JPH0956734A

JPH0956734A - 根管長測定用電極

Info

Publication number: JPH0956734A
Application number: JP21847195A
Authority: JP
Inventors: Shotaro Takemoto; 昌太郎竹本
Original assignee: Osada Research Institute Ltd
Current assignee: Osada Research Institute Ltd
Priority date: 1995-08-28
Filing date: 1995-08-28
Publication date: 1997-03-04

Abstract

(57)【要約】【課題】根管長測定用電極をコントラ型ハンドピース
等と共に用いる時は、患者の口腔内には、コントラハン
ドピースの先端部と電極ホルダーの先端部が共に挿入さ
れることになり、患者は、大きく口を開けなければなら
ず、また、術者は、ホルダーが邪魔になって作業がしに
くい。【解決手段】リーマ又はファイル等の導電性の針部材
から成る根管長測定針に接触されて前記根管長測定針３
１の先端が根尖に達したことを電気的に検出する。一端
が相互に固定され、かつ、他端が針部材３１を挿通する
ように相互に離されている一対の弾性板１,２から成
る。少くとも、一方の弾性板１は、他方の弾性板２に対
向する側に、固定側Ｐ₁に向ってかつ斜めに延長する弾
性の抜け防止片３を有する。図１（Ｃ）に示すように、
一旦、装着されると、リード線２４を引っ張っても針部
材３１から抜けることはない。抜くには、図１（Ｄ）に
示すように、針部材３１の先端から抜く。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、歯科治療において
根管長を電気的に測定するための根管長測定用電極に関
し、より詳細には、根管長を測定するために根管長測定
針に接触されて、該根管長測定針の先端が根尖位置に達
したことを電気的に検出するための根管長測定用電極の
構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】歯内療法における根管治療の困難さは、
根尖周囲組織を傷つけずに根尖まで確実に根管の拡大、
清掃を行い、これを緊密に充填する点にある。治療中に
根尖孔位置を越えてリーマ、ファイル、ブローチ、根管
充填材料等で根尖充填材料等根尖歯周組織を刺激するこ
とは好ましくなく、このため、根尖歯周組識の刺激を恐
れて、器具の挿入が不十分となったり、根尖部根管に清
掃消毒されない空隙を残すことは予後を不良にする原因
となる。したがって、根管治療を正しく行うためには、
予め根管の正確な長さを知っておく必要がある。これま
で臨床において根管長を知る方法として、測定針（通
常、リーマまたはファイル）を根管に挿入し、術者の手
指の感覚による方法が知られている。

【０００３】しかし、この方法によると、上顎切歯、犬
歯、下顎小臼歯等のように単純で太い根管で、しかも根
尖が完成して、根尖狭窄部が明らかに触知できる症例で
はほぼ触知できるが、根管が細く、根尖未完成歯や彎曲
した根管では熟練者でも確認が難しいという問題点があ
る。そのために根管長を電気的に測定するものとして、
特開昭６０−１７４１４４号公報に記載されているよう
に、根管内に、リーマを測定針として挿入し、口腔粘膜
に当接した片電極との間に、例えば１ＫＨｚ₂と５ＫＨ
ｚ₂の２つの周波数の交流電圧を加え、根管長を検出す
るものも提案されている。

【０００４】図３は、手用のリーマ又はファイルを用い
て根管長を電気的に測定する一例を説明するための図
で、図中、２０はリーマ又はファイルホルダー等の針部
材、３０はリーマ又はファイル、４０は歯、４１は根
管、４２は歯肉で、周知のように、リーマ又はファイル
３０は、導電性の針部材３１、刃部３２、ラバーストッ
プー３３、把持部３４等から成り、該手用のリーマ又は
ファイルを用いて根管長を測定する場合、ラバーストッ
パー３３と把持部３４の間をホルダー２０の測定用電極
２１で保持し、リーマ又はファイルを一方の電極とする
電気的根管長測定の際の一方の電極の信号取り付け部と
している。この電気的な根管長の測定により根管長が検
出できたらラバーストッパー３３を移動させて、根管長
をリーマに移して読んでいた。

【０００５】図４は、図３に示したホルダー２０の詳細
を説明するための断面図で、２１は測定電極で、この測
定電極２１は、図示のように絶縁性の保護管２２内に挿
通され、その端部は、機械的には、押圧部材２３に固定
され、電気的にはリード線２４に接続され、該リード線
２４を通して図示しない根管長（根尖位置）測定器に導
かれている。一方、保護管２２の端部２２ａは大径に形
成され、この大径部２２ａ内にスプリング２５が挿入さ
れている。従って、押圧部材２３を矢印Ａ方向に押す
と、スプリング２５が圧縮され、測定電極２１が矢印
Ａ′方向に移動し、従って、保護管２２の先端部２２ｂ
と測定電極２１の先端との間に測定針３１を挿入するこ
とができ、押圧部材２３の押圧力を解除すると、測定電
極２１は、スプリング２５の復元力によって矢印Ｂ′方
向に移動し、従って、図３に示したように、保護管２２
の先端部２２ｂと測定電極２１との間に測定針３１を狭
持することができる。

【０００６】図３には、手用のリーマを用いて根管拡大
を行う場合における根管長測定用電極の使用例を示した
が、図５に示すように、コントラ型のハンドピース４０
を用いてファイリングする場合にも用いることができ
る。なお、図５において、３０はリーマ，ファイリング
等の針部材、２０はリーマ，ファイリング等の針部材
（根管長測定針）３０に測定電極２１を取り付けるため
のホルダーで、該ホルダー２０からのリード線２４は、
コントラハンドピース５０に着脱自在に設けられている
接続端子５１に接続され、リード線５２を通して図示し
ない根管長測定器に接続さるようになっている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上述のように、根管長
測定用電極をコントラ型ハンドピース等と共に用いる時
は、患者の口腔内には、コントラハンドピース５０の先
端部とホルダー２０の先端部が挿入されることになり、
患者は、大きく口を開けなければならず、また、術者
は、ホルダー２０が邪魔になって作業がしにくいといっ
た問題があった。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述のごとき問題を解決
するために、請求項１の発明は、リーマ又はファイル等
の導電性の針部材から成る根管長測定針に接触されて前
記根管長測定針の先端が根尖に達したことを電気的に検
出する根管長測定用電極において、一端が相互に固定さ
れ、かつ、他端が前記針部材を挿通するように相互に離
間されている一対の弾性板から成り、少くとも、一方の
弾性板は、他方の弾性板に対向する側に、前記固定端側
に向ってかつ斜めに延長する弾性の抜け防止片を有する
ことを特徴としたものである。

【０００９】請求項２の発明は、請求項１の発明におい
て、前記一対の弾性板は、前記固定端から順次相互に離
間し、次いで、相互に接近し、或いは、更に離間，接近
を繰り返し、次いで、最後に相互に離間し、前記相互に
接近した箇所に前記抜け防止片が設けられていることを
特徴としたものである。

【００１０】請求項３の発明は、請求項１又は２の発明
において、前記抜け防止片が前記弾性板の一部を利用し
て形成されていることを特徴としたものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】図１は、本発明による根管長測定
用電極の実施例を説明するための概略構成図で、図１
（Ａ）は側面図、図１（Ｂ）は図１（Ａ）の０−０線よ
りみた図で、図中、１,２は一方の端部Ｐ₁において、相
互に固定され、他方の端部Ｐ₂において相互に離間して
開口している一対の導電性の弾性板で、少くとも、一方
の弾性板（図１においては、弾性板１）には、他方の弾
性板（図１においては、弾性板２）に対向する側に、固
定端Ｐ₁側に向って斜めに延長する抜け防止片３が設け
られている。

【００１２】而して、図１（Ａ）に示した測定電極にお
いては、一対の弾性板１,２は、一方の端部Ｐ₁で相互に
一体的に結合され、ここからリード線２４が引き出され
るとともに、両弾性板１,２は、この結合部Ｐ₁から相互
に離間する方向に延長し（１ａ，２ａ）、次いで、相互
に接近し（１ｂ，２ｂ）、次いで、更に、相互に離間し
（１ｃ，２ｃ）、次いで、更に、相互に接近し（１ｄ，
２ｄ）、最後に、終端部Ｐ₂において相互に離間して開
口し、該開口部Ｐ₁より測定針が矢印方向に挿入される
ようになっているが、この形状は、図示例に限定される
ものではなく、例えば、Ｐ₃点を相互に固定し、このＰ₂
点を一方の端部とし、ここにリード線を接続するように
することも可能である。

【００１３】図２は、上述のごとき、本発明による測定
電極の使用方法を説明するための図で、最初、コントラ
ハンドピース５０には、リーマ又はファイリング等の針
部材３１を装着し、その後、図２（Ａ）に示すように、
針部材３１又は測定電極を矢印方向に移動させ、図２
（Ｂ）に示すように、弾性板１,２を開いて針部材３１
を弾性板１,２間に押し込み、図２（Ｃ）に示すよう
に、戻し防止片部３を通過させて弾性部材１,２で押え
る。而して、この状態では、戻し防止片部３が、図３
（Ｃ）に示すように、元の状態に戻っており、この状態
で針部材３１を逆方向に抜こうとしても抜けない。この
状態で、弾性板１,２は、針部材３１に接触しており、
これにより、根管長の測定を行うことができる。測定電
極を取り外すには、図１（Ｄ）に示すように、測定電極
を矢印方向に動かし、針部材３１の先端より抜く。な
お、測定電極を取り付ける時に、図４（Ｄ）と逆方向の
操作を行って針部材の先端から測定針を入れようとする
と、針部材３１の先端が指等を刺し、危険である。

【００１４】測定電極の固定端Ｐ₁又はＰ₃には、リード
線２４が接続されており、このリード線２４は、前述の
ように、ハンドピース５０に着脱自在に装着される接続
端子４１に着脱自在に接続されるようになっている。使
用時、測定電極は、針部材３１に接続され、リード線２
４は、ハンドピース５０に装着された接続端子５１に接
続され、リード線５２を通して図示しない根管長測定器
によって、患者の歯根長を測定する。

【００１５】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、単に、２枚の弾性板を対向配設し、該２枚の
弾性板間に測定針を挟持するようにしたので、測定電極
を非常に小さくすることができ、ハンドピースと共に用
いても、患者の口腔内に容易に挿入することができ、ま
た、作業もしやすい。また、抜け防止部材を有するの
で、一旦、測定針に挿入すると、該測定針から抜けるよ
うなことがなく、しかも、抜け防止部材の機構が非常に
簡単であり、全体が嵩ばらず、非常に使いやすい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による根管長測定用電極の実施例を説
明するための要部概略構成図である。

【図２】本発明による根管長測定用電極の一使用例を
説明するための概略構成図である。

【図３】従来の根管長測定用の一使用例を説明するた
めの図である。

【図４】図３に示した測定電極の詳細を説明するため
の図である。

【図５】従来の根管長測定用電極の他の使用例を説明
するための概略構成図である。

【符号の説明】

１,２…弾性板、３，３ａ，３ｂ…抜け防止片。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】リーマ又はファイル等の導電性の針部材
から成る根管長測定針に接触されて前記根管長測定針の
先端が根尖に達したことを電気的に検出する根管長測定
用電極において、一端が相互に固定され、かつ、他端が
前記針部材を挿通するように相互に離間されている一対
の弾性板から成り、少くとも、一方の弾性板は、他方の
弾性板に対向する側に、前記固定端側に向ってかつ斜め
に延長する弾性の抜け防止片を有することを特徴とする
根管長測定用電極。
【請求項２】前記一対の弾性板は、前記固定端から順
次相互に離間し、次いで、相互に接近し、或いは、更に
離間，接近し、次いで、再度相互に離間し、前記相互に
接近した箇所に前記抜け防止片が設けられていることを
特徴とする請求項１に記載の根管長測定用電極。
【請求項３】前記抜け防止片が前記弾性板の一部を利
用して形成されていることを特徴とする請求項１又は２
に記載の根管長測定用電極。