JPH09646A - 治療用誘導加熱装置 - Google Patents
治療用誘導加熱装置Info
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- JPH09646A JPH09646A JP15029895A JP15029895A JPH09646A JP H09646 A JPH09646 A JP H09646A JP 15029895 A JP15029895 A JP 15029895A JP 15029895 A JP15029895 A JP 15029895A JP H09646 A JPH09646 A JP H09646A
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- JP
- Japan
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- cancer
- treatment
- induction heating
- drug
- magnetic field
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- Radiation-Therapy Devices (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】癌組織だけを選択的に加温でき、且つ無侵襲で
副作用が無い治療法を実施できる誘導加熱装置を提供す
る。 【構成】癌治療用誘導加熱装置1は、被検体内Pの癌患
部Cに特異的に反応する薬剤に磁性体を結合させた磁性
体結合薬剤と、この磁性体結合薬剤を被検体内Pに注入
した状態で、この被検体Pに交流磁場を印加する交流磁
場印加手段(コイル部11,電流供給装置12)とを備
えた。
副作用が無い治療法を実施できる誘導加熱装置を提供す
る。 【構成】癌治療用誘導加熱装置1は、被検体内Pの癌患
部Cに特異的に反応する薬剤に磁性体を結合させた磁性
体結合薬剤と、この磁性体結合薬剤を被検体内Pに注入
した状態で、この被検体Pに交流磁場を印加する交流磁
場印加手段(コイル部11,電流供給装置12)とを備
えた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、治療用誘導加熱装置に
係り、特に癌細胞及びそれらの集合体である癌組織が正
常組織よりも熱感受性が高いという性質を利用して、熱
により癌組織の増殖を抑制し又は壊死させる癌治療用に
好適な治療用誘導加熱装置に関する。
係り、特に癌細胞及びそれらの集合体である癌組織が正
常組織よりも熱感受性が高いという性質を利用して、熱
により癌組織の増殖を抑制し又は壊死させる癌治療用に
好適な治療用誘導加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、癌組織は熱に弱く、正常組織
よりも熱感受性が高いという性質が知られている(例え
ば、放射線医学大系、特別巻3、田坂皓編、中山書店1
987)。この性質を利用して、例えばマイクロ波,高
周波を癌患部に照射して癌患部の温度を42℃前後の治
療温度まで上昇させるハイパーサーミヤや温水槽又は熱
いワックスの中に体を浸す温熱治療などが行われてい
る。
よりも熱感受性が高いという性質が知られている(例え
ば、放射線医学大系、特別巻3、田坂皓編、中山書店1
987)。この性質を利用して、例えばマイクロ波,高
周波を癌患部に照射して癌患部の温度を42℃前後の治
療温度まで上昇させるハイパーサーミヤや温水槽又は熱
いワックスの中に体を浸す温熱治療などが行われてい
る。
【0003】また、実験レベルではあるが、癌組織に侵
された局所に沢山の針を打ち、局所の導電率を見掛け上
変えて、通電により局所の温度を上げる治療法も研究さ
れている。
された局所に沢山の針を打ち、局所の導電率を見掛け上
変えて、通電により局所の温度を上げる治療法も研究さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の治療法の内、ハイパーサーミヤでは治療する癌
の部位だけを選択的に加温することが困難であり、正常
組織も加熱してしまうことがある一方で、治療部位を所
望の温度に調節する温度コントロールが難しく、加温不
足や加温過度の状態が生じ易く、治療の精度,効果に限
界が在るほか、患者の治療時の体力的負担も大きい。
た従来の治療法の内、ハイパーサーミヤでは治療する癌
の部位だけを選択的に加温することが困難であり、正常
組織も加熱してしまうことがある一方で、治療部位を所
望の温度に調節する温度コントロールが難しく、加温不
足や加温過度の状態が生じ易く、治療の精度,効果に限
界が在るほか、患者の治療時の体力的負担も大きい。
【0005】一方、前述した針を使って導電率を変える
ことにより温度をコントロールする治療法にあっては、
著しく侵襲的であり、実際の臨床の場では容易に実施し
難い。
ことにより温度をコントロールする治療法にあっては、
著しく侵襲的であり、実際の臨床の場では容易に実施し
難い。
【0006】そこで本発明は、従来の治療法の問題に鑑
みなされたもので、癌組織だけを選択的に加温でき、且
つ無侵襲で副作用が無い治療法を実施できる装置を提供
することをその目的とする。
みなされたもので、癌組織だけを選択的に加温でき、且
つ無侵襲で副作用が無い治療法を実施できる装置を提供
することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、被検体内の特定ターゲットに特異的に
反応する薬剤に磁性体を結合させた磁性体結合薬剤と、
この磁性体結合薬剤を被検体内に注入した状態でこの被
検体に交流磁場を印加する交流磁場印加手段とを備え
た。
め、本発明では、被検体内の特定ターゲットに特異的に
反応する薬剤に磁性体を結合させた磁性体結合薬剤と、
この磁性体結合薬剤を被検体内に注入した状態でこの被
検体に交流磁場を印加する交流磁場印加手段とを備え
た。
【0008】例えば、前記特定ターゲットは癌患部であ
る。
る。
【0009】例えば、前記被検体を載せる治療用寝台を
備える一方で、前記交流磁場印加手段は、磁気共鳴イメ
ージング装置,X線CTスキャナ,及び核医学診断装置
の内の何れかの医用モダリティに組み込み且つその医用
モダリティの寝台を前記治療寝台と兼用する構造とする
ことも好適である。
備える一方で、前記交流磁場印加手段は、磁気共鳴イメ
ージング装置,X線CTスキャナ,及び核医学診断装置
の内の何れかの医用モダリティに組み込み且つその医用
モダリティの寝台を前記治療寝台と兼用する構造とする
ことも好適である。
【0010】
【作用】本発明の治療用誘導加熱装置を使えば、磁性体
結合薬剤が被検体内に投与された状態で、被検体に交流
磁場印加手段から交流磁場が印加される。
結合薬剤が被検体内に投与された状態で、被検体に交流
磁場印加手段から交流磁場が印加される。
【0011】例えば腫瘍に特異的に反応するガン特異的
ヒト型モノクローナル抗体などの試薬に磁性体を結合し
た磁性体薬剤が、癌患者の血液中に注入される。注入さ
れた磁性体結合薬剤は、その特異性に因って癌細胞及び
その集合体である組織(癌患部)に選択的に集積する。
これにより癌患部のみを標識付けできる。この状態で、
体外より交流磁場が掛けられると、集積した薬剤の磁性
体には交流磁場に因ってうず電流が発生し、発熱する。
この発熱量を適宜に制御することにより、癌患部の温度
を、癌細胞に増殖抑制・壊死を引き起こさせる値に設定
できる。発熱する部分は薬剤の特異性に拠って癌患部の
箇所に限られ、正常組織では殆ど発熱しない。
ヒト型モノクローナル抗体などの試薬に磁性体を結合し
た磁性体薬剤が、癌患者の血液中に注入される。注入さ
れた磁性体結合薬剤は、その特異性に因って癌細胞及び
その集合体である組織(癌患部)に選択的に集積する。
これにより癌患部のみを標識付けできる。この状態で、
体外より交流磁場が掛けられると、集積した薬剤の磁性
体には交流磁場に因ってうず電流が発生し、発熱する。
この発熱量を適宜に制御することにより、癌患部の温度
を、癌細胞に増殖抑制・壊死を引き起こさせる値に設定
できる。発熱する部分は薬剤の特異性に拠って癌患部の
箇所に限られ、正常組織では殆ど発熱しない。
【0012】また、この誘導加熱装置を磁気共鳴イメー
ジング装置,X線CTスキャナ,核医学診断装置などの
医用モダリティに組み込むことで、寝台を共用できるな
ど、2つの装置を別体として設ける場合に比べて構成の
簡素化・小形化が図られる。また医用モダリティの画像
収集機能など、モダリティ本来の機能を流用できる。
ジング装置,X線CTスキャナ,核医学診断装置などの
医用モダリティに組み込むことで、寝台を共用できるな
ど、2つの装置を別体として設ける場合に比べて構成の
簡素化・小形化が図られる。また医用モダリティの画像
収集機能など、モダリティ本来の機能を流用できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図4に基づ
いて説明する。
いて説明する。
【0014】図1には本実施例に係る癌治療用誘導加熱
装置の原理的な全体構成を示す。
装置の原理的な全体構成を示す。
【0015】図1に示す癌治療用誘導加熱装置1は、寝
台10,コイル部11,及び電流供給装置12を備え
る。寝台10の天板10a上には被検体Pが載せられ
る。この寝台10には、被検体Pが横臥可能なように円
筒状の治療用開口部を残してコイル部11が設置されて
いる。コイル部11は、コイル線材をソレノイド状に巻
装して成り、コイル部11が天板10aの周りに上記診
断用開口部を残すように設置されている。このソレノイ
ド状コイル部11は本実施例では、ソレノイド内径60
cm,ソレノイドコイル長100cm,ターン数10として
形成した。
台10,コイル部11,及び電流供給装置12を備え
る。寝台10の天板10a上には被検体Pが載せられ
る。この寝台10には、被検体Pが横臥可能なように円
筒状の治療用開口部を残してコイル部11が設置されて
いる。コイル部11は、コイル線材をソレノイド状に巻
装して成り、コイル部11が天板10aの周りに上記診
断用開口部を残すように設置されている。このソレノイ
ド状コイル部11は本実施例では、ソレノイド内径60
cm,ソレノイドコイル長100cm,ターン数10として
形成した。
【0016】コイル部11には、交流磁場発生用の電流
供給装置12が接続されている。電流供給装置12は、
周波数可変形の信号源20と、この信号源20の出力交
流信号を電力増幅する電力可変形の電力増幅器21と、
信号源20及び電力増幅器21を制御するコントローラ
22とを備える。電力増幅器21としては、例えばApex
社製「PA04電力増幅器」などが使われる。コントロ
ーラ22は、信号源20に周波数制御信号Sfを送り、
その発振周波数を制御させるとともに、電力増幅器21
にゲイン制御信号Sgを送り、その電力増幅率を制御さ
せる。
供給装置12が接続されている。電流供給装置12は、
周波数可変形の信号源20と、この信号源20の出力交
流信号を電力増幅する電力可変形の電力増幅器21と、
信号源20及び電力増幅器21を制御するコントローラ
22とを備える。電力増幅器21としては、例えばApex
社製「PA04電力増幅器」などが使われる。コントロ
ーラ22は、信号源20に周波数制御信号Sfを送り、
その発振周波数を制御させるとともに、電力増幅器21
にゲイン制御信号Sgを送り、その電力増幅率を制御さ
せる。
【0017】次に本実施例における加温治療法及び誘導
加熱装置の動作を説明する。
加熱装置の動作を説明する。
【0018】まず、癌に選択的に集積する薬剤として、
例えば癌特異的モノクローナル抗体R(図2(a)参
照)を用意し、磁気標識キットを用いて、この抗体Rに
磁性体M(図2(b)参照)を標識付けし、磁性体結合
薬剤RM(図2(c)参照)を作る。磁性体Mとして
は、例えば、感温フェライト(「感温アモルファスフレ
ークを用いたハイパーサミア用ソフトヒーティング素子
の発熱特性」,第6回日本生体磁気学会大会論文集 Vo
l.4,1991,を参照)や、Ni(96%)とSi(4
%)の合金(放射線医学大系、特別巻3、田坂皓編、中
山書店発行、1987、を参照)がある。
例えば癌特異的モノクローナル抗体R(図2(a)参
照)を用意し、磁気標識キットを用いて、この抗体Rに
磁性体M(図2(b)参照)を標識付けし、磁性体結合
薬剤RM(図2(c)参照)を作る。磁性体Mとして
は、例えば、感温フェライト(「感温アモルファスフレ
ークを用いたハイパーサミア用ソフトヒーティング素子
の発熱特性」,第6回日本生体磁気学会大会論文集 Vo
l.4,1991,を参照)や、Ni(96%)とSi(4
%)の合金(放射線医学大系、特別巻3、田坂皓編、中
山書店発行、1987、を参照)がある。
【0019】この磁性体結合薬剤RMは1μg/mlの
濃度に調整され、被検体P(患者)の静脈に注入され
る。注入された磁性体結合薬剤RMは、その特異性に因
って、時間経過と共に徐々に患者Pの癌患部Cに選択的
に集積していく(図3参照)。
濃度に調整され、被検体P(患者)の静脈に注入され
る。注入された磁性体結合薬剤RMは、その特異性に因
って、時間経過と共に徐々に患者Pの癌患部Cに選択的
に集積していく(図3参照)。
【0020】そして、磁性体結合薬剤RMが充分に集積
した時間、例えば6時間〜24時間の後に、誘導加熱装
置1の寝台10に患者Pを載せる。コイル部11の軸方
向中心位置が患者の癌局所に合致するようにコイル部1
1の位置決めがなされる。なお、この治療時には、患者
Pは布地以外身に付けないこととする。
した時間、例えば6時間〜24時間の後に、誘導加熱装
置1の寝台10に患者Pを載せる。コイル部11の軸方
向中心位置が患者の癌局所に合致するようにコイル部1
1の位置決めがなされる。なお、この治療時には、患者
Pは布地以外身に付けないこととする。
【0021】このように準備が完了すると、電流供給装
置12からコイル部11に、例えば170V,8.5
A,周波数2MHzの交流電源を供給する。これにより
コイル部11は供給電源に応じた交流磁場を、例えば図
4に模式的に示す如く発生する。
置12からコイル部11に、例えば170V,8.5
A,周波数2MHzの交流電源を供給する。これにより
コイル部11は供給電源に応じた交流磁場を、例えば図
4に模式的に示す如く発生する。
【0022】この交流磁場に因って、癌患部Cに集積し
ている薬剤RMのマグネットMにうず電流が発生し、そ
のジュール熱によって癌患部Cが46℃前後に発熱する
ことが確認できた。このとき、人体(すなわち癌患部C
以外の正常組織の部分)の発熱は0.18℃程度であ
り、うず電流による発熱の影響は殆ど無いことが確認で
きた。
ている薬剤RMのマグネットMにうず電流が発生し、そ
のジュール熱によって癌患部Cが46℃前後に発熱する
ことが確認できた。このとき、人体(すなわち癌患部C
以外の正常組織の部分)の発熱は0.18℃程度であ
り、うず電流による発熱の影響は殆ど無いことが確認で
きた。
【0023】したがって、癌患部Cのみの選択的な発熱
に拠って、癌細胞,癌組織の増殖が抑制され、又は/及
びその壊死が引き起こされるので、癌治療に有効であ
る。
に拠って、癌細胞,癌組織の増殖が抑制され、又は/及
びその壊死が引き起こされるので、癌治療に有効であ
る。
【0024】以上のように、この誘導加熱装置を使った
加温療法によれば、従来のハイパーサーミヤや温熱療法
とは異なり、磁性体結合薬剤の特異性によって癌患部の
みを集中的に加温できるため、局所的に十分な加温が可
能となり、加温時間も短かく、患者の寝台上での拘束時
間が少ない。また、正常組織に加温の影響を与えないで
済むから、正常組織に温度傷害を与えることに起因した
副作用も無い有効な癌治療となる。
加温療法によれば、従来のハイパーサーミヤや温熱療法
とは異なり、磁性体結合薬剤の特異性によって癌患部の
みを集中的に加温できるため、局所的に十分な加温が可
能となり、加温時間も短かく、患者の寝台上での拘束時
間が少ない。また、正常組織に加温の影響を与えないで
済むから、正常組織に温度傷害を与えることに起因した
副作用も無い有効な癌治療となる。
【0025】また、従来のマイクロ波などを使った加温
法よりも温度コントロールが比較的簡単であり、その分
オペレータの操作上の負担が軽減される。
法よりも温度コントロールが比較的簡単であり、その分
オペレータの操作上の負担が軽減される。
【0026】さらに、従来、早期に転移した癌を検出も
しくは治療することは極めて難しく、治療対象は主とし
て原発巣であったが、本誘導加熱装置を使った加温療法
によれば、全身のどの部位に患部があろうとも特異的に
治療可能となる。またX線治療や外科的手術などに比較
して、薬剤による副作用や肉体の切開がないため、患者
への肉体的・精神的負担が少ない。
しくは治療することは極めて難しく、治療対象は主とし
て原発巣であったが、本誘導加熱装置を使った加温療法
によれば、全身のどの部位に患部があろうとも特異的に
治療可能となる。またX線治療や外科的手術などに比較
して、薬剤による副作用や肉体の切開がないため、患者
への肉体的・精神的負担が少ない。
【0027】なお、本発明における磁性体結合薬剤を選
択的に集積させる被検体内のターゲットは前述したよう
に癌患部に限定されることなく、薬剤の種類に応じて任
意に選ぶことができる。またそのような薬剤としては、
例えばラテックスで形成されたビーズに磁性体を結合さ
せたもの等が挙げられる。
択的に集積させる被検体内のターゲットは前述したよう
に癌患部に限定されることなく、薬剤の種類に応じて任
意に選ぶことができる。またそのような薬剤としては、
例えばラテックスで形成されたビーズに磁性体を結合さ
せたもの等が挙げられる。
【0028】続いて図5〜図7で本実施例の応用例を説
明する。
明する。
【0029】図5に示す応用例は、図1で説明した癌治
療用誘導加熱装置を磁気共鳴イメージング(MRI)装
置にオプション機器として搭載したものである。MRI
装置のガントリ30の診断用開口部30aの周りにコイ
ル部11が着脱自在又は一体に取り付けられており、こ
のコイル部11に電流供給装置12から所望周波数及び
所望パワーの電流を供給できるようになっている。
療用誘導加熱装置を磁気共鳴イメージング(MRI)装
置にオプション機器として搭載したものである。MRI
装置のガントリ30の診断用開口部30aの周りにコイ
ル部11が着脱自在又は一体に取り付けられており、こ
のコイル部11に電流供給装置12から所望周波数及び
所望パワーの電流を供給できるようになっている。
【0030】図6に示す応用例は、同様に癌治療用誘導
加熱装置をX線CTスキャナにオプション機器として搭
載したものである。X線CTスキャナのガントリ40の
診断用開口部40aの周りの所定位置にコイル部11が
着脱自在に又は一体に取り付けられており、コイル部1
1に電流供給装置12に接続されている。
加熱装置をX線CTスキャナにオプション機器として搭
載したものである。X線CTスキャナのガントリ40の
診断用開口部40aの周りの所定位置にコイル部11が
着脱自在に又は一体に取り付けられており、コイル部1
1に電流供給装置12に接続されている。
【0031】さらに図7(a),(b)に示す応用例
は、核医学診断装置に癌治療用誘導加熱装置をオプショ
ン機器として搭載したものである。核医学診断装置のガ
ントリ50の中心開口部50aの周りにコイル部11が
取り付けられ、このコイル部11に電流機器装置12が
つながっている。
は、核医学診断装置に癌治療用誘導加熱装置をオプショ
ン機器として搭載したものである。核医学診断装置のガ
ントリ50の中心開口部50aの周りにコイル部11が
取り付けられ、このコイル部11に電流機器装置12が
つながっている。
【0032】これらの医用モダリティに図1に示した誘
導加熱装置を組み込むことで、モダリティ本来の機能で
ある画像取得に基づく形態的、機能的診断及びその診断
に基づく位置決めと加温治療とが可能になり、一挙両得
のシステムを提供できる。MRI装置,X線CTスキャ
ナ,核医学診断装置自体の図示しない寝台を兼用して加
温治療を行うことができるので、これらのモダリティと
誘導加熱装置とを別体として提供する場合に比べて、小
形で、コンパクトな複合システムを提供できる。
導加熱装置を組み込むことで、モダリティ本来の機能で
ある画像取得に基づく形態的、機能的診断及びその診断
に基づく位置決めと加温治療とが可能になり、一挙両得
のシステムを提供できる。MRI装置,X線CTスキャ
ナ,核医学診断装置自体の図示しない寝台を兼用して加
温治療を行うことができるので、これらのモダリティと
誘導加熱装置とを別体として提供する場合に比べて、小
形で、コンパクトな複合システムを提供できる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の治療用誘
導加熱装置は、被検体内の特定ターゲットに特異的に反
応する薬剤に磁性体を結合させた磁性体結合薬剤と、こ
の磁性体結合薬剤を被検体内に注入した状態でこの被検
体に交流磁場を印加する交流磁場印加手段とを備えたの
で、例えばガン特異的ヒト型モノクローナル抗体にマグ
ネットを結合させた薬剤を使うことで癌患部のみに薬剤
を選択的に集積させることができ、交流磁場に起用した
うず電流により癌患部のみを集中的に加温治療できる。
薬剤のターゲット選択性が寄与して正常組織は殆ど発熱
しないから、熱に拠る正常組織の傷害や副作用も発生し
ない。さらに血管への薬剤の注入だけで済むから、殆ど
無侵襲で治療でき、患者の体力的,精神的負担は著しく
少ない治療を行うことができる。
導加熱装置は、被検体内の特定ターゲットに特異的に反
応する薬剤に磁性体を結合させた磁性体結合薬剤と、こ
の磁性体結合薬剤を被検体内に注入した状態でこの被検
体に交流磁場を印加する交流磁場印加手段とを備えたの
で、例えばガン特異的ヒト型モノクローナル抗体にマグ
ネットを結合させた薬剤を使うことで癌患部のみに薬剤
を選択的に集積させることができ、交流磁場に起用した
うず電流により癌患部のみを集中的に加温治療できる。
薬剤のターゲット選択性が寄与して正常組織は殆ど発熱
しないから、熱に拠る正常組織の傷害や副作用も発生し
ない。さらに血管への薬剤の注入だけで済むから、殆ど
無侵襲で治療でき、患者の体力的,精神的負担は著しく
少ない治療を行うことができる。
【0034】この誘導加熱装置をMRI装置など他の画
像診断用モダリティに組み込むことで、全体として小形
化され、機能の豊富化された医用治療システムを提供で
きる。
像診断用モダリティに組み込むことで、全体として小形
化され、機能の豊富化された医用治療システムを提供で
きる。
【図1】本発明の一実施例に係る癌治療用誘導加熱装置
のブロック図。
のブロック図。
【図2】(a)〜(c)はモノクローナル抗体,磁性
体,及び磁性体結合抗体を記号化して説明する図。
体,及び磁性体結合抗体を記号化して説明する図。
【図3】磁性体結合抗体の癌患部への選択的集積を説明
する図。
する図。
【図4】交流磁場の被検体への印加を説明する図。
【図5】誘導加熱装置のMRI装置への搭載例を説明す
る図。
る図。
【図6】誘導加熱装置のX線CTスキャナへの搭載例を
説明する図。
説明する図。
【図7】(a),(b)は誘導加熱装置の核医学診断装
置への搭載例を説明する図。
置への搭載例を説明する図。
1 癌治療用誘導加熱装置 10 治療用寝台 11 コイル部 12 電流供給装置 30 MRI装置 40 X線CTスキャナ 50 核医学診断装置 P 被検体 C 癌患部(ターゲット) M 磁性体 R 癌特異的モノクローナル抗体 RM 磁性性結合抗体
Claims (3)
- 【請求項1】 被検体内の特定ターゲットに特異的に反
応する薬剤に磁性体を結合させた磁性体結合薬剤と、こ
の磁性体結合薬剤を被検体内に注入した状態でこの被検
体に交流磁場を印加する交流磁場印加手段とを備えたこ
とを特徴とする治療用誘導加熱装置。 - 【請求項2】 前記特定ターゲットは癌患部である請求
項1記載の治療用誘導加熱装置。 - 【請求項3】 前記被検体を載せる治療用寝台を備える
一方で、前記交流磁場印加手段は、磁気共鳴イメージン
グ装置,X線CTスキャナ,及び核医学診断装置の内の
何れかの医用モダリティに組み込み且つその医用モダリ
ティの寝台を前記治療寝台と兼用する構造である請求項
2記載の治療用誘導加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15029895A JPH09646A (ja) | 1995-06-16 | 1995-06-16 | 治療用誘導加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15029895A JPH09646A (ja) | 1995-06-16 | 1995-06-16 | 治療用誘導加熱装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09646A true JPH09646A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15493953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15029895A Pending JPH09646A (ja) | 1995-06-16 | 1995-06-16 | 治療用誘導加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09646A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014532291A (ja) * | 2011-08-10 | 2014-12-04 | マグフォース アーゲー | アルコキシシランでコーティングされた磁性ナノ粒子の凝集化 |
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1995
- 1995-06-16 JP JP15029895A patent/JPH09646A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014532291A (ja) * | 2011-08-10 | 2014-12-04 | マグフォース アーゲー | アルコキシシランでコーティングされた磁性ナノ粒子の凝集化 |
US9408912B2 (en) | 2011-08-10 | 2016-08-09 | Magforce Ag | Agglomerating magnetic alkoxysilane-coated nanoparticles |
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