JPH0954281A - 3次元立体表示装置および方法 - Google Patents

3次元立体表示装置および方法

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JPH0954281A
JPH0954281A JP7207141A JP20714195A JPH0954281A JP H0954281 A JPH0954281 A JP H0954281A JP 7207141 A JP7207141 A JP 7207141A JP 20714195 A JP20714195 A JP 20714195A JP H0954281 A JPH0954281 A JP H0954281A
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dimensional
display
display panel
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pixels
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JP7207141A
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English (en)
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Hideyuki Wakai
秀之 若井
Hiroyuki Mizukami
裕之 水上
Toru Suzuki
徹 鈴木
Manabu Ando
学 安藤
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表示する物体を用いず、かつ露光設備、現像設
備、再生時の光源も必要とせずに、観察領域が広く、複
数人が同時観察でき、さらに観察者の動きに応じて観察
される立体像が変化する3次元立体表示を実現する。 【解決手段】複数の表示画素が2次元配列された表示パ
ネルと、複数の偏向素子が2次元配列され、これら偏向
素子を介して前記表示パネルの点灯された画素からの光
を偏向することにより空間上に点像の3次元列を形成す
る偏向素子アレイと、表示すべき3次元立体物の表面を
複数の微小な面素に分割し、これら分割した複数の面素
の3次元座標を入力設定する3次元座標入力設定手段
と、この入力設定された3次元座標を前記表示パネル及
び偏向素子アレイで表示可能な座標のうちの最も近い座
標に量子化変換する量子化手段と、この量子化された座
標データを、該量子化された3次元座標位置に点像を表
示するために点灯させるべき前記表示パネルの座標デー
タに変換し、該変換された座標データに従って前記表示
パネルの表示画素を点灯制御する表示パネル駆動制御手
段とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、3次元立体表示
物を眼鏡等の補助具なしに自然な像として立体表示可能
な3次元立体表示装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】3次元立体表示方式には、以下のような
各種方式がある。
【0003】(1)眼鏡方式 ・アナグリフ方式 ・偏光方式 ・時分割方式 (2)表示面方式 ・ホログラフィックステレオグラム方式 ・レンティキュラ方式 ・インテグラルフォトグラフィ方式 ・パララックス方式 (3)奥行標本化方式 ・回転円筒方式 ・バリフォーカスミラー方式 ・積層パネル方式 (4)空間時分割方式 しかしながら、眼鏡方式および表示面方式は、目の合焦
点位置と輻輳角が実在する物体の場合と異なる、視点が
固定される、不自然な立体感がある等の面で疲労感がつ
よく、また多人数の同時観察ができない、運動立体視が
できない等の問題がある。
【0004】また、奥行標本方式および空間時分割方式
は、大がかりな表示装置が必要で、膨大な計算が必要で
あるなどの問題がある。
【0005】特に、上記した方式のうちインテグラルフ
ォトグラフィ方式が本発明に近いものであるが、このイ
ンテグラルフォトグラフィ方式では、乾板の前に複眼レ
ンズ(昆虫の複眼レンズのような極めて小さいレンズの
集合体)を配置し、被写体を撮像する。この結果、1つ
の被写体が微細なレンズを介して、その裏面の乾板上
に、複数の倒立像として結像する。したがって、この撮
像済みの乾板を現像の後、再度複眼レンズの裏面に配置
し、乾板の裏面から照明を当てると、立体像が元の位置
に実像として再生される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
式においては、以下のような問題点を有する (1)3次元表示のためには表示する物体そのものを用意
する必要であり、またこれに伴い反射率の低い物体は撮
影が困難となる (2)レーザなどの露光設備が必要となる (3)感光材料の現像処理が必要となる (4)物体と光学系の位置合わせ、露光、撮像などにより
作業時間が長くなる (5)再生時に光源が必要となる (6)綺麗なカラー化が困難である などの問題がある。
【0007】この発明はこのような実情に鑑みてなされ
たもので、表示する物体を用いず、かつ露光設備、現像
設備、再生時の光源も必要とせずに、観察領域が広く、
複数人が同時観察でき、さらに観察者の動きに応じて観
察される立体像が変化する3次元立体表示を実現する3
次元立体表示装置および方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明では、複数の表
示画素が2次元配列された表示パネルと、複数の偏向素
子が2次元配列され、これら偏向素子を介して前記表示
パネルの点灯された画素からの光を偏向することにより
空間上に点像の3次元列を形成する偏向素子アレイと、
表示すべき3次元立体物の表面を複数の微小な面素に分
割し、これら分割した複数の面素の3次元座標を入力設
定する3次元座標入力設定手段と、この入力設定された
3次元座標を前記表示パネル及び偏向素子アレイで表示
可能な座標のうちの最も近い座標に量子化変換する量子
化手段と、この量子化された座標データを、該量子化さ
れた3次元座標位置に点像を表示するために点灯させる
べき前記表示パネルの座標データに変換し、該変換され
た座標データに従って前記表示パネルの表示画素を点灯
制御する表示パネル駆動制御手段とを具えるようにして
いる。
【0009】かかる発明によれば、表示すべき3次元立
体物の表面を複数の微小な面素に分割し、これら分割し
た複数の面素の3次元座標を前記表示パネル及び偏向素
子アレイで表示可能な座標のうちの最も近い座標に量子
化変換する。
【0010】次に、これら量子化された座標を、量子化
された3次元座標位置に点像を表示するために点灯させ
るべき前記表示パネルの表示画素の座標に変換し、該変
換結果にしたがって表示画素を点灯制御する。
【0011】点灯された表示画素からの光は偏向素子ア
レイの各偏向素子を介することにより偏向され、前記量
子化された座標位置に点像を形成する。
【0012】この結果、前記点像群により構成される3
次元立体像が形成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施例を添付図面
に従って詳細に説明する。
【0014】図1はこの発明の実施例を示すもので、こ
の実施例装置の表示部は、2次元マトリックス状に表示
画素が配列された表示パネル1と、この表示パネル1の
各表示画素から発生した光線の方向を偏向する偏向素子
が2次元マトリックス状に配列された偏向素子アレイ2
とを具えている。また、この実施例装置において、表示
パネル1の各表示画素を点灯制御するための構成とし
て、表示すべき3次元像の座標データが入力記憶される
3次元座標データ記憶装置3と、この3次元座標データ
を3次元立体像形成のためのデータに変換するデータ変
換器4と、このデータ変換器4からのデータに基づいて
表示パネル1を駆動制御する3次元表示制御装置5とを
具えている。かかる構成により、3次元立体像6が3次
元空間上に表示される。
【0015】図2は、この発明の3次元像の表示原理を
示すものである。
【0016】表示対象とする3次元物体Aの物体表面S
を微小な面素dsに分割したとする。ある面素dsで反
射される光束群もしくは面素dsで発光される光束群が
立体角wを有する場合、これらの光束群を単位立体角d
w毎の光線ベクトルIi(i=1,2,…n)に分割する。
【0017】ここで、物体表面Sと異なる別の面に表示
面Pを考える。面素dsを通り光線ベクトルIiの方向
に定義される直線群Li(i=1,2,…n)が表示面Pと交差す
る点をqi(i=1,2,…n)とする。
【0018】次に、表示面P上の点qiから光線ベクト
ルIiに相当する光Sri(i=1,2,…n)を出す場合を考え
る。このとき、表示面Pより出射される光束は微小な広
がり角を持つ光束若しくは面素dsの位置に収束するよ
うな光束若しくはほぼ平行光に近い光束であるとする。
このような系においては、表示面Pより出る光は面素d
sから出射する光と全く等価になるため、面素dsが実
在する場合と全く同様に、面素dsの像を観察すること
ができる。本発明では、先の第1図に示した構成によっ
て、前記微小面素dsの像を表示すべき3次元像に対応
して離散的に複数形成することによって3次元像を得
る。
【0019】まず、図3に表示パネル1及び偏向素子ア
レイ2の具体例を示す。
【0020】図3においては、表示パネル1として、液
晶ディスプレイ10を用い、偏向素子アレイ2としてマ
イクロレンズアレイ11を用いるようにしている。この
場合、液晶ディスプレイ10は、拡散光を発生する拡散
光源12上に多数の液晶シャッタ13を等間隔ピッチで
2次元配列して構成される。また、マイクロレンズアレ
イ11は、同一光学特性を有するマイクロレンズ111
〜11mが2次元的に密に配設されたもので、複眼レン
ズ、蝿の目レンズともいう。
【0021】ここで、マイクロレンズアレイ11の各マ
イクロレンズの焦点位置は液晶ディスプレイ10上に位
置するように設定する。また、液晶ディスプレイ10の
各液晶シャッタ13の大きさは、マイクロレンズの直径
に比べ充分に小さくする。こうすることにより、液晶シ
ャッタ13によって選択点灯された液晶ディスプレイ1
0の画素t1〜tnを点光源とみなすことができる。
【0022】かかる構成によれば、マイクロレンズの焦
点位置が液晶ディスプレイ10上にあるために、液晶デ
ィスプレイ10からは、選択点灯された画素tiとこれ
ら画素tiの真上にあるマイクロレンズの主点位置qiを
結ぶ線分の方向に光線が出射される。そして、これらの
光線は微小面素dsの位置で交差するので、微小面素d
sを観察することができる。なお、液晶ディスプレイ1
0から出射される光線Sr1〜Srnが、先の第2図に示
した表示面P上の点qiからでた光Sri(i=1,2,…n)に
相当し、図3の主点位置qiが図2の表示面P上の点qi
に相当する。
【0023】次に、表示パネル1及び偏向素子アレイ2
による構成によって3次元表示像を得るための手法につ
いて説明する。
【0024】まず、本発明においては、表示しようとす
る3次元物体の表面を微小な多数の面素に分割し、該分
割した多数の面素に対応する多数の点像を表示パネル1
及び偏向素子アレイ2による構成によって3次元空間に
形成することによって、3次元立体表示を実現する。
【0025】図1の3次元座標データ記憶装置3におい
ては、これら表示しようとする3次元立体物に対応する
微小な多数の面素の3次元座標データ群が入力記憶され
ている。
【0026】ここで、表示パネル1及び偏向素子アレイ
2による構成によって、3次元空間上に点灯可能な点像
の座標は有限であり、これら点像の座標は表示パネル1
の表示素子の間隔(ピッチ)d、偏向素子アレイ2を構
成する各偏向素子の焦点距離f、各偏向素子間の距離p
によって特定される。
【0027】そこで、表示しようとする3次元物体の表
面の多数の微小面素の座標A(Xsi,Ysi,Zsi)を、
前記表示パネル1及び偏向素子アレイ2による構成によ
って表示可能な点座標の内の最も近い点座標B(Xqi,
Yqi,Zqi)にそれぞれ量子化変換する(i=1〜m)。こ
の量子化変換処理は、図1のデータ変換器4で行われ
る。
【0028】以下、量子化変換方式の一例を図4、図5
を参照して説明する。
【0029】ここでは、3次元物体の表面の1つの微小
面素の座標A(Xs,Ys,Zs)を表示可能な点座標の
内の最も近い点座標B(Xq,Yq,Zq)に量子化変換
する場合について説明する。
【0030】まず、図4を用いてZ方向(高さ方向)の
量子化について説明する。
【0031】表示パネル1及び偏向素子アレイ2による
構成によって表示可能な最大高さZ0(偏向素子アレイ
2からの最大距離)は、 Z0=p・f/d …(1) p:偏向素子アレイを構成する偏向素子間の距離 d:個々の点光源間隔 f:偏向素子アレイを構成する偏向素子焦点距離 となる。
【0032】したがって、偏向素子アレイ2の主点位置
上に座標原点(Z=0)があるとした場合、Z方向につ
いて表示し得る複数のZ座標位置のうちで最も座標原点
から遠い距離に位置するZ座標位置Z1は、 Z1=Z0 …(2) となる。
【0033】また、表示パネル1及び偏向素子アレイ2
による構成によって表示可能なZ座標位置Zk(Z1,Z
2,……)は Zk=Z0/k …(3) kは1からTrunc(p/2d)迄の範囲の整数値 Trunc()は少数点以下を切り捨てる関数 となる。
【0034】すなわち、kはZ方向の最大高さ位置から
下方向に何番目の高さをとるかを示し、最大高さZ0の
ときk=1である。
【0035】したがって、3次元物体の表面の微小面素
のZ座標Zsをこれに最も近い表示可能な点像のZ座標
Zq)に量子化変換するためには、下記(4)式を満足
するkの値を選択し、該選択したkに対応するZkを量
子化変換後のZ座標とする。
【0036】 k:min(|Zs−Zk|) …(4) すなわち、上記(4)式では、Zk=Z0/kとした場
合、ZsとZkの差の絶対値が最も小さくなるようなkの
値を選出する。
【0037】そして、このようにして得られたZk=Zq
で当該微小画素のZ座標Zsを量子化変換する。すなわ
ち、 Zs=Zq …(5) とする。
【0038】次に、X−Y方向の量子化について説明す
る。
【0039】表示パネル1及び偏向素子アレイ2による
構成によって表示可能なX−Y方向の座標は、前述の値
kによって特定される。
【0040】すなわち、X方向についての最小表示単位
(最小表示間隔)dxは、 dx=p/k …(6) となり、Y方向についての最小表示単位(最小表示間
隔)dyは、 dy=p/k …(7) となる。
【0041】したがって、下式(8)(9)のように、
Xs,YsをXY座標それぞれの最小単位dx、dyで量
子化すれば、Xq、Yqを得ることができる。
【0042】 Xq=int(Xs/dx)・dx …(8) Yq=int(Ys/dy)・dy …(9) int()は整数値を表す関数 図5(a)においては、X方向の最小表示単位dxをkの
値(k=1、2、3、4)に応じて示している。
【0043】次に、上記のようにして得られた量子化座
標B(Xq,Yq,Zq)に点像を表示するために点灯さ
せるべき表示パネル1の複数の画素の座標列(Xp,Y
p)を決定する手法について説明する。
【0044】まず、前記量子化した表示しようとする3
次元像の点像のXY座標(Xq,Yq)を偏向素子2との
位置関係によって以下に示すように表す。
【0045】 Xq=s・p+dx・i …(10) Yq=t・p+dy・i …(11) ここで、sは当該X座標Xqが属する偏向素子が予め設
定した所定の偏向素子(原点偏向素子)から何番目に位
置するかを示す値(整数)であり、 s=Trunc(Xq/p) …(12) を用いて求める。
【0046】ただし、この実施例では、図5(a)に示す
ように、偏向素子の中心位置に座標原点(0,0)を設
定しているので、s番目の偏向素子に属しているとする
領域は、図5(a)(b)に示すように、s番目の偏向素子の
右半分に対応する領域と、s+1番目の偏向素子の左半
分に対応する領域とで構成させるようにしている。
【0047】また、iは当該X座標Xqが、当該X座標
が属する偏向素子の中心位置からX方向最小単位dxを
ピッチとして何番目に位置するかを示す値(整数)であ
り、 i=(Xq−s・p)/dx …(13) を用いて求める。
【0048】従って、図5(b)の場合、量子化されたX
座標Xqのs=sで、またi=2となる。なお、量子化
されたZ座標がk番目の位置にあるとき、偏向素子sに
属するX座標で、表示可能な点の個数はk個であり、そ
の表示点の間隔はp/kとなる。
【0049】また、Y座標に関してもX座標と同様であ
り、tは当該Y座標Yqが属する偏向素子が予め設定し
た所定の偏向素子(原点偏向素子)から何番目に位置す
るかを示す値(整数)であり、 t=Trunc(Yq/p) …(14) を用いて求める。
【0050】また、jは当該Y座標Yqが、当該Y座標
が属する偏向素子の中心位置からY方向最小単位dyを
ピッチとして何番目に位置するかを示す値(整数)であ
り、 j=(Yq−t・p)/dy …(15) を用いて求める。
【0051】このようにして、s,i,t,jが求めら
れると、次に、これらの値を用いて表示パネル1の点灯
させる複数の画素の座標列(Xp,Yp)を下式に従って
求める。
【0052】 Xp=(s+u)p+(u・k−i)d …(16) Yp=(t+v)p+(v・k−j)d …(17) u,v:整数値 ただし、上記の式で得られる表示素子の座標列(Xp,
Yp)には、座標(Xq,Yq)を点灯させるのに有効で
ないものも含まれているので、u,vを下式に従って制
限することによって、座標(Xq,Yq)を点灯させるの
に有効な表示画素を抽出する。
【0053】すなわち、表示パネル1の1偏向素子当た
りの画素数をn(奇数)とすると、下式を満足する
(u,v)の全ての組み合せにより決まる座標列(Xp,
Yp)が発光させる画素となる。
【0054】 u=Trunc(m−i)/k,…,Trunc(m+i)/k …(18) v=Trunc(m−j)/k,…,Trunc(m+j)/k …(19) ただし、m=(n−1)/2 すなわち、uは-Trunc((m-i)/k)〜Trunc((m+i)/k)の範
囲の整数値であり、vは-Trunc((m-j)/k)〜Trunc((m+j)
/k)の範囲の整数値である。
【0055】図6においては、s番目の偏向素子に属し
かつi=2であるX位置(黒丸で示した)に点像を形成
するようにしており、それぞれの偏向素子の中心に位置
する表示素子を0番目の表示素子とする。まず、黒丸で
示した位置に点像を形成するためには、s番目の偏向素
子に属する表示素子に関しては−i(i=2)番目の表
示素子(塗りつぶしで示した)を点灯する必要がある。
また、s−1番目の偏向素子に属する表示素子に関して
は、偏向素子s−1の中心に位置する表示素子から(−
i−k)番目の表示素子(図示せず)を点灯する。−方
向に関しては、以下同様に、(−i−2k)番目、(−
i−3k)番目、…の表示素子を点灯する。
【0056】+方向に関しては、(−i+k)番目、
(−i+2k)番目、…の表示素子を点灯する。例え
ば、s+1番目の偏向素子に属する表示素子に関しては
−i+k(i=1)番目の表示素子(塗りつぶしで示し
た)を点灯する。
【0057】すなわち、上記(16)式においては、
(s+u)pが点灯すべき表示素子が属する偏向素子の
位置を示し、(u・k−i)dが選ばれた偏向素子での
表示画素の位置を表している。上記(17)式における
Y座標の場合も同様である。
【0058】次に、図7を参照して具体例について説明
する。
【0059】この場合、3次元物体の表面の1つの微小
面素の座標A(Xs,Ys,Zs)を量子化して、点座標
B(Xq,Yq,Zq)が得られたとする。なお、以下の
説明では、Y座標に関しては省略する。
【0060】量子化して得られたX,X座標が次の通り
であるとする。
【0061】Xq=3.5p Zq=Zo/2 このとき前記式(3)および式(6)により k=2 dx=p/2 が得られ、更に前記式(12)及び式(13)により s=Tranc(3.5p/p)=3 i=(3.5p−3p)/dx =1 となる。
【0062】したがって、Xqを式(10)のように表
すと、 Xq=3p+dx が得られる。
【0063】次に、この場合の1偏向素子当たりの画素
数n=9であるため、前記式(18)を用いて、 m=4 u=−1,0,1,2, が得られる。
【0064】このようにして求めたuの値を前記(1
6)に代入すると、 Xp=2p−3d,3p−d,4p+d,5p+3d となり、これら4つのX座標値が点灯すべき表示画素の
座標となる。
【0065】図7においては、これら点灯すべき表示画
素を白抜きで示し、他の点灯しない表示画素はハッチン
グで示した。
【0066】以上が、表示しようとする3次元物体の座
標を表示パネル1の点灯すべき表示画素の座標に変換す
るまでの一連の計算手順である。
【0067】図1のデータ変換器4では、3次元座標デ
ータ記憶装置3から取り込んだ表示しようとする3次元
物体の座標を用いて、前述した一連の演算処理を行うこ
とにより表示しようと3次元物体の座標に対応する表示
パネル1の点灯すべき表示画素の座標データを算出す
る。
【0068】図8は、データ変換器4で行われるべき処
理を主に示すフローチャートであり、以下このフローチ
ャートを参照してデータ変換器4の処理を説明する。
【0069】まず、データ変換器4は、3次元座標デー
タ記憶装置3から表示すべき3次元物体の表面を微小な
面素に分割した座標データA(Xsi,Ysi,Zsi)を取
り込み(ステップ100)、まずこれら座標データA
(Xsi,Ysi,Zsi)を、前述したようにして、表示パ
ネル1及び偏向素子アレイ2による構成によって表示可
能な点座標の内の最も近い点座標B(Xqi,Yqi,Zq
i)にそれぞれ量子化変換する(ステップ110)。
【0070】次に、データ変換器4においては、前記量
子化変換した点座標B(Xqi,Yqi,Zqi)に点像をそ
れぞれ形成するために点灯すべき表示パネル1の表示画
素の座標群(Xp,Yp)を前述した手法によって求める
(ステップ120)。
【0071】次に、データ変換器4では、陰面処理を実
行する(ステップ130)。すなわち、図9(a)に示し
た3次元立体像はワイヤフレーム表示を示すもので、図
9(b)に示した3次元立体像が陰面処理表示を示すもの
であり、この実施例では図9(b)に示すように、陰にな
っている部分は見えないようにする陰面処理表示がなさ
れるようにする。
【0072】すなわち、図10に示すように、3次元像
Tを所定の平面で切断した2次元断面で3次元像Tを簡
単化し、3次元像Tの表面上の点P(面素)に着目した
とする。
【0073】この場合、点Pで反射される光が立体角w
1の範囲より大きい立体角w0の範囲にわたり光が広がっ
ていくとすると、表示される3次元像は奥にあるものが
透けて見えるワイヤフレーム像となる。すなわち、点P
で反射される光が立体角w0を持つ場合、例えば、点P
より右側方向に出る光は矩形3次元像Eを突き抜けるた
めに、3次元像Eの右方向から観察したときに実際には
見えない点Pが見えてしまう。
【0074】したがって、本実施例では、実際に3次元
物体が見える場合と同じように、陰になって見えるべき
でない部分は見えないようにするべく、点Pから出射す
る光を立体角w1の範囲に制限するようにしている。こ
のために、表示パネル1の点灯する表示画素を選択する
際に、図5に示すように光線出射領域を立体角w1に対
応して制限するようにしている。すなわち、点灯用に選
択される表示画素は、制限した光線出射領域内の表示画
素に限るようにしている。
【0075】このような光線出射領域の制限を、表示す
る3次元物体の各画素について行うことにより陰面表示
を実現する。
【0076】次に、データ変換器4では、光出射方向に
応じて光強度補正を実行する(ステップ140)。すな
わち、図11に示すように、表示しようとする3次元物
体表面上の点P(面素)で反射若しくは発光される光
(I1,I2,…,In)が、方向に応じて異なる光強度
を持つ場合、3次元表示装置(表示パネル1及び偏向素
子アレイ2)から出射される光(Sr1,Sr2,…Sr
n)が、それぞれ対応する光(I1,I2,…,In)と等
しい強度を持つようにする。このため、表示パネル1の
各表示素子を点灯させる際の光強度を、出射方向に応じ
て可変制御するようにしている。なお、色情報も再現す
る際には、光(I1,I2,…,In)それぞれを、R
(赤)G(緑)B(青)の成分の比率に分解し、これと
同等の比率を持つように3次元表示装置(表示パネル1
及び偏向素子アレイ2)から出射される光(Sr1,S
r2,…Srn)を発生させるようにする。
【0077】データ変換器4では、以上のような演算処
理により得られたき表示パネル1の表示画素の座標デー
タ群(Xp,Yp)等を3次元表示制御装置5に転送する
(ステップ150)。
【0078】3次元表示制御装置5は、入力された表示
パネル1の表示画素の座標データ群(Xp,Yp)等に基
づいて表示パネル1を駆動制御する(ステップ16
0)。これにより、表示パネル1の点灯された表示画素
からの光が偏向素子アレイ2を介して偏向された後結像
され、この結果3次元座標データ記憶装置3からの3次
元座標データに対応する3次元立体像が形成される(ス
テップ170)。
【0079】以上の実施例では、データ変換器4におい
て、表示すべき3次元立体像の座標データA(Xs,Y
s,Zs)を表示パネル1の各表示画素の座標データ(X
p、Yp)に変換し、この座標データ(Xp、Yp)を3次
元表示制御装置5に与えることによって3次元立体表示
を行うようにしたが、以下の実施例では、量子化座標B
(Xq,Yq,Zq)から表示パネル1の各表示画素の座
標データ(Xp、Yp)への変換を、該変換演算に対応す
る論理がハードウェアによって組まれた3次元表示制御
装置5によってハードウェア的に実現するようにしてい
る。従って、以下の実施例では、図1のデータ変換器4
は、3次元座標データ記憶装置3から入力された3次元
立体像の座標データA(Xs,Ys,Zs)を量子化する
処理しか行わず、量子化された座標データを表示パネル
1の各表示画素の座標データ(Xp、Yp)に変換する処
理は、3次元表示制御装置5によってハードウェア的に
実行される。
【0080】図12は、量子化された3次元座標と、表
示パネル1の座標との対応関係を示すもので、この場合
はY座標がy=y2であるx−z平面上での位置関係を
示している。また、この場合は、説明の簡単化のため
に、表示可能な点像の3次元列(x1,y1,z1)〜
(xn,yn,zn)のx−y座標は、図示のように、全
て偏向レンズの主点位置ml(x1,y1)〜ml(x
n,yn)の真上のみに制限している。
【0081】図13は、かかる3次元座標位置(x1,
y1,z1)〜(xn,yn,zn)に、点像を形成するた
めの3次元表示制御装置5のハードウェア構成例を示す
もので、かかる3次元表示制御装置5によれば、データ
変換器4から前記3次元座標列(x1,y1,z1)〜
(xn,yn,zn)のうちの表示しようとする所望の座
標位置を入力するだけで、該入力された所望の座標位置
に点像を形成するに必要な表示パネル1の表示画素を選
択点灯させるための表示用x−yアドレスmx1〜mx
m,my1〜mymを表示パネル1に出力することができ
る。
【0082】この3次元表示制御装置5は、表示パネル
1のx−アドレスを選択するための構成として、3次元
像のZ座標z1,z2,…がセレクト信号Z(x)1,Z(x)2,
…として入力され、指定されたZ座標z1,z2,…に対
応する表示パネル1のx−アドレスmx1〜mxmを選択
するためのZ(x)セレクト部10と、3次元像のX座
標x1,x2,…がセレクト信号x1,x2,…として入力
され、指定されたX座標x1,x2,…に対応する表示パ
ネル1のx−アドレスmx1〜mxmを選択するためのX
セレクト部20とを備えている。そして、これらZ
(x)セレクト部10およびXセレクト部20は、トラ
ンジスタなどのスイッチ(白四角点)を介して結合さ
れ、各X−Z座標値(z1x1、z1x2、…)毎に信号線
が設けられており、これらX−Z信号線(z1x1、z1
x2、…)と、表示パネル1へ出力するx−アドレス信
号線mx1〜mxmとの各交点のうちの選択すべきx−ア
ドレス信号線mx1〜mxmとの交点にダイオード(白丸
点で示した)を設けることにより、指定されたX−Z座
標値によって点灯すべき表示パネル1の表示画素のx−
アドレスを選択するようにしている。
【0083】また、この3次元表示制御装置5において
は、表示パネル1のy−アドレスを選択するための構成
として、3次元像のZ座標z1,z2,…がセレクト信号
Z(y)1,Z(y)2,…として入力され、指定されたZ座標z
1,z2,…に対応する表示パネル1のy−アドレスmy
1〜mymを選択するためのZ(y)セレクト部30と、
3次元像のY座標y1,y2,…がセレクト信号y1,y
2,…として入力され、指定されたY座標y1,y2,…
に対応する表示パネル1のy−アドレスmy1〜mymを
選択するためのYセレクト部40とを備えている。これ
らZ(y)セレクト部30およびYセレクト部40は、
トランジスタなどのスイッチ(白四角点)を介して結合
され、各Y−Z座標値(z1y1、z1y2、…)毎に信号
線が設けられており、これらY−Z信号線(z1y1、z
1y2、…)と、表示パネル1へ出力するy−アドレス信
号線my1〜mymとの各交点のうちの選択すべきy−ア
ドレス信号線my1〜mymとの交点にダイオード(白丸
点で示した)を設けることにより、指定されたY−Z座
標値によって点灯すべき表示パネル1の表示画素のy−
アドレスを選択するようにしている。
【0084】図14は図13に示した配線構成の一部詳
細を示すもので、この図14においてはX座標x3、Y
座標y2、およびZ座標z1、z3によって選択される表
示パネル1のx−yアドレスの一部が示されている。
【0085】係る3次元表示制御装置5によって、図1
2で黒点で示した座標位置(x3,y2,z1)、(x2,
y2,z1)、(x3,y2,z3)に順次点像を形成する
場合の動作について説明する。図15は、その際に関係
する各セレクト信号の状態を示すタイムチャートであ
り、座標位置(x3,y2,z1)、(x2,y2,z1)、
(x3,y2,z3)が順次選択されるよう各セレクト信
号が出力されている。
【0086】まず、座標位置(x3,y2,z1)に点像
が形成される際の動作について説明する。
【0087】図13において、指定されたZ座標z1お
よびX座標x3に対応する配線z1x3に信号電圧が印加
され、さらにこの配線z1x3上にあるダイオード(白丸
点)を介して表示パネル1のx−アドレス信号線mx
3,mx12,mx21,mx30,mx39に信号電圧が印加
される。これと並行して、指定されたZ座標z1および
Y座標y2に対応する配線z1y2に信号電圧が印加さ
れ、さらにこの配線z1x3上にあるダイオード(白丸
点)を介して表示パネル1のy−アドレス信号線my
3,my12,my21,my30,my39に信号電圧が印加
される。この結果、表示パネル1においては、x−アド
レス信号線mx3,mx12,mx21,mx30,mx39と
y−アドレス信号線my3,my12,my21,my30,
my39の交点にある25個の画素に信号電圧が印加さ
れ、これら25個の画素が点灯する。
【0088】図12に、これら25個の点灯画素のうち
のyアドレスがmy12である5個の点灯画素(mx3,
my12)、(mx12,my12)、(mx21,my12)、
(mx30,my12)、(mx39,my12)と、3次元空
間上に形成される点像(x3,y2,z1)の位置関係を
示す。各点灯画素(mx3,my12)、(mx12,my1
2)、(mx21,my12)、(mx30,my12)、(m
x39,my12)を出射した光は、偏向素子の主点ml
(x1,y2)、ml(x2,y2)、ml(x3,y2)、
ml(x4,y2)、ml(x5,y2)をそれぞれ通り、
3次元表示空間の点(x3,y2,z1)で交差し、3次
元像の微小面素を形成する。残りの20個の点灯画素に
付いても同様であり、各点灯画素を出射した光は各偏向
レンズの主点を通過した後、3次元表示空間の点(x
3,y2,z1)で交差する。
【0089】座標位置(x2,y2,z1)に点像を形成
する際も前記と同様であり、指定されたZ座標z1およ
びX座標x2に対応する配線z1x2に信号電圧が印加さ
れ、さらにこの配線z1x2上にあるダイオード(白丸
点)を介して表示パネル1のx−アドレス信号線mx
4,mx13,mx22,mx31,mx39に信号電圧が印加
される。これと並行して、指定されたZ座標z1および
Y座標y2に対応する配線z1y2に信号電圧が印加さ
れ、さらにこの配線z1x3上にあるダイオード(白丸
点)を介して表示パネル1のy−アドレス信号線my
3,my12,my21,my30,my39に信号電圧が印加
される。この結果、表示パネル1においては、x−アド
レス信号線mx4,mx13,mx22,mx31,mx39と
y−アドレス信号線my3,my12,my21,my30,
my39の交点にある25個の画素に信号電圧が印加さ
れ、これら25個の画素が点灯する。この結果、3次元
表示空間上の点(x2,y2,z1)に微小画素の像が形
成される。
【0090】座標位置(x3,y2,z3)に点像を形成
する際も前記と同様であり、3次元座標(x3,y2,z
3)が指定されることにより、x−アドレス信号線mx1
0,mx21,mx32とy−アドレス信号線my1,my1
2,my23が選択され、これらアドレス線の交点にある
9個の画素に信号電圧が印加され、これら9個の画素が
点灯する。この結果、3次元表示空間上の点(x3,y
2,z3)に微小面素の像が形成される。
【0091】このようにこの実施例によれば、量子化座
標から表示パネルの座標への変換をハードウェアによっ
て実現するようにしたので、図1のデータ変換器4及び
3次元座標データ記憶装置3としてコンピュータを用い
た場合、コンピュータと3次元表示制御装置5との情報
通信量を少なくすることができるとともに、コンピュー
タでのソフトウェア処理および通信処理などを原因とし
たコンピュータの処理速度の低下を抑えることができ、
これにより膨大な計算を必要とする3次元動画表示など
への好適な適用が可能である。また、この3次元表示制
御装置5を表示パネル1と一体的に構成した場合、3次
元表示制御装置5とコンピュータ間の信号配線は、3次
元座標データに関する配線のみの少ない配線本数で済む
ようになり、生産性が向上する。
【0092】次に、図16〜図20に、表示パネル1お
よび偏向素子アレイ2の他の実施例を示す。
【0093】図16は、液晶ディスプレイ10の光源と
して拡散光源ではなく平行光を発する平行光源14を用
いるようにした構成を示すものであり、この場合は光源
が平行光であるため、光源と液晶シャッタとの間、若し
くは液晶シャッタとマイクロレンズアレイとの間にガラ
スなどのスペーサを配置するようにしても良い。
【0094】図17は、偏向素子アレイ2の各偏向素子
の配設ピッチを液晶シャッタ13の配設ピッチと同じに
した構成を示すもので、この場合は1つの偏向素子に1
つの液晶シャッタが対応している。すなわちこの場合
は、各偏向素子毎に(各液晶シャッタ毎に)各種の偏向
方向を予め設定している。
【0095】図18においては、先の図3に示した構成
の各マイクロレンズ(偏向レンズ)の主点位置にマイク
ロレンズの径より小さい径を有するピンホールが2次元
配列されるピンホールアレイ15を配置している。この
ようなピンホールアレイが配置されることにより、マイ
クロレンズの主点位置付近を通過する光のみを通過さ
せ、これにより液晶シャッタのパターンが背景として観
測される背景雑音を削減し、より鮮明な3次元像を観測
できるようにしている。
【0096】図19においては、先の図16に示した構
成の各マイクロレンズの焦点位置に前記同様のピンホー
ルアレイ15を配置するようにして、先の図18に示し
た構成と同様の効果を狙っている。
【0097】図20においては、表示パネル1として、
光アドレス方式を利用した光導電膜16および発光素子
アレイ17から成る構成を用いる様にしている。偏向素
子アレイ1としては、マイクロレンズアレイ11を用い
ている。
【0098】すなわち、この表示パネルにおいては、発
光素子17と光導電膜16間に発光素子が発光しない程
度の電圧をかけておき、光導電膜上で発光を所望する位
置にレーザ光を照射する。すると、光導電膜16上のレ
ーザ光が照射された箇所の抵抗率が下がり、この箇所に
対応する位置の発光素子が発光することになる。そし
て、この光はマイクロレンズアレイ11によって偏向さ
れる。なお、この場合はレーザ発振器18から発射され
たレーザ光をポリゴンミラー19の走査によって、所望
の位置に投光するようにしている。
【0099】尚、上記実施例では、表示パネル1として
液晶ディスプレイを採用したが、他に、ELディスプレ
イ、プラズマディスプレイ、VFD(蛍光表示管)、フ
ラットCRT、他のフラットディスプレイを用いるよう
にしてもよい。また、上記実施例では、偏向素子アレイ
としてマイクロレンズアレイを採用したが、他に、ホロ
グラム、、回折格子、フレネルレンズアレイを用いるよ
うにしてもよい。
【0100】また、量子化の方法としては、上記の手法
以外にも、3次元物体の面素の座標(Xs,Ys,Zs)
と3次元像の面素の座標(Xq,Yq,Zq)の距離が最
小となるような座標(Xq,Yq,Zq)を選択する手法
もある。
【0101】さらに実施例では、量子化された座標位置
の微小面素より出射される光線を複数の光束で近似し、
それぞれの光束と同等な方向、明るさ成分を持つ光束を
表示パネルおよび偏向素子アレイから成る特定平面から
発生させるようにしたが、これら表示パネル1及び偏向
素子アレイ2を曲面で構成するようにしてもよい。
【0102】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
表示すべき3次元立体物の表面を複数の微小な面素に分
割し、これら分割した複数の面素の3次元座標を前記表
示パネル及び偏向素子アレイで表示可能な座標に量子化
変換し、これら量子化された座標を、量子化された3次
元座標位置に点像を表示するために点灯させるべき前記
表示パネルの表示画素の座標に変換し、該変換結果にし
たがって表示画素を点灯制御することにより、前記量子
化された各座標位置に点像を形成するようにしたので、
表示する物体を用いず、かつ露光設備、現像設備、再生
時の光源も必要とせずに、観察領域が広い3次元立体表
示を可能にするとともに、さらに複数人が同時観察で
き、また観察者の動きに応じて観察される立体像が変化
する3次元立体表示が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例構成を示すブロック図。
【図2】この発明の3次元立体表示の原理を説明する
図。
【図3】表示パネル及び偏向素子アレイの具体例を示す
図。
【図4】Z方向についての量子化処理の説明図。
【図5】X方向についての量子化処理の説明図。
【図6】量子化された座標位置に点像を形成するために
点灯すべき表示画素を示す図。
【図7】量子化された座標位置に点像を形成するために
点灯すべき表示画素を選択する際の具体例を示す図。
【図8】データ変換器で行われる処理を示すフローチャ
ート。
【図9】ワイヤフレーム表示と陰面処理表示による3次
元立体像を示す図。
【図10】ワイヤフレーム表示と陰面処理表示による表
示素子からの光線出射領域を示す図。
【図11】輝度、色再現のための手法の説明図。
【図12】3次元表示制御装置による量子化座標から表
示パネルの座標への変換手法の説明図。
【図13】量子化座標から表示パネルの座標への変換を
実現する3次元表示制御装置のハードウェア配線図。
【図14】図13のハードウェア配線図の一部詳細図。
【図15】3次元表示制御装置に入力される3次元座標
信号のタイムチャート図。
【図16】表示パネルおよび偏向素子アレイの他の実施
例を示す図。
【図17】表示パネルおよび偏向素子アレイの他の実施
例を示す図。
【図18】表示パネルおよび偏向素子アレイの他の実施
例を示す図。
【図19】表示パネルおよび偏向素子アレイの他の実施
例を示す図。
【図20】表示パネルおよび偏向素子アレイの他の実施
例を示す図。
【符号の説明】
1…表示パネル 2…偏向素子アレイ 3…3次元座標データ記憶装置 4…データ変換器 5…3次元表示制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 学 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の表示画素が2次元配列された表示パ
    ネルと、 複数の偏向素子が2次元配列され、これら偏向素子を介
    して前記表示パネルの点灯された画素からの光を偏向す
    ることにより空間上に点像の3次元列を形成する偏向素
    子アレイと、 表示すべき3次元立体物の表面を複数の微小な面素に分
    割し、これら分割した複数の面素の3次元座標を入力設
    定する3次元座標入力設定手段と、 この入力設定された3次元座標を前記表示パネル及び偏
    向素子アレイで表示可能な座標のうちの最も近い座標に
    量子化変換する量子化手段と、 この量子化された座標データを、該量子化された3次元
    座標位置に点像を表示するために点灯させるべき前記表
    示パネルの座標データに変換し、該変換された座標デー
    タに従って前記表示パネルの表示画素を点灯制御する表
    示パネル駆動制御手段と、 を具える3次元立体表示装置。
  2. 【請求項2】前記表示パネル駆動制御手段は、陰面処理
    表示がなされる立体角が前記空間上の点像から得られる
    よう選択する表示パネルの表示素子を制限することを特
    徴とする請求項1記載の3次元立体表示装置。
  3. 【請求項3】前記表示パネル駆動制御手段は、前記空間
    上の点像から出射される光が方向に応じて異なる光強度
    を持つ場合、これに対応して当該点像に対応して選択し
    た表示画素から出射される各光の強度を変化させること
    を特徴とする請求項1記載の3次元立体表示装置。
  4. 【請求項4】前記偏向素子アレイの各偏向素子下に複数
    の表示画素が配列されている請求項1記載の3次元立体
    表示装置。
  5. 【請求項5】前記偏向素子アレイの各偏向素子下に1つ
    の表示画素がそれぞれ配列され、1つの偏向素子に対応
    して1つの偏向方向が設定されている請求項1記載の3
    次元立体表示装置。
  6. 【請求項6】前記偏向素子アレイ上に、各偏向素子の径
    より小さい径を有するピンホールが2次元配列されたピ
    ンホールアレイを配設することを特徴とする請求項1記
    載の3次元立体表示装置。
  7. 【請求項7】表示すべき3次元立体物の表面を複数の微
    小な面素に分割し、これら分割した複数の面素の3次元
    座標を入力設定し、この入力設定された3次元座標をあ
    る一定の手続により定義された離散的な3次元座標値列
    に量子化変換する第1のステップと、 量子化された座標位置の微小面素より出射される光線を
    複数の光束に近似し、それぞれの光束と同等な方向、明
    るさ成分を持つ光束を特定の平面もしくは曲面より発生
    させる第2のステップと、 を有することを特徴とする3次元立体表示方法。
  8. 【請求項8】複数の表示画素が配列された表示パネル
    と、 複数の偏向素子が配列され、これら偏向素子を介して前
    記表示パネルの点灯された画素からの光を偏向すること
    により空間上に点像の3次元列を形成する偏向素子アレ
    イと、 表示すべき3次元立体物の表面を複数の微小な面素に分
    割し、これら分割した複数の面素の3次元座標を入力設
    定する3次元座標入力設定手段と、 この入力設定された3次元座標をある一定の手続により
    定義された離散的な3次元座標値列に量子化変換する量
    子化手段と、 前記量子化された座標位置の微小面素より出射される光
    線を複数の光束に近似し、それぞれの光束と同等な方
    向、明るさ成分を持つ光束が前記表示パネルから発生さ
    れるよう表示パネルを駆動制御する表示パネル駆動制御
    手段と、 を具える3次元立体表示装置。
  9. 【請求項9】複数の表示画素が2次元配列された表示パ
    ネルと、 複数の偏向素子が2次元配列され、これら偏向素子を介
    して前記表示パネルの点灯された画素からの光を偏向す
    ることにより空間上に点像の3次元列を形成する偏向素
    子アレイと、 表示すべき3次元立体物の表面を複数の微小な面素に分
    割し、これら分割した複数の面素の3次元座標を入力設
    定する3次元座標入力設定手段と、 この入力設定された3次元座標をある一定の手続により
    定義された離散的な3次元座標値列に量子化変換する量
    子化手段と、 この量子化された3次元座標データが入力されると、こ
    れら3次元座標位置にに点像を表示するために点灯させ
    るべき前記表示パネルの表示画素が点灯制御されるよう
    に配線された表示パネル駆動制御手段と、 を具える3次元立体表示装置。
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