JPH0977685A - 抗アレルギー剤 - Google Patents

抗アレルギー剤

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JPH0977685A
JPH0977685A JP7257023A JP25702395A JPH0977685A JP H0977685 A JPH0977685 A JP H0977685A JP 7257023 A JP7257023 A JP 7257023A JP 25702395 A JP25702395 A JP 25702395A JP H0977685 A JPH0977685 A JP H0977685A
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paf
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paf receptor
eosinophils
receptor
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JP7257023A
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Motomi Nakada
元巳 中田
Hirofumi Sagara
博典 相良
Sohei Makino
荘平 牧野
Yasushi Okumura
康 奥村
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遅発型アレルギー反応及び即時型アレルギー
反応を抑制することができる抗アレルギー剤を提供する
こと。 【解決手段】 ヒトのPAF受容体に対する抗体または
その活性フラグメントを有効成分として含有する抗アレ
ルギー剤。気管支喘息用である前記の抗アレルギー剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、抗アレルギー剤
に関し、さらに詳しくは、ヒトのPAF受容体に対する
抗体またはその活性フラグメントを有効成分として含有
する抗アレルギー剤に関する。本発明の抗アレルギー剤
は、アレルギー疾患の中でも特にアレルギー性の気管支
喘息の治療に効果的である。
【0002】
【従来の技術】従来、気管支喘息は、GellとCoo
mbsが分類したアレルギー反応の4つの型のうちI型
アレルギー反応による疾患として理解されていた。すな
わち、肥満細胞表面にあるFcεRIに、抗原と結合し
たIgEが結合することにより肥満細胞が活性化され、
ヒスタミン、ロイコトリエン等の炎症性物質が放出され
る。これにより、血管透過性亢進、平滑筋収縮、腺分泌
亢進が引き起こされ、気道が閉塞するとされていた。し
かし、この反応で起こるのは、即時型アレルギー反応
(即時型喘息反応)であって、6時間から10時間後に
起こる遅発型アレルギー反応(遅延型喘息反応)を説明
することはできなかった。近年、この点について、喘息
死の剖検所見から様々なことがわかってきた。すなわ
ち、粘液栓による気道内腔の閉塞、気管支上皮剥離、主
として好酸球や単該球よりなる細胞浸潤が認められた。
このことは、軽度の症例でも同様であった。最近では、
気管支内視鏡による観察等により、気管支喘息は、CD
+−T細胞や好酸球による慢性炎症性疾患であるとみ
られるようになってきた。現在、日本アレルギー学会の
喘息治療ガイドラインによると、気管支喘息は、「広範
かつ種々の程度の気道閉塞と気道炎症により特徴づけら
れる。気道炎症はリンパ球、好酸球、マスト細胞など多
くの炎症細胞が関与し、気道粘膜上皮の損傷を示し、種
々の刺激に対する気道の反応性の亢進を伴う。」とされ
ている。
【0003】近年、気管支喘息では、遅延(発)型喘息
反応を如何にして抑制するのかが重要な課題として考え
られ、その解析が進められてきた。これについては、
(株)現代医療社発行の「分子生物学からみた気管支喘
息」に詳しく述べられている。すなわち、同書には、
「気管支喘息をはじめとするアレルギー性疾患の病態形
成に炎症が重要な役割を担っていることが認識されてき
ている。炎症細胞には肥満細胞、好酸球、好中球、リン
パ球、マクロファージなどの細胞があるが、これらのな
かでアレルギー性炎症においては好酸球が注目されてお
り、とりわけ遅延型気管支喘息反応の中心と考えられて
いる。好酸球は、気管支喘息の炎症局所に多彩なECF
(eosinophil chemotactic f
actor)とサイトカインの共同作用により集積する
と考えられている。また、気管支粘膜に動員された好酸
球は、気管上皮の障害を起こし気道反応性を亢進させる
ことが知られている。これは、好酸球の特異顆粒である
MBPやECPなどが組織傷害作用を有し、さらに肥満
細胞や好塩基球からのヒスタミン遊離を促すため、ある
いは好酸球自身が活性酵素やLTC 、PAFなどの
強い炎症性メディエータを産生し、気道収縮や粘膜剥離
に関与するためと考えられている。このため最近では、
気管支喘息の慢性化、遷延化に好酸球が中心的な役割を
演じていると考えられるようになってきた。さらに最
近、好酸球の抗原提示能が証明され、免疫担当細胞とし
ての役割も注目されている。」(第328頁)と説明さ
れている。これらの解析によれば、好酸球をうまく制御
することが可能ならば、気管支喘息を抑制し得る可能性
があることを示唆している。すなわち、同書には、「以
前より気管支喘息患者において、喀痰、末梢血好酸球増
多、剖検例でも好酸球の肺への集簇がよく知られていた
が、現在では好酸球はLAR(遅延型アレルギー反応)
のエフェクターとして認識されている。
【0004】気管支喘息患者の気管支粘膜生検では、活
性型好酸球(EG2+)、MBP(major basi
c protein)が存在し、好酸球数と症状の相関
が指摘されている。好酸球は分泌型IgA,IgG,P
AF,C3b,C3bi,IL−5,GM−CSF,サ
ブスタンスP,FMLPなどで脱顆粒、すなわちMB
P、ECP(eosinophil cationic
protein),EDN(eosinophil
derived neurotoxin),EPO(e
osinophil peroxidase)を放出
し、MBPはヒト気道上皮に投与すると上皮剥離を起こ
す。またLTC4、PAF、過酸化物も遊離し、これら
は気道組織傷害のほか、平滑筋収縮、血管透過性亢進、
粘液分泌亢進、炎症性細胞遊走活性を持つ。以上のよう
に、好酸球により組織障害が惹起される。
【0005】気道過敏性については、BAL(bron
choalvedar lavage)液中好酸球数、
MBP、剥離した軌道上皮細胞数とPC20との相関が
認められている。気道過敏性亢進の機序については、気
道上皮剥離、傷害による知覚神経末端の露出、上皮透過
性亢進などが考えられている。このように気道組織傷害
同様、気道過敏性亢進についても好酸球がエフェクター
細胞であると考えられる。最近、好酸球がアレルギー性
炎症で直接炎症を引き起こす以外に、他の役割も果たし
得ることが分かってきた。好酸球はIL−3、IL−
5、GM−CSFで活性化されるが、自らもこれらサイ
トカインを産生する。MBP、MPOは組織傷害を引き
起こすだけでなく、肥満細胞にヒスタミン遊離を起こ
す。また、APCとしての特徴、すなわちIL−4、I
FN−γ、GM−CSFに反応して、HLA−DR、I
CAM−1を発現し、IL−1αを産生する。実際に、
気管支喘息においてどの程度これらが寄与しているのか
は、まだ分かっていない。」(第40頁)と説明されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、この好
酸球の遊走及び活性化を担う物質1つとして、PAF
(platelet activating fact
or:血小板活性化因子)に注目した。PAFは、血小
板の活性化、例えば、形態変化、ヒスタミン遊離、凝集
を引き起こす白血球由来の因子として発見されたリン脂
質で、1−アルキル−2−アセチルグリセロ−3−ホス
ホコリン(1−o−alkyl−2−acetyl−s
n−glycero−3−phosphocholin
e)の構造を有している。PAFは、血小板、白血球、
肺、脾臓、腎臓、脳などで産生されるリン脂質性オータ
コイドであり、微量で強力な起炎作用及び降圧作用をも
ち、気管支喘息、エンドトキシンショック、アナフィラ
キシーショックなどに関与すると考えられている。すな
わち、PAFは、血小板活性化作用だけではなく、好中
球活性化作用、マクロファージ活性化作用、血圧降下作
用、血管透過性亢進作用、平滑筋収縮作用、肝臓でのグ
リコーゲン分解促進作用などをも有し、生体内でのアナ
フィラキシー、炎症、アレルギーなどの進展にかかわる
因子である。PAFは、細胞膜上の受容体(recep
tor)を介して、血小板、好中球、マクロファージな
どの標的細胞を活性化するとともに、好酸球についても
遊走/活性化する作用のあることが見出されてきた。
【0007】この生理活性リン脂質は、1972年に存
在が確認され、1979年にはその構造も明らかにされ
た。ところが、PAF受容体に関する解析については、
現在までのところ、あまり進展していない。その理由
は、PAFが脂溶性で、細胞膜に対する非特異的結合性
が高いため、基本的なリカンド結合実験でさえ困難であ
ること、受容体タンパクが細胞膜内に微量しか存在しな
いため精製が難しいことなどにあると考えられる。清水
らは、1991年、遺伝子工学的手法を用いて、モルモ
ット肺及びヒト白血球からPAF受容体のcDNAを分
離することに成功した(Nature,Vol.34
9,p.342,1991)。そして、この2つのcD
NAから推定されるPAF受容体の構造及び発現実験か
ら、PAF及びPAF受容体の機能やPAFが関連する
病態の発病メカニズム等に関する知見が得られつつあ
る。
【0008】本発明者の1人である中田らは、PAF受
容体に特異的に反応するモノクローナル抗体を開発した
(特開平7−101998号公報)。このモノクローナ
ル抗体を産生するハイブリドーマは、工業技術院生命工
学工業技術研究所にFERMBP−4723(Hybr
idoma PAF−R1)、及びFERM BP−
4722(YM−PAFR)として寄託されている。P
AF−R1については、Biochem,J.(19
95)Vol.305,p.829−835に、その製
法と性質の詳細が述べられている。該文献では、ハイブ
リドーマの分泌する抗体をanti−(gpPAF−R
158-173)Ab−IV(Ab−IV)と記載している。
これらの文献では、PAF受容体に関する抗体が、モル
モットとヒトのPAF受容体のいずれにおいても、特異
的な結合力を有することが記載されている。このこと
は、モルモットの動物実験で得られた結果は、ヒトにも
あてはめることができることを示唆している。このこと
は、医薬品の開発において非常に有利であると考えられ
る。
【0009】前記したとおり、アレルギー疾患の1つで
ある気管支喘息は、その解析結果から、好酸球が重要な
役割を担っていることがわかってきた。そこで本発明者
たちは、PAFが好酸球の遊走や活性に重要な作用をも
つのではないかと考え、PAF受容体に対する抗体を用
いて、好酸球を解析したところ、図1に示すように、好
酸球にはPAF受容体があり、しかも、図2にあるよう
に、PAFによる好酸球の遊走は、PAF受容体に対す
る抗体で阻害できることを見いだした。この知見をもと
に鋭意検討を行った結果、PAF受容体に対する抗体が
気管支喘息を抑制することができるという新規な効果を
見出し、この抗体を有効成分とする組成物が気管支喘息
などのアレルギー疾患に対する治療薬(抗アレルギー
剤)として有用であることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ヒトの
PAF受容体に対する抗体またはその活性フラグメント
を有効成分として含有する抗アレルギー剤が提供され
る。また、本発明によれば、次のような好ましい実施態
様が提供される。 1.気管支喘息用である前記の抗アレルギー剤。 2.ヒトのPAF受容体に対する抗体が、モノクローナ
ル抗体である前記の抗アレルギー剤。 3.ヒトのPAF受容体に対する抗体のエピトープが、
PAF受容体の細胞外第3ドメインにある前記の抗アレ
ルギー剤。 4.ヒトのPAF受容体に対する抗体の活性フラグメン
トが、F(ab′)2、Fab′、Fab、Fv、及び
組換えFv体からなる群より選ばれる少なくとも1種で
ある前記の抗アレルギー剤。 5.遅発型アレルギー反応及び即時型アレルギー反応を
抑制することができる前記の抗アレルギー剤。 6.好酸球及びリンパ球の気管支組織への浸潤を抑制す
ることができる前記の抗アレルギー剤。 7.好酸球のECP放出を抑制することができる前記の
抗アレルギー剤。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の抗アレルギー剤の有効成
分として使用されるPAF受容体に対する抗体(すなわ
ち、抗PAF受容体抗体)は、細胞表面分子であるPA
F受容体と反応する抗体である。PAF受容体に対する
抗体としては、PAF受容体に特異的に反応するモノク
ローナル抗体が好ましい。このようなモノクローナル抗
体は、例えば、次のような方法により得ることができ
る。 (1)齧歯類動物をPAF受容体ペプチドで免疫感作
し、(2)免疫した齧歯類動物から脾臓を摘出して、脾
細胞の懸濁液を形成し、(3)該脾細胞の懸濁液をマウ
スのミエローマ細胞と融合促進剤の存在下で混合して、
両細胞を融合し、(4)融合した細胞を未融合のミエロ
ーマ細胞を支持しない媒質中で希釈して培養し、抗体産
生細胞とミエローマ細胞とが融合したハイブリドーマを
選別し、(5)ハイブリドーマを含有する各培養穴中の
上清液について、PAF受容体ペプチドとの反応性を指
標にして抗体の存在を確認し、(6)所望の抗体を生成
するハイブリドーマを選択した後、限界希釈法により単
一クローンにし、(7)その単一クローンのハイブリド
ーマの培養上清液から抗体を回収する。
【0012】本発明の抗アレルギー剤の有効成分として
使用するモノクローナル抗体としては、例えば、工業技
術院生命工学工業技術研究所にFERM BP−472
3(Hybridoma PAF−R1)、及びFE
RM BP−4722(YM−PAFR)として寄託さ
れているハイブリドーマにより産生されるモノクローナ
ル抗体を挙げることができる。PAF受容体に特異的に
反応するモノクローナル抗体は、ヒトのPAF受容体に
対する抗体のエピトープがPAF受容体の細胞外第3ド
メインに存在する。PAF受容体に対するポリクローナ
ル抗体は、例えば、齧歯類動物をPAF受容体ペプチド
で免疫感作し、免疫感作した齧歯類動物から血液を採取
し、血清成分を分離して、目的の抗血清(未精製ポリク
ローナル抗体)を得る方法により得ることができる。抗
血清は、常法により精製して、精製ポリクローナル抗体
とすることが好ましい。
【0013】PAF受容体に対する抗体は、免疫グロブ
リンである。PAF受容体に特異的に反応するモノクロ
ーナル抗体は、均一な免疫グロブリンであり、例えば、
IgMのクラスに属し、L鎖がκ鎖であるもの、あるい
は、IgG2aのサブクラスに属し、L鎖がκ鎖である
ものなどが存在する。PAF受容体の活性フラグメント
は、抗PAF受容体抗体の有する抗原抗体反応活性を有
する免疫グロブリンのフラグメントを意味する。このよ
うな活性フラグメントとしては、具体的には、F(a
b′)2、Fab′、Fab、Fv、及び組換えFv体
などがある。これらの活性フラグメントは、免疫グロブ
リン(抗PAF受容体抗体)から常法により調製するこ
とができる。例えば、F(ab′)2フラグメントは、
免疫グロブリンIgGをペプシンを用いて消化すること
により得ることができる。Fab′フラグメントは、F
(ab′)2フラグメントを2−メルカプトエタノール
などの試薬で還元して、モノヨード酢酸でアルキル化す
ることにより得ることができる。Fabフラグメント
は、IgGをパパイン消化することにより得ることがで
きる。Fvフラグメントは、H鎖可変部(VH)とL鎖
可変部(VL)を非共役結合で結合して得られる。組換
えFv体は、例えば、モノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマから抗体のH鎖及びL鎖の可変部にあたる
遺伝子についてDNAをシーケンスして、H鎖可変部
(VH)とL鎖可変部(VL)をコードする塩基配列を決
定し、次いで、これらのDNA断片をベクターに組み込
んで、VH−Linker−VL構造を有する一価の抗体
活性フラグメントを大腸菌や動物細胞等の細胞に産生さ
せることにより得ることができる。
【0014】抗PAF受容体抗体は、ヒト、マウス、ラ
ット、及びモルモットの各PAF受容体のいずれとも反
応する可能性がある。例えば、前記の方法により得られ
たモノクローナル抗体は、ヒトのPAF受容体を発現し
ているヒト好酸球と反応(認識)する。また、該抗体
は、細胞培養したマウスまたはラットのPAF受容体を
発現している肥満細胞とも反応する。したがって、例え
ば、モルモットを使用した動物実験の結果により、ヒト
に対する薬理効果を推定することが可能である。本発明
の実施例で使用したモルモットは、喘息の解析、アレル
ギー、炎症の解析に非常に良いモデルである。このモル
モットは、アレルギー,Vol.37、No.10、
p.980〜991(1988年)に記載のごとく、卵
白アルブミンを吸入感作させることで、喘息様の症状を
呈する。すなわち、10mg/mlに調製した卵白アル
ブミン(ovalubmin=OVA)を10分間、1
0日間毎日吸入感作させ、その後、1週おきに2回同量
のOVAを吸入感作させることにより、モルモットの感
作を行えば、喘息の良いモデルとなる。このモルモット
に対し、最終のOVAを感作させる前に抗PAF受容体
抗体を投与し、その効果を確かめることで、本発明の抗
アレルギー剤を完成するに至った。
【0015】本発明の抗アレルギー剤は、遅発型アレル
ギー反応(遅発型気管支喘息)及び即時型アレルギー反
応(即時型気管支喘息)を抑制することができる。ま
た、本発明の抗アレルギー剤は、好酸球及びリンパ球の
気管支組織への浸潤を抑制することができる。さらに、
本発明の抗アレルギー剤は、好酸球のECP放出を抑制
することができる。抗PAF受容体抗体の抗アレルギー
剤として活性をより高めるには、該抗PAF受容体抗体
をヒト型化あるいはキメラ型化することが効果的であ
る。これらの技術は、すでに公知の文献あるいは特許公
報に記載されており、抗体産生ハイブリドーマさえあれ
ば、容易に実施することができる。特許公報では、EP
−0120694、EP−0125023、EP−01
71496、EP−A−0173494、WO8610
1533等があり、文献には、Nature vol.
322(1988)p.323−327,Nature
vol.321(1986)p.522−525,N
ature vol.328(1987)p.731−
734等が挙げられる。これらの公知技術に基づいて、
抗PAF受容体抗体を容易にヒト型化またはキメラ化す
ることができる。
【0016】本発明の抗アレルギー剤の剤形としては、
活性な有効成分を含む通常の医薬または医薬組成物と同
様に、例えば、注射剤、錠剤、カプセル剤、座剤、噴霧
剤、クリーム剤、パップ剤、点眼剤等を挙げることがで
きる。例えば、注射剤であれば、当該抗体を含む溶液を
無菌状態で調製し、必要があれば、マンニトール等の安
定化剤、賦形剤等を補助成分として添加してもよい。こ
れをアンプル、バイアル等に充填し、そのまま使用する
こともできるし、必要に応じて、凍結乾燥等を行うこと
も可能である。本発明の抗アレルギー剤は、乾燥品の場
合は、注射用蒸留水等に溶解して投与することができ
る。投与方法は、経口投与、静脈注射、吸入、経皮投
与、点眼、局所投与、皮下投与等から適切な方法を選ん
で投与すれば良い。本発明の抗アレルギー剤は、PAF
受容体に対する抗体またはその活性フラグメントを有効
成分として、通常、0.1〜100重量%、好ましくは
0.5〜70重量%の割合で含有するものである。本発
明の抗アレルギー剤の投与量は、有効成分を基準とし
て、ヒト成人1日あたり、通常、0.001〜1000
mg、好ましくは0.01〜600mgである。もちろ
ん、上記投与量は、一応の目安にすぎず、患者の年齢、
性別、体重、さらには疾患の種類とその程度に応じた投
与量を適宜選択すればよい。
【0017】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をより詳細に
説明する。
【0018】[実施例1] (1)好酸球上のPAF受容体の染色 特開平7−101998号公報に記載されたのと同じ方
法で、同じ抗体を用いて染色した。すなわち、FERM
BP−4722として寄託されているハイブリドーマ
YM−PAFRが産生するモノクローナル抗体とヒトの
好酸球との反応を調べた。ヒト好酸球の分離は、以下の
方法にて行った。 1)静脈血をヘパリン含有ディスポーザブル注射筒に採
取した。 2)静脈血を50ml試験管に移し、血液5容につき1
容の割で6%デキストラン溶液を加え転倒混和した。な
お、6%デキストランは、0.150MのNaClと6
%(w/v)のDextran T70(Pharma
cia)をフィルター滅菌して保存した。 3)別の50ml試験管に、気泡を作らぬよう静かに移
し、37℃で60分間静置した。 4)白血球を含む上清を別の50ml試験管にとり、P
ipes/FCSを加えて250×g、10分間遠心し
た。白血球を更に2回、Pipes/FCSで洗浄し
た。
【0019】Pipes/FCS緩衝液(pH7.
4): 0.110M NaCl 5.0 mM KCl 40 mM NaOH 25 mM piperazine−N,N′−b
is−(2−ethane−sulfonic aci
d) 5.4 mM D−glucose 1%(v/v) 熱不活化仔牛血清(FCS) をフィルター滅菌保存した。細胞凝集を起こさぬよう使
用直前にdeoxyribonuclease(Sig
ma)を30mg/Lの割合で加えた。 5)Heavy solutionとLight so
lutionを適量混合することにより、比重1.10
0、1.090、1.085、1.080、1.070
のPercoll溶液を作成した。混合量は、表1に示
すとおりであった。
【0020】
【表1】
【0021】なお、Heavy solution、L
ight solutionは、以下の組成のものであ
る。PercollのHeavy solution (pH7.35〜7.45) 500 ml Percoll原液(Pharma
cia) 46.5ml 10倍濃度のPipes緩衝液 12 ml 精製水 濃酸塩でpHを調整する。 浸透圧 290〜300mOsm/kg 比重 1.122〜1.123PercollのLight solution (pH7.35〜7.45) 50 ml Heavy solution 450 ml Pipes緩衝液(FCS不含、p
H未調整) 10NのNaOHでpHを調整する。 浸透圧 280〜290mOsm/kg 比重 1.020〜1.021 いずれもフィルター滅菌した。
【0022】6)16mlポリカーボネート試験管に比
重1.100、1.090、1.085、1.080の
Percoll溶液を各々1.5、3.0、3.0、
3.0mlずつ重層する。重層は、ペリスタルティック
ポンプを用いて静かに行った。 7)洗浄した白血球を比重1.070のPercoll
溶液に5×107cells/mlの細胞濃度になるよ
うに浮遊させ、その2mlを6)で作成した比重勾配上
に重層した。 8)1600×g、10℃で20分間遠心した。比重勾
配にショックを与えぬよう固定角のローターを使用、s
low accel装置を作働させ、brakeoff
とした。 9)遠心終了後、長さ13cm、16ゲージ、直角切り
口の針を試験管底に静かに挿入し、接続してあるローラ
ーポンプで静かに回収した。この時、ポンプにフラクシ
ョネーターを連結しておくと、1mlずつ自動分画回収
が可能である。全容量は12.5mlであるため、1m
lずつ分画回収すると13画分になる。 10)各画分中の好酸球数を算定後、純度の高い画分を
1つの試験管に集め、Pipes/FCSで2回洗浄
し、実験に用いる。通常、第3〜第6画分で好酸球の純
度が高いため、今回はその分画を回収した。
【0023】このように調製したヒト好酸球を回収後、
フィッシャーチューブに細胞を1×106個づつ入れ、
これに精製抗体を50μg/mlとして100μ1加
え、氷上で20分間反応させ、PBSで遠心洗浄(30
0rpm、1分間、3回)し、次いで、FITC−抗マ
ウスIg’s(カルタグ社製)(100倍希釈)を10
0μl入れ、氷上で20分間反応させ、PBSで遠心洗
浄を2回行い、PBS200μlに懸濁し、FACSc
anで測定した。その結果、図1に示すように、ハイブ
リドーマYM−PAFRが生産するモノクローナル抗体
がヒト好酸球上のPAF−Rと反応することを確認し
た。すなわち、図1は、ヒト好酸球と抗PAF受容体抗
体との反応を示すFACSグラフであり、実線は、抗P
AF受容体抗体添加の場合を示し、点線は、無添加の場
合を示す。
【0024】(2)抗PAF受容体抗体投与によるPA
F誘導好酸球遊走の抑制効果 上述のごとく調製したヒトの末梢好酸球1×106個/
mlをケモタキシスチャンバーの上部に200μl入れ
た。この中に、抗PAF受容体抗体をそれぞれ10μg
/ml、5μg/ml、3μg/ml、1μg/mlに
なるように加えた。また、比較のコントロールとして、
ゼロ(何も加えないもの)を用意した。チャンバーの上
部は、フィルターで下部と分かれている。この下部に
は、PAFを入れた培養液を入れておいた。PAFは、
エタノールで溶解した後、2.5%BSAが入った生理
食塩水に希釈し、最終湿度は3×10-8Mに調製した。
これを200μl/チャンバー加えた。その後、37℃
で3時間培養した後、フィルターの上層にいる細胞をピ
ペットを用いてPBSにて洗浄することにより除去し、
フィルターを取り出した。その後、このフィルターにつ
いて、下部の部分の固定を飽和昇汞等量液にて行った。
このとき、下部のフィルターの面を上に向けて固定し
た。固定は、12時間行った。その後、染色を行い、染
色した下部のフィルター上の細胞を顕微鏡にて計測し
た。染色法は、以下に示す方法により行った。
【0025】染色方法 12時間固定後、以下の要領でフィルターの染色を行
った。 1.固定液からフィルターを取り出し10分間水洗。 2.ヘマトキシレン液にて10分間染色。 3.2分間水染。 4.1%HCl含有70%エタノールに5秒浸す。 5.10分間水染。 6.クロモトロープ2Rで30秒染色。 7.2分間水染。 8.100%エタノールで脱水(数秒を3回)。 9.n−プロピルアルコールに2分浸す。 10.n−プロピルアルコール・キシロール等量液に2
分浸す。 11.キシレンで透徹。5分以上。 染色したフィルターをカナダバルサムを用いて封入し
た。この際、フィルター下室側が上になるようにしてス
ライドグラスにのせ封入した。 顕微鏡(倍率400倍)にて、予め規定した視野数
(10〜20視野)の遊走細胞数を算出した。ニトロセ
ルロースフィルターは厚みが130μmあり、ポリカー
ボネートフィルター(厚み15μm)に比し、ケモタキ
シス時の細胞移動距離が大きく、ケモカイネシスと区別
がつきやすく、再現性も高いので、遊走抑制実験に望ま
しい。フィルターの下面より、8μmの深さまでに遊走
してきている細胞数をカウントして、その合計を試料の
遊走活性とした。 使用後のチャンバーを例えばケモタキシスチャンバー
洗浄装置を用いて洗浄した。その結果を図2に示す。図
2は、抗PAF受容体抗体投与によるPAF誘導好酸球
遊走の抑制効果を示すグラフである。その結果、図2に
示すように、抗体の濃度依存的に好酸球の遊走が抑制さ
れることが判明した。(図2;*P<0.05、n=
3、mean±SE)
【0026】(3)PAF刺激好酸球からのECP(E
osinophilcationic protei
n)放出に対するPAF受容体に対する抗体の抑制効果 上述(1)のごとく調製したヒトの末梢好酸球を1×1
6個/mlとなるように10%FCS・RPMI16
40培地で調製した後、24ウェルマイクロプレートに
1mlずつ9ウェルに加えた。このうち、3ウェルには
何も入れないコントロール、別の3ウェルにはPAFを
1×10-6M加えた。残りの3ウェルには、PAF1×
10-6Mと抗PAF受容体抗体(αPAFRAb)10
μg加えた。30分後、培養上清中のECPの量をRI
A(ファルマシア)キットで測定した。その結果、図3
に示すように、PAFの添加による好酸球細胞のECP
の放出を、抗PAF受容体抗体の添加により有意に抑制
することがわかった。図3は、抗PAF受容体抗体投与
によるPAF刺激好酸球からのECP放出の抑制を示す
グラフである。(図3;*P<0.05、n=3、me
an±SE)
【0027】(4)PAF刺激モルモットに対する抗P
AF受容体抗体の気道抵抗の抑制効果 ハートレー系モルモットに対し、3匹について、あらか
じめ、抗PAF受容体抗体を4mg/kgの割合で静脈
投与した。抗体投与後、1時間後に、抗体を投与したモ
ルモット3匹と、非投与モルモット3匹に、PAFを1
00μg/mlにしたものを10ml用意し、これを6
リットル/minの流量で20分間連続して吸入させ
た。PAF吸入開始後、5分、10分、20分、さらに
PAFの吸入終了後、10分、20分、30分、1時
間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時
間、8時間、9時間、10時間後に、気道の抵抗を測定
した。その結果を図4にまとめた。すなわち、図4は、
抗PAF受容体抗体投与によるPAF吸入モルモット気
道抵抗の抑制効果を示すグラフである。図4より明らか
なように、抗PAF受容体抗体投与群は、非投与群に比
べ、気道抵抗の値が低く、喘息様発作が抑制されている
ことが判明した。(図4;*P<0.05、n=3、m
ean±SE)
【0028】(5)PAF刺激モルモットに対する抗P
AF受容体抗体の気道組織好酸球浸潤の抑制効果 上記(4)の実験で用いたモルモットに関し、PAF吸
入(PAF刺激)終了後24時間で、気道組織へ浸潤し
てきた好酸球の数をカウントした。すなわち、気道組織
をホルマリン固定後、パラフィン包埋し、切片を調製し
た。各3枚ずつ、Hansel、ヘマトキシリン−エオ
シン、及びギムザ染色にて染色し、好酸球の数をヘンセ
ル(Hansel)染色法でカウントした。その結果を
図5に示す。図5は、抗PAF受容体抗体投与によるP
AF吸入モルモット気道組織好酸球浸潤の抑制を示すグ
ラフである。図5から明らかなように、気道粘膜上皮及
び皮下組織のいずれにおいても、好酸球の浸潤を有意に
抑制していた。(図5;*P<0.05、n=3、me
an±SE)
【0029】(6)PAF刺激モルモットに対する抗P
AF受容体抗体のBALF中の細胞に対する浸潤抑制効
上記(4)の実験で用いたモルモットに関し、PAF刺
激後24時間でのBALF(bronchoalveo
lar lavage fluid)中の細胞について
比較した。BALFは、生理食塩水10ml×3回用い
て洗浄後回収した液体を用いて、遠心後、ディフ・クイ
ック染色法にて細胞を染色し、カウントした。その結
果、図6に示すように好酸球は、BALF中には抗体の
投与により有意に抑えられていた。図6は、抗PAF受
容体抗体投与によるPAF刺激モルモットBALF中細
胞分画への影響を示すグラフである。(図6;*P<
0.1、n=3、mean±SE)
【0030】(7)卵白アルブミン感作実験的喘息モル
モットにおける抗PAF受容体抗体の気道抵抗の抑制効
ハートレー系モルモットに対し、6匹について、あらか
じめ卵白アルブミン10mg/mlを10分間連続吸入
させ、感作を行った。感作には、当初10日間毎日1回
10分間行った後、1週間後、2週間後に追加の感作を
10分間行い、実験的喘息モルモットのモデルとした。
PCA反応をみてタイターが320以上のものをモデル
モルモットとした。この喘息モルモットに対し、半分の
3匹は、4mg/kgの割合で抗PAF受容体抗体を静
脈投与した。投与後1時間目から卵白アルブミン10m
g/mlを10分間連続吸入させた。吸入開始から15
分、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時
間、7時間、8時間、9時間、10時間後に気道の抵抗
を測定した。その結果を図7にまとめた。すなわち、図
7は、抗PAF受容体抗体投与によるモルモット喘息モ
デルにおける気道抵抗の抑制効果を示すグラフである。
図7から明らかなように、抗PAF受容体抗体投与群
は、非投与群に比べ、気道抵抗が抑制された。この現象
は、15分をピークとして現われる即時型喘息反応、及
び4〜6時間後にピークとして現われる遅延型喘息反応
のいずれをも有意に抑制した。(図7;*P<0.0
5、**P<0.1、n=3、mean±SE)
【0031】(8)卵白アルブミン感作実験的喘息モル
モットに対する抗PAF受容体抗体の気道組織好酸球浸
潤の抑制効果 上記(7)の実験で用いたモルモットに関し、卵白アル
ブミン吸入24時間後の気道組織へ浸潤してきた好酸球
の数をカウントした。組織は(5)と同様でホルマリン
固定後、パラフィン包埋し、各3枚づつの切片をつくっ
て用いた。染色は、(5)と同様、Hansel、ヘマ
トキシリン−エオシン、及びギムザ染色し、好酸球を計
測した。その結果、図8から明らかなように、気道粘膜
上皮及び皮下組織のいずれにおいても好酸球の浸潤を有
意に抑制していた。図8は、抗PAF受容体投与による
モルモット喘息モデル気道組織における好酸球浸潤の抑
制を示すグラフである。(図8;*P<0.05、n=
3、mean±SE)
【0032】(9)卵白アルブミン感作実験的喘息モル
モットにおける抗PAF受容体抗体のBALF中の細胞
に対する浸潤抑制効果 上記(7)の実験で用いたモルモットに関し、卵白アル
ブミン吸入24時間後のBALF中の細胞について比較
した。BALFは、上記(6)と同様、生理食塩水で洗
浄し、細胞をディフ・クイック染色法にて染色した。細
胞数は、図9に示すように、好酸球の浸潤のみならず、
リンパ球の浸潤をも抗PAF受容体抗体投与により抑制
していた。図9は、抗PAF受容体抗体投与によるモル
モット喘息モデルにおけるBALF中細胞分画への影響
を示すグラフである。(図9;*P<0.5。**P<
0.3、n=3、mean±SE)
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の抗アレル
ギー剤は、気管支喘息をはじめとする炎症性の疾患の治
療に有効である。とりわけ、好酸球が関与している疾患
についてより効果的である。その理由は、本発明の抗ア
レルギー剤は、好酸球の浸潤を抑制し、かつ、ECP放
出を抑制するからである。好酸球が関与する疾患は、好
酸球増加症として分類されている、喘息をはじめとした
アレルギー疾患、寄生虫感染、白血病、筋膜炎等であ
る。また、今回の本発明の抗アレルギー剤をより効果的
にするには、抗PAF受容体抗体をヒト型化あるいはキ
メラ抗体にすることが効果的である。また、本発明の抗
アレルギー剤である抗PAF受容体抗体のメリットは、
ヒトとマウス、ラット、モルモットのPAF受容体のい
ずれにも反応(認識)することができる点である。すな
わち、今回示した実施例の効果は、そのままヒトに対し
ても予想される効果であり非常に有用である。また、こ
の治療薬の副作用等についても、上記動物種のいずれに
も反応することより、モルモットで何もなければ、ヒト
でも何もないことは予想がつくことである。以上、本発
明の抗アレルギー剤は非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の抗体がヒト好酸球と反応する
ことを示すフローサイメトリーの図である。
【図2】図2は、抗PAF受容体抗体投与によるPAF
誘導好酸球遊走の抑制効果を示す図である。
【図3】図3は、抗PAF受容体抗体投与によるPAF
誘導好酸球からのECP放出の抑制を示す図である。
【図4】図4は、抗PAF受容体抗体投与によるPAF
吸収モルモット気道抵抗の抑制効果を示す図である。
【図5】図5は、抗PAF受容体抗体投与によるPAF
吸収モルモット気道組織浸潤細胞の抑制を示す図であ
る。
【図6】図6は、抗PAF受容体抗体投与によるPAF
吸収モルモットBALF中細胞分画への抑制を示す図で
ある。
【図7】図7は、抗PAF受容体抗体投与によるモルモ
ット喘息モデルにおける気道抵抗の抑制効果を示す図で
ある。
【図8】図8は、抗PAF受容体抗体投与によるモルモ
ット喘息モデル気道組織浸潤細胞の抑制を示す図であ
る。
【図9】図9は、抗PAF受容体抗体投与によるモルモ
ット喘息モデルBALF中細胞分画への抑制を示す図で
ある。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトのPAF受容体に対する抗体または
    その活性フラグメントを有効成分として含有する抗アレ
    ルギー剤。
  2. 【請求項2】 気管支喘息用である請求項1記載の抗ア
    レルギー剤。
  3. 【請求項3】 ヒトのPAF受容体に対する抗体が、モ
    ノクローナル抗体である請求項1または2記載の抗アレ
    ルギー剤。
  4. 【請求項4】 ヒトのPAF受容体に対する抗体のエピ
    トープが、PAF受容体の細胞外第3ドメインにある請
    求項1ないし3のいずれか1項に記載の抗アレルギー
    剤。
  5. 【請求項5】 ヒトのPAF受容体に対する抗体の活性
    フラグメントが、F(ab′)2、Fab′、Fab、
    Fv、及び組換えFv体からなる群より選ばれる少なく
    とも1種である請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の抗アレルギー剤。
  6. 【請求項6】 遅発型アレルギー反応及び即時型アレル
    ギー反応を抑制することができる請求項1または2記載
    の抗アレルギー剤。
  7. 【請求項7】 好酸球及びリンパ球の気管支組織への浸
    潤を抑制することができる請求項1または2記載の抗ア
    レルギー剤。
  8. 【請求項8】 好酸球のECP放出を抑制することがで
    きる請求項1または2記載の抗アレルギー剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0638648A3 (en) * 1993-08-09 1996-05-08 Sumitomo Electric Industries Monoclonal antibodies reactive specifically with the PAF receptor, process for their preparation and hybridomas producing said antibodies.

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