JPH0965989A - はさみ具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ムニエルやロールキャベツのような柔らかい
ものを形を崩さないで料理したり、取り分けたりするに
最適なはさみ具を提供すること。 【解決手段】 すくい板の先端縁形状を直線縁でなく外
側にやや凸出した湾曲形状に形成し、このすくい板の基
部側に上方に向けて突出したハンドル取付部を設け、こ
のハンドル取付部にハンドルをすくい板に対して斜め上
方に突設し、このハンドルに折り返し状態に設けた揺動
ハンドルの下端に、ハンドルと揺動ハンドルを握持して
下降させることですくい板ですくった被挾持物を上方か
ら押さえ込む押さえ板を設けたはさみ具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばニジマスや
スズキのような身の柔らかい魚を炒めたり煮たりして料
理する場合（ムニエル料理などの場合）や、バイキング
料理で並べてある各種の料理の中から各自が自分の好み
の料理例えば前記ムニエルなどを挟み取るときなどに最
適なトングタイプのすくい具に係るものである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
単にスプーン状のすくい具同志を開閉挾持させたりする
料理用トングはあるが、底面に平らに当接してフライパ
ンや鍋内の料理をすくったあと、このすくった料理を上
方から押さえ込んで料理を反転したり、取り皿に移し取
る平板タイプのはさみ具はなかった。

【０００３】そのため、例えば魚料理，特に身の柔らか
いスズキや、身厚も薄い鮃などの料理において、これを
すくい取ったりひっくり返したりすることはうまくいか
ず、また、バイキング形式の食事において、各種の料理
例えば前記ムニエルやロールキャベツのような柔らかい
ものや身厚の薄いものを形を崩さないで取り分けること
は熟練を要し中々厄介な作業であった。

【０００４】本発明は、平板状のすくい板の基部側にハ
ンドルを斜め上方に突設し、このハンドルに折り返し状
態に設けた揺動ハンドルの下側に、すくい板ですくった
被挾持物を上方から押さえ込む押さえ板をすくい板の途
中に位置するように構成して上記問題を解決したトング
タイプのはさみ具を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。

【０００６】すくい板３の先端縁形状を直線縁でなく外
側にやや凸出した湾曲形状に形成し、このすくい板３の
基部側に上方に向けて突出したハンドル取付部４を設
け、このハンドル取付部４にハンドル５をすくい板３に
対して斜め上方に突設し、このハンドル５に折り返し状
態に設けた揺動ハンドル６の下端に、ハンドル５と揺動
ハンドル６を握持して下降させることですくい板３です
くった被挾持物ａを上方から押さえ込む押さえ板７を設
けたことを特徴とするはさみ具に係るものである。

【０００７】また、前記すくい板３の先端側に複数本の
フォーク歯１を並設し、基部側に汁導出孔２を設けたこ
とを特徴とする請求項１記載のはさみ具に係るものであ
る。また、前記ハンドル５と前記揺動ハンドル６とを握
持して下降させた際、前記すくい板３ですくった被挾持
物ａを上方から押さえ込む押さえ板７の先端縁が、すく
い板３の先端縁に合致せず、すくい板３の途中中間位置
上に位置するように構成したことを特徴とする請求項
１，２のいずれか１項に記載のはさみ具に係るものであ
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】最良と考える本発明の実施の形態
を作用効果を示して実施の一例である図面に基づいて説
明する。

【０００９】例えばフライパンで身の柔らかい魚や、身
厚の薄い魚を炒めたり、鍋で煮込んだりするときなどに
は、ハンドル５の上端を上下してすくい板３がフライパ
ンや鍋の底面に当接するよう調節し、すくい板３の先端
を魚（被挾持物ａ）の下面に差し込み、魚を底面から分
離させたり、次いで底面に沿ってすくい板３をスライド
させてすくい板３の先端の湾曲形状縁をフライパンや鍋
の内周アール面に当接させてハンドル５の上端を下げる
と、魚がすくい板３上をすべりながら基部側に移動する
ので、揺動ハンドル６を握り押さえ板７で魚ａを上方か
ら押さえ込み、この押さえ板７とすくい板３により柔ら
かい魚ａでも身を崩すことなくソフトに挾持できること
となる。

【００１０】また、すくい板３をフライパン上や鍋内で
裏返し、押さえ板７を逆に底面に当接させハンドル５の
上端を起こし乍らハンドル５と揺動ハンドル６の握持を
解除して魚ａを底面に載せ、魚ａを裏返し、再び料理す
ることも容易となる。

【００１１】出来あがったら同様の方法ですくい板３と
押さえ板７で魚を挾持し乍らフライパンや鍋より取り出
し、例えば大皿に移す。

【００１２】バイキングなどにおいてはこの大皿に載せ
られた魚ａを取り分けることが同様に容易となる。

【００１３】即ち、すくい板３の先端縁は直線縁でな
く、外側に凸出した湾曲形状であるため、フライパンや
鍋の内周アール面や大皿の内周アール縁に合致し、魚ａ
のほぼ全体下面にすくい板３を差し入れてすくい板３で
魚ａを確実に支承でき、しかも押さえ板７によりより押
さえることができるから、ひっくり返すことも取り分け
ることも身を崩さないで容易にできることとなる。

【００１４】また、押さえ板７の先端縁は、すくい板３
の先端縁上方より前方へ大きく突出しておらず、挾持し
た際はすくい板３の途中中間上に位置するから、フライ
パンや鍋の隅に寄った魚ａでもすくい板３を魚ａ下面に
さし入れ易く、また押さえ板７によりすくい板３上の魚
ａの中間部を上から押さえることができるため、前記操
作が容易に行えることとなる。

【００１５】

【実施例】添付図面は本発明の好適な実施の一例を図示
したものである。

【００１６】先端側に複数本のフォーク歯１を並設し、
基部側に汁導出孔２を設けた平板状のすくい板３の先端
縁形状をフライパンや鍋の内周アール面に略合致した湾
曲形状に形成し、このすくい板３の基部側を上方に向け
て折曲してハンドル取付部４を設け、このハンドル取付
部４にハンドル５をすくい板３に対して斜め上方に突設
する。

【００１７】汁導出孔２は、すくい板３上に魚ａを支承
した際に汁が流れ落ちるようにすくい板３の中間部に形
成すると共に、すくい板３の先端を持ち上げて魚ａをし
っかりとすくい板３上に支承する際に底部となるすくい
板３の基端折曲角部にも形成し、この際にも良好に汁切
りできるようにしている。

【００１８】また、このハンドル５に折り返し状態に連
設した揺動ハンドル６を設け、この揺動ハンドル６の下
端にすくい板３ですくった被挾持物ａを上方から押さえ
込むすくい板３と略同様構造の押さえ板７を付設し、ハ
ンドル５と揺動ハンドル６を握持したときすくい板３に
対し押さえ板７が斜設状態に当接するように設ける。ま
た、このハンドル５と揺動ハンドル６とを握持して下降
させた際、前記すくい板３ですくった被挾持物ａを上方
から押さえ込む押さえ板７の先端縁が、すくい板３の先
端縁に合致せず、すくい板３の途中中間位置上に位置す
るように構成している。

【００１９】図中符号10は押さえ板７の基部側に設けた
汁導出孔、11はハンドル取付部４をハンドル５に止着す
るリベット、12は押さえ板７の基部側を揺動ハンドル６
に止着するリベットである。

【００２０】本実施例においては、特に平板状のすくい
板３の基端側を上方に傾斜折曲した形状としたから、こ
のすくい板３基部には、載せた魚ａをすくい板基部側へ
滑らせても係止できる後壁部が形成され、非常の魚ａを
すくい上げ易く、また、このすくい板基部のハンドル取
付部４にハンドル５を延設するだけでハンドル５は水平
に配するすくい板３に対して所定角度上方に傾斜配設さ
れることになり、フライパンの底面などにすくい板３を
ぴったりと当接し易く、魚ａの下にすくい板をすべり込
み易く設計している。

【００２１】

【発明の効果】本発明は、上述のように構成したので、
すくい板と押さえ板とにより被挾持物、例えばニジマス
やスズキのような一匹ものを料理したムニエルのような
柔らかい魚であっても、またロールキャベツのような比
較的大型で挟みにくい料理であっても、形を崩すことな
くソフトに挾持でき、ひっくり返して料理したり取り分
けたりすることが熟練を要さずとも極めて簡単に行い得
る画期的なはさみ具となる。

【００２２】また、すくい板の先端縁形状を単なる直線
縁とせず外側に凸出した湾曲形状に形成したので、魚
（被挾持物）をフライパンや鍋の内周アール面や取り皿
のアール内縁に先端縁を略合致させて挿しつけることが
でき、魚の略全体の下面にすくい板を差し入れてスムー
スにすくい板に載せることが可能となり、極めて秀れた
はさみ具となる。

【００２３】また、ハンドルは水平に配するすくい板に
対して所定角度上方に傾斜配設されることになり、フラ
イパンの底面などにすくい板をぴったりと当接し易く、
魚の下にすくい板をすべり込み易く非常に使い易いはさ
み具となる。

【００２４】また、請求項２記載の発明のおいては、フ
ライパンや鍋面上の被挾持物をすくうとき夫々のフォー
ク歯の先端が鍋周面などにしなやかに追従して被挾持物
の下面に挿し込み易く、また汁導出孔をも有することと
あいまって汁切りも良好である秀れたはさみ具となる。

【００２５】また、請求項３記載の発明のおいては、押
さえ板の先端縁は、すくい板の先端縁上方より前方へ大
きく突出しておらず、挾持した際はすくい板の途中中間
上に位置するから、フライパンや鍋の隅に寄った魚でも
すくい板を魚下面にさし入れ易く、また押さえ板により
すくい板上の魚の中間部を上から押さえることができる
ため、柔らかい魚でも身を崩すことなく魚をすくい板に
支承させたままソフトに挾持でき、前記操作が容易に行
えることとなるとなり、一層秀れた画期的なはさみ具と
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の斜視図である。

【図２】本実施例の使用状態の説明側面図である。

【図３】本実施例のすくい板の平面図である。

【符号の説明】

ａ 被挾持物 １ フォーク歯 ２ 汁導出孔 ３ すくい板 ４ ハンドル取付部 ５ ハンドル ６ 揺動ハンドル ７ 押さえ板 ８ フォーク歯

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 すくい板の先端縁形状を直線縁でなく外
   側にやや凸出した湾曲形状に形成し、このすくい板の基
   部側に上方に向けて突出したハンドル取付部を設け、こ
   のハンドル取付部にハンドルをすくい板に対して斜め上
   方に突設し、このハンドルに折り返し状態に設けた揺動
   ハンドルの下端に、ハンドルと揺動ハンドルを握持して
   下降させることですくい板ですくった被挾持物を上方か
   ら押さえ込む押さえ板を設けたことを特徴とするはさみ
   具。
2. 【請求項２】 前記すくい板の先端側に複数本のフォー
   ク歯を並設し、基部側に汁導出孔を設けたことを特徴と
   する請求項１記載のはさみ具。
3. 【請求項３】 前記ハンドルと前記揺動ハンドルとを握
   持して下降させた際、前記すくい板ですくった被挾持物
   を上方から押さえ込む押さえ板の先端縁が、すくい板の
   先端縁に合致せず、すくい板の途中中間位置上に位置す
   るように構成したことを特徴とする請求項１，２のいず
   れか１項に記載のはさみ具。