JPH095447A - 地下電磁探査装置 - Google Patents

地下電磁探査装置

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JPH095447A
JPH095447A JP18099995A JP18099995A JPH095447A JP H095447 A JPH095447 A JP H095447A JP 18099995 A JP18099995 A JP 18099995A JP 18099995 A JP18099995 A JP 18099995A JP H095447 A JPH095447 A JP H095447A
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均 西牧
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Toshiaki Hara
敏昭 原
Akira Saito
章 斎藤
Kazunari Wada
一成 和田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トンネル周囲などの地山構造や、所望の測定
領域の地下構造などを、簡単かつ確実に測定することが
できる地下電磁探査装置を提供すること。 【構成】 測定面に対し当接されるセンサ部30と、前
記センサ部30に接続される制御回路部40と、を含む
電磁探査装置である。前記せンサ部30は、検出ループ
20と、前記検出ループの外側に位置する第1送信ルー
プ10と、前記第1送信ループの外側に位置する第2送
信ループ12とを含む。前記制御回路部40は、前記第
1および第2送信ループに対し逆方向に、かつ所定校正
環境内で前記検出ループ位置での磁場が相殺されるよう
に励磁電流を通電する電流制御部42と、前記検出ルー
プから検出される電流データを検出測定する検出部46
とを含み、前記検出電流データから周波数領域の電磁探
査手法を用い前記センサ部当接位置の地山または地下の
比抵抗分布を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下電磁探査装置、特
に、周波数領域の電磁探査手法を用い地山や地下の構造
を求める地下電磁探査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、トンネルの掘削を行う場合に
は、切羽前方やトンネル周囲の地山状況を正確に把握し
ておくことが、安全かつ確実なトンネル施工を行うため
に必要とされる。
【0003】また、環境対策から、工場の周囲や、その
他所望の環境汚染対策地域では、地下の汚染状況、例え
ば金属汚染などを正確に把握することが必要とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の測定技
術では、使用者が前記切羽前方や、地下の汚染状況等
を、簡単かつ確実に測定できるものはなかった。
【0005】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、その目的は、例えばトンネル周囲
などの地山構造や、所望の測定領域の地下構造などを、
簡単かつ確実に測定することができる地下電磁探査装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】このため、請
求項1の発明は、測定面に対し当接されるセンサ部と、
前記センサ部に接続される制御回路部と、を含み、前記
センサ部は、検出ループと、前記検出ループの外側に位
置する第1送信ループと、前記第1送信ループの外側に
位置する第2送信ループと、を含み、前記制御回路部
は、前記第1および第2送信ループに対し逆方向に、か
つ所定校正環境内で前記検出ループ位置での磁場が相殺
されるように励磁電流を通電する電流制御部と、前記検
出ループから検出される電流データを検出測定する検出
部と、を含み、前記検出電流データから周波数領域の電
磁探査手法を用い前記センサ部当接位置の地山または地
下の比抵抗分布を測定することを特徴とする。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1におい
て、前記センサ部は、前記検出ループおよび第1、第2
の送信ループをハウジングに一体的に取り付け固定し、
測定者が前記測定面に着脱自在に当接可能に形成された
ことを特徴とする。
【0008】また、請求項3の発明は、請求項2におい
て、前記センサ部は、前記検出ループおよび第1、第2
の送信ループの順に、径大に形成されたことを特徴とす
る。
【0009】また、請求項4の発明は、請求項1〜3の
いずれかにおいて、前記制御回路部は、前記電流制御部
に対し、異なる周波数の励磁電流の通電指令を出力する
探査深度切り替え部を含み、前記電流制御部は、指定さ
れた周波数の励磁電流を前記第1および第2送信ループ
に対し逆方向に通電した際、前記所定校正環境内で前記
検出ループ位置での磁場が相殺されるよう各送信プール
に通電する励磁電流の値を設定するよう形成されたこと
を特徴とする。
【0010】また、請求項5の発明は、測定面に対し当
接されるセンサ部と、前記センサ部に接続される制御回
路部と、を含み、前記センサ部は、送信ループと、前記
送信ループの外側に位置する第1受信ループと、前記第
1受信ループの外側に位置する第2受信ループと、を含
み、前記制御回路部は、前記送信ループに励磁電流を通
電する電流制御部と、所定校正環境内で前記第1および
第2受信ループから出力される電流値が互いに相殺され
るよう前記第1および第2の受信ループの出力する電流
を合成する出力合成部と、前記出力合成部から出力され
る電流データを検出測定する検出部と、を含み、前記検
出電流データから周波数領域の電磁探査手法を用い前記
センサ部当接位置の地山または地下の比抵抗分布を測定
することを特徴とする。
【0011】また、請求項6の発明は、請求項5におい
て、前記センサ部は、前記送信ループおよび第1、第2
の受信ループをハウジングに一体的に取り付け固定し、
測定者が前記測定面に着脱自在に当接可能に形成された
ことを特徴とする。
【0012】また、請求項7の発明は、請求項6におい
て、前記センサ部は、前記送信ループ、第1、第2の受
信ループの順に、径大に形成されたことを特徴とする。
【0013】また、請求項8の発明は、請求項5〜7の
いずれかにおいて、前記制御回路部は、前記電流制御部
に対し、異なる周波数の励磁電流の通電指令を出力する
探査深度切り替え部を含み、前記電流制御部は、指定さ
れた周波数の励磁電流を前記送信ループに通電するよう
形成され、前記出力合成部は、前記各周波数の励磁電流
に対応して、前記所定校正環境内で第1および第2受信
ループの合成出力が相殺されるよう合成比率を可変制御
することを特徴とする。
【0014】次に、本発明の作用を、請求項1の発明か
ら順に請求項4の発明まで説明する。なお、請求項5の
発明は、数学の相反定理の観点から見ると、送信ループ
と受信ループを入れ替えたものであり、両者は理論的に
同一である。従って、ここでは請求項5の発明、および
これに従属する発明の説明は省略する。
【0015】請求項1の発明は、まず測定に先立って、
所定の校正環境内で前記検出ループ位置での磁場が相殺
されるように、前記第1および第2の送信ループの励磁
電流の値を決定する。すなわち、所定の校正環境内で、
前記第1および第2の送信ループに対し逆方向に励磁電
流を通電し、このとき検出ループ位置での磁場の変化が
無いよう、前記各送信ループに通電する励磁電流の値を
設定する。
【0016】次に、このようにして校正が終了したセン
サ部を、所望の測定面に対し当接する。
【0017】図1には、このときの状態が模擬的に示さ
れている。前述したように校正が終了したセンサ部を、
所望の測定面に当接すると、検出コイルの前方には所望
の深さで、磁場の変化が無いキャンセル領域110が発
生する。しかも、このとき検出コイルは、各送信ループ
からの磁場の影響を受けることはないため、キャンセル
領域前方の測定領域120における磁場の変化を正確に
検出することができる。
【0018】すなわち、本発明のセンサ部を、測定面に
当接し前記各第1、第2の送信ループに対し励磁電流を
通電すると、キャンセル領域110の奥の測定領域12
0には磁場から発生する。この磁場の変化により、測定
領域120内では、この領域内に存在する物質の比抵抗
に応じて、所定の値をもった渦電流200が各所に発生
する。
【0019】従って、検出コイルを用い、測定領域12
0内におけるこの渦電流200の発生位置および大きさ
を測定することにより、測定領域120における地下構
造を比抵抗分布として測定することができる。
【0020】このような比抵抗分布の測定手法は、周波
数領域における地下電磁探査手法として既に確立されて
いるものであり、ここではその説明は省略する。
【0021】本発明の特徴は、このような周波数領域に
おける地下電磁探査を行うにあたり、前述したようにセ
ンサ部の前方、特に検出コイルの前方に磁場の変化する
ことがないキャンセル領域110を発生させたことにあ
る。
【0022】このような構成とすることにより、例えば
センサ部を、トンネル内の地山のように凹凸部がある箇
所に当接した場合でも、この凹凸により影響を受けるこ
となく、地山の地下構造を正確に測定することができ
る。
【0023】また、本発明のセンサ部を、例えば地下の
金属汚染等による比抵抗の変化を測定するために、地面
等に当接した場合には、地面表面における障害物、例え
ば草や小石、地表面の凹凸などの影響を受けることな
く、地下の地山構造を、比抵抗分布として正確に測定す
ることができ、例えば地下に、水銀などの汚染物質が含
有されている場合には、これを正確に測定することがで
きる。
【0024】このように、本発明によれば、センサ部を
測定面に対し当接した場合に、測定面表面に付近におけ
る凹凸や障害物との影響を受けることなく、その奥に位
置する測定領域の地山構造を、比抵抗分布として正確に
測定することが可能となる。
【0025】また、請求項2の発明は、センサ部を一体
構造とすることにより、測定者がセンサ部を任意の測定
面に簡単に設置することができる。すなわち、本発明に
よれば、センサ部が持ち運び自在に形成され、任意の測
定面に当接自在に形成されるため、大型の測定装置を用
いる場合に比べ、その測定を簡単に行うことができる。
【0026】特に、センサ部を請求項3の発明のように
構成することにより、センサ部の構成を極めてシンプル
でかつ高性能なものとすることができる。
【0027】また、請求項4の発明によれば、送信ルー
プに通電する励磁電流の周波数を替えることにより、セ
ンサ部の探査深度を任意に切り替えることができる。従
って、センサ部の当接された測定領域を、比較的浅い領
域から深い領域まで正確に測定することが可能となる。
【0028】
【実施例】次に本発明の好適な実施例を図面に基づき詳
細に説明する。
【0029】図5には、本発明に係る地下電磁探査装置
の好適な一例が示されている。実施例の地下電磁探査装
置は、センサ部30と、制御回路部40とを含んで構成
され、使用者200がセンサ部30および制御回路部4
0を任意の場所に持ち運び自在に形成されている。
【0030】図5の実施例では、使用者200が実施例
の装置を用い山岳トンネルの切羽100の前方探査を行
う場合が具体的に示されている。
【0031】ここにおいて、使用者200はセンサ部3
0を、切羽100の任意位置に当接すると、このセンサ
部30内に設けられた後述する第1、第2の送信ループ
10、12および検出ループ20を用い、センサ部30
の前方の地山構造を、周波数領域における電磁探査手法
を用いて正確に測定することができる。
【0032】特に、本実施例の特徴は、センサ部30の
前方に、磁場の変化しないキャンセル領域110を発生
させ、そのキャンセル領域110の奥に測定領域120
を設定できる構成としたことにある。これにより、セン
サ部30を地山100の様に凹凸のある測定面に設置し
た場合でも、この測定面表面付近における凹凸や、障害
物の影響を受けることなく、測定領域120内の地山構
造を比抵抗分布として正確に測定することが可能とな
る。
【0033】なお、必要に応じ、センサ部30内に前記
制御回路部40を一体的に形成してもよい。
【0034】以下に、本発明の具体的な構成を詳細に説
明する。
【0035】図1には、本発明の原理が模擬的に示さ
れ、図2には、センサ部30の構成および制御回路部4
0の機能ブロック図が示されている。
【0036】実施例のセンサ部30は、径小の検出ルー
プ20と、その外側に位置する第1送信ループ10、第
2送信ループ12とがほぼ同心円上に配置され、これら
各ループ20、10、12が図示しないハウジングに一
体的に取付け固定されている。ここにおいて、前記第2
送信ループ12は、第1送信ループ10よりやや直径が
大きく形成されている。
【0037】なお、これら各ループ20、10、12の
直径は必要に応じて任意の大きさに設定することができ
るが、本実施例においては、センサ部30の携帯性を考
慮し、第1送信ループ10の直径を0、7m、第2送信
ループ12の直径を1m程度に形成している。
【0038】また、前記制御回路部40は、電流制御部
42、探査深度切替部44および検出部46を含んで構
成される。
【0039】前記探査深度切替部44は、前記電流制御
部42に対して、探査深度に応じて各送信ループ10、
12を異なる3種類の周波数f1、f2、f3で励磁す
る制御指令を出力する。
【0040】前記電流制御部42は、図3に示すよう、
指定された周波数の励磁電流を、前記第1、第2の送信
ループ10、12に対し逆方向へ通電するように形成さ
れている。このとき、第1、第2の送信ループ10、1
2へ通電する励磁電流I10、I12の値は、所定の校正環
境(本実施例では空気中)で、前記検出ループ20位置
での磁場が0となるように設定する。
【0041】すなわち、励磁電流の周波数がf1に設定
された場合には、このf1の周波数で、検出ループ20
位置における磁場の変化が無いよう各励磁電流I10、I
12の値を設定する。同様にf2、f3の周波数が指定さ
れた場合には当該周波数で各送信ループを駆動した場合
に、検出ループ20位置における磁場の変化が0となる
よう各励磁電流の値を設定する。
【0042】このようにすることにより、校正が終了し
たセンサ部30を、図1、5に示すよう測定対象となる
切羽100の表面に当接すると、センサ部30の前方、
特に検出ループ20の前方には磁場がほとんど変化しな
い0のキャンセル領域110が存在することになる。
【0043】このキャンセル領域110の深さd1は、
送信ループ10、12の大きさ、形状等により、任意の
値に設定することができる。具体的な計算式は、極めて
複雑なものとなるため、ここではその説明は省略する
が、実施例のように各ループ10、12を直径0.7
m、1m程度に設定した場合には、キャンセル領域11
0の深さd1は10〜20cm程度になる。
【0044】そして、実施例のセンサ部30は、このキ
ャンセル領域110の奥の領域を、測定領域120とし
て、その地山構造を測定することができる。すなわち、
前記各送信ループ10、12へ励磁電流I10、I12を通
電し、この測定領域120内に磁場の変化を与えると、
この磁場の変化によりこの測定領域120には、その地
下構造に起因して電磁応答が発生する。この電磁応答を
検出ループ20を用いて検出し、この電磁応答を周波数
の関数として扱う周波数領域の手法を用い解折すること
により、測定領域120内における地下構造を被抵抗分
布として測定することができる。
【0045】すなわち、実施例のような電磁探査法は、
測定領域120内における比抵抗の変化に対して極めて
敏感であり、測定領域120内における比抵抗の分布
を、周波数領域の手法を用いて解析している。例えば、
本実施例のように送信ループ10、12に対し、所定周
波数f1の交流電流を励磁電流として通電すると、測定
領域120内にはこの励磁電流の通電によって一次磁場
が発生する。この一次磁場は、励磁電流と同じ角周波数
で変動し、ファラディの法則による起電力を生じさせる
が、これは励磁電流の時間変化に比例する。この起電力
は、導電率σの地下構造の中では、オームの法則に従っ
た二次電流を生じさせる。この二次電流は、送信ループ
の電流と位相が90度ずれている離相成分であり、前述
のように地下構造の導電率σに比例し、かつ送信ループ
に流れる電流と同様に磁場(二次磁場)を作る。
【0046】前述したように、本実施例のセンサ部30
では、検出ループ20が、送信ループ10、20からの
一次磁場の影響を受けることなく、測定領域120から
の二次磁場を検出できることから、測定領域の120の
地下構造を比抵抗分布として正確に測定できる。
【0047】ここにおいて、この検出ループ20の検出
電流I20は、制御回路部40の検出部46で検出され、
図示しないメモリに記憶される。そして、この記憶され
た検出電流データを周知の周波数領域の地下電磁探査手
法を用いて解析することにより、測定領域120の比抵
抗分布を正確に求めることができる。
【0048】更に、本実施例の測定装置では、探査深度
切替部44を用い、励磁電流の周波数をf1、f2、f
3の3段階に切り替えることができるように構成されて
いる。この場合に、周波数はf1、f2、f3の順にそ
の値が高くなるように設定されており、測定領域120
の探査深度も、周波数f1、f2、f3の順に120−
1、120−2、120−3で示すように順次深くな
る。
【0049】このように、本実施例によれば、送信ルー
プへ通電する励磁電流の周波数を切り替えることによ
り、探査深度を適宜切り替えることができ、浅い領域か
ら深い領域までその測定を行うことが可能となる。
【0050】なお、図に示す実施例では、検出部46内
のメモリに検出データを一旦蓄積し、その後周波数領域
の電磁探査手法を用い、測定領域120の地下構造を解
析しているが、本発明はこれに限らず、制御回路部40
の価格は高くなるが、コンピュータ等を用い、測定領域
120の地下構造をリアルタイムで解析するようにして
もよい。
【0051】なお、前記二次磁場の時間変化は更に高次
の送信電流と同相の電場、磁場を作り、これは、地下構
造の導電率σの2乗に比例しており、構造の比抵抗の変
化に対してより敏感であることから、この同相磁場を測
定すれば、地下構造の比抵抗分布をより正確に求めるこ
とができる。
【0052】図4には、本実施例の地下電磁探査装置
の、コンピュータ数値解析データが示されている。同図
において、横軸は探査深度Z、縦軸は磁場の大きさを表
す。
【0053】また、同図おいてφ10は、直径0.7mの
第1の送信ループ10の磁場、φ12は直径1.0mの第
2の送信ループ12の磁場を表し、φは、励磁電流
10、I12を逆方向に流し二つの磁場が相殺するように
した本実施例のセンサ30の合成磁場を表している。送
信ループ10、12を、それぞれ1本ずつ励磁した場合
には、地表(Z=0m)で磁場HZは最大となり、地表
付近に大きな電流が流れるが、本実施例のように二つの
送信ループ10、12に磁場が相殺するように通電励磁
した場合には、地表付近での磁場は0になり、深さZ=
0.7m付近で磁場の値が最大となり、検出データはそ
の付近の比抵抗を最もよく反映することになることが確
認された。従って、本実施例のセンサ部30を用いるこ
とにより、地表付近での亀裂や、凹凸、植物などの影響
を受けることなく、測定領域120の比抵抗分布を正確
に測定可能であることが理解される。
【0054】また、本実施例のような、周波数領域の地
下電磁探査手法を用いた場合には、数学の相反定理から
も明らかなように、送信ループと受信ループの関係を入
れ替えても、同様な測定を行うことができる。
【0055】図6には、図1に示す実施例と、送信ルー
プおよび受信ループを逆の関係にした、センサ部30の
一例が示されている。なお、前記実施例と対応する部材
には、同一符号を付しその説明は省略する。
【0056】本実施例のセンサ部30は、中心に位置す
る径小の送信ループ10と、その外側に同心円状に配置
された第1、第2の受信ループ20、22とを含み、こ
れらが図示しないハウジングに一体的に取付け固定され
ている。
【0057】前記送信ループ10には、電流制御部42
から、前記実施例と同様にして励磁電流I10が通電励磁
される。
【0058】また、前記第1、第2の受信ループ20、
22は、それぞれその直径が0.7m、10mに設定さ
れている。
【0059】そして、これら第1、第2の受信ループ2
0、22の出力は、出力合成部48を用い、所定の校正
環境内でその値が互いに相殺されるように合成され、そ
の合成出力が検出部46へ向け出力される。
【0060】図6に示す実施例では、特定の校正環境
(空気中)内において、送信コイル10に励磁電流I10
を通電した際、各検出ループ20、22を検出する電流
20、I22の合成値が0となるよう、その出力合成が行
われている。
【0061】このようにすることにより、このセンサ部
30を所定の測定面に当接し、励磁電流を通電した際、
出力合成部48からは、測定領域120の比抵抗分布に
応じた検出電流を得ることができる。
【0062】なお、図6に示す実施例では、出力合成部
48は各受信ループ20、22を逆方向に接続すること
により、その出力を相殺するように構成しているが、本
発明はこれに限らず、例えば出力合成部48を図7に示
すように形成してもよい。
【0063】すなわち、図7に示す実施例の出力合成部
48は、第1および第2アンプ50、52と、各アンプ
の出力を減算する減算器54とを含んで構成される。各
アンプ50、52は、第1、第2の検出ループ20、2
2の検出電流I20、I22を、所望のゲインK1、K2で
増幅し、その増幅出力を減算器54へ向け出力する。
【0064】減算器54は、これら各アンプの出力を、
差演算し、その演算値Ioutを検出部46へ向け出力す
る。
【0065】ここにおいて、各アンプ50、52の原因
K1、K2は、所定の校正環境(空気中)内で、送信ル
ープに励磁電流を通電した際、減算機54の出力Iout
の値が0となるように設定される。
【0066】このゲイン1、K2は、前記実施例と同様
に、使用する励磁電流の周波数f1、f2、f3の値に
応じて適宜切り換え設定される。すなわち、それぞれの
周波数f1、f2、f3が用いられた場合には、使用周
波数毎に所定校正環境内での第1、第2の受信ループの
合成出力が完全に相殺されるように、その値が設定され
る。
【0067】このようにすることにより、励磁電流の周
波数を切り換え、測定領域120の探査振動を変化させ
た場合でも、当該各測定領域120−1、120−2、
120−3の比抵抗分布を正確に測定することは可能と
なる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
簡単かつ確実に、センサ部当接位置の地山または地下の
比抵抗分布を、周波数領域の電磁探査手法を用いて測定
することが可能となる。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の地下電磁探査装置の原理説明図であ
る。
【図2】実施例の地下電磁探査装置の概略説明図であ
る。
【図3】センサ部に発生する磁場の概略説明図である。
【図4】実施例の装置の理論解析データの説明図であ
る。
【図5】実施例の電磁探査測定装置の使用状態の説明図
である。
【図6】本発明の他の実施例の概略説明図である。
【図7】図6に示す実施例の変形例の説明図である。
【符号の説明】
10 第1送信ループ 12 第2送信ループ 20 受信ループ 22 第2受信ループ 30 センサ部 40 制御回路部 42 電流制御部 44 探査深度切替部 46 検出部 48 出力合成部 110 キャンセル領域 120 測定領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 敏昭 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 (72)発明者 斎藤 章 東京都品川区大井1丁目23番1号 三井金 属資源開発株式会社内 (72)発明者 和田 一成 東京都品川区大井1丁目23番1号 三井金 属資源開発株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定面に対し当接されるセンサ部と、 前記センサ部に接続される制御回路部と、 を含み、 前記センサ部は、 検出ループと、 前記検出ループの外側に位置する第1送信ループと、 前記第1送信ループの外側に位置する第2送信ループ
    と、 を含み、 前記制御回路部は、 前記第1および第2送信ループに対し逆方向に、かつ所
    定校正環境内で前記検出ループ位置での磁場が相殺され
    るように励磁電流を通電する電流制御部と、 前記検出ループから検出される電流データを検出測定す
    る検出部と、 を含み、前記検出電流データから周波数領域の電磁探査
    手法を用い前記センサ部当接位置の地山または地下の比
    抵抗分布を測定することを特徴とする地下電磁探査装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記センサ部は、 前記検出ループおよび第1、第2の送信ループをハウジ
    ングに一体的に取り付け固定し、測定者が前記測定面に
    着脱自在に当接可能に形成されたことを特徴とする地下
    電磁探査装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記センサ部は、 前記検出ループおよび第1、第2の送信ループの順に、
    径大に形成されたことを特徴とする地下電磁探査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記制御回路部は、 前記電流制御部に対し、異なる周波数の励磁電流の通電
    指令を出力する探査深度切り替え部を含み、 前記電流制御部は、 指定された周波数の励磁電流を前記第1および第2送信
    ループに対し逆方向に通電した際、前記所定校正環境内
    で前記検出ループ位置での磁場が相殺されるよう各送信
    プールに通電する励磁電流の値を設定するよう形成され
    たことを特徴とする地下電磁探査装置。
  5. 【請求項5】 測定面に対し当接されるセンサ部と、 前記センサ部に接続される制御回路部と、 を含み、 前記センサ部は、 送信ループと、 前記送信ループの外側に位置する第1受信ループと、 前記第1受信ループの外側に位置する第2受信ループ
    と、 を含み、 前記制御回路部は、 前記送信ループに励磁電流を通電する電流制御部と、 所定校正環境内で前記第1および第2受信ループから出
    力される電流値が互いに相殺されるよう前記第1および
    第2の受信ループの出力する電流を合成する出力合成部
    と、 前記出力合成部から出力される電流データを検出測定す
    る検出部と、 を含み、前記検出電流データから周波数領域の電磁探査
    手法を用い前記センサ部当接位置の地山または地下の比
    抵抗分布を測定することを特徴とする地下電磁探査装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記センサ部は、 前記送信ループおよび第1、第2の受信ループをハウジ
    ングに一体的に取り付け固定し、測定者が前記測定面に
    着脱自在に当接可能に形成されたことを特徴とする地下
    電磁探査装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記センサ部は、 前記送信ループ、第1、第2の受信ループの順に、径大
    に形成されたことを特徴とする地下電磁探査装置。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかにおいて、 前記制御回路部は、 前記電流制御部に対し、異なる周波数の励磁電流の通電
    指令を出力する探査深度切り替え部を含み、 前記電流制御部は、 指定された周波数の励磁電流を前記送信ループに通電す
    るよう形成され、 前記出力合成部は、 前記各周波数の励磁電流に対応して、前記所定校正環境
    内で第1および第2受信ループの合成出力が相殺される
    よう合成比率を可変制御することを特徴とする地下電磁
    探査装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003185758A (ja) * 2001-09-26 2003-07-03 Hilti Ag 強磁性体又は非鉄導電体を探知する誘導性センサ装置及び方法
JP2012127913A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Kajima Corp 探査方法
KR102001246B1 (ko) * 2019-05-25 2019-07-18 엠씨에스테크 주식회사 시간영역 및 주파수영역 처리방식 복합모드 금속 폭발물 탐지 장치
KR102178705B1 (ko) * 2020-08-26 2020-11-13 엠씨에스테크 주식회사 N개 주파수처리 가능 주파수영역 처리방식 금속 탐지기

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