JPH0965A - 切り花陳列台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 切り花を収納する切り花収納容器を切り花の
見栄えを良好として陳列し得るようにする。 【構成】 陳列台本体１は、傾斜梁部材１４〜１６によ
り形成され、それぞれ後側から手前側に向けて下向きに
傾斜した複数の傾斜辺を有している。この陳列台本体１
は、前後方向および左右方向のそれぞれに切り花収納容
器を収容する収容スペースが設けられている。傾斜梁部
材１４〜１６には、前方に向けて下向きに傾斜した容器
支持部材３１ａ〜３４ｂが設けられており、複数の切り
花収納容器はそれぞれ前方に向けて傾斜した状態で支持
される。これにより、切り花は陳列台の正面に見栄え良
く露出される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は切り花を切り花収納容器
に収納した状態で陳列するための切り花陳列台に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】切り花を店頭販売する場合には、水が注
入された切り花収納容器に所定数の切り花を収納し、そ
の切り花収納容器を店頭に配置するようにしている。花
屋、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、デパ
ートなどの小売店では、多種類かつ多数本の切り花を顧
客に対して陳列する必要があり、しかも、全ての切り花
を見栄え良く、店頭に配置する必要がある。

【０００３】全ての切り花収納容器を同じ高さで配置し
たのでは、切り花全体の見栄えが悪いだけでなく、奥に
配置された切り花を顧客は観察しにくくなり、さらに、
切り花を収納容器から取り出す際にもその作業が容易で
ない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこで、雛壇のように
手前から後方に向けて階段状に高くした陳列台を用いて
切り花を陳列する試みがなされているが、切り花全体が
見にくいという問題がある。顧客が切り花を見やすくす
るために、階段状の陳列台に収納容器の後側に対応され
てスペーサを配置し、収納容器を前向きに傾斜させるよ
うにしたが、このような方式では、収納容器の安定性が
悪く、収納容器が転倒しかねない。

【０００５】また、雛壇のような階段状の陳列台を用い
ると、奥側の上の段に収納容器を乗せるときに、手前側
の下の段が邪魔となり、収納容器を陳列台に配置する作
業が容易でなく、その作業性が悪い。

【０００６】さらに、これまでの陳列台は、固定式であ
るために、使用しないときに邪魔になるだけでなく、そ
の運搬に手間がかかるという問題点がある。

【０００７】本発明の目的は、それぞれ切り花を収納す
る切り花収納容器を切り花の見栄えを良好として陳列す
るようにした切り花陳列台を提供することにある。

【０００８】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。

【００１０】すなわち、本発明の切り花陳列台は、それ
ぞれ後側から手前側に向けて下向きに傾斜した複数の傾
斜辺を有し、前後方向および左右方向のそれぞれに切り
花収納容器を収容する収容スペースが設けられた陳列台
本体を有している。傾斜辺には前方に向けて下向きに傾
斜した容器支持部材が設けられており、複数の切り花収
納容器はそれぞれ前方に向けて傾斜した状態で支持され
る。

【００１１】

【作用】このような構造の切り花陳列台にあっては、前
方に向けて前倒し状態に支持される切り花収納容器に切
り花を収納することができ、正面から切り花を充分に目
視することができ、切り花を見栄え良く陳列することが
可能となる。また、切り花を収納する切り花収納容器は
安定して支持されることになり、不用意に転倒させるお
それがなくなる。そして、陳列台全体を走行されること
ができるので、陳列位置ないし場所を容易に変更するこ
とができる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。

【００１３】図１〜図３は本発明の一実施例である切り
花陳列台を示す図であり、陳列台本体１はそれぞれ左右
方向に延びる棒状の前枠材２および後枠材３と、前後方
向にそれぞれ延びて前記前後両方の枠材２，３に固定さ
れた棒状の左枠材４および右枠材５とからなる底部枠体
６を有している。

【００１４】底部枠体６の後側の角部と、両方の角部の
中間部にはそれぞれ後側支柱７〜９が固定されており、
これらの後側支柱７〜９の上端部は水平梁部材１０によ
り連結されている。また、底部枠体６の前側角部と両方
の角部の中間部にはそれぞれ後側支柱７〜９よりも短い
前側支柱１１〜１３が固定されている。

【００１５】後側支柱７と前側支柱１１の上端は傾斜梁
部材１４により連結され、後側支柱８と前側支柱１２の
上端は傾斜梁部材１５により連結され、後側支柱９と前
側支柱１３の上端は傾斜梁部材１６により連結されてい
る。それぞれの傾斜梁部材１４〜１６は、棒材からなり
傾斜辺を構成する。

【００１６】３つの傾斜梁部材１４〜１６の相互間は、
それぞれ左右方向に延びる補強部材１７〜２０により連
結されている。前述した支柱などのそれぞれの部材は、
溶接などの手段によって固定されており、図２に示され
るように側面から見て、全体的に台形状となっている。

【００１７】このような形状となった陳列台本体１の底
部には、図２および図３に示されるように、車輪として
のキャスター２１が合計４つ取り付けられており、この
キャスター２１により陳列台本体１を任意の方向に走行
させることができる。

【００１８】図示する場合には、陳列台本体１には４つ
の収容スペースを有しており、それぞれの収容スペース
には図４に示す切り花収納容器２２が収容されるように
なっている。この切り花収納容器２２は、合成樹脂によ
り成形されており、平面が長方形となった枠状のフラン
ジ部２３を有し、その下側はテーパー形状となった容器
本体部２４となっている。

【００１９】この切り花収納容器２２内に所定料の水を
注入した状態で、切り花Ｆが収納される。容器本体部２
４の両側面にはそれぞれの側面から突出して取手部２５
が設けられており、取手部２５を手にもって作業者は切
り花収納容器２２を持ち上げることができる。

【００２０】切り花Ｆは切り花収納容器２２に収納した
状態で、生産者から小売店まで運搬される。その際に
は、所定の本数の切り花Ｆを切り花収納容器２２内に挿
入した後に、図４において二点鎖線で示すように平面四
角形の筒体２６を切り花収納容器２２の上に載置し、さ
らのこの上に蓋部材を載置した状態でこれらをバンドな
どによって結束する。この状態で、トラック、貨車ある
いは船などの運搬手段によって切り花収納容器２２は運
搬される。そして、小売店にあって、前記筒体２６と蓋
部材を取り除いて、切り花収納容器２２はこれを用いて
そのまま陳列に使用される。切り花収納容器２２を用い
たトラックなどによる切り花の運搬を考慮して、容器本
体部２４には通気孔２７が形成されている。

【００２１】それぞれ傾斜辺を構成する３本の傾斜梁部
材１４〜１６には、棒状の容器支持部材３１ａ，３１
ｂ、３２ａ，３２ｂ，３３ａ，３３ｂ，３４ａ，３４ｂ
が設けられている。それぞれの容器支持部材３１ａ〜３
４ｂの上側の支持面には、図４に示す切り花収納容器２
２の取手部２５が当接するようになっており、それぞれ
の容器支持部材のうち、同一の番号に符号ａ，ｂを付し
た２つの容器支持部材によって１つの切り花収納容器２
２が支持される。

【００２２】全ての容器支持部材３１ａ〜３４ｂは、図
２に示されるように、水平線に対して角度αで陳列台本
体１の前方に向けて下向きに傾斜しており、傾斜梁部材
１４〜１６の傾斜角度βよりも傾斜角度は小さく設定さ
れている。たとえば、角度αは１０〜２０度程度に設定
されており、角度βは３０〜５０度程度に設定されてい
る。

【００２３】したがって、たとえば、容器支持部材３４
ａ，３４ｂに図４に示す切り花収納容器２２を載置した
場合には、容器支持部材が傾斜していることから、図３
に示すように、陳列台本体１を真正面から見ても、切り
花収納容器２２の上端開口部が目視される。この状態の
切り花収納容器２２に収納された切り花Ｆは、収納容器
２２が前向きに傾斜していることから、花の部分が観察
者に向けられ、花全体を充分に観察することができる。

【００２４】なお、図示する場合には、それぞれ棒状の
部材を連結固定することにより陳列台本体１を形成して
いるが、それぞれの傾斜梁部材とその両端部に連結され
た前側支柱と後側支柱とにより構成される部分を板材を
用いて形成するようにしても良い。

【００２５】図示する切り花陳列台は、これに切り花収
納容器２２を載置する際に、階段状の支持面を有してい
ないので、載置作業を容易に行うことができる。補強梁
部材１７〜２０を除去するようにしても良く、その場合
には切り花収納容器２２をあまり高く持ち上げる必要が
なくなる。

【００２６】また、キャスターが付いており、切り花陳
列台は走行自在となっているので、陳列位置を容易に変
更したり、予め別の場所で陳列台に所定の収納容器を載
置した後に、それを所定の陳列場所に容易に搬送するこ
とができる。搬送する場合を含めて、それぞれの切り花
収納容器２２は、容器支持部材３１ａ〜３４ｂによって
安定した状態に支持されることになり、収納容器の転倒
発生を防止することができる。

【００２７】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。

【００２８】たとえば、図示する場合には、合計４つの
収納容器が載置されるようになっているが、６つあるい
は８つなど任意の数の収納容器を支持するように変更す
ることができる。また、図示する場合には陳列台本体１
を構成する各部材が溶接により固定されているが、各部
材を分離自在として、不使用時には折り畳んで陳列台本
体１を保管し得るようにしても良い。

【００２９】

【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。

【００３０】(1).切り花を見栄え良く陳列することがで
き、切り花の購入を希望する需要者の購買意欲を増加さ
せることができる。

【００３１】(2).複数の切り花収納容器を安定して支持
することができるので、容器の転倒事故の発生を防止す
ることができる。

【００３２】(3).切り花収納容器を容易に陳列台に載置
することができ、その作業性が大幅に向上する。

【００３３】(4).陳列台を所望の位置に容易に移動する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である切り花陳列台を示す斜
視図である。

【図２】図１の右側面図である。

【図３】図１の正面図である。

【図４】切り花陳列台に支持される切り花収納容器を示
す斜視図である。

【符号の説明】

１ 陳列台本体 ２ 前枠材 ３ 後枠材 ４ 左枠材 ５ 右枠材 ６ 底部枠体 ７〜９ 後側支柱 １０ 水平梁部材 １１〜１３ 前側支柱 １４〜１６ 傾斜梁部材 １７〜２０ 補強梁部材 ２１ 車輪 ２２ 切り花収納容器 ２３ フランジ部 ２４ 容器本体部 ２５ 取手部 ２６ 筒体 ２７ 通気孔 ３１ａ〜３４ｂ 容器支持部材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 それぞれ後側から手前側に向けて下向き
   に傾斜した複数の傾斜辺を有し、前後方向および左右方
   向のそれぞれに切り花収納容器を収容する収容スペース
   が設けられた陳列台本体と、 前記切り花収納容器を支持する支持面が前記陳列台本体
   の前方に向けて下向きに傾斜し、前記それぞれの収容ス
   ペースに対応させて前記傾斜辺に設けられた容器支持部
   材とを有し、 複数の切り花収納容器をそれぞれ前記陳列台本体の前方
   に向けて傾斜した状態で支持して切り花を陳列するよう
   にしたことを特徴とする切り花陳列台。
2. 【請求項２】 請求項１記載の切り花陳列台であって、
   前記複数の傾斜辺はそれぞれ棒材により形成され、それ
   ぞれの棒材を枠材に連結することにより、前記陳列台本
   体を形成したことを特徴とする切り花陳列台。
3. 【請求項３】 請求項１または２記載の切り花陳列台で
   あって、前記陳列台本体の底部に車輪を設け、前記陳列
   台本体を走行自在としたことを特徴とする切り花陳列
   台。