JPH096378A - テキスト音声変換装置 - Google Patents
テキスト音声変換装置Info
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- JPH096378A JPH096378A JP7154288A JP15428895A JPH096378A JP H096378 A JPH096378 A JP H096378A JP 7154288 A JP7154288 A JP 7154288A JP 15428895 A JP15428895 A JP 15428895A JP H096378 A JPH096378 A JP H096378A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 文章中に括弧くくりの部分がある場合、それ
が前接単語の読みであるのか、注釈であるのかを簡単に
判定し、文章作成者の意図した読みで自然な合成音声を
得ることができるテキスト音声変換装置を提供する。 【構成】 テキスト解析部2に括弧内および括弧の前接
単語の読みを決定する記号後処理部203を備える。こ
の記号後処理部203は、括弧が検出されると、括弧の
前接単語の音韻情報と括弧内の音韻情報を生成し、両者
を照合して一致した音韻情報を当該前接単語の音韻情報
として設定し、括弧内の音韻情報を消滅させる。また、
音韻情報が一致しない場合は、括弧内の音韻情報に韻律
情報を付加する。
が前接単語の読みであるのか、注釈であるのかを簡単に
判定し、文章作成者の意図した読みで自然な合成音声を
得ることができるテキスト音声変換装置を提供する。 【構成】 テキスト解析部2に括弧内および括弧の前接
単語の読みを決定する記号後処理部203を備える。こ
の記号後処理部203は、括弧が検出されると、括弧の
前接単語の音韻情報と括弧内の音韻情報を生成し、両者
を照合して一致した音韻情報を当該前接単語の音韻情報
として設定し、括弧内の音韻情報を消滅させる。また、
音韻情報が一致しない場合は、括弧内の音韻情報に韻律
情報を付加する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、漢字仮名混じり文を音
声に変換するテキスト音声変換装置に関するものであ
る。
声に変換するテキスト音声変換装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のテキスト音声変換装置としては、
「ディジタル音声処理(古井著:東海大学出版会、19
85、144〜146ページ)」に開示されているよう
なものがある。図4は本文献に開示される従来のテキス
ト音声変換装置のブロック図である。
「ディジタル音声処理(古井著:東海大学出版会、19
85、144〜146ページ)」に開示されているよう
なものがある。図4は本文献に開示される従来のテキス
ト音声変換装置のブロック図である。
【0003】入力されたテキストは、辞書を用いてテキ
スト解析され、読み仮名、単語・文節境界、文法情報、
基本アクセントが決定され、これらを基に、音韻規則、
韻律規則を用いて、音韻系列(韻律の制御情報を含む音
声表記)、文節アクセント、発話の単位が求められる。
続いて声の高さであるピッチ、声の強さ、抑揚といっ
た、韻律情報を含む音声合成制御パラメータが生成さ
れ、合成単位(CVC:ここで、Cは子音、Vは母音)
ファイルを結合して音声合成(LSP)パラメータの時
系列を生成し、音声合成部でLSP合成する。
スト解析され、読み仮名、単語・文節境界、文法情報、
基本アクセントが決定され、これらを基に、音韻規則、
韻律規則を用いて、音韻系列(韻律の制御情報を含む音
声表記)、文節アクセント、発話の単位が求められる。
続いて声の高さであるピッチ、声の強さ、抑揚といっ
た、韻律情報を含む音声合成制御パラメータが生成さ
れ、合成単位(CVC:ここで、Cは子音、Vは母音)
ファイルを結合して音声合成(LSP)パラメータの時
系列を生成し、音声合成部でLSP合成する。
【0004】なお、同文献には音声合成単位としてCV
C、音声合成部としてLSP(線スペクトル)合成法を
用いた例が示されているが、その他には、VCV単位や
CV単位を用いたり、また、音声合成部としてはケプス
トラムや音声波形を用いる方法がある。
C、音声合成部としてLSP(線スペクトル)合成法を
用いた例が示されているが、その他には、VCV単位や
CV単位を用いたり、また、音声合成部としてはケプス
トラムや音声波形を用いる方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】日本語の漢字かな混じ
り文の表記には、固定的な書き方は無く、漢字の採用頻
度は近年のワードプロセッサーの普及により変換キーの
操作で済むため上がっている。これらの単語は、原理的
には、辞書に登録すればよいが、中には固有名詞や専門
用語等のように、その読みが一般的でない単語も存在す
る。そのため、文章作成者は、難読漢字を用いた場合や
氏名等で特殊な読み方をする場合、読み手にその読みを
伝達しようとして、括弧で括む、いわゆる注釈的な括弧
を使用する場合も多く見られる。
り文の表記には、固定的な書き方は無く、漢字の採用頻
度は近年のワードプロセッサーの普及により変換キーの
操作で済むため上がっている。これらの単語は、原理的
には、辞書に登録すればよいが、中には固有名詞や専門
用語等のように、その読みが一般的でない単語も存在す
る。そのため、文章作成者は、難読漢字を用いた場合や
氏名等で特殊な読み方をする場合、読み手にその読みを
伝達しようとして、括弧で括む、いわゆる注釈的な括弧
を使用する場合も多く見られる。
【0006】しかしながら、従来のテキスト音声変換装
置において、この注釈的括弧を用いた文章を音声合成す
ると、文章作成者の意図に反して括弧内とその前接単語
の読みのつながりが不自然になるという問題があった。
置において、この注釈的括弧を用いた文章を音声合成す
ると、文章作成者の意図に反して括弧内とその前接単語
の読みのつながりが不自然になるという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、入力された漢字仮名混じり文を解析し
て、解析結果により求められた読み等の音韻情報とアク
セント等の韻律情報に基づいて音声を合成するテキスト
音声変換装置において、前記漢字仮名混じり文中に括弧
が検出されると、括弧の前接単語の音韻情報と括弧内の
音韻情報とを照合し、一致するものがある場合はこの一
致した音韻情報を当該前接単語の音韻情報として設定し
て括弧内の音韻情報を消滅させるとともに、括弧の前接
単語の音韻情報と括弧内の音韻情報が一致しない場合、
括弧内の音韻情報に韻律情報を付加する後処理手段を設
けたものである。
ため、本発明は、入力された漢字仮名混じり文を解析し
て、解析結果により求められた読み等の音韻情報とアク
セント等の韻律情報に基づいて音声を合成するテキスト
音声変換装置において、前記漢字仮名混じり文中に括弧
が検出されると、括弧の前接単語の音韻情報と括弧内の
音韻情報とを照合し、一致するものがある場合はこの一
致した音韻情報を当該前接単語の音韻情報として設定し
て括弧内の音韻情報を消滅させるとともに、括弧の前接
単語の音韻情報と括弧内の音韻情報が一致しない場合、
括弧内の音韻情報に韻律情報を付加する後処理手段を設
けたものである。
【0008】
【作用】上述した構成を有する本発明は、入力された漢
字仮名混じり文中に括弧が検出されると、括弧の前接単
語の音韻情報と括弧内の音韻情報とを照合し、一致する
ものがある場合には、この一致した音韻情報を当該前接
単語の音韻情報として設定し、括弧内の音韻情報を消滅
させて、括弧内は音声として出力しないようにする。
字仮名混じり文中に括弧が検出されると、括弧の前接単
語の音韻情報と括弧内の音韻情報とを照合し、一致する
ものがある場合には、この一致した音韻情報を当該前接
単語の音韻情報として設定し、括弧内の音韻情報を消滅
させて、括弧内は音声として出力しないようにする。
【0009】また、括弧の前接単語の音韻情報と括弧内
の音韻情報が一致しない場合は、括弧内の音韻情報に韻
律情報を付加して、括弧の前接単語と括弧内の両方を音
声として出力できるようにする。
の音韻情報が一致しない場合は、括弧内の音韻情報に韻
律情報を付加して、括弧の前接単語と括弧内の両方を音
声として出力できるようにする。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一実施例におけるテキスト音
声変換装置のブロック図である。図において、入力部1
から入力されたテキスト文字列はテキスト解析部2に送
られる。テキスト解析部2では、まず、テキスト文字列
に対して、文頭から文末のコード(。?!等)までを前
処理部201で分割する。単語同定部202では、単語
辞書3に格納されている単語との照合を行い、入力テキ
ストを形態素解析し、単語分割を行い、同時に、辞書中
に格納されている情報を用いて、単語の読みを求める。
また、入力テキストを解析する際、テキスト中に1文字
以上の漢字の後に、平仮名またはカタカナを括弧で囲ん
だ部分がある場合、記号後処理部203を起動する。
声変換装置のブロック図である。図において、入力部1
から入力されたテキスト文字列はテキスト解析部2に送
られる。テキスト解析部2では、まず、テキスト文字列
に対して、文頭から文末のコード(。?!等)までを前
処理部201で分割する。単語同定部202では、単語
辞書3に格納されている単語との照合を行い、入力テキ
ストを形態素解析し、単語分割を行い、同時に、辞書中
に格納されている情報を用いて、単語の読みを求める。
また、入力テキストを解析する際、テキスト中に1文字
以上の漢字の後に、平仮名またはカタカナを括弧で囲ん
だ部分がある場合、記号後処理部203を起動する。
【0011】記号後処理部203は、括弧内および括弧
の前接単語の読み(音韻情報)を決定する部分であり、
括弧の前接単語の読みと括弧内の読みを照合し、照合結
果に応じて括弧内が該括弧の前接単語の「読み」である
のか、「注釈」であるのか判定するものである。音韻韻
律作成部204では、前段(記号後処理部203)まで
で得られた単語の読みをもとに、連濁等の音韻処理と、
単語の連接によるアクセントの移動・消滅といったアク
セント結合規則処理、呼気段落設定、音調のフレーズ成
分の設定を行う。
の前接単語の読み(音韻情報)を決定する部分であり、
括弧の前接単語の読みと括弧内の読みを照合し、照合結
果に応じて括弧内が該括弧の前接単語の「読み」である
のか、「注釈」であるのか判定するものである。音韻韻
律作成部204では、前段(記号後処理部203)まで
で得られた単語の読みをもとに、連濁等の音韻処理と、
単語の連接によるアクセントの移動・消滅といったアク
セント結合規則処理、呼気段落設定、音調のフレーズ成
分の設定を行う。
【0012】上記構成からなるテキスト解析部2は以上
の処理を行い、音声中間言語(韻律記号付きの読みのテ
キスト)を生成し、規則合成部4に出力する。規則合成
部4では、この音声中間言語から音素片ファイル5に格
納されている音声素片をつなぎ合わせて合成処理を行
い、音声波形を生成し、スピーカ6に送る。スピーカ6
では電気音声波形を電気音響変換し、音波の振動として
聴取者のもとに発する。
の処理を行い、音声中間言語(韻律記号付きの読みのテ
キスト)を生成し、規則合成部4に出力する。規則合成
部4では、この音声中間言語から音素片ファイル5に格
納されている音声素片をつなぎ合わせて合成処理を行
い、音声波形を生成し、スピーカ6に送る。スピーカ6
では電気音声波形を電気音響変換し、音波の振動として
聴取者のもとに発する。
【0013】図2は上述した記号後処理部203の動作
フローチャートで、以下、図2を用いて括弧くくりがあ
る場合の本実施例における括弧内および前接単語の読み
の決定方法について説明する。なお、同図においては処
理のステップをSで表し、ステップ1をS1のように記
載する。まず、記号後処理部203は、括弧の前接単語
が単語辞書3に存在するかどうか判定する(S1)。
フローチャートで、以下、図2を用いて括弧くくりがあ
る場合の本実施例における括弧内および前接単語の読み
の決定方法について説明する。なお、同図においては処
理のステップをSで表し、ステップ1をS1のように記
載する。まず、記号後処理部203は、括弧の前接単語
が単語辞書3に存在するかどうか判定する(S1)。
【0014】存在しない場合は、前接単語が未知語であ
るので、記号後処理部203に設けた未知語フラグをO
Nにし、(S2)、後述するS5に進む。上述したS1
で括弧の前接単語が単語辞書3に存在する場合には、前
接単語の読みと括弧内の読みが一致するかどうか判定す
る(S3)。この判定は、全ての前接単語の候補に対し
て行う。
るので、記号後処理部203に設けた未知語フラグをO
Nにし、(S2)、後述するS5に進む。上述したS1
で括弧の前接単語が単語辞書3に存在する場合には、前
接単語の読みと括弧内の読みが一致するかどうか判定す
る(S3)。この判定は、全ての前接単語の候補に対し
て行う。
【0015】上記S3の判定で一致する場合には、それ
が文章作成者の意図した読み、すなわち、括弧内は前接
単語の「読み」であるので、単語辞書3からアクセント
情報を取り出し、そのアクセントを前接単語のアクセン
トとして(S4)、後述するS9に進む。上記S3の判
定で一致しない場合には、文章作成者の意図した読みと
単語辞書3中の読みが不一致であるので、単漢辞書7を
引き、前接単語の読みの候補の組み合わせを全て求める
(S5)。ここで、単漢辞書7は、1文字の漢字の読み
を記述した辞書である。
が文章作成者の意図した読み、すなわち、括弧内は前接
単語の「読み」であるので、単語辞書3からアクセント
情報を取り出し、そのアクセントを前接単語のアクセン
トとして(S4)、後述するS9に進む。上記S3の判
定で一致しない場合には、文章作成者の意図した読みと
単語辞書3中の読みが不一致であるので、単漢辞書7を
引き、前接単語の読みの候補の組み合わせを全て求める
(S5)。ここで、単漢辞書7は、1文字の漢字の読み
を記述した辞書である。
【0016】次に、上記S5で求めた読みの候補につい
て、読みの候補と括弧内の読みが一致するかどうかを判
定する(S6)。なお、このS6の前接単語の読みの候
補と括弧内の読みの比較においては、平仮名、かた仮
名、ローマ字等の音声表記記号間の長音記号を正規化し
て比較する。例えば、括弧の前接単語が「登録」で、こ
の「登録」の読みの候補の中に長音を含む読み、例えば
「トーロク」という候補があり、括弧内が「とうろく」
であるような場合、本実施例では、括弧内をかた仮名に
変換して(とうろく→トウロク)、さらに以下の長音化
規則を施す。
て、読みの候補と括弧内の読みが一致するかどうかを判
定する(S6)。なお、このS6の前接単語の読みの候
補と括弧内の読みの比較においては、平仮名、かた仮
名、ローマ字等の音声表記記号間の長音記号を正規化し
て比較する。例えば、括弧の前接単語が「登録」で、こ
の「登録」の読みの候補の中に長音を含む読み、例えば
「トーロク」という候補があり、括弧内が「とうろく」
であるような場合、本実施例では、括弧内をかた仮名に
変換して(とうろく→トウロク)、さらに以下の長音化
規則を施す。
【0017】すなわち、 (1) 前接単語の読みの候補の中に長音(ー)があれ
ば、括弧内の読みに対して以下の(2)〜(4)の処理
を行う。 (2) 同じ母音が続く時は、後の母音を長音(ー)と
する。例えば、前接単語が「通信」で、読みの候補の中
に長音があるような読みがある場合、括弧内が「つうし
ん」の場合でも、括弧内を「ツーシン」とする。また、
前接単語が「大きい」で、読みの候補の中に長音がある
ような読みがある場合、括弧内が「おおきい」の場合で
も、括弧内を「オーキイ」とする。 (3)「お」の後の「う」は長音(ー)とする。例え
ば、前接単語が「大通り」で、読みの候補の中に長音が
あるような読みがある場合、括弧内が「おうどうり」の
場合でも、括弧内を「オードーリ」とする。 (4)「え」の後の「い」は長音(ー)とする。例え
ば、前接単語が「平成」で、読みの候補の中に長音があ
るような読みがある場合、括弧内が「へいせい」の場合
でも、括弧内を「ヘーセー」とする。
ば、括弧内の読みに対して以下の(2)〜(4)の処理
を行う。 (2) 同じ母音が続く時は、後の母音を長音(ー)と
する。例えば、前接単語が「通信」で、読みの候補の中
に長音があるような読みがある場合、括弧内が「つうし
ん」の場合でも、括弧内を「ツーシン」とする。また、
前接単語が「大きい」で、読みの候補の中に長音がある
ような読みがある場合、括弧内が「おおきい」の場合で
も、括弧内を「オーキイ」とする。 (3)「お」の後の「う」は長音(ー)とする。例え
ば、前接単語が「大通り」で、読みの候補の中に長音が
あるような読みがある場合、括弧内が「おうどうり」の
場合でも、括弧内を「オードーリ」とする。 (4)「え」の後の「い」は長音(ー)とする。例え
ば、前接単語が「平成」で、読みの候補の中に長音があ
るような読みがある場合、括弧内が「へいせい」の場合
でも、括弧内を「ヘーセー」とする。
【0018】上述した「トウロク」の場合は、(3)に
当てはまり、括弧内は「トーロク」となり、この読みと
前接単語の読みの候補との比較を行うものである。な
お、前接単語の読みの候補の中に長音がなければ、上記
(2)〜(4)の処理は行わない。上記S6の判定で、
読みの候補の組み合わせで、括弧内の読みと一致したも
のがある場合には、それが文章作成者の意図した読み、
すなわち、括弧内は前接単語の「読み」であるので、S
7へ進み、前接単語の読みとして、この一致した読みの
候補を設定する(S7)。
当てはまり、括弧内は「トーロク」となり、この読みと
前接単語の読みの候補との比較を行うものである。な
お、前接単語の読みの候補の中に長音がなければ、上記
(2)〜(4)の処理は行わない。上記S6の判定で、
読みの候補の組み合わせで、括弧内の読みと一致したも
のがある場合には、それが文章作成者の意図した読み、
すなわち、括弧内は前接単語の「読み」であるので、S
7へ進み、前接単語の読みとして、この一致した読みの
候補を設定する(S7)。
【0019】この場合には、アクセント情報が得られて
いないので、読みにアクセント規則を適用し、アクセン
トを生成する(S8)。上述したS3あるいはS6の照
合で前接単語の読みと括弧内の読みが一致した場合は、
括弧内は前接単語の「読み」であるので、括弧内を読ま
ないようにするため、括弧内の読みとして、無音声記号
を設定し(S9)、処理を終了する。これにより、同じ
読みの言葉を続けて出力してしまい、音声が不自然にな
ることを避けることができるようになる。
いないので、読みにアクセント規則を適用し、アクセン
トを生成する(S8)。上述したS3あるいはS6の照
合で前接単語の読みと括弧内の読みが一致した場合は、
括弧内は前接単語の「読み」であるので、括弧内を読ま
ないようにするため、括弧内の読みとして、無音声記号
を設定し(S9)、処理を終了する。これにより、同じ
読みの言葉を続けて出力してしまい、音声が不自然にな
ることを避けることができるようになる。
【0020】上記S6の判定で、前接単語の読みの候補
の組み合わせが括弧内の読みと一致しない場合は、全て
の読みの候補について判定が終わったかどうか確認し
(S10)、終了していない場合は、上記S5の処理に
戻り、残りの読みの照合を行う。前接単語の全ての読み
の候補が括弧内の読みと一致しない場合には、S11へ
進む。
の組み合わせが括弧内の読みと一致しない場合は、全て
の読みの候補について判定が終わったかどうか確認し
(S10)、終了していない場合は、上記S5の処理に
戻り、残りの読みの照合を行う。前接単語の全ての読み
の候補が括弧内の読みと一致しない場合には、S11へ
進む。
【0021】この場合には、括弧内は文章作成者の意図
として直接的な前接単語の読み換えでなく、補足事項で
あると解釈するもので、後述するS11からS14まで
の処理を行う。まず、未知語フラグを判定し(S1
1)、OFFの場合、すなわち前接単語が未知語でない
場合には、前接単語の読みとして、一番最後にアクセス
された読みを設定する(S13)。なお、S13におい
ては、一番最後にアクセスされた単語の読みを設定する
ようになっているが、これを頻度の最も多い単語の読み
を設定するように構成してもよい。
として直接的な前接単語の読み換えでなく、補足事項で
あると解釈するもので、後述するS11からS14まで
の処理を行う。まず、未知語フラグを判定し(S1
1)、OFFの場合、すなわち前接単語が未知語でない
場合には、前接単語の読みとして、一番最後にアクセス
された読みを設定する(S13)。なお、S13におい
ては、一番最後にアクセスされた単語の読みを設定する
ようになっているが、これを頻度の最も多い単語の読み
を設定するように構成してもよい。
【0022】未知語フラグがONの場合、すなわち、前
接単語が未知語である場合には、未知語読み処理を行う
(S12)。この前接の未知語の読み処理としては、例
えば、前接単語が1文字であるなら訓読み、2文字以上
であるなら音読みを設定する。続いて、括弧内の読みに
アクセント規則を適用し(S14)、処理は終了する。
接単語が未知語である場合には、未知語読み処理を行う
(S12)。この前接の未知語の読み処理としては、例
えば、前接単語が1文字であるなら訓読み、2文字以上
であるなら音読みを設定する。続いて、括弧内の読みに
アクセント規則を適用し(S14)、処理は終了する。
【0023】なお、以上の説明において、S8とS14
の処理であるかな文字に対するアクセント規則の適用
は、本実施例では、平板型のアクセントを適用するもの
とする。図3は括弧くくりがある場合の読みの一例を示
す説明図で、図3(1)のように、例えば、括弧内に前
接単語の「読み」が書かれている場合には、従来のテキ
スト音声変換装置であると、括弧内の繰り返しや、
(1)の(b)の場合だと、「シミズキヨミズ」等と読
んでしまうものであった。
の処理であるかな文字に対するアクセント規則の適用
は、本実施例では、平板型のアクセントを適用するもの
とする。図3は括弧くくりがある場合の読みの一例を示
す説明図で、図3(1)のように、例えば、括弧内に前
接単語の「読み」が書かれている場合には、従来のテキ
スト音声変換装置であると、括弧内の繰り返しや、
(1)の(b)の場合だと、「シミズキヨミズ」等と読
んでしまうものであった。
【0024】これに対して、本実施例のテキスト音声変
換装置であると、前接単語の読みと括弧内の読みが一致
する場合には、括弧内を読まないようにするため、括弧
内の繰り返しを避けることができ、また、前接単語の読
みとして括弧内の読みを反映したアクセントを生成する
ことができるので、読みの違いを反映できる。さらに、
図3(2)の場合、(a)、(b)の場合と(c)の場
合の文章作成者の意図を、高次処理である意味解析を行
わなくとも簡単に判定し、違いを音声合成することが可
能である。すなわち、図3(2)の(a)と(b)の場
合は、前接単語の読みと括弧内の読みが一致する場合で
あり、この場合、括弧内は読まないようにして括弧内の
繰り返しを避けるとともに、前接単語の読みとして括弧
内の読みを反映したアクセントをそれぞれ生成すること
ができ、読みの違いを反映できる。
換装置であると、前接単語の読みと括弧内の読みが一致
する場合には、括弧内を読まないようにするため、括弧
内の繰り返しを避けることができ、また、前接単語の読
みとして括弧内の読みを反映したアクセントを生成する
ことができるので、読みの違いを反映できる。さらに、
図3(2)の場合、(a)、(b)の場合と(c)の場
合の文章作成者の意図を、高次処理である意味解析を行
わなくとも簡単に判定し、違いを音声合成することが可
能である。すなわち、図3(2)の(a)と(b)の場
合は、前接単語の読みと括弧内の読みが一致する場合で
あり、この場合、括弧内は読まないようにして括弧内の
繰り返しを避けるとともに、前接単語の読みとして括弧
内の読みを反映したアクセントをそれぞれ生成すること
ができ、読みの違いを反映できる。
【0025】また、図3(2)の(c)の場合は、前接
単語の読みと括弧内の読みが一致しない場合であり、一
致しなければ括弧内は補足事項であると解釈して、前接
単語の読みを設定するとともに、括弧内のアクセントを
生成することで、前接単語の読みと括弧内の読み、さら
にはアクセントを正確に判定できる。さらに、図3
(3)の場合のように、括弧内が発音上の表記である
「トーロク」と異なった表記の「とうろく」であった場
合には、括弧内の読みに長音化規則を施すことにより括
弧内の読みを発音上の表記に合わせることができ、これ
により、前接単語の読みを発音上の表記に合わせること
ができるので、前接単語の読みとして括弧内の読みを反
映した自然な発音を合成できる。
単語の読みと括弧内の読みが一致しない場合であり、一
致しなければ括弧内は補足事項であると解釈して、前接
単語の読みを設定するとともに、括弧内のアクセントを
生成することで、前接単語の読みと括弧内の読み、さら
にはアクセントを正確に判定できる。さらに、図3
(3)の場合のように、括弧内が発音上の表記である
「トーロク」と異なった表記の「とうろく」であった場
合には、括弧内の読みに長音化規則を施すことにより括
弧内の読みを発音上の表記に合わせることができ、これ
により、前接単語の読みを発音上の表記に合わせること
ができるので、前接単語の読みとして括弧内の読みを反
映した自然な発音を合成できる。
【0026】以上説明したように、本実施例では、括弧
くくりがある場合に文章作成者の意図した読みを簡単に
判定し、自然な合成音声を得ることができる。このと
き、入力されるテキストにはなんら手を加える必要がな
い。また、単漢辞書7を設けることで、括弧の前接単語
が単語辞書3に登録されていない単語であっても、その
読みを求めることができ、これにより、前接単語が固有
名詞や専門用語のように一般的でない単語であっても、
その読みを簡単に求めて前接単語と括弧内の読みの照合
を行って、括弧内が前接単語の「読み」であるのか、
「注釈」であるのかを判定できる。
くくりがある場合に文章作成者の意図した読みを簡単に
判定し、自然な合成音声を得ることができる。このと
き、入力されるテキストにはなんら手を加える必要がな
い。また、単漢辞書7を設けることで、括弧の前接単語
が単語辞書3に登録されていない単語であっても、その
読みを求めることができ、これにより、前接単語が固有
名詞や専門用語のように一般的でない単語であっても、
その読みを簡単に求めて前接単語と括弧内の読みの照合
を行って、括弧内が前接単語の「読み」であるのか、
「注釈」であるのかを判定できる。
【0027】なお、図1では単語辞書3と単漢辞書7と
を分けて持つ構成となっているが、これらを統合して持
つように構成してもよい。また、一部、あるいは全部を
ソフトウェアで実行するように構成してもよい。
を分けて持つ構成となっているが、これらを統合して持
つように構成してもよい。また、一部、あるいは全部を
ソフトウェアで実行するように構成してもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、入力さ
れた漢字仮名混じり文中に括弧が検出されると、当該括
弧の前接単語の音韻情報と括弧内の音韻情報とを照合
し、一致するものがある場合はこの一致した音韻情報を
当該前接単語の音韻情報として設定して括弧内の音韻情
報を消滅させるとともに、括弧の前接単語の音韻情報と
括弧内の音韻情報が一致しない場合、括弧内の音韻情報
に韻律情報を付加することとしたので、括弧内に前接単
語の注釈が書かれている場合と括弧内に前接単語の読み
が書かれている場合を意味解釈を行わなくとも判定で
き、文章作成者が意図したような読みかたで音声を出力
できるので、聞き手に分かりやすくできる。
れた漢字仮名混じり文中に括弧が検出されると、当該括
弧の前接単語の音韻情報と括弧内の音韻情報とを照合
し、一致するものがある場合はこの一致した音韻情報を
当該前接単語の音韻情報として設定して括弧内の音韻情
報を消滅させるとともに、括弧の前接単語の音韻情報と
括弧内の音韻情報が一致しない場合、括弧内の音韻情報
に韻律情報を付加することとしたので、括弧内に前接単
語の注釈が書かれている場合と括弧内に前接単語の読み
が書かれている場合を意味解釈を行わなくとも判定で
き、文章作成者が意図したような読みかたで音声を出力
できるので、聞き手に分かりやすくできる。
【図1】本発明の一実施例におけるテキスト音声変換装
置のブロック図である。
置のブロック図である。
【図2】記号後処理部の動作フローチャートである。
【図3】括弧くくりがある場合の読みの一例を示す説明
図である。
図である。
【図4】従来のテキスト音声変換装置のブロック図であ
る。
る。
2 テキスト解析部 7 単漢辞書 203 記号後処理部
Claims (5)
- 【請求項1】 入力された漢字仮名混じり文を解析し
て、解析結果により求められた読み等の音韻情報と、ア
クセント、ポーズ等の韻律情報に基づいて音声を合成す
るテキスト音声変換装置において、 前記漢字仮名混じり文中に括弧くくりの部分が検出され
ると、括弧内の音韻情報を基に当該括弧の前接単語の音
韻情報を設定し、かつ、括弧内の音韻情報を前記設定し
た前接単語の音韻情報に応じて変化させる後処理手段を
設けたことを特徴とするテキスト音声変換装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のテキスト音声変換装置に
おいて、 前記後処理手段は、括弧の前接単語の音韻情報と括弧内
の音韻情報とを照合し、一致した音韻情報を当該前接単
語の音韻情報として設定し、括弧内の音韻情報を消滅さ
せることを特徴とするテキスト音声変換装置。 - 【請求項3】 請求項1記載のテキスト音声変換装置に
おいて、 前記後処理手段は、括弧の前接単語の音韻情報と括弧内
の音韻情報とを照合し、一致しない場合、括弧内の音韻
情報に韻律情報を付加することを特徴とするテキスト音
声変換装置。 - 【請求項4】 請求項2または3記載のテキスト音声変
換装置において、 前記後処理手段は、括弧の前接単語の音韻情報に長音が
含まれている時は、括弧内の音韻情報に長音化規則を施
した後に、括弧の前接単語の音韻情報と括弧内の音韻情
報とを照合することを特徴とするテキスト音声変換装
置。 - 【請求項5】 請求項1または2または3または4記載
のテキスト音声変換装置において、 1文字の漢字の読みを記述した単漢辞書を設け、 前記後処理手段は、括弧の前接単語を前記単漢辞書を用
いて解析して音韻情報を求めることを特徴とするテキス
ト音声変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7154288A JPH096378A (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | テキスト音声変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7154288A JPH096378A (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | テキスト音声変換装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH096378A true JPH096378A (ja) | 1997-01-10 |
Family
ID=15580875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7154288A Pending JPH096378A (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | テキスト音声変換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH096378A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006194952A (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-27 | Nissan Motor Co Ltd | 音声合成用の文章解析辞書の登録方法およびこれを用いた音声読み上げ装置 |
JP2009003717A (ja) * | 2007-06-21 | 2009-01-08 | Yahoo Japan Corp | ふり仮名収集利用装置及びふり仮名収集利用方法 |
JP2010039277A (ja) * | 2008-08-06 | 2010-02-18 | Mitsubishi Electric Corp | 音声合成装置 |
JP2012194264A (ja) * | 2011-03-15 | 2012-10-11 | Fujitsu Frontech Ltd | 自動取引装置、音声読み上げ方法及び音声読み上げプログラム |
-
1995
- 1995-06-21 JP JP7154288A patent/JPH096378A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006194952A (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-27 | Nissan Motor Co Ltd | 音声合成用の文章解析辞書の登録方法およびこれを用いた音声読み上げ装置 |
JP2009003717A (ja) * | 2007-06-21 | 2009-01-08 | Yahoo Japan Corp | ふり仮名収集利用装置及びふり仮名収集利用方法 |
JP2010039277A (ja) * | 2008-08-06 | 2010-02-18 | Mitsubishi Electric Corp | 音声合成装置 |
JP2012194264A (ja) * | 2011-03-15 | 2012-10-11 | Fujitsu Frontech Ltd | 自動取引装置、音声読み上げ方法及び音声読み上げプログラム |
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