JPH0968485A - 全有機ハロゲン分析用吸着装置における試料供給装置 - Google Patents

全有機ハロゲン分析用吸着装置における試料供給装置

Info

Publication number
JPH0968485A
JPH0968485A JP7243921A JP24392195A JPH0968485A JP H0968485 A JPH0968485 A JP H0968485A JP 7243921 A JP7243921 A JP 7243921A JP 24392195 A JP24392195 A JP 24392195A JP H0968485 A JPH0968485 A JP H0968485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
filter
filtration
adsorption
organic halogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7243921A
Other languages
English (en)
Inventor
Yamao Itou
日本男 伊藤
Kazuhiro Hasegawa
和弘 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP7243921A priority Critical patent/JPH0968485A/ja
Publication of JPH0968485A publication Critical patent/JPH0968485A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料吸着に際して、共洗い・エア抜き処理に
用いた濾過用フィルターを供給流路内へのエアの混入な
しに効果的に取り除いた上で、試料吸着操作に備えるよ
うにする。 【解決手段】 上方に配置されて全有機ハロゲン成分及
び懸濁物質成分を含む分析対象試料を容納する試料容器
部31と、試料容器部31内に容納された分析対象試料
の一定量づつを一定速度で供給する定量供給手段36
と、試料容器部31よりも下方で定量供給手段36の供
給流路中に前流側及び後流側の2連に介在され、共洗い
・エア抜き処理時に分析対象試料中の懸濁物質成分を濾
過捕捉し、全有機ハロゲン成分の吸着時に供給流路中か
ら取り外される前流側の濾過用第1フィルター部33、
及び全有機ハロゲン成分の吸着時に分析対象試料中の懸
濁物質成分を濾過捕捉する後流側の濾過用第2フィルタ
ー部34とをそれぞれに備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、全有機ハロゲン分
析用吸着装置における試料供給装置に関し、さらに詳し
くは、例えば、ビュレット吸引等による定量供給手段を
用いた全有機ハロゲン分析用吸着装置において、分析対
象の試料を吸着装置側へ効果的に供給できるようにした
試料供給装置の改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、全有機ハロゲン(Total Organic
X; 以下、TOXとも呼ぶ) 分析装置の前処理装置を構
成する吸着装置においては、濾過用フィルター及び吸着
用活性炭を充填した吸着カラムを準備し、これらの濾過
用フィルター及び吸着カラムに対して、分析対象のTO
X成分及び懸濁物質(Suspended Solid;以下、SSとも
呼ぶ) 成分を含む液状試料(以下、単に試料とも呼ぶ)
の一定量を一定速度で通液させることにより、前者の濾
過用フィルターによってSS成分を捕捉採取すると共
に、後者の吸着カラムの活性炭にTOX成分を吸着さ
せ、該濾過用フィルター中のSS成分と吸着カラムから
取り出した活性炭中のTOX成分とをTOX計で測定し
て分析する。
【0003】一方、前記従来のTOX分析用吸着装置に
適用する試料供給装置は、通常の場合、TOX成分及び
SS成分を含む分析対象試料を容納する試料容器と、該
試料の一定量づつを一定速度で供給する吸引用ビュレッ
トと、供給流路中に介在されてSS成分を濾過捕捉する
濾過用フィルターとで構成されており、吸引用ビュレッ
トで濾過用フィルターを通して吸引される試料中から、
該濾過用フィルターによってSS成分を捕捉した上で吸
着カラムに供給する。
【0004】而して、前記TOX分析用吸着装置の具体
的な吸着操作については、先ず、試料容器から濾過用フ
ィルターを経て吸引用ビュレットに至る試料供給流路内
の洗浄及びエア抜き、いわゆる共洗い・エア抜き処理を
なした後に、引続き、所定の吸着条件(通液条件)で該
流路を通して試料を通液させ、濾過用フィルターによる
SS成分の捕捉と、吸着カラムの活性炭によるTOX成
分の吸着となすのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した如く、従来の
TOX分析用吸着装置においては、共洗い・エア抜き処
理時に、供給流路に介在される濾過用フィルターによっ
て試料中のSS成分を捕捉採取して除去することによ
り、次の所定の吸着条件(通液条件)、例えば、通液
量、通液速度等による試料吸着操作に際しての吸引用ビ
ュレット内へのSS成分の浸入を阻止し、同時に濾過用
フィルター及び吸引用ビュレットを含む供給流路内のエ
ア抜きをなしている。
【0006】従って、試料吸着時には、前記SS成分の
採取に用いたフィルターを新たなフィルターに交換する
必要がある。何故ならば、このように共洗い・エア抜き
処理での濾過用フィルターを新たなフィルターに交換し
ない限り、試料吸着時にSS成分を余分に採取して了う
からである。そして、この濾過用フィルターの交換に際
しては、供給流路中から一旦、共洗い・エア抜き処理に
用いたフィルターを取り外さなければならないために、
極めて当然のことながら該供給流路の配管中に再度、エ
アが混入する惧れがあるという問題点があった。
【0007】本発明は、このような従来の問題点を解消
するためになされたもので、その目的とするところは、
試料吸着に際して、共洗い・エア抜き処理に用いた濾過
用フィルターを供給流路内へのエアの混入なしに効果的
に取り除き得るようにした、この種の全有機ハロゲン分
析用吸着装置における試料供給装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係る試料供給装置は、供給流路に介在され
る濾過用フィルターについて、共洗い・エア抜き処理用
の前流側の濾過用フィルターと試料吸着用の後流側の濾
過用フィルターとの2連構成とし、共洗い・エア抜き処
理後に、該共洗い・エア抜き処理に用いた前流側の濾過
用フィルターを流路外に取り除くようにしたものであ
る。
【0009】即ち、本発明は、上方に配置されて全有機
ハロゲン成分及び懸濁物質成分を含む分析対象試料を容
納する試料容器部と、前記試料容器部内に容納された分
析対象試料の一定量づつを一定速度で供給する定量供給
手段と、前記試料容器部よりも下方で前記定量供給手段
の供給流路中に前流側及び後流側の2連に介在され、共
洗い・エア抜き処理時に分析対象試料中の懸濁物質成分
を濾過捕捉し、全有機ハロゲン成分の吸着時に供給流路
中から取り外される前流側の濾過用第1フィルター部、
及び全有機ハロゲン成分の吸着時に分析対象試料中の懸
濁物質成分を濾過捕捉する後流側の濾過用第2フィルタ
ー部とをそれぞれに備えることを特徴とする全有機ハロ
ゲン分析用吸着装置における試料供給装置である。
【0010】従って、本発明による試料供給装置では、
供給流路中に前流側と後流側との2連に介在された各フ
ィルター部の内、前流側の濾過用第1フィルター部によ
り、共洗い・エア抜き処理時に上方の試料容器部から定
量供給手段によって供給される分析対象試料中の懸濁物
質成分を濾過捕捉すると共に、併せて、供給流路内のエ
ア抜きがなされ、全有機ハロゲン成分の吸着に際して
は、該前流側の濾過用第1フィルター部を供給流路中か
ら取り外した後に、該全有機ハロゲン成分の吸着時に
は、後流側の濾過用第2フィルター部によって分析対象
試料中の懸濁物質成分を濾過捕捉するもので、前流側の
濾過用第1フィルター部の取り外しに伴う供給流路内へ
のエア混入が良好且つ効果的に防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る全有機ハロゲ
ン(TOX)分析用吸着装置における試料供給装置の実
施例につき、図1ないし図8を参照して詳細に説明す
る。
【0012】図1(a)、(b)は、本発明の一実施例
による試料供給装置を適用したTOX分析用吸着装置の
外観形態を模式的に示す正面図及び側面図であり、図2
は、同上試料供給装置における試料容器部及び濾過用フ
ィルター装置部を含む試料流路系の概要を分解して示す
構成説明図である。
【0013】これらの実施例各図の構成において、TO
X分析用吸着装置は、図1(a)、(b)から明らかな
ように、それぞれに独立して構成された吸着装置本体1
0及び試料供給ユニット20を有しており、吸着装置本
体10には、装置制御部11と、下部にドレン排出部1
4を配して吸着カラム13を着脱自在に装着する吸着カ
ラム装着部12とが設けられ、試料供給ユニット20に
は、上部に配置される試料容器装着架21と、該試料容
器装着架21よりも下方に配置される濾過用フィルター
装着台22とが設けられている。
【0014】また、試料供給装置30の試料容器部及び
濾過用フィルター装置部を含む試料流路系は、図1
(a)、(b)及び図2から明らかなように、前記試料
供給ユニット20の試料容器装着架21に対して着脱可
能に装着される上部側の試料容器部31と、開閉コック
32と、前記濾過用フィルター装着台22上に試料容器
部31よりも下方で順次着脱可能に装着される前流側と
後流側との2連の濾過用フィルター部、ここでは、前流
側の濾過用第1フィルター部33及び後流側の濾過用フ
ィルター部34と、チエック弁35を介して前記吸着装
置本体10上に装着される定量供給手段としての吸引用
ビュレット36とからなっている。なお、図中、37
は、前記吸引用ビュレット36に併置された洗浄用ビュ
レットである。
【0015】ここで、前記試料容器部31は、下端部に
排液口41aを開口させた上部蓋42付きの試料容器4
1によって構成され、該上部蓋42には、密栓43a付
きの注液口43を形成すると共に、ケース45内に収容
した攪拌モーター44を配設し、且つ該攪拌モーター4
4からは容器内に攪拌翼46を吊下させてあり、内部に
収容した分析対象のTOX成分及び懸濁物質(SS)成
分をそれぞれに含む試料を攪拌し得るようになってい
る。
【0016】そして、前記試料容器部31の排液口41
aには、Oリング47を用いて接続プラグ48を止着す
ると共に、該接続プラグ48がフッ素樹脂チューブ4
9、接続プラグ50及びテーパー雄ジョイント51を介
して前記開閉コック32に接続されており、該開閉コッ
ク32の雄テーパー状の接続端部32aを前記濾過用第
1フィルター部33へ着脱自在に挿入接続する。
【0017】また、前記濾過用フィルター部を構成する
前流側の濾過用第1フィルター部33は、内部に所要の
フィルター部材、ここでは、メンブレンフィルター53
を内装したフィルターホルダー52を有し、該フィルタ
ーホルダー52の導入側に前記開閉コック32の雄テー
パー状接続端部32aを受け入れて挿入接続する雌テー
パー状の接続端52a、排出側に雄テーパー状の接続端
部52bを形成してあり、後流側の濾過用フィルター部
34は、同様に、内部に所要のフィルター部材としての
メンブレンフィルター55を内装したフィルターホルダ
ー54を有し、該フィルターホルダー54の導入側に前
記前流側の濾過用第1フィルター部33の雄テーパー状
接続端部52bを着脱自在に受け入れて接続する雌テー
パー状の接続端54a、排出側に雄テーパー状の接続端
部54bを形成してあって、該雄テーパー状の接続端部
54bは、前記濾過用フィルター装着台22の先端に固
定された固定台56の導入側の雌テーパー状の接続端5
6aに着脱自在に挿入接続する。
【0018】さらに、前記固定台56の排出側には、接
続プラグ57を止着すると共に、該接続プラグ57がフ
ッ素樹脂チューブ58及び接続プラグ59を介してテー
パー雄ジョイント60に接続されており、該テーパー雄
ジョイント60を前記吸引用ビュレット36上のチエッ
ク弁35へ着脱自在に挿入接続するものである。
【0019】而して、前記構成の本実施例による試料供
給装置を適用したTOX分析用吸着装置における吸着操
作の概略的な工程と吸着条件とは、次の通りである。 (1)〔共洗い・エア抜き工程〕 ・試料供給流路内の全体の洗浄及びエア抜き (2)〔試料吸着工程〕 ・後流側の濾過用第2フィルター部34によるSS成分
の捕集 ・吸着カラム13への通液及び活性炭によるTOX成分
の吸着 (吸着条件) 通液速度;3.0〜3.3ml/min 通液量;10〜100ml (3)〔洗浄工程〕 ・硝酸カリ溶液による無機ハロゲン物質の除去
【0020】引続き、前記吸着及び測定操作の具体的な
動作シーケンスについて述べる。 〔準備段階〕 (a)先ず、脱塩水で洗浄した試料容器部31を試料供
給ユニット20の試料容器装着架21に取り付ける。 (b)同様に、脱塩水で洗浄した各フィルターホルダー
52、54にそれぞれメンブレンフィルター53、55
を装着して1単位毎の濾過用第1フィルター部33と濾
過用第2フィルター部34との2個を準備し、これらの
第1(前流側)、第2(後流側)の各単位フィルター部
33、34を直列2連に結合した上で、濾過用フィルタ
ー装着台22の先端固定台56に取り付ける。
【0021】〔共洗い・エア抜き準備〕 (c)その後、試料容器41→開閉コック32→2連の
各単位フィルター部33、34→吸引用ビュレット36
上のチエック弁35→図示省略した洗浄ロート→ドレン
排出部14の順に配管接続して共洗い及びエア抜きの流
路を構成し、且つ開閉コック32を閉じておく。 (d)前処理した所要量の試料を試料容器41内に容納
し、且つ該試料容器41の攪拌モーター44をオンにし
て攪拌翼46を回転作動させ、試料容器41内の試料を
攪拌する。 〔共洗い・エア抜き開始〕 (e)先ず、吸着装置10に配置された装置制御部11
の電源スイッチをオンにする。 (f)引続き、開閉コック32を開く。 (g)次いで、装置制御部11の洗浄キーをオンするこ
とで洗浄動作が開始される。 (洗浄条件) ・ビュレット動作;10ml/minで吸入及び吐出
(2往復動作) ・通液量;20ml (h)洗浄動作に伴って試料中のSS成分が前流側の濾
過用第1フィルター部33のメンブレンフィルター53
においてのみ捕捉されると共に、吸引用ビュレット36
を含み流路の全体が共洗いされ、且つ該流路内がエア抜
きされる。 〔共洗い・エア抜き終了〕 (i)洗浄動作の終了後、洗浄キーが自動的にオフされ
る。
【0022】〔試料吸着準備〕 (j)開閉コック32を閉じた上で、前記SS成分を捕
捉した前流側の濾過用第1フィルター部33のみを取り
外し、該開閉コック32を共洗いされた下流側の濾過用
第2フィルター部34に接続し直しておき、濾過用第2
フィルター部34→吸引用ビュレット36→吸着カラム
13→ドレン排出部14の順に配管接続して吸着操作の
ための流路を構成する。 〔吸着用通液(試料)量の設定〕 (k)装置制御部11の通液量設定キーをプッシュ操作
して通液(試料)量を設定する。 ・この場合、通液量設定キーの1プッシュで通液量が1
0ml相当に設定され、且つ1プッシュ毎に10mlづ
つ増加する。 〔通液(吸着)開始〕 (l)開閉コック32を開き、装置制御部11の通液キ
ーをオンすることで吸着動作が開始される。 (吸着条件) ・ビュレット動作;10ml/minで吸入、3.3m
l/minで吐出 ・通液量;設定値通り (m) 吸着動作に伴って試料中のSS成分が通液量対
応に後流側の濾過用第2フィルター部34のメンブレン
フィルター55で捕捉され、且つ試料中のTOX成分が
通液量対応に吸着カラム13の活性炭に吸着される。 〔通液(吸着)終了〕 (n)通液量が設定値に達した時点で、通液キーが自動
的にオフされる。
【0023】〔測定(TOX検出)〕 (o)開閉コック32を閉じた上で、前記吸着時のSS
成分を捕捉した後流側の濾過用第2フィルター部34
と、前記TOX成分を活性炭に吸着させた吸着カラム1
3とをそれぞれに取り外す。
【0024】〔洗浄準備〕 (p)別に洗浄液としての硝酸カリ(KNO3 )を用意
し、前記試料供給ユニット20を用いることなく、これ
を洗浄用ビュレット37に配管接続する。 (q)前記測定に用いた第2の濾過用フィルター34と
吸着カラム13とを吸着カラム装着部12にセットした
上で、洗浄用ビュレット37→第2の濾過用フィルター
34→吸着カラム13の順に配管接続して洗浄操作のた
めの流路を構成する。 〔洗浄開始〕 (r)装置制御部11の洗浄キーをオンすることで洗浄
動作が開始される。 (洗浄条件) ・ビュレット動作;約10ml/minで吸入、3.3
ml/minで吐出 ・通液量;約5ml (s)洗浄動作に伴って第2の濾過用フィルター34と
吸着カラム13とが硝酸カリによって洗浄され、試料吸
着時に付着する無機ハロゲン物質が除去される。 〔洗浄終了〕 (t)通液量が設定値に達した時点で、洗浄キーが自動
的にオフされると共に、公知のようにTOX計によっ
て、メンブレンフィルター53に捕捉されているSS成
分と活性炭に吸着されているTOX成分を測定し、且つ
分析する。
【0025】前記した如く、TOX分析用吸着装置の試
料供給装置にビュレット吸引式の流路構成を適用した場
合には、〔共洗い・エア抜き工程〕において、試料を吸
入する前流側の供給流路配管中に濾過用第1フィルター
部33を介在させることで、吸引用ビュレット36によ
る吸引操作時に、試料中の懸濁物質(SS)成分を該介
在される濾過用第1フィルター部33のメンブレンフィ
ルター53に捕捉採取して除去し、吸引用ビュレット3
6内への該SS成分の浸入を阻止すると共に、同時に供
給流路配管内のエア抜きをなし、〔試料吸着工程〕で
は、前記SS成分の捕捉に用いたメンブレンフィルター
53を新たなフィルターに交換する。
【0026】そして、前記メンブレンフィルター53か
らメンブレンフィルター55への交換に際しては、前記
流路配管中から共洗い及びエア抜き工程でSS成分の採
取に用いたメンブレンフィルター53を必然的に取り外
さなければならないために、該供給流路配管中に再度、
エアが混入する惧れがあって、この種のビュレット吸引
式の吸着装置では、流路配管中へのエアの混入によって
試料の通液量に誤差を生じ、正確な分析ができなくな
る。
【0027】従って、ここでは、供給流路配管中に介在
されるフィルター部につき、種々の構成を想定して、そ
れぞれの各場合に流路内へのエア混入量をどの程度まで
減少させ得るかを実験した。
【0028】前記実験に用いるフィルターとして、図3
には、メンブレンフィルターを内装したメンブレンフィ
ルター部を、図4には、石英綿を内装したガラスカラム
フィルター部をそれぞれに示し、また、これらの各フィ
ルター部を種々に組み込んだ共洗い及びエア抜き、試料
吸着の各工程でのそれぞれの各流路系を図5ないし図8
に示してある。
【0029】即ち、図3に示すメンブレンフィルター部
61は、フィルターホルダー62内のメッシュ構造部6
3上にガスケットパッキン64を用いてメンブレンフィ
ルター65を内装させたものであり、図4に示すガラス
カラムフィルター部71は、カラムホルダー72、72
に保持されたガラスカラム73内に石英綿74を内装さ
せたものであって、それぞれの諸元は、次ぎの通りであ
る。 ・フィルターホルダー;ミリポア社製のSX−25.有
効径25mmφ、ポリプロピレン製 ・メンブレンフィルター;ニュクリポアフィルター.有
効孔径8μm、有効径25φ、ポリカーボネート製 ・ガラスカラム;外径9mmφ、内径5.8mmφ、長
さ40mm ・石英綿;長さ20mm充填
【0030】次に、前記共洗い及びエア抜き、試料吸着
の各工程での各流路系としては、図5の場合、下方に配
置した吸上式試料タンク81から、従来通りに、共洗い
及びエア抜き時と試料吸着時とのSS成分捕捉に用いた
メンブレンフィルター部61を介してチエック弁82に
至る経路を流路とし、且つチエック弁82に吸入用ビ
ュレット83を配して構成したものであり、図6の場合
には、下方に配置した吸上式試料タンク81から、本発
明におけるように、共洗い及びエア抜き時のSS成分捕
捉に用いたメンブレンフィルター部61’、試料吸着時
のSS成分捕捉に用いたメンブレンフィルター部61を
順次に介してチエック弁82に至る経路を流路とし、
且つチエック弁82に吸入用ビュレット83を配して構
成したものである。
【0031】また、図7の場合には、上方に配置した流
下式試料タンク91から、開閉コック92を経た上で、
その一例として共洗い及びエア抜き時のSS成分捕捉に
用いたメンブレンフィルター部61’、試料吸着時のS
S成分捕捉に用いたガラスカラムフィルター部71を順
次に介してチエック弁93に至る経路を流路とし、且
つチエック弁93に吸入用ビュレット94を配して構成
したものであり、図8の場合には、上方に配置した流下
式試料タンク91から、開閉コック92を経た上で、本
発明における場合と全く同様に、共洗い及びエア抜き時
のSS成分捕捉に用いたメンブレンフィルター部6
1’、試料吸着時のSS成分捕捉に用いたメンブレンフ
ィルター部61を順次に介してチエック弁93に至る経
路を流路とし、且つチエック弁93に吸入用ビュレッ
ト94を配して構成したものであり、前記それぞれの各
流路ないしの通液条件は、次ぎの通りである。 ・サンプル試料;水道水 ・共洗い液量;10ml×2 ・通液速度;10ml/min
【0032】前記図5ないし図8の各流路ないしに
おける共洗い及びエア抜き処理(通液10ml×2)
後、各流路による吸入用ビュレット83、94内へのエ
ア混入量を比較した。このときの比較結果を表1に示
す。
【0033】
【表1】
【0034】前記表1の結果(1)から明らかなよう
に、流路の吸上式試料タンク81でメンブレンフィル
ター部61のみの場合には、共洗い及びエア抜き処理後
にエア混入、液漏れ等がなく、試料吸着処理のために該
メンブレンフィルター部61を新しいものに交換する
と、結果(2)のように、交換した新しいメンブレンフ
ィルター部61内のエアが吸入用ビュレット83内に混
入することが分かった。
【0035】また、結果(3)から明らかなように、流
路の吸上式試料タンク81でメンブレンフィルター部
61’とメンブレンフィルター部61の2連の場合に
は、共洗い及びエア抜き処理後に前者のメンブレンフィ
ルター部61’を取り外すべく配管を外した際に、サン
プル試料の逆流等を生じ、且つこれに伴ってエアが吸入
用ビュレット83内に混入することが分かった。
【0036】さらに、結果(4)、(5)から明らかな
ように、流路の流下式試料タンク91でメンブレンフ
ィルター部61’とガラスカラムフィルター部71の2
連の場合、及び本発明での流路の流下式試料タンク9
1でメンブレンフィルター部61’とメンブレンフィル
ター部61の2連の場合には、該2連構成であるため
に、共洗い及びエア抜き処理後に前流側のメンブレンフ
ィルター部61’をそれぞれに取り外すべく配管を外し
た際のサンプル試料の逆流等による吸入用ビュレット8
3内へのエア混入が共に減少するが、前者の流路で
は、ガラスカラム73内がやや減圧されているために配
管を外した際にエアが流入し、これが吸入用ビュレット
83内に混入することが確認され、これに対して後者の
本発明による流路では、前流側のメンブレンフィルタ
ー部61’内の上部(前流)側スペースが一種のエア溜
りになって流入エアをトラップする等のために吸入用ビ
ュレット83内へのエア混入が阻止されることが分かっ
た。
【0037】引続き、前記図8に示す流路の構成にお
いて、前記サンプル試料に代えてSS成分を含むサンプ
ル試料を用いることで、SS成分の捕捉に伴う前流側の
メンブレンフィルター部61’の閉塞、吸入用ビュレッ
ト83内へのエア混入等を発生するか否かを次の通液条
件で実験した。 〔通液条件〕 ・サンプル試料;SS成分を含むエアフィルターの洗浄
廃液(SS成分濃度;1.2g/l) ・共洗い液量;10ml×2 ・通液速度;10ml/min ・通液量;100ml また、このときの実験結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】一方、前記したように供給流路内にSS成
分を捕捉する前流側のメンブレンフィルター部61’が
介在されていると、試料の通液時の抵抗が大きくなって
エア混入や、液漏れ等が発生し易くなる。通液速度を速
くすれば、処理能力が向上することは自明であるが、こ
こでは、前記実験と同様な各条件で、通液速度のみを変
えた場合にエア混入等が発生するか否かを実験した。こ
のときの実験結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】前記表3の結果から明らかなように、効果
的な試料の通液速度は10ml/minであった。この
場合、通液速度が10ml/min以上であると、フィ
ルターホルダー内でのエア溜りにエアがトラップされる
のが少ないことが確認され、また、フィルター自体の装
着具合いの影響を受け易く、液漏れを発生する惧れがあ
る。
【0042】
【発明の効果】以上、実施例によって詳述したように、
本発明の全有機ハロゲン分析用吸着装置における試料供
給装置によれば、上方に配置されて全有機ハロゲン成分
及び懸濁物質成分を含む分析対象試料を容納する試料容
器部と、試料容器部内に容納された分析対象試料の一定
量づつを一定速度で供給する定量供給手段と、試料容器
部よりも下方で定量供給手段の供給流路中に前流側及び
後流側の2連に介在されて、共洗い・エア抜き処理時に
分析対象試料中の懸濁物質成分を濾過捕捉し、全有機ハ
ロゲン成分の吸着時に供給流路中から取り外される前流
側の濾過用第1フィルター部、及び全有機ハロゲン成分
の吸着時に分析対象試料中の懸濁物質成分を濾過捕捉す
る後流側の濾過用第2フィルター部とをそれぞれに備え
て構成したから、供給流路中に前流側と後流側との2連
に介在された各フィルター部の内、前流側の濾過用第1
フィルター部により、共洗い・エア抜き処理時に上方の
試料容器部から定量供給手段によって供給される分析対
象試料中の懸濁物質成分を濾過捕捉し、且つ同時に供給
流路内のエア抜きを行うことができ、また、全有機ハロ
ゲン成分の吸着に際しては、該前流側の濾過用第1フィ
ルター部を供給流路中から取り外した後に、後流側の濾
過用第2フィルター部によって分析対象試料中の懸濁物
質成分を濾過捕捉し得るもので、前流側の濾過用第1フ
ィルター部の取り外しに伴う供給流路内へのエア混入を
良好且つ効果的に防止できるという利点があり、しかも
構造的に極めて簡単で容易に実施できる等の優れた特長
を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は、本発明の一実施例による試
料供給装置を適用したTOX分析用吸着装置の外観形態
を模式的に示す正面図及び側面図である。
【図2】同上実施例における試料容器部及び濾過用フィ
ルター装置部を含む試料流路系の概要を分解して示す構
成説明図である。
【図3】試料供給装置の濾過用フィルター取り外し時に
おける供給流路内へのエア混入量を実験するために、準
備されたメンブレンフィルター部を模式的に示す断面構
成図である。
【図4】試料供給装置の濾過用フィルター取り外し時に
おける供給流路内へのエア混入量を実験するために、準
備されたガラスカラムフィルター部を模式的に示す断面
構成図である。
【図5】試料供給装置の濾過用フィルター取り外し時に
おける供給流路内へのエア混入量を実験するために、吸
上式試料タンクを下方に配置した状態で、供給流路中に
メンブレンフィルター部を介在させた場合の構成例を示
す説明図である。
【図6】試料供給装置の濾過用フィルター取り外し時に
おける供給流路内へのエア混入量を実験するために、吸
上式試料タンクを下方に配置した状態で、供給流路中に
それぞれの各メンブレンフィルター部を2連に介在させ
た場合の構成例を示す説明図である。
【図7】試料供給装置の濾過用フィルター取り外し時に
おける供給流路内へのエア混入量を実験するために、流
下式試料タンクを上方に配置した状態で、供給流路中に
メンブレンフィルター部とガラスカラムフィルター部と
を介在させた場合の構成例を示す説明図である。
【図8】試料供給装置の濾過用フィルター取り外し時に
おける供給流路内へのエア混入量を実験するために、流
下式試料タンクを上方に配置した状態で、供給流路中に
それぞれの各メンブレンフィルター部を2連に介在させ
た場合の本発明該当の構成例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 吸着装置本体 11 装置制御部 12 吸着カラム装着部 13 吸着カラム 14 ドレン排出部 20 試料供給ユニット 21 試料容器装着架 22 濾過用フィルター装着台 30 試料供給装置 31 試料容器部 32 開閉コック 32a 接続端部 33 濾過用第1フィルター部 34 濾過用第2フィルター部 35 チエック弁 36 吸引用ビュレット 37 洗浄用ビュレット 41 試料容器 41a 排液口 42 上部蓋 43 注液口 43a 密栓 44 攪拌モーター 45 ケース 46 攪拌翼 47 Oリング 48 接続プラグ 49 フッ素樹脂チュ−ブ 50 接続プラグ 51 テーパー雄ジョイント 52 フィルターホルダー 52a 接続端 52b 接続端部 53 メンブレンフィルター 54 フィルターホルダー 54a 接続端 54b 接続端部 55 メンブレンフィルター 56 固定台 56a 接続端 57 接続プラグ 58 フッ素樹脂チュ−ブ 59 雄ジョイント 60 テーパー雄ジョイント 61、61’ メンブレンフィルター部 62 フィルターホルダー 63 メッシュ構造部 64 ガスケットパッキン 65 メンブレンフィルター 71 ガラスカラムフィルター部 72 カラムホルダー 73 ガラスカラム 74 石英綿 81 吸上式試料タンク 82 チエック弁 83 吸入用ビュレット 91 流下式試料タンク 92 開閉コック 93 チエック弁 94 吸入用ビュレット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方に配置されて全有機ハロゲン成分及
    び懸濁物質成分を含む分析対象試料を容納する試料容器
    部と、前記試料容器部内に容納された分析対象試料の一
    定量づつを一定速度で供給する定量供給手段と、前記定
    量供給手段の供給流路中に前記試料容器部よりも下方で
    前流側及び後流側の2連に介在され、共洗い・エア抜き
    処理時に分析対象試料中の懸濁物質成分を濾過捕捉し、
    全有機ハロゲン成分の吸着時に供給流路中から取り外さ
    れる前流側の濾過用第1フィルター部、及び全有機ハロ
    ゲン成分の吸着時に分析対象試料中の懸濁物質成分を濾
    過捕捉する後流側の濾過用第2フィルター部とをそれぞ
    れに備えることを特徴とする全有機ハロゲン分析用吸着
    装置における試料供給装置。
  2. 【請求項2】 前記試料容器部が、攪拌機能を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の全有機ハロゲン分析用
    吸着装置における試料供給装置。
  3. 【請求項3】 前記定量供給手段が、吸引用ビュレット
    であることを特徴とする請求項1に記載の全有機ハロゲ
    ン分析用吸着装置における試料供給装置。
  4. 【請求項4】 前記前流側の濾過用第1フィルター部と
    後流側の濾過用第2フィルター部とが、それぞれにメン
    ブレンフィルターを内装すると共に、相互に着脱自在に
    1連化可能にされることを特徴とする請求項1、2及び
    3に記載の全有機ハロゲン分析用吸着装置における試料
    供給装置。
JP7243921A 1995-08-30 1995-08-30 全有機ハロゲン分析用吸着装置における試料供給装置 Pending JPH0968485A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7243921A JPH0968485A (ja) 1995-08-30 1995-08-30 全有機ハロゲン分析用吸着装置における試料供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7243921A JPH0968485A (ja) 1995-08-30 1995-08-30 全有機ハロゲン分析用吸着装置における試料供給装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0968485A true JPH0968485A (ja) 1997-03-11

Family

ID=17111007

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7243921A Pending JPH0968485A (ja) 1995-08-30 1995-08-30 全有機ハロゲン分析用吸着装置における試料供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0968485A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000193656A (ja) * 1998-12-24 2000-07-14 Toagosei Co Ltd 自動排水分析装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000193656A (ja) * 1998-12-24 2000-07-14 Toagosei Co Ltd 自動排水分析装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5468643A (en) Switching valve system for direct biological sample injection for LC analysis
EP1768720B1 (de) Geschlossenes steriles system und verfahren zum filtrieren von biologischen oder medizinischen flüssigkeiten, insbesondere von vollblut
US20060060531A1 (en) Method and apparatus for directly sampling a fluid for microfiltration
KR101035427B1 (ko) 솔루션 용기
US4955992A (en) Liquid degassing system
EP0571611A1 (en) Probe wash for liquid analysis apparatus
JP2015516295A (ja) 液体回収フィルタ
JPH0968485A (ja) 全有機ハロゲン分析用吸着装置における試料供給装置
JP2002511013A (ja) 体液を濾過し脱気する装置、特に血液濾過器
CN117705515A (zh) 一种生物气溶胶毒性检验仪
JPH1090134A (ja) 水中の微量揮発性有機化合物の分析方法およびその 装置
CN107576544B (zh) 一种微孔滤膜洗脱装置及洗脱方法
KR20230104054A (ko) 일회용 필터를 갖는 유체 여과 시스템, 및 자동화된 필터 컨디셔닝을 위해 이를 사용하는 방법
US4974456A (en) Zero head space sampling method
KR102578293B1 (ko) 시료공기 포집장치 및 시료공기 포집장치의 세정방법
US6499362B1 (en) In-line filter probe for process analysis
CN104266872B (zh) 带吸附管的转盘型吸烟机捕集装置及其分析测试方法
CN110411787B (zh) 一种用于检验科尿液样品的收集处理装置
US6186983B1 (en) Body fluid analysis system employing a sensor and method for flushing and single-point calibration of the sensor
JP2005265413A (ja) 分析用試験液を濾過するためのフィルター自動送り機能付き濾過装置
CN209270456U (zh) 一种血液成分采集分离耗材装置
JP2000070636A (ja) クリーンルーム用排気清浄装置
WO2003083433A3 (en) Method for analysing a gas sample and apparatus therefor
CN215262680U (zh) 一种自动恶臭气体监测留样仪
CN214503073U (zh) 一种水环境中目标污染物质的现场快速富集净化吹干装置