JPH0970391A - 圧力測定方法および血液透析のための針 - Google Patents

圧力測定方法および血液透析のための針

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JPH0970391A
JPH0970391A JP7254660A JP25466095A JPH0970391A JP H0970391 A JPH0970391 A JP H0970391A JP 7254660 A JP7254660 A JP 7254660A JP 25466095 A JP25466095 A JP 25466095A JP H0970391 A JPH0970391 A JP H0970391A
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tube
blood
pressure
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hemodialysis
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JP7254660A
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S Ohmachi Rodney
ロドニー、エス、オーマチ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 血液透析用血管内流体圧力測定方法およびそ
れに用いる器具を提供する。 【構成】 血液透析のための患者の血管へアクセスする
ための中空針(12)と、一端において中空針(12)
へ接続され、他端においてキャップ(19)または閉鎖
シリンダー(24,36)へ接続されたチューブを含ん
でいる。中空針(12)を患者の透析用血管内に配置
し、チューブ(14)内へ侵入した血液の距離からの計
算によって血管内流体圧力を決定する。この血管内流体
圧力を経時的にモニタリングすることにより、静脈狭窄
の早期警告を指示することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の分野 本発明は、液柱を利用して血管中の圧力を測定するため
の方法および器具に関し、そして特に血液透析に使用す
るための血管内の圧力を測定する方法と、そして血管内
の圧力の測定のためと、血液透析のため高い流量で血液
の引出しまたは返還のために使用し得る改良された針と
チューブのシステムに関する。
【0002】先行技術の説明 合衆国内において10万人以上の患者が生存するために
長期の血液透析もしくは人工腎臓処置に依存している。
血液透析のための血液へのアクセスは、以後単に血管と
呼ぶ二つのタイプの血管によって提供される。第1のタ
イプは外科手術によって動脈へ接続された静脈である。
第2のタイプは皮下に配置され、そして動脈と静脈とを
連結する人工血管である。これら血管の失敗の最も普通
な原因はクロッティング(凝血)である。このクロッテ
ィングの最も普通な原因は、以後静脈狭窄と呼ぶ、患者
の静脈と血管との接続点における、または静脈自体内部
の狭窄の発生である。もしクロッティング前に静脈狭窄
が検出されれば、血管が既にクロッティングした後より
も一層容易に修復することができる。静脈狭窄は血管外
への血液を流れを妨害することにより、血管内の圧力を
増加させる。それ故この圧力の測定はこれら狭窄の早期
発見および正常化を許容する。
【0003】これまで、血液透析血管内の圧力を正確に
測定するための技術は特別のトレーニングおよび電子器
具を必要とした。これらの方法はあまりにコストがかか
り、そして多数の患者のスクリーニングに日常的に使用
するのは困難である。
【0004】GreenwoodおよびGaniは、静
脈狭窄は水銀柱60mmをこえる血管内の平均圧力によ
って示されることを報告している。Dorrellは、
血圧カフによって測った平均動脈圧力の40%より高い
血管内の平均圧力によって示されることを報告してい
る。
【0005】Schwabは、血液を患者の血管へ返還
している透析機械のチューブ内で圧力を測定する方法を
記載している。この方法は血液透析機械へ既に組み込ま
れた電子圧力トランスジューサーを使用し、追加の器具
を必要としない。しかしこの方法は患者の血管内の圧力
を測定するのに不正確である。機械のチューブと患者の
血管の圧力の間には差がある。この差は、血液流量、血
液粘度、血管を穿刺する針のサイズ、それに機械のチュ
ーブと患者の血管の間の液柱によって発生する静水圧に
よって変動する。
【0006】これまで人体内の流体圧力を測定するため
の安価な器具は液柱を使用して来た。それらは水性流体
のマノメーター柱の高さの決定か、または閉鎖した空気
スペースへ接続したチューブ中へ流体が流れ込む距離の
決定を必要とした。前者の方法が静脈中の圧力の測定に
長く使用されている。これは血液透析のために使用され
る血管内の高い圧力のためには不便である。水銀柱60
mmの圧力は水柱812mmに匹敵する。
【0007】後者の方法は先行技術の三論文において使
用されている。1962年11月6日の米国特許第3,
062,202号の体液測定装置のチューブの毛細管寸
法は、同じ装置を血液透析処置に必要な高流量における
血液の引出しおよび返還に使用することを許容しない。
さらにチューブおよび針は、圧力測定の後空気タンクか
ら取外すことができない。
【0008】1974年4月30日の米国特許第3,8
07,389号の流体圧力測定用医療用機器は、流体投
与のための通り抜け通路を有するが、しかしコストと複
雑性を増加させるバルブ室、ベントおよびバルブ部材を
必要とする。
【0009】1981年8月11日の米国特許第4,2
82,881号の注入装置のためのマノメーターは、患
者へ非経口的に投与される流体の水力学的圧力を測定す
るためのマノメーターである。これは流体入口および流
体出口を有するハウジングと、流体の連続流を受け入れ
るハウジング内の通り抜け通路と、一端において通路と
連通し他端において閉鎖空気スペースと連通する圧力測
定チャンバーと、そして通路を通って流れる流体の圧力
を測定するための、圧力測定チャンバーに付属する参照
マーキングを含んでいる。本発明と異なり、圧力測定チ
ャンバーは通り抜け通路からデッドエンドに枝分かれし
ている。もしこのマノメーターを流体投与ではなく血液
透析に使用したならば、圧力測定チャンバー内の停滞血
液は凝固するであろう。凝固の断片が次に通路を通過
し、そしてその後の血液透析の間患者へ送られるであろ
う。さらに圧力測定チャンバーおよび空気スペースは通
り抜け通路へ接続し続ける。このため嵩高の剛直な装置
が血液透析の間患者へ接続され続けるであろう。
【0010】さらに静脈内の圧力の測定のために設計さ
れた上の先行技術のどれもが、流体カラムの振幅を減衰
する方法を提供しない。血液透析血管内の圧力は心拍毎
にその最高もしくは収縮圧力とその最低もしくは拡張圧
力の間で2倍にもなり得る。血液透析に使用される血管
内の平均流体圧力をもっと容易に決定するためこの振幅
を減衰することが望ましい。
【0011】最後に、上の方法のどれもが最高流体圧力
の決定を許容しない。流れに対する抵抗および流体カラ
ムの慣性のため、上の方法における流体カラムの最大振
幅は血管内の真の最高もしくは収縮圧力に対応しない。
【0012】一面において、本発明方法は多数の製造者
によって生産された血液透析セットを使用することがで
きる。このセットは針、チューブ、コネクターおよびキ
ャップよりなる。これは血液透析の実施において血液の
引出しおよび返還に日常的に使用されている。この血液
透析セットは先行技術と変わらない。しかしながら血液
透析に使用される血管内の圧力の測定のためこの血液透
析セットを使用する方法は先行技術には決して報告され
ていない。
【0013】他の面において、本発明は現在入手可能な
血液透析セットと、私が発明した改良された装置の両方
に使用し得る、この同じ方法を使用する改良された器具
に関する。
【0014】従って、先行技術は、血液透析血管内の圧
力の測定のためと、そして血液透析の実施のための両方
に使用できる簡単にして安価でしかも正確な方法および
装置を報告していない。
【0015】本発明の概要 本発明の方法は、針、チューブ、コネクターおよびキャ
ップを含む標準的血液透析セットの新しい使用方法に関
し、該方法は針で血管を穿刺した後、血液がチューブ中
へ押し戻される距離を測定し、この距離から血管内の圧
力を確かめる。この新しい使用法の後、針、チューブ、
コネクターおよびキャップは血液透析実施において血液
の引出しまたは返還に日常的に使用される。本発明の方
法は本発明の改良された器具を使用することもできる。
そのような器具の一つは、マーキングから圧力を直接確
かめることを許容するように、較正されたマーキングが
チューブに配置された標準的な針、チューブ、コネクタ
ーおよびキャップの改良を含む。さらなる改良は、血液
がチューブへ流入する距離を増加するチューブへ接続さ
れた空気タンクを含む。さらなる改良は平均またはピー
ク(収縮)圧力のより良い測定を許容し、そして異なる
標高に対する較正を許容する修飾を含んでいる。
【0016】目的および利益 本発明の目的は、技術者が最低のトレーニングをもって
速かに、容易にそして正確に血液透析に使用される血管
内の流体圧力を測定すること、および同じ装置を血液透
析処置のために血液引出しまたは返還に使用することを
許容する簡単にして信頼し得る方法と、そして安価な使
い捨て医療用具を提供することである。
【0017】本発明の利益は以下のとおりである。 1.本発明の簡単性は容易に理解でき、そして気体圧縮
の簡単な物理的法則に依存し、較正を必要としないので
本質的に信頼できる。 2.その最も簡単な形において、本方法は追加コストな
しに既に容易に入手し得る器具を使用して実施すること
ができる。 3.設計の簡単性は、毎回の圧力測定毎に新しい無菌器
具が使用でき、それによって器具を繰り返して使用する
時のバクテリアまたはウイルス汚染の危険を避けるの
で、非常に低いコストでもっと改良された具体例の生産
を許容する。 4.圧力測定のためとその後の血液透析処置のための二
重の機能は、血液透析処置だけを上廻る増分コストをさ
らに減らし、そして患者の血管穿刺による疼痛の余分の
時間を減らす。 5.圧力測定後改良具体例中の空気スペースの除去は、
患者へ血液透析処置に日常的に使用される普通の針およ
びチューブだけを接続し続ける。 6.別々の通り抜けチャンネルおよび圧力測定チャンネ
ルを持たない、先行技術圧力測定装置を上廻る単純化
は、停滞する圧力測定チャンネル内の血塊の生成を回避
する。 7.二つの具体例において流体カラム中の振幅の減衰
は、血液透析血管内の平均圧力または最高圧力のより容
易なそしてより正確な決定を許容する。 8.圧力測定を容易に、速かに、安価に、そして余分の
患者への不快なしに行うことができるので、測定を頻繁
に行うことができる。これは同じ患者について現在の圧
力を前回の測定比較することによって患者の血管内の変
化の即時検知を許容する。これは全く新しい能力である
ため頻繁な圧力のモニタリングについて報告された経験
はないが、しかしの頻繁なモニタリングはこれら血液透
析血管の救助およびそのため患者の生命の救助における
主要な医学的進歩となることが合理的に期待される。
【0018】図面の説明 図1は、血液透析の実施において既に広く使用され、そ
して本発明方法において新しい目的のために使用される
血液透析セットの斜視図である。図2は、本発明器具の
第1の具体例の斜視図である。図3は、本発明の第3の
具体例の斜視図である。図4は、図3の第2の具体例の
根本部分の軸方向断面図である。図5は、図3の第2の
具体例の先端部分の軸方向断面図である。図6は、本発
明の第3の具体例の根本部分の軸方向断面図である。図
7は、本発明の第3の具体例の先端部分の軸方向断面図
である。図8は、本発明の第4の具体例の根本部分の軸
方向断面図である。図9は、本発明の第4の具体例の先
端部分の軸方向断面図である。図10は、本発明の第5
の具体例の根本端部分の斜視図である。図11は、本発
明の第5の具体例の先端部分の軸方向断面図である。
【0019】図1の本発明方法 図1は、本発明の方法に使用される器具をその最も単純
な面において斜視図で示す。この器具は商業的に入手で
き、新しい器具ではない。中空針12は押出し金属チュ
ーブでつくられ、一端において鋭利な角度の斜面にカッ
トされ、他端において横にカットされる。透明チューブ
14が針12へ接続される。チューブ14は連続押出し
によって製造され、適当な長さに切断される。ヒト血液
に対して拮抗性でなく、透明でそして温度に膨張性でな
い任意の材料を使用することができる。適当なプラスチ
ックはポリプロピレンおよびピリ塩化ビニルである。針
12と反対側の端へ根本コネクター18が接続される。
キャップ19はその内表面にねじを備えたルーア嵌合具
を含んでいる。空気に対して不透過性の任意の材料を使
用することができる。適当なプラスチックの一つはポリ
スチレンである。
【0020】図2の第1の具体例 図2は、本発明の器具の第1の具体例を斜視図で示す。
複数の較正したマーキング16が針12によって穿刺さ
れた血管内の異なる圧力に相当する位置にチューブ14
上に刻印等によってつけられる。異なる圧力のためのマ
ーキング16は色または隣接する数字によって差別化さ
れる。マーキング16は、異なる標高にある使用者に対
して供給される異なるバージョン上に海抜3000フィ
ートおよび6000フィートのような異なる標高につい
て較正される。標高3000フィート毎にたった9.6
%の補正で充分であろう。
【0021】図3,4および5の第2の具体例 針12、チューブ14、参照マーキング16および根本
コネクター18が本発明の根本部分を構成する。この部
分は圧力測定後先端部分から除去され、血液透析処置の
間血液の引出しおよび返還のために使用される。本発明
の根本部分はその根本コネクター18において、この斜
視図では見えない雄コネクター20を有する先端部分へ
接続される。雄コネクター20は外側胴22の内表面に
ねじを備えたルーア嵌合具によって囲まれる。この胴2
2は閉鎖シリンダ24へ接続される。本発明の先端部分
に対しては任意の空気不透過性の硬質押出し可能材料を
使用することができる。適当なプラスチックの一つはポ
リスチレンである。
【0022】図4は、図3の第2の具体例の根本部分の
軸方向断面図である。連続した内腔が針12,チューブ
14および根本コネクター18を通過していることが示
されている。
【0023】図5は、図3の第2の具体例の先端部分の
軸方向断面図である。根本コネクター18が外側胴22
の内表面上のねじ条中にねじ込まれる時、根本コネクタ
ー18は雄コネクター20と気密シールを形成する。雄
コネクター20は閉鎖シリンダーへ接続されている。図
4の根本部分が図5の先端部分へ接続される時、連続内
腔は針12からシリンダー24まで続く。
【0024】図6および7の第3の具体例 図6は、本発明の第3の具体例の根本部分の軸方向断面
図である。針12とチューブ14の間に、テープを接着
できるプラスチックまたは任意の他の材料製の一対の係
留翼26が挿入される。標高に対し較正されたマーキン
グ16に加え、第2の標高に対して較正されたマーキン
グ28の第2の組がチューブ14上に印字、適用、刻印
等で施される。
【0025】図7は、本発明の第3の具体例の先端部分
の軸方向断面図である。閉塞された内腔32を有する雄
コネクターが図5に示した大きい内腔に代わって設けら
れる。中空針34は毛細管寸法の内腔を含み、閉塞され
た内腔を有する雄コネクターを通ってシリンダー24の
空胴中へ延びている。この長い毛細管内腔は本発明の根
本および先端部分間の空気流に対する抵抗を増加され
る。
【0026】図8および9の第4の具体例 図8は、本発明の第4の具体例の根本部分の軸方向断面
図である。針12,係留翼26,チューブ14,参照マ
ーキング16,および根本コネクター18は図6に示し
た第3の具体例の根本部分と同じである。唯一の違いは
参照マーキング28のセットを省略したことである。
【0027】図9は、本発明の第4の具体例の先端部分
の軸方向断面図である。閉塞された内腔32を有する雄
コネクター20,ねじ22を備えた外側胴および毛細管
内腔34を備えた中空針34は図7に示した具体例と同
じである。雄コネクター32はシリンダー36へ接続さ
れるが、このシリンダーは以前の具体例のシリンダー2
4とは、雄シリンダー32の反対端にねじつき孔を持っ
ている点が異なる。このねじ孔を通ってねじつきボルト
40が延び、プランジャー38を動かす。プランジャー
38はシリンダー36の側壁と気密シールを形成する。
この具体例では透明なシリンダー36上にマーキング4
2のセットが刻印その他により形成される。マーキング
42は、プランジャーが適応するマーキングへ隣接して
動かされる時、器具が特定の標高に対して標準化される
ように較正される。
【0028】図10および11の第5の具体例 図10は、本発明の第5の具体例の根本部分の斜視図で
ある。針12,留置翼26,チューブ14および根本コ
ネクター18は図6に示した第3の具体例の根本部分と
同じである。マーキング16および第2のマーキング2
8のセットはチューブ14へ適用されない。しかしその
代わりに参照片44が別個に供給される。異なる標高に
おける圧力を指示する較正されたマーキングの行と、そ
して較正されたマーキング46の各行について一つのラ
ベルに標高ラベル48のセットが参照片44上に刻印、
印刷その他によってマークされる。
【0029】図11は本発明の第5の具体例の先端部分
の軸方向断面図である。雄コネクター20は一方向フラ
ップバルブ50によってカバーされる。フラップバルブ
50は空気不透過性の可撓性材料の薄いディスクよりな
り、その周縁の大部分においてシリンダーの端へ接続さ
れる。空気がチューブ14からシリンダー24へ流入す
る時、バルブ50は雄コネクター20の内腔から押し離
される。空気がシリンダー24からチューブ14へ流入
し始める時、バルブ50は雄コネクター20の内腔をふ
さぐ。
【0030】本発明方法の作動 図1に示した血液透析セットは本発明方法の最も簡単な
バージョンにおいて使用される。キャップ19が根本コ
ネクター18へ接続され、チューブ14を閉鎖系にす
る。針12は患者の血管中へ配置される。チューブ14
はテープで患者の皮膚へ取付けられる。血管内の圧力は
チューブ14中へ侵入する血液柱を発生させる。
【0031】ボイルの法則に従って、チューブ中へ血液
が侵入した後のチューブ14内の空気の体積はチューブ
の初期体積×初期大気圧で割った血液侵入後の空気圧力
に等しい。それは血液で占領されたチューブ14の長
さ、 Lb=V/A・Pb/(Pa+Pb) によって示すことができる。ここでVはチューブ14に
含まれる空気の初期体積であり、Aはチューブ14の断
面積であり、Pbは血管内の圧力であり、Paは大気圧
である。Paは海面レベルにおいて約2.5%変動す
る、通常760mmHgである。Paは標高が1000
フィート増す毎に約3.2%減少する。この方法の最も
簡単なバージョンにおいては、Vはチューブ14の全長
Lt×Aに等しい。それ故、 Lb=Lt・Pb/(Pa+Pb) 最後に、Pb=Pa・Lb/(Lt−Lb)
【0032】このように、任意の与えられたチューブ1
4の長さLtと、大気圧Paに対し、血管内の圧力Pb
を血液に占領されたチューブ14の長さLbから計算す
ることができる。PbとLbの間の関係も実験的に決定
することができ、表またはスケールを決定することがで
き、そしてどのLbおよびPbについてもこの表または
スケールから決定することができる。
【0033】血液で占領されたチューブ14の長さは、
血管内の最高もしくは収縮圧力と最低もしくは拡張圧力
によって大きく決定される最大および最小長さの間を変
動するであろう。この変動はチューブ14内を運動する
血液の慣性によっていくらか強調されるであろう。また
それは針12内の流れに対する粘性抵抗によっていくら
か減少するであろう。それ故、較正されたマーキング1
6に関する、チューブ14内の血液と空気の間の界面ま
たはメニスカスの位置は血管内の収縮および拡張圧力の
概略値を得るであろう。
【0034】発明された上の方法は、図1の血液透析セ
ットの新しいそしてこれまで報告されていない使用法で
ある。この方法を使用した後、器具はその日常的目的の
ために使用することができる。クランプがチューブ14
へ適用され、キャップ19が根本コネクター18から除
去され、そして器具は血液透析のため血液の引出しまた
は返還に使用される。
【0035】第1の具体例の作動 図2に示した第1の具体例は、血管内圧力が較正された
マーキング16に関しチューブ14内の血液と空気の間
のメニスカスの位置を知ることによって確かめられる改
良された器具である。
【0036】第2の具体例の作動 第2の具体例は、図4に示した根本部分と図5に示した
先端部分とを接続し、シールし、滅菌した包装で出荷さ
れる。針12が血管に侵入する時、血管内に血液の圧力
は針12を通って血液をチューブ14内へ押し、空気圧
力が血管内の流体圧力に等しくなるまでチューブ14お
よびシリンダー24内の空気を圧縮するであろう。
【0037】Lb=V/A・Pb/(Pa+Pb) であるため、シリンダー24内の空気タンクによって生
じたVの増加はLbの増倍をもたらす。その故、較正マ
ーキング16はもっと間隔が拡がり、血管内の圧力の一
層正確な確認を許容する。
【0038】圧力測定後、チューブ14は任意の商業的
に入手し得るクランプで閉塞される。雄コネクターおよ
び図3に示した先端部分の残部は除去される。図2に示
した根本部分だけが患者へ接続され続け、血液透析処置
の間血液の引出しまたは返還に使用される。
【0039】第3の具体例の作動 図6および7は、現在好ましい第3の具体例を図示す
る。根本および先端部分は、根本コネクター18と雄コ
ネクター32において接続される。針12は患者の血管
内に配置される。一対の留置翼26が患者の皮膚へテー
プされ、そしてテーピングのための広い表面を提供す
る。血液はチューブ14へ流入し、そのためチューブ1
4内の空気圧が増加する。中空針34中の毛細管内腔に
本来的な抵抗のため、空気はシリンダーへゆっくり流入
する。シリンダー24内の空気は第1の具体例よりもか
なり少なく揺動し、血液透析血管内の平均圧力にほぼ匹
敵するであろう。血管内の圧力が心臓収縮および拡張間
で揺動する時、チューブ14内に残っている空気のより
少ない体積だけが圧力において揺動するであろう。それ
故、シリンダー24およびチューブ14内の空気の総体
積と、チューブ14内の血液の体積は、心臓収縮および
拡張の間でより小さく揺動するであろう。血管内の平均
流体圧力が、較正されたマーキング16のセットまたは
異なる標高について標準化された較正マーキング28の
セットに関し、血液と空気の間のメニスカスの平均位置
から読取られる。チューブ14はクランプされ、最後に
図7に示した第3の具体例の先端部分が除去され、図6
に示した根本部分が、第1の具体例について記載したよ
うに血液透析処置に使用される。
【0040】第4の具体例の作動 第4の具体例は根本部分が図8に、先端部分が図9に図
示されている。これは以前の具体例のように接続され
る。ねじつきボルト40が回転され、プランジャー36
を異なる標高に対して較正されたマーキング42に関し
適切な位置へ動かす。大気圧Paは血管圧力Pbよりも
かなり大きい。それ故、大気圧Paの減少に比例したチ
ューブ14およびシリンダー36内に含まれる体積Vの
減小は、V/(Pa/Pb)を大体コンスタントに保つ
であろう。血液によって占領されたチューブ14の長さ
は、上のように、 V/A・Pb(Pa+Pb) に等しく、それ故Pbに比例し続ける。この作動の残り
は第2の具体例の説明に追従する。
【0041】第5の具体例の作動 第5の具体例は図10および11に示されている。再び
根本および先端部分が接続され、針が血管に挿入され、
留置翼が患者へテープされる。参照片44がチューブ1
4の下に配置され、血液と空気の間のメニスカスが適切
な標高についてマークされた行48中の圧力マーキング
46に関して読取られる。一方向フラップバルブ50は
空気のチューブ14からシリンダー24への流れのみを
許容するので、シリンダー24内の空気圧は血液透析血
管内の最高または収縮圧力に大体相当するであろう。こ
のためメニスカスからの圧力読取りは血管内の収縮圧力
を概算するであろう。
【0042】総 括 従って、読者は本発明の血液透析のための圧力測定方法
および針システムは、簡単な、速い、便利な、そして安
価な血液透析血管内圧力測定を始めて可能にすることを
理解するであろう。種々の具体例は収縮、拡張および平
均圧力の測定を許容し、そしてシステムをどんな標高に
おいても使用することを許容する。さらに、この測定は
これらの血管の保安にとって重要であり、そのため数万
の患者の福祉にとって重要である。
【0043】このため、静脈の上流および下流で測定
し、一方から他方を引算した静脈を通る血液圧力の低下
を経時的にモニタリングすることにより、静脈狭窄の早
期警告を決定することができる。この圧力低下が増大す
る時は、それは狭窄を有する静脈のつまりが発生しつつ
あることを指示し、静脈をそのような狭窄を減らすため
に処置するよう警告を与える。
【0044】以上の説明は多数の特定化を含んでいる
が、これらは本発明の範囲に対する限定と解すべきでな
く、具体例による例証を考えるべきである。多数の他の
変形が可能である。留置翼26は多数の形状を持つか、
または単一でよい。雄コネクター32の内腔は空気流に
対する抵抗を増加するために中空針34に代えて半多孔
質材料で閉塞してもよい。シリンダー24および36は
角柱または球形のような他の形に修正することができ
る。図4,6,8および10の根本部分は図5,7,お
よび11の先端部分と任意の組合せで接続することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 血液透析の実施において既に広く使用され、
そして本発明方法において新しい目的のために使用され
る血液透析セットの斜視図である。
【図2】 本発明器具の第1の具体例の斜視図である。
【図3】 本発明の第3の具体例の斜視図である。
【図4】 図3の第2の具体例の根本部分の軸方向断面
図である。
【図5】 図3の第2の具体例の先端部分の軸方向断面
図である。
【図6】 本発明の第3の具体例の根本部分の軸方向断
面図である。
【図7】 本発明の第3の具体例の先端部分の軸方向断
面図である。
【図8】 本発明の第4の具体例の根本部分の軸方向断
面図である。
【図9】 本発明の第4の具体例の先端部分の軸方向断
面図である。
【図10】 本発明の第5の具体例の根本端部分の斜視
図である。
【図11】 本発明の第5の具体例の先端部分の軸方向
断面図である。
【符号の説明】
12:中空針 14:透明チューブ 16:較正マーキング 18:根本コネクター 19:キャップ 20:雄コネクター 22:外側胴 24:閉鎖シリンダー 26:留置翼 28:異なる標高について標準化されたマーキング 32:閉鎖内腔を有する雄コネクター 34:毛細管内腔を備えた中空針 36:ねじ孔つき閉鎖シリンダー 38:プランジャー 40:ボルト 44:参照条片 50:一方向フラップバルブ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】血液透析のための血管内の圧力を測定する
    ための方法であって、 (a)反対端がキャップで閉鎖されたコネクター(1
    8)へ接続されたチューブ(14)へ接続された針(1
    2)を含んでいる血液透析セットを血管内へ挿入するス
    テップ、 (b)前記閉鎖チューブ内へ侵入した血液の距離を測定
    するステップ、 (c)前記距離から血管内の圧力を計算するステップ、 (d)前記血液透析セットを血液透析処置において血液
    の流れに対して使用するステップを含むことを特徴とす
    る前記方法。
  2. 【請求項2】血液透析のためにそして血液透析の実施に
    おいて血液の引出しまたは返還のために使用される血管
    内の圧力を測定するための医療用具であって、 (a)前記血管を穿刺するための根本手段(12)と、 (b)血液透析のための血液の流れに充分な寸法の内腔
    を有する、前記根本端手段へ接続されたチューブ(1
    4)と、 (c)血液のカラムが前記チューブ内へ侵入する距離を
    測定するための、前記チューブに付属した参照手段(1
    6,46)と、 (d)前記チューブの先端へ接続した第1のコネクター
    と、 (e)前記第1のコネクターと気密な接続を形成しかつ
    前記第1のコネクターへ着脱自在な第2のコネクター
    と、 (f)前記第2のコネクターへ接続された、膨張不可能
    な体積を限定する閉鎖チャンバー(24)を備えている
    ことを特徴とする前記医療用具。
  3. 【請求項3】血管を穿刺するための前記根本手段を患者
    へテーピングするための手段(26)を備えている請求
    項2の医療用具。
  4. 【請求項4】前記参照手段は、前記チューブ上に配置し
    た複数のマーキングよりなり、前記チューブ内の血液と
    空気の間のメニスカスを前記複数のマーキングと比較す
    ることによって血管内の圧力を確かめることができる請
    求項2または3の医療用具。
  5. 【請求項5】前記マーキングは、前記医療用具が使用さ
    れる異なる標高に各自が対応する複数のセットを含んで
    いる請求項4の医療用具。
  6. 【請求項6】前記参照手段は、前記チューブへ隣接して
    配置される実質上フラットな材料の条片を含み、前記条
    片が前記複数のマーキングを含んでいる請求項4または
    5の医療用具。
  7. 【請求項7】前記チューブと前記閉鎖チャンバーの間の
    空気の流れに対する抵抗を増加させる手段をさらに含ん
    でいる請求項2ないし6のいずれかの医療用具。
  8. 【請求項8】前記空気の流れに対する抵抗を増加させる
    ための手段は、前記第2のコネクター内の毛細管内腔
    (34)よりなる請求項8の医療用具。
  9. 【請求項9】前記チューブから前記閉鎖チャンバー中へ
    空気の流れを一方向のみに許容するための手段(50)
    をさらに含んでいる請求項2ないし8のいずれかの医療
    用具。
  10. 【請求項10】前記空気の流れを一方向のみに許容する
    手段は、周縁において前記閉鎖チャンバーのベースへ取
    付けられ、前記閉鎖チャンバー中への前記第2のコネク
    ターの内腔の開口の上に重なる、空気不透過性の薄い可
    撓性ディスクよりなる請求項9の医療用具。
  11. 【請求項11】前記医療用具を複数の異なる標高におけ
    る使用のため標準化することを許容するように、前記閉
    鎖チャンバーの体積を調節するための手段(40)をさ
    らに含んでいる請求項2ないし10のいずれかの医療用
    具。
  12. 【請求項12】前記閉鎖チャンバーの体積を調節するた
    めの手段は、前記閉鎖チャンバーの前記第2のコネクタ
    ーの反対側の壁中のねじつき開口を通過するねじつきボ
    ルトへ接続した気密プランジャーを含んでいる請求項1
    1の医療用具。
  13. 【請求項13】空気の流れに抵抗する手段として多孔質
    材料を含み、該多孔質材料は前記第1および第2のコネ
    クターに隣接して配置されている請求項2ないし12の
    いずれかの医療用具。
JP7254660A 1995-09-06 1995-09-06 圧力測定方法および血液透析のための針 Pending JPH0970391A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007014382A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 穿刺器具一体型バイオセンサー

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