JPH0969106A - 機械翻訳装置及び翻訳処理方法 - Google Patents

機械翻訳装置及び翻訳処理方法

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JPH0969106A
JPH0969106A JP8003985A JP398596A JPH0969106A JP H0969106 A JPH0969106 A JP H0969106A JP 8003985 A JP8003985 A JP 8003985A JP 398596 A JP398596 A JP 398596A JP H0969106 A JPH0969106 A JP H0969106A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 テクストの関連性情報を抽出し該情報に基づ
いてテクストを編集することで該情報を保持しながら翻
訳処理を実行する機械翻訳装置を提供する。 【解決手段】 関連性情報抽出・テクスト編集処理で
は、S200〜S240で関連性情報を抽出し、この関連性情報
に基づいて、S250ではパラグラフ編集処理を、S260では
センテンス編集処理を、S270でフレーズ編集処理を、S2
80でセッション層の書換え規則に基づく書換え処理を、
夫々実行する。本処理により複雑な原文テクストが情報
的に等価である単純なテクストに書換えられ編集され
る。この後に構文解析処理、意味解析処理、文章合成処
理が実行され翻訳文が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力された原文テ
クストを目標言語に変換して翻訳文を出力する機械翻訳
装置と翻訳処理方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より械翻訳システムでは、周知のよ
うに、解析部において、翻訳対象である原文テクストに
ついて一文単位での解析処理を行う。たとえば、形態素
解析(Morephore Analysis)→統語解析(構文解析とも
いう、Syntax Analysis, Parsing)→意味解析(Meanin
g Analysise )という解析処理系が知られている。まず
形態素解析によって、単語の切り出しを行い、続いて統
語解析を行う。統語解析は、切り出された単語の並びが
どのような規則的配列になっているかを解析する処理で
ある。統語解析処理の一例として、トップダウン縦型探
索法を採用した統語解析がある。この統語解析処理で
は、文脈自由文法(Context Free Grammar,CFG )など
に則って、根→節→葉へと分岐していく解析過程を、解
析最少単位である終端に達するまで繰り返すことで、統
語構造を解析木(Parsing Tree)として分析する。意味
解析処理では、たとえば、システム辞書に記述された名
詞意味属性を参照・照合することで、主部の意味属性を
決定する共に、検出された述部が形成可能な文型につい
ての情報を参照・照合することで、文型と意味とを決定
する。
【0003】この種の解析アルゴリズムは、上記したよ
うに解析木(木構造)による解析ルールに則っている。
木構造においては、個々の文はテクストにおける上下の
関係のみによって、個々の形態素は文内の上下所属関係
のみによって、それぞれ関係づけられている。つまり、
文・節・句のどこに位置するかの位置関係に還元されて
いることが必要であって、構造上、上下関係を飛び越え
た横の諸関係はあり得ない。解析木においては、文中で
語同士が相互に取り結ぶ関連性を情報として抽出しうる
のは、接続詞を媒介とする接続関係(節点位置にある接
続詞が直前または直後の節点と照応関係にあるというこ
と)や、句構成レベルにおける副詞と形容詞との位置関
係など、限られたものになる。
【0004】テクストは、統語構造と意味との統一体で
あり文・語句の流れ(stream)である。情報理論の観点
からみると、連続的な情報源(information source)で
ある。しかし、この種の解析アルゴリズムでは、テクス
トを、離散的で相互関連性のない記号(symbol)に分解
し、その記号列(string)として出力することになる。
すなわち、離散的情報源(discreate information sour
ce)として取り扱うという情報処理である。たとえ、出
力シンボル列の確率的性質がマルコフ過程(Markov pro
cess)によって表されているマルコフ情報源(Markov i
nformation source )であっても、そこでは情報は離散
的である。したがって、関連性情報は失われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の機
械翻訳システムにおける木構造に拠った統語解析では、
文・節・句などの互いの意味上および統語上の関連性は
解析されえず、情報として捉えられない。そのために従
来の機械翻訳システムでは、文脈解析や統語分析解析は
きわめて不十分であり、翻訳精度が低下する大きな要因
となっていた。
【0006】たとえば、従来システムにおいては、英文
解析の場合、節同士の接続強度にかかわる情報の抽出
や、先行副詞と対になっている相関従位接続詞(Correl
ativeSubordinate Conjunction )に関る情報は解析・
抽出することができなかった。相関従位接続詞は、対の
形で相互に関連することで、接続の構造・意味を規定す
る機能を有している(以下、対句の形の先行副詞および
相関従位接続詞や、特殊な形式での従属接続詞の対など
を、相関対と呼び、相関対が生成する情報を相関情報と
呼ぶ)。すなわち、この相関情報は、従来の形態素解析
・統語解析によっては、解析され得ないために、相関対
を含んだ文の構文解析に失敗することが多かった。な
お、相関対としては、such 〜 that節, so 〜 that節,
so 〜 as(以上は、先行副詞と相関従位接続詞との相関
対)や、partly because ・・・, partly because ・・
・(従属接続詞同士の相関対)などがあげられる。
【0007】また単独の語であっても、文中の位置・順
位によって異なる情報を有しているが、木構造による解
析ではかかる情報が失われる。たとえば英文の場合、主
部の直後に位置する接続副詞 however は、文頭に位置
するときとは意味・ニュアンスを異にする。つまり、接
続副詞 however は、主部の直後に位置するとき、当該
主部についての内容(文意)を前出の事柄(たとえば、
直前の文中に記述された事柄)との対比を強調する機能
を有している。このような相関情報・語配列情報を含む
関連性情報は、従来の機械翻訳システムでは抽出されて
訳文に反映されることはできなかった。
【0008】以下に英文の一例を記し、その解析木を図
1に示して、従来の解析例の問題点を具体的に指摘す
る。図1には解析木の従属節部分と主節部分とを示す。
図において、Sは文を表し、ADPは副詞句をADは副
詞を表し、NPは名詞句をNは名詞を表し、VPは動詞
句をVは動詞を表し、PPは前置詞句をPは前置詞を表
わす。IAは定冠詞を、DAは指示形容詞を、CONは
接続詞を、AJは形容詞を、AUXは助動詞を、それぞ
れ表す。 The more all countries link their networks and de
velop their information infrastructure, the more w
e all will reap in terms of economic, educational,
health care, and environmental benefits. 従来の機械翻訳システムでは、図1に示すように、上記
英文を木構造によって分析すると、まず最初のカンマを
節点として、文が二つの節構成へと分解される。次に、
それぞれの節内で句構成へ分解し、さらに離散的な個々
の形態素に分解するまで分岐する。この分岐過程で、Th
e more 〜, the more 〜という節同士の関連性情報は失
われてしまうと共に、その結合の意味(比較級の反復
は、二つの事柄や状況の共起および相乗作用を意味す
る)も失われる。つまり、文において不可分に統一され
ていた意味と構文とが失われている。これらの意味=統
語構造は、当然、訳文に表れない。従来システムの訳文
例を、次に記す。「もっとすべての国がそのネットワー
クをつなぎ、そして情報基盤を発展させ、もっと我々す
べてが経済的、教育的、保健医療、環境的な利益に関し
て収穫を得るでしょう。」ここには前出の節と後出の節
との相関情報(前出節の条件が発達すれば、それだけ後
出節の結果が増大する)はまったく訳出されていない。
なお、上記解析例では、従属節の文頭および主節の文頭
に位置している”The ”および”the ”は定冠詞として
解析されているが、実際は従属節の”The ”は関係副
詞で”by howmuch ”の意味であり、主節の”the ”は
指示副詞で”by so much ”の意味である。このような
解析誤りは、相関情報を抽出しえないことに起因してい
る。
【0009】もちろん、従来の機械翻訳システムにおい
ても、形態素として分析される個々の語が、文中で形成
している諸関係については、深層構造における意味構造
として意味解析を行うことが考えられている。たとえ
ば、GB理論(統率・結束理論、Government-Binding T
heory )に基づいた関連性の解析や、照応関係の解析と
してのテクスト文法(Text Grammar)などが提案されて
いる。また、木構造分析を補完する統語解析アルゴリズ
ムも提案され、種々の機械翻訳システムに採用されてい
る。たとえば、ボトムアップ法、双方向法、LR法、L
L法、富田法など提案されている。
【0010】しかし上記解析方法のいずれにおいても、
一旦木構造に分解する解析方法を前提としていることか
ら、原文テクストの豊富な情報が抽出できえないという
問題が内在している。付言するならば、文の構成要素と
しての語が文中で取り結ぶ関係は有機的である。にもか
かわらず、深層構造における意味合成とは、普遍文法か
ら抽象的意味を合成することであって、原文テクストの
具体的な意味関連性とは無関係である。
【0011】この問題点は、自然言語を工学的に処理す
るためには、次の事柄を考慮しなければならないことを
示唆している。つまり、自然言語においては、統語構造
が意味をもつ、言い換えれば統語構造と意味との統一体
が言語表現である、したがって、「統語構造のもつ意味
を考えないで部分の意味から全体の意味を合成しようと
する要素合成方式(原子論的方法)では、構造のもつ意
味の欠落を防ぐことは困難と考えられる。」(池原・宮
崎・白井・林「言語における話者の認識と多段翻訳方
式」、情報処理学会論文誌 第28巻第12号別刷、昭
和62年12月)。また、「テクストによって伝えられ
る情報は、明らかにそのテクストの部分の総和の情報、
すなわちテクストの個々の文の意味の総和を越えてい
る」("Computational Linguistics: An Introductio
n", Ralph Grishma, 1986 , 邦訳名「計算言語学(コン
ピュータの自然言語理解)」サイエンス社)のである。
【0012】しかも、上記の解析方法を採用した機械翻
訳システムでは、解析深度が深くなりすぎたりバックト
ラック回数が増えたりすることから、統語解析の速度が
低下するという問題が起こる。つまり、文の長さに対し
て指数関数的に計算時間が増大するといった問題が生じ
る。さらに、計算時間が増大するにもかかわらず、関連
性情報は抽出できず解析精度が向上しないという困難に
も直面している。
【0013】具体的に、テクストを特定して述べるなら
ば、たとえば英文特許明細書の文書には、長文、複雑な
構文がきわめて多く、従来の機械翻訳システムでは、統
語解析がまったくできないといった深刻な問題があっ
た。そのため、機械翻訳の前段で、前編集作業として、
文の分割や、機械翻訳に適合した文・語句への書き換え
といった編集処理を、人手により行なわなければならな
かった。つまり、機械翻訳システムが統語解析可能なレ
ベルにまで、テクスト構成を分割・再編しなければなら
なかったのである。翻訳処理の前段で多大な労力と時間
とが必要となり、大量翻訳の円滑で迅速な処理の大きな
障害となっていた。もちろん、近年、前編集を自動化し
て機械的に処理してしまう機能を有する機械翻訳システ
ムが提案されている。しかし、このような機械的な前処
理では、原文テクストのもつ豊富な関連性情報が失われ
てしまうという問題があり、翻訳精度が低下する原因に
もなっている。
【0014】本発明は、こうした諸問題に鑑みなされた
もので、原文テクストのもつ関連性情報を抽出し、この
抽出情報に基づいて原文テクストを編集することで原文
テクストの関連性情報を保持しながら翻訳処理を実行す
る機械翻訳装置および翻訳処理方法を提供することを目
的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた本発明は、入力された原文テクストを目標
言語に変換して翻訳文を出力する機械翻訳装置であっ
て、文脈モジュール、統語モジュール、語配列モジュー
ルを備え、原文テクストの有機的構成を模式的に表す関
連性情報モデルを格納するモデル格納手段と、上記関連
性情報モデルの文脈モジュールを上記モデル格納手段か
ら読みだし、翻訳対象テクストと照合することで、該文
脈モジュールに記述された談話標識に該当する文脈情報
を上記テクストから抽出する文脈情報抽出手段と、上記
関連性情報モデルの統語モジュールを上記モデル格納手
段から読みだし、原文テクストと照合することで、該統
語モジュールに記述された結合標識に該当する結合情報
を上記テクストから抽出する結合情報抽出手段と、上記
関連性情報モデルの語配列モジュールを上記モデル格納
手段から読みだし、原文テクストと照合することで、該
語配列モジュールに記述された語配列標識に該当する語
配列情報を上記テクストから抽出する語配列情報抽出手
段と、上記関連性情報モデルの文脈モジュール、統語モ
ジュール、語配列モジュールに基づいて記述された文お
よび語句の書換え規則を格納した書換え規則格納手段
と、上記文脈情報抽出手段により抽出された文脈情報、
上記結合情報抽出手段により抽出された結合情報、およ
び上記語配列情報抽出手段により抽出された語配列情報
に照応する上記書換え規則格納手段の文および語句の書
換え規則より原文テクストを書換えることで原文テクス
トを編集するテクスト編集手段と、を備えること特徴と
する機械翻訳装置を要旨としている。
【0016】また本発明は、上記結合情報抽出手段が、
上記モデル格納手段から関連性情報モデルの統語モジュ
ールをから読みだし原文テクストと照合することで該統
語モジュールに記述された結合標識に該当する接続語句
を原文テクストの文中から検出すると、上記テクスト編
集手段が、上記書換え規則格納手段に格納された書換え
規則に基づいて、上記テクストの当該文から該検出され
た接続語句を消去しかつ当該文を前出文と後続文とのニ
文に分割すると共に後続文には該二文を意味的に関連付
ける語句を付加することで、当該文を編集することを特
徴とする上記機械翻訳装置を要旨としている。
【0017】さらにまた、本発明は、上記結合情報抽出
手段が、上記モデル格納手段から関連性情報モデルの統
語モジュールを読みだし原文テクストと照合することで
該統語モジュールに記述された結合標識に該当する接続
語句を原文テクストの文中から検出すると、上記テクス
ト編集手段が、該接続語句の結合度に応じた上記書換え
規則格納手段の書換え規則に基づいて、当該文を編集す
ることを特徴とする上記機械翻訳装置を要旨としてい
る。
【0018】また本発明は、原文テクストの文中から接
続語句を検出すると、該検出された接続語句を当該文か
ら消去し、かつ当該文を前出文と後続文とのニ文に分割
すると共に後続文には該二文を意味的に関連付ける語句
を付加することで、原文テクストを編集し、該編集され
たテクストの記述順序に従って該編集テクストを目標言
語に変換して翻訳文を出力する、ことを特徴とする翻訳
処理方法を要旨としている。
【0019】また本発明は、上記モデル格納手段が上記
関連性情報モデルを複数格納していて、原文テクストの
文中から該原文テクストの特徴を検出し、該検出結果よ
り該原文テクストに最適な関連性情報モデルを上記モデ
ル格納手段から読みだす関連性情報モデル選択手段を備
えることを特徴とする上記機械翻訳装置を要旨としてい
る。
【0020】上記のように構成された本発明の装置によ
れば、モデル格納手段には、原文テクストの有機的構成
を模式的に表す関連性情報モデルが格納されている。こ
の関連性情報モデルは、文脈モジュール、統語モジュー
ル、語配列モジュールとを備える。文脈情報抽出手段
が、関連性情報モデルの文脈モジュールを格納手段から
読みだし、翻訳対象の原文テクストと照合することで、
該文脈モジュールに記述された談話標識に該当する文脈
情報を当該記テクストから抽出する。続いて結合情報抽
出手段が、関連性情報モデルの統語モジュールを格納手
段から読みだし、当該テクストと照合することで、統語
モジュールに記述された結合標識に該当する結合情報を
当該テクストから抽出する。さらに語配列情報抽出手段
が、関連性情報モデルの語配列モジュールを格納手段か
ら読みだし、当該テクストと照合することで、語配列モ
ジュールに記述された語配列標識に該当する語配列情報
を当該テクストから抽出する。すると、テクスト編集手
段が、関連性情報、すなわち文脈情報抽出手段により抽
出された文脈情報・結合情報抽出手段により抽出された
結合情報・語配列情報抽出手段により抽出された語配列
情報に照応する書換え規則格納手段の書換え規則より、
当該テクストを書換えることで、当該テクストを編集す
る。
【0021】また、結合情報抽出手段が、モデル格納手
段から関連性情報モデルの統語モジュールをから読みだ
し原文テクストと照合することで該統語モジュールに記
述された結合標識に該当する接続語句を原文テクストの
文中から検出する。結合情報抽出手段が接続語句を検出
すると、テクスト編集手段が、書換え規則格納手段に格
納された書換え規則に基づいて、テクストの当該文から
該検出された接続語句を消去しかつ当該文を前出文と後
続文とのニ文に分割すると共に後続文には該二文を意味
的に関連付ける語句を付加する。
【0022】また、結合情報抽出手段が、モデル格納手
段から関連性情報モデルの統語モジュールを読みだし原
文テクストと照合することで該統語モジュールに記述さ
れた結合標識に該当する接続語句を原文テクストの文中
から検出すると、テクスト編集手段が、該接続語句の結
合度に応じた上記書換え規則格納手段の書換え規則に基
づいて、当該文を編集する。
【0023】また、モデル格納手段に複数の関連性情報
モデルが格納されている場合には、関連性情報モデル選
択手段が、原文テクストの文中から原文テクストの特徴
を検出して、原文テクストに最適な関連性情報モデルを
選択する。上述したように、解析木アルゴリズムを採用
した機械翻訳システムでは、原文テクストの関連性情報
は原理的に抽出できえない。テクストとは統語構造と意
味との有機的統一であり、文・節・語句それぞれが互い
に関連しあっている。解析木では、個々の単語は相互に
切り離されたシンボル(量子化データ)として扱われる
のであり、離散的情報の処理としてテクストの処理を実
行するには、その前段で当該テクストから関連性情報を
抽出することが原理的に必要である。
【0024】そこで本発明の機械翻訳装置では、木構造
による統語解析部を改善するのではなく、文脈・統語・
語配列の各情報を含む関連性情報を関連性情報モデルと
して記述し、関連性情報モデルに適合する文脈情報・統
語情報・語配列情報を関連性情報として抽出するため
に、文脈情報抽出手段・結合情報抽出手段・語配列情報
抽出手段を設けている。さらに、抽出された関連性情報
に照応する書換え規則に則って文および語句を書き換え
ることで、原文テクストの文脈・統語構造・語配列を再
編する。そのために、テクスト編集手段を設けている。
【0025】テクスト編集手段によるテクストの編集・
再編によって、たとえば、テクストの文・節・語が文脈
情報・統語情報を含まない構文の文・節・語に単純化さ
れると共に、編集・再編された文・節同士を関連性情報
に基づいて意味的に結合する。意味的に結語するとは、
文・節としては、別個ではあるが、たとえば代名詞や前
述の語を指示する詞(代示ともいう)によって、あるい
は適切な接続語句によって、前出文(前出節)との関連
性を情報として残して後出文(後出節)と結合する。つ
まり、木構造による解析が可能な単純構文へ還元すると
共に、関連性情報を所定の表現により保存するのであ
る。このように関連性情報を保持しておいて、編集され
た文を、木構造で分析すれば、この分析はその適用範囲
内で行なわれるので有効性をもつことができる。
【0026】本発明の関連性情報モデル(Relationship
Information Model)は、対象テクストの特徴を記述す
ることによって構築される。関連性情報モデルは対象テ
クストから発見的な(heuristic)手法で抽出された文脈
情報・統語情報・語配列情報に基づいて構築する。構築
された関連性情報モデルに基づいてテクストを解析・編
集して翻訳結果を出力する。その結果出力を観測し、観
測結果をフィードバックさせて当該関連性情報モデルの
再編を行い、最適モデルを構築する。自然言語テクスト
のモデル構築の前提には、対象テクスト一般に、形式上
構造上表現上に傾向性がなければならないという条件が
ある。それゆえ、普遍モデルは原理的にありない。 な
お、ここでいう情報モデル(Information Model)の概
念は、オブジェクト指向(Object Oriented)でいう、
実世界(real world )から類似の事象(things)を抽
出し一般化して作成されたオブジェクト、これをシステ
ムとして構築した情報モデルによって与えられている。
本発明では、翻訳対象たる実際のテクストに内在する関
連性を識別し区分し抽出し、この抽出した関連性を一般
化し情報構造へ組織化することによって作成された形式
的テクスト構造であると規定する。
【0027】関連性情報は、テクスト(談話)・文・語
句の意味に、明示的にあるいは暗示的に示されている。
言い換えれば、テクストは、階層的な、統語構造と意味
構造との有機的統合体であるから、テクストから階層的
な統語=意味情報を抽出し情報構造モデルとして構築す
ることができるのである。自然言語テクストに関する関
連性情報モデルの構築によって、対象テクストのもつ豊
富な情報を最大限に抽出・保持する。この関連性情報を
保持する形で対象テクストを再編したうえで、木構造分
析の適用が可能な範囲を限定して統語構造を解析する。
このようにして関連性情報の点で、原文テクストと等価
な翻訳文を生成することができる。
【0028】このようにして構築された関連性情報モデ
ル(フレームワーク・モデル)においては、文脈モジュ
ールに文脈情報(コンテクスト情報)が記述され、統語
モジュールに文の構成・配列にかかわる統語情報(シン
タックス情報)が記述され、語配列モジュールに語の配
列にかかわる語配列情報(プライオリティ情報)が記述
される。以下に、英文の関連性情報モデルの内部構成詳
細の一例を記す。 I 文脈モジュール (1)段落構成(パラグラフ構成)を明示的に示す語句
データテーブル (2)直前の段落または直前の文との対比を明示的に示
す語句データテーブル II 統語モジュール(節結合と結合度標識データセッ
ト) A 限定用法の関係代名詞節(副詞節) B 分詞構文 C 相関対 D that節構文 E 継続用法の関係代名詞節(副詞節) III 語配列モジュール A 文頭の副詞(句)データテーブル B 副詞配列のプライオリティに関するデータテーブル C 形容詞配列のプライオリティに関するデータテーブ
ル なお、節結合と結合度標識とを統語モジュールの構成要
素として設定した理由について述べる。英語構文は、単
文が接続語句によって結合される構造、すなわち接続構
造をなしている。接続語句で文を分割するさいには、そ
の接続語句のもつ接続情報を訳文においても保持するこ
とが重要である。「自然言語システムが高度なものとな
れば、構文的な制約や意味的な制約が絶対的なものでは
なく、制約によって強さに差があることを考慮する必要
が生じてくる」(Ralph Grishman, 同前)からである。
したがって、英文の接続語のもつ意味=統語情報を抽出
しておかなければならない。さらに、接続語句による節
結合の強さ、すなわち結語度は、それぞれの接続関係に
よって段階的に異なるので、その結合度に応じて原文テ
クストを編集しなければならない。
【0029】また、本発明の翻訳処理方法では、まず原
文テクストの文中から接続語句を検出する。検出する
と、該検出された接続語句を当該文から消去し、かつ当
該文を前出文と後続文とのニ文に分割すると共に後続文
には該二文を意味的に関連付ける語句を付加すること
で、原文テクストを編集する。そして、該編集されたテ
クストの記述順序に従って該編集テクストを、目標言語
に変換して翻訳文を出力する。
【0030】ここで、関連性情報モデルに基づいて記述
された英文書換え規則アルゴリズムの一例を以下に示
す。まず第一に、接続機能を担う接続語句を検出し、そ
の接続語句の持つ結合情報を抽出する。次に、原文テク
ストから接続語句を消去し、さらに原文を前出文(Sent
ence A)と後続文(Sentence B)のニ文に分割すると共
に、後続文の先頭には、抽出した結合情報に基づいて二
文を意味的に関連付ける語句(たとえば、接続副詞)を
付加する。一般式で表せば、Clause A $conj Clause B.
→ Sentence A. $Adv, Sentence B. となる(Clauseは
節を、$conj は接続詞を、$Advは接続副詞を、Sentence
は文を表す)。このように原文テクストを編集・再編す
ることによって、原文テクストの結合情報が、解析木に
おいても保持され訳文に反映されることができると共
に、訳出の順序は必ず文A→文Bとなる。なお、関連性
情報モデルの基礎となる言語学モデルについては、『認
知意味論の原理』(中右 実、大修館、1994)を参照さ
れたい。
【0031】また、本発明では、上記のように普遍とな
り得ない関連性情報モデルの性質から、関連性情報モデ
ルを翻訳対象テクストの傾向毎に用意し、格納してお
く。翻訳対象テクストが入力されるとテクストの文中の
語句を逐次検索していき、テクストの段落構成はじめ、
テクスト中に使用されている語句の偏りや、専門性、ま
たその語句の語源から対象テクストの傾向を検出して、
最適な関連性情報モデルを選択する。この関連性情報モ
デル選択によって対象テクスト一般に対しての翻訳が可
能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。まず、図2は本発明が適用された実施例の
機械翻訳システムを表すブロック図である。機械翻訳シ
ステムは、情報処理装置10、キーボード20、マウス
30、CRT表示装置40、フレキシブルディスク装置
(以下、FD装置という)50、金属ディスク装置(以
下、HD装置という)60、プリンタ70、CD−RO
M読み出し装置(以下、CD装置という)80及び光デ
ィスク装置90などを備えている。
【0033】情報処理装置10は、論理演算回路として
構成された中央演算部11と、メモリ部12と、内部イ
ンタフェース部13、外部インタフェース部14、外部
装置(不図示)との間でデータ送受信を行う通信インタ
フェース部15とを主要部として構成されている。メモ
リ部12は、ワークメモリ12aとデータROM12b
とが備えられ、内部インタフェース部13には、キーボ
ード20、マウス30、CRT表示装置40、FD装置
50が、外部インタフェース部14には、HD装置6
0、プリンタ70、CD装置80及び光ディスク装置9
0が、着脱可能に接続されている。
【0034】情報処理装置10は、その起動時に、メモ
リ部12のワークメモリ12aに作業エリアなどを割り
付け、CRT表示装置40に辞書選択や翻訳条件設定の
ためのメニュー画面(不図示)を出力する。このメニュ
ー画面には、翻訳対象言語(英語、ドイツ語、フランス
語、スペイン語など)の選択オプション設定などが網羅
されている。メモリ部12には、データROM12bが
備えられ、書換え可能な読みだし専用のメモリ(たとえ
ばEEPROM)が採用されている。このデータROM
12bには、関連性情報モデルRM、関連性情報モデル
判断テーブル(不図示)、字句解析モジュールLEX、
構文解析モジュールPAR、意味解析モジュールSE
M、文書合成モジュールSGM、(それぞれ後述する)
が格納されている。
【0035】HD装置60には、英和辞書DB1、専門
用語辞書DB2、ユーザ辞書DB3、正規表現辞書DB
4などのデータベースが格納されている。また、CD装
置80から読みだした英文テクストデータを格納するテ
クスト・エリアTX及び後述の通し番号データなどを格
納するデータバンク・エリアDAも十分に確保されてい
る。CD装置80には、米国特許商標庁発行の特許公報
CD−ROM(不図示)がセットされている。CD−R
OMには、検索用のキーワードを格納するキーインデク
ッス・ファイル、特許明細書などの技術情報を収録する
テクスト・ファイルなども格納されている。光磁気ディ
スク装置90には、カートリッジ・タイプで着脱自在な
光磁気ディスクが備えられ、検索された公報ファイルや
翻訳文などが格納される。
【0036】データROM12bに格納された字句解析
モジュールLEXは、文字列として入力されたテクスト
データから個々の単語を認識する(切り出す)ためのル
ールと、切り出すべき単語の属性データなどからなる。
さらに、切り出した単語の番号(テクスト中における通
し番号)および属性(英数字、句読点、括弧・ハイフン
など)を、ワークメモリ12aの内部エリアに格納す
る。
【0037】構文解析モジュールPARは、所定の構文
解析ルールと、切り出された単語の並びとを対応させ
て、単語の並びがどのルールに照合するかによって文構
造の解析を行う。構文解析ルールは、たとえば英文の文
型が、バッカス記法(BNF)などのメタ言語で記述さ
れており、所定の構文解析アルゴリズムを採用した解析
木に基づいて統語構造を分析する解析プロセスを動作さ
せるドライバールーチン(不図示)によって行われる。
【0038】意味解析モジュールSEMは、たとえばモ
ンターギュ文法に基づく翻訳規則として記述されてお
り、構文解析モジュールPARから出力される解析木に
沿って意味解析を行う。文書合成モジュールSGMは、
構文解析モジュールPARから出力される解析木と意味
解析モジュールSEMによる意味解析によって得られた
個々の英単語の日本語訳から、日本語文を生成する。な
お、字句解析モジュールLEX、構文解析モジュールP
AR、意味解析モジュールSEMの内容は、英文解析モ
ジュールとして周知であり、本発明の要部ではないの
で、詳細は省略する。また、文書合成モジュールSGM
については後述する。
【0039】関連性情報モデルRMには、特許明細書、
法律関係書、学術論文、技術文献、新聞、小説、コラム
等、様々な対象テクストに対する最適モデルが用意され
ていて、関連性情報モデルRMはCD−ROM等から読
み込まれた対象テクストに合わせて選択される。
【0040】また、関連性情報モデルRMは、原文テク
ストの文脈構造・統語構造・語配列構造を模式的に表し
ており、基層BLとセッション層SLとからなる。基層
BLは、文脈モジュールCM、統語モジュールSM、語
配列モジュールWMを備える。それぞれのモジュールC
M,SM,WMは、たとえば、バッカス記法(BNF)
などのメタ言語で記述され、規則部とアクション部とか
らなる。関連性情報モデルRMはデータテーブルの形式
で関連性情報モデル格納手段であるデータROM12b
に格納されている。セッション層SLは、基層BLと結
合分離可能なモジュールとして構成され、対象テクスト
に応じて作成された特殊モジュールとして複数用意され
ている。 本実施例の関連性情報モデルRMは、たとえ
ば次のような英文構造の特徴認識に基づいている。すな
わち、英文の統語構造は接続構造であるという特徴認識
である。接続詞、相関副詞などによって論理的時間的継
起で文・節・句が結ばれて英文のシーケンスが成立して
おり、日本語の一特徴である入れ子構造とは対照をなし
ているという認識である。
【0041】ここで、基層BLの各モジュールCM,S
M,WMの詳細について説明する。まず文脈モジュール
CMについて説明する。 I 文脈モジュール 文脈構成を明示的に示す語句データテーブル(第1談
話標識データテーブルという)DT1 firstly, secondly, thirdly, ・・・, finally, etc first of all, begining with 〜, starting with 〜,
etc in summary, summarizing, etc 規則部の記述例を示す。 文 : 段落先頭の副詞句,主部 段落先頭の副詞句: 副詞、副詞句 副詞 : firstly, secondly, thirdly, ・
・・, finally, etc 副詞句 : first of all, begi
ning with 〜, etc 主部 : 名詞句 代名詞 動名詞 なお、段落先頭の副詞句とは段落開始文の文頭に位置す
る副詞の意味である。文脈モジュールCMのアクション
部規則一例として書換え規則例を示す。 <談話標識の直後のカンマをセミコロンに置き換える
>,<談話標識と直前の文との間で2回改行する>,<
文頭にパラグラフ識別符号を付加する> このようにして、パラクラフ構成を明確にし、談話標識
を、文脈構成を示すパラグラフ情報として抽出し保持す
る。 直前の段落または直前の文との対比を明示的に示す語
句データテーブル(第2談話標識データテーブルとい
う)DT2。 段落開始文の文頭に位置する副詞{結合詞(Conjunct
s)}、副詞句。besides,moreover, however, neverthe
less, so, therefore, still, yet など規則部の記述例
を示す(意味区分)。 前出段落への追加:beside, etc 前出段落の否定 :instead , nevertheless, all the
same, however, etc 前出段落との対比:however, etc 書換え規則RR1の一例(文から切り離して独立させる
規則)を示す(前出文が原文、後出文が編集された
文)。<$Adv, sentence> → <$Adv;CR Sentence.> CR
は改行を示す。
【0042】続いて、統語モジュールSMについて説明
する。まず、統語モジュールSMの情報構造を以下に示
す。 II 統語モジュール(相関情報、フレームワーク情報と
もいう、節結合と結合度指標データテーブルDT3) A 限定用法の関係詞節 ・which, conj + which, that, where, when など B 分詞構文 C 相関対 ・先行副詞と対になっている相関従位接続詞 ・相関接続副詞(Correlative Conjunctive Adverb) ・従属接続詞の相関対 partly 〜 partly 〜, partly because 〜 partly beca
use 〜, sometimes 〜 sometimes 〜, on the one hand
〜 on the other hand, etc D that節構文 E 継続用法の関係詞節 ・which, conj + which など、where, when 上記項目A〜Eを仮に結合子(Coupler )と呼ぶと、結
合子の結合度は最強をAとし最低をEとするレベルで表
されれる。レベルAは二つの節が不可分の結合度である
ことを示し、レベルEは完全分離が可能であるほどの結
合度であることを示す。レベルBからレベルDは、レベ
ルAとレベルEとの中間レベルを段階的に示す。後述す
るように、このように段階化された結合度に応じた書換
え規則RR3a,RR3b,RR3c,RR3d,RR
3eが設定される。
【0043】ここで、統語モジュールSMのアクション
部規則について説明する。アクション部規則は、結合度
に応じた書換え規則として記述されている。書換えの前
提には、英文の翻訳規則の基本として、記述の順に従っ
て訳出する方式を採用し、いわゆる後ろから前へという
訳出方法を採らない。その理由は、結合子で文を分割
し、前出文として生成した方を先に翻訳処理することに
よって、強制的に記述の順で翻訳処理を実行することが
可能になるからである。
【0044】まず、分詞構文、相関対、that節の各項の
基本的構成と書換え規則RR3b、RR3c、RR3d
について説明する。 B 分詞構文と主節。分詞節に従属接続詞を付加するこ
とで副詞節としての従属節とすることができる。この接
続詞により結合される主節と従属節であるので、結合度
はやや強い。したがって、分割せずに、欠落した主語を
補えば従属接続詞で結合された主節と従属節との、それ
ぞれの形態素解析は困難ではない。しかもこの接続詞に
より統語情報と接続の意味(時・条件など)が与えられ
る。分詞構文の諸形態に応じて書換え規則を設ける。以
下に、分詞構文の諸形態と書換え規則RR3bの一例を
示す。 [α] 分詞構文が現在分詞で始まる場合。 <Ving 〜,…> → <$Conj+the below+Vs, …> [β] 分詞構文が、前置詞+Vingで始まる場合。 <$Conj + Ving 〜, …> → <$Conj the below
Vs 〜, …> [γ] 独立分詞構文(主文と主語を異にする)が、主
文の後に来る場合。 <…, NP Ving 〜> → <…, $conj NP Vs 〜
> [θ] 主節の一部に挿入された分詞構文の場合。 <NP(S), Vp-ing〜,V…> → <$Conj+that+Vs,
NP V…> $Conjは接続詞を、VingおよびVpは現在分詞を表す。 C. 相関対。 先行副詞および相関従位接続詞 such 〜 that節、so 〜 that節, so 〜 as など。 <・・・ such 〜 that---.> → <・・・+〜. Then, ---.
> 従属接続詞の対 partly because 〜, partly because ---. Now Ving,
now Ving, 〜. etc <・・・ partly because 〜, partly because ---.> →
<・・・. A part of the reason is that 〜. Another pa
rt of the reason is that ---. > D. that節構文 I. that節を目的語とする構文 make sure that節など。 <・・・ V+C+that $clause 〜> → <・・・ V+C+t
he following matter: $Sentence 〜> Vは動詞を、Cは補語、$clause は節を、$Sentence は
文を表す。 II. 仮主語構文 <It is $adj that $clause〜> → <The following
matter is $adj: $Sentence> $clause=$Sentence $adjは形容詞を表す <It is $pp that $clause> → <The following ma
tter is $pp: $Sentence> $clause=$Sentence $ppは過去分詞を表す。
【0045】次に、限定用法の関係節と、継続用法の関
係詞節との、書換え規則RR3a,RR3eの詳細につ
いて説明する。 A 限定用法の関係節。関係代名詞節の書換え規則を例
にして説明する。この規則を記述するためには、英文関
係代名詞節の統語構造を抽出し、その統語構造に対応す
る日本語の統語構造への変換プロセスを定式化しておく
ことが必要である。限定用法の関係代名詞は、意味上の
中心をなす名詞について二重に叙述するものと捉えるこ
とができる。関係代名詞節と主節との結語度は大変強
く、英文では、これら二つの節を分割することはできな
い。その統語=意味の統一性が損なわれるからである。
この関係代名詞節に対応する日本語構文はない。しか
し、この主節と関係代名詞節の一体的表現構造(統語構
造)を、意味上の中心をなす名詞について二重に叙述す
る表現という一般論理へ還元することができる。したが
って、この一般論理に対応して日本語においては、まず
主節と関係節とからなる複文を二つの単文に分離する。
このとき、接続詞(たとえば、論理積を意味する and)
で結びつけて重文としてもよい。さらに、指示語や代示
により先行詞を明確に指定して説明する文として後続す
る文を生成する。つまり、前後の照応関係を明示したう
えで二文に分割する。このように、英文から和文への構
造還元変換を行えば、原文における関係代名詞の結合情
報を日本語においても表現することができる。
【0046】このような構造還元変換を行うためには、
中間言語としての機能を持つ英文に原文を書き換えると
いう編集処理(あるいは中間言語の生成処理といっても
よい)を実行する。以下に、関係代名詞節の書換え規則
の一部を示す。左欄が原文、右欄が書き換えられた英文
である。 <… NP which VP 〜> → < … NP. The above
NP+VP 〜> <… NP1 which NP2+VP 〜> → < … NP1.
NP2+VP+ the aboveNP1 〜> NPは名詞句、VPは動詞句、「…」は主節、「〜」は
関係節を表す。この中間言語的英文(上記の右欄)で
は、指示語(the above )によって、明確に先行詞(N
P/NP1) を指定することによって、二つの文の結合
情報が記述され保持される。なお、前置詞+関係代名詞
のときには、意味的に同等の接続副詞を補う(後述す
る)。
【0047】限定用法関係代名詞節の場合、主節の主部
が関係節により修飾されるときは、最も関係節による意
味限定が強くなる。したがって、関係代名詞節の訳出が
主節より先に行なわれ、日本語においては先に叙述され
なければならない。そのためには、英文を分離・編集し
て中間言語を生成するときには、必ず関係代名詞節を前
出文として記述しなければならない。意味的には、関係
代名詞節の意味内容が先にあってはじめて主節の意味が
成立する。このように意味構成を論理化できるので、次
の書換え規則を設定する。具体的には、「先行詞+関係
節」を取り出して名詞句として独立させ、先行文とす
る。このような扱いができるように特殊的な書換え規則
を設定する。以下に、限定用法関係節の具体的な書換え
規則例を詳細に示す。 [1] 特殊的な書換え規則 主節の主語を関係節が修飾しているとき <NP which VP2 〜(,) VP1 ・・・> → <NP wh
ich VP2 〜. The above NP VP1 ・・・> <Noun+PP which VP2 〜(,) VP1 ・・・> → <
Noun+PP which VP2 〜. The above NP VP1 ・
・・> <NP1 which NP2 VP2 〜(,) VP1 ・・・> → <
NP1 which NP2 VP2 〜 . The abive NP1 not
VP1 ・・・> <Noun+PP which NP2 VP2 〜(,) VP1 ・・・>
→ <Noun+PP which NP2 VP2 〜 }. The abiv
e Noun VP1 ・・・> 主節が肯定文であっても、限定詞が先行詞(NP)
を形容しているとき <・・・ only|even NP which VP2 〜> → <NP w
hich VP2 〜. ・・・ only|even the above NP.> <Only|Even NP which VP2 〜 VP1 ・・・> → <
NP which VP2 〜. Only|Even the above NP V
P1 ・・・> <Only|Even NP1 which NP2 VP2 〜 VP1 ・・・
> → <NP1 which NP2 VP2 〜 . Only|Even t
he above NP1 VP1 ・・・> <NP which VP2 〜, VP1・・・> → <NP+VP2
〜. The above NP+VP1・・・> < S+V+ only|even NP which 〜 > → <N
P which 〜. S+V+only|even the above NP〜
> [2] 一般書換えルール <… NP which VP 〜> → < … NP. This
NP+VP 〜> <… NP1 which NP2+VP 〜> → < … NP1.
NP2+VP+ the above NP1 〜> <… Noun +PP which VP 〜> → < … Noun
+PP. The above N+VP 〜> <… Noun +PP which NP+VP 〜> → < … N
oun +PP. NP+VP+the above Noun 〜> PPは前置詞句(前置詞+名詞句)を、Noun は前置詞
句が後続しない名詞句を表す・ <・・・ Noun whose NP+VP 〜 > → <・・・ Nou
n. The NP thereof VP 〜> <・・・ on what NP+VP > → <・・・ on the foll
owing matter. NP+VP <… NP1 $prep which NP2+VP 〜> → <
… NP1. $prep the above NP1, NP2+VP 〜> E 継続用法の関係代名詞節(副詞節)非限定用法およ
び連結用法 継続用法のうち、which, who, whose, whom については
連結用法ともいう。 I. 関係代名詞 <…, QP of which 〜> → <…. QP of th
em 〜> QP=数量代名詞 IP=不定代名詞 <…, $prep which 〜> → <…. There$, 〜> $prep は前置詞を、There$は接続副詞を表す。この接続
副詞は、二文を意味的に関連付ける語句であり、前置詞
+関係代名詞や関係副詞と意味的に同等である。 <…, NP of which 〜> → <…. The NP of
the above 〜> <… (,) in which case 〜 > → <…. In su
ch a case, 〜> <…, whose NP 〜> → <…, whose NP > 続いて、語配列モジュールWMについて説明する。語配
列モジュールWMは、一般的構成として、文頭の副詞
(句)に関するデータテーブルDT10、副詞配列のプ
ライオリティに関するデータテーブルDT11、形容詞
配列のプライオリティに関するデータテーブルDT12
を備える。たとえば、副詞配列のプライオリティに関す
るデータテーブルDT11には、挿入された副詞句の位
置、句動詞と代名詞との語順、動詞と副詞句との語順な
どに関する語彙データが網羅されている。ここで、書換
え規則RRWの一例を示す。 I. 挿入された副詞句を文頭に移動する <・・・,for example, 〜> → <Fo r example;CR ・・・,
〜> <・・・, by way of example, 〜> → <For example;CR
・・・, 〜> II. 動詞と副詞(句)と前置詞句の語順入れ換え <・・・ V + $adv + $prep 〜> → <・・・ V + $prep 〜,
$adv .> $advは副詞(句)を、$prepは前置詞句を表す。 III.動詞と代名詞と副詞との入れ換え <・・・ V + $pro + $adv 〜> → <・・・ V + $adv + $p
ro 〜> $proは代名詞を、$advは副詞を表す。
【0048】続いてセッション層SSについて説明す
る。セッション層SSは、基層BLと結合分離可能なモ
ジュールとして構成され、特定分野の対象テクストの特
殊的傾向に応じて作成された特殊モジュールSPが複数
用意されている。米国特許明細書用の特殊モジュールS
p1には、たとえば特許明細書の形式的構造を示す表題
(Background of The Invention, Summmary of The Pre
sent Invention, Brief Description of The Drawings,
Detailed Description of The Preferred Embodiment,
What is claimed is:)や、クレームのパラグラフ構成
を示すデータテーブル(プリアンブルや移行句の標識と
なる語句)が用意され、書換え規則が記述されている。
データテーブルに記述された移行句の一例を示す。 comprising: , comprising in combination(:) , the i
mprovement comprising(:) , comprising the step o
f(:) , which comprises the step of(:) , etc 書換え規則RRSの一例を示す。 <According to one aspect of the present inventio
n, 〜.> → <The firstaspect of the present inven
tion is that 〜.> <According to another aspect of the present inven
tion, 〜> → <The second aspect of the present i
nvention is that 〜.> <According to a further aspect of the invention,
〜> → <The third aspect of the present inventio
n is that〜> <According to still another aspect of prerfered t
he invention , 〜> →<The fourth aspect of the p
resent invention is that 〜.> 関連性情報モデル判断テーブルは、対象テクストを検索
して、該対象テクストの特徴にあった最適な関連性情報
モデルRMを選択するためのテーブルである。関連性情
報モデル判断テーブルは、第1談話標識テーブルと、用
語テーブルと、語源テーブルを備えている。
【0049】第1談話標識テーブルは、関連性情報モデ
ルRMの文脈モジュールにある第1談話標識テーブルD
T1と同じものであり、文脈構成を明示的に示す語句の
テーブルである。この第1談話標識テーブルで対象テク
ストを検索することにより、段落構成を把握する。段落
構成が第1談話標識で明示的にしめされている場合は公
式な文書と推測できる。例えば特許明細書、学術論文、
技術文献等である。段落構成が第1談話標識で示されて
いない、または第1談話標識が少ない場合は、比較的ラ
フな文章と推測できる。例えば、小論文、新聞、雑誌等
である。これにより対象テクストが形式的なものか、形
式的なものでないかを判断することができ、関連性情報
モデルRMの選択の一助となる。
【0050】用語テーブルは、各関連性情報モデルの扱
う対象テクストの特徴を示す名詞、動詞が羅列されてい
るテーブルである。例えば、関連性情報モデルの扱う対
象テクストが新聞、雑誌の場合は、ジャーナリズム用語
がそれに当たる。用語テーブルでどんな用語が対象テク
ストに多く使われているかを検索することで、該対象テ
クストがどんな分野のものかを特定でき、関連性情報モ
デルRMを選択する一助となる。
【0051】語源テーブルには、名詞と該名詞の語源が
対応づけられている。このテーブルを用いて対象テクス
トを検索することによって、該対象テクストに使用され
ている名詞の語源によって、何に関係した文書であるか
を或程度特定することができ、関連性情報モデルRMを
選択する一助となる。
【0052】関連性情報モデル判断テーブルを用いるこ
とで、上記段落構成情報、用語情報、語源情報を取り出
すことができ、これらの情報をもとに対象テクストに最
適な関連性情報モデルRMを選択する。選択処理は後述
する。次に、情報処理装置10において実行される各処
理について説明する まず情報処理装置10は、周知の初期化処理に続いて、
テクスト特徴抽出処理を実行する。本処理は、字句解析
モジュールLEXに組み込まれたサブルーチンであり、
字句解析と特徴抽出とを主な内容としている。情報処理
装置10は、本処理をデータROM12bの字句解析モ
ジュールLEXから呼び出して実行する。特許公報CD
−ROMに格納されたテクストが、CDROM装置によ
って読みだされHD装置60に転写・格納されると、情
報処理装置10が本処理を実行する。以下、図3のフロ
ーチャートに添って順次説明する。
【0053】処理を開始すると、まずステップ100
で、HD装置60からワークエリアに読込みまれた米国
特許公報のテクスト各文について、先頭から順次、字句
解析、句読点識別および文区切り識別の処理を実行す
る。この処理の実行によって、テクスト全文から、個々
の文が識別され、トークンとして単語・句読点が切出さ
れる。なお、この解析・識別処理は、英文の形態素解析
ルールとして周知であり、本発明の要部ではないので、
詳細は省略する。
【0054】続いてステップ110に進み、テクスト全
文から切り出した単語に対して、通し番号および属性、
当該単語が所属する文の通し番号を割当て、それら番号
と共にワークメモリ・エリア12aの内部エリアに格納
する。当該単語が文頭に位置するときはラベル付け(図
4においては*の記号で表した)を行って格納する。す
なわち、配列構造を持つコンコーダンス・データとして
格納する。さらに続くステップ120で、段落識別処理
を実行する。この処理は前文の最後に改行コードがあ
り、且つ前文と当該文との間に空白コードが2個以上あ
る文については、当該空白コードに続く文を段落開始文
と認定し、段落通し番号を割当てる処理である。
【0055】続いてステップ130に進んで、ステップ
100からステップ120の処理によって得られた、段
落通し番号と文通し番号と単語通し番号との階層構造を
もつデータテーブルとして配列する。具体的には、図4
に示すように、テクストを大きく分割する段落の番号
(Paragraph N)の下に、すべての文番号(Sentence
N)が下位データとしてそれぞれの段落に所属し、さら
にそれぞれの文番号の下に単語番号(Word N)が所属す
るという階層データの配列を作成する。続くステップ1
40では、各文それぞれについて、コンマ位置に限って
句構成の解析を行う。具体的には、文頭からみて最初の
コンマ(ただし、当該コンマまでの単語総数が所定数以
下に限る)によって括りだされる語句、文中でのコンマ
とコンマで括られた語句についてのみ、語句構成の解析
処理を行う。この処理の内容は、後述の構文解析処理と
同じある。解析範囲が句構成に限定されているので、解
析木による正確な解析が保証される。続いてステップ1
50に進み、当該句の構成が副詞(句)または副詞相当
の前置詞句であるか否かを判断する。副詞(句)または
前置詞句であるとして肯定判断をしたときには、ステッ
プ160に進み、副詞(句)・前置詞句でないとして否
定判断をしたときには、そのまま処理を終了する。スッ
テプ160では、ステップ150にて文頭に副詞(句)
または前置詞句が存在すると判断された文通し番号にラ
ベル付け(図においては#の記号で表した)を行う。そ
してラベル付き文通し番号を、HD装置60のデータベ
ース・エリアDAに設けられたパラグラフ・レジスタP
Rに格納して処理を終了する。なお、パラグラフ・レジ
スタPRにおいては各パラグラフ通し番号データは1バ
イトデータとして格納され、その最上位ビット(LS
B)がラベルの有無を表すフラッグとして使われる。
【0056】以上説明したように、上記の処理の実行に
より、テクストの構成が階層的な配列データ構造として
抽出され、パラグラフ構成数が検出される。次に情報処
理装置10は、テクスト特徴抽出処理に続けて、関連性
情報モデルRMの選択を行う。本処理は対象テクストに
基づいて様々な関連性情報モデルRMの中から、最適な
関連性情報モデルRMを選び出す。以下、図7のフロー
チャートに沿って説明する。
【0057】処理を開始すると、まずステップ300で
第1談話標識の検索を行う。この検索は上記ステップ1
50にてラベル付けされたものに対して行われる。第1
談話標識で始まる段落を計数して、メモリに出力する。
次にステップ310で用語検索を行う。この検索は上記
のステップ130で配列された単語番号(Word N)に対
する単語全てに対して行う。対象テクストを順次検索し
ていき、用語テーブルにある単語を発見すると、単語と
該単語の発見回数をメモリに出力する。さらにステップ
320で語源検索を行う。この検索は上記のステップ1
30で配列された単語番号(Word N)に対する単語全て
に対して行う。対象テクストを順次検索していき語源テ
ーブルにある単語を発見すると、語源テーブルの対応関
係より該単語の語源を検出して、語源毎に発見回数を計
数して、メモリに出力する。最後に、ステップ330で
メモリに出力した第1談話標識で始まる段落数と、用語
と該用語の使用回数と、語源毎の使用回数からテクスト
の種類を特定する。そして最も近いと思われる関連性情
報モデルRMを判断する。この処理によって、用意され
た複数の関連性情報モデルRMの中から、対象テクスト
に合った関連性情報モデルRMを選択でき、よって対象
テクストに翻訳精度が左右されない機械翻訳装置を提供
することが可能になるという極めて大きな効果を奏す
る。
【0058】次に情報処理装置10は、上記で選択され
た関連性情報モデルRMに基づいて関連性情報抽出・テ
クスト編集処理を実行する。図5のフローチャートに沿
って説明する。処理を開始すると、まずステップ200
で、上記したテクスト特徴抽出処理における句構成解析
の解析結果に基づいて、テクスト各文について、最初の
コンマで区切られた副詞・前置詞句が文頭に位置してい
るか否かを判断する。この判断手順は、上記したテクス
ト特徴抽出処理の結果に基づいて、当該副詞(句)・前
置詞句の最初の単語通し番号に文頭ラベル(*)が付い
ているか否かを判断するといった手順になる。ステップ
200において当該副詞(句)・前置詞句が文頭に位置
していると肯定判断されたときには、ステップ210に
進む。文頭に位置していないと否定判断されたときに
は、ステップ240へ移行する。
【0059】ステップ210では、文頭の副詞(句)・
前置詞句が、第1談話標識データテーブルDT1に網羅
された語句であるか否かを判断する。具体的には、パタ
ーン・マッチングによって当該語句であるか否かを判断
する。この判断は、段落開始文の文頭に、談話の標識
(Discourse Marker)、すなわち文脈にかかわる情報を
提示する語句があるかを検出するための処理である。ス
テップ210で、肯定判断されたときにはステップ22
0へ進み、否定判断されたときにはステップ240へ移
行する。ステップ220では、序数を表す語句、たとえ
ば、first, firstly, first of all などの語である副
詞(句)・前置詞句については、当該テクストにおける
後続の段落開始文の文頭に、第二番目以降を意味する序
数を表す副詞(句)・前置詞句、たとえば、secondly,
thirdly があるかどうかを判断する。ステップ220で
肯定判断したときには、ステップ230へ進み、否定判
断したときには、ステップ240へ移行する。ステップ
230では、第二番目以降を意味する語句が存在する段
落通し番号・文通し番号について、当該語句の位置デー
タ(通し番号)にラベル付け(図4では
【0060】の記号で示した)を行ってパラグラフ・レ
ジスタPRに格納する。この処理は、意味解析処理にお
いて、当該語句の意味を「第一に、」「第二に」といっ
た語意の日本語訳に限定すると共に、文書合成処理にお
いて、この日本語訳を訳文の文頭に配置するために、実
行されるのである。このステップ230の処理実行の結
果、図6に示すように、テクストのパラグラフ形式的構
成(談話の構成)が抽出される。
【0061】ステップ240では、副詞配列のプライオ
リティに関するデータテーブルDT11を参照して全文
について検索して、該当する語句が存在する文を検出す
る。検出結果は、当該文の通し番号と、語の通し番号と
をデータベース・エリアDAのワードアレイ・レジスタ
ARRに登録する。さらに続くステップ250では、パ
ラグラフ編集処理を実行する。この処理の内容は、上記
した文脈モジュールCMに記述された書き換え規則RR
1により当該パラグラフの編集を実行するというもので
ある。まず、文脈モジュールCMの書換え規則RR1に
基づいてパラグラフ編集処理を実行する。すなわち、パ
ラグラフ情報として抽出された談話標識の語句は、改行
処理により元の文から区分される。このために、後の統
語解析処理において、単独の文として処理することがで
きる。そして、その談話標識語句の意味解析はパラグラ
フ情報に基づいて行われる。すなわち、当該語句は元来
の翻訳意味に翻訳されると共に、翻訳文の文頭に配置さ
れ、かつ文脈表示符号が付加される。文脈表示符号とし
ては、たとえば、図6に示すように、しろ抜き丸印
(○)や、黒丸印(●)を用いる。続いてステップ26
0では、センテンス編集処理を実行する。この処理で
は、パターンマッチング手続きによりセンテンスを編集
・再編する。つまり、文脈モジュールCMおよび統語モ
ジュールSMの書換え規則のパターンRR1,RR3a
〜RR3eおよびデータテーブルDT1,DT2,DT
10〜DT12に記述された語句に、マッチする語句
を、当該文の中で検索する。そして、マッチする語句を
含む文として検出された文について、それぞれの書換え
規則に基づいて、原文を書換える。たとえば継続用法の
関係節の場合、原文から接続語句を消去したうえで原文
をニ文に分割し、後続文の先頭に、接続副詞を付加す
る。一般式で表せば、Clause A $conj Clause B. → Se
ntence A. $Adv, Sentence B. となる(Clauseは節を、
$conj は接続詞を、$Advは接続副詞を、Sentenceは文を
表す)。このように原文をニ文に分割することによっ
て、訳出の順序は必ずA→Bとなる。なお、文頭に接続
詞が位置する複文については、原文のままとし編集の対
象としない。
【0062】続いてステップ270で、フレーズ編集処
理を実行する。ステップ240の処理の結果として、ワ
ードアレイ・レジスタARRには編集対象の文および語
句の通し番号が格納されている。ワードアレイ・レジス
タARRに登録されている文について、それぞれに対応
する書換え規則RRWを採用して原文を書換える。作業
エリアに当該文データを読込み、パターン・マッチング
により照応する書換え規則RRWの一つを選択する。選
択された書換え規則RRWに基づいて当該文を編集・再
編する。この処理の結果、たとえば副詞句などの挿入句
が文頭あるいは文末へ移動し、または動詞句のなかに埋
めこまれた副詞(句)が動詞句の直後の位置へ移動し、
文構造が、いわゆる学校文法でいう5文型の形に整理さ
れる。さらに続いてステップ280では、セッション層
SSの書換え規則RRSのパターンにマッチする語句を
含む文を識別する。そして、識別された文について、そ
れぞれの書換え規則に基づいて、原文を書換える。この
処理によって、米国特許明細書の特有の翻訳困難な表現
が、情報的に等価である標準的な英文表現に書換えられ
る。これで一旦処理を終了する。
【0063】次に、情報処理装置10は、上記したテク
スト特徴抽出処理および関連性情報抽出・テクスト編集
処理によって編集・再編されたテクストについて、構文
解析処理、意味解析処理を実行する。これら処理は英文
解析モジュールとして周知であり、本発明の要部ではな
いので、詳細は省略する。
【0064】さらに続いて、情報処理装置10は文章合
成処理を実行する。本処理では、構文解析モジュールP
ARと構文解析処理との結果出力である解析木と、意味
解析モジュールSEMと意味解析処理によって得られた
個々の英単語の日本語訳とから、文書合成モジュールS
GMに基づいて、日本語文を生成するための処理であ
る。
【0065】本実施例では、日本語文生成ルールとし
て、英語構文から日本語構文への直接的変形を行う変形
規則や、意味ネットワークであるATN文法規則を採用
していない。本実施例では、英語構文を一般論理表現へ
還元し、その一般論理表現に対応する日本語構文を選択
することによって構文変換を行う。すなわち、構造還元
変換の翻訳方式を採用している(この構造還元変換ルー
ル具体例については、統語モジュールSMの説明のとこ
ろで、すでに述べた)。そして、英文を記述の順に従っ
て訳出する翻訳ルールを採用している。いわゆる後ろか
ら前へという訳出方法を採らない。たとえば、関連性抽
出・テクスト編集処理によって編集されたテクストで
は、接続語句のところで文が分割されている。このため
に、強制的に、前出した文(編集前は前出の節)を先に
翻訳処理し後続する文(編集前は後続の節)を後に翻訳
処理する。その結果、原文の記述の順で翻訳処理を実行
するので、原文テクストの記述順にしたがった日本語訳
文を生成し出力する。出力された日本語文章において、
後続節の訳文が、前出節の訳文の前には、けっして記述
されない。つまり、英文を後ろから前へと訳出した日本
語文章にはならないのである。なお、構造還元変換の詳
細は、「連体修飾節の解析プロセス」(成田一、情報処
理学会・自然言語研究報告、1994, Vol.94, No.9)、
『機械翻訳』(成田一編著、1994、バベル出版)を参照
されたい。
【0066】以上説明したように本実施例では、文脈モ
ジュール、統語モジュール、語配列モジュールに基づい
てテクストから関連性情報を抽出する。抽出された関連
性情報に照応する書換え規則に基づいて原文テクストを
書換える。テクストの文・節・語が文脈情報・統語情報
を含まない構文の文・節・語に単純化されると共に、編
集・再編された文・節同士を関連性情報に基づいて意味
的に結合する。代示や接続語句によって、前出文(前出
節)との関連性を情報として残しておいて、前出文(前
出節)を後出文(後出節)と結合する。つまり、木構造
による解析が可能な単純構文へ還元すると共に、関連性
情報を所定の表現により保存する。さらに。接続語句で
原文を分割して再編することによって、翻訳対象テクス
トの叙述順序と同じ順序で日本語文を生成する。
【0067】したがって、本実施例では原文テクストの
もつ豊富な統語=意味情報、結合情報を保持し訳文に反
映することができる。それゆえ、原文と情報量の点で等
価の翻訳文を生成することができると共に、翻訳出力文
の精度向上に功を奏する。さらに、原文テクストの叙述
の順序通りに、日本語訳文が出力されるので、日本語文
書の流れが原文テクストに沿ったものになる。それゆ
え、自然な日本語文書になると共に原文と訳文との対照
がきわめて容易になり、訳文検査・校正のための労力が
軽減される。
【0068】さらに、統語モジュールSMには、段階化
された結合度に応じた書換え規則RR3a,RR3b,
RR3c,RR3d,RR3eが設定されている。これ
ら書換え規則RR3a〜RR3eに基づいて原文テクス
トを編集するので、個々の文に即してテクストを編集す
るので、原文中の主節と従属節との繋がりに関する情報
を翻訳文において再現することができる。
【0069】また、関連性情報を保持しながらテクスト
を編集するので、従来例における原文テクストのもつ豊
富な関連性情報が失われてしまうという問題を克服して
いる。また、解析木による構文解析が、編集・再編され
た英文に対して行なわれる。そのため、木構造によった
分析が有効性をもつことができる。言い換えれば、本発
明において、解析木の適用方法と適用範囲とが、はじめ
て定式化されている。
【0070】さらに、従来は困難であった翻訳困難文の
機械翻訳が可能になり、翻訳精度の向上に功を奏してい
る。さらにまた本実施例では、テクスト前編集が自動化
されているので、前編集の労力を省き不便感を払拭する
ことができる。そしてテクストの関連性情報が保持され
訳文に反映されるので、従来の前編集システムの問題点
が克服されている。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、原
文テクストのもつ関連性情報を抽出し、この関連性情報
に基づいて原文テクストを書換えて編集する。この関連
性情報に照応する書換え規則に則って原文テクストを書
換える。したがって、たとえば、原文テクストの文・節
・語が文脈情報・統語情報を含まない構文の文・節・語
に単純化されると共に、編集・再編された文・節同士を
関連性情報に基づいて意味的に結合される。
【0072】それゆえ、原文テクストの関連性情報が、
解析木による統語解析を経ても保持されので、出力され
る翻訳文において、原文テクストのもつ関連性情報が反
映される。したがって、翻訳精度の向上に功を奏する。
また、解析木による統語解析が可能な単純構文へ還元す
ると共に、関連性情報を所定の表現により保存するの
で、解析木による統語解析を適用すべき範囲を限定する
ことにより、その統語解析の有効性を保つことができ
る。従来は上記統語解析が翻訳精度低下の原因となって
いたが、本発明ではかかる問題が克服されている。
【0073】またさらに、テクスト中の文中から検出し
た接続語句の結合度に応じて当該文を編集するので、原
文中の主節と従属節との繋がりに関する情報を翻訳文に
おいて再現することができる。さらに、原文テクストの
文中から接続語句を検出すると、該接続語句を当該文か
ら消去し、かつ当該文を前出文と後続文とのニ文に分割
すると共に後続文には該二文を意味的に関連付ける語句
を付加することで、原文テクストを編集し、編集テクス
トの記述順序に従って翻訳文を出力するので、原文テク
ストの記述順に従って翻訳文を生成することができる。
【0074】さらに複数用意された関連性情報モデルR
Mを、原文テクストに合わせて選択することにより、あ
らゆる分野の原文テクストを編集し、翻訳することが可
能になるという極めて大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の機械翻訳システムにおける解析木の説明
図である。
【図2】実施例の機械翻訳システムの構成を表すブロッ
ク図である。
【図3】情報処理装置で実行されるテクスト特徴抽出処
理のフローチャートである。
【図4】階層構造をもつテクストデータ配列の説明図で
ある。
【図5】情報処理装置で実行される関連性情報抽出・テ
クスト編集処理のフローチャートである。
【図6】テクストの談話構成の説明図である。
【図7】情報処理装置で実行される関連性情報モデル選
択のフローチャートである。
【符号の説明】
10・・・情報処理装置 12・・・メモリ部 12b・・・データROM 60・・・HD装置 RM・・・関連性情報モデル CM・・・文脈モジュール SM・・・統語モジュール WM・・・語配列モジュール RR1,RR3a〜RR3e,RRW,RRS・・・書
換え規則

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された原文テクストを目標言語に変
    換して翻訳文を出力する機械翻訳装置であって、 文脈モジュール、統語モジュール、語配列モジュールを
    備え、原文テクストの有機的構成を模式的に表す関連性
    情報モデルを格納するモデル格納手段と、 上記関連性情報モデルの文脈モジュールを上記モデル格
    納手段から読みだし、翻訳対象テクストと照合すること
    で、該文脈モジュールに記述された談話標識に該当する
    文脈情報を上記テクストから抽出する文脈情報抽出手段
    と、 上記関連性情報モデルの統語モジュールを上記モデル格
    納手段から読みだし、原文テクストと照合することで、
    該統語モジュールに記述された結合標識に該当する結合
    情報を上記テクストから抽出する結合情報抽出手段と、 上記関連性情報モデルの語配列モジュールを上記モデル
    格納手段から読みだし、原文テクストと照合すること
    で、該語配列モジュールに記述された語配列標識に該当
    する語配列情報を上記テクストから抽出する語配列情報
    抽出手段と、 上記関連性情報モデルの文脈モジュール、統語モジュー
    ル、語配列モジュールに基づいて記述された文および語
    句の書換え規則を格納した書換え規則格納手段と、 上記文脈情報抽出手段により抽出された文脈情報、上記
    結合情報抽出手段により抽出された結合情報、および上
    記語配列情報抽出手段により抽出された語配列情報に照
    応する上記書換え規則格納手段の文および語句の書換え
    規則より原文テクストを書換えることで原文テクストを
    編集するテクスト編集手段と、を備えることを特徴とす
    る機械翻訳装置。
  2. 【請求項2】 上記結合情報抽出手段が、上記モデル格
    納手段から関連性情報モデルの統語モジュールを読みだ
    し原文テクストと照合することで該統語モジュールに記
    述された結合標識に該当する接続語句を原文テクストの
    文中から検出すると、上記テクスト編集手段が、上記書
    換え規則格納手段に格納された書換え規則に基づいて、
    上記テクストの当該文から該検出された接続語句を消去
    しかつ当該文を前出文と後続文とのニ文に分割すると共
    に後続文には該二文を意味的に関連付ける語句を付加す
    ることで、当該文を編集することを特徴とする請求項1
    の機械翻訳装置。
  3. 【請求項3】 上記結合情報抽出手段が、上記モデル格
    納手段から関連性情報モデルの統語モジュールを読みだ
    し原文テクストと照合することで該統語モジュールに記
    述された結合標識に該当する接続語句を原文テクストの
    文中から検出すると、上記テクスト編集手段が、該接続
    語句の結合度に応じた上記書換え規則格納手段の書換え
    規則に基づいて、当該文を編集することを特徴とする請
    求項1の機械翻訳装置。
  4. 【請求項4】 原文テクストの文中から接続語句を検出
    すると、 該検出された接続語句を当該文から消去し、かつ当該文
    を前出文と後続文とのニ文に分割すると共に後続文には
    該二文を意味的に関連付ける語句を付加することで、原
    文テクストを編集し、 該編集されたテクストの記述順序に従って該編集テクス
    トを目標言語に変換して翻訳文を出力すること、を特徴
    とする翻訳処理方法。
  5. 【請求項5】上記モデル格納手段が上記関連性情報モデ
    ルを複数格納していて、原文テクストの文中から該原文
    テクストの特徴を検出し、該検出結果より該原文テクス
    トに最適な関連性情報モデルを上記モデル格納手段から
    読みだす関連性情報モデル選択手段を備えたことを特徴
    とする請求項1の機械翻訳装置。
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