用側熱負荷が比較的大きい場合、すなわち冷媒搬
送ポンプの吐出圧力が所定圧力より低い場合、第2バイ
パス流量制御装置により室内ユニットへ流入する冷媒循
環量が多くなるように、バイパス流量弁の開度を小さく
制御される。逆に、利用側熱負荷が比較的小さい場合
は、一定速の冷媒搬送ポンプでは各室内ユニットでの必
要冷媒循環量以上に流してしまうため、各室内ユニット
では冷媒循環量が過多となり、各室内ユニット内の室内
流量弁による流量制御可能範囲を越え、各室内ユニット
出口において冷媒過冷却度が過大になり入口において二
相冷媒となってしまうおそれがある。
【0034】したがって、冷媒搬送ポンプの吐出圧力が
所定範囲内に収まるように、第2ポンプ流量制御装置に
より第2冷媒搬送ポンプの運転台数を減らし、そして、
第1冷媒搬送ポンプの運転周波数を小さくし、さらに、
バイパス流量弁の開度を大きくすることにより室内ユニ
ットへ流入する総冷媒循環量を各室内ユニット内の室内
流量弁による流量制御可能範囲内まで減少させていく。
【0035】さらに、各室内ユニット出口冷媒過冷却度
が小さい場合は室内流量弁開度を小さくし、逆に、冷媒
過冷却度が大きい場合には室内流量弁開度を大きくする
と、利用側室内熱交換器の伝熱管内凝縮熱伝達率を高め
暖房能力を最大限に引き出すことができる。
【0036】以上の作用の説明により、その作用をする
種々の空気調和機の実現が当業者において実施できるも
のであるが、その具体的な実施の形態について以下に例
示する。
【0037】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1について図面を参照しながら説明する。なお、従来
と同一構成については同一符号を付し、その詳細な説明
を省略する。
【0038】図1は請求項1記載に係る発明の実施の形
態1における空気調和機の冷房運転時の冷凍サイクル図
である。図において、室外ユニット1は、圧縮機2,第
1四方弁3a,熱源側熱交換器4,室外膨張弁5,第1
補助熱交換器7aと第2補助熱交換器7bを有する冷媒
対冷媒熱交換器6,利用側熱交換器用の室外流量弁14
とから構成されている。ポンプユニット13は、1台の
運転周波数可変の第1冷媒搬送ポンプ9a,2台の運転
周波数一定の第2冷媒搬送ポンプ9b,3台の冷媒タン
ク8および第2四方弁3bを備えている。室内ユニット
11は、それぞれ室内流量弁15および室内熱交換器1
0とから構成されている。
【0039】熱源側冷凍サイクルは、圧縮機2,第1四
方弁3a,熱源側熱交換器4,室外膨張弁5および冷媒
対冷媒熱交換器6の第1補助熱交換器7aを順次環状に
接続して構成されている。また、利用側冷凍サイクル
は、第1冷媒搬送ポンプ9aと第2冷媒搬送ポンプ9b
をそれぞれの冷媒タンク8に直列接続した回路を並列に
接続させ、第2四方弁3bとで環状に接続したポンプユ
ニット13と、室内流量弁15と室内熱交換器10とを
有する複数の室内ユニット11と、冷媒対冷媒熱交換器
6の第2補助熱交換器7bとを環状に接続して構成され
ている。
【0040】そして、第1冷媒搬送ポンプ9aおよび第
2冷媒搬送ポンプ9bの吸入圧力Psを吸入圧力検出装
置16により検出し、その吸入圧力Psに応じて、第1
冷媒搬送ポンプ9aの運転周波数fおよび第2冷媒搬送
ポンプ9bの運転台数nを制御する第1ポンプ流量制御
装置17を有している。前記第1ポンプ流量制御装置1
7は、第1冷媒搬送ポンプ9aおよび第2冷媒搬送ポン
プ9bの吸入圧力検出装置16と信号線で接続され、そ
の出力信号により所定の演算を実施後、冷房運転時には
吸入圧力Psが所定範囲内に収まるように制御を行う。
【0041】以上の構成による本実施の形態1の動作に
ついて説明する。熱源側冷凍サイクルの運転により冷却
された冷媒が冷媒対冷媒熱交換器6の第2補助熱交換器
7bを介して、利用側冷凍サイクル内の冷媒と熱交換す
る。
【0042】利用側冷凍サイクルにおいて、第1冷媒搬
送ポンプ9aおよび第2冷媒搬送ポンプ9bにより送ら
れた低温低圧の液冷媒が各室内ユニット11に流入し、
室内熱交換器10を介して室内空気を冷却し、同時に冷
媒自体は室内熱交換器10の伝熱管内で蒸発し、室内熱
交換器10の出口では過熱ガス冷媒または二相冷媒とな
って冷媒対冷媒熱交換器6へと搬送された後、冷媒タン
ク8を通って第1冷媒搬送ポンプ9aおよび第2冷媒搬
送ポンプ9bへ戻る。この場合、室内冷房負荷の大小
は、各室内ユニット11の設定温度Tsetと各室内ユ
ニット11への吸込み空気温度Taとの差異(=Ta−
Tset)で概ね代表することができ、室内冷房負荷が
大きい場合は前記差異が大きくなり、この時の蒸発圧力
Peは適正蒸発圧力Peoに対して高く、また、室内冷
房負荷が小さい場合は前記差異が小さくなり、この時の
蒸発圧力Peは適正蒸発圧力Peoに近い値を示す。
【0043】したがって、室内冷房負荷の大小は複数の
室内ユニット11の平均蒸発圧力Pemで表され、その
圧力を第1冷媒搬送ポンプ9aおよび第2冷媒搬送ポン
プ9bの吸入圧力Psとして吸入圧力検出装置16にて
検出し、その吸入圧力信号を第1ポンプ流量制御装置1
7へ出力して第1冷媒搬送ポンプ9aの運転周波数fと
第2冷媒搬送ポンプ9bの運転台数nを所定に設定し、
それらの信号を第1冷媒搬送ポンプ9aおよび第2冷媒
搬送ポンプ9bそれぞれに出力して駆動させる。
【0044】以上の動作を基に、図2は第1冷媒搬送ポ
ンプ9aと2台の第2冷媒搬送ポンプ9bとの運転台数
と、冷媒搬送ポンプ側から対応し得る室内空調負荷との
関係を示している。
【0045】第1冷媒搬送ポンプ9aおよび第2冷媒搬
送ポンプ9bの合計の冷媒搬送能力は、利用側の熱負荷
が最大となる場合に対応した性能を有しているため、利
用側熱負荷が比較的大きい場合は、第1ポンプ流量制御
装置17により室内ユニット11へ流入する冷媒循環量
が多くなるように第1冷媒搬送ポンプ9aの運転周波数
fが高く(最大f=fmax)、また第2冷媒搬送ポン
プ9bの運転台数nが増えるように(例えば、n=2)
制御される。逆に、利用側熱負荷が比較的小さい場合、
運転周波数が一定の第2冷媒搬送ポンプ9bは各室内ユ
ニット11での必要冷媒循環量以上に冷媒を流すため、
冷媒循環量が過多となり、室内流量弁15による流量制
御可能範囲を越え、各室内ユニット11出口において二
相冷媒となり、冷媒過熱度が確保できなくなるおそれが
ある。したがって、吸入圧力Psが所定範囲内に収まる
ように、第1ポンプ流量制御装置17により第2冷媒搬
送ポンプ9bの運転台数nを減らし(例えば、n=
0)、さらには第1冷媒搬送ポンプ9aの運転周波数f
を小さくして(最小f=fmin)室内ユニット11へ
流入する総冷媒循環量を室内流量弁15による流量制御
可能範囲内まで減少させていく。
【0046】また、各室内ユニット11内にある室内流
量弁15の開度を制御する(室内ユニット11出口冷媒
過熱度が小さい場合は室内流量弁開度を小さくし、大き
い場合には室内流量弁開度を大きくする)と、室内熱交
換器10の伝熱管内蒸発熱伝達率を最大にすることがで
き、冷房能力を最大限にすることができる。
【0047】(実施の形態2)次に、請求項2記載に係
る発明の実施の形態2を図面を参照しながら説明する
が、請求項1記載に係る発明の実施の形態1と同一構成
については同一符号を付し、その詳細な説明を省略す
る。
【0048】図3は本発明の請求項2記載に係る発明の
実施の形態2の空気調和機の暖房運転時の冷凍サイクル
図である。請求項1記載に係る発明の実施の形態1を基
本に、第1冷媒搬送ポンプ9aおよび第2冷媒搬送ポン
プ9bの吐出圧力Pdを検出するため吐出圧力検出装置
18を設置し、室内暖房負荷の大小を相対的に検出し得
る冷媒搬送ポンプの吐出圧力Pdの圧力信号を第2ポン
プ流量制御装置19へ出力し、第1冷媒搬送ポンプ9a
の運転周波数fおよび第2冷媒搬送ポンプ9bの運転台
数nを所定に設定し、それらの信号を第1冷媒搬送ポン
プ9aおよび第2冷媒搬送ポンプ9bそれぞれに出力し
て駆動させるようになっている。
【0049】以上の構成による本実施の形態2の空気調
和機について、以下その動作について説明する。
【0050】熱源側冷凍サイクルの運転により加熱され
た冷媒が冷媒対冷媒熱交換器6の第2補助熱交換器7b
を介して、利用側冷凍サイクル内の冷媒と熱交換する。
【0051】利用側冷凍サイクルにおいて、第1冷媒搬
送ポンプ9aおよび第2冷媒搬送ポンプ9bにより高温
高圧のガス冷媒が各室内ユニット11内に送られ、室内
熱交換器10を介して室内空気を加熱し、同時に冷媒自
体は室内熱交換器10の伝熱管内で凝縮し、室内熱交換
器10の出口では過冷却冷媒または二相冷媒となって冷
媒タンク8を通って第1冷媒搬送ポンプ9aまたは第2
冷媒搬送ポンプ9bへ戻る。
【0052】この時の室内暖房負荷の大小は、各室内ユ
ニット11の設定温度Tsetと各室内ユニット11へ
の吸込み空気温度Taとの差異(=Tset−Ta)で
概ね代表することができ、室内冷房負荷が大きい場合は
前記差異が大きくなり、この時の凝縮圧力Pcは適正凝
縮圧力Pcoに対して高く、また、室内暖房負荷が小さ
い場合は前記差異が小さくなり、この時の凝縮圧力Pc
は適正凝縮圧力Pcoに対して近い値を示す。
【0053】したがって、室内空調負荷の大小は複数の
室内ユニット11の平均凝縮圧力Pcmで表されるが、
暖房の場合、冷媒搬送ポンプの吐出圧力Pdが最も高圧
になり、さらに熱源側冷凍サイクルの冷媒対冷媒熱交換
器6における凝縮圧力Pc’は冷媒搬送ポンプの吐出圧
力Pd以上に上昇するため、場合によっては圧縮機2の
吐出圧力の過昇が発生し、高圧カット保護制御が動作し
て、連続運転ができなくなる。そこで、室内暖房負荷の
大小を相対的に検出し得る冷媒搬送ポンプの吐出圧力P
dを吐出圧力検出装置18にて検出し、その吐出圧力信
号を第2ポンプ流量制御装置19へ出力し、第2ポンプ
流量制御装置19にて第1冷媒搬送ポンプ9aの運転周
波数fおよび第2冷媒搬送ポンプ9bの運転台数nを所
定に設定し、それらの信号を第1冷媒搬送ポンプ9aお
よび第2冷媒搬送ポンプ9bそれぞれに出力して駆動さ
せる。
【0054】この場合、第1冷媒搬送ポンプ9aと2台
の第2冷媒搬送ポンプ9bの運転台数と、冷媒搬送ポン
プ側から対応し得る室内空調負荷との関係図は冷房運転
時と同時に図2で表される。第1冷媒搬送ポンプ9aお
よび第2冷媒搬送ポンプ9bの合計冷媒搬送能力は、利
用側の熱負荷が最大となる場合に対応した性能を有して
いるため、利用側熱負荷が比較的大きい場合は、第2ポ
ンプ流量制御装置19により室内ユニット11へ流入す
る冷媒循環量が多くなるように、第1冷媒搬送ポンプ9
aの運転周波数fは高く(最大f=fmax)、また第
2冷媒搬送ポンプ9bの運転台数nを大きく(例えば、
n=2)なるように制御される。逆に、利用側熱負荷が
比較的小さい場合は、運転周波数が一定の第2冷媒搬送
ポンプ9bでは各室内ユニット11での必要冷媒循環量
以上に流してしまうため、各室内ユニット11では冷媒
循環量が過多となり、各室内ユニット11内の室内流量
弁15による流量制御可能範囲を越え、各室内ユニット
11の入口において二相冷媒となり、室内ユニット11
の出口において冷媒過冷却度が過大になってしまうおそ
れがある。
【0055】したがって、吐出圧力Pdが所定範囲内に
収まるように、第2ポンプ流量制御装置19により第2
冷媒搬送ポンプ9bの運転台数nを減らし(例えば、n
=0)、さらには第1冷媒搬送ポンプ9aの運転周波数
fを小さくして(最小f=fmin)、室内ユニット1
1へ流入する総冷媒循環量を、各室内ユニット11内の
室内流量弁15による流量制御可能範囲内まで減少させ
ていく。
【0056】さらに、各室内ユニット11内にある室内
流量弁15の開度を制御する(室内ユニット11の出口
冷媒過冷却度が小さい場合は室内流量弁開度を小さく
し、逆に、大きい場合には室内流量弁開度を大きくす
る)と、室内熱交換器10の伝熱管内凝縮熱伝達率を最
大にすることができ、暖房能力を最大限にすることがで
きる。
【0057】(実施の形態3)次に、請求項3記載に係
る発明の実施の形態3について図面を参照しながら説明
するが、請求項1記載に係る発明の実施の形態1と同一
構成については同一符号を付し、その詳細な説明を省略
する。
【0058】図4は請求項3記載に係る発明の実施の形
態3の空気調和機の冷房運転時の冷凍サイクル図で、請
求項1記載に係る発明の実施の形態1の空気調和機の構
成に対して、利用側冷凍サイクルにおけるポンプユニッ
ト13内の室内ユニット11との入口配管と出口配管と
をバイパス流量弁12を介して連通するバイパス回路
と、冷房運転時に前記吸入圧力検出装置16により検出
した吸入圧力Psに応じて、前記バイパス流量弁12の
開度を制御する第1バイパス流量制御装置20を設置し
たものである。
【0059】第1バイパス流量制御装置20の機能は、
冷房運転時に第1冷媒搬送ポンプ9aおよび第2冷媒搬
送ポンプ9bの吸入圧力Psを所定範囲内に収めるた
め、吸入圧力Psが所定範囲の下限以下になるとバイパ
ス流量弁12の開度を大きくし、吸入圧力Psが所定範
囲の上限以上になればバイパス流量弁12の開度を小さ
くするように、信号をバイパス流量弁12へ出力して駆
動させる。
【0060】以上の構成による実施の形態3の空気調和
機の動作について説明する。冷房運転に入ると、利用側
冷凍サイクルにおいて、第1冷媒搬送ポンプ9aおよび
第2冷媒搬送ポンプ9bより送られた低温低圧の液冷媒
が各室内ユニット11に流入し、室内熱交換器10を介
して室内空気を冷却し、同時に冷媒自体は室内熱交換器
10の伝熱管内で蒸発し、室内熱交換器10の出口では
過熱ガス冷媒、または二相冷媒となって冷媒対冷媒熱交
換器6へ搬送された後、冷媒タンク8をと通って冷媒搬
送ポンプに戻る。この時の冷媒搬送ポンプにおける吸入
圧力Psを吸入圧力検出装置16にて検出し、その吸入
圧力信号を第1バイパス流量制御装置20へ出力してバ
イパス流量弁12の開度を所定に設定し、それらの信号
をバイパス流量弁12に出力して駆動させる。また、第
1冷媒搬送ポンプ9aおよび第2冷媒搬送ポンプ9b
は、利用側の熱負荷が最大となる場合に対応した性能を
有しているので、利用側熱負荷が比較的大きい、すなわ
ち冷媒搬送ポンプの吸入圧力Psが所定圧力Psoより
高い場合、第1バイパス流量制御装置20により室内ユ
ニット11へ流入する冷媒循環量が多くなるように、バ
イパス流量弁12の開度を小さく制御し、逆に、利用側
熱負荷が比較的小さい場合は、一定速の第2冷媒搬送ポ
ンプ9bでは各室内ユニット11での必要冷媒循環量以
上に流してしまうので、各室内ユニット11では冷媒循
環量が過多となり、室内流量弁15による流量制御可能
範囲を越え、各室内ユニット11の出口において二相冷
媒となり、冷媒過熱度が確保できなくなるおそれがあ
る。
【0061】したがって、冷媒搬送ポンプの吸入圧力P
sが所定範囲内に収まるように、第1ポンプ流量制御装
置17により第2冷媒搬送ポンプ9bの運転台数を減ら
し、そして、第1冷媒搬送ポンプ9aの運転周波数fを
小さくし、さらにバイパス流量弁12の開度を大きくす
ることにより室内ユニット11へ流入する総冷媒循環量
を室内流量弁15が流量制御可能な範囲内まで減少させ
ていく。図5は上記動作に基づいて、室内空調負荷と各
冷媒ポンプの運転台数の関係を示している。さらに、室
内ユニット11の出口の冷媒過熱度が小さい場合は室内
流量弁15の開度を小さくし、冷媒過熱度が大きい場合
には室内流量弁15の開度を大きくすることにより室内
熱交換器10の伝熱管内蒸発熱伝達率を高め冷房能力を
最大限にすることができる。
【0062】(実施の形態4)次に、請求項4記載に係
る発明の実施の形態4について図面を参照しながら説明
するが、請求項3記載に係る発明の実施の形態1と同一
構成については同一符号を付し、その詳細な説明を省略
する。
【0063】図6は請求項4記載に係る発明の実施の形
態4の空気調和機の暖房運転時の冷凍サイクル図で、請
求項3記載に係る発明の実施の形態3の空気調和機の構
成に対して第1冷媒搬送ポンプ9aおよび第2冷媒搬送
ポンプ9bの吐出圧力Pdを検出するために、吐出圧力
検出装置18を設置し、室内暖房負荷の大小を相対的に
検出し得る冷媒搬送ポンプの吐出圧力Pdの圧力信号を
第2バイパス流量制御装置21へ出力して、バイパス流
量弁12の開度を所定に設定し、その信号をバイパス流
量弁12へ出力して駆動させるようになっている。
【0064】以上の構成による本実施の形態4の空気調
和機について、以下その動作を説明する。
【0065】この場合の第1冷媒搬送ポンプ9aと2台
の第2冷媒搬送ポンプ9bとの運転台数と、冷媒搬送ポ
ンプ側から対応し得る室内空調負荷との関係は図5に示
している。
【0066】暖房運転に入ると、請求項2記載に係る実
施の形態2と同様に、利用側冷凍サイクルにおいて、第
1冷媒搬送ポンプ9aおよび第2冷媒搬送ポンプ9bよ
り冷媒対冷媒熱交換器6を介して送られた高温高圧のガ
ス冷媒が各室内ユニット11に流入し、室内熱交換器1
0を介して室内空気を加熱し、同時に冷媒自体は室内熱
交換器10の伝熱管内で凝縮し、室内熱交換器10の出
口では液冷媒、または二相冷媒となって冷媒タンクへ8
と搬送された後、第1冷媒搬送ポンプ9aおよび第2冷
媒搬送ポンプ9bに戻る。
【0067】この時の冷媒搬送ポンプの吐出圧力Pdを
吐出圧力検出装置18にて検出し、その吐出圧力信号を
第2バイパス流量制御装置21へ出力し、第2バイパス
流量制御装置21にてバイパス流量弁12の開度を所定
に設定し、それらの信号をバイパス流量弁12へ出力し
て駆動させる。
【0068】この場合、第1冷媒搬送ポンプ9aおよび
第2冷媒搬送ポンプ9bは、利用側の熱負荷が最大とな
る場合に対応した機能を有しているので利用側熱負荷が
比較的大きい、すなわち冷媒搬送ポンプの吐出圧力Pd
が所定圧力Pdoより低い場合、第2バイパス流量制御
装置21により室内ユニット11へ流入する冷媒循環量
が多くなるように、バイパス流量弁12の開度を小さく
制御し、逆に、利用側熱負荷が比較的小さい場合は、一
定速の第2冷媒搬送ポンプ9bでは各室内ユニット11
での必要冷媒循環量以上に流してしまうので、各室内ユ
ニット11では冷媒循環量が過多となり、各室内ユニッ
ト11内の室内流量弁15による流量制御可能範囲を越
えてしまい、各室内ユニット11の入口において二相冷
媒となり、室内ユニット11の出口において冷媒過冷却
度が過大になってしまうおそれがある。
【0069】したがって、冷媒搬送ポンプの吐出圧力P
dが所定範囲内に収まるように、第2ポンプ流量制御装
置19により第2冷媒搬送ポンプ9bの運転台数nを減
らし、そして、第1冷媒搬送ポンプ9aの運転周波数f
を小さくし、さらにバイパス流量弁12の開度を大きく
することにより室内ユニット11へ流入する総冷媒循環
量を、各室内ユニット11内の室内流量弁15による流
量制御可能範囲内まで減少させていく。
【0070】さらに、室内ユニット11の出口冷媒過冷
却度が小さい場合は室内流量弁15の開度を小さくし、
逆に、冷媒過冷却度が大きい場合には室内流量弁開度を
大きくすると、室内熱交換器10の伝熱管内凝縮熱伝達
率を高め暖房能力を最大限にすることができる。
【0071】
【発明の効果】本発明は上記説明からわかるように、冷
房運転時、室内冷房負荷に応じて、第1冷媒搬送ポンプ
と複数の第2冷媒搬送ポンプの吸入圧力が所定範囲内に
収まるように、第1ポンプ流量制御装置により第2冷媒
搬送ポンプの運転台数の増減および第1冷媒搬送ポンプ
の運転周波数の可変を可能とし、各室内ユニットへ流入
する総冷媒循環量を各室内ユニット内の室内流量弁によ
る流量制御可能範囲まで制御させることができる。さら
に各室内流量弁の開度制御機能を加え、利用側室内熱交
換器の伝熱管内蒸発伝達率を高めることができる。
【0072】また、暖房運転時、室内暖房負荷に応じ
て、第1冷媒搬送ポンプと複数の第2冷媒搬送ポンプの
吐出圧力が所定範囲内に収まるように、第2ポンプ流量
制御装置により第2冷媒搬送ポンプの運転台数の増減お
よび第1冷媒搬送ポンプの運転周波数の可変を可能と
し、各室内ユニットへ流入する総冷媒循環量を各室内ユ
ニット内の室内流量弁による流量制御可能範囲内まで制
御させ、さらに各室内ユニット内の室内流量弁の開度制
御機能を加え、利用側室内熱交換器の伝熱管内凝縮伝達
率を高めることができる。
【0073】また、冷房運転時、室内冷房負荷に応じ
て、第1冷媒搬送ポンプと複数の第2冷媒搬送ポンプの
吸入圧力が所定範囲内に収まるように、第1ポンプ流量
制御装置により第2冷媒搬送ポンプの運転台数の増減お
よび第1冷媒搬送ポンプの運転周波数の可変を可能と
し、一方、第1バイパス流量制御装置により室内ユニッ
トの入口と出口配管間にバイパス回路を設け、その回路
中のバイパス流量弁の開度を制御することにより室内ユ
ニットへ流入する総冷媒循環量を各室内ユニット内の室
内流量弁による流量制御可能範囲内まで減少させてい
く。さらに各室内ユニット内の室内流量弁の開度制御を
加え、利用側室内熱交換器の伝熱管内蒸発熱伝達率を高
めることができる。
【0074】さらに、暖房運転時、室内暖房負荷に応じ
て、第1冷媒搬送ポンプと複数の第2冷媒搬送ポンプの
吐出圧力が所定範囲内に収まるように、第2ポンプ流量
制御装置により第2冷媒搬送ポンプの運転台数の増減お
よび第1冷媒搬送ポンプの運転周波数の可変を可能と
し、一方、第2バイパス流量制御装置により室内ユニッ
トの入口と出口間にバイパス回路を設け、その回路中の
バイパス流量弁の開度を制御することにより室内ユニッ
トへ流入する総冷媒循環量を各室内ユニット内の室内流
量弁による流量制御可能範囲内まで制御させていく。
【0075】さらに、各室内ユニット内の室内流量弁の
開度制御を加え、利用側室内熱交換器の伝熱管内凝縮熱
伝達率を高めることができる。したがって、多室冷暖房
を行う空気調和機の空調負荷対応が効率よく行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に示す空気調和機の冷房
運転時の冷凍システム図
【図2】同冷媒搬送ポンプ運転台数と主回路冷媒循環量
の関係図
【図3】同実施の形態2に示す空気調和機の暖房運転時
の冷凍システム図
【図4】同実施の形態3に示す空気調和機の冷房運転時
の冷凍サイクル図
【図5】同冷媒搬送ポンプ運転台数と主回路冷媒循環量
の関係図
【図6】同実施の形態4に示す空気調和機の冷房運転時
の冷凍サイクル図
【図7】従来例を示す空気調和機の冷凍システム図
【符号の説明】
2 圧縮機 3a 第1四方弁 3b 第2四方弁 4 熱源側熱交換器 5 室外膨張弁 6 冷媒対冷媒熱交換器 7a 冷媒対冷媒熱交換器の第1補助熱交換器 7b 冷媒対冷媒熱交換器の第2補助熱交換器 8 冷媒タンク 9a 第1冷媒搬送ポンプ 9b 第2冷媒搬送ポンプ 10,10a,10b 室内熱交換器 11,11a,11b 室内ユニット 12 バイパス流量弁 13 ポンプユニット 14 室外流量弁 15 室内流量弁 16 吸入圧力検出装置 17 第1ポンプ流量制御装置(GR1) 18 吐出圧力検出装置 19 第2ポンプ流量制御装置(GR2) 20 第1バイパス流量制御装置(BGR1) 21 第2バイパス流量制御装置(BGR2)
フロントページの続き (72)発明者 西尾 安則 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機,第1四方弁,熱源側熱交換器,
    室外膨張弁,冷媒対冷媒熱交換器の第1補助熱交換器を
    順次環状に接続した複数の熱源側冷凍サイクルと、1台
    の運転周波数可変の第1冷媒搬送ポンプと冷媒タンク、
    並列接続した運転周波数が一定の複数の第2冷媒搬送ポ
    ンプと複数の冷媒タンクおよび第2四方弁とを環状に接
    続したポンプユニットと、室内流量弁と利用側室内熱交
    換器とを有する複数の室内ユニットと、前記冷媒対冷媒
    熱交換器の第2補助熱交換器と室外流量弁とを環状に接
    続した利用側冷凍サイクルと、冷房運転時において、前
    記第1冷媒搬送ポンプおよび第2冷媒搬送ポンプの吸入
    圧力を検出する吸入圧力検出装置と、前記吸入圧力検出
    装置により検出した吸入圧力に応じて、前記第1冷媒搬
    送ポンプの運転周波数および前記第2冷媒搬送ポンプの
    運転台数を制御する第1ポンプ流量制御装置を備え、前
    記第1ポンプ流量制御装置により前記第1冷媒搬送ポン
    プおよび第2冷媒搬送ポンプの吸入圧力が所定範囲内に
    収まるようにさせ、前記吸入圧力が前記所定範囲の上限
    以上になれば前記第1冷媒搬送ポンプの運転周波数を大
    きくし、前記運転周波数が最大値に至ると前記第2冷媒
    搬送ポンプの運転台数を1台づつ増やして、前記第1冷
    媒搬送ポンプの運転周波数を最小値から大きくしてい
    き、一方、前記吸入圧力が前記所定範囲の下限以下にな
    れば、前記第1冷媒搬送ポンプの運転周波数を小さく
    し、前記運転周波数が最小値に至ると前記第2冷媒搬送
    ポンプの運転台数を1台づつ減らし、前記第1冷媒搬送
    ポンプの運転周波数を最大値から小さくなるように制御
    する空気調和機。
  2. 【請求項2】 暖房運転時において、前記第1冷媒搬送
    ポンプおよび前記第2冷媒搬送ポンプの吐出圧力を検出
    する吐出圧力検出装置と、前記吐出圧力検出装置により
    検出した吐出圧力に応じて、前記第1冷媒搬送ポンプの
    運転周波数および前記第2冷媒搬送ポンプの運転台数を
    制御する第2ポンプ流量制御装置を備え、前記第2ポン
    プ流量制御装置により前記第1冷媒搬送ポンプおよび前
    記第2冷媒搬送ポンプの吐出圧力が所定範囲内に収まる
    ようにさせ、前記吐出圧力が前記所定範囲の下限以下に
    なれば、前記第1冷媒搬送ポンプの運転周波数を大きく
    し、前記運転周波数が最大値に至ると前記第2冷媒搬送
    ポンプの運転台数を1台づつ増やして、前記第1冷媒搬
    送ポンプの運転周波数を最小値から大きくしていき、前
    記吐出圧力が前記所定範囲の上限以上になれば、前記第
    1冷媒搬送ポンプの運転周波数を小さくして前記運転周
    波数が最小値に至ると前記第2冷媒搬送ポンプの運転台
    数を1台づつ減らし、前記第1冷媒搬送ポンプの運転周
    波数を最大値から小さくするように制御する請求項1記
    載の空気調和機。
  3. 【請求項3】 冷房運転時において、利用側冷凍サイク
    ルにおけるポンプユニット内の室内ユニットの入口配管
    と出口配管とをバイパス流量弁を介して連通するバイパ
    ス回路と、吸入圧力検出装置により検出した吸入圧力に
    応じて、前記バイパス流量弁の開度を制御する第1バイ
    パス流量制御装置を備え、前記第1バイパス流量制御装
    置により冷媒搬送ポンプの吸入圧力が所定範囲内に収ま
    るようにさせ、前記吸入圧力が前記所定範囲の下限以下
    になれば、前記バイパス流量弁の開度を大きくし、前記
    吸入圧力が前記所定範囲の上限以上になれば、前記バイ
    パス流量弁の開度を小さくするように制御する請求項1
    記載の空気調和機。
  4. 【請求項4】 暖房運転時において、利用側冷凍サイク
    ルにおけるポンプユニット内の室内ユニットの入口配管
    と出口配管とをバイパス流量弁を介して連通するバイパ
    ス回路と、吐出圧力検出装置により検出した吐出圧力に
    応じて、前記バイパス流量弁の開度を制御する第2バイ
    パス流量制御装置を備え、前記第2バイプス流量制御装
    置により冷媒搬送ポンプの吐出圧力が所定範囲内に収ま
    るようにさせ、前記吐出圧力が前記所定範囲の下限以下
    になれば、前記バイパス流量弁の開度を小さくし、前記
    吐出圧力が前記所定範囲の上限以上になれば、前記バイ
    パス流量弁の開度を大きくするように制御する請求項1
    または3記載の空気調和機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2011030418A1 (ja) * 2009-09-10 2013-02-04 三菱電機株式会社 空気調和装置

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