JP3876014B2 - 機械翻訳装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力された原文テクストを目標言語に変換して翻訳文を出力する機械翻訳装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より械翻訳システムでは、周知のように、解析部において、翻訳対象である原文テクストについて一文単位での解析処理を行う。たとえば、形態素解析(Morephore Analysis)→統語解析(構文解析ともいう、Syntax Analysis, Parsing)→意味解析(Meaning Analysise )という解析処理系が知られている。まず形態素解析によって、単語の切り出しを行い、続いて統語解析を行う。統語解析は、切り出された単語の並びがどのような規則的配列になっているかを解析する処理である。統語解析処理の一例として、トップダウン縦型探索法を採用した統語解析がある。この統語解析処理では、文脈自由文法(Context Free Grammar,CFG )などに則って、根→節→葉へと分岐していく解析過程を、解析最少単位である終端に達するまで繰り返すことで、統語構造を解析木(Parsing Tree)として分析する。意味解析処理では、たとえば、システム辞書に記述された名詞意味属性を参照・照合することで、主部の意味属性を決定する共に、検出された述部が形成可能な文型についての情報を参照・照合することで、文型と意味とを決定する。
【0003】
この種の解析アルゴリズムは、上記したように解析木(木構造)による解析ルールに則っている。木構造においては、個々の文はテクストにおける上下の関係のみによって、個々の形態素は文内の上下所属関係のみによって、それぞれ関係づけられている。つまり、文・節・句のどこに位置するかの位置関係に還元されていることが必要であって、構造上、上下関係を飛び越えた横の諸関係はあり得ない。解析木においては、文中で語同士が相互に取り結ぶ関連性を情報として抽出しうるのは、接続詞を媒介とする接続関係(節点位置にある接続詞が直前または直後の節点と照応関係にあるということ)や、句構成レベルにおける副詞と形容詞との位置関係など、限られたものになる。
【0004】
テクストは、統語構造と意味との統一体であり文・語句の流れ(stream)である。情報理論の観点からみると、連続的な情報源(information source)である。しかし、この種の解析アルゴリズムでは、テクストを、離散的で相互関連性のない記号(symbol)に分解し、その記号列(string)として出力することになる。すなわち、離散的情報源(discreate information source)として取り扱うという情報処理である。たとえ、出力シンボル列の確率的性質がマルコフ過程(Markov process)によって表されているマルコフ情報源(Markov information source )であっても、そこでは情報は離散的である。したがって、関連性情報は失われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の機械翻訳システムにおける木構造に拠った統語解析では、文・節・句などの互いの意味上および統語上の関連性は解析されえず、情報として捉えられない。そのために従来の機械翻訳システムでは、文脈解析や統語分析解析はきわめて不十分であり、翻訳精度が低下する大きな要因となっていた。
【0006】
たとえば、従来システムにおいては、英文解析の場合、節同士の接続強度にかかわる情報の抽出や、先行副詞と対になっている相関従位接続詞(Correlative Subordinate Conjunction )に関る情報は解析・抽出することができなかった。相関従位接続詞は、対の形で相互に関連することで、接続の構造・意味を規定する機能を有している(以下、対句の形の先行副詞および相関従位接続詞や、特殊な形式での従属接続詞の対などを、相関対と呼び、相関対が生成する情報を相関情報と呼ぶ)。すなわち、この相関情報は、従来の形態素解析・統語解析によっては、解析され得ないために、相関対を含んだ文の構文解析に失敗することが多かった。なお、相関対としては、such 〜 that節, so 〜 that節, so 〜 as(以上は、先行副詞と相関従位接続詞との相関対)や、partly because ・・・, partly because ・・・(従属接続詞同士の相関対)などがあげられる。
【0007】
また単独の語であっても、文中の位置・順位によって異なる情報を有しているが、木構造による解析ではかかる情報が失われる。たとえば英文の場合、主部の直後に位置する接続副詞 however は、文頭に位置するときとは意味・ニュアンスを異にする。つまり、接続副詞 however は、主部の直後に位置するとき、当該主部についての内容(文意)を前出の事柄(たとえば、直前の文中に記述された事柄)との対比を強調する機能を有している。このような相関情報・語配列情報を含む関連性情報は、従来の機械翻訳システムでは抽出されて訳文に反映されることはできなかった。
【0008】
以下に英文の一例を記し、その解析木を図1に示して、従来の解析例の問題点を具体的に指摘する。図1には解析木の従属節部分と主節部分とを示す。図において、Sは文を表し、ADPは副詞句をADは副詞を表し、NPは名詞句をNは名詞を表し、VPは動詞句をVは動詞を表し、PPは前置詞句をPは前置詞を表わす。IAは定冠詞を、DAは指示形容詞を、CONは接続詞を、AJは形容詞を、AUXは助動詞を、それぞれ表す。
The more all countries link their networks and develop their information infrastructure, the more we all will reap in terms of economic, educational, health care, and environmental benefits.
従来の機械翻訳システムでは、図1に示すように、上記英文を木構造によって分析すると、まず最初のカンマを節点として、文が二つの節構成へと分解される。次に、それぞれの節内で句構成へ分解し、さらに離散的な個々の形態素に分解するまで分岐する。この分岐過程で、The more 〜, the more 〜という節同士の関連性情報は失われてしまうと共に、その結合の意味(比較級の反復は、二つの事柄や状況の共起および相乗作用を意味する)も失われる。つまり、文において不可分に統一されていた意味と構文とが失われている。これらの意味=統語構造は、当然、訳文に表れない。従来システムの訳文例を、次に記す。「もっとすべての国がそのネットワークをつなぎ、そして情報基盤を発展させ、もっと我々すべてが経済的、教育的、保健医療、環境的な利益に関して収穫を得るでしょう。」ここには前出の節と後出の節との相関情報(前出節の条件が発達すれば、それだけ後出節の結果が増大する)はまったく訳出されていない。なお、上記解析例では、従属節の文頭および主節の文頭に位置している”The ”および”the ”は定冠詞として解析されているが、実際は従属節の”The ”は関係副詞で”by how much ”の意味であり、主節の”the ”は指示副詞で”by so much ”の意味である。このような解析誤りは、相関情報を抽出しえないことに起因している。
【0009】
もちろん、従来の機械翻訳システムにおいても、形態素として分析される個々の語が、文中で形成している諸関係については、深層構造における意味構造として意味解析を行うことが考えられている。たとえば、GB理論(統率・結束理論、Government-Binding Theory )に基づいた関連性の解析や、照応関係の解析としてのテクスト文法(Text Grammar)などが提案されている。また、木構造分析を補完する統語解析アルゴリズムも提案され、種々の機械翻訳システムに採用されている。たとえば、ボトムアップ法、双方向法、LR法、LL法、富田法など提案されている。
【0010】
しかし上記解析方法のいずれにおいても、一旦木構造に分解する解析方法を前提としていることから、原文テクストの豊富な情報が抽出できえないという問題が内在している。付言するならば、文の構成要素としての語が文中で取り結ぶ関係は有機的である。にもかかわらず、深層構造における意味合成とは、普遍文法から抽象的意味を合成することであって、原文テクストの具体的な意味関連性とは無関係である。
【0011】
この問題点は、自然言語を工学的に処理するためには、次の事柄を考慮しなければならないことを示唆している。つまり、自然言語においては、統語構造が意味をもつ、言い換えれば統語構造と意味との統一体が言語表現である、したがって、「統語構造のもつ意味を考えないで部分の意味から全体の意味を合成しようとする要素合成方式(原子論的方法)では、構造のもつ意味の欠落を防ぐことは困難と考えられる。」(池原・宮崎・白井・林「言語における話者の認識と多段翻訳方式」、情報処理学会論文誌 第28巻第12号別刷、昭和62年12月)。また、「テクストによって伝えられる情報は、明らかにそのテクストの部分の総和の情報、すなわちテクストの個々の文の意味の総和を越えている」("Computational Linguistics: An Introduction", Ralph Grishma, 1986 , 邦訳名「計算言語学(コンピュータの自然言語理解)」サイエンス社)のである。
【0012】
しかも、上記の解析方法を採用した機械翻訳システムでは、解析深度が深くなりすぎたりバックトラック回数が増えたりすることから、統語解析の速度が低下するという問題が起こる。つまり、文の長さに対して指数関数的に計算時間が増大するといった問題が生じる。さらに、計算時間が増大するにもかかわらず、関連性情報は抽出できず解析精度が向上しないという困難にも直面している。
【0013】
具体的に、テクストを特定して述べるならば、たとえば英文特許明細書の文書には、長文、複雑な構文がきわめて多く、従来の機械翻訳システムでは、統語解析がまったくできないといった深刻な問題があった。そのため、機械翻訳の前段で、前編集作業として、文の分割や、機械翻訳に適合した文・語句への書き換えといった編集処理を、人手により行なわなければならなかった。つまり、機械翻訳システムが統語解析可能なレベルにまで、テクスト構成を分割・再編しなければならなかったのである。翻訳処理の前段で多大な労力と時間とが必要となり、大量翻訳の円滑で迅速な処理の大きな障害となっていた。もちろん、近年、前編集を自動化して機械的に処理してしまう機能を有する機械翻訳システムが提案されている。しかし、このような機械的な前処理では、原文テクストのもつ豊富な関連性情報が失われてしまうという問題があり、翻訳精度が低下する原因にもなっている。
【0014】
本発明は、こうした諸問題に鑑みなされたもので、原文テクストのもつ関連性情報を抽出し、この抽出情報に基づいて原文テクストを編集することで原文テクストの関連性情報を保持しながら翻訳処理を実行する機械翻訳装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた本発明は、
入力された原文テクストを目標言語に変換して翻訳文を出力する機械翻訳装置であって、
文脈モジュール、統語モジュール、語配列モジュールを備え、原文テクストの有機的構成を模式的に表す関連性情報モデルを格納するモデル格納手段と、
上記関連性情報モデルの文脈モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、翻訳対象テクストと照合することで、該文脈モジュールに記述された談話標識に該当する文脈情報を上記テクストから抽出する文脈情報抽出手段と、
上記関連性情報モデルの統語モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、原文テクストと照合することで、該統語モジュールに記述された結合標識に該当する結合情報を上記テクストから抽出する結合情報抽出手段と、
上記関連性情報モデルの語配列モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、原文テクストと照合することで、該語配列モジュールに記述された語配列標識に該当する語配列情報を上記テクストから抽出する語配列情報抽出手段と、
上記関連性情報モデルの文脈モジュール、統語モジュール、語配列モジュールに基づいて記述された文および語句の書換え規則を格納した書換え規則格納手段と、
上記文脈情報抽出手段により抽出された文脈情報、上記結合情報抽出手段により抽出された結合情報、および上記語配列情報抽出手段により抽出された語配列情報に照応する上記書換え規則格納手段の文および語句の書換え規則より原文テクストを書換えることで原文テクストを編集するテクスト編集手段と、
を備えること特徴とする機械翻訳装置を要旨としている。
【0016】
また本発明は、上記結合情報抽出手段が、上記モデル格納手段から関連性情報モデルの統語モジュールをから読みだし原文テクストと照合することで該統語モジュールに記述された結合標識に該当する接続語句を原文テクストの文中から検出すると、上記テクスト編集手段が、上記書換え規則格納手段に格納された書換え規則に基づいて、上記テクストの当該文から該検出された接続語句を消去しかつ当該文を前出文と後続文との文に分割すると共に後続文には該二文を意味的に関連付ける語句を付加することで、当該文を編集することを特徴とする上記機械翻訳装置を要旨としている。
【0017】
さらにまた、本発明は、
上記結合情報抽出手段が、上記モデル格納手段から関連性情報モデルの統語モジュールを読みだし原文テクストと照合することで該統語モジュールに記述された結合標識に該当する接続語句を原文テクストの文中から検出すると、上記テクスト編集手段が、該接続語句の結合度に応じた上記書換え規則格納手段の書換え規則に基づいて、当該文を編集することを特徴とする上記機械翻訳装置を要旨としている。
【0018】
また本発明は、原文テクストの文中から接続語句を検出すると、該検出された接続語句を当該文から消去し、かつ当該文を前出文と後続文との文に分割すると共に後続文には該二文を意味的に関連付ける語句を付加することで、原文テクストを編集し、該編集されたテクストの記述順序に従って該編集テクストを目標言語に変換して翻訳文を出力する、ことを特徴とする翻訳処理方法を要旨としている。
【0019】
また本発明は、
上記モデル格納手段が上記関連性情報モデルを複数格納していて、原文テクストの文中から該原文テクストの特徴を検出し、該検出結果より該原文テクストに最適な関連性情報モデルを上記モデル格納手段から読みだす関連性情報モデル選択手段を備えることを特徴とする上記機械翻訳装置を要旨としている。
【0020】
上記のように構成された本発明の装置によれば、モデル格納手段には、原文テクストの有機的構成を模式的に表す関連性情報モデルが格納されている。この関連性情報モデルは、文脈モジュール、統語モジュール、語配列モジュールとを備える。文脈情報抽出手段が、関連性情報モデルの文脈モジュールを格納手段から読みだし、翻訳対象の原文テクストと照合することで、該文脈モジュールに記述された談話標識に該当する文脈情報を当該記テクストから抽出する。続いて結合情報抽出手段が、関連性情報モデルの統語モジュールを格納手段から読みだし、当該テクストと照合することで、統語モジュールに記述された結合標識に該当する結合情報を当該テクストから抽出する。さらに語配列情報抽出手段が、関連性情報モデルの語配列モジュールを格納手段から読みだし、当該テクストと照合することで、語配列モジュールに記述された語配列標識に該当する語配列情報を当該テクストから抽出する。すると、テクスト編集手段が、関連性情報、すなわち文脈情報抽出手段により抽出された文脈情報・結合情報抽出手段により抽出された結合情報・語配列情報抽出手段により抽出された語配列情報に照応する書換え規則格納手段の書換え規則より、当該テクストを書換えることで、当該テクストを編集する。
【0021】
また、結合情報抽出手段が、モデル格納手段から関連性情報モデルの統語モジュールを読みだし原文テクストと照合することで該統語モジュールに記述された結合標識に該当する接続語句を原文テクストの文中から検出する。結合情報抽出手段が接続語句を検出すると、テクスト編集手段が、書換え規則格納手段に格納された書換え規則に基づいて、テクストの当該文から該検出された接続語句を消去しかつ当該文を前出文と後続文との文に分割すると共に後続文には該二文を意味的に関連付ける語句を付加する。
【0022】
また、結合情報抽出手段が、モデル格納手段から関連性情報モデルの統語モジュールを読みだし原文テクストと照合することで該統語モジュールに記述された結合標識に該当する接続語句を原文テクストの文中から検出すると、テクスト編集手段が、該接続語句の結合度に応じた上記書換え規則格納手段の書換え規則に基づいて、当該文を編集する。
【0023】
また、モデル格納手段に複数の関連性情報モデルが格納されている場合には、関連性情報モデル選択手段が、原文テクストの文中から原文テクストの特徴を検出して、原文テクストに最適な関連性情報モデルを選択する。
上述したように、解析木アルゴリズムを採用した機械翻訳システムでは、原文テクストの関連性情報は原理的に抽出できえない。テクストとは統語構造と意味との有機的統一であり、文・節・語句それぞれが互いに関連しあっている。解析木では、個々の単語は相互に切り離されたシンボル(量子化データ)として扱われるのであり、離散的情報の処理としてテクストの処理を実行するには、その前段で当該テクストから関連性情報を抽出することが原理的に必要である。
【0024】
そこで本発明の機械翻訳装置では、木構造による統語解析部を改善するのではなく、文脈・統語・語配列の各情報を含む関連性情報を関連性情報モデルとして記述し、関連性情報モデルに適合する文脈情報・統語情報・語配列情報を関連性情報として抽出するために、文脈情報抽出手段・結合情報抽出手段・語配列情報抽出手段を設けている。さらに、抽出された関連性情報に照応する書換え規則に則って文および語句を書き換えることで、原文テクストの文脈・統語構造・語配列を再編する。そのために、テクスト編集手段を設けている。
【0025】
テクスト編集手段によるテクストの編集・再編によって、たとえば、テクストの文・節・語が文脈情報・統語情報を含まない構文の文・節・語に単純化されると共に、編集・再編された文・節同士を関連性情報に基づいて意味的に結合する。意味的に結語するとは、文・節としては、別個ではあるが、たとえば代名詞や前述の語を指示する詞(代示ともいう)によって、あるいは適切な接続語句によって、前出文(前出節)との関連性を情報として残して後出文(後出節)と結合する。つまり、木構造による解析が可能な単純構文へ還元すると共に、関連性情報を所定の表現により保存するのである。このように関連性情報を保持しておいて、編集された文を、木構造で分析すれば、この分析はその適用範囲内で行なわれるので有効性をもつことができる。
【0026】
本発明の関連性情報モデル(Relationship Information Model)は、対象テクストの特徴を記述することによって構築される。関連性情報モデルは対象テクストから発見的な(heuristic)手法で抽出された文脈情報・統語情報・語配列情報に基づいて構築する。構築された関連性情報モデルに基づいてテクストを解析・編集して翻訳結果を出力する。その結果出力を観測し、観測結果をフィードバックさせて当該関連性情報モデルの再編を行い、最適モデルを構築する。自然言語テクストのモデル構築の前提には、対象テクスト一般に、形式上構造上表現上に傾向性がなければならないという条件がある。それゆえ、普遍モデルは原理的にありない。 なお、ここでいう情報モデル(Information Model)の概念は、オブジェクト指向(Object Oriented)でいう、実世界(real world )から類似の事象(things)を抽出し一般化して作成されたオブジェクト、これをシステムとして構築した情報モデルによって与えられている。本発明では、翻訳対象たる実際のテクストに内在する関連性を識別し区分し抽出し、この抽出した関連性を一般化し情報構造へ組織化することによって作成された形式的テクスト構造であると規定する。
【0027】
関連性情報は、テクスト(談話)・文・語句の意味に、明示的にあるいは暗示的に示されている。言い換えれば、テクストは、階層的な、統語構造と意味構造との有機的統合体であるから、テクストから階層的な統語=意味情報を抽出し情報構造モデルとして構築することができるのである。自然言語テクストに関する関連性情報モデルの構築によって、対象テクストのもつ豊富な情報を最大限に抽出・保持する。この関連性情報を保持する形で対象テクストを再編したうえで、木構造分析の適用が可能な範囲を限定して統語構造を解析する。このようにして関連性情報の点で、原文テクストと等価な翻訳文を生成することができる。
【0028】
このようにして構築された関連性情報モデル(フレームワーク・モデル)においては、文脈モジュールに文脈情報(コンテクスト情報)が記述され、統語モジュールに文の構成・配列にかかわる統語情報(シンタックス情報)が記述され、語配列モジュールに語の配列にかかわる語配列情報(プライオリティ情報)が記述される。以下に、英文の関連性情報モデルの内部構成詳細の一例を記す。
I 文脈モジュール
(1)段落構成(パラグラフ構成)を明示的に示す語句データテーブル
(2)直前の段落または直前の文との対比を明示的に示す語句データテーブル
II 統語モジュール(節結合と結合度標識データセット)
A 限定用法の関係代名詞節(副詞節)
B 分詞構文
C 相関対
D that節構文
E 継続用法の関係代名詞節(副詞節)
III 語配列モジュール
A 文頭の副詞(句)データテーブル
B 副詞配列のプライオリティに関するデータテーブル
C 形容詞配列のプライオリティに関するデータテーブル
なお、節結合と結合度標識とを統語モジュールの構成要素として設定した理由について述べる。英語構文は、単文が接続語句によって結合される構造、すなわち接続構造をなしている。接続語句で文を分割するさいには、その接続語句のもつ接続情報を訳文においても保持することが重要である。「自然言語システムが高度なものとなれば、構文的な制約や意味的な制約が絶対的なものではなく、制約によって強さに差があることを考慮する必要が生じてくる」(Ralph Grishman, 同前)からである。したがって、英文の接続語のもつ意味=統語情報を抽出しておかなければならない。さらに、接続語句による節結合の強さ、すなわち結語度は、それぞれの接続関係によって段階的に異なるので、その結合度に応じて原文テクストを編集しなければならない。
【0030】
ここで、関連性情報モデルに基づいて記述された英文書換え規則アルゴリズムの一例を以下に示す。まず第一に、接続機能を担う接続語句を検出し、その接続語句の持つ結合情報を抽出する。次に、原文テクストから接続語句を消去し、さらに原文を前出文(Sentence A)と後続文(Sentence B)の文に分割すると共に、後続文の先頭には、抽出した結合情報に基づいて二文を意味的に関連付ける語句(たとえば、接続副詞)を付加する。一般式で表せば、Clause A $conj Clause B. → Sentence A. $Adv, Sentence B. となる(Clauseは節を、$conj は接続詞を、$Advは接続副詞を、Sentenceは文を表す)。このように原文テクストを編集・再編することによって、原文テクストの結合情報が、解析木においても保持され訳文に反映されることができると共に、訳出の順序は必ず文A→文Bとなる。なお、関連性情報モデルの基礎となる言語学モデルについては、『認知意味論の原理』(中右 実、大修館、1994)を参照されたい。
【0031】
また、本発明では、上記のように普遍となり得ない関連性情報モデルの性質から、関連性情報モデルを翻訳対象テクストの傾向毎に用意し、格納しておく。翻訳対象テクストが入力されるとテクストの文中の語句を逐次検索していき、テクストの段落構成はじめ、テクスト中に使用されている語句の偏りや、専門性、またその語句の語源から対象テクストの傾向を検出して、最適な関連性情報モデルを選択する。この関連性情報モデル選択によって対象テクスト一般に対しての翻訳が可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。まず、図2は本発明が適用された実施例の機械翻訳システムを表すブロック図である。
機械翻訳システムは、情報処理装置10、キーボード20、マウス30、CRT表示装置40、フレキシブルディスク装置(以下、FD装置という)50、金属ディスク装置(以下、HD装置という)60、プリンタ70、CD−ROM読み出し装置(以下、CD装置という)80及び光ディスク装置90などを備えている。
【0033】
情報処理装置10は、論理演算回路として構成された中央演算部11と、メモリ部12と、内部インタフェース部13、外部インタフェース部14、外部装置(不図示)との間でデータ送受信を行う通信インタフェース部15とを主要部として構成されている。メモリ部12は、ワークメモリ12aとデータROM12bとが備えられ、内部インタフェース部13には、キーボード20、マウス30、CRT表示装置40、FD装置50が、外部インタフェース部14には、HD装置60、プリンタ70、CD装置80及び光ディスク装置90が、着脱可能に接続されている。
【0034】
情報処理装置10は、その起動時に、メモリ部12のワークメモリ12aに作業エリアなどを割り付け、CRT表示装置40に辞書選択や翻訳条件設定のためのメニュー画面(不図示)を出力する。このメニュー画面には、翻訳対象言語(英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語など)の選択オプション設定などが網羅されている。メモリ部12には、データROM12bが備えられ、書換え可能な読みだし専用のメモリ(たとえばEEPROM)が採用されている。このデータROM12bには、関連性情報モデルRM、関連性情報モデル判断テーブル(不図示)、字句解析モジュールLEX、構文解析モジュールPAR、意味解析モジュールSEM、文書合成モジュールSGM、(それぞれ後述する)が格納されている。
【0035】
HD装置60には、英和辞書DB1、専門用語辞書DB2、ユーザ辞書DB3、正規表現辞書DB4などのデータベースが格納されている。また、CD装置80から読みだした英文テクストデータを格納するテクスト・エリアTX及び後述の通し番号データなどを格納するデータバンク・エリアDAも十分に確保されている。CD装置80には、米国特許商標庁発行の特許公報CD−ROM(不図示)がセットされている。CD−ROMには、検索用のキーワードを格納するキーインデクッス・ファイル、特許明細書などの技術情報を収録するテクスト・ファイルなども格納されている。光磁気ディスク装置90には、カートリッジ・タイプで着脱自在な光磁気ディスクが備えられ、検索された公報ファイルや翻訳文などが格納される。
【0036】
データROM12bに格納された字句解析モジュールLEXは、文字列として入力されたテクストデータから個々の単語を認識する(切り出す)ためのルールと、切り出すべき単語の属性データなどからなる。さらに、切り出した単語の番号(テクスト中における通し番号)および属性(英数字、句読点、括弧・ハイフンなど)を、ワークメモリ12aの内部エリアに格納する。
【0037】
構文解析モジュールPARは、所定の構文解析ルールと、切り出された単語の並びとを対応させて、単語の並びがどのルールに照合するかによって文構造の解析を行う。構文解析ルールは、たとえば英文の文型が、バッカス記法(BNF)などのメタ言語で記述されており、所定の構文解析アルゴリズムを採用した解析木に基づいて統語構造を分析する解析プロセスを動作させるドライバールーチン(不図示)によって行われる。
【0038】
意味解析モジュールSEMは、たとえばモンターギュ文法に基づく翻訳規則として記述されており、構文解析モジュールPARから出力される解析木に沿って意味解析を行う。文書合成モジュールSGMは、構文解析モジュールPARから出力される解析木と意味解析モジュールSEMによる意味解析によって得られた個々の英単語の日本語訳から、日本語文を生成する。なお、字句解析モジュールLEX、構文解析モジュールPAR、意味解析モジュールSEMの内容は、英文解析モジュールとして周知であり、本発明の要部ではないので、詳細は省略する。また、文書合成モジュールSGMについては後述する。
【0039】
関連性情報モデルRMには、特許明細書、法律関係書、学術論文、技術文献、新聞、小説、コラム等、様々な対象テクストに対する最適モデルが用意されていて、関連性情報モデルRMはCD−ROM等から読み込まれた対象テクストに合わせて選択される。
【0040】
また、関連性情報モデルRMは、原文テクストの文脈構造・統語構造・語配列構造を模式的に表しており、基層BLとセッション層SLとからなる。基層BLは、文脈モジュールCM、統語モジュールSM、語配列モジュールWMを備える。それぞれのモジュールCM,SM,WMは、たとえば、バッカス記法(BNF)などのメタ言語で記述され、規則部とアクション部とからなる。関連性情報モデルRMはデータテーブルの形式で関連性情報モデル格納手段であるデータROM12bに格納されている。セッション層SLは、基層BLと結合分離可能なモジュールとして構成され、対象テクストに応じて作成された特殊モジュールとして複数用意されている。 本実施例の関連性情報モデルRMは、たとえば次のような英文構造の特徴認識に基づいている。すなわち、英文の統語構造は接続構造であるという特徴認識である。接続詞、相関副詞などによって論理的時間的継起で文・節・句が結ばれて英文のシーケンスが成立しており、日本語の一特徴である入れ子構造とは対照をなしているという認識である。
【0041】
ここで、基層BLの各モジュールCM,SM,WMの詳細について説明する。まず文脈モジュールCMについて説明する。
I 文脈モジュール
▲1▼文脈構成を明示的に示す語句データテーブル(第1談話標識データテーブルという)DT1
firstly, secondly, thirdly, ・・・, finally, etc
first of all, begining with 〜, starting with 〜, etc
in summary, summarizing, etc
規則部の記述例を示す。
文 : 段落先頭の副詞句,主部
段落先頭の副詞句: 副詞、副詞句
副詞 : firstly, secondly, thirdly, ・・・, finally, etc
副詞句 : first of all, begining with 〜, etc
主部 : 名詞句 代名詞 動名詞
なお、段落先頭の副詞句とは段落開始文の文頭に位置する副詞の意味である。
文脈モジュールCMのアクション部規則一例として書換え規則例を示す。
<談話標識の直後のカンマをセミコロンに置き換える>,<談話標識と直前の文との間で2回改行する>,<文頭にパラグラフ識別符号を付加する>
このようにして、パラクラフ構成を明確にし、談話標識を、文脈構成を示すパラグラフ情報として抽出し保持する。
▲2▼直前の段落または直前の文との対比を明示的に示す語句データテーブル(第2談話標識データテーブルという)DT2。
段落開始文の文頭に位置する副詞{結合詞(Conjuncts)}、副詞句。besides, moreover, however, nevertheless, so, therefore, still, yet など
規則部の記述例を示す(意味区分)。
前出段落への追加:beside, etc
前出段落の否定 :instead , nevertheless, all the same, however, etc
前出段落との対比:however, etc
書換え規則RR1の一例(文から切り離して独立させる規則)を示す(前出文が原文、後出文が編集された文)。
<$Adv, sentence> → <$Adv;CR Sentence.> CRは改行を示す。
【0042】
続いて、統語モジュールSMについて説明する。まず、統語モジュールSMの情報構造を以下に示す。
II 統語モジュール(相関情報、フレームワーク情報ともいう、節結合と結合度指標データテーブルDT3)
A 限定用法の関係詞節
・which, conj + which, that, where, when など
B 分詞構文
C 相関対
・先行副詞と対になっている相関従位接続詞
・相関接続副詞(Correlative Conjunctive Adverb)
・従属接続詞の相関対
partly 〜 partly 〜, partly because 〜 partly because 〜, sometimes 〜 sometimes 〜, on the one hand 〜 on the other hand, etc
D that節構文
E 継続用法の関係詞節
・which, conj + which など、where, when
上記項目A〜Eを仮に結合子(Coupler )と呼ぶと、結合子の結合度は最強をAとし最低をEとするレベルで表されれる。レベルAは二つの節が不可分の結合度であることを示し、レベルEは完全分離が可能であるほどの結合度であることを示す。レベルBからレベルDは、レベルAとレベルEとの中間レベルを段階的に示す。後述するように、このように段階化された結合度に応じた書換え規則RR3a,RR3b,RR3c,RR3d,RR3eが設定される。
【0043】
ここで、統語モジュールSMのアクション部規則について説明する。アクション部規則は、結合度に応じた書換え規則として記述されている。書換えの前提には、英文の翻訳規則の基本として、記述の順に従って訳出する方式を採用し、いわゆる後ろから前へという訳出方法を採らない。その理由は、結合子で文を分割し、前出文として生成した方を先に翻訳処理することによって、強制的に記述の順で翻訳処理を実行することが可能になるからである。
【0044】
まず、分詞構文、相関対、that節の各項の基本的構成と書換え規則RR3b、RR3c、RR3dについて説明する。
B 分詞構文と主節。分詞節に従属接続詞を付加することで副詞節としての従属節とすることができる。この接続詞により結合される主節と従属節であるので、結合度はやや強い。したがって、分割せずに、欠落した主語を補えば従属接続詞で結合された主節と従属節との、それぞれの形態素解析は困難ではない。しかもこの接続詞により統語情報と接続の意味(時・条件など)が与えられる。分詞構文の諸形態に応じて書換え規則を設ける。以下に、分詞構文の諸形態と書換え規則RR3bの一例を示す。
[α] 分詞構文が現在分詞で始まる場合。
<Ving 〜,…> → <$Conj+the below+Vs, …>
[β] 分詞構文が、前置詞+Vingで始まる場合。
<$Conj + Ving 〜, …> → <$Conj the below Vs 〜, …>
[γ] 独立分詞構文(主文と主語を異にする)が、主文の後に来る場合。
<…, NP Ving 〜> → <…, $conj NP Vs 〜>
[θ] 主節の一部に挿入された分詞構文の場合。
<NP(S), Vp-ing〜,V…> → <$Conj+that+Vs, NP V…>
$Conjは接続詞を、VingおよびVpは現在分詞を表す。
C. 相関対。
▲1▼先行副詞および相関従位接続詞
such 〜 that節、so 〜 that節, so 〜 as など。
<・・・ such 〜 that---.> → <・・・+〜. Then, ---.>
▲2▼従属接続詞の対
partly because 〜, partly because ---. Now Ving, now Ving, 〜. etc
<・・・ partly because 〜, partly because ---.> → <・・・. A part of the reason is that 〜. Another part of the reason is that ---. >
D. that節構文
I. that節を目的語とする構文
make sure that節など。
<・・・ V+C+that $clause 〜> → <・・・ V+C+the following matter: $Sentence 〜>
Vは動詞を、Cは補語、$clause は節を、$Sentence は文を表す。
II. 仮主語構文
▲1▼
<It is $adj that $clause〜> → <The following matter is $adj: $Sentence> $clause=$Sentence
$adjは形容詞を表す
▲2▼
<It is $pp that $clause> → <The following matter is $pp: $Sentence> $clause=$Sentence
$ppは過去分詞を表す。
【0045】
次に、限定用法の関係節と、継続用法の関係詞節との、書換え規則RR3a,RR3eの詳細について説明する。
A 限定用法の関係節。関係代名詞節の書換え規則を例にして説明する。この規則を記述するためには、英文関係代名詞節の統語構造を抽出し、その統語構造に対応する日本語の統語構造への変換プロセスを定式化しておくことが必要である。限定用法の関係代名詞は、意味上の中心をなす名詞について二重に叙述するものと捉えることができる。関係代名詞節と主節との結語度は大変強く、英文では、これら二つの節を分割することはできない。その統語=意味の統一性が損なわれるからである。この関係代名詞節に対応する日本語構文はない。しかし、この主節と関係代名詞節の一体的表現構造(統語構造)を、意味上の中心をなす名詞について二重に叙述する表現という一般論理へ還元することができる。したがって、この一般論理に対応して日本語においては、まず主節と関係節とからなる複文を二つの単文に分離する。このとき、接続詞(たとえば、論理積を意味する and)で結びつけて重文としてもよい。さらに、指示語や代示により先行詞を明確に指定して説明する文として後続する文を生成する。つまり、前後の照応関係を明示したうえで二文に分割する。このように、英文から和文への構造還元変換を行えば、原文における関係代名詞の結合情報を日本語においても表現することができる。
【0046】
このような構造還元変換を行うためには、中間言語としての機能を持つ英文に原文を書き換えるという編集処理(あるいは中間言語の生成処理といってもよい)を実行する。以下に、関係代名詞節の書換え規則の一部を示す。左欄が原文、右欄が書き換えられた英文である。
<… NP which VP 〜> → < … NP. The above NP+VP 〜>
<… NP1 which NP2+VP 〜> → < … NP1. NP2+VP+ the aboveNP1 〜>
NPは名詞句、VPは動詞句、「…」は主節、「〜」は関係節を表す。
この中間言語的英文(上記の右欄)では、指示語(the above )によって、明確に先行詞(NP/NP1) を指定することによって、二つの文の結合情報が記述され保持される。なお、前置詞+関係代名詞のときには、意味的に同等の接続副詞を補う(後述する)。
【0047】
限定用法関係代名詞節の場合、主節の主部が関係節により修飾されるときは、最も関係節による意味限定が強くなる。したがって、関係代名詞節の訳出が主節より先に行なわれ、日本語においては先に叙述されなければならない。そのためには、英文を分離・編集して中間言語を生成するときには、必ず関係代名詞節を前出文として記述しなければならない。意味的には、関係代名詞節の意味内容が先にあってはじめて主節の意味が成立する。このように意味構成を論理化できるので、次の書換え規則を設定する。具体的には、「先行詞+関係節」を取り出して名詞句として独立させ、先行文とする。このような扱いができるように特殊的な書換え規則を設定する。以下に、限定用法関係節の具体的な書換え規則例を詳細に示す。
[1] 特殊的な書換え規則
▲1▼ 主節の主語を関係節が修飾しているとき
<NP which VP2 〜(,) VP1 ・・・> → <NP which VP2 〜. The above NP VP1 ・・・>
<Noun+PP which VP2 〜(,) VP1 ・・・> → <Noun+PP which VP2 〜. The above NP VP1 ・・・>
<NP1 which NP2 VP2 〜(,) VP1 ・・・> → <NP1 which NP2 VP2 〜 . The abive NP1 not VP1 ・・・>
<Noun+PP which NP2 VP2 〜(,) VP1 ・・・> → <Noun+PP which NP2 VP2 〜 }. The abive Noun VP1 ・・・>
▲2▼ 主節が肯定文であっても、限定詞が先行詞(NP)を形容しているとき
<・・・ only|even NP which VP2 〜> → <NP which VP2 〜. ・・・ only|even the above NP.>
<Only|Even NP which VP2 〜 VP1 ・・・> → <NP which VP2 〜. Only|Even the above NP VP1 ・・・>
<Only|Even NP1 which NP2 VP2 〜 VP1 ・・・> → <NP1 which NP2 VP2 〜 . Only|Even the above NP1 VP1 ・・・>
<NP which VP2 〜, VP1・・・> → <NP+VP2 〜. The above NP+VP1・・・>
< S+V+ only|even NP which 〜 > → <NP which 〜. S+V+ only|even the above NP〜>
[2] 一般書換えルール
▲1▼ <… NP which VP 〜> → < … NP. This NP+VP 〜>
<… NP1 which NP2+VP 〜> → < … NP1. NP2+VP+ the above NP1 〜>
▲2▼<… Noun +PP which VP 〜> → < … Noun +PP. The above N+VP 〜>
<… Noun +PP which NP+VP 〜> → < … Noun +PP. NP+VP+the above Noun 〜>
PPは前置詞句(前置詞+名詞句)を、Noun は前置詞句が後続しない名詞句を表す・
▲3▼<・・・ Noun whose NP+VP 〜 > → <・・・ Noun. The NP thereof VP 〜>
▲4▼<・・・ on what NP+VP > → <・・・ on the following matter. NP+VP
▲5▼ <… NP1 $prep which NP2+VP 〜> → < … NP1. $prep the above NP1, NP2+VP 〜>
E 継続用法の関係代名詞節(副詞節)非限定用法および連結用法
継続用法のうち、which, who, whose, whom については連結用法ともいう。
I. 関係代名詞
▲1▼ <…, QP of which 〜> → <…. QP of them 〜>
QP=数量代名詞 IP=不定代名詞
▲2▼ <…, $prep which 〜> → <…. There$, 〜>
$prep は前置詞を、There$は接続副詞を表す。この接続副詞は、二文を意味的に関連付ける語句であり、前置詞+関係代名詞や関係副詞と意味的に同等である。
▲3▼<…, NP of which 〜> → <…. The NP of the above 〜>
▲4▼<… (,) in which case 〜 > → <…. In such a case, 〜>
▲5▼<…, whose NP 〜> → <…, whose NP >
続いて、語配列モジュールWMについて説明する。語配列モジュールWMは、一般的構成として、文頭の副詞(句)に関するデータテーブルDT10、副詞配列のプライオリティに関するデータテーブルDT11、形容詞配列のプライオリティに関するデータテーブルDT12を備える。たとえば、副詞配列のプライオリティに関するデータテーブルDT11には、挿入された副詞句の位置、句動詞と代名詞との語順、動詞と副詞句との語順などに関する語彙データが網羅されている。ここで、書換え規則RRWの一例を示す。
I. 挿入された副詞句を文頭に移動する
<・・・,for example, 〜> → <Fo r example;CR ・・・, 〜>
<・・・, by way of example, 〜> → <For example;CR ・・・, 〜>
II. 動詞と副詞(句)と前置詞句の語順入れ換え
<・・・ V + $adv + $prep 〜> → <・・・ V + $prep 〜, $adv .>
$advは副詞(句)を、$prepは前置詞句を表す。
III.動詞と代名詞と副詞との入れ換え
<・・・ V + $pro + $adv 〜> → <・・・ V + $adv + $pro 〜>
$proは代名詞を、$advは副詞を表す。
【0048】
続いてセッション層SSについて説明する。セッション層SSは、基層BLと結合分離可能なモジュールとして構成され、特定分野の対象テクストの特殊的傾向に応じて作成された特殊モジュールSPが複数用意されている。米国特許明細書用の特殊モジュールSp1には、たとえば特許明細書の形式的構造を示す表題(Background of The Invention, Summmary of The Present Invention, Brief Description of The Drawings, Detailed Description of The Preferred Embodiment, What is claimed is:)や、クレームのパラグラフ構成を示すデータテーブル(プリアンブルや移行句の標識となる語句)が用意され、書換え規則が記述されている。データテーブルに記述された移行句の一例を示す。
comprising: , comprising in combination(:) , the improvement comprising(:) , comprising the step of(:) , which comprises the step of(:) , etc書換え規則RRSの一例を示す。
<According to one aspect of the present invention, 〜.> → <The first aspect of the present invention is that 〜.>
<According to another aspect of the present invention, 〜> → <The second aspect of the present invention is that 〜.>
<According to a further aspect of the invention, 〜> → <The third aspect of the present invention is that〜>
<According to still another aspect of prerfered the invention , 〜> →<The fourth aspect of the present invention is that 〜.>
関連性情報モデル判断テーブルは、対象テクストを検索して、該対象テクストの特徴にあった最適な関連性情報モデルRMを選択するためのテーブルである。関連性情報モデル判断テーブルは、第1談話標識テーブルと、用語テーブルと、語源テーブルを備えている。
【0049】
第1談話標識テーブルは、関連性情報モデルRMの文脈モジュールにある第1談話標識テーブルDT1と同じものであり、文脈構成を明示的に示す語句のテーブルである。この第1談話標識テーブルで対象テクストを検索することにより、段落構成を把握する。段落構成が第1談話標識で明示的にしめされている場合は公式な文書と推測できる。例えば特許明細書、学術論文、技術文献等である。段落構成が第1談話標識で示されていない、または第1談話標識が少ない場合は、比較的ラフな文章と推測できる。例えば、小論文、新聞、雑誌等である。これにより対象テクストが形式的なものか、形式的なものでないかを判断することができ、関連性情報モデルRMの選択の一助となる。
【0050】
用語テーブルは、各関連性情報モデルの扱う対象テクストの特徴を示す名詞、動詞が羅列されているテーブルである。例えば、関連性情報モデルの扱う対象テクストが新聞、雑誌の場合は、ジャーナリズム用語がそれに当たる。用語テーブルでどんな用語が対象テクストに多く使われているかを検索することで、該対象テクストがどんな分野のものかを特定でき、関連性情報モデルRMを選択する一助となる。
【0051】
語源テーブルには、名詞と該名詞の語源が対応づけられている。このテーブルを用いて対象テクストを検索することによって、該対象テクストに使用されている名詞の語源によって、何に関係した文書であるかを或程度特定することができ、関連性情報モデルRMを選択する一助となる。
【0052】
関連性情報モデル判断テーブルを用いることで、上記段落構成情報、用語情報、語源情報を取り出すことができ、これらの情報をもとに対象テクストに最適な関連性情報モデルRMを選択する。選択処理は後述する。
次に、情報処理装置10において実行される各処理について説明する
まず情報処理装置10は、周知の初期化処理に続いて、テクスト特徴抽出処理を実行する。本処理は、字句解析モジュールLEXに組み込まれたサブルーチンであり、字句解析と特徴抽出とを主な内容としている。情報処理装置10は、本処理をデータROM12bの字句解析モジュールLEXから呼び出して実行する。特許公報CD−ROMに格納されたテクストが、CDROM装置によって読みだされHD装置60に転写・格納されると、情報処理装置10が本処理を実行する。以下、図3のフローチャートに添って順次説明する。
【0053】
処理を開始すると、まずステップ100で、HD装置60からワークエリアに読込みまれた米国特許公報のテクスト各文について、先頭から順次、字句解析、句読点識別および文区切り識別の処理を実行する。この処理の実行によって、テクスト全文から、個々の文が識別され、トークンとして単語・句読点が切出される。なお、この解析・識別処理は、英文の形態素解析ルールとして周知であり、本発明の要部ではないので、詳細は省略する。
【0054】
続いてステップ110に進み、テクスト全文から切り出した単語に対して、通し番号および属性、当該単語が所属する文の通し番号を割当て、それら番号と共にワークメモリ・エリア12aの内部エリアに格納する。当該単語が文頭に位置するときはラベル付け(図4においては*の記号で表した)を行って格納する。すなわち、配列構造を持つコンコーダンス・データとして格納する。さらに続くステップ120で、段落識別処理を実行する。この処理は前文の最後に改行コードがあり、且つ前文と当該文との間に空白コードが2個以上ある文については、当該空白コードに続く文を段落開始文と認定し、段落通し番号を割当てる処理である。
【0055】
続いてステップ130に進んで、ステップ100からステップ120の処理によって得られた、段落通し番号と文通し番号と単語通し番号との階層構造をもつデータテーブルとして配列する。具体的には、図4に示すように、テクストを大きく分割する段落の番号(Paragraph N)の下に、すべての文番号(Sentence N)が下位データとしてそれぞれの段落に所属し、さらにそれぞれの文番号の下に単語番号(Word N)が所属するという階層データの配列を作成する。続くステップ140では、各文それぞれについて、コンマ位置に限って句構成の解析を行う。具体的には、文頭からみて最初のコンマ(ただし、当該コンマまでの単語総数が所定数以下に限る)によって括りだされる語句、文中でのコンマとコンマで括られた語句についてのみ、語句構成の解析処理を行う。この処理の内容は、後述の構文解析処理と同じある。解析範囲が句構成に限定されているので、解析木による正確な解析が保証される。続いてステップ150に進み、当該句の構成が副詞(句)または副詞相当の前置詞句であるか否かを判断する。副詞(句)または前置詞句であるとして肯定判断をしたときには、ステップ160に進み、副詞(句)・前置詞句でないとして否定判断をしたときには、そのまま処理を終了する。スッテプ160では、ステップ150にて文頭に副詞(句)または前置詞句が存在すると判断された文通し番号にラベル付け(図においては#の記号で表した)を行う。そしてラベル付き文通し番号を、HD装置60のデータベース・エリアDAに設けられたパラグラフ・レジスタPRに格納して処理を終了する。なお、パラグラフ・レジスタPRにおいては各パラグラフ通し番号データは1バイトデータとして格納され、その最上位ビット(LSB)がラベルの有無を表すフラッグとして使われる。
【0056】
以上説明したように、上記の処理の実行により、テクストの構成が階層的な配列データ構造として抽出され、パラグラフ構成数が検出される。
次に情報処理装置10は、テクスト特徴抽出処理に続けて、関連性情報モデルRMの選択を行う。本処理は対象テクストに基づいて様々な関連性情報モデルRMの中から、最適な関連性情報モデルRMを選び出す。以下、図7のフローチャートに沿って説明する。
【0057】
処理を開始すると、まずステップ300で第1談話標識の検索を行う。この検索は上記ステップ150にてラベル付けされたものに対して行われる。第1談話標識で始まる段落を計数して、メモリに出力する。次にステップ310で用語検索を行う。この検索は上記のステップ130で配列された単語番号(Word N)に対する単語全てに対して行う。対象テクストを順次検索していき、用語テーブルにある単語を発見すると、単語と該単語の発見回数をメモリに出力する。さらにステップ320で語源検索を行う。この検索は上記のステップ130で配列された単語番号(Word N)に対する単語全てに対して行う。対象テクストを順次検索していき語源テーブルにある単語を発見すると、語源テーブルの対応関係より該単語の語源を検出して、語源毎に発見回数を計数して、メモリに出力する。最後に、ステップ330でメモリに出力した第1談話標識で始まる段落数と、用語と該用語の使用回数と、語源毎の使用回数からテクストの種類を特定する。そして最も近いと思われる関連性情報モデルRMを判断する。この処理によって、用意された複数の関連性情報モデルRMの中から、対象テクストに合った関連性情報モデルRMを選択でき、よって対象テクストに翻訳精度が左右されない機械翻訳装置を提供することが可能になるという極めて大きな効果を奏する。
【0058】
次に情報処理装置10は、上記で選択された関連性情報モデルRMに基づいて関連性情報抽出・テクスト編集処理を実行する。図5のフローチャートに沿って説明する。
処理を開始すると、まずステップ200で、上記したテクスト特徴抽出処理における句構成解析の解析結果に基づいて、テクスト各文について、最初のコンマで区切られた副詞・前置詞句が文頭に位置しているか否かを判断する。この判断手順は、上記したテクスト特徴抽出処理の結果に基づいて、当該副詞(句)・前置詞句の最初の単語通し番号に文頭ラベル(*)が付いているか否かを判断するといった手順になる。ステップ200において当該副詞(句)・前置詞句が文頭に位置していると肯定判断されたときには、ステップ210に進む。文頭に位置していないと否定判断されたときには、ステップ240へ移行する。
【0059】
ステップ210では、文頭の副詞(句)・前置詞句が、第1談話標識データテーブルDT1に網羅された語句であるか否かを判断する。具体的には、パターン・マッチングによって当該語句であるか否かを判断する。この判断は、段落開始文の文頭に、談話の標識(Discourse Marker)、すなわち文脈にかかわる情報を提示する語句があるかを検出するための処理である。ステップ210で、肯定判断されたときにはステップ220へ進み、否定判断されたときにはステップ240へ移行する。ステップ220では、序数を表す語句、たとえば、first, firstly, first of all などの語である副詞(句)・前置詞句については、当該テクストにおける後続の段落開始文の文頭に、第二番目以降を意味する序数を表す副詞(句)・前置詞句、たとえば、secondly, thirdly があるかどうかを判断する。ステップ220で肯定判断したときには、ステップ230へ進み、否定判断したときには、ステップ240へ移行する。ステップ230では、第二番目以降を意味する語句が存在する段落通し番号・文通し番号について、当該語句の位置デ
ータ(通し番号)にラベル付け(図4では
【0060】
の記号で示した)を行ってパラグラフ・レジスタPRに格納する。この処理は、意味解析処理において、当該語句の意味を「第一に、」「第二に」といった語意の日本語訳に限定すると共に、文書合成処理において、この日本語訳を訳文の文頭に配置するために、実行されるのである。このステップ230の処理実行の結果、図6に示すように、テクストのパラグラフ形式的構成(談話の構成)が抽出される。
【0061】
ステップ240では、副詞配列のプライオリティに関するデータテーブルDT11を参照して全文について検索して、該当する語句が存在する文を検出する。検出結果は、当該文の通し番号と、語の通し番号とをデータベース・エリアDAのワードアレイ・レジスタARRに登録する。さらに続くステップ250では、パラグラフ編集処理を実行する。この処理の内容は、上記した文脈モジュールCMに記述された書き換え規則RR1により当該パラグラフの編集を実行するというものである。まず、文脈モジュールCMの書換え規則RR1に基づいてパラグラフ編集処理を実行する。すなわち、パラグラフ情報として抽出された談話標識の語句は、改行処理により元の文から区分される。このために、後の統語解析処理において、単独の文として処理することができる。そして、その談話標識語句の意味解析はパラグラフ情報に基づいて行われる。すなわち、当該語句は元来の翻訳意味に翻訳されると共に、翻訳文の文頭に配置され、かつ文脈表示符号が付加される。文脈表示符号としては、たとえば、図6に示すように、しろ抜き丸印(○)や、黒丸印(●)を用いる。続いてステップ260では、センテンス編集処理を実行する。この処理では、パターンマッチング手続きによりセンテンスを編集・再編する。つまり、文脈モジュールCMおよび統語モジュールSMの書換え規則のパターンRR1,RR3a〜RR3eおよびデータテーブルDT1,DT2,DT10〜DT12に記述された語句に、マッチする語句を、当該文の中で検索する。そして、マッチする語句を含む文として検出された文について、それぞれの書換え規則に基づいて、原文を書換える。たとえば継続用法の関係節の場合、原文から接続語句を消去したうえで原文を文に分割し、後続文の先頭に、接続副詞を付加する。一般式で表せば、Clause A $conj Clause B. → Sentence A. $Adv, Sentence B. となる(Clauseは節を、$conj は接続詞を、$Advは接続副詞を、Sentenceは文を表す)。このように原文を文に分割することによって、訳出の順序は必ずA→Bとなる。なお、文頭に接続詞が位置する複文については、原文のままとし編集の対象としない。
【0062】
続いてステップ270で、フレーズ編集処理を実行する。ステップ240の処理の結果として、ワードアレイ・レジスタARRには編集対象の文および語句の通し番号が格納されている。ワードアレイ・レジスタARRに登録されている文について、それぞれに対応する書換え規則RRWを採用して原文を書換える。作業エリアに当該文データを読込み、パターン・マッチングにより照応する書換え規則RRWの一つを選択する。選択された書換え規則RRWに基づいて当該文を編集・再編する。この処理の結果、たとえば副詞句などの挿入句が文頭あるいは文末へ移動し、または動詞句のなかに埋めこまれた副詞(句)が動詞句の直後の位置へ移動し、文構造が、いわゆる学校文法でいう5文型の形に整理される。さらに続いてステップ280では、セッション層SSの書換え規則RRSのパターンにマッチする語句を含む文を識別する。そして、識別された文について、それぞれの書換え規則に基づいて、原文を書換える。この処理によって、米国特許明細書の特有の翻訳困難な表現が、情報的に等価である標準的な英文表現に書換えられる。これで一旦処理を終了する。
【0063】
次に、情報処理装置10は、上記したテクスト特徴抽出処理および関連性情報抽出・テクスト編集処理によって編集・再編されたテクストについて、構文解析処理、意味解析処理を実行する。これら処理は英文解析モジュールとして周知であり、本発明の要部ではないので、詳細は省略する。
【0064】
さらに続いて、情報処理装置10は文章合成処理を実行する。本処理では、構文解析モジュールPARと構文解析処理との結果出力である解析木と、意味解析モジュールSEMと意味解析処理によって得られた個々の英単語の日本語訳とから、文書合成モジュールSGMに基づいて、日本語文を生成するための処理である。
【0065】
本実施例では、日本語文生成ルールとして、英語構文から日本語構文への直接的変形を行う変形規則や、意味ネットワークであるATN文法規則を採用していない。本実施例では、英語構文を一般論理表現へ還元し、その一般論理表現に対応する日本語構文を選択することによって構文変換を行う。すなわち、構造還元変換の翻訳方式を採用している(この構造還元変換ルール具体例については、統語モジュールSMの説明のところで、すでに述べた)。そして、英文を記述の順に従って訳出する翻訳ルールを採用している。いわゆる後ろから前へという訳出方法を採らない。たとえば、関連性抽出・テクスト編集処理によって編集されたテクストでは、接続語句のところで文が分割されている。このために、強制的に、前出した文(編集前は前出の節)を先に翻訳処理し後続する文(編集前は後続の節)を後に翻訳処理する。その結果、原文の記述の順で翻訳処理を実行するので、原文テクストの記述順にしたがった日本語訳文を生成し出力する。出力された日本語文章において、後続節の訳文が、前出節の訳文の前には、けっして記述されない。つまり、英文を後ろから前へと訳出した日本語文章にはならないのである。なお、構造還元変換の詳細は、「連体修飾節の解析プロセス」(成田一、情報処理学会・自然言語研究報告、1994, Vol.94, No.9)、『機械翻訳』(成田一編著、1994、バベル出版)を参照されたい。
【0066】
以上説明したように本実施例では、文脈モジュール、統語モジュール、語配列モジュールに基づいてテクストから関連性情報を抽出する。抽出された関連性情報に照応する書換え規則に基づいて原文テクストを書換える。テクストの文・節・語が文脈情報・統語情報を含まない構文の文・節・語に単純化されると共に、編集・再編された文・節同士を関連性情報に基づいて意味的に結合する。代示や接続語句によって、前出文(前出節)との関連性を情報として残しておいて、前出文(前出節)を後出文(後出節)と結合する。つまり、木構造による解析が可能な単純構文へ還元すると共に、関連性情報を所定の表現により保存する。さらに。接続語句で原文を分割して再編することによって、翻訳対象テクストの叙述順序と同じ順序で日本語文を生成する。
【0067】
したがって、本実施例では原文テクストのもつ豊富な統語=意味情報、結合情報を保持し訳文に反映することができる。それゆえ、原文と情報量の点で等価の翻訳文を生成することができると共に、翻訳出力文の精度向上に功を奏する。さらに、原文テクストの叙述の順序通りに、日本語訳文が出力されるので、日本語文書の流れが原文テクストに沿ったものになる。それゆえ、自然な日本語文書になると共に原文と訳文との対照がきわめて容易になり、訳文検査・校正のための労力が軽減される。
【0068】
さらに、統語モジュールSMには、段階化された結合度に応じた書換え規則RR3a,RR3b,RR3c,RR3d,RR3eが設定されている。これら書換え規則RR3a〜RR3eに基づいて原文テクストを編集するので、個々の文に即してテクストを編集するので、原文中の主節と従属節との繋がりに関する情報を翻訳文において再現することができる。
【0069】
また、関連性情報を保持しながらテクストを編集するので、従来例における原文テクストのもつ豊富な関連性情報が失われてしまうという問題を克服している。また、解析木による構文解析が、編集・再編された英文に対して行なわれる。そのため、木構造によった分析が有効性をもつことができる。言い換えれば、本発明において、解析木の適用方法と適用範囲とが、はじめて定式化されている。
【0070】
さらに、従来は困難であった翻訳困難文の機械翻訳が可能になり、翻訳精度の向上に功を奏している。
さらにまた本実施例では、テクスト前編集が自動化されているので、前編集の労力を省き不便感を払拭することができる。そしてテクストの関連性情報が保持され訳文に反映されるので、従来の前編集システムの問題点が克服されている。
【0071】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、原文テクストのもつ関連性情報を抽出し、この関連性情報に基づいて原文テクストを書換えて編集する。この関連性情報に照応する書換え規則に則って原文テクストを書換える。したがって、たとえば、原文テクストの文・節・語が文脈情報・統語情報を含まない構文の文・節・語に単純化されると共に、編集・再編された文・節同士を関連性情報に基づいて意味的に結合される。
【0072】
それゆえ、原文テクストの関連性情報が、解析木による統語解析を経ても保持されので、出力される翻訳文において、原文テクストのもつ関連性情報が反映される。したがって、翻訳精度の向上に功を奏する。また、解析木による統語解析が可能な単純構文へ還元すると共に、関連性情報を所定の表現により保存するので、解析木による統語解析を適用すべき範囲を限定することにより、その統語解析の有効性を保つことができる。従来は上記統語解析が翻訳精度低下の原因となっていたが、本発明ではかかる問題が克服されている。
【0073】
またさらに、テクスト中の文中から検出した接続語句の結合度に応じて当該文を編集するので、原文中の主節と従属節との繋がりに関する情報を翻訳文において再現することができる。さらに、原文テクストの文中から接続語句を検出すると、該接続語句を当該文から消去し、かつ当該文を前出文と後続文との文に分割すると共に後続文には該二文を意味的に関連付ける語句を付加することで、原文テクストを編集し、編集テクストの記述順序に従って翻訳文を出力するので、原文テクストの記述順に従って翻訳文を生成することができる。
【0074】
さらに複数用意された関連性情報モデルRMを、原文テクストに合わせて選択することにより、あらゆる分野の原文テクストを編集し、翻訳することが可能になるという極めて大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の機械翻訳システムにおける解析木の説明図である。
【図2】実施例の機械翻訳システムの構成を表すブロック図である。
【図3】情報処理装置で実行されるテクスト特徴抽出処理のフローチャートである。
【図4】階層構造をもつテクストデータ配列の説明図である。
【図5】情報処理装置で実行される関連性情報抽出・テクスト編集処理のフローチャートである。
【図6】テクストの談話構成の説明図である。
【図7】情報処理装置で実行される関連性情報モデル選択のフローチャートである。
【符号の説明】
10・・・情報処理装置
12・・・メモリ部
12b・・・データROM
60・・・HD装置
RM・・・関連性情報モデル
CM・・・文脈モジュール
SM・・・統語モジュール
WM・・・語配列モジュール
RR1,RR3a〜RR3e,RRW,RRS・・・書換え規則

Claims (4)

  1. 入力された翻訳対象テクストを目標言語に変換して翻訳文を出力する機械翻訳装置であって、
    原文テクストの構造を表す関連性情報モデルとして、直前の段落または直前の文との対比を明示的に示す語句である談話標識が登録されたデータベースからなる文脈モジュール、2つの節を結合する結合子と該結合子による結合度合いとが登録されたデータベースからなる統語モジュール、語彙に関する情報が登録されたデータベースからなる語配列モジュールを、それぞれ複数種類格納するモデル格納手段と、
    上記関連性情報モデルの文脈モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、翻訳対象テクストの語句を、該読み出した文脈モジュールのデータベースと照合することで、該データベースに登録された談話標識に該当する語句を上記翻訳対象テクストから抽出する文脈情報抽出手段と、
    上記関連性情報モデルの統語モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、翻訳対象テクストの語句を、該読み出した統語モジュールのデータベースと照合することで、該データベースに登録された結合子に該当する語句を上記翻訳対象テクストから抽出する結合情報抽出手段と、
    上記関連性情報モデルの語配列モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、翻訳対象テクストの語句を、該読み出した語配列モジュールのデータベースと照合することで、該データベースに登録された語彙を上記翻訳対象テクストから抽出する語配列情報抽出手段と、
    上記文脈モジュールのデータベースに登録された談話標識に基づく文および語句の書き換え規則である第1書き換え規則,上記統語モジュールのデータベースに登録された結合子と該結合子による結合度合いとに基づく文および語句の書き換え規則である第2書き換え規則,および,上記語配列モジュールのデータベースに登録された語彙に基づく語順の書き換え規則である第3書き換え規則を格納した書き換え規則格納手段と、
    翻訳対象テクストに対して、上記文脈情報抽出手段により抽出された語句の上記第1書き換え規則に基づく書き換え,上記結合情報抽出手段により抽出された語句の上記第2書き換え規則に基づく書き換え,上記語配列情報抽出手段により抽出された語彙の上記第3書き換え規則に基づく語順の書き換えを行うことで、上記翻訳対象テクストを編集し、該編集してなる翻訳文を出力するテクスト編集手段と、
    下記用語テーブルに登録された用語を翻訳対象テクストの本文から検索し、その結果発見された用語それぞれの発見回数に基づいて、その翻訳対象テクストの種類を特定する用語種類特定手段と、
    上記モデル格納手段に格納された上記関連性情報モデルの中から、上記用語種類特定手段により特定された種類に対応する関連性情報モデルを特定する上記関連性情報モデル特定手段と、を備えており、
    上記文脈情報抽出手段,上記結合情報抽出手段および上記語配列情報抽出手段それぞれは、上記関連性情報モデル特定手段にて特定された上記関連性情報モデルのモジュールを上記モデル格納手段から読み出す
    ことを特徴とする機械翻訳装置。
    用語テーブル:上記関連性情報モデルそれぞれが扱う翻訳対象テクストの特徴を示す用語が登録されているデータテーブル
  2. 入力された翻訳対象テクストを目標言語に変換して翻訳文を出力する機械翻訳装置であって、
    原文テクストの構造を表す関連性情報モデルとして、直前の段落または直前の文との対比を明示的に示す語句である談話標識が登録されたデータベースからなる文脈モジュール、2つの節を結合する結合子と該結合子による結合度合いとが登録されたデータベースからなる統語モジュール、語彙に関する情報が登録されたデータベースからなる語配列モジュールを、それぞれ複数種類格納するモデル格納手段と、
    上記関連性情報モデルの文脈モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、翻訳対象テクストの語句を、該読み出した文脈モジュールのデータベースと照合することで、該データベースに登録された談話標識に該当する語句を上記翻訳対象テクストから抽出する文脈情報抽出手段と、
    上記関連性情報モデルの統語モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、翻訳対象テクストの語句を、該読み出した統語モジュールのデータベースと照合することで、該データベースに登録された結合子に該当する語句を上記翻訳対象テクストから抽出する結合情報抽出手段と、
    上記関連性情報モデルの語配列モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、翻訳対象テクストの語句を、該読み出した語配列モジュールのデータベースと照合することで、該データベースに登録された語彙を上記翻訳対象テクストから抽出する語配列情報抽出手段と、
    上記文脈モジュールのデータベースに登録された談話標識に基づく文および語句の書き換え規則である第1書き換え規則,上記統語モジュールのデータベースに登録された結合子と該結合子による結合度合いとに基づく文および語句の書き換え規則である第2書き換え規則,および,上記語配列モジュールのデータベースに登録された語彙に基づく語順の書き換え規則である第3書き換え規則を格納した書き換え規則格納手段と、
    翻訳対象テクストに対して、上記文脈情報抽出手段により抽出された語句の上記第1書き換え規則に基づく書き換え,上記結合情報抽出手段により抽出された語句の上記第2書き換え規則に基づく書き換え,上記語配列情報抽出手段により抽出された語彙の上記第3書き換え規則に基づく語順の書き換えを行うことで、上記翻訳対象テクストを編集し、該編集してなる翻訳文を出力するテクスト編集手段と、
    下記語源テーブルに登録された用語を翻訳対象テクストの本文から検索し、その結果発見された用語それぞれに対応する語源を下記語源テーブルに基づいて特定した後、そうして特定された語源それぞれの特定回数に基づいて、その翻訳対象テクストの種類を特定する語源種類特定手段と、を備えており、
    上記モデル格納手段に格納された上記関連性情報モデルの中から、上記語源種類特定手段により特定された種類に対応する関連性情報モデルを特定する上記関連性情報モデル特定手段と、を備えており、
    上記文脈情報抽出手段,上記結合情報抽出手段および上記語配列情報抽出手段それぞれは、上記関連性情報モデル特定手段にて特定された上記関連性情報モデルのモジュールを上記モデル格納手段から読み出す
    ことを特徴とする機械翻訳装置。
    語源テーブル:複数の用語および用語それぞれの語源が対応づけて登録されているデータテーブル
  3. 入力された翻訳対象テクストを目標言語に変換して翻訳文を出力する機械翻訳装置であって、
    原文テクストの構造を表す関連性情報モデルとして、直前の段落または直前の文との対比を明示的に示す語句である談話標識が登録されたデータベースからなる文脈モジュール、2つの節を結合する結合子と該結合子による結合度合いとが登録されたデータベースからなる統語モジュール、語彙に関する情報が登録されたデータベースからなる語配列モジュールを、それぞれ複数種類格納するモデル格納手段と、
    上記関連性情報モデルの文脈モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、翻訳対象テクストの語句を、該読み出した文脈モジュールのデータベースと照合することで、該データベースに登録された談話標識に該当する語句を上記翻訳対象テクストから抽出する文脈情報抽出手段と、
    上記関連性情報モデルの統語モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、翻訳対象テクストの語句を、該読み出した統語モジュールのデータベースと照合することで、該データベースに登録された結合子に該当する語句を上記翻訳対象テクストから抽出する結合情報抽出手段と、
    上記関連性情報モデルの語配列モジュールを上記モデル格納手段から読みだし、翻訳対象テクストの語句を、該読み出した語配列モジュールのデータベースと照合することで、該データベースに登録された語彙を上記翻訳対象テクストから抽出する語配列情報抽出手段と、
    上記文脈モジュールのデータベースに登録された談話標識に基づく文および語句の書き換え規則である第1書き換え規則,上記統語モジュールのデータベースに登録された結合子と該結合子による結合度合いとに基づく文および語句の書き換え規則である第2書き換え規則,および,上記語配列モジュールのデータベースに登録された語彙に基づく語順の書き換え規則である第3書き換え規則を格納した書き換え規則格納手段と、
    翻訳対象テクストに対して、上記文脈情報抽出手段により抽出された語句の上記第1書き換え規則に基づく書き換え,上記結合情報抽出手段により抽出された語句の上記第2書き換え規則に基づく書き換え,上記語配列情報抽出手段により抽出された語彙の上記第3書き換え規則に基づく語順の書き換えを行うことで、上記翻訳対象テクストを編集し、該編集してなる翻訳文を出力するテクスト編集手段と、
    下記談話標識テーブルに登録された談話標識を翻訳対象テクストの本文から検索し、その本文において上記談話標識で始まる段落数を特定した後、その段落数に応じて翻訳対象テクストが公式な文書であるか否かを特定する公式種類特定手段と、
    上記モデル格納手段に格納された上記関連性情報モデルの中から、上記公式種類特定手段により公式な文書であることが特定された場合であれば、公式な文書に対応する関連性情報モデルを特定する一方、公式な文書でないことが特定された場合であれば、公式でない文書に対応する関連性情報モデルを特定する上記関連性情報モデル特定手段と、を備えており、
    上記文脈情報抽出手段,上記結合情報抽出手段および上記語配列情報抽出手段それぞれは、上記関連性情報モデル特定手段にて特定された上記関連性情報モデルのモジュールを上記モデル格納手段から読み出す
    ことを特徴とする機械翻訳装置。
    談話標識テーブル:文脈構成を明示的に示す語句が登録されているデータテーブル
  4. 上記結合情報抽出手段が、上記モデル格納手段から関連性情報モデルの統語モジュールを読みだし、該読み出した統語モジュールのデータベースと照合することで該データベースに登録された結合子に該当する語句のうち、単文を結合する接続語句を上記翻訳対象テクストから検出すると、
    上記テクスト編集手段が、上記書換え規則格納手段に格納された第2書換え規則に基づいて、上記翻訳対象テクストから上記結合情報抽出手段により検出された上記接続語句で結合された文から該接続語句を消去し、該文を前出文と後続文との二分に分割すると共に、該後続文の先頭に接続副詞を付加することで、当該文を編集する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の機械翻訳装置。
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