JPH095497A - X線回折装置および酸化物分散強化型合金粉末 - Google Patents

X線回折装置および酸化物分散強化型合金粉末

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JPH095497A
JPH095497A JP7148534A JP14853495A JPH095497A JP H095497 A JPH095497 A JP H095497A JP 7148534 A JP7148534 A JP 7148534A JP 14853495 A JP14853495 A JP 14853495A JP H095497 A JPH095497 A JP H095497A
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oxide
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alloy powder
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Tatsumi Hirano
辰己 平野
Kazuya Nishi
西  和也
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Abstract

(57)【要約】 【構成】X線源1からのX線2はスリットS0を経て分
光器3に照射される。分光後のX線4はスリットS1を
経て試料に入射角θで照射される。試料のθ回転及び検
出器2θ回転の走査により測定した回折線幅より結晶子
サイズを高精度で決定する。またこの装置で測定した酸
化物からの回折線幅の半値幅が2.5λ/cosθ度以上で
ある酸化物分散強化型合金用の粉末。 【効果】X線回折装置により酸化物分散強化型合金の耐
熱特性を支配する酸化物の粒子径を簡単に評価でき、合
金粉末を生成するMAプロセスの最適化が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は結晶子サイズ評価用X線
回折装置及び酸化物分散強化型合金粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】結晶子が小さくなると、回折線の幅は広
がりをもつようになる。結晶子サイズd(単位:nm)
と回折線の半値幅B(単位:ラジアン)は、回折関数をGa
ussianで近似し、結晶が等軸晶系で立方体と仮定する
と、次式(Scherrerの式)で表される。
【0003】
【数1】 d=0.9λ/B/cosθ …(数1) ここで、λはX線波長(単位:nm)、θは回折線のブ
ラッグ角である。また測定した回折線は、X線回折装置
の光学系に依存するため、測定した回折X線は、光学系
による広がり(装置関数)と試料による広がり(回折X
線の関数)とのコンボリューションとなる。各関数をLo
rentzianで近似すると、測定した回折線幅βは試料によ
る真の広がりの幅Bと光学系の広がりによる幅B0 との
和となる。
【0004】
【数2】 β=B+B0 …(数2) B0 の評価には、試料による回折線の広がりがない標準
試料が用いられる。数1,数2によりdを評価できる。
【0005】回折線を測定する従来のX線回折装置の一
例を図2に示す。X線源1からのX線2はスリットS1
を経て試料に入射角θで照射される。試料からの回折X
線6はスリットS2及びS3を経て検出器7により測定
される。X線源1,試料5及びスリットS2は集中円上
に配置されている。試料からの回折線のプロファイルの
測定には、計算機9より制御部8をへて試料−検出器駆
動部により試料及び検出器を回転させる通常のθ−2θ
走査が用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】耐熱材料として酸化物
分散強化型合金の耐熱特性を支配しているのが、分散粒
子間の距離である。分散粒子による強化機構として、マ
トリックス中の転位の移動を抑制するオロワン応力は粒
子間距離の逆数に比例すると考えられている。また合金
中に含まれる酸化物粒子の全体積が等しい合金間では、
粒子間距離と粒子サイズは比例するため、酸化物粒子の
サイズが小さい合金ほどオロワン応力は強く、クリープ
特性は良好となる。このため、粒子サイズを定量的に高
い精度で決定することは材料を開発する上で非常に重要
となる。しかし、従来装置では以下に述べる問題点があ
る。すなわち、回折線幅から数1,数2より結晶子サイ
ズを求める場合、光学系の広がりB0を精度良く求める
必要がある。しかし、従来の集中法によるX線回折装置
では、X線強度の向上を図るために発散した入射X線を
用いている。このためB0 は大きくなり精度の高い結晶
子サイズの決定が難しいという問題がある。
【0007】本発明の目的は結晶子サイズを高い精度で
測定できるX線回折装置を提供することにある。
【0008】また酸化物分散強化型合金の製造方法は、
特開昭47−42507 号公報に示されており、原料である純
金属,合金粉末及び微細な酸化物の粉末を、高エネルギ
ボールミル中で機械的に混合(メカニカルアロイング,
MA)した後、焼結して固形化し、更に高温で加工及び
熱処理を施し、マトリックスの結晶粒を粗大化させて使
用される。この中でMA過程は、酸化物粒子を微細,高
分散化するもので、MA後の合金粉末中の酸化物の粒子
サイズは、合金の耐熱強度を支配する一要因である。本
発明は、高温クリープ特性を向上させたNi基酸化物強
化型合金を得るための合金粉末を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のX線回折装置は、X線源と試料の間に一つ以上の分
光素子を具備してなる。
【0010】また、前記分光素子に平板状の結晶を具備
してなる。
【0011】また、前記分光素子に非対称反射結晶を具
備してなる。
【0012】本発明の酸化物分散強化型合金粉末は、X
線回折装置により測定した酸化物粒子からの回折X線の
半値幅が2.5λ/cosθ度以上である酸化物粒子を分散
させた。
【0013】また本発明の別の酸化物分散強化型合金粉
末は、チタン,ジルコニウムおよびハフニウムよりなる
群から選ばれた1種以上の元素と、クロムと、炭素と、
イットリウムを含む酸化物と、残部が実質上ニッケルか
らなり、X線回折装置により測定したイットリウムを含
む酸化物からの回折X線の半値幅が2.5λ/cosθ度以
上である酸化物粒子を分散させた。
【0014】さらに本発明の別の酸化物分散強化型合金
粉末は、チタン,ジルコニウムおよびハフニウムよりな
る群から選ばれた1種以上の元素と、クロムと、炭素
と、タングステン,モリブデン及びレニウムよりなる群
から選ばれた1種以上の元素と、イットリウムを含む酸
化物と、残部が実質上ニッケルからなり、X線回折装置
により測定したイットリウムを含む酸化物からの回折X
線の半値幅が2.5λ/cosθ 度以上である酸化物粒子
を分散させた。
【0015】
【作用】本発明によるX線回折装置を図1に示し、本発
明の作用を説明する。X線源1からのX線2はスリット
S0を経て分光器3に照射される。分光後のX線4はス
リットS1を経て試料に入射角θで照射される。試料か
らの回折X線6はスリットS2及びS3を経て検出器7
により測定される。試料からの回折線のプロファイルの
測定には、計算機9より制御部8を経て試料−検出器駆
動部により試料及び検出器を回転させる通常のθ−2θ
走査を用いた。本発明では、分光器により平行なX線を
使用する。次にX線源と試料の間に分光器を設けること
で平行なX線が得られることを図3のDuMoned ダイヤグ
ラムを用いて説明する。図3の横軸は角度θで、縦軸は
X線波長λである。X線源からの特性X線は自然幅δλ
の波長広がりをもった発散X線である。これはθ方向に
広がっていることを示す。幅Sは光源サイズ,スリット
幅等の幾何光学で決まるX線の発散角である。一方、分
光器により反射される領域は、ブラッグの反射条件(2
dsinθ=λ,dは面間隔)を満たす曲線をブラッグ反射
の固有幅ωsだけ広げた領域となる。これから、分光器
から出射されるX線は斜線で示した領域のみとなり、θ
方向の幅が狭い、即ち、平行なX線が得られる。本発明
では、平行性なX線を利用できるので、数2でのB0
寄与が少なくなり高い精度で結晶子サイズを測定でき
る。さらに、分光器に非対称反射結晶を用いれば、より
平行性の高いX線が得られる。非対称反射結晶は結晶表
面を反射に寄与する格子面に対して非平行に切り出した
もので、これに入射したX線は拡大或いは縮小される。
図4に非対称反射結晶による反射の様子を示す。結晶表
面と格子面のなす角度がαの場合、結晶表面に対する入
射角θ0とθhは異なる。このときの非対称因子bは次式
で表される。
【0016】
【数3】 b=sinθ0/sinθh=sin(θB−α)/sin(θB+α) …(数3)
【0017】
【数4】 ω0=ωs/√b,ωh=ωs・√b …(数4) である。ここでは、b<1である。次に、この場合での
DuMoned ダイヤグラムを図5に示す。非対称反射結晶で
は、領域abcdのX線が受光され、それが領域ABCDとなっ
て反射される。この領域ABCDの角度幅は、対称反射
結晶の場合(b=1)の角度幅(斜線の領域)より小さ
くなるため、より平行性の高いX線が得られる。これに
よれば、X線源と試料の間に非対称反射結晶の分光器を
設けることにより、平行性の優れたX線が利用でき高い
精度で結晶子サイズを測定できる。次に本発明の装置に
より測定した回折線幅で特徴づけられる酸化物を有する
酸化物分散強化型合金粉末について説明する。金属材料
の高温での変形は、結晶中に発生した転位の移動により
進行する。結晶中に酸化物などの微細粒子が分散してい
る酸化物分散強化型合金では、粒子により転位の移動が
阻止され変形に対する抵抗が生じる。転位が粒子間を張
り出して通過するには次式で示すオロワン応力τが必要
となる。
【0018】
【数5】 τ=Ga/L …(数5) ここで、Gは剛性率、aは転位のバーガースベクトル、
Lは粒子間距離である。即ち、Lが小さい酸化物分散強
化型合金ほど転位が移動するのに必要な応力が大きくな
り、耐熱特性に優れた材料となる。一方、Lは球状の酸
化物が結晶中で一様に分散していると仮定すると、球の
直径をdとして次式で表される。
【0019】
【数6】
【0020】ここで、ρは合金の密度、ρ′,α′は酸
化物の密度及び重量比である。ここで、酸化物がイット
リアでその重量比が0.005 の場合、数6は、
【0021】
【数7】 L〜3d …(数7) となる。また本発明によるX線回折装置によれば、平行
性の高いX線を用いるため数2における光学系の広がり
0 を小さくでき、酸化物の回折線幅BにくらべB0
無視できる。これから、数1,数2,数7を用いると測
定した酸化物の回折線幅βは、
【0022】
【数8】 β〜150λ/(Lcosθ)(deg) …(数8) となる。酸化物分散強化型合金ではLが60nm以下の
場合に優れた耐熱特性を示すことから、数8は最終的
に、
【0023】
【数9】 β〜2.5λ/cosθ(deg) …(数9) となる。即ち酸化物分散強化型合金用の粉末として数9
のβより大きい回折幅を有する酸化物であれば、耐熱特
性の優れた酸化物分散強化型合金が得られる。
【0024】最後に、本発明の酸化物分散強化型合金粉
末に含有される各元素の役割を示す。クロムは耐高温腐
食性の向上に有効である。チタン,ジルコニウム,ハフ
ニウムは合金中に含まれる過剰な酸素を吸着する目的で
添加される。タングステンやモリブデンは母相中に固溶
して母相を強化する。炭素は、主に炭化物として析出し
粒界を強化する。レニウムは主に母相中に固溶して母相
を強化し、更に高温耐酸化性を向上させる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0026】図1に本発明を適用した一実施例のX線回
折装置を示す。X線源1からのX線2はスリットS0を
経て分光器3に照射される。分光後のX線4はスリット
S1を経て試料に入射角θで照射される。試料からの回
折X線6はスリットS2及びS3を経て検出器7により
測定される。試料からの回折線のプロファイルの測定に
は、計算機9より制御部8を経て試料−検出器駆動部に
より試料及び検出器を回転させる通常のθ−2θ走査を
用いた。本発明では、図2に示した従来装置での集中法
は用いず、分光器により平行なX線を使用する。X線源
1には、回転対陰極型を用いた。電子銃から放出された
熱電子は、40kVの電圧で加速され、Cuのターゲッ
トに衝突して、特性X線及び連続X線を発生させる。X
線の発光源の大きさは高さ10mm,横1mmとし、X線の
取り出し角は電子線の垂直方向に対して6度とした。S
0〜S3までのスリットには、二枚のタンタル板を向い
合わせて配置した一次元スリットを2組、水平及び垂直
に交差させた構造で、スリット幅は高さ5mm,幅50μ
mとした。分光器3はSi(111)結晶とX線の結晶
に対する入射角を0.1 秒の精度で制御できる結晶の回
転機構とあおり機構から構成されている。この分光器に
よりCu−Kα1(0.154nm )の特性X線のみを
取り出した。試料5を試料及び検出器7を回転させる2
軸垂直回転台の回転軸上に設置し、この回転台によりX
線の試料に対する入射角θと入射X線と回折X線とのな
す角度2θを各々連動させて回折X線6を検出器7によ
り測定した。検出器にはNaIシンチレータを使用し
た。分光器回転台,試料−検出器回転台等は、計算機9
により制御器8を経てコントロールされる。試料−検出
器のθ−2θ駆動毎の検出器からの信号は、制御器8内
の増幅器,AD変換器を経て、計算機に記録される。
【0027】次に、このように構成される実施例装置を
用いた酸化物分散強化型合金粉末の測定例を説明する。
試料はNi基酸化物分散強化型合金粉末のモデル試料で
あるNi(90wt%)−Y23(10wt%)をメカ
ニカルアロイング(MA)した粉末を用いた。平均粉末
粒径が100μm以下のNi粉末と平均粒径20nmの
23粉末を混合し、遊星型ボールミル中に充填し、A
r雰囲気中でMAした。ボールミルの回転数は165rp
m とし、ミリング時間0,30,60,120時間の粉
末を計測試料とした。図6に各MA時間におけるバック
グランド処理したX線回折パターンを示す。MA時間と
共に回折線の幅が広がることから結晶子サイズは小さく
なっている。測定した回折X線強度Iを次式で示すロー
レンツ関数でフィットすることにより、回折線幅を精度
良く決定した。
【0028】
【数10】 I=a/{(2θ−b)2+c2} …(数10) ここで、2θは回折角、a,b,cはフィッティングパ
ラメータである。得られたパラメータから数1により決
定したY23(指数:400)の結晶子サイズを図7に
示す。MA0時間でのY23の結晶サイズは22nmで
あり、これは初期のY23の粉末の平均粒径とよい一致
を示した。Y23の結晶子サイズはMA時間と共に減少
し、10nm以下になった。これは、数7より耐熱特性
の優れた酸化物分散強化型合金での酸化物の粒径と考え
られる。
【0029】本実施例では、分光器3によりX線2に含
まれるCu−Kα2,Kβ及び連続X線を取り除くこと
ができるので回折線の幅を高精度で測定できる。また回
折線の解析には、回折X線強度のローレンツ関数による
フィッティングを採ったため、高い精度で回折線幅を決
定できる。本実施例では、分光器3に一枚のSi結晶を
用いたが、平行に配置した二枚の結晶を用いてもよい。
この場合、分光器に入射したX線と分光器から出射され
るX線は平行になるために、X線源1,分光器,試料回
転台を直線状に配置でき、X線光学系の調整が容易にな
る。また分光器に非対称反射結晶を用いてもよい。これ
は結晶から出射されるX線の発散角をより小さくでき、
平行なX線を試料に照射できる。これは、数2における
光学系の広がりB0 を小さくでき、精度の高い回折線の
解析ができる。
【0030】次に、図1に示した一実施例のX線回折装
置で測定した耐熱特性の優れた酸化物分散強化型合金M
A粉末の実施例について説明する。表1に示す各種組成
による酸化物分散強化型合金粉末を試料とした。
【0031】
【表1】
【0032】試料#1〜#5は本発明材であり、試料#
0は比較材で既存合金MA754と同じ組成である。試
料#0〜#5各々の組成に応じて、平均粉末粒径が10
0μm以下の金属元素粉末及び炭素粉末と平均粒径20
nmのY23微粉末を調合し、遊星ボールミル中に充填
し、Ar雰囲気中でMAした。ボールミルの回転数は1
65rpm 、ミリング時間は30時間とした。MA後の混
合粉末を図1の実施例であるX線回折装置により測定し
た。得られた回折パターンより、上記で説明した解析法
によりY23の結晶子サイズを評価した。一方、MA後
の粉末は、強度測定のために合金化した。MA後の混合
粉末を軟鋼製のカプセルに充填し、10-2〜10-4Torr
の真空引きし、100℃,200℃,400℃の各温度
で30分加熱してカプセル内壁及び粉末の脱気を済ませ
た後に真空封入した。粉末の固形化にはHIP処理を使
用し1050℃,2000kgf/cm2,保持時間1時間の
条件で実施した。更に950〜1050℃の高温で鍛造
及び熱間圧延処理し、厚さ2mmの薄板材に加工した後
に、1300℃で1時間の真空熱処理を施して強度試験
材とした。
【0033】図8に本発明材の#1〜#5及び比較材の
#0のクリープ強度(900℃,破断時間1000時
間)の本発明によるX線回折装置で測定したY23(指
数:222,2θ:14.575°)の回折線幅依存性を
示す。また上部の横軸には数1から求めたY23の結晶
子サイズも示す。本発明による酸化物分散強化型合金粉
末から製作された合金は、100MPa以上の優れた耐熱特性
を示す。またこの時、粉末時のY23(222)からの
回折線幅は、0.4 度以上、結晶子サイズは約20nm
以下であった。これから酸化物からの回折線が、2.5
λ/cosθ以上であれば、その酸化物を含む酸化物分散
強化型合金粉末から作成された合金は優れた耐熱特性を
示す。本発明材で優れた耐熱特性を示したのは、従来添
加されていたAlを本発明材では添加しなかったことに
よると考えられる。即ち、従来材では、AlとY23
合金過程において反応して複合酸化物が形成され、この
酸化物の粒径が大きくなるものと考えられる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、粉末中の結晶の大きさ
を高い精度で測定できるため、酸化物分散強化型合金の
耐熱特性を支配する酸化物の粒子径を簡単に評価でき、
合金粉末を生成するMAプロセスの最適化が容易とな
る。同様に耐熱特性の優れた合金を開発する上で、種々
の酸化物や添加元素の検討が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のX線回折装置のブロック
図。
【図2】従来法によるX線回折装置のブロック図。
【図3】X線源と試料の間に設けた分光器により、分光
器から出射されるX線の発散角が小さくなることを説明
するDuMoned ダイヤグラム。
【図4】非対称反射結晶によるX線の反射の説明図。
【図5】非対称反射結晶により結晶から出射されるX線
の発散角が小さくなることを説明するDuMoned ダイヤグ
ラム。
【図6】本発明の一実施例であるX線回折装置により測
定した酸化物分散強化型合金粉末のモデル試料のMA時
間によるX線回折パターンの特性図。
【図7】酸化物分散強化型合金粉末のモデル試料におけ
るY23結晶子サイズのMA時間依存性を示す特性図。
【図8】本発明材#1〜#5及び比較材#0の900
℃,破断時間1000時間におけるクリープ強度のY2
3(222)からの回折線の幅及び結晶子サイズの依
存性を示す特性図。
【符号の説明】
1…X線源、2…X線、3…分光器、4…分光X線,5
…試料、6…回折X線、7…X線検出器、8…制御器、
9…計算機。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料にX線源からのX線を照射し、試料か
    らの回折X線の幅から試料中の結晶サイズを評価するX
    線回折装置において、前記X線源と前記試料の間に一つ
    以上の分光素子を設けることを特徴とするX線回折装
    置。
  2. 【請求項2】前記分光素子に平板状の結晶を用いる請求
    項1に記載のX線回折装置。
  3. 【請求項3】前記分光素子に非対称反射結晶を用いる請
    求項1に記載のX線回折装置。
  4. 【請求項4】酸化物分散強化型合金粉末において、請求
    項1,2または3に記載のX線回折装置により測定した
    酸化物粒子からの回折X線の半値幅が2.5λ/cosθ
    (λはX線波長でnm単位、θは回折角)度以上である
    酸化物分散強化型合金粉末。
  5. 【請求項5】チタン,ジルコニウムおよびハフニウムよ
    りなる群から選ばれた1種以上の元素と、クロムと、炭
    素と、イットリウムを含む酸化物と、残部が実質上ニッ
    ケルからなる酸化物分散強化型合金粉末において、請求
    項1,2または3に記載のX線回折装置により測定した
    イットリウムを含む酸化物からの回折X線の半値幅が
    2.5λ/cosθ度以上である酸化物分散強化型合金粉
    末。
  6. 【請求項6】チタン,ジルコニウムおよびハフニウムよ
    りなる群から選ばれた1種以上の元素と、クロムと、炭
    素と、タングステン,モリブデン及びレニウムよりなる
    群から選ばれた1種以上の元素と、イットリウムを含む
    酸化物と、残部が実質上ニッケルからなる酸化物分散強
    化撃合金粉末において、請求項1,2または3に記載の
    X線回折装置により測定したイットリウムを含む酸化物
    からの回折X線の半値幅が2.5λ/cosθ度以上である
    酸化物分散強化型合金粉末。
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