JPH0956308A - 両軸受リール - Google Patents

両軸受リール

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Publication number
JPH0956308A
JPH0956308A JP21046695A JP21046695A JPH0956308A JP H0956308 A JPH0956308 A JP H0956308A JP 21046695 A JP21046695 A JP 21046695A JP 21046695 A JP21046695 A JP 21046695A JP H0956308 A JPH0956308 A JP H0956308A
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JP
Japan
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shaft
main gear
pinion
gear
spool
Prior art date
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Withdrawn
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JP21046695A
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English (en)
Inventor
Minoru Kawada
実 川田
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Mamiya OP Co Ltd
Original Assignee
Mamiya OP Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 スプールの回転速度の高・低切り替えをスム
ーズに行う。 【解決手段】 ハンドルによって回転されるメインギャ
シャフト1周りに配置される低速用メインギャ2と高速
用メインギャ2′はどちらか一方を該メインギャシャフ
ト1と一体回転状に取付け、他方は前記メインギャシャ
フト1に対し遊転自在に嵌合されると共に、メインギャ
シャフト1とはクラッチ10を介して係脱切替自在と
し、スプールシャフト3周りに配置される低速用ピニオ
ンギャ4及び高速用ピニオンギャ4′のうち、前記メイ
ンギャシャフト1に一体回転状に取り付けられたメイン
ギャと噛み合うピニオンギャはスプールシャフト3に遊
転自在に嵌合したピニオンシャフト27に一体回転状に
係合取付け、他のピニオンギャは前記スプールシャフト
3と一体回転状に取り付けると共に、前記ピニオンシャ
フト27の回転を該ピニオンギャに伝達する一方向クラ
ッチ28を装備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は魚釣り用の両軸受リ
ールに関し、詳しくは釣糸(仕掛け)の巻き取り速度を
高・低切り替えるスプールの変速機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、此種リールにおいてスプールの回
転を高速、低速に変速できるようにしたリールが既に知
られている。その従来の変速機構は、ハンドル軸周り
と、スプールの回転中心線周りとに、スプールを低速回
転させる1組の第1及び第2低速用ギヤーと、高速回転
させる1組の第1及び第2高速用ギヤーとを設け、ハン
ドル軸周りに設けた第1低速用ギヤー及び第1高速用ギ
ヤーとの間に、前記ハンドル軸の回転を前記第1低速用
ギヤー及び第1高速用ギヤーの一方に選択的に伝えるシ
フターを設ける一方、操作体の突出部には該操作体の押
操作位置を維持する保持レバーを配置したものである。
該操作体を押す時シフターは低速用ギヤーの方向へ、又
保持レバーを解除するとシフターは第1高速用ギヤーの
方向へ夫々ばねの反力によりスライドすることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記した従
来の変速機構は、ハンドル軸の回転を該ハンドル軸周り
に設けた第1低速用ギヤー及び第1高速用ギヤーの一方
に選択的に伝えるためにシフターを第1低速用ギヤー側
又は第1高速用ギヤー側に移動係合させるものであるか
ら、高速回転から低速回転、又は低速回転から高速回転
に切り替えるシフターの移動量、即ちシフターが取り付
けられている操作体の移動量が大きくなる。その為に、
操作体を押動操作する部分が側枠より外方に大きく突出
して外観を損ね、リール全体のデザインにも影響すると
いう問題を有する。
【0004】本発明は上述したような従来事情に鑑みて
なされたものであり、その目的とする処は、スプールの
回転速度の高・低切り替えをスムーズに行うことができ
ると共に、その変速機構をきわめてコンパクトに実現で
き、側板(皿板)のコンパクト化が可能な両軸受リール
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明が講じた技術的手段は、ハンドルによって回
転されるメインギャシャフト周りとスプールの回転中心
となるスプールシャフト周りとにスプールを低速回転さ
せる1組のメインギャとピニオンギャ、及び高速回転さ
せ1組のメインギャとピニオンギャとを設け、メインギ
ャシャフト周りに配置される低速用メインギャは該メイ
ンギャシャフトと一体回転状に取付け、高速用メインギ
ャは前記メインギャシャフトに対し遊転自在に嵌合され
ると共に、メインギャシャフトとはクラッチを介して係
脱切替自在とし、スプールシャフト周りに配置される低
速用ピニオンギャは該スプールシャフトに遊転自在に嵌
合したピニオンシャフトと一体回転状に係合取付け、高
速用ピニオンギャは前記スプールシャフトと一体回転状
に取り付けると共に、前記ピニオンシャフトの回転を前
記高速用ピニオンギャに伝達する一方向クラッチをピニ
オンシャフトと高速用ピニオンギャとの間に装備し、ス
プールシャフトの回転がドラグ機構を介してスプールに
伝達されるようにした。尚、ハンドルを備えたメインギ
ャシャフトに対して一体回転状に取り付けるメインギャ
は使用頻度の多い回転速度用のメインギャとした方が切
り替え操作が少なくて済む。
【0006】上記クラッチはメインギャシャフトと一体
回転し、且つ該シャフトの軸芯にそって軸方向にスライ
ド自在としたクラッチ板と、そのクラッチ板が係脱する
メインギャ側に設けた係合凹所と、クラッチ板を軸方向
に弾発摺動させる切替シャフトとからなり、その切替シ
ャフトはメインギャシャフトに嵌挿すると共に、該切替
シャフトにおけるハンドルアーム側のメインギャシャフ
トより突出した端部には押しボタンを連結固定し、且つ
その押しボタンはメインギャシャフトの端部外側に回転
自在に取り付けた摘みと一体回転且つ軸方向に摺動自在
に係合すると共に、メインギャシャフトの端部と押しボ
タンとの間にスプリングを弾圧装着して該切替シャフト
を前記クラッチ板がメインギャシャフトに対し遊転可能
に取り付けられたメインギャと噛み合わない方向に付勢
し、更に切替シャフトの中程外周面に小径部及びクラッ
チ板寄りの小径部の端部に切欠係合部を連続して形成
し、メインギャシャフト内に前記切欠係合部に係脱する
弾性片を収容配置した構成とする。又、切替シャフトに
形成する切欠係合部は1個に限らず2個以上の複数個で
も良く、複数個とした場合は切り替えに要する摘みの回
転角が小さくなる。
【0007】上記の構成により、通常時において切替シ
ャフトはメインギャシャフトの一端方向(ハンドル側)
に付勢され、クラッチ板をメインギヤシャフトと一体回
転状のメインギャとメインギャシャフトに遊転自在に取
り付けられたもう一方のメインギャとの間に保持されて
いる。この状態でハンドルの回転は前記のメインギヤシ
ャフトと一体回転状のメインギャと噛み合っているピニ
オンギヤに伝達され、そのピニオンギャの回転は該ギャ
と係合するピニオンシャフトに伝達される。そして、そ
のピニオンシャフトの回転は一方向クラッチを介しても
う一方のピニオンギャに伝達され、そのクラッチを介し
て回転されるピニオンギャの回転はスプールシャフトを
回転させ、そのスプールシャフトの回転はドラグ機構を
介してスプールに伝達され、スプールが回転される。こ
の時、一方向クラッチを介して回転されるピニオンギャ
の回転はそれと噛み合うメインギャにも伝達されるが該
メインギャはメインギャシャフトに遊転自在に取り付け
られているため、そのメインギャはメインギャシャフト
の外周上を遊転することになる。
【0008】押しボタンを押動して切替シャフトをメイ
ンギャシャフトの他端方向に摺動させると該切替シャフ
トの小径部に連続する切欠係合部に弾性片が係合して切
替シャフトを係止保持する。この切替シャフトの摺動に
よってクラッチ板がメインギャシャフトに対して遊転自
在に取り付けられた他方のメインギヤの係合凹部に係合
され、この状態でハンドルの回転はクラッチを介して回
転されるメインギャと噛み合っているピニオンギヤに伝
達され、そのピニオンギャの回転は一体回転状のスプー
ルシャフトに伝達され、ドラグ機構を介してスプールに
伝達される。この時、メインギャシャフトに対して一体
回転状に取り付けられたもう一方のメインギャも回転さ
れ、その回転は該メインギャと噛み合うピニオンギャに
伝達されるが、そのピニオンギャの回転は前記したスプ
ールシャフトと一体回転状のピニオンギャの回転よりも
遅いため、遅い回転のピニオンギャが取り付けられたピ
ニオンシャフトは一方向クラッチと係合せずに該クラッ
チの内側でスプールシャフトの外周をスリップ転するこ
とになる。
【0009】また摘みを回動して切替シャフトを回動さ
せると、弾性片と切欠係合部の係合が外れ、切替シャフ
トはスプリングの弾発力でメインギャシャフト内をハン
ドルアーム側に摺動され、クラッチ板はメインギャシャ
フトに対して遊転自在なメインギャの係合凹部から外れ
た位置に保持される。即ち、低速用メインギャと高速用
メインギャとの間に保持される。そして、切替シャフト
の小径部に連続する切欠係合部が周方向に形成されてい
るため、1周を切欠係合部の形成個数で等分した角度だ
け摘みを回転すれば弾性片と切欠係合部との係合が外さ
れる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は低速回転にセットされた状
態を示し、メインギャシャフト1の周りに低速用メイン
ギヤ2と高速用メインギヤ2’を設けると共に、スプー
ルシャフト3の周りには低速用メインギヤ2と噛み合う
低速用ピニオンギヤ4と、高速用メインギヤ2’と噛み
合う高速用ピニオンギヤ4’が設けてある。メインギャ
シャフト1はリール本体の側板Aに嵌通した軸受筒5に
回動可能に挿通され、そのメインギャシャフト1におけ
る側板Aの内側に突出する端部にはその側端から所定長
さ十字状の割り溝6を切り欠き形成され、その割り溝6
が形成された軸部の近隣は軸部の外形を小判形形状とし
て低速用メインギヤ2を一体回転状に嵌合固着し、割り
溝6の軸部外周には高速用メインギヤ2’が遊転自在に
嵌装してある。
【0011】又、側板Aの外側に突出するメインギャシ
ャフト1の端部にはハンドルアーム7の一側が嵌合され
ナット8で締付け固定されており、そのメインギャシャ
フト1内に切替シャフト9が軸方向に摺動自在に嵌挿さ
れ、その切替シャフト9の内側端にクラッチ板10が弾発
摺動自在に嵌合されると共に、ハンドルアーム7寄りの
メインギャシャフト1より外側に突出する端部には該切
替シャフト9を軸方向に押動操作する押しボタン11と、
その押しボタン11と係合して切替シャフト9を回動させ
る摘み12が設けられている。
【0012】低速用メインギヤ2と高速用メインギヤ
2’は外径寸法が大小異なり、夫々異なる歯数を備えて
おり、メインギャシャフト1に遊転自在に取り付けられ
る高速用メインギャ2’の低速用メインギャ2との対向
面には係合凹部13を形成し、この係合凹部13の内周に内
歯13’を形成すると共に、並列配置した低速用メインギ
ヤ2と高速用メインギャ2’間にはスリーブ14が装着さ
れて両メインギヤ2,2’間の間隔を保持し、割り溝6
を形成したメインギャシャフト1の端部には止め輪15が
嵌合装着されて低速用メインギヤ2,高速用メインギャ
2’の脱落が防止され、並列配置された低速用メインギ
ヤ2と高速用メインギヤ2’の間のスリーブ14内には高
速用メインギャ2’と係脱切替自在なクラッチ板10が収
納されている。
【0013】クラッチ板10はその外周に高速用メインギ
ヤ2’の係合凹部13の内周に形成した内歯13’と噛み合
う外歯15を形成すると共に、内周に前記割り溝6に係合
する係合片16を突設してなり、メインギャシャフト1に
対し軸方向に摺動自在且つメインギャシャフト1と一体
回転する如く構成されている。
【0014】切替シャフト9は、その先端部9a を前記
クラッチ板10の係合片16先端で囲まれた部分に嵌挿可能
に形成し、この先端部9aに設けた鍔部9bとクラッチ板10
との間にコイルスプリング17を弾圧装着してクラッチ板
10を先端方向に押圧付勢すると共に、切替シャフト9の
先端に止め輪18が嵌合装着されてクラッチ板10の脱落が
防止されている。又、上記切替シャフト9の反対側、即
ちハンドルアーム7側のメインギャシャフト1より突出
した端部には押しボタン11が圧入によって一体的に固定
され、且つその押しボタン11はハンドルアーム7をメイ
ンギャシャフト1に固定するナット8の外側に位置して
回動自在に取り付けた摘み12と一体回転する如く係着さ
れている。
【0015】その構成を更に詳しく説明すると、ナット
8の外側に、周方向に間隔をおいて割り溝19a を形成し
た筒体19を定位置で回転自在に取り付け、その筒体19の
割り溝19a に押しボタン11の外周面に突設した凸部11a
を嵌合係着して該押しボタン11を軸方向に摺動自在且つ
筒体19と一体回転自在とし、更に前記筒体19の外周に摘
み12を螺合して摘み12と筒体19とを一体化し、ナット8
の段部と押しボタン11の内底面との間にはコイルスプリ
ング20を弾圧装着して切替シャフト9がハンドルアーム
7側に常時付勢されるようにしてある。
【0016】更に、上記切替シャフト9の中程には、小
径部21が形成され、その小径部21における先端部9a側の
側部には該小径部21の外周面に連続してその周面を1カ
所平坦に切り欠いて切欠係合部22を形成し、該切欠係合
部以外の外周面は切替シャフト9の外周面と連続するよ
うに構成されている。尚、切替シャフト9に形成する切
欠係合部の個数は図示の1個に限らず2個以上の複数個
でもよく、切欠係合部の形成個数が多ければ高速から低
速に切り替える時の摘み12の回動量は少なくてよいこと
になる。
【0017】上記した切替シャフト9の切欠係合部22に
係合して該切替シャフトの押動された状態を掛け止め保
持する弾性片23は、バネ板を略D形に折り曲げて形成さ
れ、その弾性片23は前記した切替シャフト9の小径部21
から鍔部9b付近に亘ってメインギャシャフト1の内側に
螺合される保持筒24内に収容されている。即ち、保持筒
24の外周面に弾性片23が嵌合される溝25が環状に形成さ
れ、且つその溝25の一部を該保持筒の内面まで到達させ
て略三日月状に切り欠いて開口部26を形成し、その開口
部26に前記した切替シャフト9の外周面が臨むようにす
る。又、溝25を形成する位置は、切替シャフト9を押し
ボタン11を押して摺動させた際、小径部21に連続して設
けた切欠係合部22と対向する位置とする。従って、略D
形に折り曲げた弾性片23の円弧部23a は溝25に嵌合し、
円弧部23a の一側に連続して設けられた直線部23b は開
口部26を横切るように収容される。
【0018】前記した低速用メインギャ2と噛み合う低
速用ピニオンギャ4は、左右の側板間に回転可能且つ軸
方向へ摺動可能に横架支持されたスプールシャフト3の
断面円形の軸部に回転自在に嵌合したピニオンシャフト
27の一側部に形成した断面小判形軸部27a に一体回転状
に嵌合し、高速用ピニオンギャ4’はスプールシャフト
3に形成した小判形軸部3’に一体回転状に嵌合係着す
ると共に、前記ピニオンシャフト27の円形軸部27b の外
周面と高速用ピニオンギャ4’の内周面との間に一方向
クラッチ28が装着されている。その一方向クラッチ28は
ピニオンシャフト27の反時計回り方向の回転を高速用ピ
ニオンギャ4’に伝達し、逆に高速用ピニオンギャ4’
の反時計回り方向の回転はピニオンシャフト27に伝達さ
れないようになっている。従って、低速用ピニオンギャ
4の回転はピニオンシャフト27、一方向クラッチ28、高
速用ピニオンギャ4’を介してスプールシャフト3に伝
達され、高速用ピニオンギャ4’の回転は小判形軸部
3’との係合によりそのままスプールシャフト3に伝達
される。
【0019】上記した変速機構によって低速回転又は高
速回転されるスプールシャフト3の外周にベアリング2
9、29’を介してスプール30が遊転自在に支持され、そ
のスプール30の側板に摩擦板31が一体回転状に取り付け
られ、その摩擦板31を左右より挟着する摩擦板32,33が
前記スプールシャフト3に一体回転状に係合取り付けら
れると共に、該摩擦板32,33の間隔はレバー34の回動操
作でスプールシャフト3が軸方向に摺動することにより
調節される。即ち、レバードラグ機構によってスプール
30に回転が伝達されるように構成されている。
【0020】次に前記した変速機構の切り替え動作につ
いて説明すると、図1において、切替シャフト9はコイ
ルスプリング20の弾発力によって側板Aの外側方向に摺
動付勢されており、この時クラッチ板10は低速用メイン
ギャ2と高速用メインギャ2’との間に保持されてい
る。この状態でハンドルアーム7の回転はメインギャシ
ャフト1と小判係合する低速用メインギャ2、その低速
用メインギャ2と噛み合う低速用ピニオンギャ4、その
低速用ピニオンギャと小判係合するピニオンシャフト2
7、一方向クラッチ28、高速用ピニオンギャ4’を介し
てスプールシャフト3に伝わり、更にスプールシャフト
3に装備されたドラグ機構を介してスプール30に伝達さ
れスプールは低速で回転される。この時、高速用ピニオ
ンギャ4’と噛み合う高速用メインギャ2’はメインギ
ャシャフト1の外側を自由回転している。又、保持筒24
内に収容されている弾性片23の直線部23b は切替シャフ
ト9の外周面に弾接されている。
【0021】次に、図5に示すように、押しボタン11を
コイルスプリング20の弾発力に抗して押動し切替シャフ
ト9を側板Aの内方に摺動させると、その摺動によって
該切替シャフト9の小径部21に連続して形成された切欠
係合部22が溝25の線上に位置し、それによりそれまで切
替シャフト9の外周面に弾接していた弾性片23の直線部
23b は切欠係合部22に係合して切替シャフト9を押し込
まれた状態に掛け止め保持する。この時、クラッチ板10
が高速用メインギヤ2’に係合し、この状態でハンドル
アーム7の回転はメインギャシャフト1、クラッチ板1
0、高速用メインギャ2’、そして高速用メインギヤ
2’と噛み合う高速用ピニオンギヤ4’を介してスプー
ルシャフト3に伝わり、スプール30は高速回転される。
この時、低速用メインギヤ2はメインギャシャフト1に
よって回転され、低速用ピニオンギヤ4も回転させる
が、高速用ピニオンギャ4’の回転が低速用ピニオンギ
ャ4よりも速く回転するため該高速用ピニオンギャ4’
とピニオンシャフト27との間に取り付けられた一方向ク
ラッチ28は噛み合わず、低速用ピニオンギャ4及びピニ
オンシャフト27はスプールシャフト3の外周を遊転す
る。
【0022】更に、図5に示す低速回転の状態で、摘み
12を回動すると該摘み12と係合する押しボタン11を介し
て切替シャフト9が回動される。この切替シャフト9の
回動は切欠係合部22を周方向に回動することになり、そ
の切欠係合部に弾接係合している弾性片23の直線部23b
は押し広げられて切替シャフト9の外周面に乗り上げら
れ、それにより弾性片23と切欠係合部22の掛け止めが外
れ、切替シャフト9はコイルスプリング20の弾発力よっ
て側板Aの外側方向に摺動され、図1の状態、即ち低速
回転の接続状態に切り替わる。尚、クラッチ板10を高速
用メインギヤ2’に係合させる際には、コイルスプリン
グ17が外歯15と内歯13’の衝突を緩衝すると共に、クラ
ッチ板10を周方向に若干回転させて高速用メインギヤと
クラッチ板との係合をよりスムーズに行わせる。
【0023】
【発明の効果】本発明の両軸受リールは請求項1、2に
示した構成により、速度切り替え時に押動操作する切替
シャフトの移動量は従来構造に比較して少なくなり、そ
れによりメインギャシャフトに取り付けられるハンドル
アームから外側に突出する押しボタン、摘みの量は少な
くなり、ハンドルの回転操作時にハンドルノブを握り持
つ手の平が前記押しボタン、摘みに当たること無く安定
したハンドル操作を行うことができる。又、低速用メイ
ンギャと高速用メインギャとを接近配置できるため、少
なくともハンドル側の側板を構成する皿板の高さを従来
構造に比較して低くでき、それによって皿板のコンパク
ト化が可能となり、その結果リール全体のコンパクト化
を計ることができる。従って、変速切り替えを迅速に行
うことができる操作性に優れた変速機構を備えた両軸受
リールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変速機構を装備した両軸受リールの一
部を切欠して示す正面図である。
【図2】図1の(2)−(2)線に沿える拡大断面図で
ある。
【図3】図1の(3)−(3)線に沿える拡大断面図で
ある。
【図4】図1の(4)−(4)線に沿える拡大断面図で
ある。
【図5】図1の低速回転の状態から押しボタンを押動操
作して高速回転に切り替えた状態を示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1…メインギャシャフト 2…低速用メインギ
ヤ 2’…高速用メインギャ 3…スプールシャ
フト 4…低速用ピニオンギャ 4’…高速用ピニオン
ギヤ 7…ハンドルアーム 9…切替シャフト 10…クラッチ板 11…押しボタン 12…摘み 21…小径部 22…切欠係合部 23…弾性片 27…ピニオンシャフト 28…一方向クラッチ 30…スプール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドルによって回転されるメインギャ
    シャフト周りとスプールの回転中心となるスプールシャ
    フト周りとにスプールを低速回転させる1組のメインギ
    ャとピニオンギャ、及び高速回転させ1組のメインギャ
    とピニオンギャとを設け、メインギャシャフト周りに配
    置される低速用メインギャと高速用メインギャはどちら
    か一方を該メインギャシャフトと一体回転状に取付け、
    他方は前記メインギャシャフトに対し遊転自在に嵌合さ
    れると共に、メインギャシャフトとはクラッチを介して
    係脱切替自在とし、スプールシャフト周りに配置される
    低速用ピニオンギャ及び高速用ピニオンギャのうち、前
    記メインギャシャフトに一体回転状に取り付けられたメ
    インギャと噛み合うピニオンギャはスプールシャフトに
    遊転自在に嵌合したピニオンシャフトに一体回転状に係
    合取付け、他のピニオンギャは前記スプールシャフトと
    一体回転状に取り付けると共に、前記ピニオンシャフト
    の回転を該ピニオンギャに伝達する一方向クラッチをピ
    ニオンシャフトとピニオンギャとの間に装備し、スプー
    ルシャフトの回転はドラグ機構を介してスプールに伝達
    されるようにしたことを特徴とする両軸受リール。
  2. 【請求項2】 上記クラッチはメインギャシャフトと一
    体回転し、且つ該シャフトの軸芯にそって軸方向にスラ
    イド自在としたクラッチ板と、そのクラッチ板が係脱す
    るメインギャ側に設けた係合凹所と、クラッチ板を軸方
    向に弾発摺動させる切替シャフトとからなり、その切替
    シャフトはメインギャシャフトに嵌挿すると共に、該切
    替シャフトにおけるハンドルアーム側のメインギャシャ
    フトより突出した端部には押しボタンを連結固定し、且
    つその押しボタンはメインギャシャフトの端部外側に回
    転自在に取り付けた摘みと一体回転且つ軸方向に摺動自
    在に係合すると共に、メインギャシャフトの端部と押し
    ボタンとの間にスプリングを弾圧装着して該切替シャフ
    トを前記クラッチ板がメインギャシャフトに対し遊転可
    能に取り付けられたメインギャと噛み合わない方向に付
    勢し、更に切替シャフトの中程外周面に小径部及びクラ
    ッチ板寄りの小径部の端部に切欠係合部を連続して形成
    し、メインギャシャフト内に前記切欠係合部に係脱する
    弾性片を収容配置した請求項1記載の両軸受リール。
JP21046695A 1995-08-18 1995-08-18 両軸受リール Withdrawn JPH0956308A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20110006599A (ko) * 2009-07-14 2011-01-20 가부시키가이샤 시마노 듀얼 베어링 릴의 변속 조작 기구

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